JP3562052B2 - マグネットスイッチのソレノイド製造方法 - Google Patents

マグネットスイッチのソレノイド製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スタータ用マグネットスイッチに用いられるソレノイドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図15に示すように、コイル110の巻き枠であるボビンを廃止して、非磁性体で形成されたスリーブ120の外周に直接コイル110を巻装して構成されたボビンレスタイプのソレノイド100がある。
このソレノイド100の製造方法について説明する。
a)まず、図16に示すように、巻線機の巻付け軸200にスリーブ120を取り付けて、一組の側板210、220によりコイル110の巻き幅Lを規制する。
b)続いて、スリーブ120の外周にコイル110を多層に亘って巻き付けた後、その巻き付けられたコイル110の形崩れを防止するために、コイル110の外周に巻き幅Lと略同一幅の粘着テープ300(図17参照)を貼り付けて固定する。または粘着テープ300を使用する代わりに、絶縁皮膜線の表面に接着材等を塗布したコイル110を使用しても良い。この場合、コイル110をスリーブ120に巻き付けた後、コイル110の両端末線111からの通電による加熱または外部からの加熱によってコイル110の線材同士を溶着一体化して固定することができる。
【0003】
c)続いて、コイル110の一端面(図17の下面)に一方の絶縁用ワッシャ130を配置して、その絶縁用ワッシャ130の外側からステーショナリコア140の小径円筒部141をスリーブ120の内周へ差し込んで組付ける。さらに、端末線111が取り出されたコイル110の他端面に他方の絶縁用ワッシャ150を配置して、その絶縁用ワッシャ150の外側から有底筒状のマグネットカバー160をコイル110の外周に被せてコイル110を内包する。
d)最後に、ステーショナリコア140の大径円筒部142の外周に嵌合するマグネットカバー160の開口周縁部を内側へかしめて固定することにより、ステーショナリコア140の大径円筒部142とマグネットカバー160の底壁161との間にコイル110が挟持されてボビンレスタイプのソレノイド100が出来上がる。なお、コイル110の端末線111は、他方の絶縁用ワッシャ150に開けられた丸孔151(図17参照)、およびマグネットカバー160の底壁161に開けられた丸孔162に挿通されてマグネットカバー160の外側へ引き出されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の製造方法では、ボビンレスコイル110の形態を保った状態でステーショナリコア140とマグネットカバー160とを組付ける必要がある。そのため、スリーブ120に巻き付けられたコイル110が形崩れしないように、コイル110の外周面に粘着テープ300を貼り付けて固定するか、絶縁皮膜線の表面に接着材等を塗布したコイル110を使用して溶着一体化する必要がある。この結果、粘着テープ300または接着材等を必要とするばかりでなく、粘着テープ300の貼り付け、あるいは接着材等の塗布、硬化のために高価な加工設備が必要となるため、製品コストが高くなるとともに、生産性が大きく低下するといった問題が生じていた。
【0005】
さらには、絶縁皮膜線の表面に塗布する接着材等は、熱により再溶融する可能性があるため、その接着材等の硬化溶融温度以上に発熱し、また使用環境温度が高温となるスタータのマグネットスイッチには使用が困難である。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、ボビンレスタイプのソレノイドを安価に製造できるマグネットスイッチのソレノイド製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の構成)
スリーブの一端側に組付けられたステーショナリコアと他端側に組付けられた巻端押さえ治具とで巻き幅を規制し、その規制された巻き幅で前記スリーブの外周にコイルを巻き付けた後、
そのコイルの両端面を前記ステーショナリコアと前記巻端押さえ治具とで規制した状態で、前記巻端押さえ治具側から有底筒状のマグネットカバーを組付けて前記コイルを内包し、そのマグネットカバーの開口部を前記ステーショナリコアに固定して製造されるマグネットスイッチのソレノイド製造方法であって、
前記巻端押さえ治具は、前記コイルの端面を円周方向の複数箇所で保持する保持部を有し、
前記マグネットカバーは、その底壁に前記巻端押さえ治具が通り抜けられるだけの嵌合孔が形成されており、この嵌合孔に前記巻端押さえ治具を通しながら前記コイルの外周に被せられることを特徴とする。
【0007】
(請求項1の作用および効果)
スリーブの外周に巻き付けられたコイルは、一方の端面がステーショナリコアに規制されて、他方の端面が巻端押さえ治具に規制されることによりボビンレスコイルの形態が保たれている。そして、コイルの両端面をステーショナリコアと巻端押さえ治具とで規制した状態のままマグネットカバーをコイルの外周に被せて、その開口部をステーショナリコアに固定することができる。これによりコイルの形崩れを防止できるため、従来のように粘着テープをコイルの外周面に貼り付けて固定したり、接着材等が塗布されたコイルの線材同士を溶着一体化する必要がない。
【0008】
この結果、粘着テープまたは接着材等が不要となるばかりでなく、粘着テープの貼り付け、あるいは接着材等の塗布、硬化のための加工設備も不要となるため、製品コストを安くできるとともに、生産性の向上を図ることができる。
また、接着材等を使用する必要がないことから、本製造方法により製造されたソレノイドを使用環境温度が高温となるスタータのマグネットスイッチに使用しても何ら問題は生じない。
【0009】
(請求項2の構成)
請求項1に記載したマグネットスイッチのソレノイド製造方法において、
前記コイルの両端面には、前記ステーショナリコアとの間、および前記マグネットカバーの底壁との間にそれぞれ絶縁用ワッシャが配されており、
前記ステーショナリコアとの間に配される一方の絶縁用ワッシャは、前記スリーブの外周に前記コイルを巻き付ける前に、予め前記スリーブの外周に嵌合して前記ステーショナリコアの内側に組付けられており、
前記マグネットカバーの底壁との間に配される他方の絶縁用ワッシャは、前記嵌合孔と同一形状の嵌合孔が開けられて、前記スリーブの外周に前記コイルを巻き付けた後、前記嵌合孔に前記巻端押さえ治具を通して前記コイルの端面に配されることを特徴とする。
【0010】
(請求項2の作用および効果)
コイルとステーショナリコアおよびマグネットカバーとの間をそれぞれ絶縁用ワッシャで絶縁することができる。
この場合、一方の絶縁用ワッシャは、スリーブの外周にコイルを巻き付ける前に予めスリーブの外周に嵌合してステーショナリコアの内側に組付けておくことができる。また、他方の絶縁用ワッシャは、スリーブの外周にコイルを巻き付けた後、絶縁用ワッシャに開けられた嵌合孔に巻端押さえ治具を通してコイルの端面に配置することができる。この時、他方の絶縁用ワッシャをコイルの端面に配置してからマグネットカバーを組付けても良いし、予めマグネットカバーの底壁内面に他方の絶縁用ワッシャを組付けておいて、マグネットカバーと同時に組付けることもできる。
【0011】
【実施例】
次に、本発明のマグネットスイッチのソレノイド製造方法を示す実施例を図面に基づいて説明する。
図1(a)はソレノイドの側面断面図、(b)はソレノイドの正面図である。
本実施例のソレノイド1は、スタータのマグネットスイッチ(図示しない)に使用されるもので、筒状のスリーブ2、このスリーブ2の外周に巻装される吸引コイル3(本発明のコイル)、吸引コイル3の両端面にそれぞれ配される2枚の絶縁用ワッシャ4、5、吸引コイル3を内包するマグネットカバー6、このマグネットカバー6の開口部に組付けられるステーショナリコア7から構成される。
【0012】
スリーブ2は、金属製の非磁性体(例えば真鍮製)で形成されて、その内周面が図示しないプランジャの摺動面となる。このスリーブ2の一端側周縁部(ステーショナリコア7側の端部)には、図2に示すように、壁面の一部を外側へ切り起こした係合片2aが設けられて、その係合片2aには吸引コイル3の巻始め線3aを係合するための係合溝2bが形成されている。
吸引コイル3は、銅等の芯線の外周をポリエステル等の絶縁皮膜で覆ったもので、巻線機(図示しない)によりスリーブ2の外周に多層に亘って巻き付けられている。なお、吸引コイル3の巻始め線3aは、アース側(例えばマグネットカバー6、またはステーショナリコア7等)に接続されて、巻終わり線3bは、マグネットスイッチに設けられた端子(図示しない)に接続される。但し、巻始め線3aが端子に接続されて、巻終わり線3bがアース側に接続されても良いことは言うまでもない。
【0013】
一方の絶縁用ワッシャ4は、吸引コイル3とステーショナリコア7との絶縁を確保するもので、絶縁性樹脂または絶縁紙等の絶縁部材により円盤状に設けられて、スリーブ2の外周に嵌合して吸引コイル3の一方の端面3cとステーショナリコア7の外周部内面との間に配されている。この絶縁用ワッシャ4には、図3(a)に示すように、その中央部にスリーブ2の外周に嵌合する嵌合孔4aが開けられている。なお、図3(b)は絶縁用ワッシャ4の側面断面図である。
他方の絶縁用ワッシャ5は、吸引コイル3とマグネットカバー6との絶縁を確保するもので、絶縁性樹脂または絶縁紙等の絶縁部材により円盤状に設けられて、スリーブ2の外周に嵌合して吸引コイル3の他方の端面3dとマグネットカバー6の底壁6aとの間に配されている。この絶縁用ワッシャ5には、図4(a)に示すように、その中央部に後述の巻端押さえ治具8(図7、図8参照)の外周形状に相当する嵌合孔5aが開けられている。なお、図4(b)は絶縁用ワッシャ5の側面断面図である。
【0014】
マグネットカバー6は、鉄等の磁性体製で、図5(a)に示すように、一端側(図の右側)が開口する有底筒形状に設けられており、底壁6aには、図5(b)に示すように、巻端押さえ治具8の外周形状に相当する嵌合孔6b(他方の絶縁用ワッシャ5に開けられた嵌合孔5aと同一形状)が形成されている。
ステーショナリコア7は、鉄等の磁性体製で、図1(a)に示すように、大径筒部7a、中径筒部7b、および小径筒部7cが段階的に形成されて、その中央部にプランジャロッド(図示しない)を通すための貫通孔7dが開けられている。このステーショナリコア7は、中径筒部7bの外周がスリーブ2の内周に嵌め込まれた状態で大径筒部7aの外周がマグネットカバー6の開口部にかしめ固定される。なお、小径筒部7cの外周には、プランジャを付勢するスプリング(図示しない)の一端部が係合される。
【0015】
次に、このソレノイド1の製造方法(組付け方法)について説明する。
まず、図6に示すように、巻線治具9の巻芯軸9aにステーショナリコア7の貫通孔7dを嵌合して組付けた後、そのステーショナリコア7の中径筒部7bの外周にスリーブ2の一端側を嵌め合わせ、さらにスリーブ2の外周に一方の絶縁用ワッシャ4を嵌合してステーショナリコア7の内側に配置する。
【0016】
続いて、吸引コイル3のマグネットカバー6側への形崩れを防止するための巻端押さえ治具8を取り付ける。この巻端押さえ治具8は、図7および図8に示すように、中央部に軸孔8a(図6参照)が形成された円筒部80と、この円筒部80に続く円柱部81の外周面に放射状に設けられた3か所の保持部82とを有し、円筒部80がスリーブ2の他端側内周に挿入されて、軸孔8aが巻線治具9の巻芯軸9aに嵌合される。この時、巻端押さえ治具8は、図6に示すように、円筒部80の先端面がステーショナリコア7の小径筒部7cの端面に当接した状態で取り付けられることにより、絶縁用ワッシャ4と向かい合う各保持部82の端面82aの位置が固定されて、その各保持部82の端面82aと絶縁用ワッシャ4とで吸引コイル3の巻き幅Lを規制している。なお、各保持部82は、半径方向の高さh(円柱部81の中心から保持部82の先端までの高さ)が、スリーブ2に巻き付けられる吸引コイル3の半径r(図9参照)以上に設けられている。また、保持部82の一か所には、図8(a)に示すように、吸引コイル3の巻終わり線3bを保持するための保持溝82bが保持部82の全長に亘って形成されている。
【0017】
続いて、巻端押さえ治具8とともに吸引コイル3の端面(他方の端面3d)を保持するために、巻端押さえ治具8の外周に巻枠治具10を組付ける(図9参照)。この巻枠治具10は、図10に示すように、巻端押さえ治具8の外周形状に合った内周形状を有し、巻端押さえ治具8に対して筒方向から嵌合して組付けられる。但し、絶縁用ワッシャ4と向かい合う巻枠治具10の端面10aが巻端押さえ治具8の端面82aと同一面となるように組付けられることは言うまでもない。なお、巻端押さえ治具8の保持溝82bが形成された保持部82に嵌合する部位には、吸引コイル3の巻終わり線3bを保持溝82bへ案内するための案内溝10bが設けられている。
【0018】
続いて、スリーブ2、絶縁用ワッシャ4、巻端押さえ治具8、および巻枠治具10で形成された巻き枠に対して、巻線機により吸引コイル3を多層に亘って巻き付ける。この時、吸引コイル3は、図2に示したように、スリーブ2の係合片2aに設けられた係合溝2bに巻始め線3aを係合させた状態でスリーブ2の外周に巻き付けることができる。または、図11に示すように、巻線治具9の外周面に吸引コイル3の巻始め線3aの先端部を係止させる保持機構11を設けておき、この保持機構11に巻始め線3aの先端部を係止させた状態で、さらに係合片2aの係合溝2bに巻始め線3aを係合させて巻き付けることもできる。なお、係合溝2bに吸引コイル3の巻始め線3aを係合させた場合、係合片2aを導通させることにより吸引コイル3のアース部への接合を省略することもできる。
【0019】
上記の巻き枠に吸引コイル3を巻廻した後、吸引コイル3の巻終わり線3bを巻枠治具10の案内溝10bから巻端押さえ治具8の保持溝82bへ挿入して保持させた状態で巻枠治具10を巻端押さえ治具8から取り外す(図12参照)。この状態で、吸引コイル3は、一方の端面3cがステーショナリコア7の内側に配された絶縁用ワッシャ4によって規制され、他方の端面3dが巻端押さえ治具8の各保持部82によって規制されているため、コイル両端面3c、3dでの形崩れが防止されて、ボビンレスコイルの形態を保つことができる。
【0020】
続いて、巻端押さえ治具8で吸引コイル3の他方の端面3dを規制した状態のまま、他方の絶縁用ワッシャ5およびマグネットカバー6を組付ける(図13参照)。まず、他方の絶縁用ワッシャ5を、嵌合孔5aに巻端押さえ治具8を通して吸引コイル3の他方の端面3dに組付ける。この時、絶縁用ワッシャ5は、嵌合孔5aを巻端押さえ治具8の外周に嵌め合わせて組付けることができるため、その組付けを容易に行うことができる。
【0021】
次に、マグネットカバー6を、自身の開口部側から巻端押さえ治具8の外周に被せる様にして組付け、底壁6aに形成された嵌合孔6bに巻端押さえ治具8を通しながら吸引コイル3の外周に被せて吸引コイル3を内包する。この時、吸引コイル3の巻終わり線3bが巻端押さえ治具8の保持溝82bに保持されているため、マグネットカバー6を組付ける際に巻終わり線3bが邪魔することがなく、マグネットカバー6の組付けを容易に行うことができる。
なお、マグネットカバー6の底壁6a内面に予め絶縁用ワッシャ5を接着や圧入等によって組付けておき、マグネットカバー6の組付けと同時に絶縁用ワッシャ5の組付けが行われるようにしても良い。
【0022】
続いて、巻端押さえ治具8が組付けられた状態のまま、吸引コイル3の外周に被せたマグネットカバー6の開口部をステーショナリコア7の大径筒部7aの外周に嵌め合わせて、マグネットカバー6の開口部を内周側へかしめて固定する(図14参照)。これにより、吸引コイル3は、2枚の絶縁用ワッシャ4、5を介してステーショナリコア7の大径筒部7aの内側面とマグネットカバー6の底壁6aとの間に挟持される。
最後に、巻端押さえ治具8の円筒部80をスリーブ2から抜き出して取り外すことによりソレノイド1が完成する。
【0023】
(本実施例の効果)
本実施例の製造方法によれば、ステーショナリコア7の内側に配置された絶縁用ワッシャ4と巻端押さえ治具8の各保持部82との間に吸引コイル3を挟持した状態のまま、マグネットカバー6をステーショナリコア7に固定してソレノイド1を完成させることができる。従って、従来のように、吸引コイル3の形崩れを防止するために粘着テープをコイルの外周面に貼り付けて固定したり、接着材等が塗布されたコイルの線材同士を溶着一体化する必要がない。
この結果、粘着テープまたは接着材等が不要となるばかりでなく、粘着テープの貼り付け、あるいは接着材等の塗布、硬化のための加工設備も不要となるため、製品コストを安くできるとともに、生産性の向上を図ることができる。
また、接着材等を使用する必要がないことから、本製造方法により製造されたソレノイド1を使用環境温度が高温となるスタータのマグネットスイッチに使用しても何ら問題は生じない。
【0024】
また、スリーブ2と、ステーショナリコア7の内側に配置された絶縁用ワッシャ4と、巻端押さえ治具8とで吸引コイル3の巻き枠を形成できるため、従来のような一組の側板によって巻き幅Lを規制する必要がなく、且つ、ボビンレスコイルの形態を保つための手段を簡素化できる。これにより、製造工程が簡略化されて、ボビンを使用しないマグネットスイッチのソレノイド1を容易に製造することが可能となる。
【0025】
(変形例)
本実施例では、マグネットカバー6の底壁6aに巻端押さえ治具8の外周形状に相当する嵌合孔6bが形成されるため、磁気通路としての面積が少なくなる可能性がある。そこで、マグネットカバー6の内面に配される他方の絶縁用ワッシャ5を絶縁部材だけで構成するのではなく、例えば磁性材料に絶縁塗料を塗布したものや、鉄板ワッシャに絶縁部材を重ねたものを使用することで磁気通路としての面積減少を補うこともできる。あるいは、マグネットカバー6の底壁6aの壁厚を厚くしても良い。
【0026】
また、吸引コイル3は、一方の端面3cがステーショナリコア7の内側に配された絶縁用ワッシャ4によって規制され、他方の端面3dが巻端押さえ治具8の各保持部82により規制されることで両端面3c、3dでの形崩れが防止されているが、巻き付けた状態を強固に保持する必要がある場合には、吸引コイル3の巻終わり部のみテープやヤーン等の固定部材で固定しても良い。但し、従来のように吸引コイル3の巻き幅全体を固定する必要はない。
本実施例では、吸引コイル3をステーショナリコア7側から巻き始めて巻端押さえ治具8側で巻き終わるように巻き付けているが、その逆でも良い。即ち、巻端押さえ治具8側から巻き始めてステーショナリコア7側で巻き終わるように巻き付けることも可能である。
【0027】
本実施例では、吸引コイル3の両端面3c、3dにそれぞれ絶縁用ワッシャ4、5を配して、吸引コイル3とステーショナリコア7およびマグネットカバー6との絶縁を確保しているが、吸引コイル3の端面と向かい合うステーショナリコア7の大径筒部7aの内側面およびマグネットカバー6の底壁6a内面に絶縁皮膜を形成するか、または絶縁テープの貼付等の方法を採用することによって絶縁用ワッシャ4、5を廃止することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ソレノイドの側面断面図(a)と正面図(b)である。
【図2】スリーブの斜視図である。
【図3】一方の絶縁用ワッシャの平面図(a)と側面断面図(b)である。
【図4】他方の絶縁用ワッシャの平面図(a)と側面断面図(b)である。
【図5】マグネットカバーの底面図(a)と側面断面図(b)である。
【図6】ソレノイドの製造方法の一工程を示す断面図である。
【図7】巻端押さえ治具の斜視図である。
【図8】巻端押さえ治具の平面図(a)と側面図(b)である。
【図9】ソレノイドの製造方法の一工程を示す断面図である。
【図10】巻枠治具の平面図である。
【図11】ソレノイドの製造方法の一工程を示す斜視図である。
【図12】ソレノイドの製造方法の一工程を示す斜視図である。
【図13】ソレノイドの製造方法の一工程を示す斜視図である。
【図14】ソレノイドの製造方法の一工程を示す斜視図である。
【図15】ソレノイドの側面断面図(a)と正面図(b)である(従来技術)。
【図16】ソレノイドの製造方法の一工程を示す断面図である(従来技術)。
【図17】ソレノイドの製造方法の工程を示す斜視図である(従来技術)。
【符号の説明】
1 ソレノイド
2 スリーブ
3 吸引コイル
4 一方の絶縁用ワッシャ
5 他方の絶縁用ワッシャ
5a 他方の絶縁用ワッシャの嵌合孔
6 マグネットカバー
6b マグネットカバーの嵌合孔
7 ステーショナリコア
8 巻端押さえ治具
82 保持部
L 巻き幅

Claims (2)

  1. スリーブの一端側に組付けられたステーショナリコアと他端側に組付けられた巻端押さえ治具とで巻き幅を規制し、その規制された巻き幅で前記スリーブの外周にコイルを巻き付けた後、
    そのコイルの両端面を前記ステーショナリコアと前記巻端押さえ治具とで規制した状態で、前記巻端押さえ治具側から有底筒状のマグネットカバーを組付けて前記コイルを内包し、そのマグネットカバーの開口部を前記ステーショナリコアに固定して製造されるマグネットスイッチのソレノイド製造方法であって、
    前記巻端押さえ治具は、前記コイルの端面を円周方向の複数箇所で保持する保持部を有し、
    前記マグネットカバーは、その底壁に前記巻端押さえ治具が通り抜けられるだけの嵌合孔が形成されており、この嵌合孔に前記巻端押さえ治具を通しながら前記コイルの外周に被せられることを特徴とするマグネットスイッチのソレノイド製造方法。
  2. 前記コイルの両端面には、前記ステーショナリコアとの間、および前記マグネットカバーの底壁との間にそれぞれ絶縁用ワッシャが配されており、
    前記ステーショナリコアとの間に配される一方の絶縁用ワッシャは、前記スリーブの外周に前記コイルを巻き付ける前に、予め前記スリーブの外周に嵌合して前記ステーショナリコアの内側に組付けられており、
    前記マグネットカバーの底壁との間に配される他方の絶縁用ワッシャは、前記嵌合孔と同一形状の嵌合孔が開けられて、前記スリーブの外周に前記コイルを巻き付けた後、前記嵌合孔に前記巻端押さえ治具を通して前記コイルの端面に配されることを特徴とする請求項1に記載したマグネットスイッチのソレノイド製造方法。
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