JP3571971B2 - 画像読取装置及びその照明駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明した原稿等からの反射光を、結像光学系を介し撮像素子上に結像させて、その画像を読み取る画像読取装置、及び、その画像読取装置における照明駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、読み取るべき原稿面を照明し、その反射光を、結像光学系を介してラインセンサ(CCD等の固体撮像素子)上に結像させ、そのラインセンサで光電変換して得られた出力信号に基づいて、白黒若しくはカラーの画像を読み取る画像読取装置が種々実用化されている。
【0003】
図9に、このような画像読取装置の読み取り光学系の代表的な構成を示す。
【0004】
原稿台ガラス100上に載置された原稿(不図示)は、紙面に垂直な方向に延びる棒状光源101により、その下面(読み取るべき面)を照明される。棒状光源101は、照明効率を向上させるために反射笠102を備えている。照明された原稿面からの反射光は、やはり紙面に垂直な方向に延びるスリットを通って、ミラー103a、103b、103cにより結像光学系104に導かれ、やはり紙面に垂直な方向に延びるライン状の固体撮像素子(ラインセンサ)105上に結像される。この紙面に垂直な方向を主走査方向と呼ぶ。
【0005】
光源101、スリット及びミラー103aは、原稿面に沿って、矢印Aで示す副走査方向に、例えば、速度vで移動し、これに同期して、ミラー103bと103cは、やはり副走査方向に、速度v/2で移動する。これにより、原稿面は、ラインセンサ105の並び方向である主走査方向にライン毎に走査されつつ、その主走査方向に垂直な副走査方向にも走査され、原稿面全体の画像が読み取られる。
【0006】
ラインセンサ105上に結像した光は、そこで電気信号に変換され、電気的な画像情報として読み取られる。読み取られた画像情報は、例えば、後続の信号処理回路や画像処理回路で所定の処理が施された後、プリンタから出力されたり、或いは、適当な記憶装置に記憶されたりする。
【0007】
このような画像読取装置の光源としては、従来、ハロゲンランプが多く用いられてきた。しかしながら、ハロゲンランプは、高輝度を有する反面、ランプの発熱に伴う装置の昇温が大きいことや、200〜300Wの消費電力を必要とするために装置全体の消費電力が大きくなる等の問題が有った。そこで、このような問題を解決するために、高輝度の蛍光灯やキセノンランプが開発され、この種の画像読取装置の光源として用いられつつある。
【0008】
蛍光灯やキセノンランプは、棒状の中空管の内部に少量の水銀粒と数TorrのAr又はKr、Xe等を封入したものが多く、管の内面に各種蛍光体を塗布し、管の両端に電極を配して、管を密閉した構造となっている。そして、電極からの放電により水銀や各種ガスから放射される紫外線が、管の内面に塗布された蛍光体を励起し、その蛍光体の発光特性に応じて可視光が放射される。蛍光体には、光源として要求される分光エネルギー特性に応じて、各種蛍光体が選択される。
【0009】
特に、カラー画像読取装置においては、RGB等に相当する広い波長範囲の光源が必要となり、特に、高輝度の光源を必要とする場合には、複数色の蛍光体を混合して塗布する手法が用いられている。
【0010】
このような蛍光灯やキセノンランプの発光光量を制御する場合、ハロゲンランプの場合のように、点灯電圧を制御する方法ではなく、一定の電流値で且つ点灯する時間を制御するパルス幅変調方式が一般に採用されている。これは、蛍光灯やキセノンランプが、或る一定の電流値を超えた時に発光する特性を有するためで、電流値そのものを制御する方法では、発光光量の制御範囲を大きくとれないためである。
【0011】
また、このような蛍光灯やキセノンランプを用いた画像読取装置において、上述した光量制御を省略し、耐久劣化による光量の低下に対し、固体撮像素子の出力信号を電気的に増幅するアンプ等のゲイン設定を可変とし、光量低下に応じて、そのゲインを変更することで、適切な信号出力を得る手法も考案されている。しかし、この手法においては、ゲインの値によって読み取り信号のS/N比が変動するといった現象が発生すると考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような蛍光灯やキセノンランプを用いた従来の画像読取装置においては、以下に述べるような問題が有った。
【0013】
蛍光灯やキセノンランプのように、蛍光体を発光源とした光源を用いた画像読取装置においては、上述したように、ランプに流れる電流値を一定に保ちながら、点灯時間に相当するパルス幅を制御することによって、発光光量を制御する手法が一般的である。
【0014】
図10に、光源の発光光量を制御する制御波形の例を示す。なお、図で、横軸は時間、縦軸は、蛍光灯の発光光量を制御する電流値(発光光量に対応)を夫々表している。
【0015】
図において、横軸のHsyncの区間は、固体撮像素子の1蓄積時間に相当する時間を示しており、これは、固体撮像素子の受光部に入射した光量に応じて電荷が蓄えられる時間に相当する。
【0016】
通常のパルス幅制御を行う場合には、この蓄積時間の先頭を示すトリガー信号の立ち上がり、又は、立ち下がり位置に同期させ、制御信号が1蓄積時間に対し1回の割合で同期して出力されるようになっている。このように、1蓄積時間のトリガー信号に相当する信号に対し同期をとりながら光量制御を行うことにより、光量を制御するパルス幅制御と蓄積時間との間の干渉によって発生するビートによる画像信号のノイズを除去している。
【0017】
一方、蛍光体を発光源とした蛍光灯やキセノンランプにおいては、特に、カラー情報を読み取る画像読取装置の光源として用いる場合、各色の蛍光体を混合して塗布することにより、可視光全域にわたる広い波長範囲での発光特性を有する白色光源とする場合が多い。
【0018】
ところが、このような白色光源として用いる場合に、従来は、各色の蛍光体に固有の残光特性が異なることに起因する色ずれの問題が発生していた。蛍光体の残光現象は、光源の発光を制御する電流を瞬時に遮断しても、発光が残存する現象である。この残光特性は、紫外線によって励起された蛍光体が高いエネルギー準位に留まっている時間により決まるもので、一般的には、指数関数的に減少する特性である。
【0019】
残光特性は、蛍光体の材料の特性に依存して、次の式で表せる。
T= exp〔τ−1〕
ここで、τは、蛍光体の材料によって決まる特性である。
【0020】
蛍光体として用いられる材料は、一般的に、材料の各波長域での発光波長特性や発光効率、寿命といった観点から決定されるが、下記のような材料を用いることが多い。
ここで、Tは、各材料の減衰時間を示しており、夫々の減衰によって発光光量が1/eに達するまでの時間である。
【0021】
このように各色の残光特性が異なる(特に、Blueの減衰時間が短い)ことにより、従来、副走査方向での読み取り位置の重心が色によって異なるという現象が発生していた。
【0022】
この現象を、図10を参照して、より詳細に説明する。
【0023】
蛍光灯の調光制御では、通常、固体撮像素子の1蓄積時間に相当するHsyncの区間、固体撮像素子は、入射光量に比例した電荷を蓄積する。これに対し、図中の調光区間は、蛍光灯を駆動するための電流を実際に与え続ける時間であり、その区間の電流は、従来、高周波でスイッチングする手法が主に用いられている。この調光区間を過ぎると、発光光量は減衰する。この時の減衰特性は、次の2つのファクターによって決定される。1つは、蛍光灯が発する輝線スペクトルの減衰特性であり、もう1つが、先に述べた蛍光体の減衰特性である。発光光量の減衰特性は、これら2種類の発光光量の総和と、夫々の発光の減衰特性によって決まる。通常、Hsyncに相当する1蓄積時間は数100μsec であるのに対し、輝線スペクトルの減衰特性は1μsec 以下であるため、この輝線スペクトルの減衰特性は殆ど影響しないが、蛍光体の減衰特性はmsec のオーダーまであるため、その影響は大きい。
【0024】
図中に、R、G、Bの各色の減衰特性によって発生する残光をモデル的に示した。調光区間において、略一定の電流により、略一定の光量で点灯された蛍光灯は、調光区間が終了すると、まず、輝線スペクトルに相当する光量が瞬時に減衰する。その部分が、図中、L1 に相当する部分である。次いで、図中、L2 に相当する光量に対し、各蛍光体の減衰特性による残光が発生する。
【0025】
この時の各色の残光特性の違いは、画像読取装置において、次のような問題を生じていた。即ち、固体撮像素子の1蓄積時間は、画像情報を読み取る場合の時間的な基準となると共に、副走査方向の読み取りに対しては、読み取り位置の基準となるものである。画像情報を読み取る場合の画素密度は、主走査方向は、固体撮像素子の画素サイズにより決定され、副走査方向は、ミラースキャン等による走査時の移動距離に相当する。そこで、Hsync区間における発光光量は、副走査方向に関しては、図7のグラフの横軸を位置情報と置き換えて考えても差し支えない。その場合、残光特性が色によって異なるということは、副走査方向での読み取り位置の重心が色によって異なることを意味する。この副走査方向での読み取り位置の重心が色によって異なる現象は、従来、副走査方向での読み取り時に色ずれを発生させる原因となり、画像読取装置の性能を低下させる要因となっていた。
【0026】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、蛍光灯等の調光制御を行うに当たり、各色の蛍光体の残光特性の違いによって発生する副走査方向での色ずれを防止することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決する本発明の画像読取装置は、蛍光体を有する光源により照明された原稿面からの光を、ライン状に配列された複数の光電変換素子からなる撮像素子上に結像させて前記原稿面の画像を読み取る画像読取装置であって、前記光電変換素子の配列方向に対し実質的に垂直方向となる副走査方向に線順次に走査するよう制御する走査手段と、蛍光体の各色の残光特性の違いによって生じる前記副走査方向における各色の読取位置の重心移動を低減する重心移動低減手段とを備え、前記重心移動低減手段が、累積スキャン回数に基づいて前記重心移動の低減を行なう。
【0028】
本発明の一態様では、前記重心移動低減手段が、前記撮像素子の1蓄積時間内における各色の重心位置の移動が小さくなるように、前記光源の光量を制御するためのパルス幅変調信号の位相を制御する。
【0029】
本発明の一態様では、パルス幅変調方式によって前記光源の光量を制御する光量制御手段を有し、前記重心移動低減手段が、前記撮像素子の1蓄積時間内の制御パルスの成長のさせ方を、基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に成長させる。
【0030】
本発明の一態様では、前記重心移動低減手段が、1蓄積時間内の時間軸に対して中心の位置を基準位置とし、前記基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に前記制御パルスを成長させる。
【0031】
本発明の一態様では、前記重心移動低減手段が、1蓄積時間内の時間軸に対して先端の位置を基準位置とし、前記基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に前記制御パルスを成長させる。
【0032】
また、本発明の画像読取方法は、蛍光体を有する光源により照明された原稿面からの光を、ライン状に配列された複数の光電変換素子からなる撮像素子上に結像させて前記原稿面の画像を読み取る画像読取装置であって、前記光電変換素子の配列方向に対し実質的に垂直方向となる副走査方向に線順次に走査しながら画像を読み取る画像読取装置の照明駆動方法において、蛍光体の各色の残光特性の違いによって生じる前記副走査方向における各色の読取位置の重心移動を低減させるように、前記光源の駆動を累積スキャン回数に基づいて制御する。
【0033】
本発明の一態様では、前記重心の移動低減制御を行うに際し、前記撮像素子の1蓄積時間内における各色の重心位置の移動が小さくなるように、前記光源の光量を制御するためのパルス幅変調信号の位相を制御する。
【0034】
本発明の一態様では、パルス幅変調方式によって前記光源の光量を制御する駆動方法であって、前記撮像素子の1蓄積時間内の制御パルスの成長のさせ方を、基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に成長させる。
【0035】
本発明の一態様では、1蓄積時間内の時間軸に対して中心の位置を基準位置とし、前記基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に前記制御パルスを成長させる。
【0036】
本発明の一態様では、1蓄積時間内の時間軸に対して先端の位置を基準位置とし、前記基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に前記制御パルスを成長させる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好ましい実施の形態に従い説明する。
【0038】
(第1の実施の形態)
まず、図1を参照して、本発明による制御の原理を説明する。
【0039】
図1は、前述した図10と同様の図であって、図1(a)は、本発明による蛍光灯の点灯方式、図1(b)は、従来の点灯方式を夫々示し、図1(c)は、図1(a)の点灯方式におけるBlueとGreen 及びRed との間の重心移動、図1(d)は、図1(b)の点灯方式におけるBlueとGreen 及びRed との間の重心移動を夫々示す。
【0040】
本発明による点灯方式では、図1(b)に示す従来の点灯方式のように、Hsync区間を形成する区間信号の立ち上がり、又は、立ち下がりに同期させて、調光制御信号の制御を開始するのではなく、図1(a)に示すように、調光区間の時間的な中心がHsync区間の中心と一致するように制御を行う。この場合、調光制御信号の制御要請量(duty)が変化しても、制御信号の中心の位置が変化しないように、その制御信号の立ち上がり位置がdutyに応じて変化する。
【0041】
図1(d)に示すように、従来の点灯方式では、各蛍光体の残光特性の違いによって、特に、BlueとGreen 及びRed との間で大きな重心移動量d2 が現われるが、図1(c)に示すように、本発明の点灯方式では、その重心移動量がd1 と非常に微小な量となる。従って、色ずれによる画像読取装置の性能低下を、実質的に全く問題無いレベルとすることが可能である。
【0042】
次に、上述した本発明の制御方法を実現するための構成について説明する。
【0043】
この種の画像読取装置では、通常、蛍光灯等の発光光量を光量センサで検出し、その検出に基づいて、光量コントローラにより、蛍光灯等の光量が一定となるように光量制御を行う。
【0044】
図2に、従来、良く知られている蛍光灯の構成を示す。
【0045】
蛍光灯1は、ソケット2a、2bにより両端が支持され、これらのソケット2a、2bに備えられたピン(不図示)から電流が供給される。蛍光灯1の所定領域には、アパーチャ部(光学的開口部)3が設けられ、このアパーチャー部3から矢印a方向に強い光が射出され、アパーチャ部3以外の領域からは、相対的に弱い光が射出される。また、蛍光灯1の適所には、フォトダイオード等からなる光量センサ4が付設されており、蛍光灯1から射出される光量に応じた電流を検出している。
【0046】
図3に、本発明の第1の実施の形態による光量制御部の基本的な構成を示す。
【0047】
光量センサ11は、蛍光灯10の光量を検出して、その光量に応じた光量信号を出力する。この光量信号は、アンプ12により、電圧値に変換されて増幅される。この増幅された電圧値は、コンパレータ13により、所定の基準電圧と比較され、その比較結果が光量コントローラ14に入力される。
【0048】
カウンタ19は、課金等に用いるコピー機が一般的に備えるものであり、本実施の形態では、1回スキャンする毎に1つカウントアップされるものとする。CPU17は、カウンタ19の計数値に基づき、Hsync区間信号に対してどれだけ蛍光灯制御信号を遅らせれば、その制御信号の中心がHsync区間の中心に一致するかを演算し、その結果をディレイ調整回路18に出力する。
【0049】
同期回路(SYNC)16から送られる同期信号(Sync)はディレイ調整回路18に入力され、更に、CPU17からの指示に従って、所定量ディレイした同期信号(Sync)が光量コントローラ14に入力される。光量コントローラ14では、先に決定された所定の同期信号(Sync)と位相同期をとって、パルス幅変調(Pulse Width Modulation: 以下、「PWM」と言う。)信号を出力し、デューティ(duty)制御を行う。即ち、アンプ12から出力される電圧値が基準値よりも大きい時は、duty比が小さくなるようにPWM信号を出力し、一方、アンプ12から出力される電圧値が基準値よりも小さい時は、duty比が大きくなるようにPWM信号を出力する。
【0050】
インバータ15は、そのインバータ15に入力されるPWM信号がハイレベルの時は、そのPWM信号よりも充分に高い周波数(例えば、PWM信号の周波数の10〜100倍の周波数)の交流電流を、ランプ電流として蛍光灯10に供給し、蛍光灯10を点灯させる。一方、PWM信号がローレベルの時は、ランプ電流を遮断して、蛍光灯10を消灯させる。なお、PWM信号の周波数は、蛍光灯10の点灯と消灯の光学的周波数よりも大きく、電気的には、PWM信号の周期に従って点灯と消灯が繰り返されるが、見かけ上は、ランプ電流を平均した電流値に相当する一定光量で点灯する。
【0051】
図4に、本実施の形態による画像読取装置の主要構成を示す。
【0052】
装置は、原稿20を照明するためのミラー台21と、原稿20の画像を読み取って、所定の画像処理を施した後、例えば、図外のプリンタに出力する画像処理部22と、ミラー台21からの出力信号を増幅するアンプ24と、そのアンプ24からの出力信号を基準信号と比較して、その比較結果を出力するコンパレータ25と、そのコンパレータ25の出力に基づいて光量を制御し、所定の同期信号に位相同期したPWM信号を出力する、ASIC等からなる光量コントローラ26と、その光量コントローラ26からの指令に基づいて点灯制御を行うインバータ27と、装置全体を制御するCPU28と、そのCPU28の演算結果等を記憶するバックアップメモリ29とを備えている。なお、図中、30はA/Dコンバータ、31はドライバ、45は、自走の主走査同期信号(SYNC)を生成すると共に、それと、プリンタ主走査同期信号BDとのどちらかを選択する自走SYNC生成及びセレクタ回路、46は、自走SYNC生成及びセレクタ回路45の出力を、CPU28からの設定値(duty値)に基づいて、任意の時間ディレイさせる(前述したように、発光領域がHsync区間の中心にくるようにする)ディレイ調整回路である。更に、47は、自走SYNC生成及びセレクタ回路45の出力信号であるSYNC1、54は、ディレイ調整回路46の出力であるSYNC2である。
【0053】
ミラー台21は、蛍光ランプ32と、その蛍光ランプ32に装着されたヒータ33とを備え、更に、そのヒータ33に付設されて、そのヒータ33の温度を検出するフォトダイオード35と、そのフォトダイオード35で検出された微小電流を電圧信号に変換するプリアンプ36とで構成された光量センサ37を備えている。上述したアンプ24には、その光量センサ37のプリアンプ36から出力される電圧信号と、可変抵抗器23からの電圧信号とが入力され、これにより、光量信号が所定量増幅される。
【0054】
コンパレータ25は、例えば、読み取り画像の反射率が特に高くて、光量を低下させたい場合等には、CPU28からの指令に基づいて、スイッチ38の初期操作が行われることにより、基準電圧の切り替えが可能となっている。
【0055】
光量コントローラ26は、同期信号に位相同期して、コンパレータ25からの光量比較信号を出力するフリップフロップ回路(F/F)39と、その光量比較信号に基づき、且つ、同期信号に同期して、カウンタの増減を行うアップダウンカウンタ40と、そのアップダウンカウンタ40の出力値を、同期信号に位相同期してロードし、且つ、所定クロックでダウンカウントする(後述するように、PWM信号を制御する)ダウンカウンタ41と、点灯前の蛍光ランプ32の予熱を制御する予熱制御部42とを備えている。アップダウンカウンタ40の出力値はCPU28に入力され、CPU28は、任意のタイミングでPWM値を読み取ることができる。
【0056】
この光量コントローラ26の動作を説明すると、まず、光量が規定値よりも高い場合には、コンパレータ25、即ち、F/F39の出力は“0”となり、アップダウンカウンタ40のカウント値は所定量ダウンし、ダウンカウンタ41のロード値がダウンし、結果、インバータ27に入力されるPWM信号(パルス幅)が狭められる。逆に、光量が規定値よりも低い場合には、コンパレータ25、即ち、F/F39の出力は“1”となり、アップダウンカウンタ40のカウント値は所定量アップし、ダウンカウンタ41のロード値がアップし、結果、インバータ27に入力されるPWM信号(パルス幅)が広げられる。また、電源の立ち上げ時には、PWM値を蛍光灯のフル点灯相当にし、所定値まで収束させる。
【0057】
前述したように、インバータ27は、そのインバータ27に入力されるPWM信号がハイレベルの時は、そのPWM信号よりも充分に高い周波数(例えば、PWM信号の周波数の10〜100倍の周波数)の交流電流を、ランプ電流として蛍光ランプ32に供給し、蛍光ランプ32を点灯させる。一方、PWM信号がローレベルの時は、ランプ電流を遮断して、蛍光ランプ32を消灯させる。このPWM信号の周波数は、蛍光ランプ32の点灯と消灯の光学的周波数よりも大きく、電気的には、PWM信号の周期に従って点灯と消灯が繰り返されるが、見かけ上は、ランプ電流を平均した電流値に相当する一定光量で点灯する。
【0058】
画像処理部22は、原稿20からの反射光を受光して、電気信号に変換するCCD58と、そのCCD58から出力される電気信号に対し所定の信号処理を行うアナログプロセッサ43と、そのアナログプロセッサ43から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ44とを備える。CCD58は、同期信号の1周期である1走査期間中に読み取った電荷を蓄積する。従って、このCCD58からの出力は、1走査期間の光量を積分した大きさとなり、蛍光ランプ32の点滅とCCD58による走査とが同一周期で同期することにより、一定の出力を得ることができる。
【0059】
図5に、ディレイ調整回路46の構成例を示す。
【0060】
この回路は、画像処理部22等の主走査同期信号(SYNC1)47によりリセットされ、クロック信号でカウントアップするアップカウンタ48と、PWM信号を立ち上げる信号である同期信号SYNC2(54)の立ち下がりタイミングと立ち上がりタイミングとを夫々決定する2つのコンパレータ49、50と、CPU28により後述の立ち下がり制御値P1 、立ち上がり制御値P2 が設定される2つのレジスタ51、52と、JKフリップフロップ(JK−F/F)53とで構成される。
【0061】
ここで、例えば、1走査期間がAクロック(CCD58からは、1クロックに対して1画素の信号が出力される。)に対応する場合、レジスタ51に設定される同期信号SYNC2の立ち下がり制御値P1 (それぞれの主走査期間開始から何クロック目に同期信号SYNC2を立ち下げるかを決定する値)は、
P1 =A/2−(duty値(%)/200)×A …(a)
一方、SYNC2の立ち上がり制御値P2 は、
P2 =〔A/2−(duty値(%)/200)×A〕+1 …(b)
で表される。なお、式(a)及び式(b)に示す例では、SYNC2のパルス幅は1クロックであるが、1クロックに限るものではなく、1主走査期間よりも短ければよく、式(b)の+1を+(A−2)以下の値に置き換えることが可能である。
【0062】
図6に、ダウンカウンタ41の構成例を示す。
【0063】
この回路は、ダウンカウンタ57とJK−F/F55とで構成される。JK−F/F55は、そのJ入力にSYNC2、K入力に、ダウンカウンタ57のRC出力を夫々入力することにより、PWM信号56を出力する。また、リセットは、所望の初期設定がなされた後、解除される。
【0064】
次に、図7を参照して、上述した各出力信号につき説明する。
【0065】
出力信号としては、SYNC信号、PWM信号、制御電流波形(管電流)、及び、光量を説明する。図7において、横軸は時間、縦軸は各出力信号の大きさである。また、図7の(A)は、duty値が約25%の時の出力信号、(B)は、約60%の時の出力信号を夫々表している。
【0066】
図において、Sync1は、図3で説明した同期回路(Sync発生器)16から出力されるSync信号を表しており、Sync2は、光量コントローラ14からのduty値に基づいたCPU17からの指示に従ってディレイ調整回路18により遅延されたSync信号を表している。
【0067】
Sync1の立ち下がりt1 を基準にとると、Sync2の立ち下がりt2 までの遅延時間はA1 で表される。この遅延時間A1 は、光量コントローラ14からのduty値を用い、次の式により、CPU17が算出可能である。
T=S×(100−duty)/2 …(1)
この(1)式において、Tは遅延時間、Sは、1蓄積時間に相当するHsync区間の時間、dutyは、%で表されたduty値を夫々示している。光量コントローラ14から出力されるPWM信号は、遅延されたSync2の立ち下がりt2 を基準に出力される信号であり、所定のduty値の区間だけハイレベルの信号を出力し続ける。このPWM信号に基づいて、インバータ15からは、PWM信号より充分に高い周波数で、蛍光灯10に対し電流を供給する。図7の管電流が、その信号を示している。この管電流によって、蛍光灯10は、管電流を平均化した電流値に相当する一定光量で点灯する。この時、蛍光灯点灯時のPWM信号、管電流、及び、光量の全ての信号の中心であるCのラインは、固体撮像素子の1蓄積時間に相当するHsync区間を表すSync1の区間信号の立ち下がりの中心に一致している。
【0068】
図7の(B)においても、同様に、PWM信号、管電流、及び、光量の各信号の中心Cは、Sync1の区間信号の中心に一致している。この(B)では、duty値が約60%になっており、やはり、前述の(1)式により、Sync1の立ち下がりt3 からSync2の立ち下がりt4 までの遅延時間B1 が算出される。duty値が大きくなったことにより、遅延時間B1 は、(A)の場合の遅延時間はA1 よりも短い時間となる。
【0069】
(デューティ(duty)値の変動)
本実施の形態で用いている蛍光灯のパルス駆動方法(PWM)においては、蛍光灯及び光量検知回路が同一で、同一のパルス幅を印加しても、光量が同一にはならない。蛍光灯は、比較的長期の経時変化によって、その発光効率が変化するため、同一のduty値でパルス幅を印加した時の光量が減少してしまうのである。即ち、蛍光灯の経時変化によって、同一光量を発生するために必要なduty値は増大していく。
【0070】
そこで、蛍光灯の経時変化の度合いを測定すれば、それに応じた、その時点でのduty値を、直接duty値を参照すること無く、知ることができ、それに応じた遅延量設定を行うことができる。これにより、高速に変化するduty値を直接参照する際に生じるCPUの負荷の増大が防げ、回路規模の削減によるコストダウンも見込める。
【0071】
一定光量で点灯させるために必要なduty値は、その蛍光灯を用いてなされたスキャン回数に比例して増大し、次の関係式で表される。
duty値(%)=α×100×Cn /Cl …(c)
この(c)式において、αは比例定数、Cn は、その時点でのスキャン回数、Cl は、当該蛍光灯の保証スキャン回数(蛍光灯の寿命)を夫々示している。
【0072】
コピー機には、課金や部品の交換時期を知るために、コピーに関する各種カウンタが装備されているのが一般的である。このうち、スキャン回数を計数するカウンタの値を用いれば、コストアップ要因無く、前述した(a)式、(b)式、及び、(c)式より、或るスキャン回数の時点における同期信号の遅延量を算出することができる。
【0073】
(設定タイミング)
同期信号の遅延量設定は、同期信号とは同期しておらず、CPUが非同期に設定を行うものである。そのため、設定を行う際に、同期信号は1周期分、周期不定や遅延位置不定になってしまう。従って、その1周期分、蛍光灯の駆動パルスも正規の状態ではなくなり、光量も、瞬間的に、不定になってしまう。
【0074】
従って、画像読み取り中に遅延設定を行うと、画像が異常になることが考えられるので、そのようなタイミングには、遅延設定を変更することはできない。
【0075】
また、同期信号を基に駆動されているCCDについては、同期信号が所定の周期よりも短くなると、それが画像読み取り中でなくても、画像読み取り開始までの時間が短い(数100msec 以下)場合には、読み取り時の画像に影響を与えることが考えられる。
【0076】
そこで、画像を読み取っていないタイミングで、即ち、読取装置の光学系が副走査方向への移動を終了し、次の読み取り走査のために、読み取り開始位置へと戻る動作(以下、「バックスキャン」と言う。)中に、遅延量設定を行うことが考えられる。このバックスキャン開始直後に遅延量設定を行えば、そのタイミングでCCD駆動信号を変更しても、正常な読み取りが行えるようになるまでの数100msec の時間を充分にかせぐことができる。
【0077】
また、読み取り画像への影響を原理的に無くすために、スキャナモータを起動するためのトリガ信号であるスキャナスタート同期信号(RTOP)を用い、この信号をトリガとして遅延量設定を行い、同時に、その間、1周期分、同期信号をマスクするという制御が考えられる。これにより、所定の周期よりも短い同期信号が出力されるのを防止する。
【0078】
そこで、次に、このRTOPによる同期信号のマスク処理について詳細に説明する。
【0079】
(タイミングチャート)
図11に、上に説明した内容のタイミングチャートを示す。
【0080】
基準同期信号SYNCに対し、スキャナスタート同期信号RTOPは、図示のようにSYNCの1周期分、出力されている。マスク後同期信号MSYNCは、SYNCをRTOPでマスクした結果の信号である。
【0081】
遅延量設定は、RTOPが発生する以前はT1 という値に設定されており、RTOPを割り込みで処理した後、RTOP以降はT2 に変更される。
【0082】
(ハード構成)
図12に、上述の処理のためのハード構成を示す。
【0083】
図において、1021は、全体を制御するためのCPUであり、1022は、マスクのためのゲート回路、1023は遅延手段である。
【0084】
マスク手段であるゲート回路1022には、スキャナスタート同期信号RTOPと基準同期信号SYNCが夫々入力され、RTOP発生時に、SYNCがマスクされたMSYNC信号を生成する。CPU1021は、MSYNC信号が割り込み端子に入力されており、割り込み処理として、遅延手段へのレジスタ設定を行う。遅延手段1023は、入力されたMSYNC信号を、CPU1021が設定した量だけ遅延させた信号DSYNCを生成する回路である。
【0085】
(遅延量設定)
次に、図13及び図14のフローチャートを参照して、図3に示したCPU17が、ディレイ調整回路18のレジスタ51、52(図5参照)に遅延量を設定する一連の制御動作を説明する。
【0086】
画像読み取り動作が開始されると、CPU17は、まず、カウンタ19の計数値を読み取り、その計数値に基づいて、前述した(a)式、(b)式、及び、(c)式から、同期信号の遅延量を算出し、それらを、レジスタ51、52に設定して、消灯していた蛍光灯を点灯させる(図13のステップS1〜S3)。
【0087】
連続スキャン動作中、CPU17は、1スキャン毎にカウンタ19をカウントアップしていき、その計数値に基づいて、レジスタ51、52の設定値P1 、P2 を再計算し、保持しておく(図13のステップS4〜S6)。
【0088】
この連続スキャン動作中に、RTOP信号が与えられると、CPU17は、その時点で保持している値P1 、P2 をレジスタ51、52に夫々設定することで、遅延量を再設定する。RTOP信号は1スキャン動作毎に与えられ、本実施の形態では、その間隔は約4.5秒である。
【0089】
このように、本実施の形態では、duty値が変化した場合においても、点灯制御信号の中心の位置が時間的に変化せず、常にHsyncの区間信号の中心に位置することによって、蛍光体の残光特性が各色で異なった場合においても、光量の重心の位置が、常にHsyncの区間信号の中心近傍に位置し、且つ、残光による非点灯区間での光量を、1蓄積時間内で点灯区間の前後で平均化することによって、重心位置の変化を微小量とすることが可能である。
【0090】
(第2の実施の形態)
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0091】
なお、この第2の実施の形態による画像読取装置のハード構成は、上述した第1の実施の形態と同じであるので、その説明は省略する。
【0092】
図8では、上述した第1の実施の形態と同様、出力信号として、SYNC信号、PWM信号、制御電流波形(管電流)、及び、光量を説明する。この図8において、横軸は時間、縦軸は各出力信号の大きさである。また、図8の(A)は、duty値が約25%の時の出力信号、(B)は、約60%の時の出力信号を夫々表している。
【0093】
この第2の実施の形態では、調光時のPWM信号の中心値がSync1の立ち下がり位置を中心に対称な変化をするように構成している。ここで、Sync1は、図3で説明した同期回路(Sync発生器)16から出力されるSync信号を表しており、Sync2は、光量コントローラ14からのduty値に基づいたCPU17からの指示に従ってディレイ調整回路18により遅延されたSync信号を表している。
【0094】
Sync1の立ち下がりt5 を基準にとると、Sync2の立ち下がりt6 までの遅延時間はA2 で表される。この遅延時間A2 は、光量コントローラ14からのduty値を用い、次の式により、CPU17が算出可能である。
T=S×(100−duty)/2 …(2)
この(2)式において、Tは遅延時間、Sは、1蓄積時間に相当するHsync区間の時間、dutyは、%で表されたduty値を夫々示している。光量コントローラ14から出力されるPWM信号は、遅延されたSync2の立ち下がりt6 を基準に出力される信号であり、所定のduty値の区間だけハイレベルの信号を出力し続ける。このPWM信号に基づいて、インバータ15からは、PWM信号より充分に高い周波数で、蛍光灯10に対し電流を供給する。図8の管電流が、その信号を示している。この管電流によって、蛍光灯10は、管電流を平均化した電流値に相当する一定光量で点灯する。この時、蛍光灯点灯時のPWM信号、管電流、及び、光量の全ての信号の中心は、固体撮像素子の1蓄積時間に相当するHsync区間を表すSync1の区間信号の立ち下がり位置t5 に一致している。
【0095】
図8の(B)においても、同様に、PWM信号、管電流、及び、光量の各信号の中心は、Sync1の区間信号の立ち下がり位置t7 に一致している。この(B)では、duty値が約60%になっており、やはり、前述の(2)式により、Sync1の立ち下がりt7 からSync2の立ち下がりt8 までの遅延時間B2 が算出される。duty値が大きくなったことにより、遅延時間B2 は、(A)の場合の遅延時間はA2 よりも短い時間となる。
【0096】
この第2の実施の形態でも、duty値が変化した場合においても、点灯制御信号の中心の位置が時間的に変化せず、常にHsyncの区間信号の中心に位置することによって、蛍光体の残光特性が各色で異なった場合においても、光量の重心の位置が、常にHsyncの区間信号の中心近傍に位置し、且つ、残光による非点灯区間での光量を、1蓄積時間内で点灯区間の前後で平均化することによって、重心位置の変化を微小量とすることが可能である。
【0097】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、スキャン回数の累積に伴って変化する光源光量を補正する場合に、蛍光体の各色の残光特性の違いによって生じる副走査方向における各色の読取位置の重心移動を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による照明駆動方法を原理的に示す特徴とする特性図である。
【図2】蛍光灯の概略斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による画像読取装置の光量制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による画像読取装置の主要構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態による画像読取装置のディレイ調整回路の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態による画像読取装置のダウンカウンタの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態による光量制御信号のタイミングチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態による光量制御信号のタイミングチャートである。
【図9】画像読取装置の画像読み取り部の光学系の構成を示す概略図である。
【図10】従来の光量制御信号と残光特性を示す特性図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態による遅延量設定のタイミングチャートである。
【図12】本発明の第1の実施の形態による遅延量設定を実現するハード構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態によるduty値から遅延量を設定する制御のフローチャートである。
【図14】本発明の第1の実施の形態によるduty値から遅延量を設定する制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1:蛍光灯
2a、2b:ソケット
3:アパーチャ部
4:光量センサ
10:蛍光灯
11:光量センサ
12:アンプ
13:コンパレータ
14:光量コントローラ
15:インバータ
16:同期回路(SYNC)
17:CPU
18:ディレイ調整回路
19:カウンタ
20:原稿
21:ミラー台
22:画像処理部
23:可変抵抗器
24:アンプ
25:コンパレータ
26:光量コントローラ
27:インバータ
28:CPU
29:バックアップメモリ
30:A/Dコンバータ
31:ドライバ
32:蛍光ランプ
33:ヒータ
34:サーミスタ
35:フォトダイオード
36:プリアンプ
37:光量センサ
38:スイッチ
39:フリップフロップ回路(F/F)
40:アップダウンカウンタ
41:ダウンカウンタ
42:予熱制御部
43:アナログプロセッサ
44:A/Dコンバータ
45:自走SYNC生成及びセレクタ回路
46:ディレイ調整回路
47:主走査同期信号
48:アップカウンタ
49、50:コンパレータ
51、52:レジスタ
53:JKフリップフロップ回路(JK−F/F)
54:SYNC2
55:JKフリップフロップ回路(JK−F/F)
56:PWM信号
57:ダウンカウンタ
58:CCD
100:原稿台ガラス
101:棒状光源
102:反射笠
103a、103b、103c:ミラー
104:結像光学系
105:固体撮像素子
1021:CPU
1022:ゲート回路
1023:遅延回路
Claims (10)
- 蛍光体を有する光源により照明された原稿面からの光を、ライン状に配列された複数の光電変換素子からなる撮像素子上に結像させて前記原稿面の画像を読み取る画像読取装置であって、
前記光電変換素子の配列方向に対し実質的に垂直方向となる副走査方向に線順次に走査するよう制御する走査手段と、
蛍光体の各色の残光特性の違いによって生じる前記副走査方向における各色の読取位置の重心移動を低減する重心移動低減手段とを備え、
前記重心移動低減手段が、累積スキャン回数に基づいて前記重心移動の低減を行なうことを特徴とする画像読取装置。 - 前記重心移動低減手段が、前記撮像素子の1蓄積時間内における各色の重心位置の移動が小さくなるように、前記光源の光量を制御するためのパルス幅変調信号の位相を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- パルス幅変調方式によって前記光源の光量を制御する光量制御手段を有し、前記重心移動低減手段が、前記撮像素子の1蓄積時間内の制御パルスの成長のさせ方を、基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に成長させることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記重心移動低減手段が、1蓄積時間内の時間軸に対して中心の位置を基準位置とし、前記基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に前記制御パルスを成長させることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
- 前記重心移動低減手段が、1蓄積時間内の時間軸に対して先端の位置を基準位置とし、前記基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に前記制御パルスを成長させることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
- 蛍光体を有する光源により照明された原稿面からの光を、ライン状に配列された複数の光電変換素子からなる撮像素子上に結像させて前記原稿面の画像を読み取る画像読取装置であって、前記光電変換素子の配列方向に対し実質的に垂直方向となる副走査方向に線順次に走査しながら画像を読み取る画像読取装置の照明駆動方法において、
蛍光体の各色の残光特性の違いによって生じる前記副走査方向における各色の読取位置の重心移動を低減させるように、前記光源の駆動を累積スキャン回数に基づいて制御することを特徴とする方法。 - 前記重心の移動低減制御を行うに際し、前記撮像素子の1蓄積時間内における各色の重心位置の移動が小さくなるように、前記光源の光量を制御するためのパルス幅変調信号の位相を制御することを特徴とする請求項6に記載の方法。
- パルス幅変調方式によって前記光源の光量を制御する駆動方法であって、前記撮像素子の1蓄積時間内の制御パルスの成長のさせ方を、基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に成長させることを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 1蓄積時間内の時間軸に対して中心の位置を基準位置とし、前記基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に前記制御パルスを成長させることを特徴とする請求項8に記載の方法。
- 1蓄積時間内の時間軸に対して先端の位置を基準位置とし、前記基準位置を中心に時間軸方向に左右対称に前記制御パルスを成長させることを特徴とする請求項8に記載の方法。
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