JP3569034B2 - 観音開き型プッシュ中留構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、時計バンド、ブレスレット、あるいはネックレス等の装身具を手首等に装着するための観音開き型プッシュ中留構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の時計バンド用観音開き型プッシュ中留の構造として、実公平6ー36742号公報に開示された技術がある。その概略を、図5と図6に示す。図5は、該観音開き型プッシュ中留を半展開状にて示す斜視図、図6は、同プッシュボタン部分の拡大横断面図である。
【0003】
この従来の観音開き型プッシュ中留においては、外板50の中間上にカバー55がロー付けされ、カバー55の内面には、V形板バネ60を挟んでプッシュボタン65を配列している。プッシュボタン65は、長穴90a、90bを通る止ネジ95a、95bによって、スライド可能に固定される。また、バンド70a、70bのヘッド部分75a、75bには、双方に係止溝80a、80bを設け、プッシュボタン65のそれぞれに係止爪85a、85bを設けている。よって、各々のヘッド部分75a、75bに、各々の係止爪85a、85bを係脱させ、計4ヶ所にてバンド70a、70bとプッシュボタン65を着脱するようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の構造において、バンド70a(70b)を折りたたむ場合を鑑みると、まずバンド70a(70b)を、バンド70a(70b)の長手方向に沿って回動させて、ヘッド部分75a(75b)をプッシュボタン65の係止爪85a、85bに当接させ、さらにバンド70a(70b)を圧して、係止爪85a、85bをバンド70a(70b)の短手方向に没入させる。すなわち、バンド70a(70b)を長手方向に沿って回動する力によって、それと直交する短手方向に係止爪85a、85bをスライドさせなければならない。これは、力学的に極めて効率が悪い。よって、係止爪85a、85bを没入させるには、バンド70a(70b)をかなり大きい力で圧する必要があり、バンド70a(70b)をプッシュボタン65に係合させる操作が困難であった。
さらに、大きい力で圧する必要があるが故に、長手方向から短手方向への90度方向に逃げる働きが負荷となり、ヘッド部分75a(75b)との接触抵抗によって、係止爪85a、85bや係止溝80a、80bが削れたり、あるいは係止爪85a、85bが曲がったり、さらには長期にわったて使用していると、折れてしまうことがあった。
【0005】
本発明の目的は、上記の問題点を解消し、4個のロック駒を独立させプッシュボタンとのカム倣い方式にすることにより、方向性を単一指向とし接触抵抗の軽減化を計ることにより削れの防止が可能となり、且つ、プッシュボタン操作のみで簡単に係止が解除し開放出来るようにした装身具の観音開き型プッシュ中留の構造を提供しようとしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載された通り、
外板の長手方向両端に一対の中板の一端部を開閉可能に枢軸止めし、外板の中央に短手方向に突出するプッシュボタンを内蔵係止したカバーを取り付けてなる、装身具を装着するための観音開き型プッシュ中留において、
1組のプッシュボタンと、
長手方向に摺動できるようにカバーに内蔵係止されて、中板を係止する係止爪を有するロック駒と、を備え、
プッシュボタンそれぞれの内端にロック駒それぞれがカム機構で係合しており、
よって、カム機構により、プッシュボタンそれぞれの短手方向の摺動に連動してロック駒それぞれが長手方向に摺動することによって、係止爪がカバーから長手方向に出没するものであって、
ロック駒それぞれを隔離する壁部を備える」観音開き型プッシュ中留である。
さらに詳しくは、外板3のバンド長手方向両端に一対の中板4を回転自由に取り付け、それぞれの前記中板4の先端部に表板2を回転の自由度を一部規制し取り付け、前記表板2に係止部2aを有する角穴部が形成され、前記表板2の後方にバンド本体1を取り付け、前記外板3の中央部に直交する開口部5と、バンド長手方向両端には4ヵ所の切欠部6a、中央に壁部6b、ガイド部6cと、上面に2ヵ所の穴6dを有するカバー6を配設し、一方、プッシュボタン7は、内端部両端にカム7bと長穴7aが形成され、更に中央部には、ロック駒8、9が前記壁部6bとプッシュボタン7とに挟まれて配設し、前記ロック駒8、9にはバネ11をガイドする止め穴、係止爪8a、9a、倣い斜面8b、9bが形成され、前記プッシュボタン7とロック駒8、9及び前記プッシュボタン7を左右にロック駒8、9を返して押圧するバネ11を、前記開口部5と切欠部6aに内蔵係止し、前記係止爪8a、9aとで前記係止部2aを係止している。
【0007】
【実施例】
以下、本発明のー実施例を図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係わる、時計バンドに用いた観音開き型プッシュ中留の斜視図、図2は、同観音開き型プッシュ中留の分解斜視図、図3は、同観音開き型プッシュ中留の係止部のバンド長手方向の組立断面図、図4は、同観音開き型プッシュ中留のプッシュボタン、ロック駒、バネの内蔵係止関係を示す平面組立断面図である。
【0008】
図中1は、時計用のバンド本体であり、バンド本体1の間に本発明の観音開き型プッシュ中留が配されている。以下の説明において、長手方向とは、バンド本体1の長手に延びる方向を示し、短手方向とは、長手方向に直交する方向を示している。
【0009】
3は外板であり、長手方向に延びる一対の湾曲した棒状体が、それらの中央部で隙間を有して短手方向に繋がった形状を成す。棒状体を短手方向に繋ぐ平板状の切片は、短手両方向に外方に向けて延出し、結果として外板3の中央部には、短手方向の外方に矩形状に突出する突出部3aが、短手方向に対向して形成される。
また、外板3は、その長手方向両端に一対の中板4の一端を回転自由に取り付けている。さらに、外板3には、中板4の取り付け位置よりやや中央部寄りに、跳ね上げ片3bが形成されている。跳ね上げ片3bは、一対の湾曲した棒状体を短手方向に繋ぐ平板と、該平板から外板3の中央部に向かって長手方向に突出する舌片とより成り、該舌片はやや上方に向き、中板4に押されて撓むようになっている。
【0010】
中板4各々の一端寄りには、跳ね上げ片3bが接触する凹部4aが凹設され、その他端には、表板2がそれぞれ回転を一部規制して取り付けられる。
【0011】
表板2は、矩形の平板形状を成し、その短手方向に沿った一端辺の下面に、下方に突出する凸部を有し、該凸部に長手方向に貫通した、後述するロック駒8、9の係止爪8a、9aが挿入される角穴が、係止部2aとして形成される。また、該凸部の係止部2aの下方に中板4が連結される。
表板2における、該凸部が形成された一端辺より他端辺に至る平板部分は、カバー6上面を覆うための屋根部2bとなる。また、表板2は、その一端辺にバンド本体1を取り付けている。
表板2各々は、対称な形状であり、その他端辺が互いに対向するように中板4に連結されていることが、図2より見て取れる。
【0012】
さて、カバー6は、平板を折り曲げて、長手方向に沿ったその断面が、下方に開口する略コの字形状を成し、カバー6の上面と両側面とで囲まれた、短手方向にぬける空間は、長手方向に沿う壁部6bによって仕切られている。壁部6bは、カバー6と一体に形成され、カバー6を長手方向におおよそ半分に割った位置に設けられている。
また、カバー6は、下方に突出する4本のガイド部6aを有する。カバー6は、ガイド部6aが突出部3aに案内されて、外板3を短手方向に跨ぐように、その中央部に取り付けられる。
すると、カバー6の内壁と壁部6bと外板3の上面とで囲まれて、短手方向に沿った2ヵ所の箱型の中空部が形成される。その中空部の開口が、短手方向両端に対向する開口部5として示されている。
さらに、カバー6は、壁部6bの両側に長手方向に対向して穿設された計4ヵ所の切欠部6aを有している。
【0013】
さて、開口部5を有する中空部各々内には、壁部6bに接するように、互いに対称な形状である平板状の1組のロック駒8、9が長手方向に対向して配される。ロック駒8、9は、各々係止爪8a、9aを有する。係止爪8a、9a各々は、カバー6の外方に向いて長手方向に突出する矩形の突起である。
ロック駒8、9の対向する端部には、長手方向に凹設されたバネ挿入孔が各々形成される。該バネ挿入孔内部各々には、バネ11の両端がそれぞれ挿入されて、図3、あるいは図4に示されるごとく、該バネ挿入孔の間に挟まれるようにバネ11が配される。バネ11は、該バネ挿入孔の間に配されることによって、ロック駒8、9より外れることなく確実に位置決めされており、ロック駒8、9を長手方向に互いに遠ざかるように付勢している。
よって、バネ11で付勢されたロック駒8、9の係止爪8a、9aが、カバー6の切欠部6a各々より、カバー6の外方に突出する。
【0014】
また、ロック駒8、9は、カバー6の内部に位置するところの、その内側に倣い斜面8b、9bを各々有する。倣い斜面8b、9bとは、ロック駒8、9における、開口部5に向いた長手方向に沿った外端辺より、開口部5に向けて約45度の角度で斜めに延出する斜面である。倣い斜面8b、9bは、その斜面の延長が互いに交わるような方向に形成されることが、図4より見て取れる。
【0015】
ここで、ロック駒8、9に各々隣接して1組のプッシュボタン7が配される。プッシュボタン7は、形状、厚みが等しい同一部材から成り、ロック駒8、9を挟んで短手方向に対向して配され、かつ外方より指圧可能なように、開口部5より、その外端が短手方向に各々突出する。
プッシュボタン7各々は、短手方向に長い楕円形状で、上下にぬける貫通孔である長穴7aを有する。カバー6の上面に穿設された、上下にぬける貫通孔であり、短手方向に並列する1組の穴6dに、カバー6の外部より上下に挿入されたピン10が、該長穴7a各々に挿通される。ピン10の下端は、さらに、外板3の棒状体を短手方向に繋ぐ平板状の切片を貫いて、その下面に露出する。その露出するピン10の下端がカシメ固定されて、ピン10は外板3に固定される。図3に、カシメ固定されたピン10の下端が、カシメ部10aとして示されている。
よって、プッシュボタン7各々は、ピン10によりカバー6の内部から抜けなくなると共に、そのピン10が長穴7a内部を相対的に移動できる長さが、プッシュボタン7各々が短手方向に摺動できる長さとなり、その結果ピン10によってプッシュボタン7の抜け防止とストローク量が設定される。
【0016】
さらに、プッシュボタン7各々は、短手方向に対向して、その内端にカム7bを有する。カム7bとは、各プッシュボタン7における、壁部6bに向かう長手方向に沿った内端辺から、開口部5に向けて約45度の角度で略ハの字型に切り欠かれた1組の斜面を示す。該斜面は、長手方向に対向して設けられ、その延長が互いに交わるような方向に形成されることが、図4より見て取れる。
【0017】
このとき、各プッシュボタン7の内端に形成されたカム7bと、ロック駒8、9の内側に形成された倣い斜面8b、9bとが、図4のごとく互いに当接して係合しあい、カム機構を成している。詳しくは、カム7bの1組の斜面のうち、一方の斜面にロック駒8の倣い斜面8bが当接して係合し、かつカム7bの他方の斜面にロック駒9の倣い斜面9bが当接して係合して、よってカム機構を成している。
カム機構の作用は次の通りである。すなわち、各プッシュボタン7の外方より短手方向に指圧して、互いに近づけるように摺動させると、カム7bが倣い斜面8b、9bを短手方向に押圧し、よって斜面8b、9bは、長手方向に互いに近づくように負荷される。したがって、ロック駒8、9が、バネ11を長手方向に圧しながら、長手方向に互いに近づくように摺動し、ロック駒8、9の係止爪8a、9aが、カバー6の切欠部6a各々よりカバー6の内部に没入する。
ここで、各プッシュボタン7より指を離して指圧を除けば、バネ11の弾発力によって、ロック駒8、9が長手方向に互いに遠ざかり、係止爪8a、9aが、切欠部6a各々よりカバー6の外部に突出する。と同時にロック駒8、9の倣い斜面8b、9bとが、カム7bを短手方向に沿って外方に付勢し、よってプッシュボタン7各々は、短手方向に互いに遠ざかるように摺動し、指圧する前の位置まで戻る。
このように、カム機構は、バネ11を介した、各プッシュボタン7の短手方向の動きと、ロック駒8、9の係止爪8a、9aの長手方向の動きとを変換し、延いては、各プッシュボタン7の指圧、及び指圧の解除により、係止爪8a、9aをカバー6より出没させる作用をするものである。
【0018】
さて、ここで、プッシュボタン7、バネ11、ロック駒8、9の関連性と、カバー6と開口部5への内蔵係止方法について、まとめる。ロック駒8、9は2個一組を開口部5にそれぞれバネ11と共に進入し、中央の壁部6bに沿って2個のバネ11の弾性力によって長手方向両側に押圧され、カバー6の切欠部6a、6bより係止爪8a、9aが出没可能に配設されている。又、ロック駒8、9は、プッシュボタン7のカム7bと係合する倣い斜面8b、9bを有して、両者でカム機構を形成しており、プッシュボタン7を指で押圧して操作すると、カム機構によりロック駒8、9と連動しカバー6から突出した係止爪8a、9aが没入する構造になっている。カバー6は、これらを全て収納すると共に、外板3の短手方向両側に形成した突出部3aとカバー6に形成したガイド部6cにより、短手方向と長手方向に対し動きを規制する案内部分を有し、さらに外板3には、2ヵ所の貫通穴と、プッシュボタン7に設けた長穴7aと、カバー6に貫通した2ヵ所の穴に対し、ピン10の2本を進入後カシメ部10a部分をカシメ固定することでそれぞれ内蔵係止した本発明におけるプッシュボタン部分の構造が完成する。
【0019】
次に、本発明による観音開き型プッシュ中留の着脱方法について説明する。
まず、装着するには、ー方の表板2をカバー6の上方より押圧し、中板4を長手方向に沿って回動させる。中板4は、その凹部4aで外板3の跳ね上げ片3bを撓ませつつ回動する。そして、カバー6の切欠部6aより突出した係止爪8a、9aの先端上面に、表板2の凸部下面近傍を当接させる。さらに、表板2を押圧すると、長手方向に沿って回動する軌跡をたどる表板2への押圧力が、係止爪8a、9aに負荷される。すると、係止爪8a、9aが同方向に押圧され、よってロック駒8、9がバネ11を圧しつつ長手方向に摺動して後退し、係止爪8a、9aが、切欠部6aよりカバー6内部に没入する。
次の瞬間、表板2の凸部に設けられた、角窓である係止部2aが、切欠部6aの位置に達すると、表板2の凸部で押さえられていた係止爪8a、9aが、角窓である係止部2aに臨んで解放されるため、ロック駒8、9が、バネ11の弾発力により長手方向に摺動して前進し、よって係止爪8a、9aが係止部2a内部に進入して、係止部2aと係止爪8a、9aとが係止される。このとき、図1のように、表板2の屋根部2bが、カバー6上面のおおよそ半分を覆うようにして閉じる。
以上のように、ー方の表板2を係止させた後に、他方の表板2を同様に操作して、両方の表板2を係止爪8a、9aに係止させることができる。すると、他方の表板2の屋根部2bが、カバー6上面の残りの半分を覆うようにして閉じ、カバー6は上面からは見えなくなる。
ところで、他方の表板2を係止する時に、既に一方の表板2を係止している方の係止爪8a、9aも同時にカバー6内に没入するが、カバー6の外部に突出する係止爪8a、9aの寸法は同一で、どちらかが短いということはなく、かつ係止爪8a、9aが没入するのは瞬時であるために、一方の表板2の係止が外れるることはない。
【0020】
表板2と係止爪8a、9aの係止を解除するには、プッシュボタン7双方を短手方向に挟むように指圧することにより、カム7bと倣い斜面8b、9bとが連動するカム機構によって、角窓である係止部2a内部から係止爪8a、9aをカバー6内部に後退没入させる。すると、外板3の跳ね上げ片3bの弾発力により、中板4が、長手方向に沿って互いに開くように上方に向けて回動する。
プッシュボタン7双方を指圧することにより、計4個の係止爪8a、9aと表板2の係止部2aとの係止を、同時に解除させることができる。しかしながら、プッシュボタン7のいずれか一方を指圧するだけでは、係止爪8a、9aのいずれか一方は、カバー6内部に没入するが、いずれか他方は、表板2の係止部2aと係止されたままである。したがって、プッシュボタン7のいずれか一方を指圧するだけでは、表板2の係止が解除することはない。
【0021】
なお、図3のごとく、ロック駒8、9の係止爪8a、9aにおける、切欠部6aよりカバー6の外部に突出した先端上面には、長手方向に沿って先端に向かい、上面より下面に斜めに切り欠かれた案内斜面を設けると良い。すると、表板2の凸部下面近傍によって係止爪8a、9aが押圧された時、該案内斜面に案内されて、円滑にロック駒8、9が長手方向に摺動して、円滑に係止爪8a、9aがカバー6内部に没入することができる。
また、図3のごとく、係止爪8a、9aの下面は、ロック駒8、9の他の下面より上方に一段高くなって、短手方向に沿った段落部が形成されている。該段落部が、切欠部6aの下方の内壁に当接することにより、ロック駒8、9が、カバー6内部から確実に抜けなくなると共に、カバー6外部へ突出する係止爪8a、9aの長さが設定される。
【0022】
さらになお、カバー6の壁部6bは、ロック駒8、9に挟まれて、ロック駒8、9を長手方向に円滑に摺動させるべく案内するものである。加えて、ロック駒8、9が当接していると、ロック駒8、9のどちらか一方が摺動した時、他方が摩擦で共に摺動してしまうため、壁部6bは、ロック駒8、9を隔離するものでもある。しかしながら、壁部6bは、例えば図示していないが、丸ピンを適宜数カバー6に固定して代換しても良い。
また、跳ね上げ片3bは、中板4をその弾発力を利用し跳ね上げることで、表板2の解除が速やかに機能させる働きを有するが、跳ね上げ片3bが無くても機能、構造上問題はない。
【0023】
【発明の効果】
上記のごとく本発明によれば、カバーに、係止爪を有するロック駒を長手方向に摺動可能に内蔵係止し、かつプッシュボタンの内端と前記ロック駒の内側とをカム機構で係合させ、よって、前記カム機構により、前記プッシュボタンの短手方向の摺動に連動して前記ロック駒が長手方向に摺動し、しこうして、前記係止爪が前記カバーから長手方向に出没するように構成したので、
前記カバーの押圧方向と前記係止爪の出没方向とを長手方向に単一指向化でき、よって前記係止爪と前記係止部との接触抵抗の軽減化ができるため、前記係止爪と前記係止部の削れの防止、あるいは前記係止爪の曲がりや折れの防止をすることができ、長期にわたり前記プッシュボタンの指圧操作のみで簡単に、かつ確実に係止が解除できる観音開き型プッシュ中留を実現できる。
また、前記カム機構によって、前記プッシュボタンの短手方向の動きと、前記ロック駒の係止爪の長手方向の動きとを変換し、延いては、前記プッシュボタンの指圧、及び指圧の解除により、前記係止爪を前記カバーより確実に出没させることができる。
また、前記係止爪の出没方向は長手方向でありながら、前記プッシュボタンの指圧方向は、携帯者が極めて指圧しやすい短手方向に設定することができる。
【0024】
また、前記カム機構は、前記プッシュボタンの内端に形成されたカムと、前記ロック駒の内側に形成された倣い斜面から成るように構成したので、
コストアップにならない簡単な構造で前記カム機構を構成でき、かつ確実に前記プッシュボタンの短手方向の動きと、前記ロック駒の係止爪の長手方向の動きとを変換し、延いては、前記プッシュボタンの指圧、及び指圧の解除により、前記係止爪を前記カバーより確実に出没させることができる。
【0025】
また、前記プッシュボタンの内端と、長手方向に沿って対向して配置される1組の前記ロック駒の内側各々とが、前記カム機構で係合しており、前記プッシュボタンの押圧により、1組の前記ロック駒各々が長手方向に互いに近ずくように摺動するように構成したので、
前記カム機構によって、1個の前記プッシュボタンの短手方向の動きと、1組の前記ロック駒の係止爪の長手方向の動きとを変換でき、前記プッシュボタンの指圧、及び指圧の解除により、前記カバーの長手方向に沿った両側より前記係止爪を確実に出没させることができるので、1個の前記プッシュボタンを指圧操作のみで、対向する1組の装身具(前記表板)の係止解除と解放ができる。
また、前記プッシュボタンを短手方向に対向する1組として配して、4個のロック駒を独立させて前記カム機構によって係合させれば、1組の前記装身具各々に2個の前記係止爪が係止されるので、係止がより強固な確実なものとなる。加えて、1組の前記プッシュボタンの双方を同時に指圧しなければ、係止は解除されないので、前記プッシュボタンのどちらか一方が、意図しない外力によって押圧されても、前記装身具が解放されて脱落することがなく、安全性の高い観音開き型プッシュ中留を実現できる。
【0026】
また、前記中板の他端部に前記表板を回動可能に枢軸止めし、前記表板に前記装身具を回動可能に枢軸止めし、かつ前記表板に前記係止爪が掛脱する係止部を設けたので、
前記装身具に前記係止部を形成する特別な加工を必要とせず、あらゆる装身具を連結することができる。
【0027】
また、前記中板を閉じると、前記表板は、カバーの長手方向に掛止され、このとき、前記表板は、前記カバーに向かって延出した屋根部を有しており、前記屋根部が前記カバー上面を覆うように構成したので、
外観の見栄えが向上され高級感のある観音開き型プッシュ中留の構造を提供できる。
【0028】
また、前記外板には、前記中板を上方に押し上げる跳ね上げ片を設けたので、前記装身具の解除が速やかで円滑となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる、時計バンドに用いた観音開き型プッシュ中留の斜視図である。
【図2】本発明に係わる、観音開き型プッシュ中留の分解斜視図である。
【図3】本発明に係わる、観音開き型プッシュ中留の係止部のバンド長手方向の組立断面図である。
【図4】本発明に係わる、観音開き型プッシュ中留のプッシュボタン、ロック駒、バネの内蔵係止関係を示す平面組立断面図である。
【図5】従来の観音開き型プッシュ中留を半展開状態にて示す斜視図である。
【図6】従来の観音開き型プッシュ中留のプッシュボタン部分の拡大横断面図である。
【符号の説明】
1 バンド本体
2 表板
2a 係止部
2b 屋根部
3 外板
3a 突出部
3b 跳ね上げ片
4 中板
4a 凹部
5 開口部
6 カバー
6a 切欠部
6b 壁部
6c ガイド部
6d 穴
7 プッシュボタン
7a 長穴
7b カム
8、9 ロック駒
8a、9a 係止爪
8b、9b 倣い斜面
10 ピン
10a カシメ部
11 バネ

Claims (7)

  1. 外板の長手方向両端に一対の中板の一端部を開閉可能に枢軸止めし、外板の中央に短手方向に突出するプッシュボタンを内蔵係止したカバーを取り付けてなる、装身具を装着するための観音開き型プッシュ中留において、
    1組のプッシュボタンと、
    長手方向に摺動できるようにカバーに内蔵係止されて、中板を係止する係止爪を有するロック駒と、を備え、
    プッシュボタンそれぞれの内端にロック駒それぞれがカム機構で係合しており、
    よって、カム機構により、プッシュボタンそれぞれの短手方向の摺動に連動してロック駒それぞれが長手方向に摺動することによって、係止爪がカバーから長手方向に出没するものであって、
    ロック駒それぞれを隔離する壁部を備える観音開き型プッシュ中留構造。
  2. 請求項1に記載の観音開き型プッシュ中留構造であって、
    外板には、中板を上方に押し上げる跳ね上げ片が設けられる観音開き型プッシュ中留構造。
  3. 請求項1に記載の観音開き型プッシュ中留構造であって、
    中板それぞれは表板を備え、
    表板それぞれはカバーに向かって延出した屋根部を備え、
    中板を閉じた状態で、屋根部それぞれによってカバー上面が覆われる観音開き型プッシュ中留構造。
  4. 請求項1に記載の観音開き型プッシュ中留構造であって、
    カム機構は、プッシュボタンの内端に形成されたカムと、ロック駒の内側に形成された倣い斜面から成る観音開き型プッシュ中留構造。
  5. 請求項1、あるいは4のいずれかに記載の観音開き型プッシュ中留構造であって、
    プッシュボタンの内端と、長手方向に沿って対向して配置される1組のロック駒の内側各々とが、カム機構で係合しており、プッシュボタンの押圧により、1組のロック駒各々が長手方向に互いに近づくように摺動する観音開き型プッシュ中留構造。
  6. 請求項2に記載の観音開き型プッシュ中留構造であって、
    跳ね上げ片は、長手方向に突出する舌片を備える観音開き型プッシュ中留構造。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の観音開き型プッシュ中留構造であって、
    中板の他端部に表板を回動可能に枢軸止めし、表板に装身具を回動可能に枢軸止めし、
    かつ表板に係止爪が掛脱する係止部を設けた観音開き型プッシュ中留構造。
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