JP2000050018A - 画像読取り装置 - Google Patents

画像読取り装置

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JP2000050018A
JP2000050018A JP10215600A JP21560098A JP2000050018A JP 2000050018 A JP2000050018 A JP 2000050018A JP 10215600 A JP10215600 A JP 10215600A JP 21560098 A JP21560098 A JP 21560098A JP 2000050018 A JP2000050018 A JP 2000050018A
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image
amount
signal
fluorescent lamp
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Seiichiro Satomura
誠一郎 里村
Hiroshi Sato
浩 佐藤
Hidekazu Shimomura
秀和 下村
Tsutomu Utagawa
勉 歌川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 副走査方向の読取りの際の色ずれの無い画像
読取り装置を提供する。 【解決手段】 原稿照射用の白色光源をパルス幅変調方
式を用いて調光制御する。その際、ラインセンサの蓄積
期間Hsyncに同期して調光制御を行い、その際、制
御パルスの開始位相をHsyncの開始より約π/2だ
け遅れた位相とすることにより、前記白色光源の各色の
副走査方向の読取り位置の重心移動を低減し、副走査方
向の読取りの際の色ずれを実質的に無くすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿の画像情報を
結像光学系を介してラインセンサ上に結像し、画像を読
み取る画像読取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、原稿などの画像情報を結像光学系
を介して複数のラインセンサ(CCD等の固体撮像素
子)上に結像し、ラインセンサからの出力信号に基づい
て、白黒またはカラーの画像情報をディジタル的に読み
取る画像読取り装置が種々提案されている。
【0003】図14は、この種のカラー画像読取り装置
の光学系の要部概略図である。
【0004】同図において、100は読取り画像を配置
する原稿台ガラス、101は原稿を照射する棒状光源、
102は照射効率を向上させるための反射笠を示してい
る。
【0005】棒状光源101及び反射笠102により照
射された原稿(不図示)は、ミラー103−a,103
−b,103−cを介して結像光学系104に導光さ
れ、結像光学系104は原稿の画像情報を固体撮像素子
(ラインセンサ)105上に結像する。
【0006】ミラー103−aは、副走査方向Aに走査
速度vで移動し、それに同期してミラー103−b,1
03−cは速度v/2移動する事により、固体撮像素子
105のラインセンサの並び方向(主走査方向)と合わ
せて、2次元的な走査により、画像情報を読み取ること
ができる。
【0007】この様な構成に於いて、固体撮像素子10
5上に結像された画像情報は、電気信号に変換され、図
示しない出力装置に送られ、プリント出力として画像情
報の出力が行なわれる場合や、記憶装置等に送られ、入
力画像情報の記憶が行なわれる場合があり、それぞれの
画像読取り装置として使用されている。
【0008】この様な構成の画像読取り装置の光源とし
ては、ハロゲンランプ,蛍光灯,キセノンランプ等が用
いられている。この種の画像読取り装置の光源として通
常ハロゲンランプが用いられてきたが、ハロゲンランプ
は高輝度を有する反面、ランプの昇温に伴う装置の昇温
が大きい事や、200〜300Wの消費電力を必要とす
るため、装置全体に必要となるの消費電力をアップする
要因となっていた。近年、この様な問題を回避するた
め、高輝度な蛍光灯やキセノンランプが開発され、画像
読取り装置の光源として用いられつつある。
【0009】蛍光灯やキセノンランプは、棒状の中空管
の中に少量の水銀粒と数TorrのArまたはKr,X
e等を封入したものが多く、管の内壁に各種蛍光体を塗
布し、管の両端に電極を配して管を密閉した構造となっ
ている。
【0010】電極からの放電によって、水銀や各種ガス
から放射される紫外線によって管の内側に塗られた蛍光
体を励起し、蛍光体の発光特性に応じて可視光が放射さ
れる。蛍光体には、光源として要求される分光エネルギ
特性に応じて、各種蛍光体が選択される。
【0011】特にカラー画像読取り装置に於いては、R
GB等に相当する広い波長範囲の光源が必要となり、特
に高輝度な光源を必要とする場合には、複数色の蛍光体
を混合し、管の内壁に塗布する様な手法が用いられてい
る。
【0012】また、蛍光灯やキセノンランプは、発光光
量(発光の強さ)を制御する場合に、ハロゲンランプの
様に、点灯電圧を制御する手法ではなく、一定の電流値
で点灯する時間を制御するパルス幅変調方式によって発
光光量を制御することが一般に行なわれている。これは
蛍光灯やキセノンランプが一定の電流値を超えた場合に
発光する特性を有するためであり、電流値を制御するこ
とによって発光光量を制御する手法では発光光量を制御
する範囲が大きくとれないことに起因している。
【0013】一方、蛍光灯やキセノンランプを用いた画
像読取り装置に於いては、前述した光量制御を省略し、
耐久による光量の劣化に対して固体撮像素子の出力信号
を電気的に増幅するアンプ等のゲイン設定を可変とし、
前記光量劣化に応じてゲインを変更する事によってて適
切な信号出力を得るように構成する手法も提案されてい
る。
【0014】この様な手法に於いては、ゲインの値によ
って読取り信号のS/Nが変動するといった現象が発生
する事が考えられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来例に於いては以下に述べる問題があった。
【0016】蛍光灯やキセノンランプの様に、蛍光体を
発光源とした光源を用いる画像読取り装置に於いては、
前述の従来例の通り、ランプに流れる電流値を一定に保
ちながら、点灯する時間に相当するパルス幅を制御する
ことによって、発光光量を制御する手法が一般的に用い
られていた。
【0017】図15に光源の発光光量を制御する制御波
形を示す。
【0018】同図の横軸は時間を現わし、縦軸は光源の
発光光量を制御する電流値(調光波形)を示している。
【0019】横軸のHsyncの区間は、固体撮像素子
の1蓄積時間に相当する時間を示しており、通常用いら
れている様に固体撮像素子の受光部に入射した光量に応
じて、電荷が蓄えられる時間に相当する。
【0020】通常のパルス幅制御を行なう場合には、こ
の蓄積時間の先頭を示すトリガー信号の立ち上がり、ま
たは立ち下がり位置に同期させ、制御信号が1蓄積時間
に対して1回の割合で同期して出力されるような構成に
なっている。この様に、1蓄積時間のトリガ信号に相当
する信号に対して同期をとりながら光量制御を行なう事
によって、光量を制御するパルス幅制御と蓄積時間との
間の干渉によって発生するビート成分のノイズを除去し
ていた。
【0021】一方、蛍光体を発光源として用いる蛍光灯
やキセノンランプに於いては、カラー情報を読み取る画
像読取り装置に用いる光源として、各色の蛍光体を混合
して塗布する事によって、可視光全域に渡る広い波長範
囲での発光特性を有する白色光源を用いる場合が多い。
【0022】この様な白色光源を用いる場合に、各色の
蛍光体に固有の残光特性が異なる事に起因する問題が発
生した。
【0023】残光特性とは、紫外線によって励起された
蛍光体が、高いエネルギ順位に留まっている時間によっ
て決まり、一般的には指数関数的に減少する特性であ
る。この現象は、光源の発光を制御する電流を瞬時に遮
断しても発光が残存してしまう事を示しており、蛍光体
の材料の特性に依存している。
【0024】カラー画像読取り装置に用いる白色光源の
様に、RGBに相当する蛍光体を混合して用いた場合
に、各色の残光特性が異なる事によって問題が生じる。
【0025】一般的に蛍光体として用いられる材料は、
材料の各波長域での発光波長特性や発光効率,寿命と言
った観点から決定されるが、下記の様な材料が用いられ
る事が多い。
【0026】 Blue :BaMg2Al16O27 中心波長 452nm T=2μsec Red :Y2O3:Eu2+ 中心波長 611nm T=1.1msec Green:LaPO4:Ce,Tb 中心波長 544nm T=2.6msec Tは各材料の減衰時間を示しており、それぞれ減衰によ
って発光光量が1/eに達するまでの時間である。
【0027】この様に各色の残光特性が異なる事によっ
て、(特にBlueの減衰時間が短い)副走査方向の読
取り位置の重心が色のよって異なるという現象が発生し
た。
【0028】この現象を図15を用いて説明する。
【0029】図15に示すグラフの横軸は時間を、また
縦軸は蛍光灯を駆動する電流量と蛍光灯の発光光量を示
すものである。
【0030】通常蛍光灯の調光制御は、固体撮像素子の
1蓄積時間に相当するHsyncの区間、固体撮像素子
は、入射光量に比例した電荷を蓄積する。
【0031】これに対して図中の調光区間は蛍光灯を駆
動するための電流を調光デューティに比例した量与え続
ける時間に相当し、その区間の電流は高周波にスイッチ
ングする手法が主に用いられてきた。
【0032】調光区間に相当する時間が過ぎると、発光
光量は減衰する。
【0033】その減衰特性は、次の2つのファクタによ
って決定される。1つは蛍光灯が発する輝線スペクトル
の減衰特性であり、1つは先に述べた蛍光体の減衰特性
である。
【0034】通常Hsyncに相当する1蓄積時間は、
数100μsecであるのに対して輝線スペクトルの減
衰特性は、1μsec以下であるため、ほとんど影響し
ないが、蛍光体の減衰特性は、msecオーダーまであ
るために影響が大きい。したがって、発光光量の減衰特
性は、前記2種類の発光光量の総和とそれぞれの発光の
減衰特性によって決定される。図中にR,G,B各色の
減衰特性によって発生する残光をモデル的に示した。
調光区間中略一定の電流により略一定の光量で点灯され
た蛍光灯は、調光区間が終了すると輝線スペクトルに相
当する光量が瞬時に減衰する。その部分が図中L1に相
当する部分でありさらに図中L2に相当する光量に対し
て蛍光灯の減衰特性により残光が発生する。
【0035】この各色の残光特性は、画像読取り装置に
於いて以下のような問題を有していた。
【0036】固体撮像素子の1蓄積時間は、画素情報を
読み取る場合の時間的な基準となると共に、副走査方向
の読取りに対しては読取り位置の基準となるものであ
る。
【0037】画像情報を読み取る場合の画素密度は、主
走査方向は固体撮像素子の画素サイズによって決定さ
れ、副走査方向はミラースキャン等により走査される画
像読み取り時の移動距離に相当する。
【0038】したがって、Hsync間の時間に対する
各色の発光光量の重心位置が残光特性によって異なる現
象は、図15のグラフの横軸を位置情報と置き換えて考
えてもさしつかえない。この事は、副走査方向の読取り
位置の重心が色によって異なる事を示している。
【0039】副走査方向の読取り位置の重心が色によっ
て異なる事は、副走査方向の読取り時の色ずれを発生さ
せる原因となり、画像読取り装置の性能を劣化させる要
因となっていた。
【0040】本発明は、この様な事情に鑑みなされたも
のであって、原稿照射用白色光源の調光制御を行なうに
当って、各色の残光特性の違いによって発生する、副走
査方向の読取りの際の色ずれの無い画像読取り装置を提
供する事を目的とするものである。
【0041】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、画像読取り装置を次の(1)〜(4)
のとおりに構成する。
【0042】(1)原稿の画像情報を結像光学系を介し
て複数のラインセンサ上に結像し画像を読み取る画像読
取り装置において、各色の残光特性の異なる原稿照射用
の白色光源と、この白色光源をパルス幅変調方式を用い
て調光制御する調光制御手段と、この調光制御手段にお
ける制御パルスの開始位相を遅延させる遅延手段とを備
えた画像読取り装置。
【0043】(2)前記(1)記載の画像読取り装置に
おいて、前記調光制御手段は、ラインセンサの蓄積期間
の周期に同期して制御を行うものであり、前記遅延手段
は、前記蓄積期間の開始よりπ/2程度位相を遅延させ
るものである画像読取り装置。
【0044】(3)前記(2)記載の画像読取り装置に
おいて、前記蓄積期間は、前記ラインセンサにより副走
査方向に1画素分走査する期間である画像読取り装置。
【0045】(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記
載の画像読取り装置において、前記白色光源は蛍光灯で
ある画像読取り装置。
【0046】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を、画像
読取り装置の実施例により詳しく説明する。
【0047】なお、実施例では、制御パルスの遅延量
を、デューティにかかわらず一定としているが、本発明
はこれに限らず、遅延量をデューティに応じて最適値と
する形で実施することもできる。また、実施例は反射原
稿を読み取るものであるが、これに限らず、透過原稿を
読み取る形で同様に実施することができる。
【0048】
【実施例】図1は、実施例である“画像読取り装置”の
動作説明図である。
【0049】同図に於いて、(a)は本実施例による蛍
光灯の点灯方式を表わす図であり、従来の点灯方式であ
る(b)に対して以下の特徴を有する。
【0050】第一には調光制御信号(パルス幅変調信
号,制御パルスともいう)は、Hsync区間を表わす
区間信号の立ち上がり又は立ち下がり時に開始するので
はなく、(a)に示すようにπ/2(あるいはそれより
もやや大きめに)位相を遅らせて開始する。
【0051】この場合、調光制御信号のデューティ(デ
ューティ比ともいう)が変化してもパルス幅変調信号の
立上りはHsyncの先頭よりも常にπ/2遅れた位置
となる。
【0052】(d)は従来の制御方式による蛍光灯の残
光特性により発生する重心移動量d2を示しており、各
色の残光の影響が大きい。この図で×印は光量の重心位
置を示しており、Hsynnc期間内の光量部分の面積
は、重心位置の左側の面積と、重心位置の右側の面積と
で等しくなっている。青色(Blue)は残光がほとん
ど無いのでBlueの重心はパルス幅変調信号の中心位
置にある。一方、緑色(Green),赤色(Red)
は残光の影響で、重心位置はBlueよりも右にずれ
る。このずれが図に示すところの重心移動である。
【0053】それに対して(c)は、本実施例の蛍光灯
調光制御方式での残光特性による重心移動d1を示して
いる。
【0054】発光領域を従来よりもπ/2遅れた位置に
もってくる事によって残光量は発光領域の前方と後方に
振り分けられ、平均化される事により残光による重心移
動は小さくなり、画像読取り装置の性能劣化に対して、
問題ないレベルとする事が可能である。
【0055】図2に、本実施例において、パルス幅変調
信号のデューティ値(蛍光灯調光制御信号のデューティ
値、以下単にデューティと記す)が10%から100%
まで変化した場合の、残光の最も小さいBlueに対す
る残光の最も大きいGreenの重心移動量の変化を説
明する。
【0056】図2において、Hsyncは1画素(副走
査方向に1画素分走査する期間)に相当する。
【0057】デューティが10%の場合には、(a)に
示すように、BlueとGreenとの重心移動量はH
syncの1/5程度、すなわち0.2画素程度とな
る。次にデューティが25%の場合には(b)に示すよ
うにBlueとGreenとの重心移動量はHsync
の1/10程度、すなわち0.1画素程度となる。さら
にデューティが50%の場合には(c)に示すようにB
lueとGreenとの重心位置は中心付近にきて両者
間の重心移動量はほぼ0となる。さらにデューティが8
0%の場合には(e)に示すように0.1画素程度とな
る。そしてデューティが100%の場合には(f)に示
すようにBlueとGreenとの重心位置は再び中心
付近にきて両者間の重心移動量はほぼ0となる。
【0058】以上のデューティ値と重心移動量との関係
を図5のグラフに示す。デューティが10%の時には重
心移動量は約0.2でデューティが増加すると重心移動
量は減少し、デューティが約50%の時に0となり再び
反対方向に増加して約75%付近で減少に転じ、デュー
ティ100%で重心移動量は再び0となる。
【0059】図3に図1(b)に示した従来の調光制御
を行った場合の、パルス幅変調信号が10%から100
%まで変化した場合の、残光の最も小さいBlueに対
する残光の最も大きいGreenの重心移動量の変化を
説明する図を同様に示す。さらに図3におけるデューテ
ィ値と重心移動量との関係を同様に図4のグラフに示
す。
【0060】従来の調光制御では図4に示すように、デ
ューティが10%の時には重心移動量は約0.4画素で
あり、デューティが増加すると重心移動量は減少し、デ
ューティが100%になると重心移動量は0となる。
【0061】図5,図4のグラフで重要なことは、重心
移動量の絶対値を小さくすることである。図4では最大
の重心移動量が0.4画素であるのに対して図5では
0.2画素と小さくなっている。
【0062】図1(a)の場合は図1(b)の場合より
も調光制御開始時点がπ/2遅れているが、さらに遅ら
せると重心移動量の最大値はさらに小さくなる。調光制
御開始位相をπ/2よりも少しだけ遅らせると図5のグ
ラフは全体が少し下に移動する形となって、重心移動量
の絶対値の最大値は図6のように0.2画素よりもさら
に小さくなる。
【0063】調光制御開始位相をさらに遅らせて、Hs
yncの開始位相からπ遅らせると図7のように重心移
動量の絶対値の最大値は0.22画素と、かえって悪化
する。
【0064】重心移動量の絶対値を小さくするため、調
光制御の遅延量をいくらにするかということは、蛍光体
のRGB別の残光特性とHsyncの長さによってこと
なるので、実機にて最適な値を調べる必要があるが、だ
いたいπ/2よりも少し大きい値が最適値となる。
【0065】実際にはここで示された重心移動量に、メ
カ的光学的精度誤差によって生じるRGB画素ずれ要因
が加算されて、画像読取り時のRGB画素ずれ(色ず
れ)が発生する。
【0066】一般的にはRGB画素ずれ量が0.1〜
0.2画素というのは印刷時の画像ではほとんど見分け
がつかないレベルである。RGB画素ずれ量が0.4画
素となると印刷時の画像ではまだ目立たないものの、黒
文字認識等の画像処理、画像認識手段の精度を低下させ
る可能性のあるレベルとなる。
【0067】なお、図2〜図7で示している重心移動量
の数値は、RGB蛍光体の残光特性およびHsyncの
長さによって決まる値であって、ここで示している数値
は説明のための一例にすぎない。実際の数値は実施条件
によって異なる。
【0068】次に本実施例の制御手法を実現するための
構成に関して説明する。
【0069】この種の画像読取り装置においては、蛍光
灯の発光光量を光量センサで検出し、光量コントローラ
により蛍光灯の光量が一定となるように光量制御が行な
われている。
【0070】図8は従来から知られている原稿照射用の
蛍光灯の斜視図である。蛍光灯1はソケット2a,2b
により両端が支持されており、該ソケット2a,2bの
ピン(不図示)から電流が供給される。蛍光灯1の所定
領域にはアパーチャ部(光学的開口部)3が設けられて
おり、矢印a方向に強い光が射出され、該アパーチャ部
3以外の領域からは相対的に弱い光が射出される。
【0071】また、蛍光灯1の適所にはフォトダイオー
ド等からなる光量センサ4が付設されており、蛍光灯1
から射出される光量に応じた電流を検出している。
【0072】図9は本実施例で用いる光量制御部の構成
を示すブロック図である。
【0073】光量センサ11は、蛍光灯10の光量を検
出して該光量に応じた光量信号を出力し、次いで該光量
信号はアンプ12により電圧値に変換されて増幅され
る。その後、前記増幅された電圧値はコンパレータ13
により所定の基準電圧と比較され、その比較結果が光量
コントローラ14に入力される。
【0074】該光量コントローラ14からは、CPU1
8に対してインバータ15に設定すべきデューティを出
力する。
【0075】Sync発生器16から送られるSync
信号は、ディレイ18に入力され、π/2よりも少し大
きい所定量のディレイ量だけ遅れた同期信号(Syn
c)が光量コントローラ14に入力される。
【0076】該光量コントローラ14では、先に決定さ
れた所定の同期信号(Sync)と位相同期をとってパ
ルス幅変調(Pulse−Width Modulat
ion:以下 「PWM」という。)信号を出力しデュ
ーティ制御を行なう。
【0077】すなわち、アンプ12から出力される電圧
値が基準電圧よりも大きいときはデューティが小さくな
るようにPWM信号を出力し、またアンプ12から出力
される電圧値が基準電圧よりも小さいときは、デューテ
ィが大きくなるようにPWM信号を出力する。
【0078】次いで、インバータ15では該インバータ
15に入力されるPWM信号がハイレベルのときはPW
M信号よりも十分に高い周波数(例えばPWM信号の周
波数の10〜100倍の周波数)で蛍光灯10に交流電
流即ちランプ電流を供給して蛍光灯10を点灯するよう
に制御し、またインバータ15がローレベルのときはラ
ンプ電流を遮断して蛍光灯10を消灯するように制御す
る。
【0079】そして、PWM信号の周波数は蛍光灯10
の点灯、消灯の光学的周波数よりも大きく、電気的には
PWM信号の周期にしたがって点灯と消灯が繰り返され
るが、見かけ上はランプ電流を平均した電流値に相当す
る一定光量で点灯する。
【0080】前述の光量制御部のブロックの構成を用い
た本実施例の画像読取り装置の構成を以下説明する。
【0081】図10は、本実施例の画像読取り装置の構
成を示すブロック図であり、原稿20に光を照射するミ
ラー台21と、原稿20からの光学信号に対して、所定
の画像処理を施し、プリンタに出力する画像処理部22
と、ミラー台21からの出力信号を増幅するアンプ24
と、アンプ24からの出力信号と基準信号を比較してそ
の比較結果を出力するコンパレータ25と、コンパレー
タ25の出力結果に基づき、光量を制御し所定の同期信
号に位相同期してPWM信号を出力するASIC等から
成る光量コントローラ26と、光量コントローラ26か
らの指令に基づいて点灯動作等を行うインバータ27
と、装置全体を制御するCPU28と、CPU28の演
算結果等を記憶するバックアップメモリ29とを備えて
いる。30はA/Dコンバータ、31はドライバ、45
は自走の主走査同期信号(SYNC)を生成し、更にプ
リンタ主走査同期信号BDとのどちらかを選択する回路
(出力 SYNC1)、46は回路45の出力を所定値
の時間ディレイする回路(前述のようにπ/2程度遅ら
せる。出力SYNC2)である。
【0082】ミラー台21は、蛍光灯32と、蛍光灯3
2に装着されたヒータ33と、蛍光灯32に付設されて
蛍光灯の光量を検出するフォトダイオード35とこのフ
ォトダイオード35で検出された微少電流を電圧信号に
変換するプリアンプ36を備えた光量センサ37とを有
している。
【0083】アンプ24は、プリアンプ36から出力さ
れる電圧信号と可変抵抗器23からの電圧信号とが入力
され、光量信号を所要レベルに増幅される。
【0084】コンパレータ25は、例えば、読取り画像
の反射率が特に高い場合に光量を低下させたい場合等
は、CPU28からの指令に基づいてスイッチ38の初
期操作を行い、これにより、基準電圧の切り替えが可能
になる。
【0085】光量コントローラ26は、同期信号に位相
同期して、コンパレータ25からの光量比較信号を出力
するフリップフロップ(F/F)回路39と、光量比較
信号に基づき同期信号に同期してカウンタの増減を行う
アップダウンカウンタ40と、アップダウンカウンタ4
0からの出力値を、同期信号に位相同期してロードし、
所定クロックでダウンカウントするダウンカウンタ41
(PWM信号生成。後述)と、点灯前の蛍光灯32の予
熱を行う予熱制御部42とを備えている。ここで、アッ
プダウンカウンタ40の出力値はCPU28に入力さ
れ、CPU28は任意のタイミングでPWM値を読み取
ることが出来る。
【0086】光量コントローラ26の動作としては、光
量が規定値より高い場合、コンパレータ値(25)、即
ちF/F39の出力は0となり、アップダウンカウンタ
値(40)は所定値ダウンし、ダウンカウンタ41のロ
ード値がダウンし、結果インバータ27に入力されるP
WM信号(パルス幅)を狭める。逆に光量が既定値より
低い場合、コンパレータ値(25)、即ちF/F39の
出力は1となり、アップダウンカウンタ値(40)は所
定値アップし、ダウンカウンタ41のロード値がアップ
し、結果インバータに入力されるPWM値(パルス幅)
を広げる。また、電源立ち上げ時は、PWM値をを蛍光
灯フル点灯相当にし、所定値まで収束させる。
【0087】インバータ27では、インバータ27に入
力されるPWM信号がハイレベルの時は、PWM信号よ
り十分高い周波数(例えば、PWM信号の周波数の10
〜100倍の周波数)で蛍光灯32に交流電流即ちラン
プ電流を供給して蛍光灯32を点灯するように制御し、
又ローレベルの場合、ランプ電流を遮断して蛍光灯32
を消灯するように制御する。そして、電気的にはPWM
信号の周期に従って点灯と消灯が繰り返されるが、見か
け上はランプ電流を平均した電流値に相当する一定光量
で点灯する。
【0088】画像処理部22は、原稿20からの光学信
号を受光して、電気信号に変換するCCD(複数のライ
ンセンサ)58と、CCD58から出力される電気信号
が入力され、所定の信号処理を行う。アナログプロセッ
サ43と、アナログプロセッサ43から出力されるアナ
ログ信号をでデジタル信号に変換するA/Dコンバータ
44とを有している。尚、CCD58は、同期信号の1
周期である1走査期間中に読み取った電荷を蓄積する。
従って、CCD58からの出力は、1走査期間の光量を
積分した大きさとなり、蛍光灯32の点滅とCCD58
による走査とが同一周期で同期することにより、所要の
出力を得ることが出来る。
【0089】図11にゲートアレイの回路で構成したデ
ィレイ18の回路図を示す。図12に図11の回路の入
出力のタイムチャートを示す。SYNC2はSYNC1
に対して、カウンタの所定値に2を加えたクロック数だ
けディレイされた1クロック幅のパルスが出力される。
ディレイ量がHsyncの周期に対して例えばπ/2と
なるようにカウンタの所定値を決めておく。
【0090】ディレイ18は図11に示すような回路を
使うかわりに、所定のディレイが得られる市販のデジタ
ルディレイ素子を使用してもよい。
【0091】以上の回路構成によって、CCD58が画
像を読み取る期間Hsyncに対して、所定時間だけ位
相を遅延させた時点に蛍光灯調光信号の点灯開始タイミ
ングを設定することができる。
【0092】この様な制御方式を行なう事によって得ら
れる、図10のブロック回路上の各出力信号について図
13を用いて説明する。各出力信号として、Sync信
号,PWM信号,制御電流波形(管電流),光量を説明
する。
【0093】図13に於いて横軸は時間、縦軸は各出力
信号である。
【0094】Sync1は図9で示したブロック回路図
の中でSync発生器16から出力されるSync信号
を現わしており、Sync2はディレイ18によって遅
延されたSync信号を示している。
【0095】Sync1の立ち下がりt1を基準にとる
とSync2立ち下がりt2までの遅延時間はA1で一
定である。
【0096】光量コントローラ14から出力されるPW
M信号は遅延されたSync2の立ち下がりt2を基準
に出力される信号であり、所定のデューティの区間だけ
ハイレベルの信号を出力し続ける。
【0097】このPWM信号に基づいて、インバータ1
5からは、PWM信号より十分に高い周波数で蛍光灯1
0に対して電流を供給する。図13の管電流がその信号
を示している。この管電流によって蛍光灯10は、管電
流を平均化した電流値に相当する一定光量で点灯する。
【0098】このとき蛍光灯点灯時のPWM信号,管電
流,光量のすべての信号開始ラインは一致しており、固
体撮像素子の1蓄積時間に相当するHyncを表わすS
ync1の区間信号の立ち下がりから所定時間遅れてい
る。デューティが変化した場合に於いてもその遅延時間
は一定である。こうすると図2,図5にて説明したよう
に光量の重心位置の移動は相対的に小さくなり、かつ残
光による非点灯区間での光量を、1蓄積時間内で点灯区
間の前後で平均化する事によって、重心位置のの変化を
微小量とする事ができる。
【0099】以上説明したように、本実施例の画像読取
り装置によれば、原稿の画像情報を結像光学系を介して
複数のラインセンサ上に結像し、画像を読取る画像読取
り装置に於いて、複数のラインセンサに対応した読取り
色に対して、各色の残光特性が異なる蛍光体を有する白
色の光源を用いる場合に、光源の残光特性に依存して発
生する各色の副走査方向の読取り位置の重心移動を低減
するように、蛍光灯の制御パルス(パルス幅変調信号)
の開始位相を遅延させる遅延手段を設けたことによっ
て、蛍光体の残光特性が各色で異なった場合に於いて
も、光量の重心の移動を相対的に小さくし、かつ残光に
よる非点灯区間での光量を、1蓄積時間内で点灯区間の
前後で平均化する事によって、重心位置のの変化を微小
量とする事ができ、副走査方向の画像読取りの際の色ず
れを事実上無くすることができる。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
副走査方向の画像読取りの際の色ずれを事実上無くする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の動作説明図
【図2】 実施例の手法による重心移動量の変化の1例
を示す図
【図3】 従来の手法による場合の重心移動量の変化を
示す図
【図4】 従来の手法による重心移動量を示す図
【図5】 実施例の手法による重心移動量を示す図
【図6】 実施例の手法による重心移動量を示す図
【図7】 遅延量πの場合の重心移動量を示す図
【図8】 蛍光灯の斜視図
【図9】 光量制御部の構成を示すブロック図
【図10】 実施例の構成を示すブロック図
【図11】 ディレイ18の回路図
【図12】 ディレイ18のタイムチャート
【図13】 実施例のタイムチャート
【図14】 画像読取り装置の光学系の概略を示す図
【図15】 調光波形と残光特性を示す図
【符号の説明】
10 蛍光灯 16 Sync発生器 18 ディレイ 104 結像光学系 105 固体撮像素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下村 秀和 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 歌川 勉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5C072 AA01 BA19 CA04 CA14 EA05 FB19 QA17 UA06 UA13 UA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿の画像情報を結像光学系を介して複
    数のラインセンサ上に結像し画像を読み取る画像読取り
    装置において、各色の残光特性の異なる原稿照射用の白
    色光源と、この白色光源をパルス幅変調方式を用いて調
    光制御する調光制御手段と、この調光制御手段における
    制御パルスの開始位相を遅延させる遅延手段とを備えた
    ことを特徴とする画像読取り装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像読取り装置におい
    て、前記調光制御手段は、ラインセンサの蓄積期間の周
    期に同期して制御を行うものであり、前記遅延手段は、
    前記蓄積期間の開始よりπ/2程度位相を遅延させるも
    のであることを特徴とする画像読取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の画像読取り装置におい
    て、前記蓄積期間は、前記ラインセンサにより副走査方
    向に1画素分走査する期間であることを特徴とする画像
    読取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の画像読
    取り装置において、前記白色光源は蛍光灯であることを
    特徴とする画像読取り装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6661545B2 (en) * 1998-06-01 2003-12-09 Canon Kabushiki Kaisha Image reading apparatus, and dimming control method and line sensor layout method therefor
US6757084B2 (en) * 1998-08-20 2004-06-29 Canon Kabushiki Kaisha Image reading apparatus and control method thereof

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