JP3568887B2 - 扉開閉機構 - Google Patents

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JP3568887B2 JP2000284920A JP2000284920A JP3568887B2 JP 3568887 B2 JP3568887 B2 JP 3568887B2 JP 2000284920 A JP2000284920 A JP 2000284920A JP 2000284920 A JP2000284920 A JP 2000284920A JP 3568887 B2 JP3568887 B2 JP 3568887B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫等の扉開閉機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、このような扉開閉機構については、例えば特開平10−73367号公報に記載されている如く、ガスケット内に内蔵されたゴム磁石から発生された磁力によってキャビネットの前縁部にガスケットが強く面接触され、ドアの緊密な閉動作が行われるドアを設けた冷蔵庫において、前記ドアの一側にはドアを開ける際に、先ず所定部分を指の力によって前記キャビネットとガスケットとの磁力接触状態を一時一定間隔に離隔させた後で、ドアを僅かな力で軽く開けられるようドアハンドル手段を設けた構成のものが開示されている。
【0003】
これは、具体的には、ドアに設けられた内側及び外側ハンドルと、前記内側及び外側ハンドルの一側に回動自在にヒンジ結合された取手部材と、前記取手部材と内側及び外側ハンドルを指で握る事によりシーソー運動する回転カムと、前記回転カムのシーソー運動により前後にスライド運動するスライド軸とを有しており、前記取手部材と内側及び外側ハンドルを指でつまみ、指の力によってスライド軸を移動させ、これによりキャビネットを押して、ドアを一定間隔に離隔させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平10−73367号公報に記載されているような構成では、前記取手部材と内側及び外側ハンドルを指でつまむには、指先の握力がかなり必要であるという問題がある。これは体重をかけて前記取手部材を引く場合でも同様である。
【0005】
そして、このような、ドアを開けるときの操作力を小さくするには、前記回転カムの回転軸となるヒンジピンから前記取手部材につながる第1接触突起面までの距離を長くする必要があり、こうすると前記回転カムが大きくなるので、外観上見苦しくなる。しかも、前記取手部材の動作を大きくする必要が生じるので、操作性が悪くなり、また大きな配置スペースや動作スペースも必要となる。さらには、スライド軸がキャビネットを押す位置は、ドアハンドル開閉手段の近くに限られるので、デザイン的な制約が生じる。
【0006】
また、機構部を覆うカバー等を設けにくくなるため、機構部に埃,飲料等が入り込みやすく不衛生であり、清掃も困難となる。また動作不良等の問題も発生しやすい。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑み、少ない力で扉を開ける事ができて扉開放操作性が良好であり、しかも外観上も美しくデザイン的に洗練された扉開閉機構を提供する事を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、扉のハンドルに加えられた動作力をてこにより拡大して本体側に伝達し、その扉と本体との間を所定間隔に離隔させる扉開閉機構において、前記ハンドルより前記てこの支点まで延びるアーム部を有し、そのてこの支点近傍及びそのアーム部を覆うカバーと、前記ハンドルに加えられた動作力を前記本体側に到るまでの所定の距離伝達する伝達部材とを設け、前記伝達部材は前記てこの支点となる回動軸中心を有するシャフトであり、前記シャフトの前記ハンドル側の端に曲げ部を設け、その曲げ部を前記回動軸中心周りに回動させる事により、前記動作力の伝達を行い、前記ハンドル及び前記アーム部を補強する補強部材を前記ハンドル及び前記アーム部に一体に設け、前記シャフトの曲げ部は前記アーム部に嵌合するハンドル下部材にはめ込まれており、更にその外側を、前記補強部材の前記アーム部側に設けたコの字状の立ち上がりが挟み込むように嵌合している事を特徴とする。
【0010】
また、前記ハンドルを扉に組み付ける組付け部材を前記カバーにより覆った事を特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、左右とは冷蔵庫を正面から見て左右を意味し、前後とは冷蔵庫を正面から見て前後(手前及び向こう)を意味する。また、以下の各図において、板厚等の薄い断面を示す部分に対するハッチングは、記入を省略している。
【0012】
図1は、本発明の扉開閉機構を備えた冷蔵庫の一実施形態を示す正面図である。同図において、1は冷蔵庫本体、上方に位置する2は冷蔵室扉、中央に位置する3は野菜室扉、下方に位置する4a,4b,及び5は冷凍室扉である。各扉の背後に控えた冷蔵庫本体1は、その前記各々の扉に対応して、前面に開口部を持つ隔離室を有している。また、冷蔵室扉2は、左右両開きの扉であり、各々てこ式で開閉動作を行うハンドル6,7を左右下部に有している。
【0013】
ここで、冷蔵室扉2は、その前面に、左右両端が後方に折り曲げられたドアプレート8が配置され、そのドアプレート8の上下端各々にドアキャップ上9,及びドアキャップ下10が差し込まれた箱体11を備えている。また、上記ハンドル6,7が取り付けられる部分には、ドアプレート8をそれぞれ切り欠いた開口部8a,8bが設けられている。そして、開口部8a,8bには、ドアプレート8の裏側からそれぞれハンドルサポート12,13があてがわれ、これらハンドルサポート12,13には、開口部8a,8bをそれぞれ左右の側面斜め前方から通過して、ハンドルベース14,15がそれぞれ差し込まれるように取り付けられている。
【0014】
なお、ハンドルベース14,15は、それぞれハンドルサポート12,13の外側に配設され、各々ドアプレート8を挟んで、上記箱体11の内側から図示しないビス止めにて取り付けられる。これにより、箱体11とあわせて、冷蔵室扉小組品16が形成される。この冷蔵室扉小組品16には、後方開口部(不図示)から発泡ウレタン原料が注入され、この後方開口部を覆うように背面板(後述)が取り付けられた後、ウレタン発泡が施される。これにより、内部に発泡したウレタンフォームの断熱材(後述)を有する冷蔵室扉中組品17が形成される。
【0015】
図2は、冷蔵室扉右部のハンドル7付近の拡大図であり、内部構造が分かるように、部分断面図を備えている。なお、左側のハンドル6付近の構成は、本図を左右に反転したものとなっている。同図において、ハンドルサポート13の前方に位置するハンドルベース15の下部には、略円形部15aからその直径より巾の狭い略長方形の切り込みが続いて鍵穴状となった、穴15bが開けられている。
【0016】
そして、ハンドルサポート13には、前記穴15bに対向して断面が略小判状である空洞部13aが設けられており、これが下方に延びてドアキャップ下10まで続いている。さらに、ドアキャップ下10には、空洞部13aに対向して同様の略小判穴10aが開けられており、穴15b,空洞部13a,略小判穴10aは、互いを貫通して一体となった空間18となっている。
【0017】
なお、空洞部13aと略小判穴10aの嵌合部は、上記発泡ウレタン原料が箱体11に注入されて発泡したとき、空間18内にウレタンが漏れ出さないような嵌合となっているが、必要に応じて更にその部分にはシール処理が施される。これにより、空間18及びその付近は、発泡したウレタンフォームの断熱材2aから隔離された状態となる。
【0018】
また、ハンドル7の下部より側方に延びるアーム部7wに嵌合するハンドル下20の開口部20aには、ハンドル7の回動軸となる下シャフト19が差し込まれており、下シャフト19上部のL状曲げ部19aは、ハンドル下20の保持部20bに保持されている。一方、下シャフト19下部のL状曲げ部19bは、ハンドルベース15の穴15bを通過した後、続いて空洞部13a,略小判穴10aを通過し、即ち空間18を通過して、ドアキャップ下10の内面に突き出した状態となっている。このとき、空間18には、下シャフト19の一部が挿入されている。
【0019】
そして、ハンドル下20の下面より下方に突出する略円形ボス20cは、ハンドルベース15の穴15b中の略円形部15aに嵌合している。これによりハンドル下20は、ハンドル7下部及び下シャフト19と共に、ハンドルベース15に回動自在に取り付けられた状態となっている。なお、下シャフト19上部のL状曲げ部19aは、狭持或いは接着等により、ハンドル下20の保持部20bに固定されている。また、下シャフト19下部のL状曲げ部19bには、カムレバー21がスライドカム22に組み込まれた状態で、下側から取り付けられている。これらの部分の働きについては後述する。
【0020】
ところで、上述したように、下シャフト19上部及び下部には、それぞれL状曲げ部19a,19bを設けているため、下シャフト19にハンドル下20やカムレバー21を結合する際に、回り止めのためのキーやキー溝等を設ける必要がないので、ハンドルの構造が簡略化され、部品点数も少なく、組み立ても容易となっている。しかも、L状曲げ部19a,19bは、下シャフト19に一体となって繋がっている丈夫なものであるので、下シャフト19に対するハンドル下20やカムレバー21の結合が更に確実なものとなっている。またこれにより、簡単な構造で、大きな力を所定の距離離れた位置に確実に伝達する事ができるので、扉開放操作性の良好な扉開閉機構が得られる。
【0021】
また、L状曲げ部19bは、カムレバー21の嵌合部に対して、上下方向に抜き差しする事ができるため、上記各部品を組み立てた状態から、下シャフト19やハンドル下20を取り外すときは、スライドカム22側から分解する必要がない。即ち、冷蔵室扉2を冷蔵庫本体1に取り付けた状態のまま、ハンドル7側から分解する事ができるので、補修が簡単に行えるようになっている。また、L状曲げ部19a,19bが、それぞれハンドル下20及びカムレバー21に狭持により嵌合しているときは、これら各々の部品における上下方向の寸法や、取り付け角度或いは曲げ角度等に多少の変動があっても、嵌合部分で吸収する事ができる。
【0022】
さて、カムレバー21の下面には、円形ボス21aが設けられている。ここでは、カムレバー21がL状曲げ部19bに取り付けられた状態において、下シャフト19のてこの支点となる回動軸中心19cの下方への延長線上に、この円形ボス21aの中心がある。そして、円形ボス21aは、スライドカム22の穴22aに、回動自在に嵌合している。
【0023】
つまり、スライドカム22は、後述するカムとしての働き以外に、カムレバー21を支持する働きも兼ねており、他にカムレバー21を支持する部材を設けていないので、構造的にもスペース的にも簡略化されたものとなっている。なお、スライドカム22は、ドアキャップ下10を挟んで、補強板23にビス止め(不図示)されている。そして、ハンドル7は、ハンドルベース15に回動自在に取り付けられたハンドル下20の扉外側(本図の右側)から差し込まれ、ハンドル下20に図示しないビス止め等にて固定されている。
【0024】
また、ハンドル7上部より側方に延びるアーム部7yには、貫通穴7aが開けられており、ハンドルベース15上端には、その貫通穴7aに対向して上側に貫通穴15cが開けられている。さらに、ハンドルベース15内側壁より突出する突起15fには、前記貫通穴7aに対向して下側に略円形穴15dが開けられている。これら各穴は、下シャフト19の回動軸中心19cの、上方への延長線上を中心にして設けられており、各穴には下側から上シャフト24が同軸で差し込まれている。
【0025】
これにより、ハンドル7上部は、上シャフト24と共に、ハンドルベース15に回動自在に取り付けられた状態となっている。なお、突起15fより更に下方に、同様にしてハンドルベース15内側壁より突出する突起部15eが設けられており、上シャフト24を前記各穴に差し込んだ後に回転させ、この上シャフト24下部に設けたL状曲げ部24aを、この突起部15eに係合させる事により、上シャフト24の抜け止めとしている。
【0026】
また、上述した、ハンドル7の下部より側方に延びるアーム部7w上面には、下シャフト19の回動軸中心19cの延長線上付近に、円形ボス7bが突出しており、これにはねじりコイルバネであるバネ25がはめ込まれている。そして、その一端であるバネ端25aは、ハンドルベース15を後方へ押すようにこれに当接しており、もう一端であるバネ他端25bは、アーム部7w上面で円形ボス7bの少し手前に設けられた係り部7cに、これを前方へ押すように掛けられている。
【0027】
これにより、使用者がハンドル7の握り部7dを持って手前に引き、冷蔵室扉2を開放した状態で、握り部7dから手を離すと、ハンドル7はバネ25の反力で、元の位置に戻るようになっている。また、上述した上シャフト24のL状曲げ部24a,突起部15e,円形ボス7b,係り部7c,及びバネ25を覆うように、ベースカバー26がハンドルベース15に爪嵌合(後述)で取り付けられ、またハンドル7の前面にはハンドルカバー27が爪嵌合(不図示)で取り付けられる。なお、前記説明した各利点は、ハンドルとは左右方向の反対側に回動軸を持つ、片開きの扉構造においても、同様の効果が得られる事は明白である。
【0028】
図3は、冷蔵室扉右部のハンドルサポート及びハンドルベースを下側から見た図である。同図(a)は、ハンドルサポート13を下側から見た図であり、空洞部13aは、断面が略小判状の穴となっている。また、同図(b)はハンドルベース15を下側から見た図であり、鍵穴状の穴15bは、略円形部15aを有している。また、これらハンドルサポート13及びハンドルベース15を左右方向で反転した形状とすると、各々冷蔵室扉左側のハンドルサポート12及びハンドルベース14の形状となる。
【0029】
そして、空洞部13a及び穴15bには、下シャフト19のL状曲げ部19bが通過するようになっており、また穴15bの略円形部15aには、ハンドル下20の略円形ボス20cが、回動自在に嵌合する。このとき、略円形部15aの円形中心は、下シャフト19の回動軸中心19cに略一致している。なお、略円形部15aの直径の値を、穴15bにおける略長方形の切り込みの巾より大きくしてあるため、ハンドル下20の略円形ボス20cは、前記略長方形の切り込みにはまり込む事はないので、ハンドル下20をハンドルベース15に対して、回動自在に取り付ける事ができる。
【0030】
図4は、冷蔵室扉右部の扉閉止状態での、ハンドル7付近の図1におけるA−A線断面図である。なお、左側のハンドル6付近の構成は、本図を左右に反転したものとなっている。同図に示すように、ドアプレート8の後方折り曲げ部8cには、背面板28が取り付けられている。また、背面板28の後面周縁部には溝28aが設けられており、略帯状のパッキン29の取付部29aが溝28aに差し込まれている。これにより、パッキン29は背面板28に取り付けられている。
【0031】
また、パッキン29の内部には、弾力性のある磁性体29bがほぼ全長に渡って設けられており、扉閉止時には、冷蔵庫本体1周壁を成すカラー鋼板製キャビネット30等の、本体開口部前面31に、このパッキン29が密着する事により、冷蔵庫に対して外気を遮断し、且つ断熱している。なお、2aは冷蔵室扉2内で一体に発泡された、ウレタンフォームの断熱材である。
【0032】
ここで、扉閉止状態から扉の右部を開放する場合を想定する。このとき、使用者がハンドル7の握り部7dを握り、これを手前に引くと、ハンドル7は回動軸中心19c周りで上側から見て右回りに回転する。それと同時に、ハンドル7下部に取り付けられた、上記図2に示したハンドル下20や、その保持部20bに保持された下シャフト19上部のL状曲げ部19aも、回動軸中心19c周りで右回りに回転する。
【0033】
さらに、下シャフト19の右回り方向の回転により、図2に示したカムレバー21も、回動軸中心19c周りで右回りに回転する。そして、本体開口部前面31側に設けられた後述するロック外カム32を、このカムレバー21で押す事により、冷蔵室扉2の右部が開放される。この動作は、図4に示すハンドル7のアーム部7w先端に設けられた当たり部7eが、ハンドルベース15の内壁に設けられた当たり受け部15cに当接するまで行われ、これにより冷蔵室扉2の右部は、本体開口部前面31から所定間隔だけ離される。
【0034】
このとき、冷蔵室扉2の主に右部のパッキン29が、本体開口部前面31に磁性体29bの磁力で密着している状態から、少し離れた状態となるだけで、冷蔵室扉2が左右方向に移動しやすくなる。これにより、冷蔵室扉2が回転自在にロックされる、後述する第2係止位置への移動も容易となる。また、パッキン29が本体開口部前面31から少し離れるだけで、外気が庫内に入りやすくなり、密閉状態が解除されるので、この後更に扉を開放するときは、最初に開放するときよりも少ない力で済む事になる。
【0035】
その後、使用者が更にハンドル7を手前に引くと、ハンドル7の当たり部7eが当たり受け部15cに当接したままの状態で、冷蔵室扉2の右部は更に開放される。なお、握り部7dは、その周辺に指を確実にまわして握る事ができるので、ハンドル7を手前に引く際には、充分に力を加える事ができるため、扉開閉時の操作性が良い事は明白である。
【0036】
そして、使用者が握り部7dを手から離すと、図2で説明したバネ25の反力で、ハンドル7はハンドルベース15に対して、元の位置関係即ち図4に示す位置関係に戻る。このような働きをさせるために、上述したように、バネ25のバネ端25aは、ハンドルベース15を後方へ押すようにこれに当接しており、バネ他端25bは、アーム部7w上面で円形ボス7bの少し手前に設けられた係り部7cに、これを前方へ押すように掛けられている。
【0037】
また、ハンドル7がハンドルベース15に対して元の位置関係に戻る際、ハンドル7がハンドルベース15に当接する時に、打撃音が発生するが、その打撃音を軽減するために、クッション材7fをハンドル7又はハンドルベース15の、少なくともいずれか一方の当接部に設けると良い。
【0038】
そして、ハンドルベース15側の、前記バネ25のバネ端25a付近は、端部へ向かうにつれてソリのように折り曲げられている。これにより、ハンドル下20へ冷蔵庫扉2の右部からハンドル7を差し込む際に、円形ボス7bにバネ25がはめ込まれた状態でも、これがハンドルベース15の壁面に引っかからないようになっている。また、ベースカバー26は爪26a,26bにより、爪嵌合でハンドルベース15に取り付けられている。
【0039】
なお、冷蔵室扉2における断熱材2aの断熱性が不十分で、ハンドルサポート13やハンドルベース15の表面に結露が生じる場合がある。このときは、扉の前方で、ハンドルサポート13付近のドアプレート8内側(断熱材2a側)から、ハンドルサポート13の断熱材2a側にかけて、例えばアルミ箔等の熱伝導材を貼付する事により、結露防止策としても良い。
【0040】
また、ドアプレート8の開口部8b周辺は、ハンドルサポート13とハンドルベース15とで挟まれているので、断熱材2a作成時の発泡ウレタン原料の発泡による、この部分からのウレタン漏れの恐れはない。更に、ハンドルサポート13から外側(ハンドルベース15側)は、断熱材2aから隔離されているので、ハンドル7等の可動部への断熱材の侵入がなく、これら可動部の動作を阻害しない。なお、ハンドルサポート13やハンドルベース15と、ドアプレート8の開口部8b周辺との間に、別途シール処理を施すと、ウレタン漏れの防止は更に確実となる。
【0041】
図5は、冷蔵室扉右部の扉閉止状態での、ドアキャップ下10付近の図1におけるB−B線断面図であり、主にカムレバー21付近を示している。なお、左側のドアキャップ下付近の構成は、本図を左右に反転したものとなっている。同図に示すように、下シャフト19下部のL状曲げ部19bには、下側からスライドカム22に組み込まれたカムレバー21が、これを囲むように取り付けられている。そのため、L状曲げ部19bは、カムレバー21から上下方向に抜き差し可能となっている。なお、図2で示したように、回動軸中心19cの延長線上に設けられた、カムレバー21の下面にある円形ボス21aは、スライドカム22の穴22aに、回動自在に嵌合している。
【0042】
また、図4に示したように、使用者がハンドル7の握り部7dを握り、手前に引くと、図5に示した下シャフト19が上側から見て右回り方向に、回動軸中心19c周りに回転する。そのため、カムレバー21も下シャフト19と同様にして、右回り方向に回動軸中心19c周りに回転し、カムレバー21のてこの作用点となるロック外カム32の前部を押す。そして、冷蔵室扉2の右部が開放される。この動作は、図4に示したハンドル7の当たり部7eが、ハンドルベース15の当たり受け部15cに当接するまで行われ、これにより冷蔵室扉2の右部は、本体開口部前面31から所定間隔だけ離される。
【0043】
なお、ロック外カム32の前部を押すカムレバー21の押し面21bは、冷蔵室扉2の中央寄りとなるにつれて前側の位置となるような形状となっており、ロック外カム32の前部を押している間は殆どその状態である。従って、この押し面21bは、ロック外カム32の前部を、斜め右前方から押すようになっており、その反力として、冷蔵室扉2の右部を、右側前方へ移動させるような力が働く事になる。
【0044】
また、上述したロック外カム32,カムレバー21,下シャフト19,及びハンドル7による、本体開口部前面31からの所定間隔の扉開放は、てこの原理を利用したものである。ここで、ハンドル7を手前に引く際に、ロック外カム32に対して力の加わる方向を、或程度自由な方向に変える事が可能であり、冷蔵室扉2の移動方向と同様の方向に力が加わるようにする事も可能であるので、これにより、扉移動時の開放抵抗を低減する事ができる。なお、この事は、ロック外カムに力を加える場合のみでなく、冷蔵庫本体1の他の部分に力を加える構造とした場合でも、同様の効果が得られる。
【0045】
さらに、カムレバー21の押し面21bにおける、ロック外カム32と接する部分から、回動軸中心19cまでの距離は、回動軸中心19cからハンドル7の握り部7d中心までの距離よりも短いため、握り部7dに加えた力は、てこの原理により、その各々の長さに反比例した値となって拡大され、ロック外カム32に伝わる。従って、握り部7dに加えた力よりも強い力でロック外カム32押す事ができるので、これにより、少ないスペースで扉開放時に必要な力が低減された、デザイン的にも美しい扉開閉機構を提供する事ができる。
【0046】
また、てこの作用点を有するカムレバー21は、冷蔵室扉2の下部に配置されているため、冷蔵室扉2の重みにより、カムレバー21と相手側(例えばロック外カム32)が上下方向に押さえつけられ、これらの位置関係が上下方向で安定して保持される。これにより、てこによる動作力が、扉移動時の開放抵抗がかかる部分に確実に伝わるので、更に安定した扉開放動作が得られる扉開閉機構を提供する事ができる。
【0047】
そして、ハンドル7の回動を、下シャフト19を介してカムレバー21に伝える構成であるため、てこの力点となる位置(ここではハンドル7の握り部7dの位置)と、てこの作用点となる位置(ここではカムレバー21とその相手側であるロック外カム32との接触位置)を、上下方向で扉開放操作性が良好となる位置にそれぞれ設定する事ができる。しかも、下シャフト19は、図2で示した空間18を通す事により、外からは見えない構成であるため、デザイン的にも美しい扉開閉機構を提供する事ができる。
【0048】
なお、前記説明した各利点は、ハンドルとは左右方向の反対側に回動軸を持つ、片開きの扉構造においても、同様の効果が得られる事は明白である。ところで、43はスライドカム22に設けられた、ロック外カム32と係合するスライド外カムである。詳しくは後述する。また、同図において括弧付きの符号で示した部分についても後述する。
【0049】
図6は、扉の下方に配置されるヒンジアングルを示す図である。同図(a)は、冷蔵室扉2の下方で、冷蔵庫本体1の本体開口部前面31にビス等(不図示)で取り付けられる、ヒンジアングル33の中央から右半分を上側から見た平面図である。なお、ヒンジアングル33の中央から左半分は、本図を左右に反転したものとなっている。また、同図(b)〜(d)は、それぞれ同図(a)のC−C線断面図,D−D線断面図,E−E線断面図である。
【0050】
同図において、断面が略L字状の細長いアングル33aの、右端部にはヒンジピン34が、右端から少し中央寄り部分には前後に長い形のロック外カム32が、それぞれカシメ止めにて取り付けられており、上方に突出している。なお、冷蔵室扉2の下方には、その扉の重量等が加わるため、補強のためロック外カム32は、金属製(例えばステンレス鋼板)のプレス品より成っている。また、アングル33a及びヒンジピン34も金属製であり、それぞれ例えば厚さ3.2mmの亜鉛メッキ鋼板,及びステンレス鋼棒材となっている。
【0051】
ヒンジピン34は、冷蔵室扉2開閉時の回転軸となるものである。また、インサート成形により、アングル33a周囲にヒンジカバー33bが形成されており、後述する第2カム突起35を含むロックカム部36は、ヒンジアングル33と一体に形成されている。また、ヒンジアングル33の右端に設けられた33cは当たり受け部であり、扉開放時にこの部分で扉の開き角度を制限する。
【0052】
なお、ヒンジピン34の上面が、上述したスライドカム22における対応する面を支え、ヒンジピン34周辺の他の部分を冷蔵室扉2下部より隔離させており、扉移動や開閉時における、他の部分による摩擦や引っかかりを防止する役目を果たしている。また、扉開放抵抗の多くもこのヒンジピン34上面にかかる事になる。
【0053】
そして、扉開放時にロック外カム32の前部を、上述したカムレバー21が押す構成であるため、押しやすい位置となっており、他に部材を追加したり補強したりする必要もないので、構造が簡素化されて安価となっている。さらに、この構成は、扉移動時の開放抵抗が主にかかるヒンジピン34の付近に設けられており、てこによる動作力が、扉移動時の開放抵抗がかかる部分に確実に伝わるので、これにより安定した扉開放動作が得られる扉開閉機構を提供する事ができる。
【0054】
図7は、扉の上方右側に配置されるロックカムを示す図である。同図(a)は、冷蔵庫本体1の上部に設けられたヒンジアングル(不図示)にビス等で取り付けられる、ロックカム37を示している。ロックカム37は、冷蔵室扉2の上部右側に配置されている、後述するスライドカム40に対応している。本図は、ロックカム37を上側から見た図であり、左側のロックカムは、本図を左右に反転した形状となっている。また、同図(b)〜(d)は、それぞれ同図(a)のF−F線断面図,G−G線断面図,H−H線断面図である。ロックカム37の右側端部には、ヒンジピン34が挿入される貫通穴38が開けられている。また、貫通穴38周りで同心状に、円弧状の第2カム突起35が形成されている。
【0055】
ロックカム37の左側端部には、上述したロック外カム32と上下に対向した位置及び類似の形状で、樹脂成形にてロック外カム39が一体に形成されている。本実施形態においては、上述したカムレバー21は、冷蔵室扉2の下部のみに配置されており、扉の上方にあるロック外カム39を押す構造にはなっていないため、このロック外カム39の材料としては、例えばポリアセタール樹脂等の樹脂材料を使用しても、強度上は充分である。なお、ロック外カム39は、相手側の後述するスライド外カム43との係合領域を大きくするため、ロック外カム32と比較して、係合関係は同じであるがより長い形状としている。また、aはビス止め用のボスである。
【0056】
図8は、扉の上部右側に配置されるスライドカムを示す図である。同図(a)は平面図であり、同図(b)は正面縦断面図を示している。同図のスライドカム40は、前記ロックカム37に対応している。スライドカム40の右側端部には、扉閉止状態の第1係止位置から、ヒンジピン34との係合を離脱する方向へと扉を導く第1溝カム41と、前記第1係止位置から、ヒンジピン34が回転軸として機能する第2係止位置へと扉を導く第2溝カム42が設けられている。
【0057】
そして、同じくスライドカム40の右側端部には、図7で示した第2カム突起35に第2係止位置で係合するように配置された、第1カム突起44が設けられている。また、スライドカム40の左側後部には、図7で示したロック外カム39に係合するように配置された、スライド外カム43が設けられている。なお、各係止位置の状態については後述する。また、aはビス止め用のボスである。
【0058】
図9は、冷蔵室扉2右側下部のスライドカム付近の図であり、同図(a)は下面図、同図(b)は正面縦断面図を示している。同図に示すように、スライドカム22には、図8で示したスライドカム40と同様にして、右側端部には第1溝カム41,第2溝カム42,第1カム突起44が設けられている。また、スライドカム22には、図5,図6で示したロック外カム32が挿入される開口部45が設けられている。
【0059】
なお、上述したカムレバー21の回動軸となる円形ボス21aは、スライドカム22の穴22aに、回動自在に嵌合している。また、スライドカバー22に取り付けられている46は冷蔵室扉2を全開したときの開放止めとなるストッパーであり、当たり部46aを有している。そして、扉開放時には、図6に示したヒンジアングル33に設けられた当たり受け部33cに、当たり部46aが当たって、扉はそれ以上開かないようになっている。
【0060】
さらに、冷蔵室扉2の中央寄りには、ローラー組品47が取り付けられている。これは、この後部に左右に連なるローラー47aが、冷蔵室扉2の閉止時にヒンジアングル33上面に乗り上げる事により、冷蔵室扉2の荷重を支え、本体開口部前面31との密閉状態を良好に保つ働きをするとともに、扉開閉動作を補助する働きもしている。また、前記スライドカム22,ストッパー46,ローラー組品47は、ドアキャップ下10を介して補強板23にビス止めされている。bはその各部品を止めるビスである。なお、図9(b)においては、図が複雑になる事を避けるため、ストッパー46,ローラー組品47,及びドアプレート8は、図示を省略している。
【0061】
図10は、本実施形態の扉開閉機構の、扉の開き始めの動作を示す説明図である。同図は冷蔵室扉2の下部平面付近における状態を模式的に示しており、扉の右側を開くときの、ロックカム部36とスライドカム22との相対位置関係を表している。なお、同図では冷蔵庫前部の左右両側を図示しており、中央部分は図示を省略している。同図(a)は、冷蔵室扉2の閉止状態を示しており、ここではロックカム部36とスライドカム22とから成るカム機構は、第1係止位置をとっている。
【0062】
このとき、左右のスライドカム22にそれぞれ設けられた第1溝カム41は、各々扉の斜め内側向きとなるように形成されており、各々がヒンジピン34に規制されるので、使用者が冷蔵室扉2或いは上述したハンドルの握り部を、左右両側から同時に手前に引いても、冷蔵室扉2が冷蔵庫本体1から脱落する事はない。
【0063】
同図(b)は、冷蔵室扉2右側の、ハンドル7の握り部7dを使用者が握り、手前に少し引く事により、冷蔵室扉2が右側から開き始めた状態を示している。このとき、握り部7dを手前に少し引いた事で、右側のカムレバー21が回動中心19c周りに右回転し、カムレバー21の押し面21bがロック外カム32の前部先端右側を斜め左後方へ押す事となる。
【0064】
その反動により、右側のスライドカム22に形成された第1溝カム41の右壁面41bが、右側のロックカム部36のヒンジピン34に当接しつつ斜め右前方へと移動し、それに伴い冷蔵室扉2の右部も、斜め右前方へ移動する。それと同時に、左側のスライドカム22に形成された第2溝カム42の後部壁面42aが、左側のロックカム部36のヒンジピン34に当接しつつ斜め右後方へと移動し、それに伴い冷蔵室扉2の左部も、斜め右後方へ移動する。
【0065】
同図(c)は、握り部7dを使用者が更に手前に引く事により、冷蔵室扉2が右側から更に開いた状態を示している。このとき、右側のカムレバー21の押し面21bが、更にロック外カム32の前部先端右側を斜め左後方へ押し、右側のスライド外カム43の摺動面43aが、右側のロック外カム32の摺動面32aと摺動する事となる。そして、右側のヒンジピン34に案内された第1溝カム41が、冷蔵室扉2の右部を更に斜め右前方へと移動させる。また、左側の第2溝カム42の後部壁面42aは、左側のヒンジピン34に当接しつつ斜め右後方へと更に移動し、それに伴い冷蔵室扉2の左部も、斜め右後方へ更に移動する。
【0066】
なお、このとき、図4に示したハンドル7の当たり部7eは、握り部7dを更に手前に引いた事により、ハンドルベース15の当たり受け部15cに当接するので、これ以上握り部7dを手前に引いても、カムレバー21はロック外カム32を押す事はなく、以後ハンドル7は、通常の取っ手の働きのみをする事になる。
【0067】
また、上述したように、ロック外カム32の前部を押すカムレバー21の押し面21bは、冷蔵室扉2の中央寄りとなるにつれて前側の位置となるような形状となっており、ロック外カム32の前部を押している間は殆どその状態である。従って、この押し面21bは、ロック外カム32の前部を、斜め右前方から押すようになっており、その反力として、冷蔵室扉2の右部を、右側前方へ移動させるような力が働く事になる。
【0068】
これは、押し面21bが、ロック外カム32の前部を、扉の開放方向と近い方向に沿った、その反力の方向に押している事になる。そして、冷蔵室扉2を右側前方へ移動させるこのような力により、右側のスライドカム22に形成された第1溝カム41が、右側のヒンジピン34の外周に沿って移動しやすくなる。
【0069】
また、この押し面21bの動きにより、左側のスライドカム22も、同時に扉の右方向へ引かれるため、左側の第2溝カム42は、左側のヒンジピン34の外周に沿って移動しやすくなり、左側のスライドカム22は、後述する第2係止位置をとりやすくなる。それ故、前記カムレバー21の押し面21bによる扉移動動作力の分力の一部が、冷蔵室扉2を第2係止位置へ移動させるように働く事となる。こうなれば扉の移動が確実となり、これにより扉開放操作性の良好な扉開閉機構が得られる。
【0070】
また、同図(a)〜(c)に示した扉開放時において、左側のカムレバー21の押し面21bは、左側のロック外カム32に軽く接する程度であり、また左側のスライドカム22の動きを阻害しない形状にもなっている。そして、このような左側の押し面21bとロック外カム32との関係は、扉開閉時でこれらが近接している間は常に保たれる。なお、この時左側の押し面21bとロック外カム32との間に少し隙間を設ける構成としておけば、左側のスライドカム22の移動時に、押し面21bとロック外カム32との摩擦による異常音の生じる恐れがなくなる。
【0071】
図11は、本実施形態の扉開閉機構の、扉を前記より更に開くときの動作を示す説明図である。同図は冷蔵室扉2の下部平面付近における状態を模式的に示しており、扉の右側を前記より更に開くときの、ロックカム部36とスライドカム22との相対位置関係を表している。なお、同図では冷蔵庫前部の左右両側を図示しており、中央部分は図示を省略している。但し、同図(c)に関しては、右側も図示を省略している。
【0072】
同図(a)は、図10(c)の状態から、使用者が握り部7dを持って冷蔵室扉2を更に手前に引き、扉の右側が更に開いた状態を示している。この時、冷蔵室扉2の左側において、第2溝カム42の円形部42bが、ヒンジピン34と接する位置になり、左側のスライドカム22は第2係止位置となる。そして、左側の第1カム突起44が第2カム突起35と係合を開始し、摺動案内される。
【0073】
また、扉の右側では、スライド外カム43の摺動面43bが、ロック外カム32の摺動面32b上を摺動する。これらの摺動面は、左側のヒンジピン34を中心軸とする円弧上にある。以上により、左側のスライドカム22が、左側のヒンジピン34から外れないようにロックされ、冷蔵室扉2が冷蔵庫本体1から脱落する事が防止されるので、その結果、扉の開閉を確実に行えるようにする事ができる。
【0074】
更に扉が回転すると、左側のヒンジピン34を回転軸として、右側の第1溝カム41の奥部41aでの右壁面41bが、ヒンジピン34に当接しつつ移動し、その後、右側のヒンジピン34と第1溝カム41との係合が解除される。また、この、右側の第1溝カム41の奥部41aと、ヒンジピン34との係合は、左側の第1カム突起44が第2カム突起35と係合するときの補助となる働きをしており、更にはスライド外カム43やロック外カム32が欠損したときの補助となる働きもしている。
【0075】
さらに、同図(b)に示すように、使用者が握り部7dを持って冷蔵室扉2を更に手前に引き、扉の右側を更に開くと、右側のロック外カム32とスライド外カム43との係合が解除され、即ち右側のロックカム部36とスライドカム22との係合が解除される。また、扉の左側では、ヒンジピン34の軸中心を中心として、スライド外カム43の摺動面43cと、ロック外カム32の摺動面32cとが摺動し、スライド外カム43がロック外カム32に摺動案内される。
【0076】
その後、同図(c)に示すように、左側の第1カム突起44と第2カム突起35との係合のみにより、左側のスライドカム22がロックカム部36に案内され、左側のヒンジピン34を回転軸として冷蔵室扉2が開かれる。また、この状態から冷蔵室扉2を閉じる場合は、冷蔵室扉2前面の右端付近を手で後方に押せば良く、このときスライドカム22やロックカム部36上の各部の関係は、図10及び図11で示したものと同様となる。但し、この場合は、使用者がハンドル7の握り部7dを握って手前に引いている事はないので、カムレバー21のみは、ばね25の反力により元に戻されており、スライドカム22との関係は、図10(a)で示したような状態となっている。
【0077】
なお、図10,図11は、冷蔵室扉2の下側における、スライドカム22とロックカム部36との関係を示したものであるが、冷蔵室扉2の上側における、スライドカム40とロックカム37との関係も同様である。また、扉の左側を開ける場合は、図10及び図11の各図を左右方向で反転させた関係となる。
【0078】
図12は、冷蔵室扉右部の扉閉止状態での、ドアキャップ下10付近の図1におけるB−B線断面図であり、図5で示したものに相当する他の実施例を示している。なお、左側のドアキャップ下付近の構成は、本図を左右に反転したものとなっている。同図に示すように、上述した下シャフト19に相当する下シャフト48下部のL状曲げ部48bには、下側からスライドカム49に組み込まれたカムレバー50が、これを囲むように取り付けられている。そのため、L状曲げ部48bは、カムレバー50から上下方向に抜き差し可能となっている。
【0079】
また、スライドカム49及びカムレバー50は、下シャフト48の回動軸中心48cが、ロック外カム32の前部より後方に位置する事のみ異なり、その他は図5で示したものと同様の構造となっている。なお、ロック外カム32の前部を押すカムレバー50の押し面50bは、下シャフト48のてこの支点となる回動軸中心48cが、ロック外カム32の前部より後方に位置するようになっており、ロック外カム32の前部を押している間は殆どその状態である。
【0080】
従って、この押し面50bは、ロック外カム32の前部を、斜め右前方から押すようになっており、その反力として、冷蔵室扉2の右部を、右側前方へ移動させるような力が働く事になる。それ故、前記カムレバー50の押し面50bによる扉移動動作力の分力の一部が、冷蔵室扉2を第2係止位置へ移動させるように働く事となる。こうなれば扉の移動が確実となり、これにより扉開放操作性の良好な扉開閉機構が得られる。
【0081】
ところで、上述した断熱材2aには発泡ウレタンを用いているが、他の発泡断熱材を用いても良く、更にはガラスウール等の断熱材を用いても良い。また、これまで述べてきた本実施形態では、てこのアームであるカムレバーが冷蔵室扉の下部にのみ配置されている場合を示したが、扉の上部において相当する位置にもカムレバーを設けて対応させると、扉開放操作性は更に良くなる事は明白である。また、上述したカムレバー21,50に相当する部品の形状は、単なる棒状であっても、扉を開放させる機能としては充分に働くものである。
【0082】
さらに、本実施形態では、冷蔵庫の左右両開きの扉を例に挙げて説明したが、例えばヒンジ式片開き扉のような、他の種類の扉であっても、同様の効果が得られる。また、扉の開き方向は上下方向でも良く、さらには扉が本体の上面や下面に配置されていても、同様の効果が得られる。
【0083】
しかも、本発明の扉開閉機構の構造は、引き出し式扉の開放手段としても用いる事ができるのは明白である。例えば、ハンドルを扉の左右方向中央で上部に設け、ハンドルの回動軸中心を握り部よりも扉の上下方向中央部側に水平に設け、てこのアームである上記カムレバーに相当する部分を扉の左右の少なくとも一方に設けると良い。さらに、ハンドルの握り部に指を入れる事ができる構造としておけば、使用者の腕の重さや体重も利用して、ハンドルを下方に引きつつ扉を開ける事ができるので、これにより、更に扉開放操作性が向上する。
【0084】
本実施形態について、これまで説明してきた部分以外の部分の構成を、以下に説明する。図13は、冷蔵室扉左部のハンドル6付近の拡大図である。また、図14〜図17は、それぞれ図13のL−L線断面図,I−I線断面図,J−J線断面図,K−K線断面図を示している。ここで、図17は、本発明の扉開閉機構における、扉の下部に配置されたヒンジアングルを示している。さらに、図18〜図20は、それぞれ図15〜図17各左端の部分拡大図である。また、図21,図22は、それぞれ図13のJ−J線断面図,K−K線断面図に相当しており、扉の左右両側を表示して、本発明の扉開閉機構の動作を示している。そして、図23,図24はそれぞれ図21,図22各左端の部分拡大図である。
【0085】
図13,図14に示すように、ハンドルベース14とハンドルサポート12とで、ドアプレート8をその開口部8aにおいて挟み込む構成で、ハンドル形成部の空間が作られている。ハンドル6前面には、上下に延びる金属製の補強板61がネジ63で固定されており、更にハンドルカバー62を爪62a,62bによる爪嵌合でハンドル6前面に取り付け、これをカバーしている。ハンドル6はその上下端より、それぞれアーム部6y,6wが扉の中央方向へと延びており、同様にして補強板61もその上下端より、それぞれアーム部61aa,61abが扉の中央方向へと延びている。
【0086】
図13,図18に示すように、ハンドル6上部では、補強板61のアーム部61aaが、局部的にハンドル6のアーム部6yの、くびれ部分6zを通過して回動軸部分まで延びており、ここを上シャフト24が貫通する事により、ハンドル6が回転可能に支持されている。
【0087】
図13,図19に示すように、ハンドル6下部では、補強板61のアーム部61abが、局部的にハンドル6のアーム部6wの、くびれ部分6xを通過しており、その端部には断面がコの字状の立ち上がり61aが設けられている。一方、下シャフト19上部のL状曲げ部19aは、ハンドル下20にはめ込まれており、更にその外側を、補強板61におけるコの字状の立ち上がり61aが、これを挟み込むように嵌合している。なお、cはハンドル6とハンドル下20を固定するためのビスである。
【0088】
図13,図20に示すように、下シャフト19下部のL状曲げ部19bは、冷蔵室扉2下部に設けられたスライドカム22に組み付けられた、カムレバー21の凹部に嵌合される。また、図18,図19に示すように、ハンドル6の回動軸近傍及びアーム部6y,6wの可動部を覆い、更にハンドルベース14のドアプレート嵌合部14zを覆うため、樹脂製のベースカバー26が設けられている。
【0089】
さて、図21,図23に示すように、冷蔵室扉2の閉止状態から、使用者がハンドル6を手前に引くと、ハンドル6は回動軸中心19c周りで上側から見て左回りに回転する。このとき、ハンドル6のアーム部6wは、ベースカバー26に接触しない位置関係となっている。このようなハンドル6の回転に伴い、図22,図24に示すように、冷蔵室扉2下部のカムレバー21が下シャフト19に連動して回転し、冷蔵庫本体側に設けられたヒンジアングル33に取り付けられているロック外カム32前部を押す。これにより、冷蔵室扉2自体が、右側のヒンジピン34を軸として左回転し、冷蔵室扉2の左部が開放される。
【0090】
上述したように、ハンドル6の回動軸近傍、及びハンドル6のアーム部可動部を覆うための、一体成形された樹脂製カバー(ベースカバー26)を設けているため、機構部に埃,飲料等が入り込みにくく衛生的であり、清掃も容易である。また動作不良等の問題も発生しにくい。また、ハンドル部に金属製の補強板61を組み付ける事により、剛性に優れた扉開閉機構が得られる。これによりハンドルのアーム部可動部を細くする事ができ、カバーにより覆いやすくなる。
【0091】
なお、以上の図13〜図24で説明した構成については、右側のハンドル7付近においては左右に反転した関係となっている事は言うまでもない。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、少ない力で扉を開ける事ができて扉開放操作性が良好であり、しかも外観上も美しくデザイン的に洗練された扉開閉機構を提供する事ができる。
【0093】
また、ハンドルの回動軸近傍、及びハンドルのアーム部可動部を覆うための、一体成形された樹脂製カバーを設けているため、機構部に埃,飲料等が入り込みにくく衛生的であり、清掃も容易である。また動作不良等の問題も発生しにくい。また、ハンドル部に金属製の補強板を組み付ける事により、剛性に優れた扉開閉機構が得られる。これによりハンドルのアーム部可動部を細くする事ができ、カバーにより覆いやすくなる。
【0094】
さらに、断熱材が注入された扉組品の開口部を塞ぎつつハンドルを扉に組みつけている組付け部材(実施形態ではハンドルベース)をも、この樹脂製カバーが覆い、これにより外観を形成しているので、傷付き,破損等に関しては、この樹脂製カバーの交換のみで対応でき、サービス性,メンテナンス性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の扉開閉機構を備えた冷蔵庫の一実施形態を示す正面図。
【図2】冷蔵室扉右部のハンドル付近の拡大図。
【図3】冷蔵室扉右部のハンドルサポート及びハンドルベースを下側から見た図。
【図4】冷蔵室扉右部の扉閉止状態での、ハンドル付近の図1におけるA−A線断面図。
【図5】冷蔵室扉右部の扉閉止状態での、ドアキャップ下付近の図1におけるB−B線断面図。
【図6】扉の下方に配置されるヒンジアングルを示す図。
【図7】扉の上方右側に配置されるロックカムを示す図。
【図8】扉の上部右側に配置されるスライドカムを示す図。
【図9】冷蔵室扉右側下部のスライドカム付近の図。
【図10】扉の開き始めの動作を示す説明図。
【図11】扉を更に開くときの動作を示す説明図。
【図12】冷蔵室扉右部の扉閉止状態での、他の実施例のドアキャップ下付近の図1におけるB−B線断面図。
【図13】冷蔵室扉左部のハンドル付近の拡大図。
【図14】図13のL−L線断面図。
【図15】図13のI−I線断面図。
【図16】図13のJ−J線断面図。
【図17】図13のK−K線断面図。
【図18】図15左端の部分拡大図。
【図19】図16左端の部分拡大図。
【図20】図17左端の部分拡大図。
【図21】図13のJ−J線断面図に相当する図。
【図22】図13のK−K線断面図に相当する図。
【図23】図21左端の部分拡大図。
【図24】図22左端の部分拡大図。
【符号の説明】
1 冷蔵庫本体
2 冷蔵室扉
3 野菜室扉
4a,4b,5 冷凍室扉
6,7 ハンドル
8 ドアプレート
9 ドアキャップ上
10 ドアキャップ下
11 箱体
12,13 ハンドルサポート
14,15 ハンドルベース
16 冷蔵室扉小組品
17 冷蔵室扉中組品
18 空間
19 下シャフト
20 ハンドル下
21 カムレバー
22 スライドカム
23 補強板
24 上シャフト
25 バネ
26 ベースカバー
27 ハンドルカバー
28 背面板
29 パッキン
30 カラー鋼板製キャビネット
31 本体開口部前面
32 ロック外カム
33 ヒンジアングル
34 ヒンジピン
35 第2カム突起
36 ロックカム部
37 ロックカム
38 貫通穴
39 ロック外カム
40 スライドカム
41 第1溝カム
42 第2溝カム
43 スライド外カム
44 第1カム突起
45 開口部
46 ストッパー
47 ローラー組品
48 下シャフト
49 スライドカム
50 カムレバー
61 補強板
62 ハンドルカバー
63 ネジ

Claims (2)

  1. 扉のハンドルに加えられた動作力をてこにより拡大して本体側に伝達し、該扉と本体との間を所定間隔に離隔させる扉開閉機構において、
    前記ハンドルより前記てこの支点まで延びるアーム部を有し、該てこの支点近傍及び該アーム部を覆うカバーと、前記ハンドルに加えられた動作力を前記本体側に到るまでの所定の距離伝達する伝達部材とを設け、
    前記伝達部材は前記てこの支点となる回動軸中心を有するシャフトであり、前記シャフトの前記ハンドル側の端に曲げ部を設け、該曲げ部を前記回動軸中心周りに回動させる事により、前記動作力の伝達を行い、
    前記ハンドル及び前記アーム部を補強する補強部材を前記ハンドル及び前記アーム部に一体に設け、前記シャフトの曲げ部は前記アーム部に嵌合するハンドル下部材にはめ込まれており、更にその外側を、前記補強部材の前記アーム部側に設けたコの字状の立ち上がりが挟み込むように嵌合している事を特徴とする扉開閉機構。
  2. 前記ハンドルを扉に組み付ける組付け部材を前記カバーにより覆った事を特徴とする請求項1に記載の扉開閉機構。
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