JP3560643B2 - 水切り器付き洗米器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、生野菜等の水切りができると共に、米を研ぐことができる水切り器付き洗米器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような水切り器付き洗米器として例えば実公昭61−14351号公報に記載のものが知られている。このものは図10に示すように、蓋体101を備えた容器本体102に回転可能かつ出し入れ自在に水切り容器103を内装し、この水切り容器103は回転軸104と多数の歯車群105〜108とから構成される回転機構109の前記回転軸104に取り付けて回転させることによって水切りを行なわせ、そして、米を研ぐときは容器本体102から水切り容器103を取り外して、図11に示すように枠状に形成した攪拌羽根110の取付孔111を前記回転軸104に嵌着して取り付け、回転機構109を回転して攪拌羽根110を回転させるように構成されている。
【0003】
また、米研ぎ等に使用する洗浄器、つまり専用の洗米器として例えば実公平3−49634号公報に記載のものが知られている。このものは図12に示すように底壁面201に多数の漏水孔202を穿設した容器203に蓋体204を被着し、該蓋体204内に設けたギヤボックス205内に複数の歯車群206〜208と、駆動軸209及び推進軸210とからなる回転機構を設け、推進軸210のギヤボックス205の下方に突出する部分に回転盤211を固設し、この回転盤211に突設した複数のアーム212に攪拌杆213を垂設してなる攪拌機構を構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記した何れのものも米研ぎに使用するに際して米を研ぐ機構は、前者の攪拌羽根110は上端中央を回転軸104に支持され、後者の攪拌杆213は回転盤211のアーム212に支持され、これらの攪拌羽根110や攪拌杆213の垂下される下端部分は何物にも支持されることなく宙吊のために、米研ぎに際して重量のある米の攪拌に伴ない大きな力の抵抗を受けるためにハンドルを回動させる回転機構が複雑となり、しかも米を十分に攪拌することができない致命的ともいえる課題がある。
それ故に本発明の目的は、このような従来技術に見られる課題を解決した、水切り器付き洗米器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために本発明に係わる水切り器付き洗米器は、上面で開口する容器本体に同側壁にスリットを設けた水切り籠を回転可能かつ出し入れ自在に内装すると共に、該容器本体の上面開口に被せ蓋を冠着して該被せ蓋の上面に回動ハンドルを軸支し、該被せ蓋の下面に前記回動ハンドルの支軸と同軸に駆動歯車を設けると共に、該駆動歯車に噛合する従動歯車を備える回転円板を設け、該回転円板に前記水切り籠のスリットに係合する係止突片を設けた水切り器において、前記回転円板に弓形状をなす攪拌翼の両端に設けた係止片を係脱自在に係止させる係合孔を設け、さらに前記被せ蓋に注水口と排水孔とを設け、前記容器本体の内底面中央に設けた突起に攪拌翼の下面中央に設けた凹陥部を嵌合するように構成される。
【0006】
【作用】
このように構成される本発明の水切り器付き洗米器は、被せ蓋上で回動ハンドルを回動することにより駆動歯車を介して、従動歯車を備える回転円板が回転し、この回転円板に係止された攪拌翼が回転するが、攪拌翼はそれぞれ下面中央に設けた凹陥部が容器本体の内底面中央に突設した突起に枢支されていることにより、前記回転機構の回転力によって軽快に回転され確実に洗米される。
【0007】
【実施例】
以下に本発明の一実施例を図面と共に説明する。図において1は有底円筒体よりなる容器本体であり、該容器本体1の内底面中央に円錐形状をなす突起2を突設している。3は容器本体1内に出し入れ自由に収納される水切り籠で、この水切り籠3の周側壁に多数の水切り用のスリット4を設け底壁に多数の水切り孔5を穿設している。さらに水切り籠3の底壁中央部下面に前記突起2に嵌合する円錐形状の凹陥部6を形成している。
【0008】
7は容器本体1に冠着して上部開口を閉塞させる被せ蓋であり、該被せ蓋7の上面偏心位置に浅い円盤状の凹所8を形成して、該凹所8の中心にクランク形状をなす回動ハンドル9を支軸10を介して枢軸させると共に、該被せ蓋7の下面で支軸10に駆動歯車11を固設する。さらに被せ蓋7には注水口12と複数のスリットからなる排水孔13とが設けられる。
【0009】
14は上面に駆動歯車11に噛合する従動歯車15を固設した回転円板であり、該回転円板14は支軸16を介して被せ蓋7の下面に回転自在に支持される。該回転円板14には下面外周寄り位置に水切り籠3のスリット4に突入する係止突片17を等間隔に多数突設し、さらに後述する攪拌翼21の両端の係止片22,22を係止させる凸形状よりなる係合孔18,18を対設している。また回転円板14には被せ蓋7の注水口12に合致して連通する通水孔19を複数開設して、注水口12から注水される水を容器本体1に導入させるようにしている。さらに、回転円板14の外周縁に被せ蓋7の排水孔13に合致して排水させるための円弧状の切り欠き20を複数設けている。
【0010】
21は側面半円形の弓形状をなし、さらに合成樹脂、金属薄片等の柔軟性を有する素材で形成された偏平状の攪拌翼であり、該攪拌翼21の両端に前記回転円板14に対設した係合孔18,18に係入させる係止片22,22を形成する。これらの係止片22,22はそれぞれ係合孔18の方形部分18aに合致する水平板部22aと、この水平板部22aの下面に係合孔18の突出部分18bに嵌入させる突片22bとで形成される。さらに、攪拌翼21の下面中央に容器本体1の突起2に嵌合する円錐形状の凹陥部23を形成している。
【0011】
この攪拌翼21は前記した一本の弓形状をなすものに限らず、容器本体1の容量に応じて図8に示す平面Y形状のものや図9に示す平面X形状のものを使用することで攪拌効果を向上させるようにする。
また、大量の米を研ぐ時には、必要に応じて攪拌翼21の偏平状の部分に透孔を穿設して抵抗を少なくする。
【0012】
次に本発明の使用状態を説明する。容器本体1に水切り籠3を内装して該水切り籠3に生野菜等を収納し、容器本体1の上部開口を被せ蓋7を冠着して閉塞する。そこで回動ハンドル9を回動すると水切り籠3が回転し、その遠心力によって生野菜等は水切り籠3の周側壁に押し付けられると同時に、生野菜等に付着した水分はスリット4や水切り孔5から排出されて容器本体1の底部に溜り、水切りが行なえる。
このようにして、生野菜等の水切をする装置は従来より公知として数多く知られている。
【0013】
本発明は、上記従来の公知の生野菜の水切り容器を利用して、簡易に洗米を行うようにしたものであり、まず、容器本体1より水切り籠3を取り出し、被せ蓋7の下面に回転自在に支持された回転円板14の係合孔18,18に攪拌翼21の両端に設けた係止片22,22の水平板部22a,22aを挿入すると係合孔18の突出部分18bに係止片22の水平板部22aの下面に設けた突片22bが嵌合すると共に攪拌翼21は外方へ開口する力により回転円板14に確実に固定される。
【0014】
次に、容器本体1に洗うべき米を収容し、該容器本体1に被せ蓋7を冠着すると、前記被せ蓋7に固定した攪拌翼21の下面中央に設けた円錐形状の凹陥部23は、容器本体1の内底面中央に設けた突起2に嵌合して、攪拌翼21の下端は回動自在に容器本体1に固定され被せ蓋7と一体となる。
【0015】
そこで、容器本体1の被せ蓋7に設けた注水口12より水道水等を注水しながら被せ蓋7の回動ハンドル9を回動させると、攪拌翼21が回転して米を攪拌すると共に米を研ぎ、汚れた水は被せ蓋7に設けた排水孔13より排出され洗米される。
【0016】
この場合水道水を常時注水口12より注水して回動ハンドル9を回動して米を研ぎながら、排水孔13より汚れた研ぎ水を排水するが、水を節約するためには、容器本体1に注水口12より一定量注水して、一旦注水を停止した後回動ハンドル9を回動してよく米を研ぎ、被せ蓋7を冠着した状態で容器本体1を排水孔13側へ傾斜させて、その排水孔13より研ぎ汁を排水し、再び注水口12より水道水を注水して前記と同様の操作を数回繰り返すことにより洗米を完了することができる。
【0017】
また生野菜等の水切を行う時は、被せ蓋に装着された攪拌翼21の弓形状に形成された両側面を片手で軽く内方へ押圧すると攪拌翼21の両側に設けた係止片22,22は回転円板14の係合孔18,18より簡単に抜脱され水切りとして使用が可能となる。
【0018】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明の水切り器付き洗米器は、水切り籠と攪拌翼を選択して使用することにより生野菜等の水切り器と米を研ぐことができる。
そして、米を研ぐ時の攪拌翼は上部を回動ハンドルの操作で回転する回転円板に簡易に装着されて支持されると共に、攪拌翼の下部は攪拌翼の凹陥部が容器本体の内底壁面に突設した突起に枢支されているため回動ハンドルは、安定した状態で軽快にしかも効率よく回転するから、米を研ぐ場合に攪拌翼が強い抵抗を受けても安定した状態で回転して米を研ぐことができる。また攪拌翼の装着も簡略にして操作し易く、しかも水道の節約が可能となり経済性に優れた洗米器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の外観斜視図。
【図2】同上分解斜視図。
【図3】水切り籠を内装した状態の断面図。
【図4】攪拌翼の斜視図。
【図5】回転円板に攪拌翼を装着した被せ蓋の下面斜視図。
【図6】攪拌翼を内装した状態の斜視図。
【図7】同上断面図。
【図8】平面Y形状の攪拌翼を示す斜視図。
【図9】平面X形状の攪拌翼を示す斜視図。
【図10】従来例の断面図。
【図11】図10で使用する攪拌羽根の斜視図。
【図12】図10と異なる従来例の断面図。
【符号の説明】
1 容器本体
2 突起
3 水切り籠
4 スリット
6,23 凹陥部
7 被せ蓋
9 回動ハンドル
10,16 支軸
11 駆動歯車
12 注水口
13 排水孔
14 回転円板
15 従動歯車
17 係止突片
18,18 係合孔
21 攪拌翼
22,22 係止片
Claims (1)
- 上面で開口する容器本体に同側壁にスリットを設けた水切り籠を回転可能かつ出し入れ自在に内装すると共に、該容器本体の上面開口に被せ蓋を冠着して該被せ蓋の上面に回動ハンドルを軸支し、該被せ蓋の下面に前記回動ハンドルの支軸と同軸に駆動歯車を設けると共に、該駆動歯車に噛合する従動歯車を備える回転円板を設け、該回転円板に前記水切り籠のスリットに係合する係止突片を設けた水切り器において、
前記回転円板に弓形状をなす攪拌翼の両端に設けた係止片を係脱自在に係止させる係合孔を設け、さらに前記被せ蓋に注水口と排水孔とを設け、前記容器本体の内底面中央に設けた突起に攪拌翼の下面中央に設けた凹陥部を嵌合するように構成したことを特徴とする水切り器付き洗米器。
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JP12313494A JP3560643B2 (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | 水切り器付き洗米器 |
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JP12313494A JP3560643B2 (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | 水切り器付き洗米器 |
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ID=14853031
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JP12313494A Expired - Lifetime JP3560643B2 (ja) | 1994-05-11 | 1994-05-11 | 水切り器付き洗米器 |
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- 1994-05-11 JP JP12313494A patent/JP3560643B2/ja not_active Expired - Lifetime
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