JP3561644B2 - 液処理システム及び液処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板の液処理システム及び液処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造においては,例えば半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という。)等の表面にパターンを形成するフォトリソグラフィ工程が行われている。このフォトリソグラフィ工程は,レジスト塗布や露光処理等のウェハに対する各種処理工程を有しており,かかる一連の処理は従来から塗布現像処理装置によって行われている。
【0003】
塗布現像処理装置にはレジスト塗布装置や加熱装置等の各種処理装置が個別に装備されており,これらの各処理装置においてウェハに対する所定の処理が行われている。このうち現像処理装置におけるウェハの現像処理にあっては,先ずウェハ上に現像液を盛り上げた状態でウェハをしばらく停止させてパターンを現像するパドル現像工程が行われる。次いで,パドル現像後のウェハを高速で回転させながら純水等の洗浄液を供給して現像液を洗い流すリンス工程が行われ,最後にリンス工程後のウェハをより高速で回転させて洗浄液を振り切り乾燥させる乾燥工程が順次行われている。
【0004】
ところで,リンス工程時や乾燥工程時にはウェハを高速で回転させるために,ウェハ上に供給された現像液等はミスト化して周囲に飛散する場合があった。そしてこの場合には,現像液のミストが,例えばウェハに再付着する等して現像処理の不良を招く場合が生じていた。そこで従来より,ウェハに現像処理を施す際には,例えばカップに接続する排気管からカップ内のミストを含んだ雰囲気を常時排気することが行われてきた。
【0005】
特に最近では,ウェハの処理枚数を向上させるために,1台の塗布現像処理装置に複数台の現像処理装置を装備した,いわゆるマルチユニットが採用されている。かかるマルチユニットにあっては,各現像処理装置のカップと集合排気装置とを排気管を介して夫々接続し,これらの排気管からミストを含んだカップ内の雰囲気を集合排気装置に常時導入し,他の処理装置等で発生した処理後の雰囲気と共に一括処理するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,現像処理時にカップ内でミストが多く発生するのはウェハを高速で回転させるリンス工程時と乾燥工程時であって,ウェハを停止させるパドル現像時にはミストが発生しない。従って従来のように,パドル現像工程から乾燥工程に至るまでカップ内の雰囲気を常時排気したのでは,ミストが含まれないパドル現像時のカップ内の雰囲気まで排気してしまうため,徒に排気量が多くなり,集合排気装置等の省エネルギー化を図ることが困難になる。また塗布現像処理装置がマルチユニットの場合には,各カップに排気管を各々接続するために,排気管の本数が増えると共に,排気管の総延長が長くなるために現像処理装置の複雑化を招いてしまう。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり,省エネルギー化を図ることができ,かつ構造の複雑化を防止可能な液処理システム及び液処理方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,請求項1によれば,基板の表面に処理液を供給して処理する液処理ユニットを複数備えると共に,各液処理ユニット内の雰囲気を排気する共通の排気装置と,各液処理ユニットと排気装置とを接続する排気回路とを備えた液処理システムであって,前記排気回路は,各液処理ユニットに接続された複数の分岐回路と,各分岐回路と前記排気装置を接続する共通回路とを備え,各分岐回路には開閉弁が設けられていることを特徴とする,液処理システムが提供される。
【0009】
請求項1に記載の液処理システムにあっては,開閉弁の開放によって,各液処理ユニット内の雰囲気は各分岐回路を流通する。そして,各分岐回路を流通する各液処理ユニット内部の雰囲気は全て共通回路に導入され,この共通回路を通じて排気装置に供給され排気される。従って,各液処理ユニットと排気装置とを個々に接続していた従来の液処理システムよりも排気回路の総延長距離が短くなる。また,開閉弁の開閉を切り換えることによって液処理ユニット毎の排気の制御が可能となる。
【0010】
請求項2に記載の発明は,請求項1に記載の液処理システムにおいて,前記各液処理ユニットは,基板を回転自在に保持する保持手段を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の液処理システムにあっては,保持手段に保持させた基板を回転させた状態で処理しながら,液処理ユニット内の雰囲気を排気することができる。従って,基板の回転時に発生して周囲に飛散する処理液のミスト等を排気することが可能となる。
【0012】
請求項3に記載の発明は,請求項2に記載の液処理システムにおいて,基板の回転数が所定の設定値を超えた時に,前記開閉弁が開き,基板の回転数が所定の回転数以下になった時に,前記開閉弁が閉じる制御手段を有することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の液処理システムにあっては,基板の回転数が所定の回転数を超えた際にはミストが発生し,所定の回転数以下ではミストが殆ど発生しない。そして,基板の回転数が所定の回転数以上になった際には,開閉弁を開いて液処理ユニット内部で発生したミストを排気装置から排気するようにし,また基板の回転数が所定の回転数以下の場合には,開閉弁を閉じて上記ミストを排気装置で排気しないようにする。その結果,各液処理ユニット内における基板の回転数に応じて,液処理ユニット毎に排気を切り換えることにより,従来よりも効率的な排気が可能となる。
【0014】
請求項4によれば,基板を所定の回転数以下で回転させ,もしくは基板を停止させて基板の表面に第1の処理液を供給して処理する第1の工程と,基板を所定の回転数を超える回転数で回転させて基板の表面に第2の処理液を供給して処理する第2の工程と,基板を所定の回転数を超える回転数で回転させて基板の表面を乾燥させる第3の工程とを備えた液処理方法であって,前記第2の工程と前記第3の工程において前記基板の雰囲気を排気することを特徴とする,液処理方法が提供される。
【0015】
請求項4に記載の液処理方法にあっては,基板を所定の回転数以下で回転するか,もしくは基板の回転が停止する第1の工程時には,基板から飛散する第1の処理液のミストがほとんど発生せず,この場合には排気を停止する。一方,基板を所定の回転数を超える回転数で回転させる第2もしくは第3の工程時には,基板から飛散する各処理液のミストが多く発生する。そこで,第2または第3の工程時には排気を行うことにより,基板の回転数に応じた上記ミストの効率的な排気が可能となる。
【0016】
請求項5によれば,複数の液処理ユニットにて,請求項4に記載の液処理方法をそれぞれ行う液処理方法であって,一の液処理ユニットにて前記第1の工程が行われる際に,他の処理ユニットにて前記第2及び/又は第3の工程が行われることを特徴とする,液処理方法が提供される。
【0017】
請求項5に記載の液処理方法にあっては,一の処理ユニットに対する基板の搬入時間と,他の処理ユニットに対する基板の搬入時間とのズレを利用して,一の液処理ユニットで第1の工程を行う際に,他の処理ユニットで第2及び/又は第3の工程を行うようにする。そして,第1の工程を行う一の液処理ユニットにあっては,基板が所定の回転数以上で回転しないために排気を行わず,第2の工程を行う他の液処理ユニットにあっては,基板が所定の回転数以上で回転するために排気を行う。一の処理ユニットと他の処理ユニットとの間でこのような排気の切り換えを行うことにより,従来よりも少ない排気量で複数の液処理ユニットを排気することができる。
請求項6の発明によれば,基板を回転自在に保持する保持手段と,前記保持手段に保持された基板を収容するカップと,前記カップに収容された基板に処理液を供給する処理液供給手段と,を具備する液処理システムにおいて,前記カップに接続され,前記カップ内の雰囲気を排気する回路と,この回路に設けられた開閉弁と,前記保持手段に保持された基板の回転数が所定の設定値を超えた時に,前記開閉弁が開くように制御する制御手段と,を備えたことを特徴とする液処理システムが提供される。
請求項7の発明によれば,基板を回転自在に保持する保持手段と,前記保持手段に保持された基板を収容するカップと,前記カップに収容された基板に第1の処理液を供給する第1の処理液供給手段と,前記カップに収容された基板に第2の処理液を供給する第2の処理液供給手段と,を具備する液処理システムにおいて,前記カップに接続され,前記カップ内の雰囲気を排気する回路と,この回路に設けられた開閉弁と,前記保持手段に保持された基板の回転数が所定の設定値を超えた時に,前記開閉弁が開くように制御する制御手段と,を備え,前記第1の処理液供給手段から基板に第1の処理液を供給して処理する第1の工程時における基板の回転数よりも,前記所定の設定値は高く設定され,かつ前記第2の処理液供給手段から基板に第2の処理液を供給して処理する第2の工程時における基板の回転数よりも,前記所定の設定値は低く設定されていることを特徴とする液処理システムが提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態について説明する。図1〜3は本実施の形態にかかる現像処理システムを有する塗布現像処理装置の外観を示しており,図1は平面図,図2は正面図,図3は背面図である。
【0019】
塗布現像処理装置1は図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理装置1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするためのカセットステーション2と,塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられる露光装置(図示せず)との間でウェハWの受け渡しをするためのインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
【0020】
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台5上の位置決め突起6の位置に例えば4個の各カセットCがウェハWの出入口を処理ステーション3側に向けてX方向(図1中の上下方向)一列に載置自在である。そして,このカセット配列方向(X方向)及びカセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;垂直方向)に移動可能なウェハ搬送体7が搬送路8に沿って移動自在であり,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0021】
ウェハ搬送体7はθ方向(Z軸を中心とする回転方向)にも回転自在に構成されており,後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3の多段ユニット部に属するアライメント装置32及びエクステンション装置33に対してもアクセスできるように構成されている。
【0022】
処理ステーション3では,ウェハWを保持するピンセット10,11,12を上中下3本備えた主搬送装置13が中心部に配置されており,主搬送装置13の周囲には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。塗布現像処理装置1においては,5つの処理装置群G1,G2,G3,G4,G5が配置可能であり,第1及び第2の処理装置群G1,G2は塗布現像処理装置1の正面側に配置されており,第3の処理装置群G3はカセットステーション2に隣接して配置されており,第4の処理装置群G4はインターフェイス部4に隣接して配置されており,破線で示した第5の処理装置群G5は背面側に配置されている。
【0023】
第1の処理装置群G1では図2に示すように,2種類のスピンナ型処理装置,例えばウェハWに対してレジストを塗布して処理するレジスト塗布装置15と,ウェハWに対して現像液を供給して処理する現像処理装置16が下から順に2段に配置されている。第2の処理装置群G2の場合も同様に,レジスト塗布装置17と,現像処理装置18とが下から順に2段に積み重ねられている。
【0024】
第3の処理装置群G3では図3に示すように,ウェハWを載置台に載せて所定の処理を施すオーブン型の処理装置,例えば冷却処理を行うクーリング装置30,レジストとウェハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置31,ウェハWの位置合わせを行うアライメント装置32,ウェハWを待機させるエクステンション装置33,露光処理前の加熱処理を行うプリベーキング装置34,35及び現像処理後の加熱処理を施すポストベーキング装置36,37等が下から順に例えば8段に重ねられている。
【0025】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリング装置40,載置したウェハWを自然冷却させるエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,クーリング装置43,露光処理後のウェハWを加熱処理するポストエクスポージャーベーキング装置44,45,ポストベーキング装置46,47等が下から順に例えば8段に積み重ねられている。
【0026】
インタフェイス部4の中央部にはウェハ搬送体50が設けられている。このウェハ搬送体50はX方向(図1中の上下方向),Z方向(垂直方向)の移動及びθ方向(Z軸を中心とする回転方向)の回転が自在にできるように構成されており,第4の処理装置群G4に属するエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,周辺露光装置51及び露光装置(図示せず)に対してアクセスできるように構成されている。
【0027】
塗布現像処理装置1は以上のように構成されている。次に,液処理システムとしての現像処理装置16,18について説明する。なお,現像処理装置16,18は基本的に同様の構成を有しているため,現像処理装置16について以下に説明する。
【0028】
現像処理装置16は図4に示すように,適宜のケーシング材からなる側板52,53,天板54,底板55で覆われたケーシング56を有している。
ケーシング56の内部にはウェハWを収容するカップ57と,カップ57内に収容されたウェハWに現像液を供給する現像液供給手段58と,純水等の洗浄液を供給する洗浄液供給手段59とが備えられている。
【0029】
カップ57の下部には排液管60が設けられており,現像液供給手段58や洗浄液供給手段59からウェハWに対して供給された現像液や洗浄液が排液管60を通じて,ケーシング56の下方に設置されたドレインタンク61に排出されるようになっている。
【0030】
カップ57の内部にはウェハWを真空吸着して保持するスピンチャック62が装備されており,スピンチャック62はモータ63によって回転自在となっている。このモータ63の回転数は制御装置64に常時入力されるようになっている。この制御装置64はケーシング56外部に設置されており,制御装置64には後述する所定の回転数Xを設定することができるようになっている。
カップ57の底部側壁には分岐回路としての分岐管65が接続されており,この分岐管65には開閉弁66が設けられている。そして,制御装置64に設定した回転数とモータ63の回転数とによって,制御装置64は後述するように開閉弁66の開閉動作を制御することができるようになっている。
【0031】
現像液供給手段58は,ウェハWに現像液を吐出する現像液吐出ノズル67と,現像液吐出ノズル67を保持するノズルホルダ68とを備えており,現像液吐出ノズル67には現像液供給源(図示せず)に接続する送液管69を通じて現像液が送液されるようになっている。
洗浄液供給手段59は,ウェハWに洗浄液を吐出する洗浄液吐出ノズル70と,洗浄液吐出ノズル70を保持するノズルホルダ71とを備えており,洗浄液吐出ノズル70には洗浄液供給源(図示せず)に接続する送液管72を通じて現像液が送液されるようになっている。
【0032】
ノズルホルダ68,71は側壁52,53を結ぶレール73に取り付けられており,これらのノズルホルダ68,71には駆動機構(図示せず)が夫々内蔵されている。そしてこれらの駆動機構(図示せず)によって,ノズルホルダ68,71はそれぞれ往復矢印で示す水平方向に移動自在である。かかる構成により,現像液供給手段58及び洗浄液供給手段59はそれぞれ,ウェハWに対して現像液または洗浄液を供給しない待機位置と,ウェハWに対して現像液または洗浄液を供給する動作位置との間を水平方向に移動自在となっている。
【0033】
上述の現像処理装置16と同様の構成を有する現像処理装置18にあっても同様に,図5に示すように,カップ75と,スピンチャック76と,モータ77とが備えられており,カップ75の底部側壁には開閉弁78を介装した分岐管79が接続されている。このカップ75に接続する分岐管79と,現像処理装置16のカップ57に接続する分岐管65とは共に共通回路としての共通管80に接続しており,さらに共通管80は,レジスト塗布装置15,17等の他の処理装置の雰囲気をあわせて排気する集合排気装置81と接続している。
【0034】
本実施の形態にかかる現像処理装置16,18は以上のように構成されており,ウェハ搬送体7がカセットCから未処理のウェハWを1枚取り出し,第3の処理装置群G3に属するアライメント装置32に搬入する。次いで,アライメント装置32にて位置合わせの終了したウェハWは,主搬送装置13によって,アドヒージョン装置31,クーリング装置30,レジスト塗布装置15またはレジスト塗布装置17,プリベーキング装置33またはプリベーキング装置34に順次搬送され,所定の処理が施される。その後,ウェハWはエクステンション・クーリング装置41に搬送される。
【0035】
次いで,ウェハWはエクステンション・クーリング装置41からウェハ搬送体50によって取り出され,その後,周辺露光装置51を経て露光装置(図示せず)に搬送される。露光処理の終了したウェハWは,ウェハ搬送体50によりエクステンション装置42に搬送された後,主搬送装置13のピンセット11に保持される。次いで,このウェハWはポストエクスポージャーベーキング装置44またはポストエクスポージャーベーキング装置45,クーリング装置43に順次搬送され,これらの処理装置にて所定の処理が施された後,現像処理装置16または現像処理装置18に搬送される。
【0036】
現像処理装置16に搬入されたウェハWはスピンチャック62に吸着保持された後,図6に示すように例えば30rpmで1秒間回転する。そして,現像液供給手段58より供給された現像液をウェハW上に拡散させる。その後,ウェハWを例えば60秒間停止させてウェハWのパドル現像を行う(図6に示す工程S1)。
【0037】
次いで,パドル現像の終了したウェハWを例えば2000rpmで5秒間回転させながら,このウェハWに洗浄液供給手段59から洗浄液を供給する。そして,このウェハWを500rpmで15秒間回転させてリンスすることによりウェハW上から余分な現像液を洗い流す(図6に示す工程S2)。その後,リンス工程の終了したウェハWを,例えば3000rpmで15秒間回転させることにより,ウェハW上の洗浄液を振り切って乾燥させる(図6に示す工程S3)。
なお,現像処理装置18においても上述した現像処理装置16の場合と同様に,パドル現像工程S1,リンス工程S2,乾燥工程S3からなるウェハWの現像処理が行われる。
【0038】
ところで,現像処理装置16,18におけるリンス工程S2や乾燥工程S3ではウェハWを回転させるために現像液のミストや洗浄液のミストがカップ57,75内に飛散するが,パドル現像工程S1ではウェハWの回転が殆ど停止しているために現像液のミストがカップ57,75内に飛散することがない。従って従来のように,パドル現像工程S1の際にも,現像液や洗浄液のミストを含まないカップ57,75内の雰囲気を排気したのでは排気量が徒に多くなってしまう。
【0039】
そこで本実施の形態にあっては,現像処理装置16に装備されたモータ63の回転数と現像処理装置18に装備されたモータ77の回転数を,制御装置64に設定した前記所定の回転数X,例えば30rpmよりも高く500rpmよりも低い回転数と比較することよって,各開閉弁66,78の開閉動作を以下のようにして制御している。
【0040】
先ず,レジスト塗布処理後のウェハWが現像処理装置16に搬入されると,現像処理装置16にてパドル現像が行われる。この際,制御装置64にはパドル現像工程S1時の最高回転数である30rpmよりも高い所定の回転数Xが設定されているために,制御装置64は開閉弁66を閉じる信号を開閉弁66に送信する。従って,開閉弁66は閉じ,カップ57内の雰囲気は集合排気装置81にて排気されない。
【0041】
そして,現像処理装置16におけるパドル現像工程S1の開始後30秒〜50秒経過後に,次に処理されるウェハWが現像処理装置18に搬入され,現像処理装置18にてパドル現像工程S1が行われる。この際,現像処理装置18では,現像処理装置16の場合と同様に,開閉弁78は閉じた状態となる。
【0042】
次いで,現像処理装置16にウェハWが搬入されてから60秒経過後に,現像処理装置16におけるパドル現像工程S1が終了する。そして,現像処理装置16内のウェハWに対して20秒間のリンス工程S2,15秒間の乾燥工程S3が引き続き行われる。この際,ウェハWは制御装置64に設定された所定の回転数Xよりも高い回転数で回転するために,制御装置64は開閉弁66を開く信号を開閉弁66に送信する。このため開閉弁66が開いて,カップ57内の現像液のミストや洗浄液のミストを含んだ雰囲気が,分岐管65及び共通管80を介して集合排気装置81にて排気される。
なお,現像処理装置16にて乾燥工程S3が終了するまでは,現像処理装置18ではパドル現像工程S1が行われているために,開閉弁78は閉じた状態となっている。従って,カップ75内の雰囲気は集合排気装置81で排気されない。
【0043】
その後,現像処理装置16にて乾燥工程S3の終了したウェハWを取り出すために,モータ63の駆動を停止させる。そのため,モータ63の回転数は制御装置64に設定された所定の回転数Xよりも低くなり,制御装置64から送信される信号によって開閉弁66が閉じる。従って,現像処理装置16のカップ57内の雰囲気は集合排気装置81にて排気されなくなる。
【0044】
次いで,現像処理装置16にて乾燥工程S3が終了したウェハWを主搬送装置13が取り出す。その後,主搬送装置13はこのウェハWを,例えばポストベーキング装置46に搬入する。また,現像処理装置16からウェハWが搬出されると,次のウェハWが現像処理装置16に搬入され,同様にパドル現像が施される。
【0045】
一方,現像処理装置16における乾燥工程S3の終了後,現像処理装置18にてパドル現像工程S1の終了したウェハWを回転させて,リンス工程S2と乾燥工程S3が順次行われる。この時,モータ77の回転数が上昇するため,制御装置64から送信される信号により開閉弁78が開き,カップ75内のミストを含んだ雰囲気が分岐管79及び共通管80を介して集合排気装置81で排気される。
【0046】
その後,現像処理装置18にて乾燥工程S3の終了したウェハWを取り出すために,モータ77の駆動を停止させる。そのため,モータ77の回転数は制御装置64に設定された所定の回転数Xよりも低くなり,制御装置64から送信される信号によって開閉弁78が再び閉じる。従って,現像処理装置18のカップ75内の雰囲気は集合排気装置81にて排気されなくなる。
【0047】
次いで,現像処理装置18にて乾燥工程S3の終了したウェハWは主搬送装置13に取り出された後,例えばポストベーキング装置47に搬入されて,所定の加熱処理が施される。そして,現像処理装置18における乾燥工程S3の終了に前後して,現像処理装置16ではリンス工程S2が開始される。そして,モータ63の回転数の上昇によって,開閉弁66が再び開いて,カップ57内の雰囲気が分岐管66及び共通管80を介して集合排気装置81にて排気される。
以下,かかる一連の開閉弁66,78の開閉動作を順次繰り返しながら,カップ57,75内の雰囲気を交互に排気するようにする。
【0048】
以上のように本実施の形態にあっては,現像処理装置16,18に対するウェハWの搬入時間のズレを利用すると共に,制御装置64に設定された回転数及びモータ63,77の回転数に基づいて,開閉弁66,78の開放と閉鎖をそれぞれ図7に示すように交互に行う。従って,図8に示すように現像処理装置16でパドル現像工程S1が行われる際には,現像処理装置18でリンス工程S2あるいは乾燥工程S3が行われるようになる。逆に現像処理装置16でリンス工程S2または乾燥工程S3が行われる際には,現像処理装置18でパドル現像工程S1が行われる。
【0049】
このように現像処理装置16,18にて,リンス工程S2あるいは乾燥工程S3時にのみ,カップ57,75内の雰囲気を集合排気装置81にて効率よく排気することにより,従来よりも排気量が少なくなり,集合排気装置81等の省エネルギー化を図ることが可能となる。
【0050】
また,カップ57と集合排気装置81とを分岐管65及び共通管80を介して接続すると共に,カップ75と集合排気装置81とを分岐管79及び共通管80を介して接続する。従って,従来のマルチユニットのように,各現像処理装置に備えられた各カップと集合排気装置とを排気管を介して個々に接続することが不要となる。従って排気管の総延長が短くなり,現像処理装置16,18の複雑化を防止することが可能となる。
【0051】
なお前記実施の形態にあっては,2台の現像処理装置16,18を例に挙げて説明したが,本発明ではこれに限らず,例えば3台の現像処理装置に夫々開閉弁を設けて,これらを切り換えるようにしてもよい。
また基板にウェハWを使用した例を挙げて説明したが,本発明に適用可能な基板はウェハWには限定されず,例えばLCD基板やCD基板等についても応用が可能である。
【0052】
【発明の効果】
請求項1〜7によれば,開閉弁の開閉によって各液処理ユニット毎の排気の制御が可能となり,排気装置による排気量が従来よりも減少する。従って,排気装置等の負担が軽減化して,省エネルギー化を図ることが可能となる。
【0053】
特に請求項1〜3によれば,各分岐回路を流通する液処理ユニットからの雰囲気は全て共通回路を通じて排気装置に供給されるために,従来よりも排気回路の総延長が短縮化する。その結果,液処理ユニットの構造複雑化を防止することが可能となる。
【0054】
特に請求項3〜5によれば,基板が所定の回転数以下で回転する際にはミストが殆ど発生しないために排気を停止し,基板が所定の回転数を超えて回転する際にはミストが多く発生するために排気を行うようにする。従って,発生する処理液のミスト等を効率よく排気することが可能となる。さらに請求項5によれば,液処理ユニットに対する基板の搬入時間のズレを利用した排気が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる現像処理装置を備えた塗布現像処理装置の外観を示す平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理装置の正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理装置の背面図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる現像処理装置の構成を示す断面図である。
【図5】図4の現像処理装置を2台備えたマルチユニットと,集合排気装置との配置を説明する説明図である。
【図6】図4の現像処理装置におけるウェハの処理時間と,ウェハの回転数とを示すグラフである。
【図7】図5の2台の現像処理装置に設けられた開閉弁の開閉動作を示すタイミングチャートである。
【図8】一の現像処理装置の開閉弁が閉じている際に,他の現像処理装置の開閉弁が開いている様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 塗布現像処理装置
13 主搬送装置
16,18 現像処理装置
57,75 カップ
62,76 スピンチャック
63,77 モータ
64 制御装置
65,79 分岐管
66,78 開閉弁
80 共通管
81 集合排気装置
C カセット
W ウェハ
Claims (7)
- 基板の表面に処理液を供給して処理する液処理ユニットを複数備えると共に,各液処理ユニット内の雰囲気を排気する共通の排気装置と,各液処理ユニットと排気装置とを接続する排気回路とを備えた液処理システムであって,
前記排気回路は,各液処理ユニットに接続された複数の分岐回路と,各分岐回路と前記排気装置を接続する共通回路とを備え,各分岐回路には開閉弁が設けられていることを特徴とする,液処理システム。 - 前記各液処理ユニットは,基板を回転自在に保持する保持手段を備えることを特徴とする,請求項1に記載の液処理システム。
- 基板の回転数が所定の設定値を超えた時に,前記開閉弁が開き,基板の回転数が所定の回転数以下になった時に,前記開閉弁が閉じる制御手段を有することを特徴とする,請求項2に記載の液処理システム。
- 基板を所定の回転数以下で回転させ,もしくは基板を停止させて基板の表面に第1の処理液を供給して処理する第1の工程と,
基板を所定の回転数を超える回転数で回転させて基板の表面に第2の処理液を供給して処理する第2の工程と,基板を所定の回転数を超える回転数で回転させて基板の表面を乾燥させる第3の工程とを備えた液処理方法であって,
前記第2の工程と前記第3の工程において前記基板の雰囲気を排気することを特徴とする,液処理方法。 - 複数の液処理ユニットにて,請求項4に記載の液処理方法をそれぞれ行う液処理方法であって,
一の液処理ユニットにて前記第1の工程が行われる際に,他の処理ユニットにて前記第2及び/又は第3の工程が行われることを特徴とする,液処理方法。 - 基板を回転自在に保持する保持手段と,
前記保持手段に保持された基板を収容するカップと,
前記カップに収容された基板に処理液を供給する処理液供給手段と,を具備する液処理システムにおいて,
前記カップに接続され,前記カップ内の雰囲気を排気する回路と,
この回路に設けられた開閉弁と,
前記保持手段に保持された基板の回転数が所定の設定値を超えた時に,前記開閉弁が開くように制御する制御手段と,を備えたことを特徴とする,液処理システム。 - 基板を回転自在に保持する保持手段と,
前記保持手段に保持された基板を収容するカップと,
前記カップに収容された基板に第1の処理液を供給する第1の処理液供給手段と,
前記カップに収容された基板に第2の処理液を供給する第2の処理液供給手段と,を具備する液処理システムにおいて,
前記カップに接続され,前記カップ内の雰囲気を排気する回路と,
この回路に設けられた開閉弁と,
前記保持手段に保持された基板の回転数が所定の設定値を超えた時に,前記開閉弁が開くように制御する制御手段と,を備え,
前記第1の処理液供給手段から基板に第1の処理液を供給して処理する第1の工程時における基板の回転数よりも,前記所定の設定値は高く設定され,かつ前記第2の処理液供給手段から基板に第2の処理液を供給して処理する第2の工程時における基板の回転数よりも,前記所定の設定値は低く設定されていることを特徴とする,液処理システム。
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