JP3568484B2 - 微小加工用電鋳工具およびその製造装置ならびに製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品類の精密加工に適した微小加工用電鋳工具およびその製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
工業製品の高集積化、小型化、高性能化に伴い、これらの工業製品を製作するための金型や構成部品も小型化、精密化し、これらの部品類に対する精密加工が増大している。このような精密加工に使用する工具は、工具自体の寸法が微小で、かつ製造の際に高い寸法精度および形状精度が要求される。
【0003】
近年、たとえばIT関連機器、生物バイオ機器、医療機器分野に使用される静電モータ部品、マイクロミキシングアレイ、マイクロポンプなどの最大寸法が1mm以下の微小部品の加工方法が各関係部門で研究されている。このようなマイクロマシニングの加工技術の一つとして、LIGA(Lithografie,Galvanoformung,Abformung)といわれる技術がある。このLIGAは、数十〜数百μm程度の微細加工において三次元的加工が可能な加工技術であるが、深さ方向の加工には限界もあり、さらに露光装置などに数十億円規模の投資が必要であり、実際の普及には大きな障害がある。
【0004】
一方、研削工具は多刃工具であり、機械的除去加工のなかで切り屑の除去単位を最小にすることができる特徴をもつものである。この研削工具を用いる加工は、微小な加工に最も適した加工方法であり、加工機械の機械精度、切り込み精度、振動安定性などの機械的条件が整えば、マイクロマシニング加工に対して加工能率、加工精度の点でも優位性がある。
【0005】
従来、微小部品の加工用として微小径の電着工具がある。この電着工具は、1mm程度以下の微小径の鋼製あるいは超硬合金製の棒状シャンクの先端部にダイヤモンド砥粒やCBN砥粒などの超砥粒を電着により固着したものである。
【0006】
ところで、従来の微小径の電着工具は、砥粒層を単層に形成したものが一般的である。単層の砥粒層であれば砥粒を砥粒層形成面にほぼ均一に固着させることができるが、砥粒を2層以上積層して多層の砥粒層を形成しようとすると、メッキ金属層の偏析が大きくなって均一な厚さの砥粒層の形成が困難であるうえ、その内部の砥粒の分布も不均一になる。また、砥粒層を多層にすると、シャンク本体部と砥粒層形成部の境界部付近の径が小さいために当該部分の剛性が低下してしまう。このような点を考慮して、従来は微小径の電着工具として単層の砥粒層を形成した工具が使用されてきた。
【0007】
たとえば、実開平3−120368号公報には、先端に首部と電着部とを有するシャンクの首部の径を電着部の径より大きくしてシャンクの剛性を高め、シャンクの電着部に単層の砥粒層を形成した微小径電着工具が開示されている。また、実用新案登録第3018427号公報には、シャンクをファインセラミックス製またはガラス製として剛性を高め、シャンクの先端部に超砥粒を電着した微小径電着工具が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような従来の微小径電着工具は、シャンクの径が微小であることおよび砥粒層が単層であることから、工具の製作面およびその使用面で以下のような問題点を有している。(a)電着によりシャンクの先端部に砥粒を固着させる際に、シャンク先端に電流が集中して正確な形状の砥粒層の創成ができにくい。(b)微粒の砥粒は均一安定な電着が難しく品質のばらつきを生じやすい。(c)微小径のシャンクの電着部の加工が難しく工数がかかる。(d)砥粒層が単層であるので、工具を工作機械に取り付けたときの振れを除去するツルーイングができない。(e)シャンクの電着部と砥粒層の接合が弱く、使用時に剥離しやすい。これらの問題に加えて、工具自体が微小径であるために強度、剛性が小さく破損しやすい、砥粒保持力が不十分で寿命が短い、という問題がある。
【0009】
本発明が解決すべき課題は、微小加工用の工具において、工具の強度と剛性を高めるとともに砥粒層を多層化して、工作機械上のツルーイングと砥粒層の剥離防止を可能にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の微小加工用電鋳工具は、棒状の工具本体の少なくとも加工に供される部分を、電鋳法により砥粒をメッキ金属で固着して作成した棒状体としたことを特徴とする。ここで、前記電鋳法により砥粒層を形成した棒状体を保持具により保持した構成とすることができる。
【0011】
工具本体の先端部の加工に供される部分、またはそれより広い範囲にわたる部分を、電鋳法により作成した棒状体とすることにより、微小径の加工工具であっても、工具としての強度と剛性を確保することができる。電鋳法により砥粒をメッキ金属で固着して作成した棒状体は、それ自体の強度、剛性が高く、かつ従来の微小径加工工具の場合のような砥粒層形成部と芯材との境界部がないので、境界部の強度、剛性の低下に起因する問題が生じることがない。
【0012】
また、電鋳法により作成した棒状体は、内部まで砥粒がメッキ金属により固着された均質体であるので、加工に供される部分をこの棒状体で形成した工具を工作機械に取り付けて、棒状体を所定の寸法形状に仕上げ研削したりツルーイングを施したりすることができる。たとえば、棒状体をホルダーで保持して工作機械に垂直に取り付け、回転する棒状体の先端部にツルーアーである回転ホイールを押し付けることにより、棒状体を先細りした形状に仕上げることができる。
【0013】
上記の電鋳工具は、メッキ金属液に電鋳棒状体形成治具と陽極を浸漬して電鋳法により製造される。本発明では、前記電鋳棒状体形成治具を、メッキ金属液槽内に回転可能に水平配置された棒状の陰極と、前記陰極を包囲して陰極とともに回転し、周方向の複数箇所に電鋳棒状体形成空間が形成された不電導体製の型枠と、前記型枠の外側に配置され、前記型枠の外側に型枠と同期回転可能に配置され、メッキ金属液が浸透する孔を有する不電導体製の筒状体とを備えた構成とし、この電鋳棒状体形成治具をメッキ金属液に浸漬して電鋳法により棒状体を製造する。
【0014】
このような構成の製造装置を使用して、電鋳棒状体形成治具と陽極をメッキ金属液に浸漬し、この電鋳棒状体形成治具のなかの型枠と筒状体の間のメッキ金属液に砥粒を分散させ、電鋳棒状体形成治具のなかの陰極と陽極との間に通電して、電鋳棒状体形成空間に堆積する砥粒をメッキ金属により固着して棒状体を製造する。この棒状体形成工程において、砥粒は型枠と筒状体の間のメッキ金属液に分散させるだけであるので、砥粒の使用量は最小限ですみ、また、型枠と筒状体は同期回転しているので、型枠と筒状体の間のメッキ金属液中の砥粒が効率的に電鋳棒状体形成空間に堆積し、緻密な電鋳棒状体が形成される。
【0015】
ここで、前記筒状体に形成するメッキ金属液が浸透する孔としては、筒状体の肉厚方向に貫通した孔に微細なメッシュを装着したものとするのが好ましい。メッシュは筒状体と同じく不電導体製とし、その大きさを、メッキ金属液は通過するが砥粒は通過しない大きさとしておけば、砥粒は型枠と筒状体の間から外側の金属メッキ液に移動することがないので、砥粒の使用量が少量ですむ。なお、この装置は電気を通じる必要がない無電解メッキ法においても、棒状体形成空間に露呈した陰極部分が無電解メッキ成長の起点となるため、同様にして棒状体が形成される。
【0016】
メッキ金属としては、硬質高強度金属で電気メッキまたは無電解メッキが比較的容易でかつコストが安く、品質安定性の良好なニッケル、クローム、コバルト、あるいはこれらの合金が適当である。使用する砥粒としは、ダイヤモンド砥粒や立方晶窒化硼素砥粒などの高硬度耐摩耗性に優れる超砥粒が最適であり、砥粒径は0.5〜60μmが適当である。
【0017】
前記砥粒として、砥粒表面に砥粒平均粒径の1〜10%の凹凸を付与した砥粒を用いることができる。砥粒表面に微小な凹凸を付与することにより、メッキ金属に対してアンカー効果をもたせることができ、メッキ金属による砥粒の保持力が増大する。これにより、砥粒粒界からの破断が防止され、微小径の棒状体の強度を維持することができる。さらに前記凹凸を付与した後に金属酸化物または無機質酸化物を被覆してさらに微小な凹凸を重畳させることにより、砥粒の保持力はさらに増大する。前記凹凸を付与する方法としては、たとえばエッチングを採用することができ、被覆する金属酸化物や無機質酸化物としては、たとえばSiO、MgO、SiCO、Alを用いることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態における電鋳棒状体製造装置の概略構成図である。図1において、1は電鋳棒状体製造用のメッキ液槽、2はメッキ液槽1内に浸漬された電鋳棒状体形成治具、3は電鋳棒状体形成治具2の周りに配置された陽極、4は電鋳棒状体形成治具2を回転させるためのモータ、5は予備液槽、6は循環装置、Mはメッキ液である。
【0019】
図2は図1のA部の拡大図であり、(a)は電鋳棒状体形成治具2の構造を示す正面断面図、(b)は同側面断面図である。電鋳棒状体形成治具2は、全体がメッキ液槽1内に水平状態に配置され、陰極21と棒状体形成空間22aが形成された型枠22および金属メッキ液は浸透可能で砥粒は通過しない大きさのメッシュ(図示せず)が装着された貫通孔23aを有する筒状体23がモータ4に連結されて同期回転可能に水平配置されている。
【0020】
陰極21はステンレス鋼製の棒状体であり、型枠22と筒状体23はアクリル樹脂製である。本実施形態においては、筒状体23の基端部23bを延長してモータ4の回転軸に接続し、この基端部23b内部に陰極21の基端部21bを固着し、陰極21の先端部21aに型枠22を陰極21とともに回転するように取り付けている。
【0021】
型枠22は電鋳棒状体形成治具2の最も重要な部分であり、この型枠22の周方向の4箇所に形成された電鋳棒状体形成空間22aに、型枠22と筒状体23の間のメッキ液中に分散された砥粒が堆積され、析出したメッキ金属により固着されて4本の電鋳棒状体が得られる。電鋳棒状体形成空間22aは、電鋳棒状体の形状に対応した仮想円柱体形状に形成されており、型枠22と筒状体23が同期回転することにより、型枠22と筒状体23の間のメッキ液に分散された砥粒が効率的に型枠22の電鋳棒状体形成空間22aに堆積し、緻密な電鋳棒状体が得られる。筒状体23の貫通孔23aには不電導体製のメッシュ(図示せず)が装着されており、電流の通過およびメッキ液Mの筒状体23内への浸透は可能であるが、型枠22と筒状体23の間のメッキ液に分散された砥粒は通過できないので、砥粒は筒状体23内にとどまった状態で電鋳棒状体形成空間22a内への堆積と固着が繰り返されることになる。
【0022】
上記の電鋳棒状体の製造において用いた砥粒は、エッチング法によりダイヤモンド砥粒の表面に砥粒平均粒径の5%程度の凹凸を付与した後に、無機酸化物としてのSiCOを高周波スパッタリング法により被覆して微小な凹凸を重畳させた砥粒を用いている。これにより、砥粒がメッキ金属により強固に固着された電鋳棒状体が得られる。
【0023】
図3は電鋳棒状体の形状例を示す図である。図2で説明したように、電鋳棒状体形成治具2の電鋳棒状体形成空間22aに砥粒が堆積し、メッキ金属により固着されて得られる電鋳棒状体は、電鋳棒状体形成空間22aの円柱状形状に対応した丸棒となる。同図(a)の棒状体41は外径が2mm程度の丸棒で、後述する先端部加工の後にそのまま工作機械を取り付けることが可能な工具の素材となる。同図(b)の棒状体42は外径が2mm程度の丸棒で、先端部加工の後、保持具43により保持して工作機械に取り付けられる工具の素材となる。
【0024】
図4の(a)は工具素材の先端部加工の例を示す図である。この例では、外径2mmの棒状体50を縦軸マシニングセンターの主軸(図示せず)に保持具51を介して取り付け、ツルーアー52としての外径100mmのダイヤモンドホイールにより棒状体50の先端部をツルーイングする。主軸回転速度は1000min−1、ツルーアー回転速度は600min−1である。ツルーイング後の棒状体(工具)53の先端部は、同図(b)に示すように円弧状に先細りとなり、先端53aの直径は50μmとなる。
【0025】
このようなツルーイングにおいても、棒状体50は本発明の製造方法により作成され、砥粒が緻密に固着された強度の高い電鋳棒状体であるので、ツルーイング時における棒状体50の撓みはほとんどなく、かつ工作機械の主軸に取り付けた状態でツルーイングがなされているので、ツルーイング終了後は工具53の芯出しも完全に行われた状態にあり、そのままの状態で工具53を使用した精密加工を行うことができる。
【0026】
一般に精密加工用の加工工具は高い寸法精度のもとで製造されてはいるが、いかに高精度に製造された加工工具であっても、それを工作機械の回転軸に装着する際の芯合わせ作業は非常に困難である。これに対し本発明に係る工具を使用する場合は、実際に精密加工を行う加工機械の回転軸に工具素材である電鋳棒状体を装着した状態でツルーイングを行うことにより、加工工具の困難な芯合わせ作業を行うことなく、工作機械の回転軸に完全に芯合わせされた状態で回転軸に取り付けられた加工工具が得られるので、この状態で直ちに加工工具を使用した精密加工を行うことが可能となり、加工精度および作業効率が大幅に向上する。
【0027】
〔試験例1〕
図1および図2に示した電鋳棒状体製造装置により、粒度#1000(粒径3〜6μm)のダイヤモンド砥粒を30体積%の砥粒密度で製造した電鋳棒状体(発明品1)、エッチング法により砥粒の表面に砥粒粒径の約5%の凹凸を付与した砥粒を用いて製造した電鋳棒状体(発明品2)、砥粒表面に凹凸を付与した後さらに高周波スパッタリング法によりSiCOを砥粒体積の約5%被覆を施した砥粒を用いて製造した電鋳棒状体(発明品3)、および、従来製法による微粒子超硬合金製の棒状体(比較品)の各10個について、破損強度の測定を行った。なお、電鋳棒状体の外径はツルーイングにより2mm±5μmに揃えた。
【0028】
・破損強度の測定方法:棒状体の一端を固定して片持ち梁とし、固定点から10mmの位置を直角方向に加圧し、破損したときの加圧力を測定する。
測定結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003568484
注)表中の数値は比較品の破損強度平均値を100としたときの指数
表1からわかるように、発明品である電鋳棒状体は比較品である超硬合金棒状体に比して破損強度が30〜70%程度向上している。発明品のなかでも、砥粒に凹凸を施した場合は凹凸なしの場合に比して破損強度は高くなり、凹凸に加えてSiCO被覆を施した場合は破損強度がさらに向上している。
【0030】
〔試験例2〕
上記の発明品1〜3の棒状体(工具素材)をツルーイングして先端直径を50μmとした工具を使用して精密加工試験を行った。
〔加工試験〕
工作機械:縦軸マシニングセンター
主軸回転速度:10000min−1
被加工材:グラファイト
加工内容:表層部に幅50μm、深さ150μm(最大)の溝を切削加工
切り込み量:50μm,100μm,150μm
送り:10mm/min
個数:各5本
【0031】
加工試験結果を表2に示す。
【表2】
Figure 0003568484
注)○:破損なし △:一部破損 ×:全数破損
発明品1〜3の棒状体をツルーイングした工具によれば、従来の電着工具では加工ができなかった微小な幅、深い穴の加工が可能となり、とくに破損強度の高い発明品2,3においては、切り込み量150μmの高負荷加工においても、破損が少なく安定した加工が可能であった。
【0032】
【発明の効果】
(1)工具本体の先端部の加工に供される部分、またはそれより広い範囲にわたる部分を、電鋳法により作成した棒状体とすることにより、微小径の加工工具であっても、工具としての強度と剛性を確保することができる。とくに、従来加工が困難であった三次元的深溝微細加工が、本発明による工具を使用したマイクログラインディングにより可能となる。
【0033】
(2)電鋳法により作成した棒状体は、内部まで砥粒がメッキ金属により固着された均質体であるので、加工に供される部分をこの棒状体で形成した工具を工作機械に取り付けて、棒状体を所定の寸法形状に仕上げ研削したりツルーイングを施したりすることができる。
【0034】
(3)メッキ金属液槽内に回転可能に水平配置された棒状の陰極と、この陰極を包囲して陰極とともに回転し、周方向の複数箇所に電鋳棒状体形成空間が形成された不電導体製の型枠と、この型枠の外側に型枠と同期回転可能に配置され、メッキ金属液が浸透する孔を有する不電導体製の筒状体とを備えた構成の電鋳棒状体形成治具をメッキ金属液に浸漬して電鋳法により棒状体を製造することにより、効率良く電鋳棒状体を製造することができる。
【0035】
(4)メッキ金属液に分散させる砥粒として砥粒表面に凹凸を付与した砥粒を用いることにより、メッキ金属に対してアンカー効果をもたせることができ、メッキ金属による砥粒の保持力が増大し、砥粒粒界からの破断が防止され、微小径の棒状体の強度を維持することができる。また、凹凸を付与した後にさらに金属酸化物または無機質酸化物を被覆して微小な凹凸を重畳させることにより、砥粒の保持力はさらに増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における電鋳棒状体製造装置の概略構成図である。
【図2】図1のA部の拡大図である。
【図3】電鋳棒状体の形状例を示す図である。
【図4】(a)は工具素材の先端部加工の例を示す図であり、(b)は加工後の形状を示す図である。
【符号の説明】
1 メッキ液槽
2 電鋳棒状体形成治具
3 陽極
4 モータ
5 予備液槽
6 循環装置
21 陰極
21a 先端部
21b 基端部
22 型枠
22a 電鋳棒状体形成空間
23 筒状体
23a 貫通孔
23b 基端部
41,42,50 棒状体
43,51 保持具
52 ツルーアー
53 棒状体(工具)
53a 先端
M メッキ液

Claims (4)

  1. メッキ金属液に電鋳棒状体形成治具と陽極を浸漬して電鋳法により形成される砥粒層からなる棒状体を製造する電鋳工具製造装置であって、前記電鋳棒状体形成治具が、メッキ金属液槽内に回転可能に水平配置された棒状の陰極と、前記陰極を包囲して陰極とともに回転し、周方向の複数箇所に電鋳棒状体形成空間が形成された不電導体製の型枠と、前記型枠の外側に型枠と同期回転可能に配置され、メッキ金属液が浸透する孔を有する不電導体製の筒状体とを備えた治具である微小加工用電鋳工具の製造装置。
  2. 電鋳棒状体形成治具と陽極をメッキ金属液に浸漬して電鋳法により形成される砥粒層からなる棒状体を製造する電鋳工具製造方法であって、前記電鋳棒状体形成治具が、メッキ金属液槽内に回転可能に水平配置された棒状の陰極と、前記陰極を包囲して陰極とともに回転し、周方向の複数箇所に電鋳棒状体形成空間が形成された不電導体製の型枠と、前記型枠の外側に型枠と同期回転可能に配置され、メッキ金属液が浸透する孔を有する不電導体製の筒状体とを備えた治具であり、前記電鋳棒状体形成治具の電鋳棒状体形成空間が形成された型枠とその外側に配置された筒状体の間のメッキ金属液に砥粒を分散させ、前記電鋳棒状体形成空間に前記砥粒を堆積させて棒状体を形成することを特徴とする微小加工用電鋳工具の製造方法。
  3. 前記メッキ金属液に分散させる砥粒として、砥粒表面に砥粒平均粒径の1〜10%の凹凸を付与した砥粒を用いる請求項2記載の微小加工用電鋳工具の製造方法。
  4. 前記メッキ金属液に分散させる砥粒として、砥粒表面に砥粒平均粒径の1〜10%の凹凸を付与した後に金属酸化物または無機質酸化物を被覆して微小な凹凸を重畳させる請求項2記載の微小加工用電鋳工具の製造方法。
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