JP3559186B2 - 宅配ボックス装置の作動制御方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、宅配ボックス装置の作動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、マンションやアパート等の集合住宅に於て、宅配便や小包郵便等にて荷物が届けられたときに届け先の住人が留守であっても荷物を一時的に預け入れておけるように、宅配ボックス(ロッカー)がエントランス等に設置されている場合があった。その場合、ボックスは大きいため、多数の住人で単数又は少数のボックスを共用し、その共用する住人全員が共通の鍵を所有して荷物の取出しができるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のように、多数の住人で単数又は少数のボックスを共用すると、共用者全員がいつまでも荷物の取出しを行うことができるため、セキュリティー上の問題があった。また、荷物の預入や取出しの管理をすることが困難であった。
【0004】
そこで、本発明は上述の問題を解決して、セキュリティー上の問題無く荷物の預入・取出しができると共に、管理が容易となる宅配ボックス装置の作動制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る宅配ボックス装置の作動制御方法は、荷物用ボックスと共に上下のクリーニングボックスが併設され、預入開始信号を制御手段が受けて電気錠から成る扉ロック・解除手段により空の荷物用ボックス又はクリーニングボックスの扉を開き、その後、該扉が閉められると、該扉を該扉ロック・解除手段によりロックすると共に上記ボックス内の荷物の有無を荷物検知センサにて判定し、荷物が有れば届け先の住戸番号を記憶手段に記憶し、上記ボックス内に荷物が収納されている状態に於て、所定の暗証番号を利用者が上記制御手段に入力した場合、該ボックスを開くように上記制御手段により制御された宅配ボックス装置の作動制御方法であって、住戸番号とクリーニング預入開始信号を上記制御手段が受けて、上記扉ロック・解除手段により上部の預入用のクリーニングボックスの扉を開き、その後、該上部のクリーニングボックスの扉が閉められると該扉ロック・解除手段により該扉をロックすると共に上記荷物検知センサによりクリーニングボックス内の洗濯物の有無を判定し、該上部のクリーニングボックスから落下して上記下部の引取り用のクリーニングボックス内に洗濯物が収納されている状態に於て、クリーニング業者が独自の暗証番号を上記制御手段に入力した場合、下部のクリーニングボックスを開くように該制御手段が制御し、その後、クリーニング業者が届け先の上記住戸番号を上記制御手段に入力し、空の荷物用ボックスを上記扉ロック・解除手段により開いて洗濯済みの洗濯物を預入可能である。
【0006】
また、ボックス内への荷物の預入及びボックス内からの荷物の取出し等の着荷取出データを上記記憶手段が記憶し、管理人暗証番号が上記制御手段に入力されたときに該着荷取出データを印刷物としてレシート発行手段にてプリントアウトする。
【0007】
また、利用者が登録済みの暗証番号を上記制御手段に入力した後に、新しい暗証番号を該制御手段に入力し、利用者側で新しい暗証番号を上記記憶手段が記憶する。
【0008】
また、メンテナンス業者が独自の暗証番号を上記制御手段に入力した場合のみ、上記制御手段が全てのボックスの扉の電気錠の開閉切換操作を行なう。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0010】
図1(正面図)と図2(ブロック図)は、マンションやアパート等の集合住宅や複数の会社が入っている雑居ビル等に於て、宅配便や小包郵便等にて届けられた荷物を一時的に預け入れるための宅配ボックス装置Aを示し、この装置Aは、複数のボックス1…を有する本体部2と、預入操作や取出操作やレシートの発行等を行うための操作制御部3と、を備えている。
【0011】
具体的に説明すると、本体部2の複数のボックス1…は、複数の荷物用ボックス1a…と、この荷物用ボックス1a…と共に併設された大小一対のクリーニングボックス1b,1bと、から成り、各ボックス1…の前面には夫々扉4…が設けられている。そして、操作制御部3からの信号により自動的に各扉4…のロック・解除が可能とされている。なお、停電時又は必要に応じてマスターキーによる手動オープンが可能なように、各ボックス1…の扉4…には鍵孔も設けられている。
【0012】
荷物用ボックス1a…は、小型と大型の2種類があり、この大小のボックス1a…が組合わせられて左右複数列に、かつ、上下複数段に配設されている。他方、クリーニングボックス1b,1bは、正面から見て最も右側の列に配設されており、上部に小型の洗濯物預入用のボックス1bが設けられると共に、下部に大型の洗濯物回収用のボックス1bが設けられている。
【0013】
しかして、操作制御部3は、制御手段5と、操作案内表示手段6と、記憶手段7と、レシート発行手段8と、荷物検知センサ9…と、扉ロック・解除手段10…と、を備えている。
【0014】
上記制御手段5は、操作案内表示手段6と記憶手段7とレシート発行手段8と荷物検知センサ9…と扉ロック・解除手段10…とに電気的に接続されると共に、制御手段5と操作案内表示手段6と記憶手段7とレシート発行手段8は、本体部2の正面から見て最も左の列の上から2段目のスペースに設けられたケーシング11に内蔵されている。
【0015】
また、ケーシング11の前面には、(後述する)メインメニューや管理メニュー等を表示し、かつ、その表示部に利用者が指で触って操作する操作案内表示手段6の画面12(いわゆる液晶タッチパネル)が設けられると共に、画面12の下方にはレシート発行手段8のレシート受取口13が設けられている。なお、図示省略するが、操作制御部3には、上記画面12の案内表示と共に音声(人の声)にて利用者に操作手順を案内する音声案内手段が設けられており、この音声案内手段のスピーカ14がケーシング11の前面側に配設されている。
【0016】
扉ロック・解除手段10…及び荷物検知センサ9…は、全てのボックス1…(荷物用ボックス1a…及びクリーニングボックス1b…)に設けられている。この荷物検知センサ9としては、例えば、光検出型のセンサや重量を検出するセンサ等を使用するのが好ましいが、接触型のセンサを使用するも良い。また、扉ロック・解除手段10としては、例えば、電気錠から成り、制御手段5から送られる信号によりロック状態と解除状態に切換わるように構成されている。
【0017】
また、各ボックス1…には、閉じ込め防止安全機構が設けられており、例えば、子供がいたずら等でボックス内に入って扉4がロックされた場合、扉4の内面を触れると自動的にロックが解除されるように構成されている。
【0018】
ところで、図3は、操作制御部3の画面12にメインメニューが表示された状態を示している。このメインメニューには、居住人(利用者)側が選択する「受取り」、「受取り拒否」、「暗証番号変更」及び「クリーニング依頼」の項目と、配達者側が選択する「お届け」及び「クリーニング引取り」の項目と、管理人側が選択する「管理メニュー」及び「荷物確認」の項目があり、各項目を示す文字が枠線で囲まれて画面12上に各表示部15…として表示されている。
【0019】
また、図4は、宅配ボックス装置A(図1参照)に荷物が預入されたときの画面12を示し、荷物の届け先の住戸番号(204 ,205 ,206 等)が表示されると共に、「ご利用開始」の文字が枠線で囲まれた表示部15が表示されている。なお、住戸番号が枠線で囲まれているのは、その届け先が長期間着荷をボックス内に放置したままであること(長期着荷警告中)を示している。また、図5は、宅配ボックス装置Aに荷物が全く預入されていないときの画面12を示している。
【0020】
画面12は通常、図4又は図5に示す状態にあり、画面12上の「ご利用開始」の表示部15を指で触れて入力すると、図3に示すメインメニューの状態に画面12が切換わり、そのまま所定時間(例えば15秒間)の間未入力状態が続くと、図4又は図5に示す状態に画面12が戻る。
【0021】
次に、この宅配ボックス装置Aの作動制御方法を説明する。先ず、宅配業者等の配達員にて装置Aに荷物を預入する場合を、図1〜図3及び図6と図7(画面の説明図)及び図8と図9(フローチャート図)を参照しつつ説明すると、配達員が(図3の)メインメニューの「お届け」の表示部15を押す(入力する)ことにより、図6(イ)に示すように、操作案内とテンキーの表示部15…が表示された画面12に移る。
【0022】
そして、操作案内にしたがって届け先の住戸番号をテンキーの表示部15…にて入力(図例では住戸番号は204 )して「確認」の表示部15を押す。なお、預入の中止又は入力訂正の場合は「中止」又は「訂正」の表示部15を押す。
【0023】
その後、届け先が、(後述する)受取り拒否を設定している場合又は長期着荷警告を受けている場合は、荷物の預入ができないが、それ以外の場合は、画面12が図6(ロ)の状態に移る。この画面12は、各荷物用ボックス1a…の配置を示す表示部15…が表示されており、白色(斜線のない)の表示部15…は空きのボックス1a…を示し、斜線のある表示部15…はすでに荷物が預入されたボックス1a…を示している。
【0024】
次に配達人は、白色の表示部15…(空のボックス1a…)の内から一つ選択して入力する(押す)。すると、画面12は図6(ハ)に示す状態に移るので、選択したボックス番号でよければ「確認」の表示部15にて入力する。それによって、記憶手段7が、選択されたボックス1a(番号)と届け先(住戸番号)を対応して記憶すると共に、選択されたボックス1aの扉ロック・解除手段10が作動して扉4のロックが解除される。なお、ボックスを変更したいときは、「ボックス変更」の表示部15を押す。
【0025】
その後、画面12は図6(ニ)の状態に移るので、操作案内にしたがって配達人は選択したボックス1aの扉4を開けて荷物を入れ、扉4を閉める。すると、扉ロック・解除手段10にて扉4が再びロックされると共に、このボックス1aの荷物検知センサ9にて荷物が検知される。なお、扉4を開けずに所定時間(例えば30秒)経過した場合は、扉4がロックされてしまう。
【0026】
その後、画面12は図6(ホ)の状態に移り、届け先が間違いなく「確認」の表示部15を押せば、画面12が同図(ヘ)の状態に移ると共に、レシート発行手段8にて受領書が発行され、レシート受取口13から出た受領書を配達人が受取る。なお、届け先の住戸番号を間違えて入力した場合は、「やり直し」の表示部15を押せば、図6(イ)の画面12に戻り、初めから操作をやり直すことができる。
【0027】
受領書発行後、画面12は図7(イ)の状態に移り、配達人がお届け票を必要なときは画面12の「お届け票」の表示部15を押す。すると、画面12が図7(ロ)の状態に移ると共に、レシート発行手段8にてお届け票が発行され、レシート受取口13から出たお届け票を受取ることができる。そして、画面12は図7(ハ)に示す最終画面に移り、その後、図3のメインメニューの画面12に戻る。なお、お届け票は、配達人にて届け先のポストに投入される。
【0028】
つまり、操作制御部3側から簡単に説明すると、図1と図2に示すように、配達人が操作案内表示手段6にて操作し、それによって預入開始信号が制御手段5に入力されると、制御手段5からの信号で選択された空の荷物用ボックス1aの扉4のロックが解除され、その後、そのボックス1a内に荷物が入れられて扉4が閉められると、扉ロック・解除手段10にて扉4がロックされると共に、荷物検知センサ9にて荷物の有無が判定され、荷物が有れば記憶手段7にて届け先(住戸番号)と荷物の入ったボックス1a(ボックス番号)とが対応して記憶される。
【0029】
次に、預入された荷物を居住人が受取る場合を、図1〜図3及び図10と図11から説明する。先ず、居住人がポストに入っているお届け票を確認し、荷物が届いていることを知る。その後、居住人は宅配ボックス装置Aに向かい、(図3の)メインメニューの画面12の「受取り」の表示部15を押す(入力する)。すると、画面12が図10(イ)の状態に移り、居住人はテンキーの表示部15にて住戸番号を入力すると共に、画面12が図10(ロ)の状態に移り、暗証番号を入力する。
【0030】
すると、図10(ハ)に示す如く、荷物の入ったボックス番号が表示されるので、「確認」の表示部15を押すことにより、届け先に対応した荷物用ボックス1aの扉4のロックが解除されると共に、画面12は図10(ニ)に示す如く操作案内を表示する。
【0031】
その後、居住人はロック解除された扉4を開けてボックス1a内から荷物を取出し、再び扉4を閉める。なお、扉4を開けず、所定時間(例えば30秒間)経過すると、自動的に扉4がロックされる。また、開けた扉4が閉められず、所定時間(例えば30秒間)経過すると、「扉を閉めて下さい」と注意を促す操作案内が画面12に表示される(図示省略)。
【0032】
扉4を閉めた後、他の荷物用ボックス1aに荷物が無い場合、画面12は図10(ホ)の最終画面に移り、受取りが終了するが、他の荷物用ボックス1aに荷物が有る場合、画面12には図10(ヘ)に示す操作案内が表示される。そして、居住人が「確認」の表示部15を押せば、画面12は図10(ハ)の状態に移り、上述で説明した操作を繰り返して行うことにより上記他のボックス1aが開き、荷物を取出すことができる。なお、その後、さらに他のボックス1aに荷物が無ければ受取りは終了し、荷物が有れば上述と同様にして受取り操作を繰り返す。
【0033】
つまり、操作制御部3側から簡単に説明すると、図1と図2に示すように、居住人が操作案内表示手段6にて操作し、それによって受取開始信号が制御手段5に入力されると、制御手段5からの信号で記憶手段7に記憶された荷物用ボックス1aの扉4のロックが解除され、その後、荷物を取出して扉4を閉めるとロックされ、他のボックスに荷物が無ければ受取り操作は終了し、他のボックス1aに荷物が有ればそのボックス1aの扉4のロックが解除され、荷物を取出すことができる。なお、荷物を取出さなければ、受取りはなかったものと判定される。
【0034】
次に、居住人が洗濯物を出す(預入する)場合を、図1〜図3及び図12と図13から説明すると、先ず、居住人が(図3の)画面12に表示したメインメニューの「クリーニング依頼」の表示部15を押すと、画面12が図12(ロ)の状態に移り、そこで居住人は暗証番号を入力する。
【0035】
それによって、クリーニング預入開始信号が制御手段5に入力されると、制御手段5からの信号で上部の(預入用)クリーニングボックス1bの扉4のロックが解除され、画面12には図12(ロ)に示す操作案内が表示される。その後、居住人はそのボックス1bを開いて洗濯物を入れ、扉4を閉める。すると、扉4がロックされると共に、荷物検知センサ9にて洗濯物が入れられたか否か(洗濯物の有無)が判定される。
【0036】
洗濯物が入れられたと判定されると、画面12が図12(ハ)の状態に移ると共に、レシート発行手段8にてレシート(クリーニング依頼票)が発行される。なお、上部の預入用クリーニングボックス1bに入れられた洗濯物は、センサ9にて検知された後、下部の回収用クリーニングボックス1b内へ落下して回収される。
【0037】
レシート(クリーニング依頼票)発行後、画面12が図12(ニ)の最終画面に移ると共に、レシート受取口13から出たレシートを居住人が受取って、クリーニング預入操作が終了する。なお、上部のクリーニングボックス1bに洗濯物が入れられていない場合は、レシートが発行されずに終了する。
【0038】
次に、クリーニング業者が洗濯物を引取る場合を、図1〜図3及び図14と図15から説明すると、先ず、クリーニング業者が(図3の)画面12に表示したメインメニューの「クリーニング引取り」の表示部15を押すと、画面12が図14(イ)の状態に移り、そこで業者は独自の店番号を入力する。すると、画面12が図14(ロ)の状態に移り、次に暗証番号を入力する。
【0039】
それによって、クリーニング引取開始信号が制御手段5に入力されると、制御手段5からの信号で下部の(引取り用)クリーニングボックス1bの扉4のロックが解除されると共に、画面12には図14(ハ)に示す操作案内が表示される。その後、クリーニング業者はそのボックス1bを開いて洗濯物を取出し、扉4を閉める。すると、扉4がロックされて、クリーニング引取操作が終了する。なお、引取り用クリーニングボックス1b内に洗濯物が無く、荷物検知センサ9が洗濯物を検知しなければ、画面12には図14(ニ)に示す如く、「お預かりしている洗濯物はありません。」と表示される。
【0040】
その後、クリーニング業者が洗濯済みの洗濯物を配達する際は、図3に示すメインメニューの画面12の「お届け」の表示部15を押し、(宅配業者が荷物を預入する場合と同様にして)届け先の住戸番号を入力し、空の荷物用ボックス1aを開いて洗濯済みの洗濯物を預入することができる。
【0041】
次に、利用者(居住人)が宅配業者等からの荷物の受取り拒否を設定する場合を、図3と図16と図17から説明すると、先ず、利用者が、メインメニューの「受取り拒否」の表示部15を押せば、画面12が図16(イ)の状態に移り、そこで住戸番号を入力し、それによって画面12が図16(ロ)の状態に移るので、次に暗証番号を入力する。
【0042】
すると、画面12が図16(ハ)の状態に移り、「受取り拒否設定」の表示部15と「受取り拒否解除」の表示部15が表示される。この「受取り拒否設定」の表示部15を押すことにより、画面12には図17(イ)に示す操作案内が表示され、「確認」の表示部15を押して入力することにより、画面12が図17(ロ)の最終画面に移って受取り拒否が設定される。即ち、(図8と図9で説明した)宅配業者等は、この利用者へ届ける荷物を宅配ボックス装置Aに預入れすることができなくなる。
【0043】
この受取り拒否設定を解除するには、図16(ハ)に示す画面12の「受取り拒否解除」の表示部15を押せば、画面12が図18(イ)の状態となり、「確認」の表示部15を押して入力することにより、画面12が図17(ロ)の最終画面となって受取り拒否が解除される。
【0044】
次に、利用者が暗証番号を変更する場合を、図2と図3と図19から説明する。利用者が、メインメニューの「暗証番号変更」の表示部15を押すことにより、画面12が図19(イ)の状態に移り、そこで住戸番号を入力する。すると、画面12が図19(ロ)の状態に移り、そこで現在の登録済みの暗証番号(図例では1234)を入力する。それによって、制御手段5及び記憶手段7にて住戸番号と暗証番号とが対応しているか否かを判定し、利用者自身が暗証番号の変更操作を行っているものと判定する。
【0045】
その後、画面12が図19(ハ)の状態となり、利用者は新しい暗証番号(図例では0123)を入力し、「確認」の表示部15を押す。これによって、画面12が図19(ニ)の状態に移り、利用者が自分の住戸番号と新しい暗証番号を確認し、「確認」の表示部15を押すことにより、新しい暗証番号に登録を設定変更することができる。即ち、以前の暗証番号は消去され、利用者の住戸番号と新しい暗証番号とが対応して記憶手段7にて新たに記憶される。なお、「やり直し」の表示部15を押せば、初めからやり直すことができる。
【0046】
次に、管理人側が選択する管理メニューについて説明すると、図3と図20に示すように、管理人がメインメニューの「管理メニュー」の表示部15を押すことにより、画面12が図20(イ)の状態となり、そこで管理人暗証番号を入力する。すると、画面12には図20(ロ)に示す如く、「管理人暗証番号変更」や「住戸番号登録・削除」や「日付・時刻設定」や「着荷取出し記録一覧」や「受取り拒否確認」の各表示部15…(管理メニュー)が表示される。さらに、「次メニュー」の表示部15を押せば、図20(ハ)に示す次の画面12に移り、「暗証番号一覧」や「マンション名登録」や「施工」や「ボックス設置」の各表示部15…(管理メニュー)が表示される。なお、「前メニュー」の表示部15を押せば、図20(ロ)の前の画面12に戻る。
【0047】
しかして、この宅配ボックス装置Aによれば、図1と図2に示すように、ボックス1…内への荷物の預入及びボックス1内からの荷物の取出し等の着荷取出データを記憶手段7にて記憶し、(上述したように)管理人暗証番号が入力されたときに、この着荷取出データを印刷物としてレシート発行手段8にてプリントアウトすることができる。
【0048】
具体的に説明すると、図20(ロ)に示す画面12で表示された管理メニューの中から、「着荷取出し記録一覧」を選択して押すことにより、図21(イ)に示す如く、着荷取出データが画面12に表示される。この着荷取出データには、荷物の預入・取出し、受取り拒否設定・解除等があった住戸番号や日時が、日時の新しいもの順に上から表示されている。また、データの「出08」とは8番のボックス1aから荷物を取出したことを示し、「入02」とは2番のボックス1aに荷物を預入したことを示し、「設」は受取り拒否設定を示し、「解」は受取り拒否解除を示し、「安13」は13番のボックス1aで閉じ込め防止安全機構が作動したことを示している。
【0049】
しかして、画面12の「印刷」の表示部15を押すことにより、この画面12に表示されている着荷取出データが、レシート発行手段8にて印刷され、レシート受取口13から印刷物(レシート)が出る。
【0050】
また、次画面や前画面がある場合は、図21(ロ)(ハ)(ニ)に示すように、画面12に「次」の表示部15や「前」の表示部15が表示され、押すことにより次画面や前画面に移る。また、レシート発行手段8にセットされた用紙が切れた場合は、「印刷」の表示部15を押すと、図21(ホ)に示す如く、印刷できないことを知らせる画面12となる。
【0051】
ところで、この宅配ボックス装置Aの保守点検や修理等を行う場合は、図20(ハ)に示す管理メニューの内の「施工」をメンテナンス業者が選択し、メンテナンス業者が独自の暗証番号を入力した場合のみ、全てのボックス1…の扉4…の電気錠の開閉切換操作が可能となる。
【0052】
つまりこの場合、メンテナンス業者が「施工」の表示部15を押し、図22(イ)に示す画面12に移し、そこで独自の暗証番号を入力する。すると、画面12が図22(ロ)の状態に移り、「全ての電気錠を開けます」の表示部15と「全ての電気錠を閉じます」の表示部15が表示される。そして、「全ての電気錠を開けます」の表示部15を押すことにより、全てのボックス1…の扉4のロックが解除され、各ボックス1…及び各ボックス1…の安全装置や荷物検知センサ等の保守点検や修理等を行う。この場合、事前に各ボックス1…内の荷物や洗濯物等を取出しておくようにする。
【0053】
そして、メンテナンス作業が終了すれば、全てのボックス1…の扉4…を閉め、「全ての電気錠を閉じます」の表示部15を押せば、全ボックス1…の扉4…が自動的にロックされる。なお、扉4が一つでも開いていたり、閉め方が不完全であったりすると、画面12が図22(ハ)の状態となり、扉4が開いていることを知らせるようにしている。
【0054】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、例えば、大小の荷物用ボックス1a…の数や配置組合わせ等は自由である。
【0055】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0056】
(請求項1によれば)利用者側においては、気軽に洗濯物を依頼することができる。また、クリーニング業者側においては、クリーニングボックス1bにまとめて洗濯物が回収される(1件ずつ回収する手間が省ける)ため効率が良く、また、洗濯済みの洗濯物を配達する際は、届け先が留守であっても荷物用ボックス1aに預入でき(再度配達する手間が省け)非常に便利である。
【0057】
(請求項2によれば)着荷取出データを記憶すると共に、印刷物として残すことができるため、管理人側においては、 24 時間体制で荷物の預入や取出し等の管理が簡単かつ確実に行え便利である。
(請求項3によれば)利用者側で簡単に暗証番号を変更することができ、便利である。
【0058】
(請求項1、2又は3によれば)ボックス1(1a)を複数の居住人(世帯)に共用しても、届け先の居住人の荷物を他の居住人が取出せないようにすることができ、セキュリティー上の問題無く荷物の預入・取出しが自動的に行える。また、暗証番号方式なので鍵やIDカード等が不要であり、簡単かつ迅速に荷物の取出しができる。
(請求項4によれば)能率良くメンテナンス作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】宅配ボックス装置の正面図である。
【図2】ブロック図である。
【図3】メインメニューを表示した画面を示す説明図である。
【図4】荷物の届け先一覧を表示した画面を示す説明図である。
【図5】荷物の預かりが無いことを表示した画面を示す説明図である。
【図6】荷物の預入操作を表示した画面を示す説明図である。
【図7】荷物の預入操作を表示した画面を示す別の説明図である。
【図8】荷物の預入を説明するフローチャート図である。
【図9】荷物の預入を説明するフローチャート図である。
【図10】荷物の取出操作を表示した画面を示す説明図である。
【図11】荷物の取出しを説明するフローチャート図である。
【図12】洗濯物の預入操作を表示した画面を示す説明図である。
【図13】洗濯物の預入を説明するフローチャート図である。
【図14】洗濯物の引取操作を表示した画面を示す説明図である。
【図15】洗濯物の引取りを説明するフローチャート図である。
【図16】受取り拒否設定操作及び受取り拒否解除操作を表示した画面を示す説明図である。
【図17】受取り拒否設定操作を表示した別の画面を示す説明図である。
【図18】受取り拒否解除操作を表示した別の画面を示す説明図である。
【図19】暗証番号変更操作を表示した画面を示す説明図である。
【図20】管理メニューの呼出操作を表示した画面及び管理メニューを表示した画面を示す説明図である。
【図21】着荷取出データを表示した画面を示す説明図である。
【図22】メンテナンス操作を表示した画面を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ボックス
1a 荷物用ボックス
1b クリーニングボックス
4 扉
【発明の属する技術分野】
本発明は、宅配ボックス装置の作動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、マンションやアパート等の集合住宅に於て、宅配便や小包郵便等にて荷物が届けられたときに届け先の住人が留守であっても荷物を一時的に預け入れておけるように、宅配ボックス(ロッカー)がエントランス等に設置されている場合があった。その場合、ボックスは大きいため、多数の住人で単数又は少数のボックスを共用し、その共用する住人全員が共通の鍵を所有して荷物の取出しができるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のように、多数の住人で単数又は少数のボックスを共用すると、共用者全員がいつまでも荷物の取出しを行うことができるため、セキュリティー上の問題があった。また、荷物の預入や取出しの管理をすることが困難であった。
【0004】
そこで、本発明は上述の問題を解決して、セキュリティー上の問題無く荷物の預入・取出しができると共に、管理が容易となる宅配ボックス装置の作動制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る宅配ボックス装置の作動制御方法は、荷物用ボックスと共に上下のクリーニングボックスが併設され、預入開始信号を制御手段が受けて電気錠から成る扉ロック・解除手段により空の荷物用ボックス又はクリーニングボックスの扉を開き、その後、該扉が閉められると、該扉を該扉ロック・解除手段によりロックすると共に上記ボックス内の荷物の有無を荷物検知センサにて判定し、荷物が有れば届け先の住戸番号を記憶手段に記憶し、上記ボックス内に荷物が収納されている状態に於て、所定の暗証番号を利用者が上記制御手段に入力した場合、該ボックスを開くように上記制御手段により制御された宅配ボックス装置の作動制御方法であって、住戸番号とクリーニング預入開始信号を上記制御手段が受けて、上記扉ロック・解除手段により上部の預入用のクリーニングボックスの扉を開き、その後、該上部のクリーニングボックスの扉が閉められると該扉ロック・解除手段により該扉をロックすると共に上記荷物検知センサによりクリーニングボックス内の洗濯物の有無を判定し、該上部のクリーニングボックスから落下して上記下部の引取り用のクリーニングボックス内に洗濯物が収納されている状態に於て、クリーニング業者が独自の暗証番号を上記制御手段に入力した場合、下部のクリーニングボックスを開くように該制御手段が制御し、その後、クリーニング業者が届け先の上記住戸番号を上記制御手段に入力し、空の荷物用ボックスを上記扉ロック・解除手段により開いて洗濯済みの洗濯物を預入可能である。
【0006】
また、ボックス内への荷物の預入及びボックス内からの荷物の取出し等の着荷取出データを上記記憶手段が記憶し、管理人暗証番号が上記制御手段に入力されたときに該着荷取出データを印刷物としてレシート発行手段にてプリントアウトする。
【0007】
また、利用者が登録済みの暗証番号を上記制御手段に入力した後に、新しい暗証番号を該制御手段に入力し、利用者側で新しい暗証番号を上記記憶手段が記憶する。
【0008】
また、メンテナンス業者が独自の暗証番号を上記制御手段に入力した場合のみ、上記制御手段が全てのボックスの扉の電気錠の開閉切換操作を行なう。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0010】
図1(正面図)と図2(ブロック図)は、マンションやアパート等の集合住宅や複数の会社が入っている雑居ビル等に於て、宅配便や小包郵便等にて届けられた荷物を一時的に預け入れるための宅配ボックス装置Aを示し、この装置Aは、複数のボックス1…を有する本体部2と、預入操作や取出操作やレシートの発行等を行うための操作制御部3と、を備えている。
【0011】
具体的に説明すると、本体部2の複数のボックス1…は、複数の荷物用ボックス1a…と、この荷物用ボックス1a…と共に併設された大小一対のクリーニングボックス1b,1bと、から成り、各ボックス1…の前面には夫々扉4…が設けられている。そして、操作制御部3からの信号により自動的に各扉4…のロック・解除が可能とされている。なお、停電時又は必要に応じてマスターキーによる手動オープンが可能なように、各ボックス1…の扉4…には鍵孔も設けられている。
【0012】
荷物用ボックス1a…は、小型と大型の2種類があり、この大小のボックス1a…が組合わせられて左右複数列に、かつ、上下複数段に配設されている。他方、クリーニングボックス1b,1bは、正面から見て最も右側の列に配設されており、上部に小型の洗濯物預入用のボックス1bが設けられると共に、下部に大型の洗濯物回収用のボックス1bが設けられている。
【0013】
しかして、操作制御部3は、制御手段5と、操作案内表示手段6と、記憶手段7と、レシート発行手段8と、荷物検知センサ9…と、扉ロック・解除手段10…と、を備えている。
【0014】
上記制御手段5は、操作案内表示手段6と記憶手段7とレシート発行手段8と荷物検知センサ9…と扉ロック・解除手段10…とに電気的に接続されると共に、制御手段5と操作案内表示手段6と記憶手段7とレシート発行手段8は、本体部2の正面から見て最も左の列の上から2段目のスペースに設けられたケーシング11に内蔵されている。
【0015】
また、ケーシング11の前面には、(後述する)メインメニューや管理メニュー等を表示し、かつ、その表示部に利用者が指で触って操作する操作案内表示手段6の画面12(いわゆる液晶タッチパネル)が設けられると共に、画面12の下方にはレシート発行手段8のレシート受取口13が設けられている。なお、図示省略するが、操作制御部3には、上記画面12の案内表示と共に音声(人の声)にて利用者に操作手順を案内する音声案内手段が設けられており、この音声案内手段のスピーカ14がケーシング11の前面側に配設されている。
【0016】
扉ロック・解除手段10…及び荷物検知センサ9…は、全てのボックス1…(荷物用ボックス1a…及びクリーニングボックス1b…)に設けられている。この荷物検知センサ9としては、例えば、光検出型のセンサや重量を検出するセンサ等を使用するのが好ましいが、接触型のセンサを使用するも良い。また、扉ロック・解除手段10としては、例えば、電気錠から成り、制御手段5から送られる信号によりロック状態と解除状態に切換わるように構成されている。
【0017】
また、各ボックス1…には、閉じ込め防止安全機構が設けられており、例えば、子供がいたずら等でボックス内に入って扉4がロックされた場合、扉4の内面を触れると自動的にロックが解除されるように構成されている。
【0018】
ところで、図3は、操作制御部3の画面12にメインメニューが表示された状態を示している。このメインメニューには、居住人(利用者)側が選択する「受取り」、「受取り拒否」、「暗証番号変更」及び「クリーニング依頼」の項目と、配達者側が選択する「お届け」及び「クリーニング引取り」の項目と、管理人側が選択する「管理メニュー」及び「荷物確認」の項目があり、各項目を示す文字が枠線で囲まれて画面12上に各表示部15…として表示されている。
【0019】
また、図4は、宅配ボックス装置A(図1参照)に荷物が預入されたときの画面12を示し、荷物の届け先の住戸番号(204 ,205 ,206 等)が表示されると共に、「ご利用開始」の文字が枠線で囲まれた表示部15が表示されている。なお、住戸番号が枠線で囲まれているのは、その届け先が長期間着荷をボックス内に放置したままであること(長期着荷警告中)を示している。また、図5は、宅配ボックス装置Aに荷物が全く預入されていないときの画面12を示している。
【0020】
画面12は通常、図4又は図5に示す状態にあり、画面12上の「ご利用開始」の表示部15を指で触れて入力すると、図3に示すメインメニューの状態に画面12が切換わり、そのまま所定時間(例えば15秒間)の間未入力状態が続くと、図4又は図5に示す状態に画面12が戻る。
【0021】
次に、この宅配ボックス装置Aの作動制御方法を説明する。先ず、宅配業者等の配達員にて装置Aに荷物を預入する場合を、図1〜図3及び図6と図7(画面の説明図)及び図8と図9(フローチャート図)を参照しつつ説明すると、配達員が(図3の)メインメニューの「お届け」の表示部15を押す(入力する)ことにより、図6(イ)に示すように、操作案内とテンキーの表示部15…が表示された画面12に移る。
【0022】
そして、操作案内にしたがって届け先の住戸番号をテンキーの表示部15…にて入力(図例では住戸番号は204 )して「確認」の表示部15を押す。なお、預入の中止又は入力訂正の場合は「中止」又は「訂正」の表示部15を押す。
【0023】
その後、届け先が、(後述する)受取り拒否を設定している場合又は長期着荷警告を受けている場合は、荷物の預入ができないが、それ以外の場合は、画面12が図6(ロ)の状態に移る。この画面12は、各荷物用ボックス1a…の配置を示す表示部15…が表示されており、白色(斜線のない)の表示部15…は空きのボックス1a…を示し、斜線のある表示部15…はすでに荷物が預入されたボックス1a…を示している。
【0024】
次に配達人は、白色の表示部15…(空のボックス1a…)の内から一つ選択して入力する(押す)。すると、画面12は図6(ハ)に示す状態に移るので、選択したボックス番号でよければ「確認」の表示部15にて入力する。それによって、記憶手段7が、選択されたボックス1a(番号)と届け先(住戸番号)を対応して記憶すると共に、選択されたボックス1aの扉ロック・解除手段10が作動して扉4のロックが解除される。なお、ボックスを変更したいときは、「ボックス変更」の表示部15を押す。
【0025】
その後、画面12は図6(ニ)の状態に移るので、操作案内にしたがって配達人は選択したボックス1aの扉4を開けて荷物を入れ、扉4を閉める。すると、扉ロック・解除手段10にて扉4が再びロックされると共に、このボックス1aの荷物検知センサ9にて荷物が検知される。なお、扉4を開けずに所定時間(例えば30秒)経過した場合は、扉4がロックされてしまう。
【0026】
その後、画面12は図6(ホ)の状態に移り、届け先が間違いなく「確認」の表示部15を押せば、画面12が同図(ヘ)の状態に移ると共に、レシート発行手段8にて受領書が発行され、レシート受取口13から出た受領書を配達人が受取る。なお、届け先の住戸番号を間違えて入力した場合は、「やり直し」の表示部15を押せば、図6(イ)の画面12に戻り、初めから操作をやり直すことができる。
【0027】
受領書発行後、画面12は図7(イ)の状態に移り、配達人がお届け票を必要なときは画面12の「お届け票」の表示部15を押す。すると、画面12が図7(ロ)の状態に移ると共に、レシート発行手段8にてお届け票が発行され、レシート受取口13から出たお届け票を受取ることができる。そして、画面12は図7(ハ)に示す最終画面に移り、その後、図3のメインメニューの画面12に戻る。なお、お届け票は、配達人にて届け先のポストに投入される。
【0028】
つまり、操作制御部3側から簡単に説明すると、図1と図2に示すように、配達人が操作案内表示手段6にて操作し、それによって預入開始信号が制御手段5に入力されると、制御手段5からの信号で選択された空の荷物用ボックス1aの扉4のロックが解除され、その後、そのボックス1a内に荷物が入れられて扉4が閉められると、扉ロック・解除手段10にて扉4がロックされると共に、荷物検知センサ9にて荷物の有無が判定され、荷物が有れば記憶手段7にて届け先(住戸番号)と荷物の入ったボックス1a(ボックス番号)とが対応して記憶される。
【0029】
次に、預入された荷物を居住人が受取る場合を、図1〜図3及び図10と図11から説明する。先ず、居住人がポストに入っているお届け票を確認し、荷物が届いていることを知る。その後、居住人は宅配ボックス装置Aに向かい、(図3の)メインメニューの画面12の「受取り」の表示部15を押す(入力する)。すると、画面12が図10(イ)の状態に移り、居住人はテンキーの表示部15にて住戸番号を入力すると共に、画面12が図10(ロ)の状態に移り、暗証番号を入力する。
【0030】
すると、図10(ハ)に示す如く、荷物の入ったボックス番号が表示されるので、「確認」の表示部15を押すことにより、届け先に対応した荷物用ボックス1aの扉4のロックが解除されると共に、画面12は図10(ニ)に示す如く操作案内を表示する。
【0031】
その後、居住人はロック解除された扉4を開けてボックス1a内から荷物を取出し、再び扉4を閉める。なお、扉4を開けず、所定時間(例えば30秒間)経過すると、自動的に扉4がロックされる。また、開けた扉4が閉められず、所定時間(例えば30秒間)経過すると、「扉を閉めて下さい」と注意を促す操作案内が画面12に表示される(図示省略)。
【0032】
扉4を閉めた後、他の荷物用ボックス1aに荷物が無い場合、画面12は図10(ホ)の最終画面に移り、受取りが終了するが、他の荷物用ボックス1aに荷物が有る場合、画面12には図10(ヘ)に示す操作案内が表示される。そして、居住人が「確認」の表示部15を押せば、画面12は図10(ハ)の状態に移り、上述で説明した操作を繰り返して行うことにより上記他のボックス1aが開き、荷物を取出すことができる。なお、その後、さらに他のボックス1aに荷物が無ければ受取りは終了し、荷物が有れば上述と同様にして受取り操作を繰り返す。
【0033】
つまり、操作制御部3側から簡単に説明すると、図1と図2に示すように、居住人が操作案内表示手段6にて操作し、それによって受取開始信号が制御手段5に入力されると、制御手段5からの信号で記憶手段7に記憶された荷物用ボックス1aの扉4のロックが解除され、その後、荷物を取出して扉4を閉めるとロックされ、他のボックスに荷物が無ければ受取り操作は終了し、他のボックス1aに荷物が有ればそのボックス1aの扉4のロックが解除され、荷物を取出すことができる。なお、荷物を取出さなければ、受取りはなかったものと判定される。
【0034】
次に、居住人が洗濯物を出す(預入する)場合を、図1〜図3及び図12と図13から説明すると、先ず、居住人が(図3の)画面12に表示したメインメニューの「クリーニング依頼」の表示部15を押すと、画面12が図12(ロ)の状態に移り、そこで居住人は暗証番号を入力する。
【0035】
それによって、クリーニング預入開始信号が制御手段5に入力されると、制御手段5からの信号で上部の(預入用)クリーニングボックス1bの扉4のロックが解除され、画面12には図12(ロ)に示す操作案内が表示される。その後、居住人はそのボックス1bを開いて洗濯物を入れ、扉4を閉める。すると、扉4がロックされると共に、荷物検知センサ9にて洗濯物が入れられたか否か(洗濯物の有無)が判定される。
【0036】
洗濯物が入れられたと判定されると、画面12が図12(ハ)の状態に移ると共に、レシート発行手段8にてレシート(クリーニング依頼票)が発行される。なお、上部の預入用クリーニングボックス1bに入れられた洗濯物は、センサ9にて検知された後、下部の回収用クリーニングボックス1b内へ落下して回収される。
【0037】
レシート(クリーニング依頼票)発行後、画面12が図12(ニ)の最終画面に移ると共に、レシート受取口13から出たレシートを居住人が受取って、クリーニング預入操作が終了する。なお、上部のクリーニングボックス1bに洗濯物が入れられていない場合は、レシートが発行されずに終了する。
【0038】
次に、クリーニング業者が洗濯物を引取る場合を、図1〜図3及び図14と図15から説明すると、先ず、クリーニング業者が(図3の)画面12に表示したメインメニューの「クリーニング引取り」の表示部15を押すと、画面12が図14(イ)の状態に移り、そこで業者は独自の店番号を入力する。すると、画面12が図14(ロ)の状態に移り、次に暗証番号を入力する。
【0039】
それによって、クリーニング引取開始信号が制御手段5に入力されると、制御手段5からの信号で下部の(引取り用)クリーニングボックス1bの扉4のロックが解除されると共に、画面12には図14(ハ)に示す操作案内が表示される。その後、クリーニング業者はそのボックス1bを開いて洗濯物を取出し、扉4を閉める。すると、扉4がロックされて、クリーニング引取操作が終了する。なお、引取り用クリーニングボックス1b内に洗濯物が無く、荷物検知センサ9が洗濯物を検知しなければ、画面12には図14(ニ)に示す如く、「お預かりしている洗濯物はありません。」と表示される。
【0040】
その後、クリーニング業者が洗濯済みの洗濯物を配達する際は、図3に示すメインメニューの画面12の「お届け」の表示部15を押し、(宅配業者が荷物を預入する場合と同様にして)届け先の住戸番号を入力し、空の荷物用ボックス1aを開いて洗濯済みの洗濯物を預入することができる。
【0041】
次に、利用者(居住人)が宅配業者等からの荷物の受取り拒否を設定する場合を、図3と図16と図17から説明すると、先ず、利用者が、メインメニューの「受取り拒否」の表示部15を押せば、画面12が図16(イ)の状態に移り、そこで住戸番号を入力し、それによって画面12が図16(ロ)の状態に移るので、次に暗証番号を入力する。
【0042】
すると、画面12が図16(ハ)の状態に移り、「受取り拒否設定」の表示部15と「受取り拒否解除」の表示部15が表示される。この「受取り拒否設定」の表示部15を押すことにより、画面12には図17(イ)に示す操作案内が表示され、「確認」の表示部15を押して入力することにより、画面12が図17(ロ)の最終画面に移って受取り拒否が設定される。即ち、(図8と図9で説明した)宅配業者等は、この利用者へ届ける荷物を宅配ボックス装置Aに預入れすることができなくなる。
【0043】
この受取り拒否設定を解除するには、図16(ハ)に示す画面12の「受取り拒否解除」の表示部15を押せば、画面12が図18(イ)の状態となり、「確認」の表示部15を押して入力することにより、画面12が図17(ロ)の最終画面となって受取り拒否が解除される。
【0044】
次に、利用者が暗証番号を変更する場合を、図2と図3と図19から説明する。利用者が、メインメニューの「暗証番号変更」の表示部15を押すことにより、画面12が図19(イ)の状態に移り、そこで住戸番号を入力する。すると、画面12が図19(ロ)の状態に移り、そこで現在の登録済みの暗証番号(図例では1234)を入力する。それによって、制御手段5及び記憶手段7にて住戸番号と暗証番号とが対応しているか否かを判定し、利用者自身が暗証番号の変更操作を行っているものと判定する。
【0045】
その後、画面12が図19(ハ)の状態となり、利用者は新しい暗証番号(図例では0123)を入力し、「確認」の表示部15を押す。これによって、画面12が図19(ニ)の状態に移り、利用者が自分の住戸番号と新しい暗証番号を確認し、「確認」の表示部15を押すことにより、新しい暗証番号に登録を設定変更することができる。即ち、以前の暗証番号は消去され、利用者の住戸番号と新しい暗証番号とが対応して記憶手段7にて新たに記憶される。なお、「やり直し」の表示部15を押せば、初めからやり直すことができる。
【0046】
次に、管理人側が選択する管理メニューについて説明すると、図3と図20に示すように、管理人がメインメニューの「管理メニュー」の表示部15を押すことにより、画面12が図20(イ)の状態となり、そこで管理人暗証番号を入力する。すると、画面12には図20(ロ)に示す如く、「管理人暗証番号変更」や「住戸番号登録・削除」や「日付・時刻設定」や「着荷取出し記録一覧」や「受取り拒否確認」の各表示部15…(管理メニュー)が表示される。さらに、「次メニュー」の表示部15を押せば、図20(ハ)に示す次の画面12に移り、「暗証番号一覧」や「マンション名登録」や「施工」や「ボックス設置」の各表示部15…(管理メニュー)が表示される。なお、「前メニュー」の表示部15を押せば、図20(ロ)の前の画面12に戻る。
【0047】
しかして、この宅配ボックス装置Aによれば、図1と図2に示すように、ボックス1…内への荷物の預入及びボックス1内からの荷物の取出し等の着荷取出データを記憶手段7にて記憶し、(上述したように)管理人暗証番号が入力されたときに、この着荷取出データを印刷物としてレシート発行手段8にてプリントアウトすることができる。
【0048】
具体的に説明すると、図20(ロ)に示す画面12で表示された管理メニューの中から、「着荷取出し記録一覧」を選択して押すことにより、図21(イ)に示す如く、着荷取出データが画面12に表示される。この着荷取出データには、荷物の預入・取出し、受取り拒否設定・解除等があった住戸番号や日時が、日時の新しいもの順に上から表示されている。また、データの「出08」とは8番のボックス1aから荷物を取出したことを示し、「入02」とは2番のボックス1aに荷物を預入したことを示し、「設」は受取り拒否設定を示し、「解」は受取り拒否解除を示し、「安13」は13番のボックス1aで閉じ込め防止安全機構が作動したことを示している。
【0049】
しかして、画面12の「印刷」の表示部15を押すことにより、この画面12に表示されている着荷取出データが、レシート発行手段8にて印刷され、レシート受取口13から印刷物(レシート)が出る。
【0050】
また、次画面や前画面がある場合は、図21(ロ)(ハ)(ニ)に示すように、画面12に「次」の表示部15や「前」の表示部15が表示され、押すことにより次画面や前画面に移る。また、レシート発行手段8にセットされた用紙が切れた場合は、「印刷」の表示部15を押すと、図21(ホ)に示す如く、印刷できないことを知らせる画面12となる。
【0051】
ところで、この宅配ボックス装置Aの保守点検や修理等を行う場合は、図20(ハ)に示す管理メニューの内の「施工」をメンテナンス業者が選択し、メンテナンス業者が独自の暗証番号を入力した場合のみ、全てのボックス1…の扉4…の電気錠の開閉切換操作が可能となる。
【0052】
つまりこの場合、メンテナンス業者が「施工」の表示部15を押し、図22(イ)に示す画面12に移し、そこで独自の暗証番号を入力する。すると、画面12が図22(ロ)の状態に移り、「全ての電気錠を開けます」の表示部15と「全ての電気錠を閉じます」の表示部15が表示される。そして、「全ての電気錠を開けます」の表示部15を押すことにより、全てのボックス1…の扉4のロックが解除され、各ボックス1…及び各ボックス1…の安全装置や荷物検知センサ等の保守点検や修理等を行う。この場合、事前に各ボックス1…内の荷物や洗濯物等を取出しておくようにする。
【0053】
そして、メンテナンス作業が終了すれば、全てのボックス1…の扉4…を閉め、「全ての電気錠を閉じます」の表示部15を押せば、全ボックス1…の扉4…が自動的にロックされる。なお、扉4が一つでも開いていたり、閉め方が不完全であったりすると、画面12が図22(ハ)の状態となり、扉4が開いていることを知らせるようにしている。
【0054】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、例えば、大小の荷物用ボックス1a…の数や配置組合わせ等は自由である。
【0055】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0056】
(請求項1によれば)利用者側においては、気軽に洗濯物を依頼することができる。また、クリーニング業者側においては、クリーニングボックス1bにまとめて洗濯物が回収される(1件ずつ回収する手間が省ける)ため効率が良く、また、洗濯済みの洗濯物を配達する際は、届け先が留守であっても荷物用ボックス1aに預入でき(再度配達する手間が省け)非常に便利である。
【0057】
(請求項2によれば)着荷取出データを記憶すると共に、印刷物として残すことができるため、管理人側においては、 24 時間体制で荷物の預入や取出し等の管理が簡単かつ確実に行え便利である。
(請求項3によれば)利用者側で簡単に暗証番号を変更することができ、便利である。
【0058】
(請求項1、2又は3によれば)ボックス1(1a)を複数の居住人(世帯)に共用しても、届け先の居住人の荷物を他の居住人が取出せないようにすることができ、セキュリティー上の問題無く荷物の預入・取出しが自動的に行える。また、暗証番号方式なので鍵やIDカード等が不要であり、簡単かつ迅速に荷物の取出しができる。
(請求項4によれば)能率良くメンテナンス作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】宅配ボックス装置の正面図である。
【図2】ブロック図である。
【図3】メインメニューを表示した画面を示す説明図である。
【図4】荷物の届け先一覧を表示した画面を示す説明図である。
【図5】荷物の預かりが無いことを表示した画面を示す説明図である。
【図6】荷物の預入操作を表示した画面を示す説明図である。
【図7】荷物の預入操作を表示した画面を示す別の説明図である。
【図8】荷物の預入を説明するフローチャート図である。
【図9】荷物の預入を説明するフローチャート図である。
【図10】荷物の取出操作を表示した画面を示す説明図である。
【図11】荷物の取出しを説明するフローチャート図である。
【図12】洗濯物の預入操作を表示した画面を示す説明図である。
【図13】洗濯物の預入を説明するフローチャート図である。
【図14】洗濯物の引取操作を表示した画面を示す説明図である。
【図15】洗濯物の引取りを説明するフローチャート図である。
【図16】受取り拒否設定操作及び受取り拒否解除操作を表示した画面を示す説明図である。
【図17】受取り拒否設定操作を表示した別の画面を示す説明図である。
【図18】受取り拒否解除操作を表示した別の画面を示す説明図である。
【図19】暗証番号変更操作を表示した画面を示す説明図である。
【図20】管理メニューの呼出操作を表示した画面及び管理メニューを表示した画面を示す説明図である。
【図21】着荷取出データを表示した画面を示す説明図である。
【図22】メンテナンス操作を表示した画面を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ボックス
1a 荷物用ボックス
1b クリーニングボックス
4 扉
Claims (4)
- 荷物用ボックス1aと共に上下のクリーニングボックス1b,1bが併設され、預入開始信号を制御手段5が受けて電気錠から成る扉ロック・解除手段 10 により空の荷物用ボックス1a又はクリーニングボックス1bの扉4を開き、その後、該扉4が閉められると、該扉4を該扉ロック・解除手段 10 によりロックすると共に上記ボックス1a,1b内の荷物の有無を荷物検知センサ9にて判定し、荷物が有れば届け先の住戸番号を記憶手段7に記憶し、上記ボックス1a,1b内に荷物が収納されている状態に於て、所定の暗証番号を利用者が上記制御手段5に入力した場合、該ボックス1a,1bを開くように上記制御手段5により制御された宅配ボックス装置の作動制御方法であって、住戸番号とクリーニング預入開始信号を上記制御手段5が受けて、上記扉ロック・解除手段 10 により上部の預入用のクリーニングボックス1bの扉4を開き、その後、該上部のクリーニングボックス1bの扉4が閉められると該扉ロック・解除手段 10 により該扉4をロックすると共に上記荷物検知センサ9によりクリーニングボックス1b内の洗濯物の有無を判定し、該上部のクリーニングボックス1bから落下して上記下部の引取り用のクリーニングボックス1b内に洗濯物が収納されている状態に於て、クリーニング業者が独自の暗証番号を上記制御手段5に入力した場合、下部のクリーニングボックス1bを開くように該制御手段5が制御し、その後、クリーニング業者が届け先の上記住戸番号を上記制御手段5に入力し、空の荷物用ボックス1aを上記扉ロック・解除手段 10 により開いて洗濯済みの洗濯物を預入可能であることを特徴とする宅配ボックス装置の作動制御方法。
- ボックス1a,1b内への荷物の預入及びボックス1a,1b内からの荷物の取出し等の着荷取出データを上記記憶手段7が記憶し、管理人暗証番号が上記制御手段5に入力されたときに該着荷取出データを印刷物としてレシート発行手段8にてプリントアウトする請求項1記載の宅配ボックス装置の作動制御方法。
- 利用者が登録済みの暗証番号を上記制御手段5に入力した後に、新しい暗証番号を該制御手段5に入力し、利用者側の新しい暗証番号を上記記憶手段7が記憶する請求項1又は2記載の宅配ボックス装置の作動制御方法。
- メンテナンス業者が独自の暗証番号を上記制御手段5に入力した場合のみ、上記制御手段5が全てのボックス1…の扉4…の電気錠の開閉切換操作を行なう請求項1、2又は3記載の宅配ボックス装置の作動制御方法。
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