JP3568144B2 - 精紡糸の製造方法、精紡機及び精紡機用の毛羽制御装置 - Google Patents
精紡糸の製造方法、精紡機及び精紡機用の毛羽制御装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リング精紡機などによる精紡糸の製造方法に関し、特に、加撚作用に対応して糸の構成繊維が糸の内層と外層を転移する、いわゆるマイグレーション(migration)作用を増幅させ、毛羽の無い高品質の精紡糸を得る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のリング精紡機は、供給粗糸をドラフトする機構と、スピンドルやこれにつれて回転するトラベラの作用による加撚機構と、紡出され加撚された糸をスピンドルと一体になって回転するボビンに巻き取るコップ成型機構とで構成されていた。
【0003】
ドラフトパートを経てフロントローラより紡出されるフリースを加撚する部分では、フリースの両側の繊維やゴムローラにより巻き上げられた繊維端が、リング精紡糸内に撚り込まれず、糸に多数の毛羽を発生させていた。このような毛羽は、糸の外観を悪くするばかりでなく、毛羽となった繊維端は糸の強度に全く貢献しないので、単糸強力低下の原因となっていた。さらに、毛羽となって長く突き出た繊維端は、精紡機のトラベラーや、ワインダ工程など精紡機以後の工程で繰り返し通過する各種のヤーンガイドとの間の擦過抵抗により、抜けたり、千切れたりして空中に浮遊し、繊維工場の環境を汚染していた。また、このような浮遊風綿が、塊となって繊維製品に付着して製品の欠点となることもあり、品質低下の主要な原因ともなっていた。
【0004】
図9(a)は従来のリング精紡機の要部を示す側面図で、(b)はフロントローラ部の拡大図である。トラムペット1から供給された粗糸aはバックローラ2とセカンドローラ3との間でブレーキドラフト作用を受け、セカンドローラ3とフロントローラ4との間でメーンドラフト作用を受け、繊維は平行に配列されてフロントローラ4より偏平なリボン状のフリースとして紡出される。
【0005】
一方、高速で回転するスピンドル5、リング6及びトラベラ7の作用で発生する加撚作用は、ガイドであるスネールワイヤ8を経てフロントローラ4のフリース紡出部に撚り上がり、リボン状のフリースを加撚してリング精紡糸b′を作る。精紡糸b′は、スピンドル5に嵌合されスピンドルと一体で回転するボビン5′に巻き取られる。符号9はフルートで、糸b′が切れたとき、フリースを吸引して飛散するのを防止するものである。
【0006】
このとき、図9(b)に示すように、ドラフト装置の傾斜角とリング精紡糸b′の傾斜角とに差を設け、角αができるようにしている。これは、上述した加撚作用に対応して糸の構成繊維が糸の内層と外層を転移する「マイグレーション」効果を得るため、ボトム側のフロントローラ4に沿った無撚部分「フリースアングル」を形成させることを目的としたものである。すなわち、このようにすると、糸の構成繊維の端部をリング精紡糸の内部に巻き込み易くなり、毛羽の発生を抑制できるのである。
【0007】
図9(b)及び図10に示すように、このフリースアングルαの部分で、フリースはボトム側のフロントローラ4に接触しており、フリースcのフロントローラのニップ側は全く撚りが掛かっていない状態で、スピンドル側では、撚りが掛かった加撚部を頂点とした、ほぼ三角形をしたフリースcとなっている。
【0008】
すなわち、紡出されたフリースcは、この三角形の頂点において、丁度「コヨリ」を撚るときのように巻き込まれていくが、この三角形の部分は、「無撚りゾーン」としてリング精紡機の重要な設計要素である。この角度αが小さいと、無撚りゾーンが小さくなり、糸の毛羽が増加すると同時に、糸の強力も低下する。逆にこのフリースアングルαが大きくなって「無撚りゾーン」の部分が長くなると、糸切れが増加するので、両者の兼ね合いで通常は、αの値は20°前後が適切とされてきた。
【0009】
このようにして得られる様々なマイグレーションのパターンは、撚構造として糸の破断強力を増減させる重要なファクタでもある。リング精紡糸がオープンエンド精紡機、空気精紡機、フリクション精紡機等の様々な革新紡機と呼ばれる精紡機に対抗して現在でも紡機の主流として生き残っているのは、平行なリボン状フリースを加撚することによるマイグレーション効果の作用による優れた糸構造にあると言える。これは、たとえば、リング糸をロープとすれば、各種の革新紡機の糸は、チェーンのような構造のものと思えば良い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のリング精紡機では、フリースアングルαが20°程度しかとれなかったので、できあがったリング精紡糸b′には、図10に示すように多数の毛羽dができていた。さらに、図9において、リング精紡機では、管糸の巻き始めから満管までリングレール6′が徐々に上昇するため、リング6とフロントローラ4との距離Hが徐々に変化して上記フリースアングルαも変化し、できあがったリング精紡糸b′の毛羽dに変動ができ、強力が低下するといったことが避けられなかった。
【0011】
本発明は、このような事実から考えられたもので、精紡糸の毛羽の発生を抑制し、単糸強力を上げることができる精紡糸の製造方法、精紡機、及び精紡機用の毛羽制御装置の提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の精紡糸の製造方法は、ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡糸の製造方法において、上記フロントローラより紡出され撚りが掛かっていない状態のフリースと、撚り上がってくる加撚部との境界にガイドノーズを設け、該ガイドノーズでフリースを軽く押さえてフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進することを特徴としている。
【0013】
または、ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡糸の製造方法において、上記フロントローラから紡出される糸に曲面上を通過させ、該曲面を回転させ該曲面と糸との摩擦力により糸に仮撚りを与えることを特徴としている。
【0014】
上記曲面が、通過する糸との摩擦力により回転するようにしたり、上記フロントローラより紡出され撚りが掛かっていない状態のフリースと、撚り上がってくる加撚部との境界にガイドノーズを設け、該ガイドノーズによりフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進するようにしてもよい。
【0015】
さらに、上記曲面を複数回通過させるようにしたり、上記フロントローラの下方にフルートを配置し、該フルートの吸い込み気流により上記ガイドノーズ近傍の繊維の先端及び後端を上記加撚部の内部に誘導するようにすることもできる。
【0016】
本発明の精紡機は、ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡機において、上記フロントローラの下方にフルートを設けるとともに、上記フロントローラより紡出され撚りが掛かっていない状態のフリースと、撚り上がってくる加撚部との境界にガイドノーズを設けたことを特徴としている。
【0017】
または、ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡機において、上記フロントローラ近傍に、回転軸を有するとともに該回転軸に対して対称形状となる曲面を有した高摩擦材からなるD型ロータを設け、該曲面上を加撚中の糸が偏心接触するように該D型ロータを配置したことを特徴としている。
【0018】
または、ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡機において、上記フロントローラ近傍に、高摩擦材からなる鼓形曲面を有するS型ロータを回転自在に設け、上記鼓形曲面を糸がS字状に偏心接触するように該S型ロータを配置したことを特徴としている。
加撚中の糸が、上記ガイドノーズ、D型又はS型ロータのいずれかに接触することによりフリースアングルが増加する構成が望ましい。
【0019】
本発明の精紡機用毛羽制御装置は、精紡機のフロントローラ近傍に配置されるケースと、該ケースの糸の入口側に形成されたガイドノーズとを有し、該ガイドノーズによってフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進することを特徴としている。
【0020】
または、精紡機のフロントローラ近傍に配置されるロータケースと、該ロータケース内に回転自在に支持され回転軸に対して対称形状となる曲面を有した高摩擦材からなるD型ロータと、同じくロータケース内に回転自在に支持され高摩擦材からなる鼓形曲面を有するS型ロータと、を有し、上記フロントローラから紡出されて加撚中の糸が上記D型ロータの曲面に偏心接触し、該D型ロータを経由した糸がS型ロータの鼓形曲面にS字状に偏心接触するように上記D型ロータとS型ロータとを配置し、上記ロータケースの糸の入口側にガイドノーズを形成し、該ガイドノーズによってフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進することを特徴としている。
【0021】
上記ケース又はロータケースにフロントローラに吸着する磁石を設けるとともに、該ケース又はロータケースをフロントローラに近接した使用位置とフロントローラから離反した退避位置との間で移動自在に支持するケース保持装置を設けた構成とすることが望ましい。
また、上記ケース保持装置が、精紡機に供給される粗糸の張力により上記ロータケースを所定の位置に位置決めする構成とすることもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面によって説明する。
図1は本発明の第1実施例で、毛羽制御装置A1を取り付けたリング精紡機の要部を示す斜視図である。従来と同じ構成のものには同じ符号を付して、説明は省略する。
【0023】
毛羽制御装置A1は、フロントローラ4の前面に取り付けられたプラスチック製のケース10と、このケース10を支持するケース保持装置11とからなり、ケース保持装置11は、T型フレーム12とアーム13とからなる。ケース10の糸の入口にはガイドノーズ10bが形成されている。T型フレーム12及びアーム13などのケース保持装置11については、第2実施例で説明することとし、まず、ガイドノーズ10bの説明から始める。
【0024】
図2はケース10の斜視図である。同図に示すようにケース10は、フロントローラ4に面する側が開放された箱型で、リング精紡糸bの進入する入口側開放部10aと、この入口に形成されたガイドノーズ10bと、ケース保持装置11のアーム13のための溝10c及びねじ穴10dとを有する。ケース10の下部には、リング精紡糸bの出口となる出口開放部10eが形成されている。また、フロントローラ4との左右の接触面10fはフロントローラ4とほぼ同じ曲率の円弧面となっており、この面にボタン型をした磁石14を接着等によって固定している。
【0025】
ガイドノーズ10bは、ケース10の入口部分の外壁を利用して形成された板状のもので、ケース10を磁石14でフロントローラ4に吸着させたとき、ガイドノーズ10bの先端面のクロスハッチングしたP部がフロントローラ4の表面に軽く接触するようになっている。
【0026】
図3(a),(b)はガイドノーズ10bがフロントローラ4に接触した状態を示す図である。すなわち、ケース10を磁石14によってフロントローラ4の表面に吸着させると、ガイドノーズ10bのP部がフリースcの上に被さってP部とフロントローラ4との間にフリースcの約半分(幅方向)を軽く挟む。
【0027】
図3(b)に示すように、ガイドノーズ10bの上下の端部は円弧状になっていて、上方からフリースcがP部にスムーズに入り、下方からは撚りが、制限されつつではあるが、上昇できるようになっている。
スピンドル側から上がってくる撚りは、ガイドノーズ10bで制限されながらも、ガイドノーズの下に押さえられた偏平なリボン状のフリースcを、その端部から、あたかもコヨリを撚るようにして連続して巻き込みながら糸bを形成する。
【0028】
このように、ガイドノーズ10bがフロントローラ4との間にフリースcを軽く挟み、撚りの上昇を制限するので、フリースcの長さが長くなり、フリースアングルαが大きくなる。フリースアングルαが大きくなれば、マイグレーションが促進され、繊維の端部が糸b内に巻き込まれ易くなって、毛羽の少ない糸ができる。
【0029】
ガイドノーズ10bは、以下に説明するように、さらに、気流の作用を受けて、マイグレーションを一段と促進することができる。
フロントローラ4の下方には、フルート9(図1参照)が設けられ、フリースに対向して開けられた穴から常に周辺の空気を吸い込んでいる。また、フロントローラ4が回転しているので、これによってもローラ周辺に気流が発生している。その結果、フロントローラ4とケース10に挟まれた空間には、図3(a)の矢印で示すような気流が形成されるようになる。
【0030】
フリースcの左側の繊維の先端や後端は、ガイドノーズ10bの先端の壁面に沿って流れる気流の作用により、フリース撚り込みの中央部に連続して誘導される。一方、フリースの右側の繊維は、ガイドノーズの半円型の先端形状に沿って、ノーズの下部で図の右から左方向に円弧状に流れている気流により、繊維の両端が撚り込み点の中央に向かって積極的に誘導され巻き込まれていく。
【0031】
このようにガイドノーズ10bの形状と、フリースとの適切な位置関係、さらに、ガイドノーズ先端の半円形状に沿って円弧状に流れる気流の作用で、効果的に左右の繊維端を撚り込みの中央部に誘導すると同時に、撚り込み時のガイドノーズのフリース押さえ作用は、フロントトップローラに一部の繊維の先端部が付着して巻き上がったり、フロントボトムローラに付着してフリースから離脱してフルートに吸い込まれたりするのを防止して、マイグレーション効果をさらに確実なものとしている。
【0032】
図4から図8は本発明の第2実施例を示す図である。この実施例では、上記のガイドノーズの作用に加え、加撚中の精紡糸に、強力な仮撚りを与えることで、20°前後が限界とされていたフリースアングルを、糸切れを増加させずに50°と大幅に増加させることができるものである。
【0033】
図4は毛羽制御装置A2の使用状態を示す斜視図で、図5は、その分解斜視図である。これらの図に示すように、毛羽制御装置A2は、ロータケース21、D型ロータ22とS型ロータ23、ケース保持装置11とからなる。
【0034】
ロータケース21は、第1実施例で説明したケース10に、D型ロータ22やS型ロータ23を取り付けたもので、箱型形状などの基本的な構成は共通したものである。ケース10の説明と若干重複するが、以下に説明する。ロータケース21は、プラスチック製の箱型で、リング精紡糸bの進入する入口側開放部21aと、この入口に形成されたガイドノーズ21bと、D型ロータ22の取り付け部21cと、S型ロータ23を取り付ける傾斜した取り付け部21dと、アーム13との接続のための溝21eとを有する。フロントローラ4との接触面21fはフロントローラ4とほぼ同じ曲率の円弧面で、この面にボタン型をした磁石14を固定している。さらに、ロータケース21には、覗き窓21gが形成され、内部をチェックできる。
【0035】
D型ロータ22は回転軸22aと一体となって係止部材28でロータケース21に回転自在な状態で固定され、S型ロータも係止部材27によりロータケースに形成された斜めの取付座21dに固定される。
【0036】
ケース保持装置11は、T型フレーム12と、アーム13とからなる。T型フレーム12は、T字の縦棒部12aのやや横棒部12bよりをセカンドローラ3に隣接して設けられたテンサーバー(図示せず)に載せてドラフトパートに支持される。T型フレーム12の横棒12bの両側に形成された溝12c,12cは粗糸aの通路である。粗糸aがここを通過することにより、粗糸の張力でT型フレームを左右に移動し、つねにT型フレームが粗糸aのトラバースに従って移動できるようになっている。T型フレームの縦棒部12aの先端には、2本のピン12d,12dが近接して立設され、ここにアーム13を嵌合して回転自在に支持する。
【0037】
2本のアームは、合成ゴムなどの柔軟なプラスチック製で、それぞれに反対向きに取り付けられ、それぞれの先端をロータケース21の溝21eに挿入して上からビスとワッシャからなる係止部材16で固定される(図には、一方のロータケースのみを示している)。アーム13がT型フレーム12に回動自在に取り付けられているので、ロータケース21もT型フレーム12に対して回動自在で、図4に示すフロントローラ4に近接した使用位置と、矢印r方向に移動してフロントローラから離れた退避位置との間を揺動自在である。また、アーム13が柔軟なので、ケース10やロータケース21をフロントローラ4に吸着させたとき、ケースとアームとの芯出しが若干狂っていても、アーム13が変形することで狂いを吸収できる。
【0038】
つぎに、本発明の仮撚りの原理を説明する。図6は、D型ロータによる仮撚りの原理を説明する図である。D型ロータ22は、回転軸22aの先端に回転軸に対して対称な形状の曲面22b(図示の実施例では球面)を有し、曲面22bをフロントローラ4の近傍に面して配置される。このD型ロータ22は、その全体又は少なくとも曲面22bの部分が、高摩擦で弾性を有する素材(たとえば、天然ゴムや、シリコンゴム、ウレタンゴムなどの各種合成ゴムなど)から形成されたものである。このような構成のD型ロータ22の曲面22bにフロントローラ4から紡出された加撚中のリング精紡糸bを接触させる。
【0039】
リング精紡糸bと曲面22bとは、図6(a)に示すように曲面の中心Oを通らないように偏心接触し、図6(b)に示すように、中心Oの片側のみで接触する。リング精紡糸bは加撚されるのと同時に矢印方向に走行して図1に示すスピンドル5と一体のボビン5′に巻き取られるので、D型ロータ22には、リング精紡糸bの進行によって、摩擦による回転力が与えられ、回転軸22aを中心として回転させられることになる。
【0040】
そして、曲面22bが高摩擦材からなるので、リング精紡糸bは回転している曲面22bからリング精紡糸と直交する方向の摩擦力を受け、この摩擦力によってリング精紡糸bに仮撚りが加えられることになる。この仮撚りの方向は、リング精紡糸の本来の撚りの方向と一致する方向になっている。すなわち、曲面22bを通過することで、リング精紡糸bには本来の撚りに加えて仮撚りが付加され、さらに強い撚りとなってマイグレーションを促進させ、繊維の先端や後端をリング精紡糸b内に巻き込んで毛羽を少なくする。そして、糸bが進行して曲面22bを通過し終わると、仮撚りが解かれて本来の撚りのみに戻る。
【0041】
なお、糸bに加わる仮撚りの方向は、曲面22bの中心Oの右側を通るときと、左側を通るときとでは、反対方向になる。また、曲面の中心Oの両側にまたがって接触するようにすれば、中心Oの両側で仮撚り方向は相互に反対向きになる。したがって、D型ロータの設定条件により最も適当な条件で接触させればよい。
【0042】
図7はS型ロータ23による仮撚りの原理を示す。S型ロータ23も、D型ロータと同様に回転軸23aを有するが、曲面23bが相違している。この曲面23bは、同じ半径で向きの異なる2つの球面23b1と23b2とからなり、これらの間を滑らかに接続して形成されたものである。この曲面23bをここでは鼓型曲面23bと言うことにする。また、このS型ロータも、D型ロータと同じく、ゴム等の摩擦係数の大きい弾性材から形成されている。
【0043】
加撚中のリング精紡糸bは、2つの球面23b1と23b2の双方に図の裏側で接触するようにS字状に蛇行して▲1▼から▲2▼の間で鼓形曲面23bに接触する。このように接触させるために、リング精紡糸bの進行方向と回転軸23aとを角度θだけ傾斜させている。本発明の実施例では、θを約30°としている。
【0044】
リング精紡糸bが矢印方向に走行すると、リング精紡糸bは鼓型曲面23bに偏心接触しているので、リング精紡糸bと鼓形曲面23bとの摩擦によってS形ロータ23は、矢印方向に回転させられる。そして、糸bと鼓形曲面23bとの摩擦により糸bに仮撚りが加えられる。曲面が鼓形であるから、糸bは強く曲面と密着し、しかも、両側の曲面23b1,23b2の双方で加撚トルクを加えられるので、D型ロータ22のときより遥かに強力なダブルロータのような仮撚りトルクを受けることになる。
【0045】
なお、上記の実施例では、D型ロータ及びS型ロータの曲面を球面としているが、球面に限定されることはなく、楕円面、円錐面、放物面、トロイダル面など各種の曲面を使用することができる。また、D型ロータ及びS型ロータを糸の走行により回転させる構成としているが、モータ等の動力源を設けて積極的に回転させてもよい。ただし、本発明のように糸の走行で回転させる構成とすれば、モータ等の駆動源が不要になるので、構成を簡単にすることができる。
【0046】
図8は本発明の作用を説明する図である。フロントローラ4に対してロータケース21を仮想線に示すように配置する。ロータケース21は、アーム13とT型フレーム12で支持されるとともに、磁石14がフロントローラに吸着して安定した状態となる。ただし、前述したように固定されてはおらず、粗糸のトラバースでT型フレーム12が移動するのに合わせて左右に移動可能である。D型ロータ22は先端の曲面をフロントローラ4に向け、かつ、近接させて配置され、S型ロータ23は、D型ロータ22の下方に、リング精紡糸bの通過方向に対して約30°傾斜して配置される。リング精紡糸bは、D型ロータ22の先端の曲面に偏心接触した後、S型ロータ21の下側にS字状に絡み、スピンドル5の方向に進む。
【0047】
スピンドル5からスネルワイヤ8を経て伝達される加撚トルクは、S型ロータ23に接触している部分の糸を加撚し、さらに撚り上がってD型ロータ22に接触している部分も加撚し、さらに上がってフリースcに達する。
【0048】
一方、リング精紡糸bの矢印方向の進行に伴いD型ロータ22とS型ロータ23とは、図8の矢印方向に回転するが、この回転によって、S型ロータ23では、溝の両側の球面23b1,23b2により糸に仮撚トルクを加える。この仮撚トルクは、糸bの撚りと同じ方向で、D型ロータ22によってさらに増幅されてフリースcの加撚部(三角形の頂点)に達する。これにより加撚部での撚りが強くなり、マイグレーション作用が強化され、繊維の両端部が撚り込まれて毛羽が減少する。このとき、ガイドノーズ21b及びD型ロータ22の位置を調整することにより、フリースアングルαを自在に変化させることができ、50°程度に大きくしても、仮撚りの効果によって糸切れは増加しない。また、フリースアングルを大きくできることによって、マイグレーション作用が一層強化され、繊維の先端部や後端部の糸の内部への撚り込みが促進され、毛羽が顕著に減少する。
【0049】
本発明の実施例では、上記のD型ロータとS型ロータに加え、ロータケース21にガイドノーズ21bを形成している。このガイドノーズ21bの構成と作用は、図3で説明したガイドノーズ10bと同一であるが、この実施例では、D型ロータとS型ロータが加わっているので、S型ロータ23で加えられD型ロータ22で増幅された強力な仮撚りによって、マイグレーション効果をさらに確実なものとし、糸の毛羽をガイドノーズのみの場合よりも一段と減少させることができる。
【0050】
また、本発明のガイドノーズ21bやD型ロータ22及びS型ロータ23の位置は、管糸の巻き始めから満管時まで常に一定の位置にあるので、従来、リング精紡機の宿命でもあった管糸の巻き始めから満管の間におけるフリースアングルの変動が無くなり、安定したフリースアングルを確保することができ、巻き始めから満管までの変動による問題も解消できることになった。
【0051】
本発明の毛羽制御装置は、リング精紡機のフロントローラに磁石14で吸着させるだけでよく、取扱いが簡単な装置である。また、アーム13で使用位置と退避位置との間をスイング自在としているので、実際の操業上では糸継ぎ時にはロータケース21ごと装置を図4に示す矢印r方向に移動して、フロントローラ4から離れた退避位置に離脱させ、通常の糸継ぎ作業を行った後、使用位置に戻して磁石14で吸着させればよく、操作が非常に簡単である。
【0052】
また、このアーム13は弾性体で製作しているので、スナップアクションでの着脱が可能となり、着脱が容易であると同時に、作業者の操作ミスやオートドッファ等の各種自動機の干渉に対しても、破損することは無い。
【0053】
リング精紡機ではフロントゴムローラが局部的に摩耗するのを防止するために、粗糸aを6〜10mm幅にわたりゆっくりと左右に移動させる、いわゆるトラバースモーションを行っている。そこで、本発明の毛羽制御装置も、このトラバースモーションに連動して移動可能な構成にする必要がある。
【0054】
このような場合、通常は、粗糸を移動するトラバースバーと同調するもう1本の同調バーを設置する必要があるが、部品点数も多くなり、精紡機に設置する作業も大変である。そこで、本発明のT型フレーム12は、ドラフトパートに載せるだけの構成とし、さらに、溝12cに粗糸を通すことによってT型フレーム自身が粗糸の移動に伴い左右に移動できるようにしている。このような構成は、安価・簡単であるばかりでなく、定期保全のとき等には、簡単に取り外せるので、保全作業にも支障がない。
【0055】
次ぎに、本発明によって得られた精紡糸(「マイグレート糸」という)と従来の精紡機で得られた精紡糸とを比較したデータを表に示す。表1は、60番手の綿糸を同一錘から10m取り出し、3mm以上の毛羽の本数を数えたものである。
【表1】
【0056】
表2は、従来のリング精紡機で紡出した40番手の綿糸の単糸強力を100%としたとき、マイグレート糸の強力アップ率を測定したものである。▲1▼から▲7▼は資料を取り出した錘の番号で、各錘から本発明の毛羽制御装置A2を取り付けた場合と取り外した場合の糸を交互に繰り返し取り出し、原料綿の相違による影響が生じないようにした。表2中、「平均強力」は、測定した全ての平均値、「最低5本」は、測定した内の最低値から5本の平均値で、それぞれについて普通糸とマイグレート糸について求めて比較したものである。
【表2】
【0057】
上記の表からも分かるように、3mm以上の毛羽に関しては、通常の綿糸での毛羽に対し、本発明のマイグレート糸は1/10以下と激減した。また、単子強力も10%以上確実に上昇した。また、ワインダにおける巻き返し工程時に発生する風綿も、1/2以下になり、繊維工場の宿命であった浮遊繊維による環境汚染の改善にも大きな効果があった。
【0058】
なお、本発明の実施例では、ガイドノーズのみの場合、ガイドノーズとD型ロータとS型ロータを使用した場合の2つの実施例について説明したが、D型ロータのみ、又はS型ロータのみを用いる構成としても、毛羽の発生をかなり減少させることが可能である。さらに、これら3つのうちの任意の2つを組み合わせる構成とすることも勿論可能である。また、フロントローラの回転によりかなりの気流が発生するので、フルート9を省略することも可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、精紡糸の製造方法において、ガイドノーズによりフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進したり、フロントローラから紡出される糸に曲面上を通過させ、該曲面を回転させ該曲面と糸との摩擦力により糸に仮撚りを与えるようにしたので、精紡糸を構成する繊維の先端や後端部を糸の内部に巻き込むマイグレーション作用が強化され、毛羽の少ない、強力の上昇した精紡糸を得ることができる。また、毛羽が少なくなるので、後のワインダー工程や、整経工程などにおける風綿の発生が減少する。また、織機の縦糸を糊付けする場合の着糊量を減少させることも可能となる。
【0060】
また、上記曲面が糸の走行時の摩擦により回転する構成とすれば、駆動源が不要になるので、構成が簡単になる。
曲面に加えてガイドノーズやフルートを設ける構成とすれば、さらにマイグレーション作用が強化される。
【0061】
本発明によれば、フリースアングルを大きくできるので、この点からも毛羽の発生を減少できる。また、フリースアングルが管糸の巻き始めと満管とで変化しなくなり、安定した品質を得ることができる。
毛羽制御装置を磁石でフロントローラに吸着させ、かつ使用位置と退避位置とに移動できるようにすれば、糸継ぎ作業が簡単にでき、毛羽制御装置が邪魔になることもない。また、粗糸の張力で移動できるようにすれば、構造を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の毛羽制御装置を取り付けたリング精紡機の要部構成を示す斜視図である。
【図2】(a)はケースの斜視図で、(b)は(a)のBから見た斜視図である。
【図3】ガイドノーズの作用を説明する図で、(a)は要部の斜視図、(b)は側面図である。
【図4】本発明の毛羽制御装置の第2実施例の使用状態を示す要部斜視図である。
【図5】図4の毛羽制御装置の分解斜視図である。
【図6】(a)はD型ロータにより仮撚りを与える原理を示す斜視図、(b)は側面図である。
【図7】S型ロータにより仮撚りを与える原理を示す斜視図である。
【図8】図4の毛羽制御装置の配置状態を説明する斜視図である。
【図9】(a)は従来のリング精紡機の要部構成を示す側面図、(b)はフロントローラ部の拡大側面図である。
【図10】フリースに撚りが掛かる状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
a 粗糸
b 精紡糸
c フリース
4 フロントローラ
5 スピンドル
5′ ボビン
6 リング
7 トラベラ
9 フルート
10 ケース
10b,21b ガイドノーズ
11 ケース保持装置
21 ロータケース
22 D型ロータ
22b 曲面
23 S型ロータ
23b 鼓型曲面
Claims (13)
- ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡糸の製造方法において、上記フロントローラより紡出され撚りが掛かっていない状態のフリースと、撚り上がってくる加撚部との境界にガイドノーズを設け、該ガイドノーズでフリースを軽く押さえてフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進することを特徴とする精紡糸の製造方法。
- ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡糸の製造方法において、上記フロントローラから紡出される糸に曲面上を通過させ、該曲面を、通過する糸との摩擦力により回転させ、該曲面と糸との摩擦力により糸に仮撚りを与えることを特徴とする精紡糸の製造方法。
- 上記フロントローラより紡出され撚りが掛かっていない状態のフリースと、撚り上がってくる加撚部との境界にガイドノーズを設け、該ガイドノーズによりフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進することを特徴とする請求項2記載の精紡糸の製造方法。
- 上記曲面を複数回通過させることを特徴とする請求項2又は3記載の精紡糸の製造方法。
- 上記フロントローラの下方にフルートを配置し、該フルートの吸い込み気流により上記ガイドノーズ近傍の繊維の先端及び後端を上記加撚部の内部に誘導することを特徴とする請求項1,3又は4のいずれかに記載の精紡糸の製造方法。
- ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡機において、上記フロントローラの下方にフルートを設けるとともに、上記フロントローラより紡出され撚りが掛かっていない状態のフリースと、撚り上がってくる加撚部との境界にガイドノーズを設けたことを特徴とする精紡機。
- ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡機において、上記フロントローラ近傍に、回転軸を有するとともに該回転軸に対して対称形状となる曲面を有した高摩擦材からなるD型ロータを設け、該曲面上を加撚中の糸が偏心接触するように該D型ロータを配置したことを特徴とする精紡機。
- ドラフトパートを経てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡機において、上記フロントローラ近傍に、高摩擦材からなる鼓形曲面を有するS型ロータを回転自在に設け、上記鼓形曲面を糸がS字状に偏心接触するように該S型ロータを配置したことを特徴とする精紡機。
- 加撚中の糸が、上記ガイドノーズ、D型又はS型ロータのいずれかに接触することによりフリースアングルが増加することを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の精紡機。
- 精紡機のフロントローラ近傍に配置されるケースと、該ケースの糸の入口側に形成されたガイドノーズとを有し、該ガイドノーズが上記フロントローラより紡出され撚りが掛かっていない状態のフリースと撚り上がってくる加撚部との境界にあり、該ガイドノーズによってフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進することを特徴とする精紡機用の毛羽制御装置。
- 精紡機のフロントローラ近傍に配置されるロータケースと、該ロータケース内に回転自在に支持され回転軸に対して対称形状となる曲面を有した高摩擦材からなるD型ロータと、同じくロータケース内に回転自在に支持され高摩擦材からなる鼓形曲面を有するS型ロータと、を有し、上記フロントローラから紡出されて加撚中の糸が上記D型ロータの曲面に偏心接触し、該D型ロータを経由した糸がS型ロータの鼓形曲面にS字状に偏心接触するように上記D型ロータとS型ロータとを配置し、上記ロータケースの糸の入口側にガイドノーズを形成し、該ガイドノーズによってフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進することを特徴とする精紡機用の毛羽制御装置。
- 上記ケース又はロータケースにフロントローラに吸着する磁石を設けるとともに、該ケース又はロータケースをフロントローラに近接した使用位置とフロントローラから離反した退避位置との間で移動自在に支持するケース保持装置を設けたことを特徴とする請求項10又は11記載の精紡機用の毛羽制御装置。
- 上記ケース保持装置が、精紡機に供給される粗糸の張力により上記ロータケースを所定の位置に位置決めすることを特徴とする請求項12記載の精紡機用の毛羽制御装置。
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