JP3569541B2 - 粉体ハンドリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複数相の線状電極が誘電体中に形成された固定子への複数相の交番電圧の印加により、クーロン力を発生させ、粉体を移動や集粉する粉体ハンドリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、本願の発明者等によって、既に、複数相(3相)の線状電極が誘電体中に形成された固定子への複数相(3相交流)の給電により、クーロン力を発生させ、可動シートや可動板を有する可動部材を駆動する静電アクチュエータが、特願平4−225551号として提案されている。
【0003】
また、本願の発明者等により、既に、固定子と可動子を対向させて、クーロン力により駆動する静電アクチュエータを有する搬送装置が、特願平4−95475号として提案されている。
【0004】
一方、粉体の搬送に関しては、従来から、電界カーテンが提案されている。
【0005】
また、互いに所定間隔を介して配置されている複数個の電極(通常の電界カーテンと同じ構成)と、この電極へ交番する駆動電圧を印加し、帯電している粒子を搬送する装置において、上記電極が配置される一方向側に関して隣り合う電極間の電位差が、その方向側に正であって、負極帯電粒子を移動できる電圧閾値となるように、かつ、上記電極が配置されるその一方向側とは反対方向側に関して隣り合う電極間の電位差がその反対方向側に負であって、正極帯電粒子を移動できる電圧閾値となるように、上記電極へ印加される交番駆動電圧を制御し、粒子帯電極性に応じて粉体を分別するようにした粉体搬送装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のものでは、電極設置面に対して粉体の搬送は、電極に交わる方向の一方向にのみ可能であって、粉体を一部分あるいは一領域に集積したり、前後左右に搬送することなどは実現されていない。
【0007】
また、粉体の微小な位置決め等には難があった。
【0008】
本発明は、上記に問題点に鑑みてなされたもので、粉体の多方向への移動、一領域への集積、あるいは粉体の微細な位置決め制御を行える粉体ハンドリング装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、粉体ハンドリング装置において、
粉体ハンドリング装置において、絶縁支持体上に平行に配置される複数の下層線状電極と、この下層線状電極の上方に直交するように配置される上層線状電極と、前記下層線状電極及び上層線状電極を覆うように設けられる絶縁フィルムと、前記下層線状電極又は上層線状電極の何れか一方に交番電圧を印加し、他方の下層線状電極又は上層線状電極には直流電圧を印加する手段を具備する固定子を備え、前記線状電極への交番電圧の印加により、前記線状電極周辺に移動電界を発生させクーロン力により、前記固定子上に散布された粉体を移動せしめるようにしたものである。
【0010】
粉体ハンドリング装置において、絶縁支持体上に平行に配置される複数の下層線状電極と、この下層線状電極の上方に直交するように配置される上層線状電極と、前記下層線状電極及び上層線状電極を覆うように設けられる絶縁フィルムと、前記下層線状電極又は上層線状電極の何れか一方に順相の交番電圧と逆相の交番電圧とを印加し、他方の下層線状電極又は上層線状電極には直流電圧を印加する手段を具備する固定子を備え、前記線状電極への交番電圧の印加により、前記線状電極周辺に移動電界を発生させクーロン力により、前記固定子上に散布された粉体を移動せしめるようにしたものである。
【0011】
粉体ハンドリング装置において、絶縁支持体上に平行に配置される複数の縦糸状の線状電極と該線状電極と直交するように織られる複数の横糸状の線状電極とからなる織状電極と、この織状電極を覆うように設けられる絶縁フィルムと、一方の線状電極に交番電圧を印加する手段と、もう一方の線状電極に直流電圧を印加する手段を具備する固定子を備え、前記線状電極への交番電圧の印加により、前記線状電極周辺に移動電界を発生させクーロン力により、前記固定子上に散布された粉体を移動せしめるようにしたものである。
【0012】
(4)上記(1)乃至(3)の何れか1項記載の粉体ハンドリング装置において、前記交番電圧は3相交流電圧である。
【0013】
(5)上記(2)記載の粉体ハンドリング装置において、前記順相の交番電圧の印加は、配線を順相にし一定パターンを繰り返した後、逆相に配線するパターンを一定パターン繰り返すようにしたものである。
【0014】
【作用】
本発明によれば、上記したように、絶縁支持体上に一方向に規則的に平行に配置された複数の線状電極を有する固定子と、この固定子を覆う絶縁フィルムを有する固定子を設け、該固定子上に配置される粉体を備える。線状電極に電圧(例えば、多相交番電圧(3相交流電圧や3相チョッピング電圧)を印加すると、線状電極周辺に静電気を生じ、粉体には、静電誘導により逆符号の電荷が誘導される。
【0015】
次に、所定の周期で電圧を切り換えていけば、線状電極の電荷は電圧が切り換わると同時に変化するが、粉体は若干遅れるので、その結果、電極間に生じる電荷による作用反作用の力を受け移動する。
【0016】
また、線状電極の一方を縦糸、他方を横糸として電極を格子状に配置すると、これらの線状電極への交番電圧の印加により、本体を自在の方向へ移動できる。
【0017】
更に、この線状電極へ順相の交番電圧を配置する領域と、その途中より逆相の交番電圧を配置する領域とを設定することにより、その変遷領域に散布された粉体を位置決め、搬送、集粉することができる。
【0018】
また、線状電極への印加電圧の相順により、固定子周辺に散在する粉体を中央に集めたり、片隅に集めたりすることが可能である。
【0019】
更に、2層に配置される線状電極のいずれか一方に交番電圧を、その他の層の線状電極に直流電圧を印加することにより、その直流電圧が印加される線状電極に沿って散布される粉体を保持しながら、交番電圧が印加される層の線状電極によって粉体を移動させることができる。
【0020】
また、線状電極は布のように、絶縁電線からなる複数の縦糸状と複数の横糸状に織った織状電極とすることにより、等ピッチに配列された電極を容易に製造することができる。
【0021】
更に、固定子の絶縁フィルム(カバーフィルム)上に散布される粉体は、その絶縁フィルム(カバーフィルム)上をスムーズに移動可能である。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
図1は本発明の第1の実施例を示す粉体ハンドリング装置の要部断面図、図2はその粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【0024】
これらの図に示すように、2は絶縁支持体であり、例えば、クラレ製アクリル板(商品名:パラグラス)を用いる。この絶縁支持体2上に、直径40μmの裸の銅線からなる線状電極3を、等間隔に平行に複数列に配置する。また、線状電極は、裸の線に代えて、導電性芯線として銅線を用い、その銅線の周囲をポリエステルで被覆した絶縁電線を用いるようにしてもよい。線状電極の形成は、例えば、印刷配線板や半導体製造工程で用いられるエッチングにより行う。
【0025】
この線状電極3を3相配線a,b,cとした後、絶縁フィルム(カバーフィルム)4として、例えば、5μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用い、線状電極3を接着剤を介して絶縁支持体2と絶縁フィルム4で挟持し、ニッシリ製エポキシ樹脂プラキャストにて密着固定して一体化し、固定子1とした。
【0026】
上記絶縁支持体2、絶縁フィルム4としては、メタクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂などの高分子材料、エンジニアリングプラスティック、高表面抵抗率である無機材料等が使用できる。
【0027】
線状電極としては、銅、金、銀、ニクロム線、ステンレス線、導電性高分子材料などが使用できる。また、絶縁支持体2と絶縁フィルム4の密着固定には、エポキシ系、アクリル系、接着剤などが使用できる。
【0028】
図2において、10は3相交流電源であり、この3相交流電源には、a相配線11,b相配線12,c相配線13がそれぞれ接続され、各配線は各相の線状電極3へと接続される。
【0029】
この固定子1上に、粉体6、例えば、遠藤メタルズ(株)製、直径300μmFe、直径300μmAl、直径300μmNi、昭和シェル石油(株)“ミクロハイカZ”直径100,200,300μm、積水化成品工業(株)“テクポリマー”MBX−50(直径50μm)、積水化学工業(株)“ミクロパールNI”(直径100μm)等を搭載する。
【0030】
そこで、まず、線状電極3に電圧を印加すると、線状電極3間に微小な電流が流れるために、線状電極3の周辺に電荷が発生する。この時、絶縁フィルム4の上の粉体6には、静電誘導により線状電極3とは逆符号の電荷が誘導される。
【0031】
次に、線状電極3への印加電圧を1つずつずらすと、線状電極3周辺の電荷は電圧の変化とともに瞬時に印加された符号同様の電荷に変化するが、粉体6の電荷は瞬時には変化できず、変化の作用反作用の関係より、一電極ピッチ分移動する。この現象を連続して行うことにより、粉体6を移動(搬送)させることができる。
【0032】
ここで、線状電極3への印加電圧の印加パターンを逆にすると、粉体6の移動(搬送)方向を切り替えることができる。
【0033】
図3は本発明の第2の実施例を示す粉体ハンドリング装置の要部断面図、図4はその粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【0034】
これらの図において、22は絶縁支持体であり、下層線状電極23は導電性材料からなる直径40μmの銅線を有し、ポリエステルが被覆された絶縁電線を用い、等間隔に平行に複数列に配置する。下層線状電極23を3相配線a,b,cとした後、その上に直交するように、上層線状電極24を配置する。この上層線状電極24も、導電性材料からなる直径40μmの銅線を有し、ポリエステルが被覆された絶縁電線を用い、等間隔に平行線状に複数列に配置し、3相配線a,b,cを接続する。
【0035】
このように、格子状に配置された2層の線状電極23,24を、絶縁フィルム25としてPETフィルムを用い、絶縁支持体22と絶縁フィルム25で挟持し、ニッシリ製エポキシ樹脂プラキャストにて密着固定して一体化し、固定子21とした。
【0036】
この固定子21上に粉体26を搭載して、格子状の線状電極に3相配線を接続し、その配線の印加電圧の切り替えにより、粉体26を前後左右斜め方向に移動(搬送)を可能にする。
【0037】
すなわち、下層線状電極23には、3相交流電源30より、a相配線31,b相配線32,c相配線33を介して交流電圧印加する。また、上層線状電極24には、3相交流電源40より、a相配線41,b相配線42,c相配線43を介して交流電圧印加する。
【0038】
そこで、各線状電極に印加される電圧と、粉体26との間のクーロン力により、粉体26を移動させることができる。
【0039】
次に、図5は本発明の第3の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。なお、第2の実施例と同じ部分については同じ番号を付してその説明を省略する。
【0040】
この実施例では、第2の実施例で示した下層線状電極23には3相交流電源を接続するのではなく、配線36を介して直流電源(DC電源)35を接続する。つまり、下層線状電極23には一定の直流電圧を印加することにより、絶縁フィルム25上に散布される粉体を、下層線状電極23のライン上に保持しておき、その下層線状電極23のラインに沿って、上層線状電極24によって移動させるように構成する。
【0041】
次に、図6は本発明の第4の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【0042】
この実施例では、第2の実施例で示した上層線状電極24には、3相交流電源を接続するのではなく、配線46を介して直流電源(DC電源)45を接続する。つまり、上層線状電極24には一定の直流電圧を印加することにより、絶縁フィルム25上に散布される粉体を、上層線状電極24のライン上に保持しておき、その上層線状電極24のラインに沿って、下層線状電極23によって移動させるように構成する。
【0043】
図7は本発明の第5の実施例を示す粉体ハンドリング装置の要部断面図、図8はその粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【0044】
この実施例は、第1の実施例と同様に、52は絶縁支持体であり、線状電極53は直径40μmの銅線からなり、等間隔に平行に複数列に配置したものである。また、この線状電極53は、導電性芯線としてこの銅線を用い、ポリエステルが被覆された絶縁電線を用いるようにしてもよい。このように配置された線状電極53を、絶縁フィルム54としてPETフィルムを用い、絶縁支持体52と絶縁フィルム54で挟持し、ニッシリ製エポキシ樹脂プラキャストにて密着固定して一体化し、固定子51とした。
【0045】
そこで、図7に示すように、領域Aには線状電極53に3相交流電源60より、a相配線61,b相配線62,c相配線63を介して、順相の3相交流電圧を印加し、領域Bには線状電極53に3相交流電源60より、a相配線61,c相配線63,b相配線62を介して、逆相の3相交流電圧を印加する。56は固定子51上に散布される粉体である。
【0046】
図9は本発明の第6の実施例を示す粉体ハンドリング装置の要部断面図、図10はその粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【0047】
この実施例では、72は絶縁支持体であり、下層線状電極73は導電性材料からなる直径40μmの銅線を有し、ポリエステルが被覆された絶縁電線を用い、等間隔に平行に複数列に配置したもので、下層線状電極73を3相配線とする。その上に直交するように、上層線状電極74を配置する。この上層線状電極74は、導電性材料からなる直径40μmの銅線を有し、ポリエステルが被覆された絶縁電線を用い、等間隔に複数列に配置し、3相配線を接続する。すなわち、上層線状電極74には、3相交流電源90より、a相配線91,b相配線92,c相配線93を介して、3相交流電圧を印加する。
【0048】
このように、格子状に配置された2層の線状電極73,74を、絶縁フィルム75としてPETフィルムを用い、絶縁支持体72と絶縁フィルム75で挟持し、ニッシリ製エポキシ樹脂プラキャストにて密着固定して一体化し、固定子71とした。
【0049】
更に、下層線状電極73に印加する電圧は、上記第5の実施例に示したのと同様に、図9に示すように、領域Aは下層線状電極73に順次a相,b相,c相電圧を印加するように、つまり、順相電圧を印加するように配線を行う。領域Bは線状電極73に順次b相,a相,c相電圧を印加するように、つまり、逆相電圧を印加するように配線を行う。なお、下層線状電極73には3相交流電源80から3相交流を印加する。
【0050】
同様に、上層線状電極74も、下層線状電極73と同様に、領域により順相電圧、逆相電圧を印加可能に配線する。
【0051】
したがって、固定子71上に散布された粉体76は、固定子71の設定の位置、つまり、順相から逆相に変化する箇所に粉体76を位置決めすることができる。例えば、粉体76を固定子71の中央に位置決めしたり、四隅へ集めることができる。
【0052】
次に、図11は本発明の第7の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【0053】
この実施例では、第6の実施例で示した下層線状電極73には3相交流電源を接続するのではなく、配線86を介して直流電源(DC電源)85を接続する。つまり、下層線状電極73には一定の直流電圧を印加することにより、絶縁フィルム75上に散布される粉体を、下層線状電極73のライン上に保持しておき、その下層線状電極73のラインに沿って、上層線状電極74によって移動させるように構成する。
【0054】
その場合には、当然、上層線状電極74は順相から逆相配線としているので、下層線状電極73のラインに沿った、上層線状電極74が順相から逆相配線に切り換わる位置に粉体76の移動(搬送)、集粉を行うことができる。
【0055】
次に、図12は本発明の第8の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【0056】
この実施例では、第7の実施例で示した上層線状電極74には3相交流電源を接続するのではなく、配線96を介して直流電源(DC電源)95を接続する。つまり、上層線状電極74には一定の直流電圧を印加することにより、絶縁フィルム75上に散布される粉体を、上層線状電極74のライン上に保持しておき、その上層線状電極74のラインに沿って、下層線状電極73によって移動させるように構成する。
【0057】
その場合にも、当然、下層線状電極73は順相から逆相配線としているので、上層線状電極74のラインに沿った、下層線状電極73が順相から逆相配線に切り換わる位置に粉体76の移動(搬送)、集粉を行うことができる。
【0058】
次に、図13は本発明の第9の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図、図14はその織状電極を示す平面図、図15はその斜視図である。
【0059】
この実施例では、線状電極は、図15に示すように、導電性線状電極115に絶縁被覆116が施された絶縁電線117と、導電性線状電極125に絶縁被覆126が施された絶縁電線127とを、恰も、縦糸と、横糸とを複数平行にかつ直交するように配置し絡ませ、織状にしたものである。
【0060】
ここで、導電性線状電線は、例えば40μmの銅線で、この上部に10μmのポリエステルが被覆されている。
【0061】
図13及び図14に示すように、上記した絶縁電線117と絶縁電線127を直交するように絡ませ織りあげた織状電極(絶縁電線117と絶縁電線127)に、それぞれ3相配線を接続する。つまり、線状電極115(絶縁電線117)へ3相交流電源110よりa相配線111、b相配線112、c相配線113を介して3相交流電圧を印加する。また、線状電極125(絶縁電線127)へ3相交流電源120よりa相配線121、b相配線122、c相配線123を介して3相交流電圧を印加する。これらは順相を接続を一定区間設けた後、逆相接続を行っている。
【0062】
このような織状電極を絶縁フィルムとしてPETフィルムを用い、絶縁支持体101と絶縁フィルム102で挟持し、ニッシリ製エポキシ樹脂プラキャストにて密着固定して一体化し、固定子100とした。
【0063】
この場合にも、当然、線状電極115,125は順相から逆相配線としているので、線状電極が順相から逆相配線に切り換わる位置に粉体の移動(搬送)、集粉を行うことができる。
【0064】
次に、図16は本発明の第10の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図、図17はその織状電極を示す平面図である。
【0065】
線状電極の構成は、前記第9の実施例と同様である。すなわち、線状電極は、図16及び図17に示すように、導電性線状電極145に絶縁被覆が施された絶縁電線147と、導電性線状電極155に絶縁被覆が施された絶縁電線157とを、恰も、縦糸と、横糸とを複数平行にかつ直交するように配置し絡ませ織状にしたものである。
【0066】
ここで、導電性線状電線は、例えば40μmの銅線で、この上部に10μmのポリエステルが被覆されている。
【0067】
図16及び図17に示すように、上記した絶縁電線147と絶縁電線157を直交するように絡ませ織りあげた織状電極(絶縁電線147と絶縁電線157)の線状電極145(絶縁電線147)へは3相配線を接続する。すなわち、線状電極145(絶縁電線147)へ3相交流電源140よりa相配線141、b相配線142、c相配線143を介して3相交流電圧を印加する。これらは順相を接続を一定区間設けた後、逆相接続を行っている。
【0068】
一方、線状電極155(絶縁電線157)へは配線151を介して直流電源150を接続する。
【0069】
このような織状電極を絶縁フィルムとしてPETフィルムを用い、絶縁支持体131と絶縁フィルム132で挟持し、ニッシリ製エポキシ樹脂プラキャストにて密着固定して一体化し、固定子130とした。
【0070】
この場合にも、当然、線状電極145は順相から逆相配線としているので、線状電極155のラインに沿った、線状電極145が順相から逆相配線に切り換わる位置に粉体の移動(搬送)、集粉を行うことができる。
【0071】
上記した第9の実施例及び第10の実施例においては、線状電極は、布のように、絶縁電線からなる縦糸状と横糸状に織った織状電極とすることにより、上記第1の実施例乃至第8の実施例に示すように、線状電極をエッチングにより形成する場合に比して、等ピッチに配列された電極を容易に製造することができる。
【0072】
更に、線状電極は、布のように、絶縁電線からなる縦糸状と横糸状に織った織状電極とすることにより、等ピッチに配列された電極を容易に製造することができる。
【0073】
また、上記各実施例においては、交番電圧として、3相交流電圧を用いたが、これに限定するものではなく、粉体を移動するクーロン力を生じさせるものであれば、ステップ状の交番電圧、3相以外の複数相交流電圧でもよい。
【0074】
更に、上記固定子は、絶縁フィルム面をテーブル面とした、試料としての粉体のテーブルとして用いることができることは言うまでもない。
【0075】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0076】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、粉体ハンドリング装置により、粉体の移動(搬送)が可能になるばかりでなく、固定子上での粉体の方向制御も可能となり、粉体の位置決め、集粉、移動を自在に行うことができる。
【0077】
また、固定子の絶縁フィルム(カバーフィルム)上に散布される粉体は、その絶縁フィルム(カバーフィルム)上をスムーズに移動することができ、ハンドリングが可能である。
【0078】
更に、線状電極は、布のように、絶縁電線からなる縦糸状と横糸状に織った織状電極とすることにより、等ピッチに配列された電極を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す粉体ハンドリング装置の要部断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す粉体ハンドリング装置の要部断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図6】本発明の第4の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図7】本発明の第5の実施例を示す粉体ハンドリング装置の要部断面図である。
【図8】本発明の第5の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図9】本発明の第6の実施例を示す粉体ハンドリング装置の要部断面図である。
【図10】本発明の第6の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図11】本発明の第7の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図12】本発明の第8の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図13】本発明の第9の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図14】本発明の第9の実施例を示す織状電極を示す平面図である。
【図15】本発明の第9の実施例を示す織状電極を示す斜視図である。
【図16】本発明の第10の実施例を示す粉体ハンドリング装置の模式的な分解斜視図である。
【図17】本発明の第10の実施例を示す織状電極を示す平面図である。
【符号の説明】
1,21,51,71,100,130 固定子
2,22,52,72,101,131 絶縁支持体
3,53,115,125,145,155 線状電極
4,25,54,75,102,132 絶縁フィルム
6,26,56,76 粉体
10,30,40,60,80,90,110,120,14 3相交流電源
11,31,41,61,91,111,121,141 a相配線
12,32,42,62,92,112,122,142 b相配線
13,33,43,63,93,113,123,143 c相配線
23,73 下層線状電極
24,74 上層線状電極
35,45,85,95,150 直流電源(DC電源)
36,46,86,96,151 配線
116,126 絶縁被覆
117,127,147,157 絶縁電線

Claims (5)

  1. (a)絶縁支持体上に平行に配置される複数の下層線状電極と、該下層線状電極の上方に直交するように配置される上層線状電極と、前記下層線状電極及び上層線状電極を覆うように設けられる絶縁フィルムと、前記下層線状電極又は上層線状電極の何れか一方に交番電圧を印加し、他方の下層線状電極又は上層線状電極には直流電圧を印加する手段を具備する固定子を備え、
    (b)前記線状電極への交番電圧の印加により、前記線状電極周辺に移動電界を発生させクーロン力により、前記固定子上に散布された粉体を移動せしめる粉体ハンドリング装置。
  2. (a)絶縁支持体上に平行に配置される複数の下層線状電極と、該下層線状電極の上方に直交するように配置される上層線状電極と、前記下層線状電極及び上層線状電極を覆うように設けられる絶縁フィルムと、前記下層線状電極又は上層線状電極の何れか一方に順相の交番電圧と逆相の交番電圧とを印加し、他方の下層線状電極又は上層線状電極には直流電圧を印加する手段を具備する固定子を備え、
    (b)前記線状電極への交番電圧の印加により、前記線状電極周辺に移動電界を発生させクーロン力により、前記固定子上に散布された粉体を移動せしめる粉体ハンドリング装置。
  3. (a)絶縁支持体上に平行に配置される複数の縦糸状の線状電極と該線状電極と直交するように織られる複数の横糸状の線状電極とからなる織状電極と、該織状電極を覆うように設けられる絶縁フィルムと、一方の線状電極に交番電圧を印加する手段と、もう一方の線状電極に直流電圧を印加する手段を具備する固定子を備え、
    (b)前記線状電極への交番電圧の印加により、前記線状電極周辺に移動電界を発生させクーロン力により、前記固定子上に散布された粉体を移動せしめる粉体ハンドリング装置。
  4. 前記交番電圧は3相交流電圧である請求項1乃至3の何れか1項記載の粉体ハンドリング装置。
  5. 前記順相の交番電圧の印加は、配線を順相にし一定パターンを繰り返した後、逆相に配線するパターンを一定パターン繰り返したことを特徴とする請求項記載の粉体ハンドリング装置。
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