JP3563655B2 - 日射遮蔽装置のヘッドボックス及び横型ブラインド - Google Patents

日射遮蔽装置のヘッドボックス及び横型ブラインド Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、横型ブラインド、たくし上げカーテンあるいはプリーツカーテン等の日射遮蔽装置のヘッドボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
横型ブラインドのヘッドボックスは、アルミ押出し形材、合成樹脂の押出し成形材あるいは鋼板を折り曲げて形成される。
【0003】
アルミあるいは合成樹脂のヘッドボックスは、防錆性に優れ、スチールヘッドボックスは低コストとなる利点がある。また、アルミあるいは合成樹脂のヘッドボックスは、スチールヘッドボックスと同等の強度を確保するために、その肉厚を厚くする必要がある。
【0004】
ヘッドボックス内には、ラダーコードの支持ドラムを回転可能に支持するとともに、昇降コードをヘッドボックス下方からヘッドボックス内の一方へ案内する支持部材が配設されている。この支持部材は、ヘッドボックスの内寸に合わせて、合成樹脂等で成形される。
【0005】
ヘッドボックスの一端には、端部キャップが嵌合される。この端部キャップは、ヘッドボックスの外側面に嵌合するもの、あるいはヘッドボックスの内側面に嵌合するものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような横型ブラインドでは、アルミあるいは合成樹脂のヘッドボックスと、スチールヘッドボックスとで内側面の形状及び寸法を同一とすれば、共通の支持部材を使用することができる。
【0007】
しかし、アルミあるいは合成樹脂のヘッドボックスと、スチールヘッドボックスとでは、その肉厚が異なるため、外形寸法に差が生じる。従って、外嵌め型の端部キャップを共通化することはできず、部品点数が増大するという問題点がある。
【0008】
また、アルミあるいは合成樹脂のヘッドボックスと、スチールヘッドボックスとで、その外形寸法を等しくすると、共通の外嵌め型の端部キャップを使用することはできるが、内寸に差が生じるため、共通の支持部材を使用することはできず、部品点数が増大するという問題点がある。
【0009】
この発明の目的は、肉厚に関わらず、外嵌め型の端部キャップ及び支持部材を共通化し得る日射遮蔽装置のヘッドボックスを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1では、日射遮蔽材の駆動装置を支持する支持部材を、アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの内面で支持し、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外面には外装部材を嵌着可能とし、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外形寸法を変更することなく肉厚を薄くしたスチールヘッドボックスを用いた場合であっても、共通の前記外装部材を嵌着可能とした日射遮蔽装置のヘッドボックスにおいて、前記スチールヘッドボックスの内面には、前記肉厚の変更にともなう内面間隔の変化を補う突部を設けて、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスとスチールヘッドボックスいずれを用いても、共通の前記支持部材を支持可能とした。
【0011】
請求項2では、日射遮蔽材の駆動装置を支持する支持部材を、アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの内面で支持し、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外面には外装部材を嵌着可能とし、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの内形寸法を変更することなく肉厚を薄くしたスチールヘッドボックスを用いた場合であっても、共通の前記支持部材を支持可能とした日射遮蔽装置のヘッドボックスにおいて、前記スチールヘッドボックスの外面には、前記肉厚の変更にともなう外面間隔の変化を補う突部を設けて、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスとスチールヘッドボックスのいずれを用いても、共通の前記外装部材を嵌着可能とした。
【0012】
請求項3では、日射遮蔽材の駆動装置を支持する支持部材を、溝型に成形したアルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの底面と上端部との間で支持し、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの両端部の外側面には端部キャップを嵌着可能とし、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外形寸法を変更することなく肉厚を薄くしたスチールヘッドボックスを用いた場合であっても、共通の前記端部キャップを嵌着可能とした日射遮蔽装置のヘッドボックスにおいて、前記スチールヘッドボックスの底面には、前記肉厚の変更にともなう該底面と前記上端部との間隔の変化を補う突部を設けて、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスとスチールヘッドボックスのいずれを用いても、共通の前記支持部材を支持可能とした。
【0013】
請求項4では、前記突部は、ヘッドボックスの長手方向に沿って設けた複数条の突条とした。
請求項5では、前記突部は、支持部材を支持する突面とした。
【0014】
請求項6では、前記突部は、複数の突起とした。
請求項7では、スラット駆動装置を支持する支持部材を、溝型に成形したアルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの底面と上端部との間で支持し、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの両端部の外側面には端部キャップを嵌着可能とし、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外形寸法を変更することなく肉厚を薄くしたスチールヘッドボックスを用いた場合であっても、共通の前記端部キャップを嵌着可能とした横型ブラインドにおいて、前記スチールヘッドボックスの底面には、前記肉厚の変更にともなう該底面と前記上端部との間隔の変化を補う突部を設けて、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスとスチールヘッドボックスのいずれを用いても、共通の前記支持部材を支持可能とした。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に示す横型ブラインドは、スチールヘッドボックス1が取付けブラケット1aを介して窓枠等に取着される。前記ヘッドボックス1から吊下支持される複数本のラダーコード2に多数段のスラット3が支持され、ラダーコード2の下端部にはボトムレール4が吊下支持されている。
【0016】
図5に示すように、前記ヘッドボックス1内には支持部材5が配設され、前記ラダーコード2の上端部は、その支持部材5に回転可能に支持されたコードドラム6に取着されている。
【0017】
前記コードドラム6には、四角棒状の角度調節軸7が嵌挿されている。そして、前記ヘッドボックス1の一端部に吊下支持される操作棒9を回転操作すると、前記角度調節軸7が回転され、その角度調節軸7の回転にともなってコードドラム6が回転され、ラダーコード2の一方の縦糸が引上げられて、各スラット3が回動される。
【0018】
前記各スラット3には、前記各ラダーコード2に並行する昇降コード8が挿通され、その昇降コード8の一端は前記ボトムレール4に接続される。
前記昇降コード8の他端部は、前記支持部材5を経てヘッドボックス1の一端に向かって案内される。
【0019】
ヘッドボックス1の一端部に案内された昇降コード8は、ヘッドボックス1の一端部に垂下された操作棒9内に挿通され、同操作棒9の下方において、コードイコライザ10に取着されている。
【0020】
そして、コードイコライザ10を下方へ引いて、昇降コード8をヘッドボックス1から引き出せば、ボトムレール4が引上げられて、下段のスラット3から順次引上げられ、ボトムレール4及びスラット3の重量に基づいて、昇降コード8をヘッドボックス1内に引込ませれば、ボトムレール4及びスラット3が下降するようになっている。
【0021】
また、ヘッドボックス1内には、昇降コード8を下方へ引く毎に、ボトムレール4下降方向の昇降コード8の移動を阻止する状態と、昇降コード8を自在に移動可能としてボトムレール4を下降可能とする状態とを交互に選択可能としたストッパ装置が設けられている。
【0022】
前記スチールヘッドボックス1の端部には、端部キャップ11a,11bが嵌着されている。すなわち、前記ヘッドボックス1の外形形状及び外形寸法は、図4に示すアルミのヘッドボックス12とほぼ同一に形成されるとともに、肉厚はアルミのヘッドボックス12より薄く形成されている。
【0023】
そして、操作棒9側の端部キャップ11aは、図2及び図3に示すように、ヘッドボックス1端部の外側面に嵌合されている。
また、操作棒9の反対側の端部キャップ11bは、図7及び図8に示すように、ヘッドボックス1に対し同ヘッドボックス1の端部を外側及び内側から挟持するように嵌合されている。
【0024】
そして、端部キャップ11aは、図4に示すように、アルミのヘッドボックス12に対しても同様に外側面に嵌合可能であり、端部キャップ11bも同様にアルミのヘッドボックス12に嵌合可能となっている。
【0025】
前記ヘッドボックス1の底面には、その長手方向に2条の突条13が形成されている。また、ヘッドボックス1の上縁部には、アルミのヘッドボックス12とと同様に、互いに近づく方向に屈曲される折り曲げ部14が形成されている。
【0026】
前記支持部材5の下面には、ヘッドボックス1の底面に設けられた取付孔に嵌合可能とした嵌合部15と、その嵌合部15の両側において、ヘッドボックス1の底面に当接する当接面16が形成されている。
【0027】
そして、前記嵌合部15をヘッドボックス1の取付孔に嵌合すると、図5に示すように、前記当接面16が突条13に当接するようになっている。すると、支持部材5はヘッドボックス1の突条13と折り曲げ部14との間で支持される。
【0028】
すなわち、アルミのヘッドボックス12では、支持部材5の当接面16はヘッドボックス12の底面に当接するのに対し、スチールヘッドボックス1ではアルミのヘッドボックス12との内寸の差を補うように突出する突条13上に当接面16が支持される。
【0029】
上記のように構成された横型ブラインドでは、次に示す作用効果を得ることができる。
(1)スチールヘッドボックス1の底面に突条13を形成したことにより、アルミのヘッドボックス12内に取着される支持部材と共通の支持部材5を、折り曲げ部14と突条13との間に支持することができる。
【0030】
(2)スチールヘッドボックス1の端部には、アルミのヘッドボックス12に嵌着される端部キャップと共通の端部キャップ11を嵌着することができる。
(3)スチールヘッドボックス1とアルミのヘッドボックス12に取着する支持部材5及び端部キャップ11a,11bを共通化することができるので、部品点数を削減して、部品コストを低減することができる。
【0031】
(4)端部キャップ11bは、ヘッドボックス1に対し、同ヘッドボックスを挟持するように嵌合されるので、ヘッドボックス1が変形しているような場合にも、確実に嵌合可能である。従って、ヘッドボックス1からの脱落を未然に防止することができる。
【0032】
上記実施の形態は、次に示すように変更することもできる。
・突条13は、3条以上としてもよい。
・突条13に代えて、当接面16を安定して支持可能とした面積を備えた突面としてもよい。
・突条13に代えて、複数の突起としてもよい。
・支持部材5を突条13と折り曲げ部14との間で支持する場合に限らず、ヘッドボックスの内側面に設けた突条間で支持部材を支持する構成としてもよい。
・ヘッドボックス1の外面に嵌着する支持ブラケットやヘッドボックスの上部カバーについても、端部キャップ11a,11bと同様に、ヘッドボックス1の肉厚の変更に関わらず、共通化を図ることができる。
・上記実施の形態では、ヘッドボックスの外形寸法を変更することなく肉厚を薄くしたが、ヘッドボックスの内形寸法を変更することなく肉厚を変更し、ヘッドボックスの外形寸法の変化を補う突部をヘッドボックスの外面に設ける構成としてもよい。この場合にも、ヘッドボックス内に配設する支持部材はもちろん、ヘッドボックスの外面に嵌着する端部キャップ、支持ブラケットあるいはヘッドボックスの上部カバーの共通化を図ることができる。
・上記ヘッドボックス1に支持された支持部材5で、たくし上げカーテンあるいはプリーツカーテンの昇降コードを巻き取る巻取軸を支持する構成とすれば、上記構成をたくし上げカーテンあるいはプリーツカーテン等にも使用することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明は肉厚に関わらず、外嵌め型の端部キャップ及び支持部材を共通化し得る日射遮蔽装置のヘッドボックスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態の横型ブラインドを示す正面図である。
【図2】ヘッドボックスと端部キャップを示す分解斜視図である。
【図3】スチールヘッドボックスと端部キャップとの嵌合状態を示す断面図である。
【図4】アルミヘッドボックスと端部キャップとの嵌合状態を示す断面図である。
【図5】スチールヘッドボックスと支持部材との嵌合状態を示す断面図である。
【図6】アルミヘッドボックスと支持部材との嵌合状態を示す断面図である。
【図7】ヘッドボックスと端部キャップを示す分解斜視図である。
【図8】スチールヘッドボックスと端部キャップとの嵌合状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッドボックス
3 日射遮蔽材(スラット)
5 支持部材
11a,11b 外装部材(端部キャップ)
13 突部(突条)
14 上端部(折り曲げ部)

Claims (7)

  1. 日射遮蔽材の駆動装置を支持する支持部材を、アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの内面で支持し、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外面には外装部材を嵌着可能とし、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外形寸法を変更することなく肉厚を薄くしたスチールヘッドボックスを用いた場合であっても、共通の前記外装部材を嵌着可能とした日射遮蔽装置のヘッドボックスにおいて、
    前記スチールヘッドボックスの内面には、前記肉厚の変更にともなう内面間隔の変化を補う突部を設けて、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスとスチールヘッドボックスのいずれを用いても、共通の前記支持部材を支持可能としたことを特徴とする日射遮蔽装置のヘッドボックス。
  2. 日射遮蔽材の駆動装置を支持する支持部材を、アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの内面で支持し、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外面には外装部材を嵌着可能とし、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの内形寸法を変更することなく肉厚を薄くしたスチールヘッドボックスを用いた場合であっても、共通の前記支持部材を支持可能とした日射遮蔽装置のヘッドボックスにおいて、
    前記スチールヘッドボックスの外面には、前記肉厚の変更にともなう外面間隔の変化を補う突部を設けて、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスとスチールヘッドボックスのいずれを用いても、共通の前記外装部材を嵌着可能としたことを特徴とする日射遮蔽装置のヘッドボックス。
  3. 日射遮蔽材の駆動装置を支持する支持部材を、溝型に成形したアルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの底面と上端部との間で支持し、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの両端部の外側面には端部キャップを嵌着可能とし、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外形寸法を変更することなく肉厚を薄くしたスチールヘッドボックスを用いた場合であっても、共通の前記端部キャップを嵌着可能とした日射遮蔽装置のヘッドボックスにおいて、
    前記スチールヘッドボックスの底面には、前記肉厚の変更にともなう該底面と前記上端部との間隔の変化を補う突部を設けて、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスとスチールヘッドボックスのいずれを用いても、共通の前記支持部材を支持可能としたことを特徴とする日射遮蔽装置のヘッドボックス。
  4. 前記突部は、ヘッドボックスの長手方向に沿って設けた複数条の突条としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の日射遮蔽装置のヘッドボックス。
  5. 前記突部は、支持部材を支持する突面としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の日射遮蔽装置のヘッドボックス。
  6. 前記突部は、複数の突起としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の日射遮蔽装置のヘッドボックス。
  7. スラット駆動装置を支持する支持部材を、溝型に成形したアルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの底面と上端部との間で支持し、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの両端部の外側面には端部キャップを嵌着可能とし、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスの外形寸法を変更することなく肉厚を薄くしたスチールヘッドボックスを用いた場合であっても、共通の前記端部キャップを嵌着可能とした横型ブラインドにおいて、
    前記スチールヘッドボックスの底面には、前記肉厚の変更にともなう該底面と前記上端部との間隔の変化を補う突部を設けて、前記アルミ又は合成樹脂のヘッドボックスとスチールヘッドボックスのいずれを用いても、共通の前記支持部材を支持可能としたことを特徴とする横型ブラインド。
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