JP3562982B2 - シールド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド装置に関し、例えばシールドシェルを備えたコネクタをシールドボックスに取り付けるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電子機器のシールドボックスに取り付けられるコネクタとして特開平8−78098号公報に記載されたものが知られており、このコネクタには筒形のシールドシェルが装着されている。
シールドシェル1の概略を図9に示す。このシールドシェル1は、導電性の金属板からなり、円筒体2の一方の端面3の4箇所から突出して形成された接触片4が外周側に曲げ加工されている。円筒体2は図示しない筒形のハウジング内に収容可能とされるとともに、接触片4はハウジングの外部に露出されて、接触面5がシールドボックスの外面と接触されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、接触片4は円筒体2の端面3から少なくとも接触片4の板厚分は突出して形成されているため、接触片4の接触面5がシールドボックスの外面に接触された状態において、円筒体2の端面3とシールドボックスの外面との間には隙間が形成されていた。このような隙間が形成されると、そこからノイズが漏れたり、外部のノイズが侵入することがあり、シールドシェル1とシールドボックスとの間のシールド性能が低下するおそれがあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シールド装置のシールド性能の低下を防ぐことを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、開口部が設けられた導電性を有するシールドボックスには、合成樹脂材からなるハウジングが前記開口部内に前記シールドボックスの外側から挿入されつつ取り付けられ、このハウジングには、筒形のシールドシェルが装着されるとともに、このシールドシェルは、前記シールドボックスの外面に対して前記開口部に連ねて取り付けられ、このシールドシェルには、前記ハウジングが前記開口部内に挿入されると前記シールドボックスの外面に接触可能な複数本の接触片が外側に曲げ加工により設けられてなるシールド装置において、前記シールドシェルの接触片の間には、前記シールドシェルの軸方向に延びて前記シールドボックスの開口部内に挿入可能な補助シールド片が設けられている構成としたところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1の記載において、前記補助シールド片には前記シールドシェルの内周側に折り返される折り返し片が延長して形成され、この折り返し片は隣接する前記接触片側に延びて形成されているところに特徴を有する。請求項3の発明は、請求項2の記載において、前記折り返し片は両側方に隣接する前記接触片側に延びて形成されているところに特徴を有する。
【0006】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
シールドシェルをシールドボックスに取り付けると、接触片がシールドボックスの外面に接触されて導通接続されるとともに、接触片間からシールドシェルの軸方向に延びて形成された補助シールド片が開口部内に挿入される。これにより、接触片間において、シールドシェルとシールドボックスの外面との間に形成される隙間を極力塞ぐことができ、ノイズの漏れや侵入を防いで、シールド装置のシールド性能を良好なものとすることができる。
【0007】
<請求項2の発明>
接触片と補助シールド片との間において、シールドボックスの外面とシールドシェルとの間に形成される隙間を折り返し片により塞ぐことができるから、シールド装置のシールド特性をより良好なものとすることができる。
<請求項3の発明>
補助シールド片とその両隣りに位置する接触片との間において、シールドボックスの外面とシールドシェルとの間に形成される隙間を折り返し片により両方とも塞ぐことができるから、シールド装置のシールド特性をさらに良好なものとすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図4を用いて説明する。この実施形態では、コネクタに装着されたシールドシェルが電子機器のシールドボックスに取り付けられる構造について示す。
【0009】
この電子機器は、例えば電気自動車用のインバータ装置であり、図1に示すように、その筐体をなす金属製のシールドボックス10には円形状の開口部11が設けられている。開口部11には円筒状のコネクタハウジング20(以下、ハウジング20という)が嵌め込まれるようになっており、ハウジング20はシールドボックス10の外面12にねじ等の固定手段によって取り付け可能とされている。
【0010】
合成樹脂材からなるハウジング20は、外筒部21の内側に内筒部22が一体成形されることで二重筒構造として形成されている。内筒部22は連絡部32により外筒部21と連絡されており、略中央部分から後部が外筒部21の後方へ突出して配され、この突出した後部がシールドボックス10の開口部11内に挿入可能な挿入部23とされている。内筒部22の内部には平型雄端子24を収容可能なキャビティ26が設けられており、このキャビティ26の下面側からは、平型雄端子24に設けられた係止孔25に係止されるランス27が設けられている。この平型雄端子24は内筒部22の前後に突出して配されている。
【0011】
外筒部21の後端部分にはフランジ部28が設けられ、その後端面にシールリング29が嵌着されるとともに、シールドボックス10の外面12に取り付けられるようになっている。外筒部21の前方には、相手側ハウジングを嵌合可能なロック部30を備えたフード状の嵌合部31が設けられており、この内部に平型雄端子24が突出して配され、相手側の雌端子と接続されるようになっている。
【0012】
これら内筒部22と外筒部21との間には、続いて説明するシールドシェル50が取り付けられるようになっている。
【0013】
シールドシェル50は円筒状に形成されており、おおまかにはハウジング20内に収容される円筒体51と、ハウジング20の外部に突出される部分とから構成されている。このシールドシェル50は、図2に示すような展開形状の金属板40に曲げ加工を施すことで形成されており、シールドシェル50の展開形状と曲げ加工後の形状について順次説明する。
【0014】
金属板40は、図2に示すように、長方形状の本体41の一方の側縁から8本の片部42が突出して形成されており、他方の側縁には所定長さの切り欠き43が4本開口して設けられている。これらの片部42は、後に接触片53を形成する片部42Aと、後に補助シールド片55を形成する片部42Bとが一つおきに設けられている。この金属板40からシールドシェル50を形成するには、本体41を円筒状に曲げつつその開放端面を突き合わせるとともに、片部42Aを破線に示した部分で外側に折り曲げることにより、図3に示すような形状のシールドシェル50が形成される。
【0015】
このシールドシェル50は、円筒体51の手前側の端面52から接触片53と補助シールド片55が一つおきに4本づつ設けられている。接触片53は円筒体51の外周側へ向けて略直角に曲げて形成されており、補助シールド片55は円筒体51の軸方向に突出して形成されている。
【0016】
シールドシェル50がハウジング20に取り付けられると、図1に示すように、円筒体51は外筒部21と内筒部22の間に収容され、内筒部22の前方の嵌合部31内に臨んで配され、相手側のシールドシェルと接続されるようになっている。接触片53はフランジ部28の後端面に露出して配され、外側に露出された面がシールドボックス10と接触可能な接触面54とされている。補助シールド片55は内筒部22をなす挿入部23の外周面に沿って配され、外部に露出される。また、切り欠き43は連絡部32に嵌合され、後で相手側のシールドシェルによって塞がれるようになっている。
【0017】
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその組付手順について説明する。
図1に示すように、シールドシェル50を装着したハウジング20の挿入部23をシールドボックス10の開口部11内に挿入する。すると、図4に示すように、挿入部23の外周面に配された補助シールド片55が開口部11内を貫通して配されるとともに、接触片53の接触面54がシールドボックス10の外面12と接触され、接触片53はフランジ部28とシールドボックス10の間に挟まれ、シールドシェル50とシールドボックス10は導通接続される。そして、ねじ等の固定手段によりハウジング20はシールドボックス10に取り付けられる。
【0018】
ここで、接触片53間において円筒体51の端面52から突設された補助シールド片55がシールドボックス10の内外にわたって配されるから、円筒体51の端面52とシールドボックス10の外面12との間に形成される隙間を極力塞ぐことができる(図3参照)。これにより、ハウジング20の内部のノイズが漏れたり、外部のノイズが侵入するのを極力防ぐことができる。
【0019】
以上説明したように本実施形態によれば、接触片53の間にシールドシェル50の軸方向に延びる補助シールド片55を設け、これがシールドボックス10の開口部11内に挿入されることにより、接触片53間において、円筒体51の端面52とシールドボックス10の外面12との間に形成される隙間を極力塞ぐことができ、シールドシェル50とシールドボックス10との間のシールド性能が低下するのを防ぐことができる。
【0020】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図5ないし図7を用いて説明する。この実施形態では、補助シールド片に折り返し片を設けた場合について示す。
【0021】
シールドシェル50をなす金属板40は、図5に示すように、本体41の一方の側縁から接触片53をなす片部42Aと補助シールド片55をなす片部42Bとが一つおきに設けられ、このうち片部42Bの先端からは延長部60が延出して形成され、全体がL字型に形成されている。この延長部60は、片部42Bの長さよりもやや長く形成されているとともに、隣りの片部42Aの先端に隣接する位置まで延ばされている。
【0022】
この金属板40を曲げ加工してシールドシェル50を形成する際には、延長部60が破線部分で片部42の内側に折り返されることによって、図6に示すように、シールドシェル50の内周側に折り返された折り返し片61が形成される。この折り返し片61は、接触片53の根元部分に達しており、補助シールド片55とその隣りの接触片53との間に形成されている溝62の片方が塞がれている。
【0023】
このシールドシェル50をハウジング20に取り付けた後、図7に示すように、ハウジング20をシールドボックス10に取り付ける。このとき、接触片53と補助シールド片55との間の溝62において、シールドシェル50の円筒体51の端面52とシールドボックス10の外面12との間に形成される隙間を塞ぐことができ、ノイズの漏れや侵入をより効率的に防ぐことができる(図6参照)。
なお、その他の構造、作用及び効果は上記した第1実施形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
【0024】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を図8を用いて説明する。この実施形態では、折り返し片の形状に変更を加えたものを示す。
すなわち、補助シールド片55をなす片部とその先端から延出して形成された延長部は、全体がT字型になるように形成されている。この延長部は、片部の長さよりもやや長く形成されているとともに、両隣りの片部の先端に隣接する位置まで延ばされている。
【0025】
この金属板を曲げ加工してシールドシェル50を形成する際には、延長部が内側に折り返されることで、図8に示すように、折り返し片71が形成され、この折り返し片71により補助シールド片55とその両隣りの接触片53との間に形成されている溝62が両方とも塞がれている。
【0026】
これにより、シールドシェル50を装着したハウジング20をシールドボックス10に取り付けたときに、シールドシェル50とシールドボックス10との間のシールド性能が低下するのをいっそう抑えることができる(図7参照)。
なお、その他の構造、作用及び効果は上記した第2実施形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
【0027】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るシールドシェルを装着したハウジングとシールドボックスの断面図
【図2】シールドシェルの展開図
【図3】シールドシェルの斜視図
【図4】ハウジングをシールドボックスに取り付けた状態を示す断面図
【図5】本発明の第2実施形態に係るシールドシェルの展開図
【図6】シールドシェルの斜視図
【図7】ハウジングをシールドボックスに取り付けた状態を示す断面図
【図8】本発明の第3実施形態に係るシールドシェルの斜視図
【図9】従来例の斜視図
Claims (3)
- 開口部が設けられた導電性を有するシールドボックスには、合成樹脂材からなるハウジングが前記開口部内に前記シールドボックスの外側から挿入されつつ取り付けられ、このハウジングには、筒形のシールドシェルが装着されるとともに、このシールドシェルは、前記シールドボックスの外面に対して前記開口部に連ねて取り付けられ、このシールドシェルには、前記ハウジングが前記開口部内に挿入されると前記シールドボックスの外面に接触可能な複数本の接触片が外側に曲げ加工により設けられてなるシールド装置において、
前記シールドシェルの接触片の間には、前記シールドシェルの軸方向に延びて前記シールドボックスの開口部内に挿入可能な補助シールド片が設けられていることを特徴とするシールド装置。 - 前記補助シールド片には前記シールドシェルの内周側に折り返される折り返し片が延長して形成され、この折り返し片は隣接する前記接触片側に延びて形成されていることを特徴とする請求項1記載のシールド装置。
- 前記折り返し片は両側方に隣接する前記接触片側に延びて形成されていることを特徴とする請求項2記載のシールド装置。
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