JPH07322646A - 静電アクチュエータ - Google Patents
静電アクチュエータInfo
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- JPH07322646A JPH07322646A JP13095994A JP13095994A JPH07322646A JP H07322646 A JPH07322646 A JP H07322646A JP 13095994 A JP13095994 A JP 13095994A JP 13095994 A JP13095994 A JP 13095994A JP H07322646 A JPH07322646 A JP H07322646A
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- linear
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 固定子の線状電極に印加する電圧の制御を簡
単に行うことにより、線状電極に電圧を供給する駆動装
置を小型化する。 【構成】 駆動装置3Aから固定子2Aに2相の電圧を
印加して移動子1Aを動かす。駆動装置3AからA相の
線状電極群(線状電極21a,21a,…)には正電圧
+V、B相の線状電極群(線状電極21b,21b,
…)には負電荷−Vを印加して、固定子2Aと移動子1
Aとの間に静電力を発生させ、固定子2A上で移動子1
Aを移動させる。このとき、C相の線状電極群(線状電
極群21c,21c,…)は接地する。このように、3
相用の固定子2Aに2相の電圧を印加して移動子1Aを
動かすことにより、駆動装置は、電圧1相分の制御が少
なくなった分制御が簡単になるとともに、その分だけス
イッチ素子等を少なくできるので、小型になる。
単に行うことにより、線状電極に電圧を供給する駆動装
置を小型化する。 【構成】 駆動装置3Aから固定子2Aに2相の電圧を
印加して移動子1Aを動かす。駆動装置3AからA相の
線状電極群(線状電極21a,21a,…)には正電圧
+V、B相の線状電極群(線状電極21b,21b,
…)には負電荷−Vを印加して、固定子2Aと移動子1
Aとの間に静電力を発生させ、固定子2A上で移動子1
Aを移動させる。このとき、C相の線状電極群(線状電
極群21c,21c,…)は接地する。このように、3
相用の固定子2Aに2相の電圧を印加して移動子1Aを
動かすことにより、駆動装置は、電圧1相分の制御が少
なくなった分制御が簡単になるとともに、その分だけス
イッチ素子等を少なくできるので、小型になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、産業用機械等の駆動
源として用いられるマイクロマシンやロボットに好適な
静電アクチュエータに関する。
源として用いられるマイクロマシンやロボットに好適な
静電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業用機械等の駆動源として用い
られるマイクロマシンやロボットの小型化が進んでい
る。このため、小さな体積で大きな力を出せる静電アク
チュエータの研究が盛んに行われている。同静電アクチ
ュエータは、静電力、すなわち電荷と電荷との間の吸引
力や反発力を利用して、電気エネルギを機械エネルギに
変換するものである。同静電アクチュエータは、構造が
簡単な上に、小型化・軽量化が容易であり、原理的に
は、小型化すればするほど単位体積当たりに発生できる
力が大きくなるという特性を持っている。
られるマイクロマシンやロボットの小型化が進んでい
る。このため、小さな体積で大きな力を出せる静電アク
チュエータの研究が盛んに行われている。同静電アクチ
ュエータは、静電力、すなわち電荷と電荷との間の吸引
力や反発力を利用して、電気エネルギを機械エネルギに
変換するものである。同静電アクチュエータは、構造が
簡単な上に、小型化・軽量化が容易であり、原理的に
は、小型化すればするほど単位体積当たりに発生できる
力が大きくなるという特性を持っている。
【0003】従来の同静電アクチュエータとしては、例
えば特開平2ー285978号公報に記載されたものが
存在する。同静電アクチュエータは、3つの異なる相順
に所定のピッチで配線された線状電極を有する固定子
と、この固定子上に上記線状電極と絶縁されて載置され
るとともに、抵抗体からなる移動子とから構成され、各
相の線状電極に3種類の電圧(正電圧+V,負電圧−
V,ゼロ電圧0V)を順次印加することにより、固定子
と移動子との間に静電力を発生させて移動子を移動させ
るものである。したがって、このような固定子上の線状
電極に電圧を印加する駆動装置は、1相分の線状電極に
3種類の電圧(正電圧+V,負電圧−V,ゼロ電圧0
V)を印加する必要があるので、例えば正電圧+V,負
電圧−V,ゼロ電圧0Vのそれぞれをスイッチング素子
で切り替えて線状電極に印加するように構成されてい
る。
えば特開平2ー285978号公報に記載されたものが
存在する。同静電アクチュエータは、3つの異なる相順
に所定のピッチで配線された線状電極を有する固定子
と、この固定子上に上記線状電極と絶縁されて載置され
るとともに、抵抗体からなる移動子とから構成され、各
相の線状電極に3種類の電圧(正電圧+V,負電圧−
V,ゼロ電圧0V)を順次印加することにより、固定子
と移動子との間に静電力を発生させて移動子を移動させ
るものである。したがって、このような固定子上の線状
電極に電圧を印加する駆動装置は、1相分の線状電極に
3種類の電圧(正電圧+V,負電圧−V,ゼロ電圧0
V)を印加する必要があるので、例えば正電圧+V,負
電圧−V,ゼロ電圧0Vのそれぞれをスイッチング素子
で切り替えて線状電極に印加するように構成されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記静
電アクチュエータでは、例えば固定子上の3相の線状電
極にそれぞれ3種類の電圧(正電圧+V,負電圧−V,
ゼロ電圧0V)を印加する場合、駆動装置に3相分の合
計9個のスイッチング素子が必要となるとともに、合計
9個のスイッチング素子をオン・オフ制御するのに複雑
な制御が必要になるという欠点がある。また、3相分の
合計9個のスイッチング素子が必要になるとともに、制
御が複雑になるため、回路が大きくなり、駆動装置が大
きくなると言う不都合もある。
電アクチュエータでは、例えば固定子上の3相の線状電
極にそれぞれ3種類の電圧(正電圧+V,負電圧−V,
ゼロ電圧0V)を印加する場合、駆動装置に3相分の合
計9個のスイッチング素子が必要となるとともに、合計
9個のスイッチング素子をオン・オフ制御するのに複雑
な制御が必要になるという欠点がある。また、3相分の
合計9個のスイッチング素子が必要になるとともに、制
御が複雑になるため、回路が大きくなり、駆動装置が大
きくなると言う不都合もある。
【0005】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、移動子や固定子に配列される線状電極に電圧を
印加する駆動装置の制御をを簡単にするとともに、その
駆動装置を小型化できる静電アクチュエータを提供する
ことを目的としている。
もので、移動子や固定子に配列される線状電極に電圧を
印加する駆動装置の制御をを簡単にするとともに、その
駆動装置を小型化できる静電アクチュエータを提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の静電アクチュエータは、3相の線状
電極が相順に繰り返して配列されるとともに、上記3相
の線状電極のうち、1相の線状電極が接地されてなる固
定子と、高抵抗率の抵抗体層又は/及び誘電体層を有す
る移動可能な移動子と、上記固定子に2相の電圧を印加
して上記固定子と上記移動子との間に静電力を発生させ
る駆動手段とを備えてなることを特徴としている。
に、請求項1記載の静電アクチュエータは、3相の線状
電極が相順に繰り返して配列されるとともに、上記3相
の線状電極のうち、1相の線状電極が接地されてなる固
定子と、高抵抗率の抵抗体層又は/及び誘電体層を有す
る移動可能な移動子と、上記固定子に2相の電圧を印加
して上記固定子と上記移動子との間に静電力を発生させ
る駆動手段とを備えてなることを特徴としている。
【0007】また、請求項2記載の静電アクチュエータ
は、3相の線状電極が相順に繰り返して配列されるとと
もに、上記3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接
地されてなる固定子と、3相の線状電極が相順に繰り返
して配列されるとともに、上記3相の線状電極のうち、
1相の線状電極が接地されてなる移動子と、上記固定子
又は/及び移動子の線状電極に2相の電圧を印加して上
記固定子と移動子との間に静電力を発生させる駆動手段
とを備えてなることを特徴としている。
は、3相の線状電極が相順に繰り返して配列されるとと
もに、上記3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接
地されてなる固定子と、3相の線状電極が相順に繰り返
して配列されるとともに、上記3相の線状電極のうち、
1相の線状電極が接地されてなる移動子と、上記固定子
又は/及び移動子の線状電極に2相の電圧を印加して上
記固定子と移動子との間に静電力を発生させる駆動手段
とを備えてなることを特徴としている。
【0008】また、請求項3記載の静電アクチュエータ
は、任意の一の方向に3相の相順で繰り返して配列され
た第1の線状電極と、上記一の方向に略直交する他の方
向に3相の相順で繰り返して配列された第2の線状電極
とが配列されるとともに、少なくとも上記第1又は第2
の線状電極のうち、1相の線状電極が接地されてなる固
定子と、高抵抗率の抵抗体層又は/及び誘電体層を有す
る移動可能な移動子と、上記固定子の上記1相の線状電
極が接地された残りの第1又は/及び第2の線状電極に
2相の電圧を印加して上記固定子と上記移動子との間に
静電力を発生させる駆動手段とを備えてなることを特徴
としている。
は、任意の一の方向に3相の相順で繰り返して配列され
た第1の線状電極と、上記一の方向に略直交する他の方
向に3相の相順で繰り返して配列された第2の線状電極
とが配列されるとともに、少なくとも上記第1又は第2
の線状電極のうち、1相の線状電極が接地されてなる固
定子と、高抵抗率の抵抗体層又は/及び誘電体層を有す
る移動可能な移動子と、上記固定子の上記1相の線状電
極が接地された残りの第1又は/及び第2の線状電極に
2相の電圧を印加して上記固定子と上記移動子との間に
静電力を発生させる駆動手段とを備えてなることを特徴
としている。
【0009】さらにまた、請求項4記載の発明は、任意
の一の方向に3相の相順で繰り返して配列された第1の
線状電極と、上記一の方向に略直交する他の方向に3相
の相順で繰り返して配列された第2の線状電極とが配列
されるとともに、少なくとも上記第1又は第2の線状電
極のうち、1相の線状電極が接地されてなる固定子と、
任意の一の方向に3相の相順で繰り返して配列された第
3の線状電極と、上記一の方向に略直交する他の方向に
3相の相順で繰り返して配列された第4の線状電極とが
配列されるとともに、少なくとも上記第3又は第4の線
状電極のうち、1相の線状電極が接地されてなる移動子
と、上記固定子の上記1相の線状電極が接地された残り
の第1又は/及び第2の線状電極に2相の電圧を印加す
るとともに、上記移動子の上記1相の線状電極が接地さ
れた残りの第3又は/及び第4の線状電極に2相の電圧
を印加して上記固定子と上記移動子との間に静電力を発
生させる駆動手段とを備えてなることを特徴としてい
る。
の一の方向に3相の相順で繰り返して配列された第1の
線状電極と、上記一の方向に略直交する他の方向に3相
の相順で繰り返して配列された第2の線状電極とが配列
されるとともに、少なくとも上記第1又は第2の線状電
極のうち、1相の線状電極が接地されてなる固定子と、
任意の一の方向に3相の相順で繰り返して配列された第
3の線状電極と、上記一の方向に略直交する他の方向に
3相の相順で繰り返して配列された第4の線状電極とが
配列されるとともに、少なくとも上記第3又は第4の線
状電極のうち、1相の線状電極が接地されてなる移動子
と、上記固定子の上記1相の線状電極が接地された残り
の第1又は/及び第2の線状電極に2相の電圧を印加す
るとともに、上記移動子の上記1相の線状電極が接地さ
れた残りの第3又は/及び第4の線状電極に2相の電圧
を印加して上記固定子と上記移動子との間に静電力を発
生させる駆動手段とを備えてなることを特徴としてい
る。
【0010】
【作用】上記請求項1記載の構成において、駆動手段
は、3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接地され
た固定子の線状電極に、2相の電圧を印加する。そし
て、固定子と移動子との間に静電力を発生させ、移動子
を移動させる。このような構成によれば、駆動手段が2
相の電圧を固定子に印加することにより、移動子を移動
させることができるので、3相の場合、従来では線状電
極に電圧を印加する駆動手段にスイッチング素子が合計
9個必要であったが、この発明では、2相で移動子を動
かすことができるのでスイッチング素子が6個で充分で
あるとともに、そのスイッチング素子をオン・オフする
制御が9個のスイッチング素子をオン・オフするのに比
べて、制御が簡単になる。したがって、駆動装置の回路
構成を簡単にできるとともに、駆動装置を小型化でき
る。
は、3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接地され
た固定子の線状電極に、2相の電圧を印加する。そし
て、固定子と移動子との間に静電力を発生させ、移動子
を移動させる。このような構成によれば、駆動手段が2
相の電圧を固定子に印加することにより、移動子を移動
させることができるので、3相の場合、従来では線状電
極に電圧を印加する駆動手段にスイッチング素子が合計
9個必要であったが、この発明では、2相で移動子を動
かすことができるのでスイッチング素子が6個で充分で
あるとともに、そのスイッチング素子をオン・オフする
制御が9個のスイッチング素子をオン・オフするのに比
べて、制御が簡単になる。したがって、駆動装置の回路
構成を簡単にできるとともに、駆動装置を小型化でき
る。
【0011】また、請求項2記載の構成において、駆動
手段は、3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接地
された固定子又は/及び移動子の線状電極に、2相の電
圧を印加する。そして、固定子と移動子との間に静電力
を発生させ、移動子を移動させる。このような構成によ
れば、駆動手段が2相の電圧を固定子及び移動子に印加
することにより、移動子を移動させることができるの
で、線状電極に電圧を印加する駆動手段のスイッチング
素子を上記請求項1記載の構成のものよりも減らすこと
ができるとともに、スイッチング素子が少なくなった分
だけ制御が簡単になる。したがって、駆動装置の回路構
成を簡単にできるとともに、駆動装置を小型化できる。
手段は、3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接地
された固定子又は/及び移動子の線状電極に、2相の電
圧を印加する。そして、固定子と移動子との間に静電力
を発生させ、移動子を移動させる。このような構成によ
れば、駆動手段が2相の電圧を固定子及び移動子に印加
することにより、移動子を移動させることができるの
で、線状電極に電圧を印加する駆動手段のスイッチング
素子を上記請求項1記載の構成のものよりも減らすこと
ができるとともに、スイッチング素子が少なくなった分
だけ制御が簡単になる。したがって、駆動装置の回路構
成を簡単にできるとともに、駆動装置を小型化できる。
【0012】また、請求項3記載の構成において、駆動
手段は、3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接地
された固定子の第1又は/及び第2の線状電極に、2相
の電圧を印加する。そして、固定子と移動子との間に静
電力を発生させ、移動子を移動させる。このような構成
によれば、駆動手段が2相の電圧を固定子に印加するこ
とにより、移動子を移動させることができるので、線状
電極に電圧を印加する駆動手段のスイッチング素子を上
記請求項2記載の構成のものよりも減らすことができる
とともに、スイッチング素子が少なくなった分だけ制御
が簡単になる。したがって、駆動装置の回路構成を簡単
にできるとともに、駆動装置を小型化できる。
手段は、3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接地
された固定子の第1又は/及び第2の線状電極に、2相
の電圧を印加する。そして、固定子と移動子との間に静
電力を発生させ、移動子を移動させる。このような構成
によれば、駆動手段が2相の電圧を固定子に印加するこ
とにより、移動子を移動させることができるので、線状
電極に電圧を印加する駆動手段のスイッチング素子を上
記請求項2記載の構成のものよりも減らすことができる
とともに、スイッチング素子が少なくなった分だけ制御
が簡単になる。したがって、駆動装置の回路構成を簡単
にできるとともに、駆動装置を小型化できる。
【0013】さらにまた、請求項4記載の構成におい
て、駆動手段は、3相の線状電極のうち、1相の線状電
極が接地された固定子の第1又は/及び第2の線状電極
と、3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接地され
た移動子の第3又は/及び第4の線状電極とに、2相の
電圧を印加する。そして、固定子と移動子との間に静電
力を発生させ、移動子を移動させる。このような構成に
よれば、駆動手段が2相の電圧を固定子に印加すること
により、移動子を移動させることができるので、線状電
極に電圧を印加する駆動手段のスイッチング素子を上記
請求項3記載の構成のものよりも減らすことができると
ともに、スイッチング素子が少なくなった分だけ制御が
簡単になる。したがって、駆動装置の回路構成を簡単に
できるとともに、駆動装置を小型化できる。
て、駆動手段は、3相の線状電極のうち、1相の線状電
極が接地された固定子の第1又は/及び第2の線状電極
と、3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接地され
た移動子の第3又は/及び第4の線状電極とに、2相の
電圧を印加する。そして、固定子と移動子との間に静電
力を発生させ、移動子を移動させる。このような構成に
よれば、駆動手段が2相の電圧を固定子に印加すること
により、移動子を移動させることができるので、線状電
極に電圧を印加する駆動手段のスイッチング素子を上記
請求項3記載の構成のものよりも減らすことができると
ともに、スイッチング素子が少なくなった分だけ制御が
簡単になる。したがって、駆動装置の回路構成を簡単に
できるとともに、駆動装置を小型化できる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である静電アクチュエー
タの全体構成を模式的に示す斜視図、図2は、同静電ア
クチュエータの断面図である。この例の静電アクチュエ
ータ25は、移動子1Aと、固定子2Aと、駆動装置
(駆動手段)3Aとから概略構成されている。移動子1
Aは、例えば、カーボン等の導電性不純物を添加ないし
はドーピングすることにより、表面抵抗率が1012〜1
015Ω/□に調整された抵抗体層1aと、PETフィル
ム等からなる厚さ12μmの絶縁体層1bとから構成さ
れ、固定子2A上に接触した状態で載置される。
ついて説明する。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である静電アクチュエー
タの全体構成を模式的に示す斜視図、図2は、同静電ア
クチュエータの断面図である。この例の静電アクチュエ
ータ25は、移動子1Aと、固定子2Aと、駆動装置
(駆動手段)3Aとから概略構成されている。移動子1
Aは、例えば、カーボン等の導電性不純物を添加ないし
はドーピングすることにより、表面抵抗率が1012〜1
015Ω/□に調整された抵抗体層1aと、PETフィル
ム等からなる厚さ12μmの絶縁体層1bとから構成さ
れ、固定子2A上に接触した状態で載置される。
【0015】固定子2Aは、任意の一の方向にかつ相順
に平行に繰り返し配列された3つの相(A相、B相、C
相)の線状電極21a,21b,21c,…と、この線
状電極21a,21b,21c,…を埋めて固定するエ
ポキシ樹脂等の充填材4aと、この線状電極21a,2
1b,21c,…を上下面から挟持するPET(ポリエ
チレン・テレフタート)等からなる絶縁フィルム22,
22とから構成されている。また、上記3つの相の線状
電極のうち、C相の線状電極は駆動装置3Aを介して接
地されている。なお、固定子2A内の線状電極について
は、点線で示している。
に平行に繰り返し配列された3つの相(A相、B相、C
相)の線状電極21a,21b,21c,…と、この線
状電極21a,21b,21c,…を埋めて固定するエ
ポキシ樹脂等の充填材4aと、この線状電極21a,2
1b,21c,…を上下面から挟持するPET(ポリエ
チレン・テレフタート)等からなる絶縁フィルム22,
22とから構成されている。また、上記3つの相の線状
電極のうち、C相の線状電極は駆動装置3Aを介して接
地されている。なお、固定子2A内の線状電極について
は、点線で示している。
【0016】線状電極21a,21b,21c,…は、
複数の軟化塩化ビニル樹脂等の絶縁被覆を有する導電性
線材(この例では、線径80μmの銅線を使用)からな
り、線状電極間のピッチは、ともに120μmに設定さ
れている。なお、線状電極21a(導電性線材21
a’),線状電極21b(導電性線材21b’),線状
電極21c(導電性線材21c’)は、図1で示すよう
に、2つおきに直列に又は並列に結線されて、各相の固
定子電極群を構成している。すなわち、線状電極21
a,21a,…は、互いに接続されてA相の固定子電極
群を、線状電極21b,21b,…は、互いに接続され
てB相の固定子電極群を、線状電極21c,21c,…
は、互いに接続されてC相の固定子電極群を構成してい
る。
複数の軟化塩化ビニル樹脂等の絶縁被覆を有する導電性
線材(この例では、線径80μmの銅線を使用)からな
り、線状電極間のピッチは、ともに120μmに設定さ
れている。なお、線状電極21a(導電性線材21
a’),線状電極21b(導電性線材21b’),線状
電極21c(導電性線材21c’)は、図1で示すよう
に、2つおきに直列に又は並列に結線されて、各相の固
定子電極群を構成している。すなわち、線状電極21
a,21a,…は、互いに接続されてA相の固定子電極
群を、線状電極21b,21b,…は、互いに接続され
てB相の固定子電極群を、線状電極21c,21c,…
は、互いに接続されてC相の固定子電極群を構成してい
る。
【0017】図3は、この静電アクチュエータにおける
駆動装置の概略構成を示す回路ブロック図である。同図
において、制御回路31は、制御信号により2相のスイ
ッチング回路33a及びスイッチング回路33bをオン
・オフ制御することにより、線状電極21a,21a,
…及び線状電極21b,21b,…に正電圧+V、負電
圧−V又はゼロ電圧0Vを供給する。この場合、線状電
極21a,21a,…に印加される電圧と線状電極21
b,21b,…に印加される電圧とは互いに180°位
相がずれている。また、制御回路31は、スイッチング
回路33a,33bをオン・オフ制御することにより、
固定子2Aの3相の線状電極を2相の電圧の印加で制御
できるため、スイッチング回路の制御が簡単になる。
駆動装置の概略構成を示す回路ブロック図である。同図
において、制御回路31は、制御信号により2相のスイ
ッチング回路33a及びスイッチング回路33bをオン
・オフ制御することにより、線状電極21a,21a,
…及び線状電極21b,21b,…に正電圧+V、負電
圧−V又はゼロ電圧0Vを供給する。この場合、線状電
極21a,21a,…に印加される電圧と線状電極21
b,21b,…に印加される電圧とは互いに180°位
相がずれている。また、制御回路31は、スイッチング
回路33a,33bをオン・オフ制御することにより、
固定子2Aの3相の線状電極を2相の電圧の印加で制御
できるため、スイッチング回路の制御が簡単になる。
【0018】電源回路32は、入力端子(IN)が商用
電源(AC)に接続されるとともに、入力端子(G端
子)がアース線gを介して接地され、また、出力端子
(+V、−V、0V)はそれぞれスイッチング回路33
a,33bと接続されている。また、出力端子(G端
子)は接地線gを介してC相の線状電極21c,21
c,…と接続されるとともに、このC相の線状電極21
c,21c,…は接地されている。また、電源回路32
は、整流回路や平滑回路を有し、入力した交流電圧から
正電圧+V、負電圧−V、ゼロ電圧0Vの直流電圧に変
換するとともに、変換された正電圧+V、負電圧−V、
ゼロ電圧0Vをスイッチング回路33a,33bに供給
する。
電源(AC)に接続されるとともに、入力端子(G端
子)がアース線gを介して接地され、また、出力端子
(+V、−V、0V)はそれぞれスイッチング回路33
a,33bと接続されている。また、出力端子(G端
子)は接地線gを介してC相の線状電極21c,21
c,…と接続されるとともに、このC相の線状電極21
c,21c,…は接地されている。また、電源回路32
は、整流回路や平滑回路を有し、入力した交流電圧から
正電圧+V、負電圧−V、ゼロ電圧0Vの直流電圧に変
換するとともに、変換された正電圧+V、負電圧−V、
ゼロ電圧0Vをスイッチング回路33a,33bに供給
する。
【0019】スイッチング回路33a,33bは、それ
ぞれ例えばトランジスタ等の3個のスイッチング素子か
ら構成され、制御回路31からの制御信号によりそれぞ
れのスイッチング素子をオン又はオフする。そして、こ
れらのスイッチング素子は、そのオン又はオフにより、
スイッチング回路33aに入力された正電圧+V、負電
圧−V、ゼロ電圧0Vを線状電極21c,21c,…に
供給するとともに、スイッチング回路33bに入力され
た正電圧+V、負電圧−V、ゼロ電圧0Vを線状電極2
1b,21b,…に供給する。
ぞれ例えばトランジスタ等の3個のスイッチング素子か
ら構成され、制御回路31からの制御信号によりそれぞ
れのスイッチング素子をオン又はオフする。そして、こ
れらのスイッチング素子は、そのオン又はオフにより、
スイッチング回路33aに入力された正電圧+V、負電
圧−V、ゼロ電圧0Vを線状電極21c,21c,…に
供給するとともに、スイッチング回路33bに入力され
た正電圧+V、負電圧−V、ゼロ電圧0Vを線状電極2
1b,21b,…に供給する。
【0020】次に、この静電アクチュエータの動作につ
いて説明する。図4は、静電アクチュエータの動作を説
明する図である。まず、駆動装置3A(図2)は、線状
電極21a,21b,…に電圧を印加する。そして、図
4(a)では、駆動装置3Aのスイッチング回路33a
(図3)から線状電極21a,21a,…に正電圧+
V、スイッチング回路33bから線状電極21b,21
b,…に負電圧−Vが印加される。このとき、線状電極
21c,21c,…には電圧は印加されない。
いて説明する。図4は、静電アクチュエータの動作を説
明する図である。まず、駆動装置3A(図2)は、線状
電極21a,21b,…に電圧を印加する。そして、図
4(a)では、駆動装置3Aのスイッチング回路33a
(図3)から線状電極21a,21a,…に正電圧+
V、スイッチング回路33bから線状電極21b,21
b,…に負電圧−Vが印加される。このとき、線状電極
21c,21c,…には電圧は印加されない。
【0021】次に、同図(b)では、移動子1Aの抵抗
体層1a内に電流が流れ、移動子1A(抵抗体層1aと
絶縁体層1bとの境)に対応する線状電極21a,21
b,…に印加された電圧と逆符号の電荷が誘導されて平
衡状態になる。このとき、移動子1Aには、図中垂直下
向きの吸引力が働くので、移動子1Aは、摩擦により固
定子2Aに保持される。次に、同図(c)に示すよう
に、電圧を印加する線状電極21a,21b,…をずら
すと、すなわち、駆動装置3Aのスイッチング回路33
aからA相の線状電極群(線状電極21a,21a,
…)にゼロ電圧0V、スイッチング回路33bからB相
の線状電極群(線状電極21b,21b,…)に正電圧
+Vが印加されると、線状電極21a,21b,…の電
荷は瞬時に入れ替わるが、移動子1Aの電荷は、抵抗体
層1aの抵抗率が高いため時間を要し、電圧を切り替え
た直後は、元の状態を保持する。したがって、移動子1
A・固定子2Aの異符号の電荷間の吸引力により、移動
子1Aに対して右向きの駆動力が発生する。しかも、垂
直吸引力が減少ないし反発力となり、摩擦が減少する
上、移動子1Aの質量が小さいので、この結果、同図
(d)に示すように、移動子1Aは迅速に1ピッチ分右
に移動する。
体層1a内に電流が流れ、移動子1A(抵抗体層1aと
絶縁体層1bとの境)に対応する線状電極21a,21
b,…に印加された電圧と逆符号の電荷が誘導されて平
衡状態になる。このとき、移動子1Aには、図中垂直下
向きの吸引力が働くので、移動子1Aは、摩擦により固
定子2Aに保持される。次に、同図(c)に示すよう
に、電圧を印加する線状電極21a,21b,…をずら
すと、すなわち、駆動装置3Aのスイッチング回路33
aからA相の線状電極群(線状電極21a,21a,
…)にゼロ電圧0V、スイッチング回路33bからB相
の線状電極群(線状電極21b,21b,…)に正電圧
+Vが印加されると、線状電極21a,21b,…の電
荷は瞬時に入れ替わるが、移動子1Aの電荷は、抵抗体
層1aの抵抗率が高いため時間を要し、電圧を切り替え
た直後は、元の状態を保持する。したがって、移動子1
A・固定子2Aの異符号の電荷間の吸引力により、移動
子1Aに対して右向きの駆動力が発生する。しかも、垂
直吸引力が減少ないし反発力となり、摩擦が減少する
上、移動子1Aの質量が小さいので、この結果、同図
(d)に示すように、移動子1Aは迅速に1ピッチ分右
に移動する。
【0022】次に、同図(d)では、線状電極21b,
21b,…に印加された正電圧+Vと移動子1Aに誘導
された逆符号の電荷との間で平衡状態になる。このと
き、移動子1Aには、図中垂直下向きの吸引力が働くの
で、移動子1Aは、摩擦により固定子2Aに保持され
る。次に、同図(e)において、電圧を印加する線状電
極をさらに右にずらすと、すなわち、駆動装置3Aのス
イッチング回路33aからA相の線状電極群(線状電極
21a,21a,…)に負電圧−V、スイッチング回路
33bからB相の線状電極群(線状電極21b,21
b,…)にゼロ電圧0Vが印加されると、線状電極21
a,21b,…の電荷は瞬時に入れ替わるが、移動子1
Aの電荷は、抵抗体層1aの抵抗率が高いため時間を要
し、電圧を切り替えた直後は、元の状態を保持する。こ
のため、移動子1A・固定子2Aの異符号の電荷間の吸
引力により、移動子1Aに対し右向きの駆動力が発生す
る。しかも、斜め方向の同符号の電荷による反発力とな
り、摩擦が減少する上、移動子1Aの質量が小さいの
で、この結果、同図(f)に示すように、移動子1Aは
更に迅速に1ピッチ分右に迅速に移動する。
21b,…に印加された正電圧+Vと移動子1Aに誘導
された逆符号の電荷との間で平衡状態になる。このと
き、移動子1Aには、図中垂直下向きの吸引力が働くの
で、移動子1Aは、摩擦により固定子2Aに保持され
る。次に、同図(e)において、電圧を印加する線状電
極をさらに右にずらすと、すなわち、駆動装置3Aのス
イッチング回路33aからA相の線状電極群(線状電極
21a,21a,…)に負電圧−V、スイッチング回路
33bからB相の線状電極群(線状電極21b,21
b,…)にゼロ電圧0Vが印加されると、線状電極21
a,21b,…の電荷は瞬時に入れ替わるが、移動子1
Aの電荷は、抵抗体層1aの抵抗率が高いため時間を要
し、電圧を切り替えた直後は、元の状態を保持する。こ
のため、移動子1A・固定子2Aの異符号の電荷間の吸
引力により、移動子1Aに対し右向きの駆動力が発生す
る。しかも、斜め方向の同符号の電荷による反発力とな
り、摩擦が減少する上、移動子1Aの質量が小さいの
で、この結果、同図(f)に示すように、移動子1Aは
更に迅速に1ピッチ分右に迅速に移動する。
【0023】次に、同図(g)では、電圧を印加する線
状電極をさらに右にずらすと、すなわち、駆動装置3A
のスイッチング回路33aからA相の線状電極群(線状
電極21a,21a,…)に正電圧+V、スイッチング
回路33bからB相の線状電極群(線状電極21b,2
1b,…)に負電圧−Vが印加されると、線状電極21
a,21b,…の電荷は瞬時に入れ替わるが、移動子1
Aの電荷は、抵抗体層1aの抵抗率が高いため時間を要
し、電圧を切り替えた直後は、元の状態を保持する。こ
のため、移動子1A・固定子2Aの異符号の電荷間の吸
引力により、移動子1Aに対し右向きの駆動力が発生す
る。しかも、上述したように、垂直吸引力は減少ないし
反発力となり、摩擦が減少する上、移動子1Aの質量が
小さいので、この結果、同図(h)に示すように、移動
子1Aは更に右に迅速に1ピッチ分移動する。以上の動
作が繰り返され、移動子1Aは固定子2A上を線状電極
の1ピッチずつ移動する。
状電極をさらに右にずらすと、すなわち、駆動装置3A
のスイッチング回路33aからA相の線状電極群(線状
電極21a,21a,…)に正電圧+V、スイッチング
回路33bからB相の線状電極群(線状電極21b,2
1b,…)に負電圧−Vが印加されると、線状電極21
a,21b,…の電荷は瞬時に入れ替わるが、移動子1
Aの電荷は、抵抗体層1aの抵抗率が高いため時間を要
し、電圧を切り替えた直後は、元の状態を保持する。こ
のため、移動子1A・固定子2Aの異符号の電荷間の吸
引力により、移動子1Aに対し右向きの駆動力が発生す
る。しかも、上述したように、垂直吸引力は減少ないし
反発力となり、摩擦が減少する上、移動子1Aの質量が
小さいので、この結果、同図(h)に示すように、移動
子1Aは更に右に迅速に1ピッチ分移動する。以上の動
作が繰り返され、移動子1Aは固定子2A上を線状電極
の1ピッチずつ移動する。
【0024】上記第1実施例の構成によれば、駆動装置
3Aは、2相の電圧の印加で3相用の移動子1Aを動か
すことができるのでスイッチング素子が6個で充分であ
るとともに、そのスイッチング素子をオン・オフする制
御が9個のスイッチング素子をオン・オフ制御するのに
比べて、制御が簡単になる。したがって、駆動装置3A
の回路構成を簡単にできるとともに、駆動装置3Aを小
型化できる。
3Aは、2相の電圧の印加で3相用の移動子1Aを動か
すことができるのでスイッチング素子が6個で充分であ
るとともに、そのスイッチング素子をオン・オフする制
御が9個のスイッチング素子をオン・オフ制御するのに
比べて、制御が簡単になる。したがって、駆動装置3A
の回路構成を簡単にできるとともに、駆動装置3Aを小
型化できる。
【0025】◇第2実施例 次に、この発明の第2実施例について説明する。図5
は、この発明の第2実施例である静電アクチュエータの
全体構成を模式的に示す斜視図、図6は、同静電アクチ
ュエータの断面図である。なお、同図において、図1及
び図2と同一構成部分については、同一の符号を付して
その説明を省略する。この例は、固定子だけでなく、移
動子にも線状電極を設けた点で上記第1実施例と異なっ
ている。この例の静電アクチュエータ45は、移動子1
Bと、固定子2Aと、駆動装置3A,3Bとから概略構
成されている。
は、この発明の第2実施例である静電アクチュエータの
全体構成を模式的に示す斜視図、図6は、同静電アクチ
ュエータの断面図である。なお、同図において、図1及
び図2と同一構成部分については、同一の符号を付して
その説明を省略する。この例は、固定子だけでなく、移
動子にも線状電極を設けた点で上記第1実施例と異なっ
ている。この例の静電アクチュエータ45は、移動子1
Bと、固定子2Aと、駆動装置3A,3Bとから概略構
成されている。
【0026】固定子2Aは図1のものと構成は同じであ
り、C相の線状電極21c,21c,…は接地されてい
る。移動子1Bは、任意の一の方向にかつ相順に平行に
繰り返し配列された3相(D相、E相、F相)の線状電
極11d,11e,11f,…と、この線状電極11
d,11e,11f,…を埋めて固定するエポキシ樹脂
等の充填材4bと、この線状電極11d,11e,11
f,…を上下面から挟持するPET(ポリエチレン・テ
レフタート)等からなる絶縁フィルム12,12とから
構成されている。また、これらの3相の線状電極11
d,11e,11f,…のうち、F相の線状電極11
f,11f,…は駆動装置3Bを介して接地されてい
る。
り、C相の線状電極21c,21c,…は接地されてい
る。移動子1Bは、任意の一の方向にかつ相順に平行に
繰り返し配列された3相(D相、E相、F相)の線状電
極11d,11e,11f,…と、この線状電極11
d,11e,11f,…を埋めて固定するエポキシ樹脂
等の充填材4bと、この線状電極11d,11e,11
f,…を上下面から挟持するPET(ポリエチレン・テ
レフタート)等からなる絶縁フィルム12,12とから
構成されている。また、これらの3相の線状電極11
d,11e,11f,…のうち、F相の線状電極11
f,11f,…は駆動装置3Bを介して接地されてい
る。
【0027】線状電極11d,11e,11f,…は、
複数の軟化塩化ビニル樹脂等の絶縁被覆を有する導電性
線材(この例では、線径80μmの銅線を使用)からな
り、線状電極間のピッチは、ともに120μmに設定さ
れている。なお、線状電極11d(導電性線材11
d’),線状電極11e(導電性線材11e’),線状
電極11f(導電性線材11f’)は、図5で示すよう
に、2つおきに直列に又は並列に結線されて、各相の固
定子電極群を構成している。すなわち、線状電極11
d,11d,…は、互いに接続されてD相の固定子電極
群を、線状電極11e,11e,…は、互いに接続され
てE相の固定子電極群を、線状電極11f,11f,…
は、互いに接続されてF相の固定子電極群を構成してい
る。また、F相の線状電極群(線状電極11f,11
f,…)は駆動装置3Bを介して接地されている。
複数の軟化塩化ビニル樹脂等の絶縁被覆を有する導電性
線材(この例では、線径80μmの銅線を使用)からな
り、線状電極間のピッチは、ともに120μmに設定さ
れている。なお、線状電極11d(導電性線材11
d’),線状電極11e(導電性線材11e’),線状
電極11f(導電性線材11f’)は、図5で示すよう
に、2つおきに直列に又は並列に結線されて、各相の固
定子電極群を構成している。すなわち、線状電極11
d,11d,…は、互いに接続されてD相の固定子電極
群を、線状電極11e,11e,…は、互いに接続され
てE相の固定子電極群を、線状電極11f,11f,…
は、互いに接続されてF相の固定子電極群を構成してい
る。また、F相の線状電極群(線状電極11f,11
f,…)は駆動装置3Bを介して接地されている。
【0028】次に、この静電アクチュエータの動作につ
いて説明する。図7及び図8は、静電アクチュエータの
動作を説明する図である。図7(a)は、移動子1B及
び固定子2Aに電圧が印加されていない状態であり、上
述したように、移動子1BのF相の線状電極群(線状電
極11f,11f,…)と固定子2AのC相の線状電極
群(線状電極21c,21c,…)は接地されている。
次に、同図(b)では、図6の駆動装置3AからA相と
B相の線状電極群(線状電極21a,21b,…)に電
圧が印加されるとともに、駆動装置3BからD相とE相
の線状電極群(線状電極11d,11e,…)に電圧が
印加される。すなわち、駆動装置3AからA相の線状電
極群(線状電極21a,21a,…)に正電圧+V、B
相の線状電極群(線状電極21b,21b,…)に負電
圧−Vが印加されるとともに、駆動装置3BからD相の
線状電極群(線状電極11d,11d,…)にゼロ電圧
0V、E相の線状電極群(線状電極11e,11e,
…)に負電圧−Vが印加される。
いて説明する。図7及び図8は、静電アクチュエータの
動作を説明する図である。図7(a)は、移動子1B及
び固定子2Aに電圧が印加されていない状態であり、上
述したように、移動子1BのF相の線状電極群(線状電
極11f,11f,…)と固定子2AのC相の線状電極
群(線状電極21c,21c,…)は接地されている。
次に、同図(b)では、図6の駆動装置3AからA相と
B相の線状電極群(線状電極21a,21b,…)に電
圧が印加されるとともに、駆動装置3BからD相とE相
の線状電極群(線状電極11d,11e,…)に電圧が
印加される。すなわち、駆動装置3AからA相の線状電
極群(線状電極21a,21a,…)に正電圧+V、B
相の線状電極群(線状電極21b,21b,…)に負電
圧−Vが印加されるとともに、駆動装置3BからD相の
線状電極群(線状電極11d,11d,…)にゼロ電圧
0V、E相の線状電極群(線状電極11e,11e,
…)に負電圧−Vが印加される。
【0029】このとき、線状電極11e,11e,…に
印加された負電圧−Vと、線状電極21b,21b,…
に印加された負電圧−Vとの間に垂直反発力が作用し
て、その垂直反発力により、摩擦が減少するとともに、
線状電極11e,11e,…に印加された負電圧−Vと
線状電極21a,21a,…に印加された正電圧+Vに
より、吸引力が作用する。そして、移動子1B・固定子
2A間に移動子1Bに対して左向きの駆動力が発生す
る。しかも、垂直反発力により、摩擦が減少する上、移
動子1Bの質量が小さいので、この結果、同図(c)に
示すように、移動子1Bは迅速に1ピッチ分左に移動す
る。
印加された負電圧−Vと、線状電極21b,21b,…
に印加された負電圧−Vとの間に垂直反発力が作用し
て、その垂直反発力により、摩擦が減少するとともに、
線状電極11e,11e,…に印加された負電圧−Vと
線状電極21a,21a,…に印加された正電圧+Vに
より、吸引力が作用する。そして、移動子1B・固定子
2A間に移動子1Bに対して左向きの駆動力が発生す
る。しかも、垂直反発力により、摩擦が減少する上、移
動子1Bの質量が小さいので、この結果、同図(c)に
示すように、移動子1Bは迅速に1ピッチ分左に移動す
る。
【0030】次に、同図(d)では、移動子1B及び固
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)にゼロ電圧0V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)に正電圧+Vが印加さ
れるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群(線
状電極11d,11d,…)に負電圧−V、E相の線状
電極群(線状電極11e,11e,…)に正電圧+Vが
印加される。このとき、正電圧+Vが印加されたそれぞ
れの線状電極21b,21b,…は、線状電極11e,
11e,…の正電圧+Vによる斜め方向の反発力と、線
状電極11d,11d,…の負電圧−Vとの間の斜め方
向の吸引力により、同図(e)のように、さらに1ピッ
チ分左に移動する。
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)にゼロ電圧0V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)に正電圧+Vが印加さ
れるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群(線
状電極11d,11d,…)に負電圧−V、E相の線状
電極群(線状電極11e,11e,…)に正電圧+Vが
印加される。このとき、正電圧+Vが印加されたそれぞ
れの線状電極21b,21b,…は、線状電極11e,
11e,…の正電圧+Vによる斜め方向の反発力と、線
状電極11d,11d,…の負電圧−Vとの間の斜め方
向の吸引力により、同図(e)のように、さらに1ピッ
チ分左に移動する。
【0031】次に、同図(f)では、移動子1B及び固
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)に負電圧−V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)にゼロ電圧0Vが印加
されるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群
(線状電極11d,11d,…)に正電圧+V、E相の
線状電極群(線状電極11e,11e,…)にゼロ電圧
0が印加される。このとき、負電圧−Vが印加された線
状電極21a,21a,… は、線状電極11d,11
d,…に印加された正電圧+Vとの間で斜め方向の吸引
力により、さらに1ピッチ分左に移動して同図(g)と
なる。
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)に負電圧−V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)にゼロ電圧0Vが印加
されるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群
(線状電極11d,11d,…)に正電圧+V、E相の
線状電極群(線状電極11e,11e,…)にゼロ電圧
0が印加される。このとき、負電圧−Vが印加された線
状電極21a,21a,… は、線状電極11d,11
d,…に印加された正電圧+Vとの間で斜め方向の吸引
力により、さらに1ピッチ分左に移動して同図(g)と
なる。
【0032】次に、同図(h)では、移動子1B及び固
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)に正電圧+V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)に負電圧−Vが印加さ
れるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群(線
状電極11d,11d,…)にゼロ電圧0V、E相の線
状電極群(線状電極11e,11e,…)に負電圧−V
が印加される。このとき、線状電極11e,11e,…
に印加された負電圧−Vと、線状電極21b,21b,
…に印加された負電圧−Vとの間に垂直反発力が作用し
て、その垂直反発力により、摩擦が減少するとともに、
線状電極11e,11e,…に印加された負電圧−Vと
線状電極21a,21a,… に印加された正電圧+V
により、斜め方向の吸引力が作用するとともに、移動子
1B・固定子2A間に移動子1Bに対して左向きの駆動
力が発生する。しかも、垂直反発力により、摩擦が減少
する上、移動子1Bの質量が小さいので、この結果、同
図(i)に示すように、移動子1Bは迅速に1ピッチ分
左に移動する。
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)に正電圧+V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)に負電圧−Vが印加さ
れるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群(線
状電極11d,11d,…)にゼロ電圧0V、E相の線
状電極群(線状電極11e,11e,…)に負電圧−V
が印加される。このとき、線状電極11e,11e,…
に印加された負電圧−Vと、線状電極21b,21b,
…に印加された負電圧−Vとの間に垂直反発力が作用し
て、その垂直反発力により、摩擦が減少するとともに、
線状電極11e,11e,…に印加された負電圧−Vと
線状電極21a,21a,… に印加された正電圧+V
により、斜め方向の吸引力が作用するとともに、移動子
1B・固定子2A間に移動子1Bに対して左向きの駆動
力が発生する。しかも、垂直反発力により、摩擦が減少
する上、移動子1Bの質量が小さいので、この結果、同
図(i)に示すように、移動子1Bは迅速に1ピッチ分
左に移動する。
【0033】次に、同図(j)では、移動子1B及び固
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)にゼロ電圧0V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)に正電圧+Vが印加さ
れるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群(線
状電極11d,11d,…)に負電圧−V、E相の線状
電極群(線状電極11e,11e,…)に正電圧+Vが
印加される。このとき、正電圧+Vが印加された線状電
極21b,21b,…は、線状電極11e,11e,…
の正電圧+Vによる斜め方向の反発力と、線状電極11
d,11d,…の負電圧−Vとの間の斜め方向の吸引力
により、同図(k)のように、さらに1ピッチ分左に移
動する。
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)にゼロ電圧0V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)に正電圧+Vが印加さ
れるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群(線
状電極11d,11d,…)に負電圧−V、E相の線状
電極群(線状電極11e,11e,…)に正電圧+Vが
印加される。このとき、正電圧+Vが印加された線状電
極21b,21b,…は、線状電極11e,11e,…
の正電圧+Vによる斜め方向の反発力と、線状電極11
d,11d,…の負電圧−Vとの間の斜め方向の吸引力
により、同図(k)のように、さらに1ピッチ分左に移
動する。
【0034】次に、同図(l)では、移動子1B及び固
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)に負電圧−V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)にゼロ電圧0Vが印加
されるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群
(線状電極11d,11d,…)に正電圧+V、E相の
線状電極群(線状電極11e,11e,…)にゼロ電圧
0Vが印加される。負電圧−Vが印加された線状電極2
1a,21a,… と正電圧+Vが印加された線状電極
11d,11d,…との間に斜め方向の吸引力が作用し
て、同図(m)のようにさらに1ピッチ分左に移動す
る。
定子2Aともに電圧を印加する線状電極をずらす。すな
わち、駆動装置3AからA相の線状電極群(線状電極2
1a,21a,…)に負電圧−V、B相の線状電極群
(線状電極21b,21b,…)にゼロ電圧0Vが印加
されるとともに、駆動装置3BからD相の線状電極群
(線状電極11d,11d,…)に正電圧+V、E相の
線状電極群(線状電極11e,11e,…)にゼロ電圧
0Vが印加される。負電圧−Vが印加された線状電極2
1a,21a,… と正電圧+Vが印加された線状電極
11d,11d,…との間に斜め方向の吸引力が作用し
て、同図(m)のようにさらに1ピッチ分左に移動す
る。
【0035】上記第2実施例の構成によれば、駆動装置
3A,3Bは、移動子1A、固定子2Aの3相用の線状
電極にそれぞれ2相の電圧の印加することにより、移動
子1Aを動かすことができるので、3相用のものと比較
して、スイッチング素子の数を減らすことができるとと
もに、そのスイッチング素子の制御も簡単になる。した
がって、駆動装置3A,3Bの回路構成を簡単にできる
とともに、駆動装置3A,3Bを小型化できる。
3A,3Bは、移動子1A、固定子2Aの3相用の線状
電極にそれぞれ2相の電圧の印加することにより、移動
子1Aを動かすことができるので、3相用のものと比較
して、スイッチング素子の数を減らすことができるとと
もに、そのスイッチング素子の制御も簡単になる。した
がって、駆動装置3A,3Bの回路構成を簡単にできる
とともに、駆動装置3A,3Bを小型化できる。
【0036】◇第3実施例 次に、この発明の第3実施例について説明する。図9
は、この発明の第2実施例である静電アクチュエータの
全体構成を模式的に示す斜視図である。この例は、固定
子2Bが縦方向と横方向に配列された線状電極を有して
おり、移動子を縦方向及び横方向の2次元で制御できる
点が上記第1実施例と異なっている。この例の静電アク
チュエータ55は、移動子1Aと、固定子2Bと、駆動
装置3C,3Dとから概略構成されている。移動子1A
は、第1実施例で説明したものと同じものである。な
お、この第3実施例である静電アクチュエータは、動作
が2次元になるだけで原理的には第1実施例と同じなの
でその動作説明を省略する。
は、この発明の第2実施例である静電アクチュエータの
全体構成を模式的に示す斜視図である。この例は、固定
子2Bが縦方向と横方向に配列された線状電極を有して
おり、移動子を縦方向及び横方向の2次元で制御できる
点が上記第1実施例と異なっている。この例の静電アク
チュエータ55は、移動子1Aと、固定子2Bと、駆動
装置3C,3Dとから概略構成されている。移動子1A
は、第1実施例で説明したものと同じものである。な
お、この第3実施例である静電アクチュエータは、動作
が2次元になるだけで原理的には第1実施例と同じなの
でその動作説明を省略する。
【0037】固定子2Bは、複数の線状縦電極21u,
21v,21w,…と、複数の線状横電極21x,21
y,21z,…と、これら線状縦電極21u,21v,
21wと線状横電極21x,21y,21z,…とが組
み込まれた電極織物組織を有している。また、この電極
織物組織は上述したように充填材で埋めて固定されると
ともに、この電極織物組織は上面側と下面側から挟持す
るポリイミドフィルム等からなる絶縁フィルムにより、
挟持されている。また、線状縦電極21u,21v,2
1w,…及び線状横電極21x,21y,21z,…
は、銅などの複数の導電性線材(この例では、線径80
μmの銅線を使用)からなるとともに、この導電性線材
の側面を覆う軟化塩化ビニル樹脂等で絶縁被覆されてい
る。また、これらの線状電極間のピッチは、120μm
に設定されている。
21v,21w,…と、複数の線状横電極21x,21
y,21z,…と、これら線状縦電極21u,21v,
21wと線状横電極21x,21y,21z,…とが組
み込まれた電極織物組織を有している。また、この電極
織物組織は上述したように充填材で埋めて固定されると
ともに、この電極織物組織は上面側と下面側から挟持す
るポリイミドフィルム等からなる絶縁フィルムにより、
挟持されている。また、線状縦電極21u,21v,2
1w,…及び線状横電極21x,21y,21z,…
は、銅などの複数の導電性線材(この例では、線径80
μmの銅線を使用)からなるとともに、この導電性線材
の側面を覆う軟化塩化ビニル樹脂等で絶縁被覆されてい
る。また、これらの線状電極間のピッチは、120μm
に設定されている。
【0038】電極織物組織は、導電性線材21u’,2
1v’,21w’,…が配列されて縦糸となるととも
に、導電性線材21x’,21y’,21w’,…が配
列されて横糸とされ、縦糸・横糸として、1本ずつ互い
違いに平織することにより織り込まれている。線状縦電
極21u(導電性線材21u’),線状縦電極21v
(導電性線材21v’),線状縦電極21w(導電性線
材21w’)は、図9で示すように、2つおきに直列に
又は並列に結線されるとともに、3相(A相、B相、C
相)の固定子電極群を構成している。また、線状横電極
21x(導電性線材21x’),線状横電極21y(導
電性線材21y’),線状横電極21w(導電性線材2
1w’)は、同様にして、2つおきに直列に又は並列に
結線されるとともに、3相(A相、B相、C相)の固定
子電極群を構成している。
1v’,21w’,…が配列されて縦糸となるととも
に、導電性線材21x’,21y’,21w’,…が配
列されて横糸とされ、縦糸・横糸として、1本ずつ互い
違いに平織することにより織り込まれている。線状縦電
極21u(導電性線材21u’),線状縦電極21v
(導電性線材21v’),線状縦電極21w(導電性線
材21w’)は、図9で示すように、2つおきに直列に
又は並列に結線されるとともに、3相(A相、B相、C
相)の固定子電極群を構成している。また、線状横電極
21x(導電性線材21x’),線状横電極21y(導
電性線材21y’),線状横電極21w(導電性線材2
1w’)は、同様にして、2つおきに直列に又は並列に
結線されるとともに、3相(A相、B相、C相)の固定
子電極群を構成している。
【0039】すなわち、線状縦電極21u,21u,…
は、互いに接続されてA相の固定子電極群を、線状電極
21v,21v,…は、互いに接続されてB相の固定子
電極群を、線状電極21w,21w,…は、互いに接続
されてC相の固定子電極群を構成するとともに、駆動装
置3Cと接続されている。さらに、線状横電極21x,
21x,…は、互いに接続されてA相の固定子電極群
を、線状電極21y,21y,…は、互いに接続されて
B相の固定子電極群を、線状電極21w,21w,…
は、互いに接続されてC相の固定子電極群を構成すると
ともに、駆動装置3Dと接続されている。
は、互いに接続されてA相の固定子電極群を、線状電極
21v,21v,…は、互いに接続されてB相の固定子
電極群を、線状電極21w,21w,…は、互いに接続
されてC相の固定子電極群を構成するとともに、駆動装
置3Cと接続されている。さらに、線状横電極21x,
21x,…は、互いに接続されてA相の固定子電極群
を、線状電極21y,21y,…は、互いに接続されて
B相の固定子電極群を、線状電極21w,21w,…
は、互いに接続されてC相の固定子電極群を構成すると
ともに、駆動装置3Dと接続されている。
【0040】これらの固定子電極群のうち、C相の固定
子電極群21w,21zは接地されているので、駆動装
置3C,3Dから電圧を印加するのは、A相及びB相の
固定子電極群21u,21v,21x,21yである。
上記第3実施例の構成によれば、上記第2実施例の効果
に加えて、固定子が電極織物組織を有するため、固定子
の形状を自由に変えられる。
子電極群21w,21zは接地されているので、駆動装
置3C,3Dから電圧を印加するのは、A相及びB相の
固定子電極群21u,21v,21x,21yである。
上記第3実施例の構成によれば、上記第2実施例の効果
に加えて、固定子が電極織物組織を有するため、固定子
の形状を自由に変えられる。
【0041】なお、第3実施例の変形例として、固定子
のみならず、移動子も、縦方向と横方向とに線状電極を
有する構成とし、少なくとも縦方向又は横方向の線状電
極のうち、1相の線状電極を設置するようにしても良
い。
のみならず、移動子も、縦方向と横方向とに線状電極を
有する構成とし、少なくとも縦方向又は横方向の線状電
極のうち、1相の線状電極を設置するようにしても良
い。
【0042】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述の実
施例では、固定子に電極織物組織を有するものについて
述べたが、これに限らず、固定子及び移動子の両方に電
極織物組織を有するものでも良い。また、固定子や移動
子に組み込まれる電極織物は、被覆された導電性線材と
被覆された導電性線材とを平織したものとして説明した
が、綾織、朱子織の組み合わせ方でもよい。また、固定
子に使用される絶縁物は、ポリイミドに限らず、絶縁ワ
ニス、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、P
ET(ポリエチレン・テレフタート)、フッ化樹脂等で
も良い。
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述の実
施例では、固定子に電極織物組織を有するものについて
述べたが、これに限らず、固定子及び移動子の両方に電
極織物組織を有するものでも良い。また、固定子や移動
子に組み込まれる電極織物は、被覆された導電性線材と
被覆された導電性線材とを平織したものとして説明した
が、綾織、朱子織の組み合わせ方でもよい。また、固定
子に使用される絶縁物は、ポリイミドに限らず、絶縁ワ
ニス、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、P
ET(ポリエチレン・テレフタート)、フッ化樹脂等で
も良い。
【0043】また、線状電極として利用される導電性線
材は、銅線に限らず、金線、銀線、ステンレス線、ニク
ロム線、アルミニウム線等を用いても良い。また、裸の
導電性線材に限らず、ポリイミド、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の絶縁材料を
用いても良い。
材は、銅線に限らず、金線、銀線、ステンレス線、ニク
ロム線、アルミニウム線等を用いても良い。また、裸の
導電性線材に限らず、ポリイミド、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の絶縁材料を
用いても良い。
【0044】また、絶縁フィルムは、ポリイミドフィル
ムに限らず、例えば、ポリプロピレンフィルム、PET
フィルム、ポリイミドフィルム、軟質ポリ塩化ビニルフ
ィルム等の高分子フィルムを用いても良い。また、フィ
ルム間の充填材は、エポキシ樹脂に限らず、ブチルゴ
ム、ブタジエン−スチレンゴム等の合成ゴム、天然ゴ
ム、アクリル系粘着剤、エポキシ系接着剤、塩化ビニル
樹脂等でも良い。また、移動子は、カーボンやウレタン
樹脂に限らず、ポリカーボネート、PVC等の高抵抗高
分子材料が用いても良い。
ムに限らず、例えば、ポリプロピレンフィルム、PET
フィルム、ポリイミドフィルム、軟質ポリ塩化ビニルフ
ィルム等の高分子フィルムを用いても良い。また、フィ
ルム間の充填材は、エポキシ樹脂に限らず、ブチルゴ
ム、ブタジエン−スチレンゴム等の合成ゴム、天然ゴ
ム、アクリル系粘着剤、エポキシ系接着剤、塩化ビニル
樹脂等でも良い。また、移動子は、カーボンやウレタン
樹脂に限らず、ポリカーボネート、PVC等の高抵抗高
分子材料が用いても良い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、駆動手段が2相の電圧を固定子の線状電極、移動子
の線状電極、固定子及び移動子の線状電極に印加するこ
とにより、移動子と固定子との間に静電力を発生させる
ようにしたので、線状電極に電圧を印加する駆動手段
(駆動装置)のスイッチング回路等を少なくしたり、そ
のスイッチング回路の制御が簡単になるため、駆動装置
の回路構成を簡単にすることができるとともに、駆動装
置を小型化できる。
ば、駆動手段が2相の電圧を固定子の線状電極、移動子
の線状電極、固定子及び移動子の線状電極に印加するこ
とにより、移動子と固定子との間に静電力を発生させる
ようにしたので、線状電極に電圧を印加する駆動手段
(駆動装置)のスイッチング回路等を少なくしたり、そ
のスイッチング回路の制御が簡単になるため、駆動装置
の回路構成を簡単にすることができるとともに、駆動装
置を小型化できる。
【図1】この発明の第1実施例である静電アクチュエー
タの全体構成を模式的に示す斜視図である。
タの全体構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】同静電アクチュエータの断面図である。
【図3】同静電アクチュエータにおける電源駆動装置の
概略構成を示す回路ブロック図である。
概略構成を示す回路ブロック図である。
【図4】同静電アクチュエータの動作を説明する図であ
る。
る。
【図5】この発明の第2実施例である静電アクチュエー
タの全体構成を模式的に示す斜視図である。
タの全体構成を模式的に示す斜視図である。
【図6】同静電アクチュエータの断面図である。
【図7】同静電アクチュエータの動作を説明する図であ
る。
る。
【図8】同じく同静電アクチュエータの動作を説明する
図である。
図である。
【図9】この発明の第3実施例である静電アクチュエー
タの全体構成を模式的に示す斜視図である。
タの全体構成を模式的に示す斜視図である。
1A,1B 移動子 2A,2B 固定子 3A,3B,3C,3D 駆動装置(駆動手段) 11d,11e,11f 移動子の線状電極 11d’,11e’,11f’ 導電性線材(移動
子線状電極用) 21a,21b,21c, 固定子の線状電極 21a’,21b’,21c’, 導電性線材(固定
子線状電極用) 21u,21v,21w 線状縦電極(第1の線状
電極) 21x,21y,21z 線状横電極(第2の線状
電極) 21u’,21v’,21w’ 導電性線材(線状
縦電極用) 21x’,21y’,21z’ 導電性線材(線状
縦電極用) 1a 抵抗体層 1b 誘電体層 25,45 静電アクチュエータ
子線状電極用) 21a,21b,21c, 固定子の線状電極 21a’,21b’,21c’, 導電性線材(固定
子線状電極用) 21u,21v,21w 線状縦電極(第1の線状
電極) 21x,21y,21z 線状横電極(第2の線状
電極) 21u’,21v’,21w’ 導電性線材(線状
縦電極用) 21x’,21y’,21z’ 導電性線材(線状
縦電極用) 1a 抵抗体層 1b 誘電体層 25,45 静電アクチュエータ
Claims (4)
- 【請求項1】 3相の線状電極が相順に繰り返して配列
されるとともに、前記3相の線状電極のうち、1相の線
状電極が接地されてなる固定子と、 高抵抗率の抵抗体層又は/及び誘電体層を有する移動可
能な移動子と、 前記固定子に2相の電圧を印加して前記固定子と前記移
動子との間に静電力を発生させる駆動手段とを備えてな
ることを特徴とする静電アクチュエータ。 - 【請求項2】 3相の線状電極が相順に繰り返して配列
されるとともに、前記3相の線状電極のうち、1相の線
状電極が接地されてなる固定子と、 3相の線状電極が相順に繰り返して配列されるととも
に、前記3相の線状電極のうち、1相の線状電極が接地
されてなる移動子と、 前記固定子又は/及び移動子の線状電極に2相の電圧を
印加して前記固定子と前記移動子との間に静電力を発生
させる駆動手段とを備えてなることを特徴とする静電ア
クチュエータ。 - 【請求項3】 任意の一の方向に3相の相順で繰り返し
て配列された第1の線状電極と、前記一の方向に略直交
する他の方向に3相の相順で繰り返して配列された第2
の線状電極とが配列されるとともに、少なくとも前記第
1又は第2の線状電極のうち、1相の線状電極が接地さ
れてなる固定子と、 高抵抗率の抵抗体層又は/及び誘電体層を有する移動可
能な移動子と、 前記固定子の前記1相の線状電極が接地された残りの第
1又は/及び第2の線状電極に2相の電圧を印加して前
記固定子と前記移動子との間に静電力を発生させる駆動
手段とを備えてなることを特徴とする静電アクチュエー
タ。 - 【請求項4】 任意の一の方向に3相の相順で繰り返し
て配列された第1の線状電極と、前記一の方向に略直交
する他の方向に3相の相順で繰り返して配列された第2
の線状電極とが配列されるとともに、少なくとも前記第
1又は第2の線状電極のうち、1相の線状電極が接地さ
れてなる固定子と、 任意の一の方向に3相の相順で繰り返して配列された第
3の線状電極と、前記一の方向に略直交する他の方向に
3相の相順で繰り返して配列された第4の線状電極とが
配列されるとともに、少なくとも前記第3又は第4の線
状電極のうち、1相の線状電極が接地されてなる移動子
と、 前記固定子の前記1相の線状電極が接地された残りの第
1又は/及び第2の線状電極に2相の電圧を印加すると
ともに、前記移動子の前記1相の線状電極が接地された
残りの第3又は/及び第4の線状電極に2相の電圧を印
加して前記固定子と前記移動子との間に静電力を発生さ
せる駆動手段とを備えてなることを特徴とする静電アク
チュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13095994A JPH07322646A (ja) | 1994-05-21 | 1994-05-21 | 静電アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13095994A JPH07322646A (ja) | 1994-05-21 | 1994-05-21 | 静電アクチュエータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07322646A true JPH07322646A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=15046638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13095994A Pending JPH07322646A (ja) | 1994-05-21 | 1994-05-21 | 静電アクチュエータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07322646A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6652087B2 (en) | 2000-07-04 | 2003-11-25 | Furukawa Ken-Ichi | Image formation |
JP2015089288A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 株式会社ニコン | 振動アクチュエータ、レンズ鏡筒及びカメラ |
-
1994
- 1994-05-21 JP JP13095994A patent/JPH07322646A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6652087B2 (en) | 2000-07-04 | 2003-11-25 | Furukawa Ken-Ichi | Image formation |
JP2015089288A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 株式会社ニコン | 振動アクチュエータ、レンズ鏡筒及びカメラ |
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