JP3564659B2 - 微粒子を用いた接着方法及び熱圧着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微粒子を用いた接着方法及び熱圧着装置に関し、特に、半導体装置の製造工程において、半導体装置の端子部と外部の装置を接続するための導電回路を有するフレキシブルフィルムと、半導体チップとを熱可塑性接着剤にて接着する際に使用される微粒子を用いた接着方法及び熱圧着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置に耐熱性や耐湿性を備えさせて半導体装置の信頼性を向上させるため、半導体チップの表面を保護層で被覆することが行われている。
【0003】
例えば、特開平11−186252号公報に記載の圧着介在用テープ構造は、図7に示すように、圧着介在用テープ35のポリイミドで形成した第1伝熱層35aと第2伝熱層35cとの間に、シリコン系粘着剤からなる流動層35bを挟んだ3層構造を有し、図8に示すように、加圧ヘッド34による加熱押圧により流動層35bがフレキシブルフィルム32の表面形状に応じて変形し、第2伝熱層35cも同様に変形することにより、フレキシブルフィルム32に均等に押圧力が加わってフレキシブルフィルム32と半導体チップ31とが均一に密着する。
【0004】
また、図8において流動層35bがフレキシブルフィルム2の凹凸に馴染んで均一に加圧されているが、変形後の流動層35bの厚み33が半導体チップ31と加圧ヘッド34の平行度の許容値となり、この値は流動層35bの厚みが40μmで、回路の凹凸が15〜20μmであって、さらに加圧されるため流動層35bが薄くなり、許容量としては10μm前後となる。
【0005】
一方、特開平11−26518号に記載の熱圧着装置は、図10に示すように、フレキシブルフィルム42に半導体チップ41を接着する際に、気泡が発生せずに複数の半導体チップ41を同時にフレキシブルフィルム42に接着できるようにするため、加圧室43を備えた加圧ヘッド46と、脱気室44を有するステージ47とでフレキシブルフィルム42を挟んで保持するとともに、加圧室43と脱気室44とを仕切り、フレキシブルフィルム42と貼着される半導体チップ41との間を真空排気するとともに、加圧室43に高圧ガス導入口48から高圧ガスを導入してフレキシブルフィルム42を半導体チップ41に一様に押さえつけながら接着を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特開平11−186252号公報に記載の圧着介在用テープ構造では、図8に示すように、圧着介在用テープ35の流動層35bが加圧方向に対して直角方向に広がり、この際、フレキシブルフィルム32の凹凸部に馴染んで均一に加圧を行うことができるが、加圧により流動層35bの厚みが薄くなってしまう。
【0007】
そして、この薄くなった厚み33が加圧ヘッド34と半導体チップ31との間の傾斜に影響し、例えば、10mm□の大きさの半導体チップ31では、10μm程度以内の平行度が必要であるが、この平行度を達成できないおそれがあった。また、この流動層33bの厚さを厚くしても、流動層33bは流動性がよいため、上記加圧を行うと上記と同様に厚みが薄くなり、やはり平行度を達成できないおそれがあった。そのため、半導体チップ31との圧着を同時に1個または2個しか行うことができないという問題があった。
【0008】
また、この圧着介在用テープ構造では、圧着を行うと流動層35bがフレキシブルフィルム32の凹凸に合わせて変形してしまうため、圧着前と同等の圧着性能を得ることができず、一度圧着に用いた圧着介在用テープ35を再利用することができないという問題があった。
【0009】
さらに、上記圧着介在用テープ構造では、一度圧着を実施した圧着介在用テープ35を取り除くため、テープの送り機構及び巻き取り機構等が必要となり、自動化装置の構成が複雑になるという問題があった。
【0010】
また、従来の圧着介在用テープ35では、図9に示すように、圧着介在用テープ35の圧力が加わった部分と加わらなかった部分との間に段差が生じてフレキシブルフィルム32を変形させてしまうため、次行程以降での作業性が著しく低下するという問題があった。
【0011】
一方、特開平11−26518号に記載の熱圧着装置では、図10に示すように、半導体チップ41の存在しないフレキシブルフィルム42にまで圧力が加わるため、フレキシブルフィルム42を変形させ、前工程において位置合わせを行った半導体チップ41の電極部とフレキシブルフィルム42の配線パターンの電極位置がずれてしまうという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、複数の半導体チップを同時にフレキシブルフィルムに加熱圧着する際等に、半導体チップとフレキシブルフィルムとの間に密着しない部分を生じさせず、フレキシブルフィルムにしわが発生するのを抑制するとともに、フレキシブルフィルムの変形を極力抑えることができる微粒子を用いた接着方法及び熱圧着装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、熱接着樹脂層を有するフレキシブルフィルムに、接着物を前記熱接着樹脂層を介して接着する方法であって、前記接着物をステージに載置し、前記接着物の上方に前記フレキシブルフィルムを載置し、前記フレキシブルフィルムの上方に位置する加圧ヘッドと、前記フレキシブルフィルムとの間に微粒子を介在させ、前記加圧ヘッドを介して前記接着物に前記フレキシブルフィルムを上方から押圧することを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、前記フレキシブルフィルムはさらに配線パターンを有し、前記接着物は予め前記配線パターンと接続された複数の半導体チップであることを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、前記接着物はシリコンウェハーであることを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、前記微粒子を、耐熱性が高く、熱伝導性に優れた材料により、球状に形成したことを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、前記微粒子と前記フレキシブルフィルムとの間に極薄のポリイミドフィルムを介装したことを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、熱接着樹脂層を有するフレキシブルフィルムに、接着物を前記熱接着樹脂層を介して接着する熱圧着装置であって、前記接着物を載置するステージと、該ステージに載置された前記接着物に前記フレキシブルフィルムを上方から押圧する加圧ヘッドと、該加圧ヘッドと前記フレキシブルフィルムとの間に介在する微粒子とを備えることを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、前記フレキシブルフィルムはさらに配線パターンを有し、前記接着物は予め前記配線パターンと接続された複数の半導体チップであることを特徴とする。
【0020】
請求項8記載の発明は、前記接着物はシリコンウェハーであることを特徴とする。
【0021】
請求項9記載の発明は、前記微粒子を、耐熱性が高く、熱伝導性に優れた材料により、球状に形成したことを特徴とする。
【0022】
請求項10記載の発明は、前記微粒子と前記フレキシブルフィルムとの間に極薄のポリイミドフィルムを介装したことを特徴とする。
【0023】
請求項11記載の発明は、前記フレキシブルフィルムとの接触面に前記極薄ポリイミドフィルムを貼着した耐熱性樹脂または金属製の収容枠に、前記微粒子を収容し、該収容枠に前記加圧ヘッドを内挿したことを特徴とする。
【0024】
請求項12記載の発明は、前記加圧ヘッドは、前記接着物よりも僅かに大きい突起部と、前記フレキシブルフィルムの圧着時に前記微粒子が入り込んできても充分な隙間が設けられる深さを備えた凹部とを有することを特徴とする。
【0025】
請求項13記載の発明は、前記微粒子を入れるための収容枠は、上下方向に移動可能であって、前記フレキシブルフィルムと接触した後に前記フレキシブルフィルムの傾斜に従うように支持されることを特徴とする。
【0026】
そして、請求項1または6記載の発明にかかる微粒子を用いた接着方法または熱圧着装置よれば、加圧ヘッドとフレキシブルフィルムとの間に微粒子を介在させることにより、圧着の際にフレキシブルフィルムを押し延ばす方向に作用する力を最小限に押さえることができるため、フレキシブルフィルムにしわが発生することを防止できるとともに、フレキシブルフィルムと接着物との間の接着界面への気泡の巻き込みを防止することができる。
【0027】
請求項2または7記載の発明にかかる微粒子を用いた接着方法または熱圧着装置によれば、フレキシブルフィルムと接着物と間の厚みを微粒子の使用量により増減が可能で、例えば、実際には2mm程度の厚みを持たせることにより、加圧ヘッドと半導体チップとの平行度に対しての許容値が大きくなるため、装置精度を低く抑えることができる。
【0028】
また、フレキシブルフィルムと加圧ヘッドとの間に微粒子を介在させて圧着することにより、微粒子がフレキシブルフィルムの凹凸部に入り込んで回路の形状やフレキシブルフィルム等の形状に応じて変形し、フレキシブルフィルムの凹凸に関係なく均一に加圧することができるため、接着界面において密着されない部分が生じることがない。
【0029】
請求項3または8記載の発明にかかる微粒子を用いた接着方法または熱圧着装置によれば、フレキシブルフィルムにしわが発生することを防止できるとともに、フレキシブルフィルムとシリコンウェハーとの間の接着界面への気泡の巻き込みを防止することができる。
【0030】
請求項4または9記載の発明にかかる微粒子を用いた接着方法または熱圧着装置によれば、耐熱性の高い例えばシリカ等を微粒子の材料として使用することにより、微粒子の寿命を延ばすことができるとともに、熱圧着性樹脂として用いられるポリイミドは300℃程度の加熱が必要となるため、熱伝導性に優れた材料を微粒子の材料として使用することが好適である。
【0031】
また、球状の微粒子を用いることにより、フレキシブルフィルムの回路による凹凸部の隅々に入り込みより均一な圧着が可能となる。さらに、従来、加圧により、微粒子は固形化し、フレキシブルフィルムの回路による凹凸の隅々に入り込む機能が低下するため、再度使用する際は一度粉砕する必要があったが、球状の微粒子を用いることにより、固形化した場合でも互いに点接触するため軽い力で粉砕することが可能となり、微粒子の再利用が可能となる。
【0032】
請求項5または10記載の発明にかかる微粒子を用いた接着方法または熱圧着装置によれば、微粒子と前記フレキシブルフィルムとの間に極薄のポリイミドフィルムを介装することによって、フレキシブルフィルムに微粒子が直接触れることを防止することができるとともに、極薄ポリイミドフィルムを使用することにより、フレキシブルフィルムを押し延ばす方向に作用する力がさらに抑制され、フレキシブルフィルムにおけるしわの発生をさらに抑制することができる。
【0033】
請求項11記載の発明にかかる熱圧着装置によれば、極薄ポリイミドフィルム、例えば、8μm程度の厚さのものを貼った耐熱性の収容枠を設け、この中に微粒子及び加圧ヘッドを内挿することにより、微粒子がフレキシブルフィルムの凹凸に対して何度でも変形する。また、微粒子の数が減少することもないので、常に同じ条件で加圧できる。さらに、極薄ポリイミドを設けることにより、微粒子がフレキシブルフィルムに直接接触することがないため、微粒子のフレキシブルフィルムへの付着を防止することができる。そのため、微粒子の連続使用も可能となる。
【0034】
請求項12記載の発明にかかる熱圧着装置によれば、加圧ヘッドに接着物よりも僅かに大きい突起部と、圧着後微粒子が充分入り込めるだけの凹部を設けることにより、下方向への加圧を極力小さくすることが可能となり、フレキシブルフィルムの変形を最小限に留めることができ、次工程でのトラブルを減少させることができる。
【0035】
請求項13記載の発明にかかる熱圧着装置によれば、収容枠は加圧ヘッドが下降するに従って下降し、最終的にフレキシブルフィルムと接触する。この際、収容枠は、フレキシブルフィルムに傾きが生じている場合には、この傾斜に従って傾くため、微粒子は加圧ヘッドとフレキシブルフィルムの傾きを補正するだけで済むとともに、加圧ヘッドと収容枠は常に同じ動作をするため、一つの駆動部、例えばエアーシリンダ等にてこれらを駆動することができ機構が簡略化できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
次に、本発明にかかる微粒子を用いた接着方法及び熱圧着装置の実施の形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0037】
図1は、本発明にかかる熱圧着装置及び方法の一実施例を示し、この熱圧着装置100は、熱接着樹脂層を有するフレキシブルフィルム2に、接着物としての複数の半導体チップ1を熱接着樹脂層を介して接着するために使用される。
【0038】
フレキシブルフィルム2は、図3に示すように、基材フィルム2cにパターンを形成する銅箔2b及びこれを保護するカバーコート層2aと、半導体チップ1と接着される熱可塑性接着剤層2dとで構成される。そのため、フレキシブルフィルム2の表面は10〜20μm程度の凹凸があり、半導体チップ1の圧着に際しては、両者の接着界面に気泡が生じないようこの凹凸に関係なく均一に加圧する必要がある。
【0039】
次に、熱圧着装置100の構成について詳細に説明する。
【0040】
ステージ9は、ステージ9の上面9a上に載置された半導体チップ1を加熱するヒータ10aを内蔵する。
【0041】
加圧ヘッド4は、上面4cにブロック14を備え、架台12に固定されたエアーシリンダ11によって継ぎ手13及びブロック14を介して上下方向に移動する。この加圧ヘッド4は、ヒータ10bを内蔵し、半導体チップ1より僅かに大きい突起部4aを備える。突起部4aには凹部4bが形成され、この凹部4bは、半導体チップ1とフレキシブルフィルム2との圧着時に後述する微粒子8が入り込んできても充分余裕がある寸法に形成される。
【0042】
収容枠7は、耐熱性樹脂または金属によって形成され、その底面7aに極薄のポリイミドフィルム6が貼着される。そして、収容枠7の内部には、微粒子8が収容されている。収容枠7と加圧ヘッド4とは接続金具15で繋がれている。
【0043】
微粒子8は、耐熱性が高く、熱伝導性に優れた材料、例えば、シリカ、セラミック等により4μm程度の球状に形成され、加圧ヘッド4に内蔵されたヒータ10aの熱を効率よくフレキシブルフィルム2に伝えるとともに、半導体チップ1の存在しない部分におけるフレキシブルフィルム2への下方向への加重を加圧方向と直角方向または反対方向に向けることによりフレキシブルフィルム2の変形を最小に抑えている。
【0044】
加圧ヘッド4による加圧は、従来と同様に1cmあたり4〜25kgfに調節ができる。また、ヒータ10a、10bは300℃程度まで周辺温度を上げることができる。
【0045】
次に、上記構成を有する熱圧着装置100の動作について詳細に説明する。
【0046】
図1に示すように、ステージ9の上に、半導体チップ1を載置し、半導体チップ1を覆うようにしてフレキシブルフィルム2を配置する。そして、ヒータ10a、10bによって各々半導体チップ1及び微粒子8を加熱する。
【0047】
次に、エアーシリンダ11を下降させ、収容枠7に設けたポリイミドフィルム6をフレキシブルフィルム2に接触させる。ここで、ポリイミドフィルム6は、300℃程度に加熱されている。エアーシリンダ11をさらに下降させ、加圧ヘッド4によって微粒子8を介してフレキシブルフィルム2と半導体チップ1を押圧し両者を接着させる。この際、図2に示すように、微粒子8は、極薄ポリイミドフィルム6を介してフレキシブルフィルム2の凹凸の隅々にまで入り込み、フレキシブルフィルム2を均一に加圧することができる。
【0048】
次に、本発明にかかる微粒子を用いた接着方法及び熱圧着装置の第2実施例について図5を参照しながら説明する。
【0049】
本実施例では、第1実施例における半導体チップ1の代わりに、接着物がシリコンウェハー20となっている。従って、フレキシブルフィルム21に回路は形成されておらず、フレキシブルフィルム21の表面に凹凸は存在しないが、第1実施例と同様に、フレキシブルフィルム21の変形及び接着界面への気泡の巻き込みを抑制する必要がある。そこで、第1実施例と同様に、ポリイミドフィルム6が貼着された収容枠7に微粒子8を収容し、この微粒子8を加圧ヘッド4と、フレキシブルフィルム21との間に介在させてフレキシブルフィルム21にシリコンウェハー20を圧着する。
【0050】
次に、本発明にかかる微粒子を用いた接着方法及び熱圧着装置の第3実施例について図6を参照しながら説明する。
【0051】
本実施例では、第1実施例に示した構成に、さらに上下に分離された密閉容器16、17を加え、密閉容器16を上下に移動させるエアーシリンダ11及びガイド24を設けている。さらに、密閉容器16、17内の脱気を行う真空ポンプ23及びバルブ22を設け、真空状態で熱圧着を実施することにより、半導体チップ1とフレキシブルフィルム2との接着界面における気泡の発生を抑えることが可能となる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1または6記載の発明によれば、フレキシブルフィルムにしわが発生することを防止でき、フレキシブルフィルムと接着物との間の接着界面への気泡の巻き込みを防止することが可能な接着方法または熱圧着装置を提供することができる。
【0053】
請求項2または7記載の発明によれば、加圧ヘッドと半導体チップとの平行度に対しての許容値が大きくなり、装置精度を低く抑えることが可能で、接着界面において密着されない部分が生じることのない接着方法または熱圧着装置を提供することができる。
【0054】
請求項3または8記載の発明によれば、フレキシブルフィルムにしわが発生することを防止できるとともに、フレキシブルフィルムとシリコンウェハーとの間の接着界面への気泡の巻き込みを防止することが可能な接着方法または熱圧着装置を提供することができる。
【0055】
請求項4または9記載の発明によれば、より均一な圧着が可能で、微粒子を再利用することが可能な接着方法または熱圧着装置を提供することができる。
【0056】
請求項5または10記載の発明によれば、微粒子が直接フレキシブルフィルムに触れることを防止することができるとともに、フレキシブルフィルムにおけるしわの発生をさらに抑制することが可能な接着方法または熱圧着装置を提供することができる。
【0057】
請求項11記載の発明にかかる熱圧着装置によれば、微粒子のフレキシブルフィルムへの付着を防止することができ、微粒子の連続使用が可能な熱圧着装置を提供することができる。
【0058】
請求項12記載の発明にかかる熱圧着装置によれば、フレキシブルフィルムの変形を最小限に留めることができ、次工程でのトラブルを減少させることが可能な熱圧着装置を提供することができる。
【0059】
請求項13記載の発明にかかる熱圧着装置によれば、機構を簡略化することが可能な熱圧着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる熱圧着装置の第1実施例を示す断面図である。
【図2】図1の熱圧着装置の圧着時の状態を示す断面図である。
【図3】フレキシブルフィルムの構造を示す断面図である。
【図4】図1の熱圧着装置の圧着状態を示す詳細断面図である。
【図5】本発明にかかる熱圧着装置の第2実施例を示す断面図である。
【図6】本発明にかかる熱圧着装置の第3実施例を示す断面図である。
【図7】従来の圧着介在用テープの一例を示す断面図である。
【図8】図7の圧着介在用テープを用いた熱圧着方法を説明するための図であって、(a)は加圧前の断面図、(b)は加圧時の状態を示す断面図である。
【図9】図7の圧着介在用テープを用いた熱圧着方法における問題点を説明するための断面図である。
【図10】従来の熱圧着装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ
2 フレキシブルフィルム
2a カバーコート層
2b 銅箔
2c 基材フィルム
2d 熱可塑性接着剤層
3 圧着時における微粒子層の厚み
4 加圧ヘッド
4a 突起
4b 凹部
4c 上面
6 ポリイミドフィルム
7 収容枠
7a 底面
8 微粒子
9 ステージ
10a、10b ヒータ
11 エアーシリンダ
12 架台
13 継ぎ手
14 ブロック
15 接続金具
16、17 密閉容器
20 シリコンウェハー
21 フレキシブルフィルム
22 バルブ
23 真空ポンプ
24 ガイド
100 熱圧着装置
Claims (13)
- 熱接着樹脂層を有するフレキシブルフィルムに、接着物を前記熱接着樹脂層を介して接着する方法であって、
前記接着物をステージに載置し、
前記接着物の上方に前記フレキシブルフィルムを載置し、
前記フレキシブルフィルムの上方に位置する加圧ヘッドと、前記フレキシブルフィルムとの間に微粒子を介在させ、
前記加圧ヘッドを介して前記接着物に前記フレキシブルフィルムを上方から押圧することを特徴とする微粒子を用いた接着方法。 - 前記フレキシブルフィルムはさらに配線パターンを有し、前記接着物は予め前記配線パターンと接続された複数の半導体チップであることを特徴とする請求項1記載の微粒子を用いた接着方法。
- 前記接着物はシリコンウェハーであることを特徴とする請求項1記載の微粒子を用いた接着方法。
- 前記微粒子を、耐熱性が高く、熱伝導性に優れた材料により、球状に形成したことを特徴とする請求項1、2または3記載の微粒子を用いた接着方法。
- 前記微粒子と前記フレキシブルフィルムとの間に極薄のポリイミドフィルムを介装したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の微粒子を用いた接着方法。
- 熱接着樹脂層を有するフレキシブルフィルムに、接着物を前記熱接着樹脂層を介して接着する熱圧着装置であって、
前記接着物を載置するステージと、
該ステージに載置された前記接着物に前記フレキシブルフィルムを上方から押圧する加圧ヘッドと、
該加圧ヘッドと前記フレキシブルフィルムとの間に介在する微粒子とを備えることを特徴とする熱圧着装置。 - 前記フレキシブルフィルムはさらに配線パターンを有し、前記接着物は予め前記配線パターンと接続された複数の半導体チップであることを特徴とする請求項6記載の熱圧着装置。
- 前記接着物はシリコンウェハーであることを特徴とする請求項6記載の熱圧着装置。
- 前記微粒子を、耐熱性が高く、熱伝導性に優れた材料により、球状に形成したことを特徴とする請求項6、7または8記載の熱圧着装置。
- 前記微粒子と前記フレキシブルフィルムとの間に極薄のポリイミドフィルムを介装したことを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の熱圧着装置。
- 前記フレキシブルフィルムとの接触面に前記極薄ポリイミドフィルムを貼着した耐熱性樹脂または金属製の収容枠に、前記微粒子を収容し、該収容枠に前記加圧ヘッドを内挿したことを特徴とする請求項10記載の熱圧着装置。
- 前記加圧ヘッドは、前記接着物よりも僅かに大きい突起部と、前記フレキシブルフィルムの圧着時に前記微粒子が入り込んできても充分な隙間が設けられる深さを備えた凹部とを有することを特徴とする請求項11記載の熱圧着装置。
- 前記微粒子を入れるための収容枠は、上下方向に移動可能であって、前記フレキシブルフィルムと接触した後に前記フレキシブルフィルムの傾斜に従うように支持されることを特徴とする請求項11または12記載の熱圧着装置。
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