JP3563900B2 - 照明器具の取付け装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明器具を引掛シーリングに取付けるための照明器具の取付け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
照明器具を引掛シーリングに取付けるための照明器具の取付け装置としては、例えば、実開平7−11712号公報に記載されているものがある。この公報に記載されている従来の取付け装置Bは、図15乃至図18に示すように、略円盤状の本体部60の上面に引掛シーリング2に引掛ける係止爪61を有するとともに外周面に係止段部62を有し、給電用の栓刃を兼ねる係止爪61に接続され下面より引き出された給電用の電線63の先端に接続されたコネクタ64を有している。
【0003】
上記係止段部62は本体部60の外周面に周溝により形成され、一部にロック釦操作部65が切欠により形成されている。また本体部60の上面より係止爪61が突出されるとともに下面開口がカバー66で閉塞され且つねじ67で取り付けられている。なお、68は本体部60の上面より弾性突出して引掛シーリング2のロック孔(図示せず)に係止するロック釦、69はロック釦68を本体部60の方へ引き込ませてロックを解除する解除釦である。
【0004】
照明器具本体70は、上記取付け装置Bの本体部60と嵌合する嵌合孔71を有し、係止段部62と着脱自在に弾性係止する一対の係止部(図示せず)が上記嵌合孔71の内周面に設けられるとともに、これら一対の係止部を係止段部62から離脱させる解除操作を行なうための解除操作レバー72が嵌合孔71の周縁部に設けてある。また、取付け装置Bのコネクタ64と接続される受け側のコネクタ73が照明器具本体70の下面であって上記嵌合孔71の近傍に位置している。なお、74はランプである。
【0005】
図19は他の従来例を示している。この従来例の取付け装置Cは、照明器具本体75の嵌合孔76内周面から突設された一対の栓刃77,77が挿入される栓刃挿入溝78が本体部79に設けられており、本体部79内に納装されている刃受け部80が上記栓刃挿入溝78から挿入された栓刃77と接続され、これら栓刃77と刃受け部80とを介して照明器具への給電が行なわれるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記前者の従来装置Bでは、本体部60から引き出した給電用の電線63の先端にコネクタ64が接続される構成を有しているため、図18に示すように本体部60内での電線63の引回しや処理が複雑となり取付け装置の組立に時間を要するという問題があった。あるいは、本体部60に電線63及びコネクタ64が設けられているために、取付け装置Bを梱包する際などにおいて梱包作業が行ない難く、また電線63やコネクタ64の処理が複雑になるという問題があった。また、照明器具の形態に応じて電線63の長さを適当に決めていたため、電線63の長さが異なり、取付け装置Bの種類が多くなってしまうという問題もあった。さらには、取付け装置Bに照明器具本体70を取り付ける際に、電線63を先に照明器具本体70の嵌合孔71を通して照明器具本体70の何処かに係止させておく必要があり、取付け作業が煩雑になるという問題があった。つまり、図20に示すように電線63を照明器具本体70の嵌合孔71に通しておかないと取付け装置Bの本体部60と照明器具本体70との間に電線63が挟まれてしまったり、電線63及びコネクタ64が照明器具本体70と天井44との間に入り込んだままでは照明器具本体70を取り付けることができず、何度も作業をやり直さなければならないというような問題があった。
【0007】
一方、上記後者の従来装置Cでは、照明器具本体75側の栓刃77と接続される刃受け部80に大きなスペースが必要となるため、本体部79の上下方向の高さ寸法が大きくなってしまう。そのため、照明器具本体75側に解除操作部82並びに解除操作部82によって嵌合孔76内に進退自在とされる係止部83を設けた場合に、取付け装置Cの本体部79の外周寸法及び高さ寸法が大きくなり、結果的に照明器具本体75に上記解除操作部82と係止部83とを具備した大型のホルダー81を設けなければならないという問題があった。また、取付け装置Cの本体部79に栓刃77が挿入される栓刃挿入溝78を設ける必要があるため、本体部79を樹脂成形する場合に成形品の形状が複雑で内側に変形し易く、形状を維持するためには成形サイクルを長くする必要があるという問題があった。さらに、照明器具本体75の取付け時には栓刃77と本体部79の栓刃挿入溝78との位置決めが困難であり、無理やり取り付けた場合に栓刃77が変形する等の問題や、引掛シーリング2と取付け装置Cと照明器具との位置関係が固定されてしまい、照明器具本体75の向きを変えたい場合には引掛シーリング2の向きを変えなければならないという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、照明器具本体を簡単に取り付けることができ、小型で取扱いも容易な照明器具の取付け装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、樹脂製略円盤状の本体部の上部に凹部を設け、この凹部に引掛シーリングに係止自在とする係止爪を設け、前記凹部の下面部から下方に向けて角筒部を垂設し、本体部の外周面部に本体部を照明器具本体の挿入孔に挿入した状態で照明器具本体の係合部へ係止する係止部を備えた照明器具の取付け装置であって、前記角筒部を照明器具本体に設けられた給電用の電線が着脱自在に接続される電線接続受部の外郭とし、前記電線接続受部の端子と係止爪とが電気的に接続されて本体部の上面側より前記凹部に取り付けられて前記端子が前記角筒部の内部に配置されるとともに、係止部の照明器具本体の係合部への係止を解除するための解除操作部並びに係止部が本体部の下面側より本体部の凹部の裏側であって前記角筒部の周辺に組み込まれていることを特徴とし、給電用の電線が照明器具本体側に設けられているから、取付け時に照明器具本体と本体部との間に電線が挟まれるようなことがなく、照明器具本体が取り付けられた後で電線接続受部に電線を接続することが可能となって照明器具本体の取付け作業が簡素化され、しかも、本体部から電線が引き出されないために小型化や取扱いも容易となり、さらに照明器具の照明器具本体が異なる形態であっても共用することができる。また、解除操作部を設けたので、取付け装置から照明器具を取り外す作業が容易に行なえるとともに、取付け装置側に解除機能を設けることで多機能集中によるコストダウンが図れる。さらに、電線接続受部の端子と係止爪とが電気的に接続されて本体部の上面側より凹部に取り付けられて端子が角筒部の内部に配置されるとともに、係止部並びに解除操作部が本体部の下面側より本体部の凹部の裏側であって前記角筒部の周辺に組み込まれているので、通電部分と非通電部分との絶縁が行ない易く、その結果、係止部や解除操作部などの非通電部分を金属のような導電性を有する部材で形成することが可能となり、コストダウンが図れる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記角筒部を本体部の下面略中央に配置して成ることを特徴とし、本体部における電線接続受部の占めるスペースを小さくできる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1記載の照明器具の取付け装置と、この照明器具の取付け装置の本体部を挿入する挿入孔と照明器具の取付け装置の係止部が係止される係合部とを設けた照明器具本体とを有する照明器具と、を備えてなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1〜図14を参照して詳細に説明する。
本体部1は樹脂製であって略円盤状をしており、本体部1の上面部には下方に向けて凹設した凹部11が形成してあり、本体部1の下端部は全面が開口している。上記本体部1の上面部に凹設した凹部11の下面部から下方に水平断面長方形状をした角筒部9cが下方に向けて垂設してある。凹部11の底部の上面には係止爪3と略ピン状の端子(コネクタ電極9a)とを有する一対の端子板ブロック12が取付けねじ13により取付けてある。そして、一対の端子板ブロック12に設けた一対の係止爪3が本体部1の上面部から上方に突出している。また、一対の端子板ブロック12に設けた一対のコネクタ電極9aが角筒部9c内に挿入してあって、このように角筒部9c内に一対のコネクタ電極9aを立設することで電線接続受部たるコネクタ9が構成してある。平面視長方形状の角筒部9cの長辺方向と平行な方向の一側面にはロック溝部9dが設けてあり、このロック溝部9dの下端は角筒部9cの下端よりも上方に位置しており、また、ロック溝部9dの内部には突起状のロック部9eが設けてある(図8参照)。本実施形態においては、本体部1の係止爪3が角型の引掛シーリング2に係止された状態で本体部1における引掛シーリング2の水平投影面内(図5における点線で囲まれた部分)で且つ本体部1の下面略中央の位置にコネクタ9が配置してある。
【0015】
略円盤状をした本体部1の外周面部には一対の孔14が形成してあり、この一対の孔14の位置関係は略円盤状をした本体部1の中心を回転中心とする180°回転対称となる位置関係にある。
係止部7は水平板状をしており、この係止部7の先端部は本体部1の外周面部の円弧と同じ曲率半径の円弧となっている。水平板状をした係止部7の後端部の一側端部には下方に向けて突出した下向き片15が突設してあり、下向き片15の下端部から背方に向けて略L字状をした連結片17が水平に連出してあり、連結片17の一片部に縦板状をした解除操作部8の上端部の一側部が連設してあって、移動体18が構成してある。したがって、連結片17及び解除操作部8の上端は水平板状をした係止部7よりも下方に位置している。移動体18の係止部7の後端部の中央部には2条のガイド部10が解除操作部8側に向けて突出してある。この2条のガイド部10の突出基部は下方にむけて突出した段落ち片10aとなっており、ガイド部10の先端部は連結片17と同じレベルとなっている。そして、上記2条のガイド部10間がばね材収納部20となっている。また、係止部7には2つの長孔19が設けてある。なお、45は解除操作部8に被着される操作部カバーである。
【0016】
本体部1の内部には2個で一組となった支持軸部21が2組設けてあり、一組の支持軸部21に一方の移動体18の2個の長孔19をスライド自在に嵌め込み、他の一組の支持軸部21に他方の移動体18の2個の長孔19をスライド自在に嵌め込んである。ここで、2個の移動体18を水平面で180°回転した状態となっている。そして、一方の移動体18の係止部7が本体部1の外周面部の対向部分に設けた一対の孔14のうちの一方の孔14から出没自在となっており、他方の移動体18の係止部7が他方の孔14から出没自在となっている。また、移動体18に設けた2条のガイド部10はコネクタ9の外殻を構成する平面視長方形状の角筒部9cの長辺側の側面にスライド自在に嵌まり込んでいる。そして、移動体18の2条のガイド部10間に形成されたばね材収納部20にコイルスプリング23が配設してあり、該コイルスプリング23の両端部がそれぞれ移動体18と角筒部9cの短辺側の面とに弾接してあって、コイルスプリング23のばね力により係止部7が孔14から外側に突出している。この状態が図8に示す状態であって、図8に示すように、ガイド部10の先端部が平面視長方形状の角筒部9cの長辺側の側面の両端部近くまで移動し、両移動体18のガイド部10間にロック溝部9dが露出した状態となっている。また、下方に突出している両側の解除操作部8をコイルスプリング23に抗して互いに遠ざかる方向に移動させるとガイド部10の先端部同士が突き当たるようになっており、この状態で係止部7は本体部1の外周面部から内側に引き込むものである。また、ガイド部10の先端部同士が突き当たった状態では上記ロック溝部9dがガイド部10により塞がれることになる(図12(a)参照)。
【0017】
本体部1の下面開口部には補強板を兼用した蓋30が取付けねじ31により取付けてあり、該蓋30には一対の孔32が設けてあって、一対の移動体18にそれぞれ設けた下方に垂下した一対の解除操作部8が上記一対の孔32にスライド自在に挿通してある。また、蓋30の中央部には中央孔33が設けてあって、該中央孔33にコネクタ9の下端部及びロック溝部9dの下端部が対向している。ここで、コネクタ9の下端部は中央孔33にはまり込んでいる。
【0018】
本体部1には更にロック部材25が本体部1の上面部より出没自在に取付けてある。該ロック部材25はばね26により上方に突出するばね力が付与してあり、該ばね力によりロック部材25が本体部1の上面部より上方に突出している。本体部1の周面部の下端部には操作窓部34が設けてあり、蓋30には操作窓部34に対向して切欠部35が設けてある。切欠部35内には操作釦27の操作部36が移動自在に配置してあり、操作部36の先端部の溝部37が蓋30の切欠部35の奥の部位にスライド自在に嵌まり込んでいる。操作釦27には傾斜したカム部38が設けてあり、カム部38にロック部材25の下端部の当たり部39がばね26のばね力により弾接している。したがって、通常はばね26のばね力により当たり部39が上方に押し上げられ、これにより操作部36が図14のように本体部1の周面部の内面に当接している。この状態はロック部材25の上端部が本体部1の上面部よりも上方に突出した状態に設定してある。一方、操作窓34から指を入れて操作部36を押すと、当たり部39がばね26に抗してカム部38により下方に押し下げられ、これによりロック部材25の上端部が本体部1の上面部よりも下方に引き込むように設定してある。
【0019】
一方、図1に示すように照明器具40は、照明器具本体4にランプ41と安定器やスイッチ等から成る点灯回路を具備した器具点灯ブロック42とを装備して構成してあり、照明器具本体4の上面部中央部には挿入孔5が設けてあり、該挿入孔5の縁部に円筒状をしたホルダー43が設けてあり、ホルダー43の内周面部に溝が設けてあって、該溝が係合部6を構成している。器具点灯ブロック42からは上記点灯回路及びランプ41への給電用の電線50が引き出されており、その電線50の先端には取付け装置Aのコネクタ9と着脱自在に接続されるコネクタ49が設けてある。このコネクタ49は、主部49aより突設されて上記コネクタ9の角筒部9cに挿入される挿入部49bと、ロック溝部9dに挿入されるロック片49cと、ロック片49cが先端に突設されるとともに主部49aに揺動自在に形成されたロック解除操作部49dとで構成される。なお、ロック片49cの先端部にはロック溝部9dへの挿入時に突起状のロック部9eに係止されてコネクタ49の抜け止め(ロック)がなされるロック受け部49eが形成されている。
【0020】
天井44には引掛シーリング2が取付けてあり、引掛シーリング2の下面部には一対の円弧状をした係止孔2aが設けてあり、係止孔2aの一端部は巾広孔部2bとなっている。
しかして、照明器具40を天井44に取付けるには、まず、天井44に取付けた引掛シーリング2に前述の取付け装置Aを取付けるものである。取付け装置Aの取付けに当たっては、まず、本体部1に設けた一対の端子板ブロック12の係止爪3を係止孔2aに挿入係止する。この場合、係止爪3は巾広孔部2bから挿入して円弧状をした係止孔2aの他端部まで移動させて機械的、電気的に引掛シーリング2に取付け装置Aを取付けるのであるが、この状態で、係止爪3が巾広孔部2bに位置している状態では引掛シーリング2の下面に押しつけられて弾接していたロック部材25の先端部が、係止爪3が円弧状をした係止孔2aの他端部に到った状態で、係止孔2aの一部(実施形態では巾広孔部2b)内に嵌め込まれて、ロック部材25を下降させない限り、つまり、操作釦27を操作しない限り、取付け装置Aが引掛シーリング2から取り外せないようになっている。
【0021】
次に、照明器具本体4を手に持って挿入孔5(つまり円筒状のホルダー43)を取付け装置Aの円盤状をした本体部1に下方より嵌め込むものである。ここで、本体部1の周面部の対向する位置から一対の移動体18の係止部7がそれぞれコイルスプリング23のばね力により外側方に突出しているので、ホルダー43の嵌め込みにより係止部7がコイルスプリング23のばね力に抗して内側に押し込まれ、係合部6と係止部7とが対向した時点で、コイルスプリング23のばね力により係止部7が係合部6に弾性的に係止し、これにより照明器具本体4が引掛シーリング2に取付けた取付け装置Aに取付けられることになる。
【0022】
このように取付け装置Aに照明器具40が取付けられた状態では、取付け装置Aの本体部1に設けた係止部7がコイルスプリング23のばね力により外側に飛び出す方向に移動体18が移動しているので、既に述べたように、ロック溝部12aが両移動体18のガイド部10により塞がれないで開放した状態となっている。したがって、取付け装置Aに照明器具40を取付けた状態では、移動体18のガイド部10に邪魔されることなく、照明器具40に設けたコネクタ49を中央孔33に位置するコネクタ9に嵌め込むと共にコネクタ49に設けたロック片49cをロック溝部9dに嵌め込んでロック受け部49eをロック部9eに係止するようになっている。このようにして、照明器具40側のコネクタ49を取付け装置A側のコネクタ9と接続することによって、照明器具40が取付け装置Aを介して引掛シーリング2と電気的に接続され、引掛シーリング2に接続されている電源線(図示せず)から照明器具40への給電が行なわれる。
【0023】
一方、照明器具40の取り外しに当たっては、以下のようにして行うものである。すなわち、まず、照明器具40側のコネクタ49のロック解除操作部49dを操作すれば、ロック片49cがロック溝部9d内で撓んでロック受け部49eとロック部9eとの係止が外れてロックが解除されるので、照明器具40側のコネクタ49を取付け装置A側のコネクタ9から取り外す。次に、両手を照明器具本体4の上面部の下面に当て、親指を除く他の4本の指で照明器具本体4を支え、この状態で両方の手の親指をそれぞれ取付け装置Aの本体部1の下面から下方に垂下している一対の移動体18に設けた解除操作部8に当て、この状態で両親指を図12の矢印方向に移動させることで、両移動体18が移動して係止部7が内側に移動して係合部6から離脱するので、そのまま、両手で照明器具本体4を下方に引き下ろすことで、取り外すことができるものである。
【0024】
上記構成によれば、給電用の電線50を照明器具本体4側に設けるとともに、取付け装置Aの本体部1に上記電線50の先端に設けたコネクタ49と着脱自在に接続されるコネクタ9を設けているので、取付け装置Aに照明器具40が取り付けられる際に、従来例のように電線50を挿入孔5(ホルダー43)に挿通させるというような煩雑な作業が不要となり、また電線50が取付け装置Aと照明器具本体4との間や照明器具本体4と天井44との間に挟まれるようなことがなくなるという利点がある。さらに、従来例のように取付け装置Aの本体部1内で電線を引き回す必要がないことから取付け装置Aの組立が容易で組立の自動化が図り易く、また電線50が本体部1から引き出されていないために取付け装置Aの梱包作業も簡素化でき、しかも電線50を照明器具40側に設けたことにより、取り付けられる照明器具の形態が変わっても取付け装置Aを共通して用いることができ、多種類の取付け装置Aを用意する必要が無くなるという利点もある。
【0025】
また、コネクタ電極9aと係止爪3とがかしめ等の適宜の方法で接続されて成る端子板ブロック12が本体部1の上面側より本体部1に取り付けられるとともに、係止部7並びに解除操作部8が本体部1の下面側より本体部1に組み込まれるようにしたので、通電部分(端子板ブロック12)と非通電部分(係止部7並びに解除操作部8)との絶縁が行ない易くなり、そのため、非通電部分の係止部7、解除操作部8並びに蓋30を金属のような導電性を有する部材で形成することが可能となり、コストダウンが図れるという利点がある。
【0026】
また、本体部1の係止爪3が角型の引掛シーリング2に係止された状態で、本体部1における引掛シーリング2の水平投影面内の位置にコネクタ9を配置すれば端子板ブロック12を小型化することができるとともに、取付け装置A側のコネクタ9と照明器具40側のコネクタ49とを接続する際にコネクタ9に力が加わっても本体部1が傾いたりすることが殆ど無いという利点がある。さらに、コネクタ9を本体部1の下面略中央の位置に配置することでコネクタ9のスペースを小さくすることができ、そのため、従来例のように栓刃挿入溝78を備えた構造では困難であった、係止部7と解除操作部8とを取付け装置Aに備える構成を採用することができ、取付け装置A側に機能を集中させることでコストダウンが図れるとともに取付け装置Aの小型化が可能となるという利点がある。しかも、従来例のように栓刃挿入溝78を設ける必要がないことから、本体部1を樹脂成形する際に形状を安定させ、成形サイクルの短縮が図れるという利点もある。
【0027】
【発明の効果】
請求項1の発明は、樹脂製略円盤状の本体部の上部に凹部を設け、この凹部に引掛シーリングに係止自在とする係止爪を設け、前記凹部の下面部から下方に向けて角筒部を垂設し、本体部の外周面部に本体部を照明器具本体の挿入孔に挿入した状態で照明器具本体の係合部へ係止する係止部を備えた照明器具の取付け装置であって、前記角筒部を照明器具本体に設けられた給電用の電線が着脱自在に接続される電線接続受部の外郭とし、前記電線接続受部の端子と係止爪とが電気的に接続されて本体部の上面側より前記凹部に取り付けられて前記端子が前記角筒部の内部に配置されるとともに、係止部の照明器具本体の係合部への係止を解除するための解除操作部並びに係止部が本体部の下面側より本体部の凹部の裏側であって前記角筒部の周辺に組み込まれているので、給電用の電線が照明器具本体側に設けられているから、取付け時に照明器具本体と本体部との間に電線が挟まれるようなことがなく、照明器具本体が取り付けられた後で電線接続受部に電線を接続することが可能となって照明器具本体の取付け作業が簡素化され、しかも、本体部から電線が引き出されないために小型化や取扱いも容易となり、さらに照明器具の照明器具本体が異なる形態であっても共用することができるという効果がある。また、解除操作部を設けたので、取付け装置から照明器具を取り外す作業が容易に行なえるとともに、取付け装置側に解除機能を設けたことで多機能集中によるコストダウンが図れるという効果がある。さらに、電線接続受部の端子と係止爪とが電気的に接続されて本体部の上面側より凹部に取り付けられて端子が角筒部の内部に配置されるとともに、係止部並びに解除操作部が本体部の下面側より本体部の凹部の裏側であって前記角筒部の周辺に組み込まれているので、通電部分と非通電部分との絶縁が行ない易く、その結果、係止部や解除操作部などの非通電部分を金属のような導電性を有する部材で形成することが可能となり、コストダウンが図れるという効果がある。
【0028】
請求項2の発明は、前記角筒部を本体部の下面略中央に配置して成るので、本体部における電線接続受部の占めるスペースを小さくできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す斜視図である。
【図2】同上の下面側の分解斜視図である。
【図3】同上の上面側の分解斜視図である。
【図4】同上の上面図である。
【図5】同上の下面図である。
【図6】同上の側面図である。
【図7】同上の側面図である。
【図8】同上の蓋を取った状態の下面図である。
【図9】同上を示し、(a)は上面側から見た斜視図、(b)は下面側から見た斜視図である。
【図10】同上の一部破断した側面図である。
【図11】同上への照明器具の取付け方を説明するための説明図である。
【図12】同上からの照明器具の取り外し方を説明するための説明図である。
【図13】(a)(b)は同上の要部を示す断面図である。
【図14】(a)〜(c)は同上の要部を示す断面図である。
【図15】従来例を示す斜視図である。
【図16】同上を示し、(a)は上面図、(b)は側面断面図、(c)は下面図である。
【図17】同上を示す側面図である。
【図18】同上のカバーを取り外した状態を下面図である。
【図19】他の従来例を示す斜視図である。
【図20】従来例への照明器具の取り付け方を説明するための説明図である。
【符号の説明】
A 取付け装置
1 本体部
2 引掛シーリング
3 係止爪
4 照明器具本体
5 挿入孔
6 係合部
7 係止部
8 解除操作部
9 コネクタ
40 照明器具
49 コネクタ
50 電線
Claims (3)
- 樹脂製略円盤状の本体部の上部に凹部を設け、この凹部に引掛シーリングに係止自在とする係止爪を設け、前記凹部の下面部から下方に向けて角筒部を垂設し、本体部の外周面部に本体部を照明器具本体の挿入孔に挿入した状態で照明器具本体の係合部へ係止する係止部を備えた照明器具の取付け装置であって、前記角筒部を照明器具本体に設けられた給電用の電線が着脱自在に接続される電線接続受部の外郭とし、前記電線接続受部の端子と係止爪とが電気的に接続されて本体部の上面側より前記凹部に取り付けられて前記端子が前記角筒部の内部に配置されるとともに、係止部の照明器具本体の係合部への係止を解除するための解除操作部並びに係止部が本体部の下面側より本体部の凹部の裏側であって前記角筒部の周辺に組み込まれていることを特徴とする照明器具の取付け装置。
- 前記角筒部を本体部の下面略中央に配置して成ることを特徴とする請求項1記載の照明器具の取付け装置。
- 請求項1記載の照明器具の取付け装置と、この照明器具の取付け装置の本体部を挿入する挿入孔と照明器具の取付け装置の係止部が係止される係合部とを設けた照明器具本体とを有する照明器具と、を備えてなる照明装置。
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JP2007250512A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-09-27 | Matsushita Electric Works Ltd | 引掛シーリングアダプタ並びに照明器具 |
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JP4648231B2 (ja) * | 2006-02-14 | 2011-03-09 | パナソニック電工株式会社 | 引掛シーリングアダプタ並びに照明器具 |
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JP4648268B2 (ja) * | 2006-08-11 | 2011-03-09 | パナソニック電工株式会社 | 引掛シーリングアダプタ並びに照明器具 |
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