JP3563004B2 - 光ピックアップ装置及びその組み立て方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク装置に用いられ光ディスクの記録または再生を行う光ピックアップ装置及びその組み立て方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の光ピックアップ装置20の斜視図である。光ピックアップ装置20は、主として、プレス加工により形成される板金からなるキャリッジ21と、キャリッジ21に取付固定される対物レンズ22aを備えた二軸アクチュエータ22と、対物レンズ22aにビームスプリッター30とコリメータレンズ23と反射ミラー24を通じてレーザ光を出射し、また対物レンズ22aからの戻り光を入射するDVD(デジタル・バーサタイル・ディスク 又は デジタル・ビデオ・ディスク)用の光学素子すなわち投受光素子25及びCD(コンパクト・ディスク)用の光学素子すなわち投受光素子31と、投受光素子25、31をそれぞれ保持する略長方形状のホルダー26、及び載置部材であるホルダー32とから構成されている。
【0003】
キャリッジ21は、湾曲部21aと突出部21bとを一部有する略長方形をした底板部21cと、底板部21cの長手方向の両縁に沿って、それぞれ対向立設させた第1の側壁部21d、第2の側壁部21eと、該突出部21bより底板部21cの長手方向に沿って立設した第3の側壁部21fと、から構成されている。第1、第2の側壁部21d、21eの一端は、底板部21cから突き出しており、その先端には、それぞれ、第1の切欠溝21gと、第2の切欠溝21hが形成されている。
【0004】
また、第1の側壁部21dにおける第1の切欠溝21gを形成した一端とは反対側の端部と、第3の側壁部21fには、貫通した丸孔21i、21iがそれぞれ形成されている。
【0005】
次に、底板部21cの略中央部には、略方形状の開口部21jが形成されていて、この開口部21jの底板部21cに対して長手方向の縁部には、一対の突設部21k、21kを対向配置させて形成してある。
【0006】
一方、底板部21cの湾曲部21aに隣接して、第1の折曲片21mが立設されている。また、第1の側壁部21dで第1の折曲片21mと対向する位置の上端部には略三角状の折り曲げ部21nを設けてあり、折り曲げ部21nには第2の折曲片21oが形成されている。
【0007】
また、底板部21cには、長手方向で丸孔21i、21iとは反対方向の端部に、短手方向に沿って立設した一対の第3の折曲片21q、21qが所定の間隔で形成されている。さらに、第1、第2の側壁部21d、21eにおいて、それぞれ第2の折曲片21o及び第1の折曲片21mと、第3の折曲片21q、21qとの間のぼぼ中央の上端からは上方に突出した一対の凸部21r、21rが形成されている。
【0008】
次に、コリメータレンズ23は投受光素子25又は31より出射されたレーザ光の出射角度を略平行光にするためのレンズであり、突設部21k、21kの対向面となる側壁面間に配置され樹脂接着剤を用いて取付固定されている。
【0009】
一方、反射ミラー24は、そのミラー面24aにおいて、投受光素子25又は31より出射されたレーザ光を対物レンズ22aの光軸方向に反射するものである。反射ミラー24は底板部21cに対して略45度の角度をなして突設部21k、21kの対向面となる側壁面間に配置され樹脂接着剤を用いて取付固定されている。
【0010】
また、ビームスプリッター30は、三角柱状の光学ガラス又は樹脂(図示せず)を2個貼り合わせて直方体状に構成した光学部材である。その貼り合わせ面には波長選択機能を有する光学薄膜(ダイクロイック膜)が積層コーティングされている。このダイクロイック膜は、CD用のレーザ光を反射し、DVD用のレーザ光を透過するように形成されている。そして、ビームスプリッター30は、キャリッジ21の底板部21cにコリメータレンズ23の光軸上に位置するように配置され、樹脂接着剤を用いて取付け固定されている。
【0011】
次に、二軸アクチュエータ22は、主として、二軸ベース22bと、この二軸ベース22bに取付固定した取付部22cと、対物レンズ22aが固着されたレンズホルダー22eと、このレンズホルダー22eに一体化したヨーク22fとから構成されている。そして、取付部22cには4本のサスペンションワイヤー22dの一方の端部が固定され、他方の端部はレンズホルダー22eに固定されることによって、レンズホルダー22eは取付部22cに対して可撓性をもって保持されている。
【0012】
また、二軸ベース22bには、略対称的に立設した一対の取付片22g、22gを形成してある。該取付片22g、22gがキャリッジ21に形成した第1、第2の折曲片21m、21oとそれぞれ対向するように二軸アクチュエータ22をキャリッジ21に取り付けてあり、この状態で樹脂接着剤あるいはハンダ付けなどによって固定される。
【0013】
次に、DVD用の投受光素子25は本体25aと、この本体25aと一体的に組み立てられた鍔状のステム部25bが形成されていて、この本体25a内には主に図示しないレーザダイオードなどの発光素子及びフォトダイオードなどの受光素子が収納されている。さらに、ステム部25bの後部には発光素子及び受光素子の端子25cが外方(図7中、手前方向)に複数本突き出している。
【0014】
また、本体25aの前面には、発光素子から出射されたレーザ光を透過し、光ディスクからの戻り光を受光素子に導くためのホログラム素子25dが接着剤により固着されている。そして、投受光素子25はそのステム部25bがホルダー26のほぼ中央に設けたステム部25bと同形状の貫通孔に圧入されることによって、ホルダー26に保持されている。ホルダー26の左右両端部は、キャリッジ21に立設した第3の折曲片21q、21qとのそれぞれの対向面において所定の隙間を設けて取り付けられ、樹脂接着剤あるいはハンダ付けなどにより固定される。
【0015】
次に、CD用の投受光素子31は本体31aと、この本体31aの前面(図中下面側)に取付固定したホログラム素子31b(図9参照)から構成されており、この本体31a内には主に図示しないレーザダイオードなどの発光素子及びフォトダイオードなどの受光素子が収納されている。さらに、本体31aの上部の両縁部からは発光素子及び受光素子の端子31cがそれぞれ外方に複数本突き出している。
【0016】
また、本体31aの前面に取り付けたホログラム素子31bは、発光素子から出射されたレーザ光を透過し、光ディスクからの戻り光を受光素子に導くようになっている。そして、投受光素子31は、その本体31aの下部側がホルダー32のほぼ中央に設けた方形状の貫通孔32a挿通され、また、ホルダー32の上面に設けたFPC基板33に形成した回路パターンのランド部(図示せず)に端子31cがハンダ付けされることによって、ホルダー32に保持されている。
【0017】
また、ホルダー32の長手方向の両縁部には、キャリッジ21の第1、第2の側壁部21d、21eに形成した凸部21r、21rとそれぞれ隙間を設けて係合する凹部32b、32bが形成されている。さらに、ホルダー32の短手方向の両縁部のうち第3の折曲片21q、21q側の縁部の両側にはV字状の切欠部32c、32cが形成されている。この切欠部32c、32cを利用し、ホルダー32を挟持して、後述する投受光素子31の姿勢調整を行うようになっている。この姿勢調整が完了した後に、ホルダー32は、その凹部32b、32bと前記凸部21r、21rとが、樹脂接着剤あるいはハンダ付けなどにより接合されることによってキャリッジ21に取付固定される。
【0018】
このように構成された光ピックアップ装置20において、CD用の投受光素子31から出射したレーザ光は、ビームスプリッター30に形成したダイクロイック膜で反射し、反射したレーザ光はコリメータレンズ23を透過し反射ミラー24に入射し、反射ミラー24で略90度上方に偏向し、対物レンズ22aに入射する。そして、対物レンズ22aでレーザ光は図示しない光ディスク(CD)面に最適なスポットとなるように集光される。一方、DVD用の投受光素子25から出射したレーザ光はビームスプリッター30に形成したダイクロイック膜を透過し、透過したレーザ光はCDの場合と同様の光路を辿り、対物レンズ22aで図示しない光ディスク(DVD)面に最適なスポットとなるように集光される。
【0019】
このように、ビームスプリッター30はCD/DVD用の投受光素子31、25から出射した双方の波長の異なるレーザ光をコリメータレンズ23方向の同一光路に導く働きをするものである。そして、投受光素子31、25から出射した双方のレーザ光の光路が略一致するように投受光素子31側を姿勢調整するようになっている。
【0020】
以下、投受光素子31の姿勢調整について図8、9を用いて説明する。図8は投受光素子31の姿勢調整を説明するための説明図、図9は図8における9−9一部断面図である。
【0021】
まず、図8、9に示すように、投受光素子31が搭載されたホルダー32は治具であるアーム部材40、41によってキャリッジ21の上方から保持されるようになっている。アーム部材40の先端部には所定の間隔で配置した2つの円錐台状の爪部40a、40aを形成してある。また、アーム部材41の先端部には図中y方向で前記爪部40a、40a間のほぼ中央の位置に爪部41aを形成してある。
【0022】
そして、爪部40a、40aがそれぞれホルダー32に形成した切欠部32c、32cに、爪部41aがホルダー32の切欠部32c、32cとは反対側の縁部の中央部にそれぞれ当接するように、アーム部材41を図中矢印Aと反対側に開いた位置からA方向に移動させ、図9に示すようにアーム部材40、41によってホルダー32をガタなく挟持する。
【0023】
この状態では、アーム部材40は予め所定の初期位置にセットされており、ホルダー32に形成したV字状の切欠部32c、32cに爪部40a、40aが嵌合するようになっているので、また、ホルダー32の上面が9に示すようにアーム部材40、41の下面に押圧される用になっているので、ホルダー32を治具にセットするだけで、ホルダー32のx、y、θ方向の初期位置、及び図9中の高さH方向の初期位置が合せられるようになっている。そして、アーム部材40、41を操作して、図8中のx、y方向の位置調整およびθ方向の回転調整を行い、また、図9中のH方向の高さ位置調整を行うようになっている。
【0024】
投受光素子31を最適位置に調整した後は、上述したように、ホルダー32はキャリッジ21に取付固定される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の従来の光ピックアップ装置20においては、投受光素子31の姿勢調整のために、治具であるアーム部材40、41をキャリッジ21の上方からホルダー32の短手方向の両側を挟持するようにしていたため、アーム部材40、41がそれぞれDVD用の投受光素子25、及びコリメータレンズ23と対物レンズ22aに接近することになり、アーム部材40、41を各光学部材にぶつけて傷を付けないように慎重に配置しなければならず作業性が悪くなっていた。また、治具の大きさも各光学部材との間隔を設ける必要があるので制限され、治具設計の自由度が少なかった。
【0026】
また、アーム部材40、41が各光学部材に接近しているため、投受光素子31のx、y、θ及びH方向の位置・回転調整ストロークが制限され、投受光素子31からコリメータレンズ23、反射ミラー24、対物レンズ22aに至る光路長がさらに短くなった場合には、調整ストロークが十分に確保できなくなる問題点が発生する。したがって、小型の光ピックアップ装置になるほど従来の方法を採用することは難しくなっていた。
【0027】
また、図7に示す投受光素子31の端子31cをハンダ付けしているFPC基板33からはキャリッジ21に設けた回路基板(図示せず)と接続するためのケーブル(図示せず)が配線されているのであるが、治具をセッティングする前ではこのケーブルの弾性によりホルダー32がキャリッジ21から浮き上がって位置が定まりにくく、時にはホルダー32が他の部材に接触し傷つけてしまう問題があった。これを解決するためにホルダー32を上方からキャリッジ21に補助的に押さえ付けるための例えば押えバネを配設していたが、別部品が必要となり、コストが増大した。
【0028】
また、図9に示すように、アーム部材40、41でホルダー32を挟持して投受光素子31のH方向の高さ位置調整をするときに、ホルダー32の上方への位置規制がされていないため、位置調整中に最適位置が見つからない場合には、ホルダー32を上方へ移動させすぎてしまいムダな調整を行ってしまうことがあった。さらに、例えば、光ディスクを再生しながら上記調整を行っているときにはアーム部材40、41を光ディスクにぶつけてしまうおそれがあった。そのため、調整作業を慎重に行う必要があり作業性が悪くなっていた。
【0029】
また、ホルダー32のキャリッジ21へ取付固定するときに、図7に示すホルダー32に形成した凹部32b、32bと、キャリッジの側壁部21d、21eの上端部にそれぞれ形成した凸部21r、21rとを接合して固着するようにしていたが、それら固着部付近には各光学部材が近接しており、これらの部材に触れないように慎重に固着作業を行わなければならなかったので作業性が悪くなっていた。特に、上記固着をハンダ付けで行う場合には、ハンダから発生したガスが周囲の光学部材等の部材に付着しないように作業をする必要があり作業性がさらに悪くなっていた。また、ハンダ付けのためのハンダゴテ等を各光学部材に近づけないようにさらに慎重に作業する必要があり、作業性がさらに悪くなっていた。
【0030】
本発明の目的は、光学素子が載置された載置部材をキャリッジに取付固定する際の作業性を向上でき、コストを低減できる光ピックアップ装置及びその組み立て方法を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の解決手段として、底板部と該底板部から立設した互いに対向する一対の側壁部を有するキャリッジと、前記キャリッジに固着され、発光素子と受光素子の少なくとも一方を有する光学素子を載置する載置部材とを備え、一対の前記側壁部には切欠部が形成されると共に、前記載置部材には一対の腕部が設けられ、前記載置部材の前記腕部は、前記両側壁部からそれぞれ外方へ延出した状態で、前記切欠部に挿通されると共に、前記腕部は、前記切欠部で前記底板部の板面と直交する方向への移動が所定の範囲内で規制されるようにしたことを特徴とするものである。
【0032】
さらに、第2の解決手段として、前記切欠部は、前記底板部と直交する縦切欠溝と前記底板部と略平行な方向の横切欠溝で形成されたL字状の切欠溝で構成され、前記縦切欠溝に挿入された前記腕部は、前記横切欠溝に沿ってスライド動作によって挿入されるようにしたことを特徴とするものである。
【0033】
さらに、第3の解決手段として、前記腕部は前記底板部と略平行に延出すると共に、前記腕部の先端部は弧状であることを特徴とするものである。
【0034】
さらに、第4の解決手段として、前記載置部材には固着部を設け、前記底板部には挿通孔が形成され、該挿通孔に前記固着部を挿通し、前記底板部に前記側壁部とは反対側である裏面側から臨出した前記固着部を前記裏面側に固着したことを特徴とするものである。
【0035】
さらに、第5の解決手段として、前記固着部は金属製であると共に、前記裏面側には回路基板が取付固定され、該回路基板には前記固着部が挿通する貫通孔が形成され、前記回路基板から露出した前記固着部を前記回路基板面にハンダ付けしたことを特徴とするものである。
【0036】
さらに、第6の解決手段として、前記挿通孔の前記側壁部に沿った孔長さは、前記貫通孔の孔長さよりも長くしたことを特徴とするものである。
【0037】
さらに、第7の解決手段として、前記キャリッジは板金からなり、前記側壁部は前記キャリッジの一部を折り曲げた折曲片であることを特徴とするものである。
【0038】
さらに、第8の解決手段として、請求項1から7の何れかに記載の光ピックアップ装置を備え、前記両側壁部よりも前記キャリッジの外方に延出した前記腕部を治具で挟持して、前記載置部材の位置調整をした後、前記載置部材を前記キャリッジに固着することを特徴とするものである。
【0039】
さらに、第9の解決手段として、前記治具にはV字溝が設けられ、前記両腕部の前記先端部に設けられた前記弧状は、前記両腕部の両側に配置された前記治具の前記V字溝に突き当てられて、2つの前記治具間で挟持されたことを特徴とするものである。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態である光ピックアップ装置について、図1乃至図6の図面を用いて以下に説明する。
【0043】
図1は本発明の実施の形態である光ピックアップ装置100の一部分解斜視図、図2、図3は光ピックアップ装置100の斜視図、図4は投受光素子131の姿勢調整を説明するための説明図、図5は図4における5−5一部断面図、図6は投受光素子131の姿勢調整を説明するための説明図である。
【0044】
光ピックアップ装置100は、図1に示すように、主に、キャリッジ124と、対物レンズ122aを備えた二軸アクチュエータ122と、ビームスプリッター200と、コリメータレンズ145と、反射ミラー160と、対物レンズ122aにビームスプリッター200、コリメータレンズ145及び反射ミラー160を通じてレーザ光を出射し対物レンズ122aからの戻り光を入射する光学素子すなわちCD用及びDVD用のそれぞれ投受光素子131、125と、投受光素子131を載置する載置部材すなわちホルダー132とから構成されている。
【0045】
キャリッジ124は板金からなり、湾曲部124aと突出部124bとを一部有する略長方形をした底板部126aと、底板部126aの長手方向の両縁に沿ってキャリッジ124の一部を折り曲げてそれぞれ対向立設させた折曲片すなわち側壁部126b、126cと、突出部124bの先端部より底板部126aの長手方向に沿って折り曲げて立設した側壁部129と、側壁部126b及び129と連結するように底板部126aの湾曲部124aに沿って立設した側壁部170と、側壁部126bと126cとの間を橋絡させるように底板部126aから立設させた側壁部171から主に構成されている。
【0046】
また、側壁部126b、126cの一端は、底板部126aから突き出ており、その先端には、それぞれ、切欠溝128a、128bが形成されている。
【0047】
また、側壁部126cにおける切欠溝128bを形成した端部とは反対側の端部と、側壁部129には、貫通した丸孔130、130がそれぞれ形成されていて、丸孔130、130の内径は図示しない1つのシャフト棒によって挿通される大きさにそれぞれ形成されている。
【0048】
そして、底板部126aの略中央部には、略方形状の第1の開口部136が形成されていて、この第1の開口部136の底板部126aの長手方向と平行な縁部には、対向立設された二対の切り起こし片138、138及び138′、138′が形成されており、それらの対向面はそれぞれ側壁面138b、138b及び138′b、138′bとなっている。さらに、切り起こし片138、138には、この側壁面138b、138bの外方隅部を斜めにカットしてなる傾斜部138a、138aが設けられている。
【0049】
そして、切り起こし片138、138の側壁面138b、138b間に後述するミラー160が配置され取付固定されるようになっている。
【0050】
また、切り起こし片138′、138′の側壁面138′b、138′b間には後述するコリメータレンズ145が配置され取付固定されるようになっている。
【0051】
一方、底板部126aにおいて第1の開口部136と側壁部171側に隣接した位置には、H字形状をした第2の開口部137が形成されていて、この第2の開口部137の底板部126aの長手方向と平行な縁部には、対向立設された一対の切り起こし片139、139が形成され、その対向面は側壁面139b、139bとなっている。さらに、切り起こし片139、139には、この側壁面139b、139bの外方隅部を斜めにカットしてなる傾斜部139a、139aが設けられている。
【0052】
そして、切り起こし片139、139の側壁面139b、139b間に後述するビームスプリッター200が配置され取付固定されるようになっている。
【0053】
また、底板部126aに形成した第2の開口部137の両側の位置における側壁部126b、126cの上端部にはそれぞれ図中上方から下方へ切り欠いた凹状溝126b″、126c″と、これら凹状溝126b″、126c″の下部側において第1の開口部136側から水平方向に切り込んだ切欠部すなわち切欠溝126b′、126c′とが形成されている。さらに、底板部126aの縁部側で、第2の開口部137の前記切欠溝126b′、126c′方向の両側には挿通孔126a′、126a′が形成されている。なお、これら挿通孔126a′、126a′は底板部126aの長手方向で、前記凹状溝126b″、126c″の位置から切欠溝126b′、126c′とは反対側の方向へ延びた長孔形状となっている。
【0054】
一方、図2、図3に示すように、キャリッジ124の底板部126aの裏面側と側壁部126cの外側には、それらをほぼ覆う回路基板180が取付固定されるようになっている。そして、図2に示すように、底板部126aの裏面側では、底板部126aに形成した挿通孔126a′、126a′(図1参照)間の内側でネジ181、181によって前記回路基板180がネジ止めされる。また、回路基板180の前記挿通孔126a′、126a′とそれぞれほぼ重なる位置で、これら挿通孔126a′、126a′よりも側壁部126b、cに形成した切欠溝126b′、c′側に短い孔形状を有する貫通孔180a、180aが形成されている。また、回路基板180の表面で、貫通孔180a、180aのネジ181、181側の縁部にはそれぞれランド部180b、180bが形成されている。
【0055】
次に、図1に示すコリメータレンズ145は投受光素子125、131より出射されたレーザ光の出射角度を略平行光にするためのレンズであり、切り起こし片138′、138′の側壁面138′b、138′b間に所定の位置となるように配置され、好ましくは紫外線硬化タイプの樹脂接着剤等の接着剤を用いて固着される。
【0056】
次に、反射ミラー160は、投受光素子125、131よりビームスプリッター200及びコリメータレンズ145を介して入射したレーザ光を対物レンズ122aの光軸方向に略90度角度を変えて反射させるものである。反射ミラー160は底板部126a面に対して略45度の角度をなして切り起こし片138、138の側壁面138b、138b間に所定の位置となるように配置され、好ましくは紫外線硬化タイプの樹脂接着剤等の接着剤を用いて固着される。
【0057】
また、ビームスプリッター200は、三角柱状の光学ガラス又は樹脂を2個貼り合わせて直方体状に構成した光学部材である。貼り合わせ面200aには波長選択機能を有する光学薄膜(ダイクロイック膜)が積層コーティングされている。このダイクロイック膜は、CD用のレーザ光を反射し、CDよりも波長の短いDVD用のレーザ光を透過するように形成されている。そして、このビームスプリッター200は、コリメータレンズ145の光軸上に位置するように、キャリッジ124に形成した切り起こし片139、139の側壁面139b、139b間に所定の位置となるように配置され、好ましくは紫外線硬化タイプの樹脂接着剤等の接着剤を用いて固着される。
【0058】
次に、二軸アクチュエータ122は、主に、二軸ベース(図示せず)と、この二軸ベースに固定した取付部122cと、対物レンズ122aを有するレンズホルダー122eと、このレンズホルダー122eに一体化したヨーク122fとから構成されている。そして、取付部122cには4本のサスペンションワイヤー122dの一方の端部が固定され、他方の端部はレンズホルダー122eに固定されることによって、レンズホルダー122eは取付部122cに対して可撓性をもって保持されるようになっている。
【0059】
また、前記二軸ベースがキャリッジ124の底板部126aに固着されることによって、二軸アクチュエータ122はキャリッジ124に取付固定されている。
【0060】
次に、DVD用の投受光素子125には本体125aと、この本体125aと一体的に組み立てた鍔状のステム部125bが形成されていて、この本体125a内には図示しないレーザダイオードなどの発光素子及びフォトダイオードなどの受光素子が主に収納されている。さらに、ステム部125bの後部には発光素子及び受光素子等の複数の端子からなる端子部125cが外方(図1中、手前向き)に突き出している。
【0061】
また、本体125aの前面には、発光素子から出射されたレーザ光を透過し、光ディスクからの戻り光を受光素子に導くためのホログラム素子125dが固着されている。そして、投受光素子125はそのステム部125bが側壁部171に設けた該ステム部125bと同形状の貫通孔に圧入されることによって、側壁部171に取付固定されている。
【0062】
次に、CD用の投受光素子131は、方形状の本体131aと、この本体131aの前面(図中下面側)に取り付けたホログラム素子131bから構成されており、この本体131a内には図示しないレーザダイオードなどの発光素子及びフォトダイオードなどの受光素子が主に収納されている。さらに、本体131aの図中上部側の両縁部からは発光素子及び受光素子等の端子131cがそれぞれ外方に複数本突き出している。
【0063】
また、本体131aの前面に取り付けたホログラム素子131bは、発光素子から出射されたレーザ光を透過し、光ディスクからの戻り光を受光素子に導くようになっている。そして、投受光素子131は、後述するホルダー132に搭載される。
【0064】
ホルダー132は板金からなり、略方形状のベース部132aと、このベース部132aの1つの縁部に沿ってベース部132aの両側に延出形成した腕部すなわち挟持部132b、132bと、挟持部132b、132bの延出方向側のベース部132aの両縁部から下方に折り曲げた折曲片132c、132cと、挟持部132b、132bの延出方向と直交する方向のベース部132aの両縁部から下方へ折り曲げて折曲片132c、132cよりも短く形成した折曲片132d、132dとから構成されている。また、挟持部132b、132bの先端部132b′、132b′は弧状すなわち先端方向に凸である円弧状に形成してある。なお、折曲片132d、132dは、ベース部132aの剛性を高めるための補強部となっている。また、詳細は後述するが、挟持部132b、132bの厚さはキャリッジ124の側壁部126b、126cにそれぞれ形成した切欠溝126b′、126c′の高さ方向の隙間よりも小さくなるように構成している。なお、ホルダー132の材質として、鉄、黄銅などを用いればよい。
【0065】
また、ベース部132aのほぼ中央には略小判状の貫通孔132a′が形成されている。また、折曲片132c、132cの下方側は両外方にさらに折り曲げ形成されており、その下端部側には固着部132c′、132c′が形成されている。この固着部132c′、132c′の先端面の縁部には、図2に示すように、固着部132c′、132c′の対向面側にそれぞれくさび状切欠部132c″、132c″が形成されている。なお、固着部132c′、132c′はキャリッジ124に取付固定した回路基板180に形成した貫通孔180a、180aよりも小さくなるように形成されている。さらに、ベース部132aの貫通孔132a′を挟んだ対角位置には上方に突出した一対の円柱状の突起部132a″、132a″が形成されている。
【0066】
一方、133は略方形状の補強板134により補強されたFPC基板であり、中央部には方形状の貫通孔133aが形成されている。また、FPC基板133の貫通孔133aを挟んだ対角位置には一対の貫通小孔133b、133bが形成され、この貫通小孔133b、133bの周囲の表面には環状のランド部(図示せず)が形成されている。さらに、FPC基板133からはキャリッジ124に取り付けた回路基板180と接続(接続状態は図示せず)するためのケーブル部133cが補強板134よりも突出するように形成されている。
【0067】
そして、このFPC基板133の貫通孔133aにCD用の投受光素子131の本体131aの下方部分が挿通され、また、各端子131cがFPC基板133の表面に形成した回路パターンのランド部(図示せず)にハンダ付けされることによって、投受光素子131はFPC基板133に保持されている。なお、好ましくは投受光素子131の本体131aと、FPC基板133又は補強板134とを紫外線硬化タイプの樹脂接着剤等の接着剤で接合すると投受光素子131を確実にFPC基板133に固着できる。
【0068】
そして、この投受光素子131が搭載されたFPC基板133は、その貫通小孔133b、133bをホルダー132のベース部132aに形成した突起部132a″、132a″にそれぞれ嵌合させ、貫通小孔133b、133bの周囲に形成したランド部と凸部132a″、132a″とをハンダ付けすることによって、ホルダー132のベース部132aに取付固定される。なお、FPC基板133をベース部132aの表面に樹脂接着剤を用いて貼り付け固定しても良い。
【0069】
このように、組み立てられたホルダー32を挟持して、後述する投受光素子131の姿勢調整を行うようになっている。この姿勢調整が完了した後に、ホルダー132は、その固着部132c′、132c′がキャリッジ124に取付固定した回路基板180にハンダ付けされ固着されることによって、キャリッジ124に取付固定されるようになっている。
【0070】
このように構成された光ピックアップ装置100において、CD用の投受光素子131から図1中下方向に出射したレーザ光は、ビームスプリッター200に形成したダイクロイック膜で反射し、反射したレーザ光はコリメータレンズ145を透過し反射ミラー160に入射し、反射ミラー160で略90度上方に偏向し、対物レンズ122aに入射する。そして、対物レンズ122aでレーザ光が絞り込まれるとともに、図示しない光ディスク(CD)面に最適なスポットが形成されるように対物レンズ122aのフォーカシング及びトラッキング方向の位置制御が行われるようになっている。また、光ディスク面で反射した戻り光は再び対物レンズ122aを透過し上記した光路の逆を辿って投受光素子131内の受光素子で受光され信号の再生等が行われる。
【0071】
一方、DVD用の投受光素子125から出射したレーザ光はビームスプリッター200に形成したダイクロイック膜を透過し、透過したレーザ光はCDの場合と同様の光路を辿り、対物レンズ122aに入射される。対物レンズ122aはCDの場合と同様に図示しない光ディスク(DVD)面に最適なスポットとなるように制御された動きをする。また、光ディスク面で反射した戻り光は再び対物レンズ122aを透過し上記した光路の逆を辿って投受光素子125内の受光素子で受光され信号の再生等が行われる。
【0072】
このように、ビームスプリッター200はCD/DVD用の投受光素子131、125から出射した双方の波長の異なるレーザ光をコリメータレンズ145方向の同一光路に導く働きをするものである。そして、投受光素子131、125から出射した双方のレーザ光の光路が略一致するように投受光素子131側を姿勢調整するようになっている。
【0073】
以下、投受光素子131の姿勢調整について説明する。
【0074】
まず、図3に示すように、投受光素子131が搭載されたホルダー132は、その挟持部132b、132bがそれぞれ凹状溝126b″、126bc″に上方から配置され、このとき、図1に示すホルダー132に形成した固着部132c′、132c′はキャリッジ124の底板部126aに形成した挿通孔126a′、126a′に挿通され底板部126aの裏面側から突出する。次に、挟持部132b、132bが切欠溝126b′、126c′内にスライドされて挿入されることによってホルダー132はキャリッジ124から外れないように大まかに位置決めされる。このとき、固着部132c′、132c′も挿通孔126a′、126a′内を切欠溝126b′、126c′側にスライドして挿通孔126a′、126a′の端部に移動する。さらに、この状態から図2に示すように、前記挿通孔126a′、126a′から突出した固着部132c′、132c′が回路基板180に形成した貫通孔180a、180aに挿通されこの貫通孔180a、180aから突出するように回路基板180がキャリッジ124に取付固定される。
【0075】
そして、ホルダー132は図4に示すように治具すなわち調整用部材140、141によって保持されるようになっている。調整用部材140、141の先端部のほぼ中央には上面から下方にかけて切り欠いたそれぞれV字溝140a、141aが形成されており、このV字溝140a、141aのV字部分がホルダー132に形成した挟持部132b、132bの円弧状の先端部132b′、132b′にそれぞれ当接するように、調整用部材140、141を図中矢印Bと反対側に開いた位置からB方向に移動させ、調整用部材140、141によってホルダー132をガタなく確実に挟持する。
【0076】
この状態では、調整用部材140、141は所定の位置にセットされるようになっており、ホルダー132の挟持部132b、132bに形成した円弧状の先端部132b′、132b′が、V字溝140a、141aにV字の中央で嵌合し、また、図5に示すように挟持部132b、132bがV字溝140a、141aの内底面140b、141bに載置されるようになっているので、ホルダー132を治具にセットするだけで、ホルダー132のx、y、θ方向及び図6に示す高さH方向の初期位置が合せられるようになっている。なお、図5において、挟持部132b、132bを内底面140b、141bに押圧する押え部材(図示せず)を設けるようにしても良い。この場合は調整用部材140、141によるホルダー132の保持がより安定する効果が得られる。
【0077】
なお、上述したように、ホルダー132の固着部132c′、132c′は、キャリッジ124の底板部126aの裏面側に取付固定した回路基板180に形成した貫通孔180a、180aよりも小さく形成してあるので(図2参照)、ホルダー132をキャリッジ124に対して図4に示すx、y、θ方向に移動させることができるようになっている。
【0078】
また、図6に示すように、調整用部材140、141(図6では図示せず)で挟持されたホルダー132の高さは、ホルダー132の挟持部132bの下面とキャリッジ124の側壁部126c(126b)に形成した切欠溝126c′(126b′)の下面との距離がD1となるように配置される。また、ホルダー132に設けたFPC基板133の上面と切欠溝126c′(126b′)の上面との距離はD3である。これらD1、D3の値は投受光素子131に合わせて決められた所定の調整範囲からそれぞれ最適値が決定される。
【0079】
また、前記距離D1は、ビームスプリッター200の上面と投受光素子131に固着したホログラム素子131bの下面との距離D2よりも小さく設定しているので、ホルダー131が切欠溝126′(126b′)の下面に当接するまで移動してもホログラム素子131bの先端部をビームスプリッター200にぶつけてしまう心配がなく、調整作業が容易にできる効果がある。
【0080】
この状態から、調整用部材140、141を操作して、図4中のx、y方向の位置調整およびθ方向の回転位置調整を行い、また、図6中のH方向の高さ位置調整を行うことによって、投受光素子131の姿勢調整を行うようになっている。調整方法としては、例えば、光ディスク(図示せず)を再生しながら、その再生信号が所定のレベルに達するように上記操作を行っていけばよい。
【0081】
そして、投受光素子131を最適位置に調整した後は、図2に示すように、ホルダー132の固着部132c′、132c′が回路基板180に形成したランド部180b、180bにそれぞれハンダ付け固着されることによって、ホルダー132はキャリッジ124に取付固定される。
【0082】
なお、本実施の形態では投受光素子131の姿勢調整を図4、図6に示すx、y、θ、H方向に行うようにしたが、これに限らず、例えば、θ、H方向のみに限定して行うようにしても良い。また、回路基板180にはホルダー132の固着部132c″、132c″を挿通するための貫通孔180a、180aを設けたが、貫通孔180a、180aの代わりに回路基板180の縁部を切り欠いた切欠部としてもよい。また、回路基板の縁部にランド部を設け、このランド部にホルダーの固着部をハンダ付けするようにしてもよい。
【0083】
また、ホルダー132は金属板で形成したが、これに限らず、樹脂製であってもよい。このとき、固着部を鉄や黄銅などの金属片のインサート成形により金属製である構成とすることにより、回路基板へのハンダ付け固定が好適に行うことができる。
【0084】
以上説明した光ピックアップ装置100は、キャリッジ124の側壁部126c、129にそれぞれ形成した丸孔130、130(図3参照)に図示しないシャフト棒が挿通され、また、側壁部126cの丸孔130とは反対側に設けた切欠溝128bが前記シャフト棒と平行に配設された他のシャフト棒よってスライド可能に支持されることによって、各シャフトに沿ってスライド可能に支持されるようになっている。
【0085】
以上説明したように、本実施の形態によれば、図3に示すように、ホルダー132の挟持部132b、132bは側壁部126b、126cよりもキャリッジ124の外方に延出して形成されたので、ホルダー132をキャリッジ124の側壁部126b、126cの外方から挟持することができ、キャリッジ124内のコリメータレンズ145や対物レンズ122aなどの部材にぶつけないように配慮してホルダー132の姿勢調整を行う必要がなくなり、操作がし易く、作業性を向上できる。
【0086】
また、図4に示すように、挟持部132b、132bを挟持するための治具であるアーム部材140、141はキャリッジ124の側壁部126b、126cの外方に配置できるので、治具の大きさに制限を受けることがなく、治具設計の自由度を向上できる。さらに、ホルダー132と他の部材が近接していても、ホルダー132の姿勢調整時のアーム部材140、141の調整ストロークに制限を受けることがないので、特に、光ピックアップ装置が小型である場合に本発明が好適に適用できる。
【0087】
また、図3に示すように、側壁部126b、126cには切欠溝126b′、126c′が形成され、切欠溝126b′、126c′に挟持部132b、132bをスライドさせて挿入するようにしたので、ホルダー132のキャリッジ124への装着がし易く、また、ホルダー132に設けた挟持部132b、132bを治具により挟持する前に、別部材でホルダー132をキャリッジ124に対して押さえつけておかなくても、ホルダー132を大まかに位置決めしておくことができ、ホルダー132がキャリッジ124から外れて他の部材を傷つけるようなことがなくなる。また、別部材が必要なくなるのでコストを低減できる。
【0088】
さらに、挟持部132b、132bが凹状溝126b″、126c″に配置され切欠溝126b′、126c′にスライドされて挿入されるときに、固着部132c′、132c′は該スライド動作中に挿通孔126a′、126a′内で切欠溝126b′、126c′側の端部に移動し、この状態で図2に示すように、前記挿通孔126a′、126a′よりもスライド方向に短く形成した貫通孔180a、180aが固着部132c′、132c′に嵌合するように回路基板180がキャリッジ124の裏面側に取付固定されるので、固着部132c′、132c′の上記スライド方向への動きが規制され、それによって、ホルダー132のキャリッジ124からの外れがより確実に防止できる効果がある。
【0089】
また、図6に示すように、挟持部132b、132bは切欠溝126b′、126c′で図中H方向への移動が所定の範囲(上方へ距離D3、下方へ距離D1の範囲)内で規制されるようにしたので、ホルダー132のH方向へ高さ調整を行うときには、高さ方向の所定の範囲内でその移動が規制されるので、必要以上にホルダー132を移動させるムダがなくなり作業性を向上できる。また、例えば光ディスクを再生しながらホルダー132の高さ調整をする場合にホルダー132を上方へ移動させすぎて光ディスクにぶつけてしまうこともなくなる。
【0090】
また、図2に示すように、キャリッジ124の底板部126aの裏面側には回路基板180が取付固定され、回路基板180には底板部126aに形成した挿通孔126a′、126a′とほぼ重なる位置で固着部132c′、132c′が挿通する貫通孔180a、180aが形成され、回路基板180から突出した固着部132c′、132c′を回路基板180の表面に形成したランド部180b、180bにハンダ付けしたので、ハンダ付けの際に熱容量の小さいランド部180b、180bの温度を短時間に高温まで上昇させることができ、固着作業が早くなり作業性が向上する。また、ハンダから発生したガスがキャリッジ124内の部材に付着することもないので作業が容易となる。また、ハンダゴテ等がキャリッジ124内の部材に近づくことがなく作業がさらに容易にできる。
【0091】
また、図2に示すように、固着部132c′、132c′の先端部には、ランド部180b、180bと対向する位置にそれぞれくさび状切欠部132c″、132c″を形成したことにより、この先端部の熱容量を小さくすることができ上述したようにハンダ付けによる固着作業が早くでき作業性が向上する。また、くさび状切欠部132c″、132c″に溶融したハンダが流れ込んでハンダ溜まりとなるために固着部132c′、132c′とランド部180b、180bとを補強して接合強度を増大させることができる。
【0092】
また、図4に示すように、ホルダー132は両側壁部126b、126cからそれぞれ外方へ延出する一対の挟持部132b、132bを有しているので、両側壁部126b、126cの外方からそれぞれの挟持部132b、132bをアーム部材140、141によって挟持でき、ホルダー132を確実に保持することができ、作業性を向上できる。
【0093】
また、挟持部132b、132bの先端部132b′、132b′は円弧状であるので、この先端部132b′、132b′に嵌合するV字溝140a、141aが形成されたアーム部材140、141で両挟持部132b、132bを挟持するようにしているので、V字溝140a、141aのほぼ中央に先端部132b′、132b′の位置が位置決めでき、したがって、キャリッジ124に対するホルダー132の初期位置を正確に合わせることができ作業性を向上できる。
【0094】
さらに、キャリッジ124は板金からなり、側壁部126b、126cはキャリッジ124の一部を折り曲げた折曲片であるので、安価な鉄板等を用いることができコストを低減できる。
【0095】
なお、本発明の実施の形態においては、板金のキャリッジの場合について説明したが、これに限らず、アルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト、マグネシウム合金ダイキャスト等のダイキャスト成形やモールド等で形成したキャリッジの場合にも、本発明が適用できるものである。ただし、モールド等で形成した樹脂製キャリッジ等の場合でこのキャリッジにホルダーをハンダ付けするときには、キャリッジの底板部の裏面側に回路基板を設け、この回路基板面にホルダーの固着部をハンダ付けするか、またはキャリッジにインサート成形等により設けた金属片等にハンダ付けすることが好ましい。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、底板部と該底板部から立設した側壁部を有するキャリッジと、発光素子と受光素子の少なくとも一方を有する光学素子を載置する載置部材とを備え、前記載置部材は前記側壁部側に配置されて前記キャリッジに固着されるとともに、前記載置部材には腕部が設けられ、前記腕部は前記側壁部よりも前記キャリッジの外方に延出して形成されたので、載置部材をキャリッジの側壁部の外方から保持することができ、キャリッジ内の部材にぶつけないように配慮して載置部材を保持する必要がなくなり、操作がし易く、作業性を向上できる。また、腕部を保持するための治具はキャリッジの側壁部の外方に配置できるので、治具の大きさに制限を受けることがなく、治具設計の自由度を向上できる。さらに、載置部材と他の部材が近接していても、載置部材の位置調整を行う時の治具の調整ストロークに制限を受けることがないので、特に、光ピックアップ装置が小型である場合に本発明が好適に適用できる。
【0097】
さらに、側壁部は互いに対向するように底板部から立設した一対の側壁部であるとともに、載置部材は前記両側壁部からそれぞれ外方へ延出する一対の腕部を有したので、両側壁部の外方からそれぞれの腕部を挟持でき、載置部材をより確実に保持することができ、作業性を向上できる。
【0098】
さらに、側壁部には切欠部が形成され、該切欠部に腕部を挿通するとともに、前記腕部は前記切欠部で底板部の板面と直交する方向への移動が所定の範囲内で規制されるようにしたので、載置部材に設けた腕部を保持する前に、別部材で載置部材をキャリッジに対して押さえつけておかなくても、載置部材を大まかに位置決めしておくことができ、載置部材がキャリッジから外れてしまい他の部材を傷つけるようなことがなくなる。また、別部材が必要なくなるのでコストを低減できる。また、載置部材を底板部面と直交する方向(高さ方向)へ移動させて位置調整するときには、高さ方向の所定の範囲内でその移動が規制されるので、必要以上に載置部材を移動させるムダがなくなり作業性を向上できる。また、例えば光ディスクを再生しながら載置部材の高さ方向の調整をする場合に載置部材を上方へ移動させすぎて光ディスクにぶつけてしまうこともなくなる。
【0099】
さらに、切欠部は底板部と略平行な方向へ切り込んだ切欠溝であり、腕部は該切欠溝にスライド動作によって挿入されるようにしたので、腕部が切欠部に挿入し易くなり、作業性をより向上できる。
【0100】
さらに、腕部は底板部とほぼ平行に延出しているとともに、該腕部の先端部は弧状であるので、この先端部に当接するV字溝が形成された治具を前記両腕部の両側に配置し、2つの治具の間で挟持するようにすれば、V字溝の間で両先端部の位置が確実に位置決めでき、キャリッジに対する載置部材の初期位置を正確に合わせることができ作業性をより向上できる。
【0101】
さらに、載置部材には固着部を設け、底板部には挿通孔が形成され、該挿通孔に前記固着部を挿通し、前記底板部の側壁部とは反対側である裏面側から臨出した前記固着部を前記裏面側に固着したので、キャリッジ内に設けた部材に触れてしまうことなく固着作業ができ作業性を向上できる。特に、前記の固着をハンダ付けで行う場合にはハンダから発生したガスがキャリッジ内の部材に付着することもないので作業が容易となる。また、ハンダゴテ等がキャリッジ内の部材に近づくことがなく作業がさらに容易にでき作業性をより向上できる。
【0102】
さらに、固着部は金属製であるとともに、裏面側には回路基板が取付固定され、該回路基板には前記固着部が挿通する貫通孔が形成され、前記回路基板から臨出した前記固着部を前記回路基板面にハンダ付けしたので、ハンダ付けの際に熱容量の小さい回路基板面の温度を短時間に高温まで上昇でき、固着作業が早くなり作業性がより向上する。
【0103】
さらに、挿通孔の側壁部に沿った孔長さは、貫通孔の孔長さよりも長くしたので、腕部が切欠溝にスライドされて挿入される場合には、固着部が挿通孔内で切欠溝側の端部に移動し、この状態で挿通孔よりも短く形成した貫通孔が固着部に嵌合するように回路基板がキャリッジの裏面側に取付固定されるので、固着部の動きが所定の範囲で規制され、それによって、載置部材のキャリッジからの外れがより確実に防止できる。
【0104】
さらに、キャリッジは板金からなり、側壁部は該キャリッジの一部を折り曲げた折曲片であるので、安価な板金を用いることができコストを低減できる。
【0105】
光ピックアップ装置の組み立て方法にあっては、底板部と該底板部から立設した側壁部を有するキャリッジと、発光素子と受光素子の少なくとも一方を有する光学素子を載置する載置部材とを備え、前記載置部材は前記側壁部側に配置され、前記載置部材には腕部が設けられ、前記腕部は前記側壁部よりも前記キャリッジの外方に延出し、前記側壁部よりも前記キャリッジの外方に延出した前記腕部を治具で挟持して、前記載置部材の位置調整をした後に、前記載置部材を前記キャリッジに固着するので、載置部材をキャリッジの側壁部の外方から治具で挟持することができ、キャリッジ内の部材に治具をぶつけないように配慮して載置部材を挟持する必要がなくなり、操作がし易く、作業性を向上できる。
【0106】
さらに、側壁部は互いに対向するように底板部から立設した一対の側壁部であり、載置部材は前記両側壁部からそれぞれ外方へ延出する一対の腕部を有するとともに、該両腕部の先端部は弧状とし、前記両腕部の両側に治具を配置し、該治具に設けたV字溝を前記両腕部の先端部に突き当て、2つの前記治具の間で挟持するので、V字溝の間で両先端部の位置が確実に位置決めでき、キャリッジに対する載置部材の初期位置を正確に合わせることができ作業性をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置100の一部分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置100の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置100の斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置100に係り、投受光素子131の姿勢調整を説明するための説明図である。
【図5】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置100に係り、図4における5−5一部断面図である。
【図6】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置100に係り、投受光素子131の姿勢調整を説明するための説明図である。
【図7】従来の光ピックアップ装置の斜視図である。
【図8】従来の光ピックアップ装置20に係り、投受光素子31の姿勢調整を説明するための説明図である。
【図9】従来の光ピックアップ装置20に係り、図8における9−9一部断面図である。
【符号の説明】
100 光ピックアップ装置
122 二軸アクチュエータ
122a 対物レンズ
124 キャリッジ
125、131 投受光素子
126a 底板部
126b、126c 側壁部
126b′、126c′ 切欠溝
126a′ 挿通孔
145 コリメータレンズ
160 反射ミラー
132 ホルダー
133 FPC基板
132b 挟持部
140、141 調整用部材(治具)
140a、141a V字溝
180 回路基板
180a 貫通孔
200 ビームスプリッター

Claims (9)

  1. 底板部と該底板部から立設した互いに対向する一対の側壁部を有するキャリッジと、前記キャリッジに固着され、発光素子と受光素子の少なくとも一方を有する光学素子を載置する載置部材とを備え、一対の前記側壁部には切欠部が形成されると共に、前記載置部材には一対の腕部が設けられ、前記載置部材の前記腕部は、前記両側壁部からそれぞれ外方へ延出した状態で、前記切欠部に挿通されると共に、前記腕部は、前記切欠部で前記底板部の板面と直交する方向への移動が所定の範囲内で規制されるようにしたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記切欠部は、前記底板部と直交する縦切欠溝と前記底板部と略平行な方向の横切欠溝で形成されたL字状の切欠溝で構成され、前記縦切欠溝に挿入された前記腕部は、前記横切欠溝に沿ってスライド動作によって挿入されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記腕部は前記底板部と略平行に延出すると共に、前記腕部の先端部は弧状であることを特徴とする請求項1又は2記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記載置部材には固着部を設け、前記底板部には挿通孔が形成され、該挿通孔に前記固着部を挿通し、前記底板部に前記側壁部とは反対側である裏面側から臨出した前記固着部を前記裏面側に固着したことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記固着部は金属製であると共に、前記裏面側には回路基板が取付固定され、該回路基板には前記固着部が挿通する貫通孔が形成され、前記回路基板から露出した前記固着部を前記回路基板面にハンダ付けしたことを特徴とする請求項記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記挿通孔の前記側壁部に沿った孔長さは、前記貫通孔の孔長さよりも長くしたことを特徴とする請求項記載の光ピックアップ装置。
  7. 前記キャリッジは板金からなり、前記側壁部は前記キャリッジの一部を折り曲げた折曲片であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の光ピックアップ装置。
  8. 請求項1から7の何れかに記載の光ピックアップ装置を備え、前記両側壁部よりも前記キャリッジの外方に延出した前記腕部を治具で挟持して、前記載置部材の位置調整をした後、前記載置部材を前記キャリッジに固着することを特徴とする光ピックアップ装置の組み立て方法
  9. 前記治具にはV字溝が設けられ、前記両腕部の前記先端部に設けられた前記弧状は、前記両腕部の両側に配置された前記治具の前記V字溝に突き当てられて、2つの前記治具間で挟持されたことを特徴とする請求項記載の光ピックアップ装置の組み立て方法
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