JP3571572B2 - 投票用紙交付機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投票用紙交付機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、投票用紙交付機が用いられている。この種の装置は、予め複数の投票用紙を装置内に収納して用いる。投票用紙を交付するときに、係員が操作キーを押すと、装置から投票用紙が1枚だけ出るようになっている。この投票用紙を、係員が装置から抜き取って選挙人に交付したり、選挙人自身が抜き取ったりする。この装置を用いれば、投票用紙を1枚ずつ確実に選挙人に交付することができ、また、交付した投票用紙の枚数を正確に計数できるので、投票用紙の管理事務の効率化に役立っている。
【0003】
ところで、この装置に誤って別の種類の投票用紙を収納して用いれば、投票用紙の誤交付が生じる。これを防止するため、本願出願人は、投票用紙の識別コードを自動検出して交付ミスを防止する投票用紙交付機を提案した(たとえば、特開平6−215218号公報)。しかし、この装置では、投票用紙に特別な識別コードを予め印刷しておく必要があり、実用化には至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、交付ミスを防止できる、より実用的な投票用紙交付機、換言すれば、投票用紙に特別な処理をしなくても用いることができる投票用紙交付機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記の技術的課題を解決するため、本発明は、以下の構成の投票用紙交付機を提供する。
【0006】
投票用紙交付機は、装置本体内に収納した複数枚の投票用紙を1枚ずつ分離して装置本体のスリットから突出させ取り出せるようにしたものである。そして、装置本体後部に複数枚の投票用紙を収納する投票用紙収納空間を形成し、該投票用紙収納空間が対向する装置本体の上壁および後壁の少なくとも一部を透明にし、上記投票用紙収納空間に、略水平方向前後に延在する底壁と、該底壁の前端から略垂直上方に、前後方向に対して略直交して延在する立壁と、該立壁に対向し、上記底壁に沿って該立壁に対して接離自在に支持され、該立壁側に付勢される押え部材とを有し、上記底壁に複数枚の投票用紙をその記入面が装置後方を向くようにして立てた状態で前後方向に重ねて載置し、上記立壁と上記押え部材との間に挟持する給紙部と、上記投票用紙収納空間に隣接して装置本体上部に、装置本体内に収納した投票用紙を上記スリットから1枚だけ突出させるべく分離したときに重なった状態で分離された複数枚の投票用紙を回収する投票用紙回収部と、を備え、上記給紙部に収納された最後部の投票用紙の記入面と前記投票用紙回収部に回収された投票用紙が上記上壁および後壁の少なくとも一方の透明部分を通して外部から同時に見えるように構成されている。
【0007】
上記構成によれば、通常、テーブルを挟んで選挙人と係員とが対向し、テーブルの上に投票用紙交付機が置かれ、係員は、投票用紙交付機の後方または斜め後方に位置するので、係員は、装置内に収納した投票用紙を斜め上から、装置本体の透明部分を通して、装置の後方の比較的広い範囲から見ることができる。このとき、係員の視線の方向は、装置本体内に収納した投票用紙の記入面に略垂直となる。また、給紙部の投票用紙の枚数により、記入面が見える最後部の投票用紙の位置が前後にずれても、最後部の投票用紙の記入面を常に略正面から見ることができる。したがって、投票用紙の種類が間違っていないかどうかを容易に確認することができ、投票用紙の交付ミスを防止できる。また、1枚だけを分離できなかった投票用紙が投票用紙回収部に回収されると、透明部分から、その投票用紙が見える。したがって、投票用紙がうまく分離されなかったことを容易に判別することができ、容易にかつ確実に監視できる。
【0008】
したがって、従来の投票用紙に特別な処理を施すことなく、そのまま用いることができるので、実用的である。
【0009】
好ましくは、上記給紙部の上記底壁は、その後側が高くなるように傾き、上記給紙部の上記立壁は、前方に傾いている。
【0010】
上記構成によれば、投票用紙の記入面は斜め上を向くように傾けられる。通常、係員は、装置内の投票用紙を斜めに見下ろすので、装置内の投票用紙の記入面をより正面から見ることができ、投票用紙の確認が一層容易になる。
【0011】
好ましくは、装置本体の上記上壁の後部および上記後壁の上部は、断面略L字状に連続した透明な開閉蓋からなる。この開閉蓋は、その前端側が装置本体に回動自在に支持され、その後端側に施錠部材を有し、上記投票用紙収納空間を覆った閉状態で施錠される。
【0012】
上記構成によれば、透明な開閉蓋を持ち上げて開き、装置後方から投票用紙をセットした後、開閉蓋を閉じて施錠する。したがって、簡単な構成で、内部の投票用紙が外部から見え、投票用紙の勝手な取り出しを確実に防止し、投票用紙のセットを容易にすることができる。
【0015】
好ましくは、上記投票用紙回収部を設けるとともに、上記開閉蓋の上記上壁の裏面に、下方に突出して設けられ、上記投票用紙回収部へ搬送される投票用紙の先端が当接する透明な止めガイドを突設する。この止めガイドに、重なった状態で分離された複数枚の投票用紙が当接して進行が止められて投票用紙回収部に落下したときに、該投票用紙の少なくとも一部が、上記給紙部に載置された投票用紙の上方に延在する。
【0016】
上記構成によれば、投票用紙回収部に回収された投票用紙は、少なくとも給紙部に載置された投票用紙の上方に延在する部分が、透明な開閉蓋および透明な止めガイドを介して、外部から容易に見ることができる。したがって、投票用紙がうまく分離されなかったことがより確実に分かるようになる。
【0017】
好ましくは、上記押え部材が透明である。
【0018】
上記構成によれば、給紙部に載置された最後部の投票用紙の記入面のうち、押え部材で押えられた部分も見えるので、投票用紙の確認が一層容易となる。
【0019】
好ましくは、装置本体の上記スリットから投票用紙が取り出されたときに、選挙の種類に応じた音声を発生する音声発生装置を備える。
【0020】
上記構成によれば、投票用紙の交付時に、音声を通じて、投票用紙の種類を確認できるようになる。したがって、投票用紙の誤交付を防止することができる。
【0021】
好ましくは、装置本体の初期設定時に、選挙の種類に応じた設定になっているか否かの確認を促す音声を発生する音声発生装置を備える。
【0022】
上記構成によれば、装置本体の初期設定時に、音声を通じて、投票用紙の種類に応じた初期設定であるか否かの確認、たとえば、装置本体に対する選挙の種類の設定、選挙の種類の表示、装置本体にセットした投票用紙の種類などが正しいか否かの確認を促す。このとき、装置本体の投票用紙収納空間に対向する部分(たとえば、開閉蓋)が透明であるので、投票用紙の種類を容易に確認することができる。したがって、初期設定の誤りによる投票用紙の誤交付を、未然に防止することができる。
【0023】
ところで、本発明は、複数枚の投票用紙を載置した給紙部から投票用紙を1枚ずつ分離して装置本体のスリットから突出させ取り出せるようにした投票用紙交付機において、上記給紙部に載置された投票用紙の周囲を解除可能に閉鎖する投票用紙収納空間を形成し、該投票用紙収納空間と装置外部との間に、上記給紙部に載置された投票用紙を装置外部から透視できる透視部を設けたことを基本的特徴とする。
【0024】
そして、本発明は、以下の構成の投票用紙交付機を提供する。
【0025】
投票用紙交付機は、複数枚の投票用紙を載置した給紙部から投票用紙を1枚ずつ分離して装置本体のスリットから突出させ取り出せるようにした投票用紙交付機において、
装置本体に投票用紙収納空間を形成し、
開閉蓋を外投票用紙収納空間を解除可能なように設け、
上記投票用紙収納空間内に上記給紙部を設け、
上記投票用紙収納空間に隣接して上記装置本体上部に、上記給紙部に載置された投票用紙を分離したときに、重なった状態で分離された複数枚の投票用紙を回収する投票用紙回収空間を形成し、
記給紙部に載置された投票用紙及び投票用紙回収空間に収納された投票用紙を装置外部から同時に透視できる透視部を装置本体に設け、
上記投票用紙の交付時に選挙の種類に応じた音声を発生する音声発生装置を備えた。
【0026】
上記構成において、給紙部に投票用紙を載置する方法は任意であり、投票用紙を上下に積み重ねても、立てた状態で重ねてもよい。投票用紙収納空間は、給紙部に載置された投票用紙を装置外部に取り出せないように、投票用紙の周囲を閉鎖する。投票用紙収納空間による閉鎖は、投票用紙の補充や交換などができるように、解除可能である。透視部からは、閉鎖された投票用紙収納空間内にある給紙部に載置された投票用紙を見ることができるので、投票用紙が選挙の種類に応じたものであるかどうかを、投票用紙の補充や交換の時だけでなく、投票用紙交付機を使用して実際に投票用紙を交付する時にも、常に確認することができる。たとえば、投票用紙の色が選挙の種類によって異なる場合には、投票用紙が見えさえすれば、その色から投票用紙が選挙の種類に応じたものであるかどうかを容易に確認することができる。また、投票用紙回収空間は投票用紙収納空間に隣接しているので、投票用紙回収空間に回収された投票用紙は、投票用紙収納空間に収納された投票用紙と同時に見ることができ、投票用紙交付者は監視が容易である。したがって、投票用紙交付者は、投票用紙がうまく分離されなかったことを、容易にかつ確実に監視できる。
【0027】
上記構成において、投票用紙の交付時には、音声発生装置からの選挙の種類に応じた音声が発生するので、この音声は、選投票用紙の種類の確認を促す契機となる。
【0028】
以上のように、視覚と聴覚の組み合わせにより、投票用紙の交付ミスを防止できる。また、上記構成の投票用紙交付機は、投票用紙にバーコードの印刷などの特別な処理をしなくても用いることができる
【0029】
好ましくは、上記音声発生装置は、初期設定時に、選挙の種類に応じた設定になっているか否かの確認を促す音声を発生する。
【0030】
上記構成によれば、装置本体の初期設定時には、音声発生装置からの音声は、投票用紙の種類に応じた初期設定であるか否かの確認、たとえば、装置本体に対する選挙の種類の設定、選挙の種類の表示、装置本体にセットした投票用紙の種類などが正しいか否かの確認を促す。このとき、給紙部の投票用紙は、透視部を介して装置外部から見ることができるので、投票用紙の種類を容易に確認することができ、初期設定の誤りによる投票用紙の誤交付を未然に防止することができる。
【0031】
好ましくは、上記重なった状態で分離、搬送された複数枚の投票用紙は、上記スリットへの搬送経路途中から分岐することにより上記投票用紙回収空間に回収され、
さらに、上記開閉蓋を、上記投票用紙回収空間も解除可能に設ける。
【0032】
上記構成によれば、投票用紙回収空間に回収された用紙は、透視部を介して装置外部から容易に見ることができる。投票用紙回収空間は投票用紙収納空間に隣接しているので、投票用紙回収空間に回収された投票用紙は、投票用紙収納空間に収納された投票用紙と同時に見ることができ、投票用紙交付者は監視が容易である。したがって、投票用紙交付者は、投票用紙がうまく分離されなかったことを、容易にかつ確実に監視できる。
【0033】
より好ましくは、上記開閉蓋は、装置本体に回動自在に支持され、少なくとも一部が透明に形成されて上記透視部が設けられ、さらにその裏面に上記投票用紙収納空間の上方に突出する止めガイドを有し、
前記重なった状態で分離された複数枚の投票用紙は、その先端が該開閉蓋の上記止めガイドに当接して進行が止められて投票用紙回収部に落下したときに、少なくとも一部分が、上記給紙部に載置された投票用紙の上方に延在する
【0034】
上記構成によれば、投票用紙回収空間に排出された投票用紙は、蓋部材の止めガイドに当接して進行が止められ、装置本体の上部に回収される。この回収された投票用紙の少なくとも一部は、給紙部に載置された投票用紙の上方に延在するので、この部分は、少なくとも一部が透明な蓋部材を介して、装置外部から容易に見ることができる。したがって、投票用紙がうまく分離されなかったことがより確実に分かるようになる。
【0035】
好ましくは、上記スリットの周囲に、表示部、または表示物を取り付けるための表示取り付け部を設ける。
【0036】
上記構成によれば、表示部に選挙の種類を表示することにより、あるいは、選挙の種類を表示物(たとえば、表示プレート、表示シールなど)に表示し、それを取り付け部に取り付けることにより、投票用紙の交付を受ける投票者は、スリットから投票用紙を取り出す前、取り出し中、取り出し後の少なくともいずれかのときに、選挙の種類の表示が見える。これによって、投票用紙の交付を受ける投票者は、交付された投票用紙が選挙の種類に対応しているかどうかを確認することが容易となる。
【0037】
表示部または表示取り付け部は、たとえば、スリットを装置本体の上面に設けるときには、装置本体の前面に設け、スリットを装置本体の前面に設けるときには、装置本体の上面、あるいは装置本体の前面のスリットより上側部分に設ければ、投票用紙を取り出す際に同時に選挙の種類の表示を見ることができるようになるが、これに限るものではない。
【0038】
表示部は、常に選挙の種類を表示していてもよいが、投票用紙の突出や抜き出しに連動して、間欠的に表示するようにしてもよく、あるいは、点滅表示により注意を喚起するようにしてもよい。
【0039】
好ましくは、上記音声発生装置は、上記スリットから投票用紙が取り出されたときに、選挙の種類に応じて男性または女性の音声を発生する。
【0040】
上記構成によれば、同じ投票所で異種の選挙種別の音声を発生する必要がある時(ダブル選挙など)でも、音声が重なって聞き取りにくいという問題もなく、選挙の種類の違いを、識別容易な男女の声の違いによって、容易に確認することができる。
【0041】
厳密には、上記音声発生装置は、上記スリットから投票用紙が突出する直前から該投票用紙の取り出しが完了するまでの間に、選挙の種類に応じた音声の発生を開始する。
【0042】
音声発生装置は、スリットから投票用紙が突出する直前から該投票用紙の取り出し完了直後までの間に、適宜タイミングで、選挙の種類に応じた音声を1回だけ発生しても、複数回(たとえば、投票用紙の突出開始と取り出し開始にそれぞれ連動して各1回)発生してもよい。また、複数回連続的に発声してもよいし、間欠的に繰り返して発生してもよい。
【0043】
投票用紙を実際に交付するときに音声を発生し、交付待機時には音声を発生しない。したがって、必要なときにだけ適宜タイミングで音声を発生させることができる。
【0044】
好ましくは、上記投票用紙収納空間の閉鎖状態が解除されたときに、上記給紙部と上記スリットとの間の搬送経路途中に配置された投票用紙を、該搬送経路外に排出する投票用紙回収手段を備える。
【0045】
上記構成によれば、投票用紙収納空間の閉鎖状態を解除したとき、搬送経路途中に残っている投票用紙(すなわち、給紙部からスリットへの搬送が開始された投票用紙であって、まだスリットには達していない投票用紙)は搬送経路外に排除される。搬送経路途中に用紙が残らないので、未交付投票用紙の回収漏れを防ぐことができる。また、交付する投票用紙の種類を変更する場合、投票用紙交換のために投票用紙収納空間の閉鎖状態が解除されると同時に、搬送経路途中の投票用紙は排出され、搬送経路途中に変更前の投票用紙が残らないようになるので、確実に変更後の投票用紙を交付することができる。
【0046】
好ましくは、上記投票用紙回収手段は、投票用紙収納空間の閉鎖状態が解除されたときに、上記給紙部と上記スリットとの間の搬送経路途中に配置された投票用紙を、上記スリットとは異なる回収部に排出する。
【0047】
上記構成によれば、搬送経路途中に残った投票用紙は回収部に排出される。仮に搬送経路途中に残った投票用紙がスリットから搬送経路外に排出されると、その投票用紙はカウントされているのかどうかについて混乱が生じるが、搬送経路途中に残った投票用紙をスリットとは異なる回収部に排出するれば、このような混乱が生じない。
【0048】
好ましくは、上記回収部は、上記投票用紙収納空間内またはこれに隣接して装置本体上部に設けられる。上記透視部は、上記回収部に排出された投票用紙を装置外部から透視できるように構成される。
【0049】
上記構成によれば、回収部を投票用紙収納空間内またはこれに隣接して設けることによって、投票用紙の補充や交換時に、回収部に排出された投票用紙が目に入るので、排出された投票用紙の処理を忘れないにすることができる。
【0050】
なお、回収部は、投票用紙収納空間と仕切り、別個独立に設けても、あるいは、空間が連続するようにしてもよい。また、回収部は、必ずしも閉鎖されていることは必要ではない。
【0051】
好ましくは、上記投票用紙収納空間に隣接して装置本体上部に、搬送された投票用紙が上記給紙部から上記スリットへの搬送経路途中から分岐して排出され回収される、投票用紙回収空間が設けられる。装置本体に回動自在に支持され、少なくとも一部が透明な蓋部材を備える。該蓋部材は、その動きにより解除可能に上記投票用紙収納空間および上記投票用紙回収空間を閉鎖する。該蓋部材は、その裏面に、上記投票用紙収納空間の上方に突出する止めガイドを有する。上記投票用紙回収手段は、上記投票用紙収納空間の閉鎖状態が解除されたときに、上記給紙部と上記スリットとの間の搬送経路途中に配置された投票用紙を、上記投票用紙回収空間に排出する。
【0052】
上記構成によれば、搬送経路途中に残っている投票用紙は、止めガイドに当接し、その少なくとも一部分が、給紙部に載置された投票用紙の上方に延在するので、少なくとも一部が透明な開閉蓋を介して、装置外部から容易に見るようにすることができる。したがって、搬送経路途中に残っている投票用紙の有無の確認と、その投票用紙の回収とを、容易に行うことができる。
【0053】
好ましくは、上記透視部は、装置本体に可動に保持され、少なくとも一部が透明な蓋部材からなる。該蓋部材の動きにより、上記投票用紙収納空間の閉鎖が解除される。
【0054】
上記構成によれば、蓋部材は、投票用紙収納空間の閉鎖状態を保つことができる。蓋部材は、少なくとも一部が透明であるので、給紙部に載置された投票用紙を装置外部から透視できるようにすることが可能である。蓋部材は装置本体に可動に保持されるので、蓋部材が装置本体に対して、たとえば平行移動(スライド)することにより、あるいは回転又は回動することによって、投票用紙収納空間の閉鎖状態を解除、すなわち開閉できるように構成することができる。また、透視部は、装置本体とは別個の蓋部材にのみ設けることができ、そうすれば、装置構成を簡単にすることが可能である。
【0055】
好ましくは、上記蓋部材を施錠し、上記投票用紙収納空間の閉鎖状態を保持する施錠手段を備える。
【0056】
蓋部材の透明部分から用紙収納空間内の投票用紙が見えるので、投票用紙を勝手に取り出されやすくなるが、上記構成によれば、蓋部材を施錠することによって、用紙収納空間から投票用紙を勝手に取り出されないように確実に防止することができる。
【0057】
好ましくは、上記蓋部材は、装置本体に回動自在に支持される。
【0058】
上記構成によれば、蓋部材の回動によって投票用紙収納空間を開閉することができる。投票用紙収納空間が開かれているときには、蓋部材は回動状態となっているので、蓋部材をスライドするように構成した場合に比べ、投票用紙収納空間の開閉状態が一目で分かり、投票用紙交付作業の管理上、好都合である。
【0059】
好ましくは、上記音声発生装置は、投票用紙交付機において交付される投票用紙の種類を設定する初期設定時に、初期設定操作についての音声ガイダンスを行う。
【0060】
上記構成において、音声発生装置は、音声によって、初期設定操作の操作手順、操作内容、注意事項など助言、指導する。音声ガイダンスに従えば、操作説明書などを参照しなくても初期設定操作を行えるので、便利である。
【0061】
好ましくは、上記給紙部から上記スリットまでの搬送経路途中で投票用紙を測定し、該投票用紙の重なりを検出する用紙重なり検出手段をさらに備える。該用紙重なり検出手段は、初期設定操作により、投票用紙を予備搬送し、該投票用紙を予備測定し、その結果に基づいて、投票用紙の重なりを検出するための基準を決定する。上記音声発生装置は、上記用紙重なり検出手段の上記初期設定操作による動作に連動して上記音声ガイダンスを行う。該音声ガイダンスの内容は、予備搬送した投票用紙が重なっていないかの確認を促す第1のガイダンスと、もし予備搬送した投票用紙が重なっていることを確認したならば初期設定操作をやり直すべきである旨の第2のガイダンスとを含む。
【0062】
上記構成において、用紙重なり検出手段は、投票用紙の搬送中または搬送停止中に、投票用紙の厚さ、光透過率、搬送方向長さなどを測定することによって、投票用紙の重なりを検出する。投票用紙の重なりを検出したときには、たとえば、警告を発し、その重なった投票用紙を回収できる。これによって、1枚ずつ確実に投票用紙を交付することができる。
【0063】
用紙重なり検出手段が投票用紙の重なりを検出するための基準は、初期設定時に、実際の投票用紙を重ならない状態で予備搬送し、その時の予備測定結果から自動的に決定することができる。しかし、投票用紙が重った状態で予備搬送されると、正しく基準を決定することができない。そこで、初期設定時には、予備搬送された投票用紙が重なっていないかを確認し、もし重なっていれば、初期設定操作をやり直す必要がある。この確認作業は、操作者自身が行うが、これについての音声ガイダンスが予備搬送に連動して音声発生装置から発生するので、操作者は、容易かつ間違いなく、この確認作業を行うことができる。
【0064】
好ましくは、上記開閉蓋の裏面に上記投票用紙収納空間の上方に突出する止めガイドを形成し、
投票用紙交付機の初期設定にあたって、上記給紙部から予備搬送された投票用紙が上記スリットへの搬送経路途中から分岐し、該止めガイドに当接して進行が止められて投票用紙回収部に落下したときに、少なくともその一部が、上記給紙部に載置された投票用紙の上方に延在する
【0065】
上記構成によれば、予備搬送した投票用紙は、止めガイドに当接し、その少なくとも一部分が、給紙部に載置された投票用紙の上方に延在するので、少なくとも一部が透明な開閉蓋を介して、装置外部から容易に見るようにすることができる。したがって、予備搬送され排出された投票用紙が重なっていないかの確認と、その投票用紙の回収とを、容易に行うことができる。また、排出された投票用紙が選挙の種類と一致しているかどうかも、同時に確認できる。
【0066】
なお、共通の投票用紙回収空間に、予備搬送した投票用紙と、重なって搬送された投票用紙と、搬送経路途中に配置された投票用紙とを排出するようにすれば、装置の構成を簡単にすることができる。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下に、図1〜図3に示した本発明の一実施形態に係る投票用紙交付機10について詳細に説明する。
【0068】
投票用紙交付機10は、図1の斜視図に示すように、大略、装置本体12と、コントローラ50とからなる。
【0069】
装置本体12は、大略、立方体形状であり、その上壁前部にスリット16が形成され、このスリット16から投票用紙2sが1枚だけ突出するようになっている。このとき、投票用紙2sの記入面が前を向き、装置本体12の前方から投票用紙2sの種類が分かるようにすることが好ましい。装置本体12の前面には、選挙の種類を示す表示プレート4を取り付け、装置の前方から選挙の種類が分かるようにすることができるようになっている。さらに、装置本体12の前面内部には、図2の断面図に示すようにスピーカー17が設けられていて、スリット16から投票用紙2sを抜き取ると、選挙の種類を告げるアナウンスが流れ、選挙の種類が分かるようになっている。なお、複数の選挙を行うために、それぞれ別の種類の投票用紙を交付する複数台の投票用紙交付機10を並べて用いるような場合には、投票用紙の種類に応じてアナウンスの声の特徴を変える(たとえば、男性のアナウンスと女性のアナウンスとを用いる)と、選挙の種類の区別をより効果的に行うことができる。
【0070】
装置本体12は、その上壁後部と後壁上部とに上開口部と後開口部とがそれぞれ形成されて、装置内部に給紙部14が設けられ、投票用紙を載置するようになっている。上開口部と後開口部とは、透明な開閉蓋18で覆われている。図3の斜視図に示すように、開閉蓋18は、その前端側が装置本体12に回転自在に支持され、その後端下部には施錠部19が設けられていて、図1に示したように閉じた状態で施錠される。これによって、給紙部14から投票用紙が勝手に取り出されるのを防止できるようになっている。
【0071】
装置本体12の内部には、図2に示すように、その後部に給紙部14が設けられ、その前部に投票用紙の搬送機構が設けられている。
【0072】
給紙部14は、後側が高くなるように傾いた底壁14bと、この底壁14bの前端から略直角方向上向きに、やや前に傾いた状態で延在する立壁14cとを有する。底壁14bには、矢印92で示すように前後方向に移動可能な投票用紙押え板14aが設けられている。投票用紙押え板14aは、スプリング14sによって立壁14c側に付勢されるようになっている。立壁14cの上部には、切り欠きが設けられ、偏心支持された偏心ローラ20の一部が突出するようになっている。立壁14cの下部には、給紙ローラ22とさばき板21とが設けられている。
【0073】
投票用紙2は、立てた状態で前後方向に重ねて底壁14bに載置し、最後部の投票用紙2bを投票用紙押え板14aで前方に付勢し、最前部の投票用紙2aが立壁14cに直接対向するようにする。
【0074】
最前部の投票用紙2aは、給紙ローラ22とさばき板21との間を通って、スリット16まで搬送される。スリット16までの投票用紙搬送経路には、投票用紙を送るための搬送ローラ24,26,28と、投票用紙の先端の検出と投票用紙の重なりの検出を行うための透過型光センサである検出センサ25と、重なった投票用紙を排除するための排除ガイド30と、スリット16から突出した投票用紙の抜き取りを検出する抜き取り検出板32とが設けられている。装置本体12の上部前側には、排除ガイド30によって排除された投票用紙を載置する排除投票用紙回収部15が設けられている。また、開閉蓋18の前部下面には、下方に突出する止めガイド18aが突設されていて、不図示のソレノイドにより制御可能な排除ガイド30によって正規の搬送経路から排除された投票用紙の先端が当たって、排除投票用紙回収部15に落下するようになっている。
【0075】
コントローラ50は、コード58で装置本体12と接続されていて、装置本体12と制御信号を交信するようになっている。コントローラ50は、男キー52と女キー54の2つの操作キー52,54と、表示パネル56とを有している。男としてカウントするか、女としてカウントするかによって、男キー52または女キー54を押すと、図1のように、装置本体12のスリット16には投票用紙2sが1枚だけ突出する。この投票用紙2sを取り出した時点で、投票用紙の交付枚数がカウントアップされる。表示パネル26には、カウントした男女別および合計の投票用紙交付枚数と、エラー時のメッセージ等が表示されるようになっている。なお、男としてカウントするか、女としてカウントするかは、投票用紙2sがスリット16から抜き出されるまでに男キー52または女キー54を再度操作すれば訂正することができるようになっている。コントローラ50には、図示していないが、選挙やアナウンスの種類など種々の設定を行うための操作スイッチが設けられている。
【0076】
次に、投票用紙交付機10の操作と動作について説明する。
【0077】
まず、図2および図3において矢印90で示すように、開閉蓋18を開き、装置本体12の後方から、投票用紙2を給紙部14に載置する。このとき、投票用紙2を立て、投票用紙の記入面が後を向くようにして前後に重ねた状態で、給紙部14の底壁14bに用紙2を載置する。そして、投票用紙押え板14aによって投票用紙2の下部を押え(立壁14c側に付勢し)、投票用紙2の下部を投票用紙押え板14aと立壁14cとの間で挟持する。そして、開閉蓋18を閉じ、施錠する。開閉蓋18は透明であるので、給紙部14に載置された最後部の投票用紙2bの記入面を、装置後方の比較的広い範囲から見ることができる。
【0078】
次に、係員がコントローラ50の男キー52又は女キー54を押すと、偏心ローラ20、給紙ローラ22、および搬送ローラ24,26,28がそれぞれ図2において反時計方向に回転を開始し、給紙部14から最前部の投票用紙2aだけが分離されて、スリット16まで搬送させ、スリット16から突出する。
【0079】
偏心ローラ20は、投票用紙が重なった状態で給紙ローラ22とさばき板21との間を通過するのを効果的に防止する。
【0080】
すなわち、偏心ローラ20は、その一部が立壁14cから突出し、最前部の投票用紙2aの上部に当接する。そして、偏心ローラ20は、回転に伴なってその突出部分が前後に移動して、投票用紙2aを後方に押したり、前方に戻ったりして、用紙2の上部を前後に揺する。これによって、特に、最前部の投票用紙2aと立壁14cとの間、および最前部の投票用紙2aとその次の投票用紙との間におけるそれぞれの密着状態を解消し、それぞれの間に微小な空気層を間に形成してそれぞれの間の摩擦力を小さくする。投票用紙2aに対向する立壁14cの対向面からの偏心ローラ20の投票用紙2側への突出量は、10cm角程度の投票用紙に対して、たとえば0〜12mmである。偏心ローラ20は、投票用紙2aに対向する立壁14cの対向面まで後退してもよいが、それよりもさらに奥(投票用紙2とは反対側)には後退しないようにして、常に用紙2aと接触して投票用紙2を前後に揺するようにすると、効率的となる。なお、用紙2を給紙部14に載置するときには、偏心ローラ20の立壁14cからの突出量が小さい方が、立壁14cに沿って用紙を揃えやすくなるが、給紙部14に残った未交付の投票用紙2を回収するときには、偏心ローラ20が突出している方が、立壁14cと投票用紙2aとの間に隙間ができ、投票用紙2を取り出しやすくなる。
【0081】
また、偏心ローラ20は、回転に伴なって投票用紙2を前後に揺すると同時に、最前部の投票用紙2aを摩擦力によって給紙ローラ22側に送り込む。そのために、偏心ローラ20の周速は、給紙ローラ22の周速よりも大きくしておく。また、投票用紙2aを給紙ローラ22側に無理に送り込んで用紙詰まりなどの不都合が生じないように、偏心ローラ20と投票用紙2aとの間に適度の滑りが生じるようにする。一方、給紙ローラ22は、送り込まれた用紙を確実に搬送するために、投票用紙との間の摩擦力は、偏心ローラ20と投票用紙2aとの間の摩擦力よりも大きくする。偏心ローラ20の摩擦面に一般的なゴムを用いる場合、偏心ローラ20には、たとえば、滑りのよいABS樹脂を用いる。偏心ローラ20は、投票用紙2を給紙部14から1枚搬送してスリット16に突出させるまでの1サイクル動作中に、たとえば10回程度回転する。
【0082】
最前部の投票用紙2aは、偏心ローラ20の押し込みと給紙ローラ22の引き込みとによって、給紙ローラ22とさばき板21との間を進み、搬送ローラ24,26,28の回転によってスリット16まで搬送される。投票用紙が最後の搬送ローラ28を通過すると、投票用紙は、図2において鎖線で示すように抜き取り検出板32を持ち上げて反時計方向に回動させる。そして、投票用紙は、その下部が抜き取り検出板32によって軽く押された状態で、その上部がスリット16から突出する。
【0083】
さらに詳しくは、スリット16から投票用紙が突出した後も、偏心ローラ20、給紙ローラ22、および搬送ローラ24,26,28は回転を続け、その次の投票用紙を給紙部14から搬送する。そして、その投票用紙の先端が検出センサ25に達すると、偏心ローラ20、給紙ローラ22、および搬送ローラ24,26,28は回転を停止する。このように搬送経路の途中に次の投票用紙を待機させておくことによって、次の投票用紙を短時間でスリット16から突出させることができる。
【0084】
なお、投票用紙の先端が検出センサ25に達しても、その投票用紙の後側は給紙部14に残るようになっている。これによって、未交付の投票用紙2を給紙部14から回収したときに、この投票用紙の後側を給紙部14から容易に発見し、取り除くことができるようになっている。また、偏心ローラ20は、この待機中の投票用紙の後端よりも上方に位置するようになっていて、待機中の投票用紙とその次の用紙との間の摩擦力を小さくするようになっている。
【0085】
検出センサ25は、投票用紙の重なりも検出する。検出センサ25が投票用紙の先端を検出した後に搬送が停止されるまでの間に、検出センサ25が投票用紙の重なり検出すると、搬送を停止せず、重なった投票用紙をさらに搬送する。そして、重なった投票用紙の先端が排除ガイド30に達するまでに、図2において鎖線で示すようにソレノイドの制御により排除ガイド30は、反時計方向に回動し、その下端部が搬送経路に進入する。これによって、重なった投票用紙は、排除ガイド30に達すると、正規の搬送経路から排除投票用紙回収部15側に導かれる。そして、排除された投票用紙の先端が開閉蓋18の止めガイド18aに当接して、排除投票用紙回収部15に落下する。開閉蓋18は透明であるので、排除用紙回収部15に回収された投票用紙の一部が、外部から見えるようになっている。待機中の投票用紙の搬送を開始したときに検出センサ25が投票用紙の重なりを検出した場合も、同様に動作する。
【0086】
スリット16から突出した投票用紙2sが抜き取られると、それを検出して、選挙の種類についてのアナウンスが流れ、コントローラ50の表示パネル56には選挙の種類が表示され、投票用紙の枚数がカウントアップされる。このとき、スリット16から投票用紙2sが抜き取られると、抜き取り検出板32は不図示のスプリングによって図2において時計方向に回動して元の位置に戻る。このときの抜き取り検出板32の回動をフォトインタラプタ33によって検出する。
【0087】
その後、コントローラ50の操作キー52,54を再び操作することによって、同様にして、スリット16から次の投票用紙が1枚だけ突出する。
【0088】
以上説明した投票用紙交付機10は、開閉蓋18が透明であり、給紙部14の底壁14bおよび立壁14cの傾きよって、給紙部18に載置された装置内部の投票用紙2の記入面を、後方から略正面に見ることができる。したがって、別の種類の投票用紙が間違ってセットされていないかどうかを容易に確認することができ、投票用紙の交付ミスを防止できる。機械読み取りのための特殊なマークの印刷が必要ないので、従来の投票用紙をそのまま用いることができるので、実用的である。さらに、重なって搬送された投票用紙が回収された場合にも、その投票用紙が透明な開閉蓋18から見えるので、確認が容易である。
【0089】
さらに、この投票用紙交付機10は、音声ガイダンスに従って初期設定を行うことができるようになっている。
【0090】
すなわち、装置本体12の不図示のメインスイッチをオンにすると、“コントローラ50の不図示の選挙種類設定ボタンを押して選挙の種類を選択する”よう操作を指示するアナウンスが、スピーカー17から流れる。さらに、選挙種類設定ボタンは所定時間以上押し続ける必要がある旨の操作上の注意についても、アナウンスが流れる。
【0091】
選挙種類設定ボタンを押すと、“選挙の種類が異なるときは希望の選挙種類になるまで選挙種類設定ボタンを押す”よう指示するアナウンスの後に、選挙種類設定ボタンにより設定された選挙の種類を告げるアナウンスが流れる。同時に、コントローラ50の表示パネル56には、設定された選挙の種類が表示される。これによって、設定した選挙の種類の確認を促す。
【0092】
次に、“選挙の種類と装置本体12の前面に取り付ける表示プレート4とが一致しているかどうかを確認する”よう指示するアナウンスが流れる。これによって、設定した選挙の種類と表示プレート4の種類との一致を確認を促す。
【0093】
次に、“開閉蓋18を開けて投票用紙2をセットした後、用紙の種類を再度確認してから開閉蓋18を閉じる”よう指示するアナウンスが流れる。これによって、設定した選挙の種類とセットした投票用紙の種類との一致の確認を促す。なお、具体的な操作方法について説明するアナウンスも、同時に流れる。
【0094】
次に、“コントローラ50の不図示の用紙設定ボタンを押す”よう指示するアナウンスが流れる。用紙設定ボタンを押すと、投票用紙が排除投票用紙回収部15まで送られる。このとき、検出センサ25は、用紙通過時の透過光レベルを検出する。投票用紙交付機10は、この出力を基準に上下に所定のしきい値を自動的に設定し、重なって搬送された用紙や種類の異なる用紙を、検出センサ25で検出できるようにする。
【0095】
次に、“開閉蓋18を開け、排除投票用紙回収部15に、投票用紙が1枚だけ回収されたか否か確認する”よう指示するアナウンスが流れる。そして、“2枚以上回収されたときには、開閉蓋18を閉じ、もう一度コントローラ50の用紙設定ボタンを押し、一方、1枚だけ回収されていれば、初期設定は完了であり、開閉蓋18を閉じて使用する”よう指示するアナウンスが流れる。
【0096】
次に、開閉蓋18が閉じられてから所定時間内にコントローラ50の用紙設定ボタンが再び押されなければ、投票用紙交付機10は、通常の交付動作が可能になる。つまり、コントローラ50のキー52,54を押せば、スリット16から1枚だけ投票用紙が突出するようになる。
【0097】
なお、コントローラ50の表示パネル56には、操作を支援するために適宜メッセージが適宜タイミングで表示される。
【0098】
以上説明したように、初期設定時には、スピーカー17からの音声とコントローラ50の表示パネル56のメッセージとにより、装置本体12の選挙種類の設定と、表示プレート4の選挙種類と、装置本体12にセットする投票用紙2の種類とが一致するように、ガイダンスする。このとき、開閉蓋18が透明であるので、投票用紙2の種類を容易に確認することができる。また、取り扱い説明書などを参照することなく、簡単に操作することができる。
【0099】
さらに、予めモード選択しておけば、開閉蓋18を開いたときに、それに連動して、搬送経路途中に配置され待機中の投票用紙が、重なった投票用紙の場合と同様に、排除投票用紙回収部15に排出される。具体的には、開閉蓋18が開いたことを不図示の開閉スイッチにより検出すると、給紙ローラ22および搬送ローラ24,26が回転する。排除ガイド30は、投票用紙の先端が排除ガイド30に達するまでに、図2において鎖線で示すように、ソレノイドの制御により反時計方向に回動し、その下端部が搬送経路に進入する。これによって、搬送経路途中に待機中の投票用紙は、排除ガイド30により排除投票用紙回収部15側に導かれ、排除投票用紙回収部15に排出される。検出センサ25により、給紙ローラ22から投票用紙が通過したことを検出すると、給紙ローラ22は停止し、さらに所定時間経過後に、搬送ローラ24,26が停止する。
【0100】
搬送経路途中すなわち装置内部に投票用紙が残らないので、未交付投票用紙の回収漏れを防ぐことができる。また、投票用紙の種類を切り換えたときに、切り換えの前の投票用紙を誤って交付することもない。また、投票用紙の補充や交換時のために開閉蓋18を開いて給紙部14にアクセスする時に、給紙部14に隣接する排除投票用紙回収部15に投票用紙が排出されるので、排出された投票用紙を忘れることなく処理することができる。さらに、搬送経路途中の投票用紙はスリット16からは排出されないので、交付枚数としてカウントされたのではないかという疑義が生じない。
【0101】
なお、本発明は上記実施形態に限らず、種々の態様で実施可能である。
【0102】
たとえば、投票用紙は、立てた状態で装置内に収納する代わりに、上下方向に積み重ねた状態で収納してもよい。開閉蓋の開閉機構は任意に構成できる。また、開閉蓋を部分的に透明にしてもよい。開閉蓋以外の部分を透明にしたり、開閉蓋全体を不透明にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る投票用紙交付機の斜視図である。
【図2】図1の投票用紙交付機の断面図である。
【図3】図1の投票用紙交付機の斜視図である。開閉蓋を開いた状態を示す。
【符号の説明】
2,2a,2b,2s 投票用紙
4 表示プレート
10 投票用紙交付機
12 装置本体
14 給紙部
14a 投票用紙押え板
14b 底壁
14c 立壁
14s スプリング
15 排除投票用紙回収部
16 スリット
17 スピーカー
18 開閉蓋
18a 止めガイド
19 施錠部
20 偏心ローラ
21 さばき板
22 給紙ローラ
24 搬送ローラ
25 検出センサ
26 搬送ローラ
28 搬送ローラ
30 排除ガイド
32 抜き取り検出板
33 フォトインタラプタ
50 コントローラ
52,54 キー
56 表示パネル
58 コード
90,92 矢印

Claims (22)

  1. 装置本体内に収納した複数枚の投票用紙を1枚ずつ分離して装置本体のスリットから突出させ取り出せるようにした投票用紙交付機において、
    装置本体後部に複数枚の投票用紙を収納する投票用紙収納空間を形成し、該投票用紙収納空間が対向する装置本体の上壁および後壁の少なくとも一部を透明にし、
    上記投票用紙収納空間に、略水平方向前後に延在する底壁と、該底壁の前端から略垂直上方に、前後方向に対して略直交して延在する立壁と、該立壁に対向し、上記底壁に沿って該立壁に対して接離自在に支持され、該立壁側に付勢される押え部材とを有し、上記底壁に複数枚の投票用紙をその記入面が装置後方を向くようにして立てた状態で前後方向に重ねて載置し、上記立壁と上記押え部材との間に挟持する給紙部と、
    上記投票用紙収納空間に隣接して装置本体上部に、装置本体内に収納した投票用紙を上記スリットから1枚だけ突出させるべく分離したときに重なった状態で分離された複数枚の投票用紙を回収する投票用紙回収部とを備え、
    上記給紙部に収納された最後部の投票用紙の記入面と上記投票用紙回収部に回収された投票用紙が上記上壁および後壁の少なくとも一方の透明部分を通して外部から同時に見えるように構成されていることを特徴とする、投票用紙交付機。
  2. 上記給紙部の上記底壁は、その後側が高くなるように傾き、上記給紙部の上記立壁は、前方に傾いていることを特徴とする、請求項1記載の投票用紙交付機。
  3. 装置本体の上記上壁の後部および上記後壁の上部は、断面略L字状に連続した透明な開閉蓋からなり、
    該開閉蓋は、その前端側が装置本体に回動自在に支持され、その後端側に施錠部材を有し、上記投票用紙収納空間を覆った閉状態で施錠されることを特徴とする、請求項1記載の投票用紙交付機。
  4. 記開閉蓋の上記上壁の裏面に下方に突出して設けられ、上記投票用紙回収部へ搬送される投票用紙の先端が当接する透明な止めガイドを供え、
    該止めガイドに、重なった状態で分離された複数枚の投票用紙が当接して進行が止められて投票用紙回収部に落下したときに、該投票用紙の少なくとも一部が、上記給紙部に載置された投票用紙の上方に延在することを特徴とする、請求項3記載の投票用紙交付機。
  5. 上記押え部材が透明であることを特徴とする、請求項1記載の投票用紙交付機。
  6. 装置本体の上記スリットから投票用紙が取り出されたときに、選挙の種類に応じた音声を発生する音声発生装置を備えたことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の投票用紙交付機。
  7. 装置本体の初期設定時に、選挙の種類に応じた設定になっているか否かの確認を促す音声を発生する音声発生装置を備えたことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の投票用紙交付機。
  8. 複数枚の投票用紙を載置した給紙部から投票用紙を1枚ずつ分離して装置本体のスリットから突出させ取り出せるようにした投票用紙交付機において、
    装置本体に投票用紙収納空間を形成し、
    開閉蓋を外投票用紙収納空間を解除可能なように設け、
    上記投票用紙収納空間内に上記給紙部を設け、
    上記投票用紙収納空間に隣接して上記装置本体上部に、上記給紙部に載置された投票用紙を分離したときに、重なった状態で分離された複数枚の投票用紙を回収する投票用紙回収空間を形成し、
    記給紙部に載置された投票用紙及び投票用紙回収空間に収納された投票用紙を装置外部から同時に透視できる透視部を装置本体に設け、
    上記投票用紙の交付時に選挙の種類に応じた音声を発生する音声発生装置を備えたことを特徴とする、投票用紙交付機。
  9. 上記音声発生装置は、初期設定時に、選挙の種類に応じた設定になっているか否かの確認を促す音声を発生することを特徴とする、請求項8記載の投票用紙交付機。
  10. 上記重なった状態で分離、搬送された複数枚の投票用紙は、上記スリットへの搬送経路途中から分岐することにより上記投票用紙回収空間に回収され、
    さらに、上記開閉蓋を、上記投票用紙回収空間も解除可能に設けることを特徴とする、請求項8記載の投票用紙交付機。
  11. 上記開閉蓋は、装置本体に回動自在に支持され、少なくとも一部が透明に形成されて上記透視部が設けられ、さらにその裏面に上記投票用紙収納空間の上方に突出する止めガイドを有し、
    前記重なった状態で分離された複数枚の投票用紙は、その先端が該開閉蓋の上記止めガイドに当接して進行が止められて投票用紙回収部に落下したときに、少なくとも一部分が、上記給紙部に載置された投票用紙の上方に延在することを特徴とする、請求項10記載の投票用紙交付機。
  12. 上記スリットの周囲に、表示部、または表示物を取り付けるための表示取り付け部を設けたことを特徴とする、請求項6又は8記載の投票用紙交付機。
  13. 上記音声発生装置は、上記スリットから投票用紙が取り出されたときに、選挙の種類に応じて男性または女性の音声を発生することを特徴とする、請求項6又は8記載の投票用紙交付機。
  14. 上記音声発生装置は、上記スリットから投票用紙が突出する直前から該投票用紙の取り出しが完了するまでの間に、選挙の種類に応じた音声の発生を開始することを特徴とする、請求項6、8又は13記載の投票用紙交付機。
  15. 上記投票用紙収納空間の閉鎖状態が解除されたときに、上記給紙部と上記スリットとの間の搬送経路途中に配置された投票用紙を、該搬送経路外に排出する投票用紙回収手段を備えたことを特徴とする、請求項8記載の投票用紙交付機。
  16. 上記搬送経路外は、上記投票用紙回収空間であることを特徴とする、請求項15記載の投票用紙交付機。
  17. 上記開閉蓋は、装置本体に可動に保持され、少なくとも一部が透明に形成されて上記透視部が設けられることを特徴とする、請求項8記載の投票用紙交付機。
  18. 上記開閉蓋を施錠し、上記投票用紙収納空間の閉鎖状態を保持する施錠手段を備えたことを特徴とする、請求項17記載の投票用紙交付機。
  19. 上記開閉蓋は、装置本体に回動自在に支持されたことを特徴とする、請求項17記載の投票用紙交付機。
  20. 投票用紙交付機の初期設定にあたって交付される投票用紙の種類を設定する手段を備 え、さらに、音声発生装置は、投票用紙の種類を設定する手段の操作について音声ガイダンスを行うことを特徴とする、請求項8記載の投票用紙交付機。
  21. 上記給紙部から上記スリットまでの搬送経路途中で投票用紙を測定し、該投票用紙の重なりを検出する用紙重なり検出手段をさらに備え、
    該用紙重なり検出手段は、上記投票用紙交付機の初期設定操作にあたって、予備搬送された投票用紙を予備測定し、その結果に基づいて、投票用紙の重なりを検出するための基準を決定するものであり、
    さらに、上記音声発生装置は、該基準を決定する操作についての音声ガイダンスを行い、
    該音声ガイダンスの内容は、予備搬送した投票用紙が重なっていないかの確認を促す第1のガイダンスと、もし予備搬送した投票用紙が重なっていることを確認したならば初期設定操作をやり直すべきである旨の第2のガイダンスとを含むことを特徴とする請求項20に記載の投票用紙交付機。
  22. 上記開閉蓋の裏面に上記投票用紙収納空間の上方に突出する止めガイドを形成し、
    投票用紙交付機の初期設定にあたって、上記給紙部から予備搬送された投票用紙が上記スリットへの搬送経路途中から分岐し、該止めガイドに当接して進行が止められて投票用紙回収部に落下したときに、少なくともその一部が、上記給紙部に載置された投票用紙の上方に延在することを特徴とする請求項21に記載の投票用紙交付機。
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