JP3571843B2 - ハイブリッド光集積回路の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコン基板上に、石英ガラス系の光導波路を形成すると共に、半導体光素子(発光素子または受光素子)を搭載してなるハイブリッド光集積回路の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のようなハイブリッド光集積回路は図1(a)〜(j)のようにして製造されている。まず(a)のようにシリコン基板1の上面の一部に半導体光素子搭載用の丘1aを形成する。丘1aの形成は、丘1a以外の部分(破線)をフォトリソグラフィーとエッチングにより所要の厚さだけ除去することにより行う。次に(b)のようにシリコン基板1の上面に、石英ガラスの下部クラッド層2を形成する。下部クラッド層2の形成は、シリコン基板1上に火炎堆積法により下部クラッド層用のガラス微粒子を堆積させた後、透明ガラス化することにより行う。
【0003】
次に(c)のようにシリコン基板の丘1aの上面と下部クラッド層2の上面が同一平面になるように平らに研磨する。その後(d)のように研磨面上に下部クラッド層2より屈折率の高い石英ガラスのコア層3を形成する。コア層3の形成は、研磨面上にコア用のガラス微粒子を堆積させた後、透明ガラス化することにより行う。次にコア層3をドライエッチングによりパターニングして、(e)のように所望のパターンのコア3aを形成する。
【0004】
次に(f)のように上面全面に石英ガラスの上部クラッド層4を形成する。上部クラッド層4の屈折率、形成方法は下部クラッド層2と同じである。その後、(g)のように上部クラッド層4上にエッチングマスク5を形成した後、シリコン基板の丘1a上の上部クラッド層4をドライエッチングにより除去して、(h)のように丘1aの上面を露出させる。次に(i)のように上部クラッド層4上のエッチングマスク5を除去した後、(j)のようにシリコン基板の丘1aの上面にスパッタリング等により電極6を形成し、その電極6上に半導体光素子7を半田付け等より固定する。これでハイブリッド光集積回路が出来上がる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の製造方法によると、上部クラッド層4をドライエッチングしてシリコン基板の丘1aの上面を露出させた後、上部クラッド層4上に残ったエッチングマスク5を除去するときに、丘1aの上面や、上部クラッド層4、コア3a、下部クラッド層2にダメージを与えてしまうという問題があった。
例えばエッチングマスクにα−Si膜を使用すると、シリコン基板の丘の上面を露出させた後、このα−Si膜を除去するときに、必ず丘の上面のSiもエッチングされてしまう。その結果、半導体光素子を搭載する丘の上面の高さがコアに対し変化してしまい、光導波路(コア)と半導体光素子との心合わせが困難になる。また丘の上面とその周囲の下部クラッド層の上面に段差が生じ、電極配線の断線の原因となる。
【0006】
上部クラッド層をエッチングするときに、エッチング端面の垂直性を実現するには、シリサイドやメタルのエッチングマスクを使用することが好ましい。しかしこれらのエッチングマスクは、加工性がわるく、かつエッチング後の残膜処理の際にどうしても上部クラッド層、コア、下部クラッド層、シリコン基板の丘の上面にダメージを与えてしまうという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、以上のような問題点に鑑み、エッチング端面の垂直性、エッチングマスクの加工性にすぐれ、しかもシリコン基板の丘の上面を露出させた後、エッチングマスクを除去するときに、丘の上面や、上部クラッド層、コア、下部クラッド層にダメージを与えないハイブリッド光集積回路の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は、▲1▼シリコン基板の上面の一部に半導体光素子搭載用の丘を形成する工程、▲2▼丘を形成したシリコン基板の上に下部クラッド層を形成する工程、▲3▼シリコン基板の丘の上面と下部クラッド層の上面が同一平面になるように研磨する工程、▲4▼研磨面上にコア層を形成した後、そのコア層をパターニングして所望のパターンのコアを形成する工程、▲5▼コアを覆うように上部クラッド層を形成する工程、▲6▼上部クラッド層上にエッチングマスクを形成した後、エッチングによりシリコン基板の丘の上の上部クラッド層を除去して、丘の上面を露出させる工程、▲7▼上部クラッド層上のエッチングマスクを除去する工程、▲8▼シリコン基板の丘の上面に半導体光素子を搭載する工程、を含むハイブリッド光集積回路の製造方法において、前記上部クラッド層上に形成するエッチングマスクとしてWSi膜を使用し、上部クラッド層のエッチング終了後、WSi膜をHF−HNO3 −H2 O系エッチャントによるウェットエッチングにより除去する、ことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1を参照して詳細に説明する。図1において(a)から(f)までの工程は従来と同じである。本発明においは、上部クラッド層4を形成した後、その上にエッチングマスク5としてWSi膜をスパッタリング等により形成する。その後、WSi膜の上にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、フォトリソグラフィーによりパターニングした後、WSi膜を反応性イオンエッチング法によりエッチング(ドライエッチング)して、WSi膜の、丘1aの上面に相当する部分のみを除去する。これにより図1(g)のようにWSi膜のエッチングマスク5が形成される。WSi膜はエッチングマスクに加工するときの加工性にすぐれている。
【0010】
この後、WSi膜をエッチングマスク5として上部クラッド層4をドライエッチングし、(h)のようにシリコン基板の丘1aの上面を露出させる。このエッチングでは、SiO2 /WSi膜の選択比が大きいので、エッチング端面の垂直性が良好である。
【0011】
丘1aの上面を露出させた後、上部クラッド層4の上に残っているWSi膜をHF−HNO3 −H2 O系エッチャントにより除去する。これで(i)のようになる。WSi膜を除去するときに、HF−HNO3 −H2 O系エッチャントを使用すると、後述する実験結果から明らかなように、シリコン基板の丘1aの上面や、上部クラッド層4、コア3a、下部クラッド層2にダメージを与えることなく、WSi膜のみを選択的に除去することが可能である。
【0012】
この後の工程は従来と同様で、(j)のようにシリコン基板の丘1aの上に電極6を形成し、半導体光素子7を搭載すればよい。この製造方法では、エッチングマスク5を除去する際に丘1aの上面等がダメージを受けていないので、寸法精度が高く、コア3a(光導波路)と半導体光素子7を高精度で位置合わせすることができる。
【0013】
図2は、HF−HNO3 −H2 O系エッチャントによる、WSi膜、シリコン基板、SiO2 (コアおよびクラッド層)、Siの熱酸化膜のエッチング速度を実験により求めた結果を示す。実験にはHFとしてHF濃度49%の溶液(市販品)を、HNO3 としてHNO3 濃度69%の溶液(市販品)を使用した。実験では、(HF49%溶液+HNO3 69%溶液):(H2 O)=1:4(容量比)に固定し、HF49%溶液とHNO3 69%溶液の比率を変化させたときの、WSi膜、Si基板、SiO2 (コアおよびクラッド層)およびSiの熱酸化膜に対してのエッチング速度を調べた。
【0014】
図2から明らかなように、HFリッチのとき(HNO3 が少ないとき)はSiO2 のエッチング速度が高く、WSi膜のエッチング速度が低いが、HNO3 リッチになるに従いWSi膜のエッチング速度が高く、SiO2 のエッチング速度が低くなる。またSi基板はエッチングされない。例えばHF49%溶液:HNO3 69%溶液:H2 O=1:19:80の組成では、WSi膜/SiO2 のエッチング速度比が48であった。この程度の選択比であれば、Si基板、SiO2 にダメージを与えることなく、WSi膜だけを選択的にエッチングすることができる。
【0015】
以上のような実験の結果から、HF−HNO3 −H2 O系エッチャントの好ましい組成を求めた結果、図3のA点、B点、C点、D点を結ぶ線で囲まれた範囲、すなわち、HFが49%溶液換算で1〜2.5容量%、HNO3 が69%溶液換算で17.5〜39容量%、H2 Oが60〜80容量%の組成ということになった。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、シリコン基板の丘の上面を露出させた後、上部クラッド層上のエッチングマスクを除去する際に、シリコン基板の丘の上面、上部クラッド層、コアおよび下部クラッド層にダメージを与えないため、光導波路と半導体光素子とを高精度で位置合わせすることができる。またシリコン基板の丘の上面を露出させるためのエッチングでは、SiO2 /WSi膜の選択比が大きいので、エッチング端面の垂直性を良好に保つことができる。さらにシリコン基板の丘の上面と下部クラッド層の上面との段差が発生しないので、電極配線形成時に断線が発生するおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(j)はハイブリッド光集積回路の製造方法を工程順に示す断面図。
【図2】HF−HNO3 −H2 O系エッチャントによるWSi膜等のエッチング速度を示すグラフ。
【図3】HF−HNO3 −H2 O系エッチャントの好ましい組成を示すダイヤグラム。
【符号の説明】
1:シリコン基板
1a:丘
2:下部クラッド層
3:コア層
3a:コア
4:上部クラッド層
5:エッチングマスク
6:電極
7:半導体光素子
Claims (1)
- シリコン基板(1)の上面の一部に半導体光素子搭載用の丘(1a)を形成する工程、
丘(1a)を形成したシリコン基板(1)の上に下部クラッド層(2)を形成する工程、
シリコン基板の丘(1a)の上面と下部クラッド層(2)の上面が同一平面になるように研磨する工程、
研磨面上にコア層(3)を形成した後、そのコア層(3)をパターニングして所望のパターンのコア(3a)を形成する工程、
コア(3a)を覆うように上部クラッド層(4)を形成する工程、
上部クラッド層(4)上にエッチングマスク(5)を形成した後、エッチングによりシリコン基板の丘(1a)の上の上部クラッド層を除去して、丘(1a)の上面を露出させる工程、
上部クラッド層(4)上のエッチングマスク(5)を除去する工程、
シリコン基板の丘(1a)の上面に半導体光素子(7)を搭載する工程、
を含むハイブリッド光集積回路の製造方法において、
前記上部クラッド層(4)上に形成するエッチングマスク(5)としてWSi膜を使用し、上部クラッド層(4)のエッチング終了後、WSi膜を、HFが49%溶液換算で1〜2.5容量%、HNO 3 が69%溶液換算で17.5〜39容量%、H 2 Oが60〜80容量%の組成のHF−HNO3−H2O系エッチャントによるウェットエッチングにより除去する、
ことを特徴とするハイブリッド光集積回路の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6767396A JP3571843B2 (ja) | 1996-03-25 | 1996-03-25 | ハイブリッド光集積回路の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP6767396A JP3571843B2 (ja) | 1996-03-25 | 1996-03-25 | ハイブリッド光集積回路の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09258046A JPH09258046A (ja) | 1997-10-03 |
JP3571843B2 true JP3571843B2 (ja) | 2004-09-29 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP6767396A Expired - Fee Related JP3571843B2 (ja) | 1996-03-25 | 1996-03-25 | ハイブリッド光集積回路の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3571843B2 (ja) |
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1996
- 1996-03-25 JP JP6767396A patent/JP3571843B2/ja not_active Expired - Fee Related
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