JP3568721B2 - インピーダンスボンド - Google Patents
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Description
この発明は、インピーダンスボンドに関し、主にその不平衡電流検出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インピーダンスボンドは電気車のレールの継目の両側に配置され、レール電流や信号電流を伝達するものであるが、レールの状態にひび割れ等の異常が発生すると一対のレールに不平衡電流が流れ、インピーダンスボンドにも不平衡電流が流れる。従って、インピーダンスボンドの不平衡電流を検出することによりレールの異常を検出することができる。又、何らかの異常によりレールに過電流が流れることがある。
【0003】
図6はインピーダンスボンドの構造を示し、図7はインピーダンスボンドの回路を示す。図において、1は鉄心、2は鉄心締付バンド、3〜5は鉄心1に巻回された一次コイル、二次コイル、及び三次コイルであり、一次コイル3は二つのコイル部3a,3bに分かれ、中性点3cで接続されている。これらはアルミ容器6に収納され、隙間にはエポキシ樹脂7が充填されている。又、各コイル3〜5にはそれぞれリード線8〜10が設けられ、リード線8の先端には一次端子11と中性点端子12が容器6から突出して形成され、リード線9,10の先端にも二次端子13及び三次端子14が突出形成される。15はインピーダンスボンドの全体を示し、一次端子11はレールと接続され、中性点端子12はもう一方のインピーダンスボンドの中性点端子と接続される。
【0004】
図8は従来のインピーダンスボンドの不平衡電流検出装置の構成図を示し、16,17は一次コイル3の両端のリード線8にそれぞれ設けられた直流変流器(DCCT)であり、直流変流器16,17により一対のレールから一次コイル3に流入する、あるいは逆に一次コイル3から各レールに流出するレール電流を検出し、このレール電流を10Ωのシャント抵抗18,19により電圧に変換し、ローパスフィルタ20,21によりノイズを除去する。こうして得られた二つの電圧値の偏差を差動増幅器22により検出し、この偏差が所定値以上の場合にはコンパレータ及び出力回路23から出力を出し、レール電流に不平衡が生じたと判定し、レールの異常を検出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の不平衡電流検出装置においては、インピーダンスボンド15内に一対の直流変流器16,17を設ける必要があり、インピーダンスボンド15が大形になった。又、直流変流器16,17は動作用電源を必要とし、高価になった。さらに、動作点検時には不平衡電流をレール又はインピーダンスボンド15に流す必要があり、このための装置が大掛かりなものとなった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するために成されたものであり、不平衡電流を検出する機能を有し、小形にすることができるとともに、動作用電源が不要であり、動作の点検も簡単に行うことができるインピーダンスボンドを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係るインピーダンスボンドは、レールと接続された一次コイルの中性点近傍に磁気を感知する磁気センサを設けたものである。
【0008】
請求項2に係るインピーダンスボンドは、螺合した非磁性ボルト内に磁気センサを設けたものである。
【0009】
請求項3に係るインピーダンスボンドは、一次コイルの中性点近傍に感動レベルが異なる複数の磁気センサを設けたものである。
【0010】
請求項4に係るインピーダンスボンドは、内部に磁気センサを樹脂によりモールドしたものである。
【0011】
請求項5に係るインピーダンスボンドは、磁気センサの外周に点検用磁界を発生する点検用コイルを設けたものである。
【0012】
請求項6に係るインピーダンスボンドは、螺合した非磁性ボルト内に磁気センサ及び点検用コイルを設けたものである。
【0013】
請求項7に係るインピーダンスボンドは、磁気センサの近傍に感動レベルを調整する磁性体を設けたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面とともに説明する。図1(a),(b)はこの実施形態によるインピーダンスボンドの平面図及び正面図を示し、24はインピーダンスボンド15の一次コイル3の中性点3c近傍においてインピーダンスボンド15に螺合された中空の非磁性ボルトであり、非磁性ボルト24の内部には図2にも示すように磁気センサであるリードスイッチ25が固定され、その周囲には点検用コイル26が設けられている。25aはリードスイッチ25の出力線、26aは点検用コイル26の入力線である。又、27は非磁性ボルト24の内部の下端に設けられた磁性体である。
【0015】
リードスイッチ25は図3(a)に示すように一対の磁性体からなる接点25bをガラスからなる保持部25cにより保持したものであり、感動磁界以上の磁界が加わると接点25b間が閉じ、開放磁界以下の磁界が加わった場合には接点25b間が開く、図3(b)はリードスイッチ25の周囲に点検用コイル26を配設した場合を示し、点検用コイル26に電流を流すと磁界が発生し、磁力線Aの作用により接点25bが閉じる。又、インピーダンスボンド15の回路を示す図4においてリードスイッチ25の位置を示し、また従来構造を示す図6においてもリードスイッチ25の位置を示す。
【0016】
次に、上記構成の動作を説明する。図5はインピーダンスボンド15の一次側の磁界分布を示し、レールからレール電流が一次コイル3の両端から矢印で示すように流入する場合を考える。この場合、各リード線8には図示のように電流が流れるので(a)に示すように磁界が発生し、各リード線8(A),8(B)を流れる電流により発生する磁界A,Bは(b),(c)に示すようになる。従って、レール電流が平衡している場合には、(b)に示すように中性点3cにおいては磁界A,Bは大きさが等しく方向が反対となるので磁界零となる。このため、中性点3cの近傍にリードスイッチ25を設けてもリードスイッチ25は動作しない。
【0017】
一方、レールに不平衡電流が流れている場合には磁界A,Bは(c)に示すようになり、中性点3cにおいて磁界は零とならない。このため、リードスイッチ25はこの磁界が感動磁界以上であれば動作し、レール電流の不平衡を検知し、レールの何らかの異常状態を検知することができる。
【0018】
又、点検用コイル26に電流を流すと点検用磁界が発生し、これによってリードスイッチ25が正常に動作するか否かを検出することができる。
【0019】
上記実施形態によれば、一次コイル3の中性点3cの近傍にリードスイッチ25を設け、これによりレールの不平衡電流を検出しており、直流変流器16,17を設ける必要がなく、インピーダンスボンド15を小形化することができる。又、リードスイッチ25は電源を必要とせず、安価にすることができる。さらに、リードスイッチ25をインピーダンスボンド15に螺合した非磁性ボルト24内に設けており、非磁性ボルト24のねじ込み具合により中性点3cとの距離を調整し、リードスイッチ25の感動レベルを容易に調整することができる。
【0020】
又、リードスイッチ25の外周に点検用コイル26を設け、点検用コイル26により磁界を発生させ、リードスイッチ25の動作点検を行うようにしており、レール等に不平衡電流を流す必要がなく、動作点検を簡単に行うことができる。又、この点検用コイル26をリードスイッチ25と共に非磁性ボルト24内に設けており、やはり感動レベルの調整が容易となる。さらに、非磁性ボルト24内においてリードスイッチ25の近傍に磁性体27を設けており、これにより磁界分布が変化するので、リードスイッチ25の感動レベルを調整することができる。
【0021】
なお、同一感動レベルのリードスイッチ25を例えば中性点3cの上下に設け、各リードスイッチ25からの出力により不平衡電流を検出するようにすれば、信頼性が2倍になる。又、中性点3cの近傍に感動レベルが異なる複数のリードスイッチ25を設ければ、不平衡電流の不平衡レベルがどの程度であるかを判別することができ、レールの異常状態の判別を行うことができる。又、リードスイッチ25を非磁性ボルト24内に設けたが、インピーダンスボンド15内に樹脂によりモールドしてもよい。又、図1(a)に二点鎖線で示すように一対の一次端子11の近傍にそれぞれリードスイッチ25を設ければ、レール電流の過電流を検出することができ、この場合にも直流変流器16,17は必要なく、小形安価とすることができ、動作点検も容易となる。
【0022】
【発明の効果】
以上のようにこの発明の請求項1によれば、一次コイルの中性点近傍に磁気センサを設けてレール電流の不平衡を検出しており、インピーダンスボンドを小形にすることができるとともに、動作用電源が不要で安価にすることができ、動作点検も容易となる。
【0023】
請求項2,6によれば、磁気センサのみあるいは磁気センサと点検用コイルをインピーダンスボンドに螺合した非磁性ボルト内に設けており、非磁性ボルトのねじ込み具合により磁気センサの感動レベルを調整することができる。
【0024】
請求項3によれば、一次コイルの中性点近傍に感動レベルが異なる複数の磁気センサを設けており、レール電流の不平衡の度合を検知することができ、これによりどのような異常かを判別することができる。
【0025】
請求項4によれば、インピーダンスボンド内に磁気センサを樹脂によりモールドしており、一層の小形化が可能となる。
【0026】
請求項5によれば、磁気センサの外周に点検用コイルを設けており、磁気センサの動作点検時にレール等に不平衡電流を流すための大掛かりな装置が不要となり、動作点検が簡単となる。
【0027】
請求項7によれば、磁気センサの近傍に磁性体を設けており、これにより磁気分布が変化して感動レベルを調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるインピーダンスボンドの平面図及び正面図である。
【図2】この発明によるインピーダンスボンドの要部正面図である。
【図3】この発明によるリードスイッチの断面図、リードスイッチを点検用コイル内に収納した状態の断面図である。
【図4】この発明によるインピーダンスボンドの回路図である。
【図5】この発明によるインピーダンスボンドの一次側の磁界分布の説明図である。
【図6】従来のインピーダンスボンドの一部破断平面図及び半縦断側面図である。
【図7】従来のインピーダンスボンドの回路図である。
【図8】従来のインピーダンスボンドの不平衡電流検出装置の構成図である。
【符号の説明】
3…一次コイル
3c…中性点
11…一次端子
15…インピーダンスボンド
24…非磁性ボルト
25…リードスイッチ
26…点検用コイル
27…磁性体
Claims (7)
- 電気車のレール電流及び信号電流を伝達するインピーダンスボンドにおいて、レールと接続された一次コイルの中性点近傍に磁気を感知する磁気センサを設けたことを特徴とするインピーダンスボンド。
- 上記磁気センサを螺合した非磁性ボルトの内部に設けたことを特徴とする請求項1記載のインピーダンスボンド。
- 上記磁気センサを磁気の感動レベルが異なる複数の磁気センサとしたことを特徴とする請求項1又は2記載のインピーダンスボンド。
- 上記磁気センサを内部に樹脂によりモールドしたことを特徴とする請求項1又は3記載のインピーダンスボンド。
- 上記磁気センサの外周に点検用磁界を発生する点検用コイルを設けたことを特徴とする請求項1又は3記載のインピーダンスボンド。
- 上記磁気センサ及び点検用コイルを螺合した非磁性ボルトの内部に設けたことを特徴とする請求項5記載のインピーダンスボンド。
- 上記磁気センサの近傍にその感動レベルを調整する磁性体を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインピーダンスボンド。
【0001】
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