JP3570828B2 - テープカセット - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録再生装置例えば、ビデオテープレコーダー(VTR)のような記録再生装置に用いられるテープカセット、特にテープ状媒体がテープリールを介してケース内に収納され不使用時に、該テープリールの回転を規制するリールブレーキ機構を内装したビデオテープカセット、例えば8mmビデオカセットやデジタルビデオカセット(DVC)などのテープカセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ケース内部にテープ状媒体を巻装した一対のテープリールを回転可能に内蔵したテープカセットにおいて、不使用時にテープリールの回転を止めるブレーキ機構は、弾性部材のねじりコイルばねや、板ばねでブレーキ部材をテープリールのフランジ面外周に設けられた歯形の凹凸部に付勢する構成であって、このテープカセットを記録再生装置に装着すると、記録再生装置のブレーキ解除部材が、ブレーキ部材に当接して弾性力に抗してブレーキ部材を移動させテープリールから外してテープリールの回転を可能にするものが多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、テープカセットに強い衝撃、例えば落下衝撃が加わった場合などでは、従来のようなブレーキ機構では単に弾性力でブレーキ部材をテープリールの方向に付勢してあるだけであるから、その弾性力よりも大きな力が加わると、ブレーキ部材が移動してしまい、ブレーキ機構が外れてテープリールが回転し、テープに弛みを生じてしまう。特に、最近では記録再生装置の小型化が進み、テープ緩みのあるテープカセットをそのまま記録再生装置に装着すると、テープの位置が正常でないため記録再生装置の回転ヘッドにテープが当たったり引っかかったりして、テープを折り曲げたり、テープに傷を付けたり切断されたりしてしまう。またテープ引き出し部材で正常にテープが引き出されずに記録再生装置内でテープがからまったりして、テープの走行ができなくなるとか、最悪の場合には記録再生装置からテープカセットが排出できなくなるなどの問題があった。
また、従来では、特開平6−103725号のように回動するリッドに連動するハブブレーキを設けたもので、リッドでハブブレーキをロックすることも知られているが、この方式ではハブブレーキのロック部とリッドとの間に隙間を形成する必要があって、ロックが不確実となるばかりか、通常のビデオカセットのようにテープリールの下フランジに係合部のある形態では適用困難であり、さらにロック部材の係合部とケースの被係止部の係合によりリールブレーキの移動するものでは、その被係止部が薄肉となるため衝撃により変形破損のおそれがあって信頼性が乏しいし、しかもケース側の被係止部はアンダーカットとなるためケース成形金型構造が複雑高価となるし、また特開平6−89528号のように一対のリールブレーキ部材を独立してバネで付勢することで、落下衝撃に耐えるリールブレーキ構造も試みられているが、この形態では、バネ力を大きくしなければロック効果がなく、バネ力を大きくするとブレーキの解除力が大きくなって取扱上支障となる欠点があった。
本発明は、従来の諸欠点を容易に排除しようとするもので、テープカセットのケース内部に回転可能に収納した一対のテープリールを不使用時に回転を停めるリールブレーキ機構が、落下衝撃などの強い衝撃が加わってもブレーキ係合が外れないように構成し、テープの弛み発生を防止して安全にテープカセットを用いることを目的とし、さらにリールブレーキロック方式の量産化にあたりブレーキロック部材の生産性やロック機構の信頼性の改良及び金型構造の簡略化についてさらに改善したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、テープを巻装した一対のテープリールをケース内部に回転可能に収納し、該テープを一方のテープリールからケース前面に張架して他方のテープリールに巻き取るもので、該テープをテープリールの回転を抑止する爪部のあるリールブレーキ部材をテープリールに係脱できるように摺動自在に設けると共に、該リールブレーキ部材にブレーキ解除方向への移動を規制するロック部材を回動自在に設けたテープカセットにおいて、前記リールブレーキ部材の爪部に連なる腕部外側に係止部を備えて、該係止部を前記ケースに設けた被係止部に係脱自在に配備すると共に、ロック時にリールブレーキ部材の爪部に連なる腕部内側に臨んで配備されて腕部の内側への移動を抑制する規制部を前記ロック部材に設けたものである。
また、本発明では、前記リールブレーキ部材のブレーキ解除方向への移動を規制するロック部材を前記リールブレーキ部材及び/またはケースに設け、前記リールブレーキ部材はそのブレーキ解除作動部が、ケースの開口に臨んだ斜面を記録再生装置のブレーキ解除手段に当接するように備え、該斜面に対応して前記リールブレーキ部材の移動を規制するロック部材のロック解除作動部を接離自在に設けたことも特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】
ケース内において、弾性力でテープリールと係合するように付勢されているリールブレーキ部材は、不使用時にはそのリールブレーキ部材のブレーキ爪の係合が外れる状態まで移動することを防止するリールブレーキロック部材で移動範囲を限定化され、即ちリールブレーキロック部材の規制部がリールブレーキ部材の腕部内側に位置し、弾性変形でリールブレーキ部材の腕部が内側に撓むことを防ぎ、かつリールブレーキ部材に設けた係止部が下ケースにある被係止部に係合することにより、リールブレーキの移動範囲を限定ロックして、落下衝撃などの強い衝撃の外力が加わっても、リールブレーキが外れず、テープの弛み発生を防止し、カセットの記録再生装置への装着使用時での諸問題が起きないようにして使用することができる。即ち、ロック部材とケースのリールエリア区画壁でリールブレーキ部材を挾み込み、該リールブレーキ部材の前後方向への移動を規制することで、カセット不使用時にリールブレーキ部材が衝撃等で移動してテープたるみの発生が防止できる。また、このリールブレーキロック機構は、記録再生装置にテープカセットが装着された使用時には、リールブレーキ解除動作が始まる前に、ロックが解除されてからリールブレーキの規制を解除される。即ち、記録再生装置のブレーキ解除手段で、ケースの開口に臨んだロック部材のロック解除作動部を突き上げてリールブレーキ部材のブレーキ解除作動部を露呈してから、該ブレーキ解除作動部に当接してリールブレーキ部材を突き上げ移動させてブレーキ爪をテープリールの凹凸部から外してテープ走行が安全にできる。
【0006】
【実施例】
本発明の実施例を図1乃至図8の実施例で説明すると、テープ1を巻装した一対のテープリール2を上下ケースからなるケース3の内部に回転可能に収納して、該テープ1を一方のテープリール2からケース前面に張架して他方のテープリール2に巻き取るもので、該ケース前面に張架されたテープ1を露呈するための開口部4とを形成し、該開口部4内のテープ1のテープ前面を覆う前蓋5と、テープ上面を覆う上蓋51 と、テープ背面を覆う後蓋52 とからなる蓋部材を蓋開閉機構により開閉自在に備え、かつ、テープ1を引き出すためのテープ出入口6とを備えると共に、前記テープリール2の回転を抑止する爪部71 のあるリールブレーキ部材7をテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 に係脱できるように前後方向に摺動自在に設けると共に、該リールブレーキ部材7にブレーキ解除方向への移動を規制するロック部材8を回動自在に設けたテープカセットにおいて、前記リールブレーキ部材7の爪部71 に連なる腕部72 の外側に係止部9を備えて、該係止部9を前記ケース3の下ケースに設けた被係止部10に係脱自在に配備すると共に、リールブレーキ部材7の爪部71 に連なる腕部72 内側に臨んで配備されて腕部72 の内側への移動を抑制する規制部84 を 前記ロック部材8に設けたものである。
【0007】
前記リールブレーキ部材7は、前記ケース3に形成した開口14より露出するブレーキ解除作動部76 を有し、腕部72 に前記リールブレーキ部材7のブレーキ解除方向へ移動することを規制する係止部9を備え、腕部72 の内側に臨んでロック部材8の規制部84 を挿入位置するようになっている。前記ブレーキ爪71 がテープリールの下フランジ外周の凹凸部21 に係合状態下で移動可動に、すなわち、図3においてブレーキ爪71 の先端部がテープリールの凸部間に入り、所定位置まで移動することによって、リールブレーキ部材7もブレーキ解除方向(図面左方向)に移動することとなる。この移動距離内で前記係止部9をケースに備えられた被係止部10に係合するように設けてある。したがって、該被係止部10はケース3のリールエリア区画壁101 或いは係止リブに設けられるが、前記ブレーキ爪71 が、テープリールの下フランジ外周の凹凸部21 に係合状態下で移動可能な距離離れた位置に設け、前記ロック部材8を記録再生装置11のブレーキ解除部材13、例えばカムロッドにより作動する構成とすると共に、不使用時における衝撃力により、前記ブレーキ爪71 がテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 から外れない位置まで移動することを許し、それ以上のリールブレーキ部材7の移動を規制部84 によって規制するロック部材8として備えたテープカセットとしてある。
【0008】
前記リールブレーキ部材7としては、前記テープ1を露呈するための開口部4とは反対側の側面に近い位置で、一対の前記テープリール2,2の間に配置され、該テープリール2の下フランジ外周に設けられた凹凸部21 に係止する一対のブレーキ爪71 と、記録再生装置11のブレーキ解除部材13が挿入される開口14に臨んだ斜面73 を備えたブレーキ解除作動部76 とを有し、該斜面73 を覆うようにロック解除作動部83 を備えたロック部材8を斜面に対応して接離自在に介在させて、前記開口14にブレーキ解除部材13が嵌装されると、ロック部材8を移動させてから、ブレーキ解除方向にリールブレーキ部材7を一対のガイド片17,17の間と上ケースから突設したガイドリブ16,16とによりスムーズに摺動させて移動できるように設けられている。
【0009】
そして、前記リールブレーキ部材7のブレーキ爪71 は、凹条75 で薄肉に形成された弾性ヒンジ部74 で弾性変形可能に構成されて、前記テープリール2の下フランジ外周にある凹凸部21 に係止する方向にバネ15で付勢されている。前記薄肉ヒンジ部74 では弾性変形によって衝撃力吸収効果がある。即ち、テープカセット落下衝撃が加わった時、重量のある一対のテープリールによりリールブレーキが解除される方向へ移動させる力が働いても、テープリールによる衝撃力をリールブレーキ部材7のブレーキ爪71 の薄肉ヒンジ部74 で吸収してリールブレーキ部材7に作用する力を緩和し、ブレーキ爪71 のテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 の喰い付き防止にも役立っている。
また、リールブレーキ部材7が衝撃力が加わることで移動すると、ブレーキ爪71 は、弾性復元力で外方向に広がりテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 との係合を保ちながらケースの被係止部10とロック部材8の係止部9とが引掛状態に係合してリールブレーキ部材7の移動を制限するが、通常状態ではブレーキ爪71 とテープリール2の凹凸部21 との係合状態となり、前記ロック部材8の係止部9が被係止部10に引掛状態に係合していないようになっている。
【0010】
また、リールブレーキ部材7の移動を限定規制する前記ロック部材8は、記録再生装置11のブレーキ解除部材13と係合し、バネ18に抗してリールブレーキ部材7の移動を規制解除する方向へ移動させ、ケース3の被係止部10、例えば鉤状突起からリールブレーキ部材7の係止部9を離間させてケース3との係止が解除される構成としてあって、図3乃至図7に示すように、ロック部材8はリールブレーキ部材7に支承ピン82 でブラケット81 を介して回動自在に枢支し、前記バネ18でリールブレーキ部材7を係止する方向に付勢された状態でバネ止め用の支柱12に装着され、突片85 を介して規制部84 を一対備えている。即ち、図4(a)(b)の如く、前記ロック部材8が、リールブレーキ部材7内に上下方向に回動可能に装着され、ケース3の開口14に臨んで露出するロック解除作動部83 と、該作動部83 から伸びるブラケット81 と支承ピン82 とを備え、図3に示すように、前記リールブレーキ部材7の移動範囲外のケース3に設けられた被係止部10と係脱する係止部9のある腕部72 の間に挿入される規制部84 と、案内リブ102 上にガイドして移動する突片85 を備えている。また、図4(a)のように前記ロック部材8は、リールブレーキ解除作動部76 の斜面73 を覆うように、ロック解除作動部83 をバネ18により、ケース3の開口14に臨ませてブレーキ解除部材13の突き上げで回動しやすい形態としてある。
【0011】
図4(b)に示すように前記ブレーキ解除部材13がケースの開口14に挿入され、前記ロック部材8が解除され、さらにリールブレーキ部材7が解除方向に移動される状態を示すが、バネ18の掛け止めが簡便にできるようにするのがよい。即ち、支承ピン82 にバネ18のコイル部を挿入してピン穴に嵌装したのちロック部材8を回動し、バネ18の一端を支柱12に引掛けてバネ18の他端をロック部材8の背部に当接させれば、ロック解除作動部83 がリールブレーキ解除作動部76 の斜面73 に覆うようになる〔図4(a)〕。
【0012】
なお、実施例においてテープカセットの落下方向を考慮すると、リールブレーキ部材7とロック部材8との移動方向及び弾性部材で付勢する方向は、リールブレーキ部材7の移動する方向とは異なる方向にする。できれば、リールブレーキ部材7が水平方向に移動する場合には、ロック部材8は直交するようにケースの厚さ方向(垂直方向)にすることなどが望ましい。
また、テープ1のたるみ防止をさらに確実性を増すために、テープ巻き締まり方向にブレーキ爪71 が付勢される構成とすると、リールブレーキ部材7がテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 と係合する時に、テープリール2が巻き締り方向に回転し、テープカセットの記録再生装置での装着誤動作や、繰り返し着脱動作をしても弛みがないようにする形態も有効である。
【0013】
ブレーキがかかっている状態(不使用時)では、リールブレーキ部材7の後方への移動はロック部材8の規制部84 がリールブレーキ部材7とブレーキ爪71 のある腕部72 との間にあって腕部72 の内側への撓みを防止することで行っている。腕部72 が閉じないために、リールブレーキ11が後方へ動こうとすると腕部72 が下ケース3のリールエリア区画壁101 に当接して後退するのを防いでいる。カセット使用時には、装置側からブレーキ解除部材13がケース下方から進入してきて、このブレーキ解除部材13がロック部材8のロック解除作動部83 を押圧し、ロック部材8が回動して規制部84 がリールブレーキ部材7本体と爪部71 の間からなくなり、爪部71 が閉じる事ができるようになる。さらに解除部材13が入ってくるとリールブレーキ部材7が後方へ移動し、ブレーキ爪71 のテープリール2の凹凸部21 との係合が解除される。ロック部材8の両側に設けた突片85 はリールブレーキ部材7が後方へ移動した時、下ケース2の案内リブ102 上を動くようにしてある。これによって、ブレーキが解除されている時(カセット使用時)に誤ってロック部材8が元の位置に戻るのを防止している。このリールブレーキロック機構は、確実にリールブレーキをロックでき、さらに部品にアンダーカットがないため、金型構造も簡単で、外力による部品の変形や破損も防止できる。
【0014】
図中、20はバネでテープリール2を押圧支持する。21はリッドロック、22はプラグ、23はMICの検出部、24は光カバーである。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、ケース内部に収納したテープを巻装した一対のテープリールの回転を抑止する爪部のあるリールブレーキ部材をテープリールに係脱できるように摺動自在に設けると共に、該リールブレーキ部材にブレーキ解除方向への移動を規制するロック部材を回動自在に設けたテープカセットにおいて、前記リールブレーキ部材の爪部に連なる腕部外側に係止部を備えて、該係止部を前記ケースに設けた被係止部に係脱自在に配備すると共に、ロック時にリールブレーキ部材の爪部に連なる腕部内側に臨んで配備されて腕部の内側への移動を抑制する規制部を前記ロック部材に設けたことにより、前記ブレーキ爪の係合状態が外れる位置までの範囲で前記リールブレーキ部材の移動を規制したことにより、テープカセットに落下衝撃が加わった時、重量のある一対のテープリールによりリールブレーキが解除される方向へブレーキ爪が外れない範囲の移動を許し、テープリールによる衝撃力をリールブレーキ部材で吸収してリールブレーキ部材に作用する力を緩和し、かつリールブレーキ部材のさらなる移動は、ロック部材でリールブレーキ部材の移動を制限して固定化できるので、落下衝撃などの強い衝撃が加わっても、リールブレーキが外れず、ブレーキロックが確実でテープの弛み発生を防止し、カセットの記録再生装置への装着使用時での不都合がなく、また、このようなロック部が挾み込む構成をとったことにより衝撃に対してもその力が一個所に集中することがなく変形・破損がなく信頼性の高いブレーキロックが得られ、しかもロック部材のバネ力を小さくできロック解除操作が容易となる。さらに、使用時にはこのリールブレーキロック機構は、記録再生装置にテープカセットが装着された時に、リールブレーキ解除動作が始まる前にロック部材が解除されてからリールブレーキ部材の規制を解除されるので、テープ走行が安全にでき、テープカセットの取扱いを容易にし、信頼性並びに商品価値も大巾に高められると共に、品質向上に役立ち、このテープカセットが記録再生装置側の解除力に負荷が掛からないで用いられ記録再生装置の構成も簡単で安価な形態で提供できるほかカセットケース成形にアンダーカットがなく成形金型構造を簡便化できる効果がある。
また、リールブレーキ部材は、そのブレーキ解除作動部が、ケースの開口に臨んだ斜面を記録再生装置のブレーキ解除手段に当接するように備え、該斜面に対応して前記リールブレーキ部材の移動を規制するロック部材のロック解除作動部を接離自在に設けたことにより、ブレーキロックのない従来のテープカセットの記録再生装置にも、そのまま本発明のテープカセットを用いることができ、記録再生装置の機構を変更せずに使用できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す分離状態の斜視図である。
【図2】図1の例の下ケースの拡大平面図で、ロック部材の組込み状態を示す。
【図3】図2の要部の拡大平面図である。
【図4】図3のA−A線における作動状態の縦断面図で、(a)はその閉状態、(b)は開状態をしめす。
【図5】図4のB−B線における縦断面図である。
【図6】本発明のリールブレーキ部材とロック部材の組込状態でロック状態をす斜視図である。
【図7】本発明のリールブレーキ部材とロック部材の組込状態でロック解除状態を示すもので、(a)は背面方向からの斜視図、(b)は背面図である。
【図8】図6の例のロック部材の分離状態を示し、(a)は背面斜視図、(b)は正面斜視図である。
【符号の説明】
1 テープ
2 テープリール
21 凹凸部
3 ケース
4 開口部
5 前蓋
51 上蓋
52 後蓋
6 テープ出入口
7 リールブレーキ部材
71 ブレーキ爪
72 腕部
73 斜面
74 ヒンジ部
75 凹条
76 ブレーキ解除作動部
8 ロック部材
81 ブラケット
82 支承ピン
83 ロック解除作動部
84 規制部
85 突片
9 係止リブ
10 係止リブ
101 リールエリア区画壁
102 案内リブ
11 記録再生装置
12 支柱
13 ブレーキ解除部材
14 開口
15 リールブレーキ部材付勢用バネ
16,17 ガイド片
18 ロック部材付勢用バネ
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録再生装置例えば、ビデオテープレコーダー(VTR)のような記録再生装置に用いられるテープカセット、特にテープ状媒体がテープリールを介してケース内に収納され不使用時に、該テープリールの回転を規制するリールブレーキ機構を内装したビデオテープカセット、例えば8mmビデオカセットやデジタルビデオカセット(DVC)などのテープカセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ケース内部にテープ状媒体を巻装した一対のテープリールを回転可能に内蔵したテープカセットにおいて、不使用時にテープリールの回転を止めるブレーキ機構は、弾性部材のねじりコイルばねや、板ばねでブレーキ部材をテープリールのフランジ面外周に設けられた歯形の凹凸部に付勢する構成であって、このテープカセットを記録再生装置に装着すると、記録再生装置のブレーキ解除部材が、ブレーキ部材に当接して弾性力に抗してブレーキ部材を移動させテープリールから外してテープリールの回転を可能にするものが多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、テープカセットに強い衝撃、例えば落下衝撃が加わった場合などでは、従来のようなブレーキ機構では単に弾性力でブレーキ部材をテープリールの方向に付勢してあるだけであるから、その弾性力よりも大きな力が加わると、ブレーキ部材が移動してしまい、ブレーキ機構が外れてテープリールが回転し、テープに弛みを生じてしまう。特に、最近では記録再生装置の小型化が進み、テープ緩みのあるテープカセットをそのまま記録再生装置に装着すると、テープの位置が正常でないため記録再生装置の回転ヘッドにテープが当たったり引っかかったりして、テープを折り曲げたり、テープに傷を付けたり切断されたりしてしまう。またテープ引き出し部材で正常にテープが引き出されずに記録再生装置内でテープがからまったりして、テープの走行ができなくなるとか、最悪の場合には記録再生装置からテープカセットが排出できなくなるなどの問題があった。
また、従来では、特開平6−103725号のように回動するリッドに連動するハブブレーキを設けたもので、リッドでハブブレーキをロックすることも知られているが、この方式ではハブブレーキのロック部とリッドとの間に隙間を形成する必要があって、ロックが不確実となるばかりか、通常のビデオカセットのようにテープリールの下フランジに係合部のある形態では適用困難であり、さらにロック部材の係合部とケースの被係止部の係合によりリールブレーキの移動するものでは、その被係止部が薄肉となるため衝撃により変形破損のおそれがあって信頼性が乏しいし、しかもケース側の被係止部はアンダーカットとなるためケース成形金型構造が複雑高価となるし、また特開平6−89528号のように一対のリールブレーキ部材を独立してバネで付勢することで、落下衝撃に耐えるリールブレーキ構造も試みられているが、この形態では、バネ力を大きくしなければロック効果がなく、バネ力を大きくするとブレーキの解除力が大きくなって取扱上支障となる欠点があった。
本発明は、従来の諸欠点を容易に排除しようとするもので、テープカセットのケース内部に回転可能に収納した一対のテープリールを不使用時に回転を停めるリールブレーキ機構が、落下衝撃などの強い衝撃が加わってもブレーキ係合が外れないように構成し、テープの弛み発生を防止して安全にテープカセットを用いることを目的とし、さらにリールブレーキロック方式の量産化にあたりブレーキロック部材の生産性やロック機構の信頼性の改良及び金型構造の簡略化についてさらに改善したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、テープを巻装した一対のテープリールをケース内部に回転可能に収納し、該テープを一方のテープリールからケース前面に張架して他方のテープリールに巻き取るもので、該テープをテープリールの回転を抑止する爪部のあるリールブレーキ部材をテープリールに係脱できるように摺動自在に設けると共に、該リールブレーキ部材にブレーキ解除方向への移動を規制するロック部材を回動自在に設けたテープカセットにおいて、前記リールブレーキ部材の爪部に連なる腕部外側に係止部を備えて、該係止部を前記ケースに設けた被係止部に係脱自在に配備すると共に、ロック時にリールブレーキ部材の爪部に連なる腕部内側に臨んで配備されて腕部の内側への移動を抑制する規制部を前記ロック部材に設けたものである。
また、本発明では、前記リールブレーキ部材のブレーキ解除方向への移動を規制するロック部材を前記リールブレーキ部材及び/またはケースに設け、前記リールブレーキ部材はそのブレーキ解除作動部が、ケースの開口に臨んだ斜面を記録再生装置のブレーキ解除手段に当接するように備え、該斜面に対応して前記リールブレーキ部材の移動を規制するロック部材のロック解除作動部を接離自在に設けたことも特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】
ケース内において、弾性力でテープリールと係合するように付勢されているリールブレーキ部材は、不使用時にはそのリールブレーキ部材のブレーキ爪の係合が外れる状態まで移動することを防止するリールブレーキロック部材で移動範囲を限定化され、即ちリールブレーキロック部材の規制部がリールブレーキ部材の腕部内側に位置し、弾性変形でリールブレーキ部材の腕部が内側に撓むことを防ぎ、かつリールブレーキ部材に設けた係止部が下ケースにある被係止部に係合することにより、リールブレーキの移動範囲を限定ロックして、落下衝撃などの強い衝撃の外力が加わっても、リールブレーキが外れず、テープの弛み発生を防止し、カセットの記録再生装置への装着使用時での諸問題が起きないようにして使用することができる。即ち、ロック部材とケースのリールエリア区画壁でリールブレーキ部材を挾み込み、該リールブレーキ部材の前後方向への移動を規制することで、カセット不使用時にリールブレーキ部材が衝撃等で移動してテープたるみの発生が防止できる。また、このリールブレーキロック機構は、記録再生装置にテープカセットが装着された使用時には、リールブレーキ解除動作が始まる前に、ロックが解除されてからリールブレーキの規制を解除される。即ち、記録再生装置のブレーキ解除手段で、ケースの開口に臨んだロック部材のロック解除作動部を突き上げてリールブレーキ部材のブレーキ解除作動部を露呈してから、該ブレーキ解除作動部に当接してリールブレーキ部材を突き上げ移動させてブレーキ爪をテープリールの凹凸部から外してテープ走行が安全にできる。
【0006】
【実施例】
本発明の実施例を図1乃至図8の実施例で説明すると、テープ1を巻装した一対のテープリール2を上下ケースからなるケース3の内部に回転可能に収納して、該テープ1を一方のテープリール2からケース前面に張架して他方のテープリール2に巻き取るもので、該ケース前面に張架されたテープ1を露呈するための開口部4とを形成し、該開口部4内のテープ1のテープ前面を覆う前蓋5と、テープ上面を覆う上蓋51 と、テープ背面を覆う後蓋52 とからなる蓋部材を蓋開閉機構により開閉自在に備え、かつ、テープ1を引き出すためのテープ出入口6とを備えると共に、前記テープリール2の回転を抑止する爪部71 のあるリールブレーキ部材7をテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 に係脱できるように前後方向に摺動自在に設けると共に、該リールブレーキ部材7にブレーキ解除方向への移動を規制するロック部材8を回動自在に設けたテープカセットにおいて、前記リールブレーキ部材7の爪部71 に連なる腕部72 の外側に係止部9を備えて、該係止部9を前記ケース3の下ケースに設けた被係止部10に係脱自在に配備すると共に、リールブレーキ部材7の爪部71 に連なる腕部72 内側に臨んで配備されて腕部72 の内側への移動を抑制する規制部84 を 前記ロック部材8に設けたものである。
【0007】
前記リールブレーキ部材7は、前記ケース3に形成した開口14より露出するブレーキ解除作動部76 を有し、腕部72 に前記リールブレーキ部材7のブレーキ解除方向へ移動することを規制する係止部9を備え、腕部72 の内側に臨んでロック部材8の規制部84 を挿入位置するようになっている。前記ブレーキ爪71 がテープリールの下フランジ外周の凹凸部21 に係合状態下で移動可動に、すなわち、図3においてブレーキ爪71 の先端部がテープリールの凸部間に入り、所定位置まで移動することによって、リールブレーキ部材7もブレーキ解除方向(図面左方向)に移動することとなる。この移動距離内で前記係止部9をケースに備えられた被係止部10に係合するように設けてある。したがって、該被係止部10はケース3のリールエリア区画壁101 或いは係止リブに設けられるが、前記ブレーキ爪71 が、テープリールの下フランジ外周の凹凸部21 に係合状態下で移動可能な距離離れた位置に設け、前記ロック部材8を記録再生装置11のブレーキ解除部材13、例えばカムロッドにより作動する構成とすると共に、不使用時における衝撃力により、前記ブレーキ爪71 がテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 から外れない位置まで移動することを許し、それ以上のリールブレーキ部材7の移動を規制部84 によって規制するロック部材8として備えたテープカセットとしてある。
【0008】
前記リールブレーキ部材7としては、前記テープ1を露呈するための開口部4とは反対側の側面に近い位置で、一対の前記テープリール2,2の間に配置され、該テープリール2の下フランジ外周に設けられた凹凸部21 に係止する一対のブレーキ爪71 と、記録再生装置11のブレーキ解除部材13が挿入される開口14に臨んだ斜面73 を備えたブレーキ解除作動部76 とを有し、該斜面73 を覆うようにロック解除作動部83 を備えたロック部材8を斜面に対応して接離自在に介在させて、前記開口14にブレーキ解除部材13が嵌装されると、ロック部材8を移動させてから、ブレーキ解除方向にリールブレーキ部材7を一対のガイド片17,17の間と上ケースから突設したガイドリブ16,16とによりスムーズに摺動させて移動できるように設けられている。
【0009】
そして、前記リールブレーキ部材7のブレーキ爪71 は、凹条75 で薄肉に形成された弾性ヒンジ部74 で弾性変形可能に構成されて、前記テープリール2の下フランジ外周にある凹凸部21 に係止する方向にバネ15で付勢されている。前記薄肉ヒンジ部74 では弾性変形によって衝撃力吸収効果がある。即ち、テープカセット落下衝撃が加わった時、重量のある一対のテープリールによりリールブレーキが解除される方向へ移動させる力が働いても、テープリールによる衝撃力をリールブレーキ部材7のブレーキ爪71 の薄肉ヒンジ部74 で吸収してリールブレーキ部材7に作用する力を緩和し、ブレーキ爪71 のテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 の喰い付き防止にも役立っている。
また、リールブレーキ部材7が衝撃力が加わることで移動すると、ブレーキ爪71 は、弾性復元力で外方向に広がりテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 との係合を保ちながらケースの被係止部10とロック部材8の係止部9とが引掛状態に係合してリールブレーキ部材7の移動を制限するが、通常状態ではブレーキ爪71 とテープリール2の凹凸部21 との係合状態となり、前記ロック部材8の係止部9が被係止部10に引掛状態に係合していないようになっている。
【0010】
また、リールブレーキ部材7の移動を限定規制する前記ロック部材8は、記録再生装置11のブレーキ解除部材13と係合し、バネ18に抗してリールブレーキ部材7の移動を規制解除する方向へ移動させ、ケース3の被係止部10、例えば鉤状突起からリールブレーキ部材7の係止部9を離間させてケース3との係止が解除される構成としてあって、図3乃至図7に示すように、ロック部材8はリールブレーキ部材7に支承ピン82 でブラケット81 を介して回動自在に枢支し、前記バネ18でリールブレーキ部材7を係止する方向に付勢された状態でバネ止め用の支柱12に装着され、突片85 を介して規制部84 を一対備えている。即ち、図4(a)(b)の如く、前記ロック部材8が、リールブレーキ部材7内に上下方向に回動可能に装着され、ケース3の開口14に臨んで露出するロック解除作動部83 と、該作動部83 から伸びるブラケット81 と支承ピン82 とを備え、図3に示すように、前記リールブレーキ部材7の移動範囲外のケース3に設けられた被係止部10と係脱する係止部9のある腕部72 の間に挿入される規制部84 と、案内リブ102 上にガイドして移動する突片85 を備えている。また、図4(a)のように前記ロック部材8は、リールブレーキ解除作動部76 の斜面73 を覆うように、ロック解除作動部83 をバネ18により、ケース3の開口14に臨ませてブレーキ解除部材13の突き上げで回動しやすい形態としてある。
【0011】
図4(b)に示すように前記ブレーキ解除部材13がケースの開口14に挿入され、前記ロック部材8が解除され、さらにリールブレーキ部材7が解除方向に移動される状態を示すが、バネ18の掛け止めが簡便にできるようにするのがよい。即ち、支承ピン82 にバネ18のコイル部を挿入してピン穴に嵌装したのちロック部材8を回動し、バネ18の一端を支柱12に引掛けてバネ18の他端をロック部材8の背部に当接させれば、ロック解除作動部83 がリールブレーキ解除作動部76 の斜面73 に覆うようになる〔図4(a)〕。
【0012】
なお、実施例においてテープカセットの落下方向を考慮すると、リールブレーキ部材7とロック部材8との移動方向及び弾性部材で付勢する方向は、リールブレーキ部材7の移動する方向とは異なる方向にする。できれば、リールブレーキ部材7が水平方向に移動する場合には、ロック部材8は直交するようにケースの厚さ方向(垂直方向)にすることなどが望ましい。
また、テープ1のたるみ防止をさらに確実性を増すために、テープ巻き締まり方向にブレーキ爪71 が付勢される構成とすると、リールブレーキ部材7がテープリール2の下フランジ外周の凹凸部21 と係合する時に、テープリール2が巻き締り方向に回転し、テープカセットの記録再生装置での装着誤動作や、繰り返し着脱動作をしても弛みがないようにする形態も有効である。
【0013】
ブレーキがかかっている状態(不使用時)では、リールブレーキ部材7の後方への移動はロック部材8の規制部84 がリールブレーキ部材7とブレーキ爪71 のある腕部72 との間にあって腕部72 の内側への撓みを防止することで行っている。腕部72 が閉じないために、リールブレーキ11が後方へ動こうとすると腕部72 が下ケース3のリールエリア区画壁101 に当接して後退するのを防いでいる。カセット使用時には、装置側からブレーキ解除部材13がケース下方から進入してきて、このブレーキ解除部材13がロック部材8のロック解除作動部83 を押圧し、ロック部材8が回動して規制部84 がリールブレーキ部材7本体と爪部71 の間からなくなり、爪部71 が閉じる事ができるようになる。さらに解除部材13が入ってくるとリールブレーキ部材7が後方へ移動し、ブレーキ爪71 のテープリール2の凹凸部21 との係合が解除される。ロック部材8の両側に設けた突片85 はリールブレーキ部材7が後方へ移動した時、下ケース2の案内リブ102 上を動くようにしてある。これによって、ブレーキが解除されている時(カセット使用時)に誤ってロック部材8が元の位置に戻るのを防止している。このリールブレーキロック機構は、確実にリールブレーキをロックでき、さらに部品にアンダーカットがないため、金型構造も簡単で、外力による部品の変形や破損も防止できる。
【0014】
図中、20はバネでテープリール2を押圧支持する。21はリッドロック、22はプラグ、23はMICの検出部、24は光カバーである。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、ケース内部に収納したテープを巻装した一対のテープリールの回転を抑止する爪部のあるリールブレーキ部材をテープリールに係脱できるように摺動自在に設けると共に、該リールブレーキ部材にブレーキ解除方向への移動を規制するロック部材を回動自在に設けたテープカセットにおいて、前記リールブレーキ部材の爪部に連なる腕部外側に係止部を備えて、該係止部を前記ケースに設けた被係止部に係脱自在に配備すると共に、ロック時にリールブレーキ部材の爪部に連なる腕部内側に臨んで配備されて腕部の内側への移動を抑制する規制部を前記ロック部材に設けたことにより、前記ブレーキ爪の係合状態が外れる位置までの範囲で前記リールブレーキ部材の移動を規制したことにより、テープカセットに落下衝撃が加わった時、重量のある一対のテープリールによりリールブレーキが解除される方向へブレーキ爪が外れない範囲の移動を許し、テープリールによる衝撃力をリールブレーキ部材で吸収してリールブレーキ部材に作用する力を緩和し、かつリールブレーキ部材のさらなる移動は、ロック部材でリールブレーキ部材の移動を制限して固定化できるので、落下衝撃などの強い衝撃が加わっても、リールブレーキが外れず、ブレーキロックが確実でテープの弛み発生を防止し、カセットの記録再生装置への装着使用時での不都合がなく、また、このようなロック部が挾み込む構成をとったことにより衝撃に対してもその力が一個所に集中することがなく変形・破損がなく信頼性の高いブレーキロックが得られ、しかもロック部材のバネ力を小さくできロック解除操作が容易となる。さらに、使用時にはこのリールブレーキロック機構は、記録再生装置にテープカセットが装着された時に、リールブレーキ解除動作が始まる前にロック部材が解除されてからリールブレーキ部材の規制を解除されるので、テープ走行が安全にでき、テープカセットの取扱いを容易にし、信頼性並びに商品価値も大巾に高められると共に、品質向上に役立ち、このテープカセットが記録再生装置側の解除力に負荷が掛からないで用いられ記録再生装置の構成も簡単で安価な形態で提供できるほかカセットケース成形にアンダーカットがなく成形金型構造を簡便化できる効果がある。
また、リールブレーキ部材は、そのブレーキ解除作動部が、ケースの開口に臨んだ斜面を記録再生装置のブレーキ解除手段に当接するように備え、該斜面に対応して前記リールブレーキ部材の移動を規制するロック部材のロック解除作動部を接離自在に設けたことにより、ブレーキロックのない従来のテープカセットの記録再生装置にも、そのまま本発明のテープカセットを用いることができ、記録再生装置の機構を変更せずに使用できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す分離状態の斜視図である。
【図2】図1の例の下ケースの拡大平面図で、ロック部材の組込み状態を示す。
【図3】図2の要部の拡大平面図である。
【図4】図3のA−A線における作動状態の縦断面図で、(a)はその閉状態、(b)は開状態をしめす。
【図5】図4のB−B線における縦断面図である。
【図6】本発明のリールブレーキ部材とロック部材の組込状態でロック状態をす斜視図である。
【図7】本発明のリールブレーキ部材とロック部材の組込状態でロック解除状態を示すもので、(a)は背面方向からの斜視図、(b)は背面図である。
【図8】図6の例のロック部材の分離状態を示し、(a)は背面斜視図、(b)は正面斜視図である。
【符号の説明】
1 テープ
2 テープリール
21 凹凸部
3 ケース
4 開口部
5 前蓋
51 上蓋
52 後蓋
6 テープ出入口
7 リールブレーキ部材
71 ブレーキ爪
72 腕部
73 斜面
74 ヒンジ部
75 凹条
76 ブレーキ解除作動部
8 ロック部材
81 ブラケット
82 支承ピン
83 ロック解除作動部
84 規制部
85 突片
9 係止リブ
10 係止リブ
101 リールエリア区画壁
102 案内リブ
11 記録再生装置
12 支柱
13 ブレーキ解除部材
14 開口
15 リールブレーキ部材付勢用バネ
16,17 ガイド片
18 ロック部材付勢用バネ
Claims (3)
- テープを巻装した一対のテープリールをケース内部に回転可能に収納し、該テープを一方のテープリールからケース前面に張架して他方のテープリールに巻き取るもので、前記テープリールの回転を抑止する爪部のあるリールブレーキ部材をテープリールに係脱できるように摺動自在に設けると共に、該リールブレーキ部材にブレーキ解除方向への移動を規制するロック部材を回動自在に設けたテープカセットにおいて、前記リールブレーキ部材の爪部に連なる腕部外側に係止部を備えて、該係止部を前記ケースに設けた被係止部に係脱自在に配備すると共に、ロック時にリールブレーキ部材の爪部に連なる腕部内側に臨んで配備されて腕部の内側への移動を抑制する規制部を前記ロック部材に設けたことを特徴とするテープカセット。
- 前記ロック部材が、前記リールブレーキ部材に設けられた回動支持部を中心として回動自在に支持され、ケースの開口に露出する部分を有するロック解除作動部と、該ロック解除作動部から伸びて前記リールブレーキ部材の移動範囲外のケースに設けられた案内リブに臨んで延設された突片とを有し、該ロック解除作動部をケース開口方向に弾性部材で付勢されている請求項1記載のテープカセット。
- 前記リールブレーキ部材のブレーキ爪が、薄肉に形成されたヒンジ部で弾性変形可能に構成されて、前記テープリールの外周にある凹凸部に係止する方向に付勢されると共に、前記ロック部材がロック状態にある時は、前記ブレーキ爪は前記テープリールの外周にある凹凸部と係合状態を維持するものである請求項1または2記載のテープカセット。
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