JP3544559B2 - 電流センサ回路 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電話回線等に接続されるモデムやFAXなどの端末装置において、上記回線のループ電流をコイルと磁気センサとを組み合わせて検出する磁気式の電流センサ回路に関し、特に、挿入損失を増大させることなく外来ノイズの影響を防止することができる電流センサ回路に関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、電話回線に接続されるモデムやFAX等の端末においては、回線電流(ループ電流)を検出することによってオンフック・オフフック等を感知し判断するようになっており、上記回線電流の検知手段として電流センサ回路が使用されている。
上記電流センサ回路としては、古くはリードリレーやフォトカプラが用いられていたが、感度が低く、挿入損失が大きい等の問題があり、最近では、コイルと磁気抵抗素子、ホール素子等の磁気センサを組み合わせた磁気式の電流センサ回路が使用されるようになっている。
【0003】
従来、磁気センサを用いた電流センサ回路としては、図5に示すように、端末1が接続された平衡2線の電話回線2の一方にコイル3を挿入するように接続し、上記コイル3に流れる回線電流で発生する磁界を磁気センサ4により検出して上記回線電流を検知する様にしていた。ここで、上記コイル3のインダクタンスは例えば1mH程となっている。
一方、上記電話回線2は、上記の通り平衡2線であり、2本の線とも電気的にバランスをとった通信線路となる様にしている。
【0004】
上記電話回線2を平衡線路にする理由の1つは、外来雑音(ノイズ)の悪影響を受けにくくするためである。すなわち、図6の矢印に示す様に上記平衡線路2に外来ノイズが発生しても、負荷(端末1に対応)には互いに逆方向(180°位相が異なる)の電流が流れ、それによりノイズ電流がキャンセルされる。
一般に、電流センサ回路の性能は、通常感度(できるだけ小さな電流の検出を行う能力)と挿入損失を小さくする能力、および2線の電気的平衡バランスを確保する能力によって評価される。
【0005】
しかしながら、図5に示すごとく、従来の電流センサ回路では、一方の線路にのみコイル3が入る構成になっていたので、2線の電気的な平衡バランスが崩れて、外来ノイズの悪影響を受け易くなる問題があった。特に、上記コイル(インダクタンス)3は周波数によってインピーダンスが変化するため、上記外来ノイズの周波数が高くなるほど上記2線の電気的な平衡のバランスが崩れ、外来ノイズの悪影響を受けてしまっていた。
そこで、上記欠点を補うために、従来では、図7に示すごとく、電流センサ回路5に並列にコンデンサC(例えば30μF)と抵抗R(例えば5Ω)を挿入することによって少なくとも上記コイル3によるインピーダンスの周波数を平坦化していた。
【0006】
しかしながら、図7に示す従来方法では、いく分かは周波数特性は平坦化できるが、回線ループ中に抵抗Rが直列に入ることになり挿入損失が大きくなることが明らかである。
しかも、図7の方法では、周波数特性による上記2線の電気的な平衡バランスの崩れが完全に除去できないため、やはり外来ノイズの悪影響を受けてしまう欠点を有していた。
なお、ここで、上記2線の電気的な平衡バランスは、図8に示す様なラインバランス試験回路で測定するのが一般的であった。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、挿入損失を増大させることなく外来ノイズの悪影響を受けることを防止することができる電流センサ回路を提供することを目的とする。
【0008】
【発明の概要】
上記目的を達成するため、本発明は、平衡2線の回線に流れる電流を検出する為の電流センサ回路であって回線電流を通電するコイルと、このコイルが発生する磁界強度によって回線電流の有無又はその値を検出する電流センサ回路において、上記平衡2線の回線の一方に前記電流測定用の第1のコイルを挿入接続すると共に、上記回線の他方に、上記第1のコイルとほぼ同一のインダクタンスを持つ第2のコイルを挿入接続し、且つ、前記第2のコイルがダミーコイルであること、上記第1および第2のコイル両方より発生する磁界を加算して1つの磁気センサに作用させるように構成したこと、上記磁気センサ手段が、上記第1および第2のコイルのそれぞれの磁界を検知する第1および第2の磁気センサから成ることを特徴とする。
【0009】
【実施例】
以下、本発明を図示した実施例に基づいて説明する。図1は、本発明による電流センサ回路の一実施例を示す構成図である。
図1に示す様に、この電流センサ回路6は、端末1が接続された平衡2線の回線2の一方に電流測定用コイル3を挿入する様に接続すると共に、上記回線2の他方に、上記電流測定用コイル3と同一またはほぼ同一のインダクタンスを持つダミーコイル7を挿入する様に接続した構成となっている。他の構成は、図4に示した従来例と同じである。
【0010】
上記電流センサ回路6によれば、上記電流測定用コイル3に流れる回線電流で発生する磁界を磁気センサ4により検出して上記回線電流を検出する様にしているが、この時に、上記ダミーコイル7によって上記平衡2線の電気的な平衡バランスが完全に取れるので、少なくとも直流や低周波信号に対する挿入損失を小さくし、外来ノイズの悪影響を受けることもない。
なお、図1に示す電流センサ回路6においては、ダミーコイル7を電流センサ回路内に一体化して形成することを想定しているが、別々のパッケージで構成する様にしても良い。
なお、この場合、上記回線2に接続される端末1の接続線も回線2の一部とみなして回線と呼んでいる。
【0011】
次に、図2を参照して本発明による電流センサ回路の第2実施例について説明する。
この電流センサ回路の第2実施例は、平衡2線の回線2の両方に相互に巻き線方向の異なる電流測定用の第1および第2のコイル8、9をそれぞれ挿入して設け、上記回線2の往路と復路の両方によって磁界を発生させ、その発生磁界を磁気センサ10によって検知して電流検出を行う様にしている。
なお、上記第1および第2のコイル8、9は、図3に示す様に、上記磁気センサ10を構成する1つのコア11に巻かれているが、その相互の巻き方向は、上記回線2の往路と復路との電流方向が逆となるので逆方向となっている。
この第2実施例によれば、上記電流センサ回路のセンシング感度が倍増し、上記平衡2線の電気的な平衡バランスも完全となる。
【0012】
なお、上記第2実施例の変形例として、図4に示す様に、上記第1および第2のコイル8、9のそれぞれにほぼ同一構成の第1および第2の磁気センサ12、13を設けて、それぞれのコイル8、9の発生磁気を検出する様にしても良い。ここで、上記第1および第2の磁気センサ12、13のセンサ出力の使用方法としては、上記それぞれのセンサ出力を直列に加算して(この場合は、電圧であり、電流の場合は並列に加算する)、その出力値を増加する様にしても良いし、それぞれ別々の目的に使用しても良い。
上記センサ出力を別々に使用する例としては、一方を本来の目的のオン・オフフック検出に、他方を回線に流れる交流信号、直流信号検出用としても良い。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した様に、端末の接続された平衡2線の回線の一方に電流測定用コイルを挿入する様に接続すると共に、上記回線の他方に、上記電流測定用コイルと同一またはほぼ同一のインダクタンスを持つダミーコイルを挿入する様に接続しているので、上記平衡2線の電気的な平衡バランスが完全にとれ、挿入損失を増大させることなく外来ノイズの悪影響を受けることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電流センサ回路の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明による電流センサ回路の第2実施例の構成図である。
【図3】図2に示す電流センサ回路の詳細な構造図である。
【図4】図2に示した電流センサ回路の第2実施例の変形例の構成図である。
【図5】従来の電流センサ回路の構成図である。
【図6】2本の平衡線路による動作説明図である。
【図7】電流センサ回路の他の従来例の構成図である。
【図8】上記平衡線路の電気的な平衡バランスを測定するためのラインバランス試験回路の構成図である。
【符号の説明】
1…端末、2…回線、3、8、9…電流測定用のコイル、4、10、12、13…磁気センサ、5、6…電流センサ回路、7…ダミーコイル、11…コア、R…抵抗、C…コンデンサ、
Claims (3)
- 平衡2線の回線に流れる電流を検出する為の電流センサ回路であって回線電流を通電するコイルと、このコイルが発生する磁界強度によって回線電流の有無又はその値を検出する電流センサ回路において、上記平衡2線の回線の一方に前記電流測定用の第1のコイルを挿入接続すると共に、上記回線の他方に、上記第1のコイルとほぼ同一のインダクタンスを持つ第2のコイルを挿入接続し、且つ、前記第2のコイルがダミーコイルであることを特徴とする電流センサ回路。
- 上記第1および第2のコイル両方より発生する磁界を加算して1つの磁気センサに作用させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ回路。
- 上記磁気センサ手段が、上記第1および第2のコイルのそれぞれの磁界を検知する第1および第2の磁気センサから成ることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ回路。
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JP10068994A JP3544559B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 電流センサ回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10068994A JP3544559B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 電流センサ回路 |
Publications (2)
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JPH07288601A JPH07288601A (ja) | 1995-10-31 |
JP3544559B2 true JP3544559B2 (ja) | 2004-07-21 |
Family
ID=14280705
Family Applications (1)
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JP10068994A Expired - Lifetime JP3544559B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 電流センサ回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3544559B2 (ja) |
-
1994
- 1994-04-14 JP JP10068994A patent/JP3544559B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH07288601A (ja) | 1995-10-31 |
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