JP3566383B2 - ブロー成形装置およびブロー成形方法 - Google Patents

ブロー成形装置およびブロー成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ブロー成形装置およびブロー成形方法に関し、特にブローキャビティ金型の底部に組み合わせられる底型を用いたブロー成形装置およびブロー成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば合成樹脂製の容器などを成形するブロー成形装置においては、割型で構成されたブローキャビティ金型を用い、このブローキャビティ金型を型締め装置にて型締めした状態でブローコア型よりプリフォーム内にブローエアを導入して容器等を成形するようにしている。
【0003】
このようなブロー成形装置において、自立する足つきの容器や上底を有する容器等を成形する場合には、ブローキャビティ金型の底部に底型を組合せ、この底型を駆動装置を用いて型閉じし、容器の底部に自立する足や上底を形成するようにしている。この従来のブロー成形装置において、底型の型締状態の位置決めは、その昇降手段、例えば油圧シリンダの上・下限にて行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のブロー成形装置にあっては、ブローキャビティ金型に底型を組み合わせて用いる場合、ブローキャビティ金型と底型との間のクリアランスによって、容器の側壁外面にパーティングラインとして残ることとなる。底型の位置精度が低いと、ブローキャビティ金型と底型とのクリアランスが広がってしまい、特に自立びんなどは容器の表面にパーティングラインがはっきりと出てしまい、しかも容器内容量も変化してしまうこととなり、容器の品質を低下させることとなるものである。
【0005】
また、ブローキャビティ金型と底型のクリアランスを狭くしようとすると、ブローキャビティ金型の型締め時にブローキャビティ金型と底型がかじりをおこして損傷してしまう危険性がある。
【0006】
そこで、ブローキャビティ金型と底型とのクリアランスを高精度で設定することが要求されることとなる。
【0007】
また、ブロー成形時には、ブローエアの圧力で底型に対し後退方向に力が作用することとなり、この圧力に対向できる程度の型閉じ力を有する底型の駆動機構を用いると駆動機構が大型化し、高価となるものであった。
【0008】
さらに、ブローキャビティ金型の型締め速度の同調が取れなかった場合などには、底型に対し片方のブローキャビティ金型が先に当たり、底型が傾いて底型や底型の駆動機構に損傷を与えることがあるという問題があった。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点に着目して成されたもので、その目的は、底型とブローキャビティ金型とのクリアランスを高精度に設定でき、容器表面のパーティングラインを最小限にし、かつ、容器内容量を一定にして、成形品質を向上させ、しかも底型の駆動機構を小型化し、安価なものとするとともに、ブローキャビティ金型の型締め速度の同調が取れなかったような場合でも、底型の傾きを防止し、底型や底型の駆動機構の損傷を防止することができるブロー成形装置およびブロー成形方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の発明は、
割型で構成されたブローキャビティ金型と、
前記ブローキャビティ金型に組み合わせられる底型及びこの底型の駆動機構とを備えるブロー成形装置において、
前記底型もしくは底型を取り付ける底型固定板に、前記ブローキャビティ金型に対する底型の位置を規制するストッパ部材が設けられ、
前記ストッパ部材は、前記底型の型閉じ状態で前記ブローキャビティ金型の端面に当接することを特徴としている。
【0011】
第2の発明、第1の発明において、
前記底型のストッパ部材は、前記ブローキャビティ金型の型開き状態で両ブローキャビティ金型に渡って当接する長さを有していることを特徴としている。
【0012】
第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記ブローキャビティ金型もしくはブローキャビティ金型固定板に、ブローキャビティ金型の型締め時に前記底型もしくは底型固定板と係合して底型の後退移動を防止する圧受け部材を設けたことを特徴としている。
【0013】
第4の発明は、
割型で構成されるブローキャビティ金型と、このブローキャビティ金型に組み合わせられる底型およびこの底型の駆動機構とを用いてブロー成形を行うブロー成形方法において、
プリフォームを前記ブローキャビティ金型間のブロー成形位置に設定する工程と、
前記底型の駆動機構により底型を型閉じ駆動する工程と、
前記底型の型閉じ駆動によって底型もしくは底型を取り付ける底型固定板に設けられたストッパ部材を前記ブローキャビティ金型の端面に当接させてブローキャビティ金型に対する底型の位置を規制する工程と、
前記ブローキャビティ金型を型締めする工程と、
前記プリフォーム内に圧縮気体を導入してブロー成形する工程と、
を含むことを特徴としている。
【0014】
第5の発明は、第4の発明において、
前記ブローキャビティ金型の型締め時に、ブローキャビティ金型もしくはブローキャビティ金型固定板に設けた圧受け部材を、底型もしくは底型固定板に係合させて底型の後退移動を防止する工程を含むことを特徴としている。
【0015】
【作用】
前記構成の第1の発明にあっては、底型もしくは底型固定板にブローキャビティ金型に対する底型の位置を規制するストッパ部材を設け、このストッパ部材を底型の型閉じ状態で、ブローキャビティ金型の端面に当接させることにより、ストッパ部材が底型の移動限度位置で底型を確実に停止させることができ、しかも、ブローキャビティ金型と底型のクリアランスをストッパ部材の厚さだけで調整することができ、ストッパ部材の加工精度によって底型とブローキャビティ金型のクリアランスを確実に設定することができる。
【0016】
従って、容器の表面に現れるパーティングラインを最小限にして目立たなくすることができ、しかも容器内容量も一定にして、容器の品質を向上させることができる。
【0017】
第2の発明にあっては、底型のストッパ部材を、ブローキャビティ金型の型開き状態で、両ブローキャビティ金型に渡って当接する長さに設定することにより、ブローキャビティ金型の型締め駆動時にもストッパ部材がブローキャビティ金型の端面に常に接触し続けることができ、ブローキャビティ金型と底型のクリアランスが小さくても底型とブローキャビティ金型のキャビティ面とのかじりを確実に防止することができる。
【0018】
また、ブローキャビティ金型の型締め速度の同調が取れなかった場合などにおいて、片方のブローキャビティ金型が先に底型にあたり、底型を押しつけるような状態が生じても、ストッパ部材が型締め駆動時にもブローキャビティ金型の端面に常に接触しているため、ストッパ部材によって底型の傾きが防止され、底型および底型の駆動機構が損傷するのを防止することができる。
【0019】
第3の発明にあっては、底型のストッパ部材に加え、ブローキャビティ金型もしくはブローキャビティ金型固定板に、ブローキャビティ金型の型締め時に底型もしくは底型固定板と係合して底型の後退移動を防止する圧受け部材を設けることにより、ブロー成形時にブローエアの圧力で底型に対し、後退方向に力が作用した場合に、圧受け部材によって確実に底型の後退移動を防止することができ、その結果、底型の駆動機構は、ブローエアの圧力に対抗できる程度の型閉じ力を必要とせず、底型の型開閉移動に必要な力があれば足りることとなり、底型の駆動機構を小型化し、安価にすることができる。
【0020】
また、このような圧受け部材をブローキャビティ金型もしくはブローキャビティ金型固定板に設けると、ブローキャビティ金型の型閉じ時における圧受け部材と底型とのクリアランスが必要となり、このクリアランスによってブロー成形時におけるブローエアの圧力により、底型がクリアランス分だけ後退することとなるが、底型をストッパ部材によって確実に定位置で位置決めされるため、圧受け部材と底型とのクリアランスを小さくしても圧受け部材と底型がブローキャビティ金型の型閉じ駆動時に干渉してしまうようなことはなく、従って圧受け部材と底型とのクリアランスを小さくして、表面に現れるパーティングラインを最小限にし、かつ、容器内容量を一定に保つことができる。
【0021】
第4の発明にあっては、底型の型閉じ駆動によって底型もしくは底型固定板に設けられたストッパ部材をブローキャビティ金型の端面に当接させてブローキャビティ金型に対する底型の位置を規制した後、ブローキャビティ金型を型締めすることにより、ブローキャビティ金型に対し底型を高精度で位置決めでき、その結果、成形品の表面に現れるパーティングラインを最小限にし、しかも容器内容量を一定にして、容器の品質を向上させることが可能となる。また、ブローキャビティ金型と底型とがかじりを起こして損傷するようなことも確実に防止することができる。
【0022】
第5の発明にあっては、圧受け部材により底型の後退移動を防止することにより、ブロー成形時における底型の後退移動を確実に防止することができ、その結果、底型の駆動機構を小型で安価なものを採用することができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1〜図3は、本発明の一実施例に係るブロー成形装置を示す図である。
【0025】
このブロー成形装置は、コールドパリソン方式のブロー成形装置で、他に設けた射出成形機を用いて成形されたプリフォームを加熱しブロー成形するものである。
【0026】
また、このブロー成形装置は、図3に示すように、成形機台10上にプリフォーム供給部12と、プリフォーム加熱部14と、ブロー成形部16と、製品取出部18とが、ループ状のプリフォーム搬送部20に沿って配設された状態となっている。
【0027】
プリフォーム供給部12は、予め他で射出成形されたプリフォーム22をプリフォーム搬送部20に受け渡すもので、予め図示せぬプリフォームストッカに収納されたプリフォーム22をベルトコンベア等の搬送手段を介して整列機に供給し、この整列機により整列されたプリフォーム22をプリフォーム供給部12における一対のチャック機構24にてプリフォーム22のネック部を把持し、このチャック機構24の反転動作によりプリフォーム22のネック部を下にした倒立状態でプリフォーム搬送部20に受け渡すようになっている。
【0028】
プリフォーム搬送部20は、プリフォーム供給部12から、プリフォーム加熱部14、ブロー成形部16、製品取出部18へとプリフォーム22をループ状に循環搬送するもので、図3に示すように、その搬送経路に沿って、一対の搬送レール26が配設されている。この搬送レール26には、多数の搬送部材28が所定ピッチで係合されている。
【0029】
この搬送部材28は、図1および図2に示すように、固定部30と、載置台32とからなり、固定部30が搬送レール26に対し、係合すると共に、搬送用スプロケット34に巻回された搬送チェーン36と係合し、この搬送チェーン36の駆動により移動可能にされている。
【0030】
載置台32は、固定部30に対し、回転可能に取付けられ、上面にはプリフォーム22のネック部38内に差し込まれてプリフォーム22を倒立状態で支持する搬送用ピン40が突出され、この載置台32がスプロケット42に巻回されたチェーン44と係合してプリフォーム自転用モータ46の駆動力により、プリフォーム加熱部14の範囲内において自転し、プリフォーム22を自転させるようにしている。
【0031】
プリフォーム加熱部14は、プリフォーム供給部12からプリフォーム搬送部20に受け渡されて搬送されたプリフォーム22をブロー成形温度まで加熱するもので、本実施例においては、図3に示すように、プリフォーム加熱部14を、第1加熱部48および第2加熱部50の2段階に分け、第1加熱部48ではプリフォーム22をブロー成形適温もしくはそれより少し低い温度までの昇温に用い、第2加熱部50ではプリフォーム22の縦方向の温度分布の付与に用いるようにすることで、加熱工程におけるエネルギーをより効率的に使用することができるようにしている。
【0032】
ブロー成形部16は、プリフォーム加熱部で加熱されたプリフォーム22を製品の形状にブロー成形するもので、図1および図2に示すように、割型で構成されたブローキャビティ金型52をブロー型締め装置54により型開閉、型締め可能にしている。
【0033】
また、ブローキャビティ金型52の上部には、底型駆動機構56によって昇降可能にされた底型58が組み合わせられるようになっている。
【0034】
ブロー型締め装置54は、成形機台10上に搬送レール26を挟んで対向配置した一対の固定板60,60にそれぞれ型締め駆動シリンダ62,62を取付け、この固定板60,60を4本のタイバー64にて連結し、この固定板60,60間で型締め駆動シリンダ62,62の駆動によりタイバー64に沿って一対の可動板66,66がスライドして互いに近接、離反し得るようになっている。また、一対の可動板66,66の対向面には、その上下位置に一対のスライドレール68,68が平行に配設され、このスライドレール68,68にブローキャビティ金型52,52を固定したブローキャビティ金型固定板70,70が取付けられるようになっている。
【0035】
ブローキャビティ金型52,52は、容器を逆さにした状態で容器側面を形成する2つのキャビティ面72,72を有し、それぞれのキャビティ面下端には、割型で構成されるネック型74,74が取付けられ、搬送部材28,28により搬送されてきたプリフォーム22のネック部38をこのネック型74,74にて挟み込むようになっている。また、各搬送部材28,28の下方位置にはブローノズル76,76が昇降可能に設けられ、このブローノズル76,76から搬送部材28,28を介しプリフォーム22内にブローエアを導入し得るようにしている。
【0036】
また、各ブローキャビティ金型52,52のキャビティ面72,72の上部には、それぞれ底型挿入部78,78が形成され、この底型挿入部78,78内に底型58,58が上方から挿入されるようになっている。
【0037】
底型58,58は、容器の底部に自立用の足を形成するキャビティ面80,80を有し底型駆動機構56によって型開閉可能に昇降されるようになっている。
【0038】
底型駆動機構56は、上部の一対のタイバー64,64上に掛け渡し固定したシリンダ固定台82上に底型昇降シリンダ84を固定し、シリンダ固定台82の下方でガイドロッド86,86に案内された底型固定板88が底型昇降シリンダ84に連結固定され、この底型固定板88の下面に底型58,58が固定されて昇降可能にされている。
【0039】
そして、底型固定板88の下面にブローキャビティ金型52,52に対する底型58,58の位置を規制する一対のストッパ部材90,90が設けられ、このストッパ部材90,90が、底型58,58の型閉じ状態で、ブローキャビティ金型52,52の上端面に当接させることで、ブローキャビティ金型52,52と、底型58,58のクリアランスを高精度に設定できるようにし、ブローキャビティ金型52,52と底型58,58とのクリアランスから容器の表面に生じるパーティングラインを最小限に抑え、かつ、容器内容量を一定にし得るようにしている。
【0040】
この場合、ブローキャビティ金型52,52と底型58,58のクリアランスは、ストッパ部材90,90の厚さだけで調整することができ、ストッパ部材90,90の加工精度のみによってブローキャビティ金型52,52と底型58,58とのクリアランスを確実に設定することができることになる。
【0041】
また、ブローキャビティ金型52,52と底型58,58とのクリアランスを最小限に設定したとしても、ストッパ部材90,90をブローキャビティ金型52,52の上端面に当接させることによって、底型58,58の下降限度位置を正確に設定できるため、ブローキャビティ金型52,52の型締め時にブローキャビティ金型52,52と底型58,58がかじりを起こすことなく型締めでき、従ってブローキャビティ金型52,52や底型58,58の損傷を防止することが可能となる。
【0042】
また、底型58,58のストッパ部材90,90は、図1に示すように、ブローキャビティ金型52,52の型開き状態で、両ブローキャビティ金型52,52の上端面に渡って当接する長さに設定されており、ブローキャビティ金型52,52の型締め駆動時にもストッパ部材90,90がブローキャビティ金型52,52の上端面に常に接触し続け、ブローキャビティ金型52,52と底型58,58とのクリアランスが小さくても、ブローキャビティ金型52,52と底型58,58とのかじりが確実に防止されるようになっている。
【0043】
更に、ブローキャビティ金型52,52の型締め速度の同調が取れなかったような場合であっても、ブローキャビティ金型52,52の上端面にストッパ部材90,90が常に接触した状態でブローキャビティ金型52,52の型締めが行われるため、片方のブローキャビティ金型52が底型58,58に対し先に当たり、底型58,58を押しつけたとしても、底型58,58はストッパ部材90,90によって傾きが防止され、底型58,58や底型駆動機構56に損傷を与えるのを防止することができる。
【0044】
また、ブローキャビティ金型52,52の上端面には、それぞれブローキャビティ金型52,52の型締め時に底型固定板88の上面と係合して底型の後退移動を防止する圧受け部材92,92を設けることにより、プリフォーム22内にブローエアを導入してブロー成形を行っている際に、ブローエアの圧力が底型58,58に対し後退方向に力が作用した場合であっても、この圧受け部材92,92によってブローエアの圧力を受けることができ、そのためブロー成形時における底型の後退移動を確実に防止してパーティングラインを最小限に抑え、容器内容量を一定に保つことができるようになっている。
【0045】
従って、底型昇降シリンダ84はブローエアの圧力に耐える程度の型閉じ力を有するものである必要はなく、底型58,58を単に昇降させる程度の力があれば足りることから、底型昇降シリンダ84を小型のものとし、安価にすることができると共に、シリンダ固定台82やガイドロッド86,86あるいは底型固定板88等を簡略な構成とすることが可能となる。
【0046】
製品取出部18は、ブロー成形部16でブロー成形された製品94を取り出すもので、プリフォーム供給部12の横に配置されている。この製品取出部18では、プリフォーム供給部12と同様に一対のチャック機構96が配設され、チャック機構96により搬送部材28を介して搬送されてきた倒立状態の製品94のネック部38を把持し、このチャック機構96の反転動作により製品94のネック部38を上にした正立状態で取出コンベア98上に供給するようになっている。
【0047】
次に、前記実施例のブロー成形装置におけるブロー成形部16でのブロー成形方法について説明する。
【0048】
まず、プリフォーム供給部12からプリフォーム搬送部22に供給された倒立状態のプリフォーム22は、プリフォーム搬送部20によってプリフォーム加熱部14を構成する第1加熱部48および第2加熱部50を通過してブロー成形温度に昇温され、かつ温調された状態でブロー成形部16へと搬送される。
【0049】
ブロー成形部16においては、ブロー型締め装置54によってブローキャビティ金型52,52が型開きされ、かつ、底型駆動機構56によって底型58,58が上昇した状態とされ、ブローノズル76,76も下降した状態とされている。
【0050】
この状態で、搬送部材28上に倒立状態で保持されたプリフォーム22がプリフォーム搬送部20によってブローキャビティ金型52,52間のブロー成形位置、すなわちキャビティ面72,72対応位置、に停止位置決めされる。
【0051】
この状態で底型駆動機構56を駆動させて底型58,58を下降させることにより型閉じ駆動する。
【0052】
次いで、底型駆動機構56による底型58,58の型閉じ駆動によって、底型固定板88の下面に設けられたストッパ部材90,90をブローキャビティ金型52,52の上端面に当接させてブローキャビティ金型52,52に対する底型58,58の位置を規制する。
【0053】
この場合、底型58,58のストッパ部材90,90は、ブローキャビティ金型52,52の型開き状態で、両ブローキャビティ金型52,52の上面に渡って当接する長さに設定されているため、ブローキャビティ金型52,52の型開き状態でもブローキャビティ金型52,52の上端面に当接し、底型58,58をブローキャビティ金型52,52に対し正確な位置で位置決めすることができる。
【0054】
次に、ブロー型締め装置54によりブローキャビティ金型52,52を相互に近接する方向にスライド移動させ、ブローキャビティ金型52,52の型閉じおよび型締めを行う。
【0055】
この場合、ブローキャビティ金型52,52の型閉じ駆動時に底型58,58の位置は、ストッパ部材90,90のブローキャビティ金型52,52の上端面への当接によって、常に正確な位置に保持されているため、底型58,58とブローキャビティ金型52,52とのクリアランスを小さく設定していたとしても、底型58,58とブローキャビティ金型52,52とのかじりは確実に防止され、底型58,58およびブローキャビティ金型52,52の破損を確実に防止することができる。
【0056】
また、このブローキャビティ金型52,52の型閉じ駆動によって、ブローキャビティ金型52,52の上端面に設けた圧受け部材92,92が底型固定板88の上面と係合して底型58,58の後退移動防止することとなる。
【0057】
なお、ブローキャビティ金型52,52の型閉じ駆動によって、ブローキャビティ金型52,52の下端に設けたネック型74,74が型閉じし、搬送部材28に保持されたプリフォーム22のネック部38を挟み込む状態とされている。
【0058】
そして、ブローキャビティ金型52,52の型締め前あるいは型締め後に、ブローノズル76,76を上昇させて搬送部材28に挿入し、このブローノズル76,76より搬送部材28を介してプリフォーム22,22内に圧縮体であるブローエアを導入してブロー成形を行う。
【0059】
この場合、ブローエアの導入によってブローエアの内圧が底型58,58のキャビティ面80にもかかり、底型58,58を後退方向に移動させる力が働くこととなるが、底型58,58は、圧受け部材92,92によって後退方向の移動が防止されるようになっているため、後退方向の移動が確実に防止され、底型58,58を昇降可能にした場合でも、底型58,58とブローキャビティ金型52,52とのクリアランスを最小に抑え、製品94の表面に現れるパーティングラインを最小限に抑えて目立たなくし、かつ、容器内容量の一定化を図ることができる。
【0060】
また、このような圧受け部材92をブローキャビティ金型52,52上に取付け、圧受け部材92と底型58,58との間にクリアランスが必要な場合であっても、ストッパ部材90,90によって底型58,58の正確な位置出しが行われているため、底型58,58と圧受け部材92,92とのクリアランスを最小限に設定した場合でも、底型58,58と圧受け部材92,92とがかじりを起こすことがなく、しかも、容器表面に現れるパーティングラインを最小限に抑えて目立たなくすることができる。
【0061】
そして更に、ブロー成形終了後、ブローキャビティ金型52,52を型開きし、底型58,58およびブローノズル76を後退させ搬送部材28上の製品94を製品取出部18に搬送して取り出すことによりサイクルの成形が終了することとなる。
【0062】
本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。
【0063】
例えば、前記実施例においては、コールドパリソン方式のブロー成形装置について説明したが、この例に限らず、ホットパリソン方式のブロー成形機にも適用することが可能である。
【0064】
また、ブロー成形部において倒立状態でプリフォームをブロー成形し、底型をブローキャビティ金型の上部で昇降させる場合について説明したが、この例に限らずネック型によりプリフォームのネック部を吊り下げ保持した状態で、底型をブローキャビティ金型の下部で昇降させるような場合ついても適用することができる。
【0065】
更に、底型固定板にストッパ部材を設けた場合を示したが、このストッパ部材は、底型に直接設けるようにすることも可能である。
【0066】
そして更に、圧受け部材をブローキャビティ金型に直接取付けた場合ついて説明したが、この例に限らず、ブローキャビティ金型固定板に取付けてもよく、更に圧受け部材は底型固定板に限らず底型に直接係合させるようにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】
第1の発明によれば、底型もしくは底型固定板にブローキャビティ金型に対する底型の位置を規制するストッパ部材を設け、このストッパ部材を底型の型閉じ状態で、ブローキャビティ金型の端面に当接させることにより、ストッパ部材が底型の移動限度位置で底型を確実に停止させることができ、しかも、ブローキャビティ金型と底型のクリアランスをストッパ部材の厚さだけで調整することができ、ストッパ部材の加工精度によって底型とブローキャビティ金型のクリアランスを確実に設定することができる。
【0068】
従って、容器の表面に現れるパーティングラインを最小限にして目立たなくすることができ、しかも容器内容量も一定にして、容器の品質を向上させることができるという効果がある。
【0069】
第2の発明によれば、底型のストッパ部材を、ブローキャビティ金型の型開き状態で、両ブローキャビティ金型に渡って当接する長さに設定することにより、ブローキャビティ金型の型締め駆動時にもストッパ部材がブローキャビティ金型の端面に常に接触し続けることができ、ブローキャビティ金型と底型のクリアランスが小さくても底型とブローキャビティ金型のキャビティ面とのかじりを確実に防止することができる。
【0070】
また、ブローキャビティ金型の型締め速度の同調が取れなかった場合などにおいて、片方のブローキャビティ金型が先に底型にあたり、底型を押しつけるような状態が生じても、ストッパ部材が型締め駆動時にもブローキャビティ金型の端面に常に接触しているため、ストッパ部材によって底型の傾きが防止され、底型および底型の駆動機構が損傷するのを防止することができるという効果がある。
【0071】
第3の発明によれば、底型のストッパ部材に加え、ブローキャビティ金型もしくはブローキャビティ金型固定板に、ブローキャビティ金型の型締め時に底型もしくは底型固定板と係合して底型の後退移動を防止する圧受け部材を設けることにより、ブロー成形時にブローエアの圧力で底型に対し、後退方向に力が作用した場合に、圧受け部材によって確実に底型の後退移動を防止することができ、その結果、底型の駆動機構は、ブローエアの圧力に対抗できる程度の型閉じ力を必要とせず、底型の型開閉移動に必要な力があれば足りることとなり、底型の駆動機構を小型化し、安価にすることができるという効果がある。
【0072】
また、このような圧受け部材をブローキャビティ金型もしくはブローキャビティ金型固定板に設けると、ブローキャビティ金型の型閉じ時における圧受け部材と底型とのクリアランスが必要となり、このクリアランスによってブロー成形時におけるブローエアの圧力により、底型がクリアランス分だけ後退することとなるが、底型をストッパ部材によって確実に定位置で位置決めされるため、圧受け部材と底型とのクリアランスを小さくしても圧受け部材と底型がブローキャビティ金型の型閉じ駆動時に干渉してしまうようなことはなく、従って圧受け部材と底型とのクリアランスを小さくして、表面に現れるパーティングラインを最小限にし、かつ、容器内容量を一定に保つことができるという効果がある。
【0073】
第4の発明によれば、底型の型閉じ駆動によって底型もしくは底型固定板に設けられたストッパ部材をブローキャビティ金型の端面に当接させてブローキャビティ金型に対する底型の位置を規制した後、ブローキャビティ金型を型締めすることにより、ブローキャビティ金型に対し底型を高精度で位置決めでき、その結果、成形品の表面に現れるパーティングラインを最小限にし、しかも容器内容量を一定にして、容器の品質を向上させることが可能となる。また、ブローキャビティ金型と底型とがかじりを起こして損傷するようなことも確実に防止することができるという効果がある。
【0074】
第5の発明によれば、圧受け部材により底型の後退移動を防止することにより、ブロー成形時における底型の後退移動を確実に防止することができ、その結果、底型の駆動機構を小型で安価なものを採用することができるという効果がある。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るブロー成形装置におけるブロー成形部の状態を示す正面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】本実施例のブロー成形装置の全体の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
16 ブロー成形部
52 ブローキャビティ金型
54 ブロー型締め装置
56 底型駆動機構
58 底型
62 型締め駆動シリンダ
70 ブローキャビティ金型固定板
72 キャビティ面
76 ブローノズル
84 底型固定板
90 ストッパ部材
92 圧受け部材
94 製品

Claims (5)

  1. 割型で構成されたブローキャビティ金型と、
    前記ブローキャビティ金型に組み合わせられる底型及びこの底型の駆動機構とを備えるブロー成形装置において、
    前記底型もしくは底型を取り付ける底型固定板に、前記ブローキャビティ金型に対する底型の位置を規制するストッパ部材が設けられ、
    前記ストッパ部材は、前記底型の型閉じ状態で前記ブローキャビティ金型の端面に当接することを特徴とするブロー成形装置。
  2. 請求項1において、
    前記底型のストッパ部材は、前記ブローキャビティ金型の型開き状態で両ブローキャビティ金型に渡って当接する長さを有していることを特徴とするブロー成形装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記ブローキャビティ金型もしくはブローキャビティ金型固定板に、ブローキャビティ金型の型締め時に前記底型もしくは底型固定板と係合して底型の後退移動を防止する圧受け部材を設けたことを特徴とするブロー成形装置。
  4. 割型で構成されるブローキャビティ金型と、このブローキャビティ金型に組み合わせられる底型およびこの底型の駆動機構とを用いてブロー成形を行うブロー成形方法において、
    プリフォームを前記ブローキャビティ金型間のブロー成形位置に設定する工程と、
    前記底型の駆動機構により底型を型閉じ駆動する工程と、
    前記底型の型閉じ駆動によって底型もしくは底型を取り付ける底型固定板に設けられたストッパ部材を前記ブローキャビティ金型の端面に当接させてブローキャビティ金型に対する底型の位置を規制する工程と、
    前記ブローキャビティ金型を型締めする工程と、
    前記プリフォーム内に圧縮気体を導入してブロー成形する工程と、
    を含むことを特徴とするブロー成形方法。
  5. 請求項4において、
    前記ブローキャビティ金型の型締め時に、ブローキャビティ金型もしくはブローキャビティ金型固定板に設けた圧受け部材を、底型もしくは底型固定板に係合させて底型の後退移動を防止する工程を含むことを特徴とするブロー成形方法。
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