JP3559170B2 - 導波路型光デバイス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、ニオブ酸リチウム等の電気光学効果を有する材質からなる基板上に光導波路、接地電極および信号電極が形成されている導波路型光デバイスの実装構造に関するものであり、特に、高速長距離用に適した導波路型光デバイスの実装構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気光学効果を有する材質からなる基板上に接地電極、信号電極および光導波路を形成し、信号電極にマイクロ波信号電圧を印加し、光導波路を伝搬する光波を変調する変調器が知られている。図1は、こうした変調器の一例を示す平面図である。この導波路型光デバイス1は、いわゆるマッハツェンダー型の変調器である。基板2はニオブ酸リチウム等の電気光学単結晶からなっている。基板2の主面には、例えばチタン拡散光導波路3が形成されている。この光導波路3は、入力側の端面2cと出力側の端面2dとの間に延びており、入力部分3a、分岐部分3bおよび結合部分3cを備えている。2a、2bは側面である。また、基板2の主面に、特定形状の接地電極4、6と、信号電極5とが設けられている。各接地電極4、6と信号電極5との間は、絶縁領域である。この変調器においては、動作速度を一層向上させる目的で、いわゆるコプレナーウエーブガイド型(CPW)の形態を有する接地電極および信号電極を使用している。
【0003】
こうした導波路型光デバイスは、適切な筺体に対して機械的に固定し、電気的に接続する必要がある。このように導波路型光デバイスを筺体に実装する方法は幾つか知られている。即ち、高周波信号発生器7を同軸ケーブル8等の供給手段に接続し、供給手段を信号電極5の結合部5bに対して接続する。また、信号電極5の他方の端部5cを、通常は50Ωの終端抵抗9に接続する。10はアースである。
【0004】
同軸ケーブルの末端に設けられている高周波コネクタの接続部分は、通常図2に示す形態をしている。高周波コネクタの中心導体13が円柱形状の保持部11によって保持されており、保持部11が、図示しない筺体の内部にほぼ埋設されている。保持部11の外周面には、シールド導体である外部グランド12が設けられている。中心導体13の先端部分に、保持具14によって平板形状の基板接続用導体15が固定されており、基板接続用導体15が、信号電極5の結合部5bに対して接続されている。
【0005】
この変調器を動作させる際には、信号発生器からのマイクロ波信号電圧を高周波コネクタを介して信号電極5に印加し、終端抵抗9によって終端処理する。具体的には、信号発生器7からの信号を同軸ケーブル8によって取り出し、基板接続用導体15を介して信号電極5に印加する。このマイクロ波信号電圧によって、信号電極5の制御部5aと接地電極4、6との間に電界が発生する。基板2は電気光学効果を有しているので、信号電極と接地電極との間の電界によって、分岐部分3bの間に屈折率の差が発生し、この結果、各分岐部分3bをそれぞれ伝搬する光波の位相に、ずれが発生する。この位相差が2mπラジアン(mは整数)になった場合には、光導波路3の合波部で導波モードが励起され、光出力が「ON」状態になる。一方、各光導波路3bをそれぞれ伝搬する光波の位相差が(2mπ−1)ラジアンになった場合には、光導波路3の合波部で高次モードが励起され、光出力が「OFF」状態になる。
【0006】
こうした導波路型光デバイスにおいては、コプレナーウエーブガイド型の信号電極5および接地電極4、6を、変調用のマイクロ波信号電圧を供給するための変調電極として構成している。従って、これらの導体4、5、6を伝搬する変調用のマイクロ波信号電圧と、光導波路3内を伝搬する光との間に速度差がないものと仮定すると、光変調帯域には制限はないはずである。しかし、現実には、各電極の内部で伝搬損失があり、またマイクロ波信号電圧と光との間に速度差があるために、変調帯域が制限されている。
【0007】
こうした導波路型光デバイスにおいては、特定の周波数において、いわゆる「ロスディップ」と呼ばれる伝送特性が劣化する問題があった。こうした変調器の使用可能な周波数帯域は、ロスディップの生ずる周波数以下に制限される。
【0008】
本発明者らは、特開平10−123472号公報において、高周波領域におけるロスディップを減少させる実装構造を提案した。また、「TECHNICAL REPORT 新材料と光エレクトロニクス 1997」第31−34頁の「40Gb/s LN強度変調器」によれば、特定の実装構造を採用することによって、40Gb/sまでの広帯域において、ロスディップの発生を防止できることを開示した。
【0009】
しかし、前記文献「40Gb/s LN強度変調器」にも記載されているように、40−50GHzの領域では特性インピーダンスが低下するという問題があった。具体的には、例えば40GHzにおいて、強度変調器の特性インピーダンスは、約22Ωにまで低下していたために、RF反射特性が低下し、変調器の動作電圧の増加を招くことが分かった。文献「40Gb/s LN強度変調器」においては、インピーダンスの整合のために、約33Ωとなる緩衝部分を設けることを試みており、これによって40−50GHzにおけるRF反射特性を−10dB程度にまで抑圧することに成功した。しかし、逆に0−20GHzにおける反射特性が逆に劣化していた。
【0010】
本発明の課題は、光波を伝搬させるための光導波路が形成されている基板と、光波を制御するために基板上に設けられている進行波型信号電極と、接地電極とを備えている導波路型光デバイスを、高周波コネクタに対して結合し、実装するのに際して、例えば0−50GHzといった極めて広い周波数領域にわたって、良好なRF反射特性および伝送特性を得ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光波を伝搬させるための光導波路が形成されている基板と、光波を制御するために基板上に設けられている進行波型の信号電極と、接地電極とを備えている導波路型光デバイスであって、
導波路型光デバイスが、高周波信号の入力部分と出力部分とを備えており、前記入力部分には、高周波信号が印加される前記信号電極の入力結合部が設けられており、前記出力部分には、終端抵抗に接続される信号電極の出力結合部が設けられており、
前記入力結合部及び前記出力結合部の少なくとも一方は、前記基板に対して接合されている接合部分と、前記基板から離隔して前記基板との間に空隙を挟むようにして設けられた浮上部分とを有し、
前記空隙は、前記入力部分及び前記出力部分の少なくとも一方のインピーダンスを調整する調整手段として機能することを特徴とする、導波路型光デバイス(第1の導波路型光デバイス)に関する。
また、本発明は、
光波を伝搬させるための光導波路が形成されている基板と、光波を制御するために基板上に設けられている進行波型の信号電極と、接地電極とを備えている導波路型光デバイスであって、
導波路型光デバイスが、高周波信号の入力部分と出力部分とを備えており、前記入力部分には、高周波信号が印加される前記信号電極の入力結合部が設けられており、前記出力部分には、終端抵抗に接続される信号電極の出力結合部が設けられており、
前記基板上において前記基板の誘電率よりも低い誘電率の低誘電率層が設けられており、前記入力結合部及び前記出力結合部の少なくとも一方が、前記基板に対して接合されている接合部分と、前記低誘電率層上に設けられている低インピーダンス部分とを具えており、
前記低誘電率層は、前記入力部分及び前記出力部分の少なくとも一方のインピーダンスを調整する調整手段として機能することを特徴とする、導波路型光デバイス(第2の導波路型光デバイス)に関する。
【0012】
本発明者は、高周波信号の入力部分に、信号電極の入力結合部を設け、出力部分に、信号電極の出力結合部を設けた場合に、入力部分と出力部分との少なくとも一方に、入力結合部または出力結合部のインピーダンスを調整する調整手段を、信号電極とは別に設けることによって、実際に、例えば0−50GHzといった極めて広い周波数領域にわたって、RF反射特性および伝送特性が著しく改善され、フラットな周波数特性が得られることを見いだし、本発明に到達した。
【0013】
即ち、同軸ケーブルからコプレナー線路への変換を行う場合、あるいはコプレナー線路から同軸ケーブルへの変換を行う場合に、同軸ケーブルの先端部の外径は例えば300μmであり、最適設計されたコプレナー線路の寸法は例えば約7μmであって、大きな差がある。従来は、信号電極の末端結合部を、図1に示すようなテーパー形状とすることによって、この差を吸収していたが、このテーパー形状それ自体が周波数特性を持っていることから、変調帯域の上限は、実用的には20GHzであった。このため、従来は、前述した先行特許にも記載されているように、高周波コネクタ側に工夫を施すか、高周波コネクタと信号電極との接続方法に改善を施すか、あるいは外部にインピーダンス調整回路を付加していた。
【0014】
これに対して、本発明においては、基板上の信号電極の末端結合部において、信号電極とは別にインピーダンスの調整手段を設けたことに特徴がある。これまでは前述のように信号電極の結合部にテーパー構造を設けることでインピーダンスを調整しており、これに加えて基板の外部でインピーダンス整合を図っていたため、本発明のように、導波路型光デバイスの入力部分および/または出力部分において、信号電極の末端結合部のインピーダンスを増減させる手段を、信号電極とは別に設けるという思想は、まったく新しいものである。
【0015】
基板の材質としては、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体等の電気光学結晶が特に好ましい。
【0016】
光導波路の形成方法としては、チタン拡散法等の内拡散法やプロトン交換法を利用できる。また、本発明の導波路型光デバイスは、光変調器、光位相変調器、偏波スクランブラ、光スイッチング素子、光コンピューター用の光論理素子等として好適に使用できる。
【0017】
図3は、本発明の一実施形態に係る導波路型光デバイスと高周波コネクタとの接続部分を概略的に示す部分破断斜視図であり、図4は、この導波路型光デバイスの平面図であり、図5(a)−(c)は、各デバイス21A、21B、21Cを示す、図4のV−V線断面図である。
【0018】
図3、図4において、図1、図2と同じ部分には同じ符号を付け、その説明は省略する。本例の導波路型光デバイス21A(21B、21C)においては、信号電極25は、光導波路の分岐部分3bとほぼ平行に延びる制御部分25aと、高周波信号が印加される入力結合部43と、終端抵抗に接続される出力結合部53とを備えている。信号電極25および接地電極4、6は、基板の主面上に、本例では絶縁バッファー層23を介して設けられている。例えば図5(a)に示すように、デバイス21Aの入力結合部43と出力結合部53とは、基板から立ち上がった立ち上がり部25bと、基板から離れた浮上部分25cとを備えており、浮上部分25cと基板との間には、調整手段である空隙26が設けられており、これらがデバイス21Aの入力部分24や出力部分34をそれぞれ構成している。調整手段である空隙26は、図4に示すように入力部分24と出力部分34との双方に設けることが最も好ましいが、入力部分24または出力部分34に設けてもよい。図3に示すように、浮上部分25cに対して、基板接続用導体15が接続されている。
【0019】
図5(b)に示すように、導波路型光デバイス21Bは、基板上に、他の部分の絶縁バッファー層よりも厚い、調整手段である低誘電率層27と、低誘電率層27と絶縁バッファー層との段差の立ち上がり部25bと低誘電率層27との上に位置する低インピーダンス部25cとが設けられており、これらがデバイス21Aの入力部分24または出力部分34を構成している。調整手段である低誘電率層27は、入力部分24と出力部分34との双方に設けることが最も好ましいが、入力部分24または出力部分34に設けてもよい。低インピーダンス部25cに対して、基板接続用導体15が接続されている。
【0020】
図5(c)に示すデバイス21Cの入力部分24や出力手段34においては、基板上に、絶縁バッファー層23と、調整手段である低誘電率層28とが積層されており、低誘電率層28の段差部分には、立ち上がり部25bが設けられており、低誘電率層28上には低インピーダンス部25cが設けられている。調整手段である低誘電率層28は、入力部分24と出力部分34との双方に設けることが最も好ましいが、入力部分24または出力部分34に設けてもよい。
【0021】
このように信号電極の入力部分と出力部分の一方または双方において、信号電極と基板との間に、調整手段である空隙や低誘電率層を介在させることによって、この部分の特性インピーダンスを調整できる。低誘電率層27、28の材質は、絶縁性であり、かつ基板よりも低い誘電率を有していなければならず、低誘電率層の比誘電率は、11以下であることが好ましい。低誘電率層を構成する材質は、具体的には、SiO2、Si3N4、テフロン、サファイヤ、Al2O3から選択することが好ましい。
【0022】
図6は、本発明の他の実施形態に係る導波路型光デバイスと高周波コネクタとの接続部分を概略的に示す部分破断斜視図であり、図7は、この導波路型光デバイスの平面図であり、図8(a)は、図7のVIIIa−VIIIa線断面図であり、図8(b)は、図7のVIIIb−VIIIb線断面図である。
【0023】
本例の導波路型光デバイス31Aにおける、信号電極35および接地電極4、6は、基板の主面上に、絶縁バッファー層23を介して設けられている。デバイス31Aの入力部分においては、信号電極35の入力結合部43は、基板から立ち上がった立ち上がり部35bを、離れた位置に二つ備えており、各立ち上がり部35bから見て側面2a側には、基板から離れた浮上部分35cが二つ設けられている。各浮上部分35cと基板との間には、調整手段である空隙26が、それぞれ設けられている。各空隙26は、それぞれ、立ち上がり部35b、35eおよび浮上部分35cによって輪郭付けられている。各浮上部分35cの間には、基板に対して絶縁バッファー層23を介して接合されている接合部分35dが設けられている。これらがデバイス31Aの入力部分24を構成している。図6に示すように、各浮上部分35cに対して、それぞれ各基板接続用導体15Aが接続されている。なお、調整手段として、空隙の代わりに、低誘電率層を設けることもできる。これらの調整手段は、デバイス31Aの入力部分と出力部分との双方に設けることができ、あるいは出力部分だけに設けることができる。
【0024】
このように信号電極の結合部において、信号電極と基板との間に、調整手段である空隙や低誘電率層を介在させることによって、この部分の特性インピーダンスを調整できる。これと共に、基板に対して直接にまたは絶縁バッファー層を介して接合されている接合部分35dをも設けることによって、入力結合部および/または出力結合部の構造強度を向上させることができる。
【0025】
なお、前記の各例においては、基板と信号電極の末端結合部との間に、空隙や低誘電率層を設けたが、この結合部のインピーダンスを変化させることができれば、空隙や低誘電率層の位置を適宜に変化させてよい。
【0026】
次に、前述のような各導波路型光デバイスの好適な製造プロセスについて、図9、図10を参照しつつ、説明する。図9(a)においては、基板2に光導波路3と絶縁バッファー層23とが形成されている。これらの形成方法は公知である。次いで、図9(b)に示すように、空隙を設けるべき領域にレジスト40を形成し、図9(c)に示すように、絶縁バッファー層23上およびレジスト40上に信号電極25を形成する。次いで、レジスト40をエッチングによって除去し、図5(a)に示すように空隙26を形成する。
【0027】
ここでレジスト40の材質は、例えば、ノーボラック樹脂が好ましく、エッチングは例えばアセトン等の溶剤等によって行う。
【0028】
図10(a)においては、基板2に光導波路3と、絶縁バッファー層41とを形成している。次いで、図10(b)に示すように、低誘電率層を設けるべき領域にマスク42を形成し、図10(c)に示すように、絶縁バッファー層41のうちマスク42を形成していない領域を、適当な厚みになるまで除去して薄い絶縁バッファー層23を形成する。マスク42を形成した領域には、厚い絶縁バッファー層27を残す。この絶縁バッファー層27を、調整手段である低誘電率層として使用する。従って、図10(a)において形成した絶縁バッファー層41の材質は、前述した低誘電材料の特性を満足するものであり、かつ基板上のバッファー層としても利用可能でなければならない。こうした材質としては、SiO2が好ましい。
【0029】
【実施例】
(実施例1)
図9(a)−(c)に示す製造プロセスに従って、図3、図4、図5(a)に示す導波路型光デバイス21Aを作製した。具体的には、Zカットのニオブ酸リチウムのウエハー上に、フォトリソグラフィー法によって、チタンをパターニングし、熱拡散法によってチタンを拡散させ、光導波路3を形成した。なお、その条件は、チタンの厚さは800オングストロームとし、制御部3bの幅は7μmとし、拡散温度は1000℃とし、拡散時間は20時間とした。基板2の主面に、SiO2の絶縁バッファー層23を形成した(厚さ0.5−2μm)。
【0030】
次いでレジスト40を形成し、これらの上に厚さ15−30μmの金属メッキからなる信号電極パターン25を形成した。レジスト40を溶剤で除去し、調整手段である空隙26を形成した。次いでウエハーを切断し、厚さ0.5mm、幅0.8mm,長さ40−60mmの導波路型光デバイス21Aを作製した。このデバイスについて、高周波コネクタと、50μm以下の精度で位置調整を行い、同軸ケーブルの先端部の基板接続用導体15に対して接続した。
【0031】
実施例のデバイスと測定器との間を高周波ケーブルで接続した。測定器から、周波数が徐々に変わるスイープ信号を出力し、0−50GHzの各周波数における伝送特性およびRF反射特性を測定した。伝送特性とRF反射特性とを図11に示す。
【0032】
(実施例2)
図10(a)−(c)に示す製造プロセスに従って、図6、図7、図8に示す導波路型光デバイス31Aを作製した。具体的には、Zカットのニオブ酸リチウムのウエハー上に、フォトリソグラフィー法によって、チタンをパターニングし、熱拡散法によってチタンを拡散させ、光導波路3を形成した。チタンの厚さは800オングストロームとし、制御部25aの幅は7μmとし、拡散温度は1000℃とし、拡散時間は20時間とした。基板2の主面に、酸化珪素の絶縁バッファー層23を形成した(厚さ1−5μm)。
【0033】
次いでマスク42を形成し、ECRドライエッチング法により、マスク42を形成していない領域を、適当な厚さまで除去して、図10(c)の状態とし、マスク42を除去した。この上に、厚さ15−30μmの金属メッキからなる信号電極パターン35を形成した。次いでウエハーを切断し、厚さ0.5mm、幅0.8mm,長さ40−60mmの導波路型光デバイスを31Aを作製した。このデバイスについて、高周波コネクタと、50μm以下の精度で位置調整を行い、同軸ケーブルの先端部の基板接続用導体15に対して接続した。
【0034】
このデバイスについて、実施例1と同様にして、0−50GHzの各周波数における伝送特性およびRF反射特性を測定した。伝送特性とRF反射特性とを図12に示す。
【0035】
(比較例)
実施例1と同様にして、図1のデバイスを作製した。ただし、調整手段は設けなかった。このデバイスについて、実施例1と同様にして、0−50GHzの各周波数における伝送特性およびRF反射特性を測定した。伝送特性とRF反射特性とを図13に示す。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、光導波路が形成されている基板と、基板上の進行波型信号電極と、基板上の接地電極とを備えている導波路型光デバイスを、高周波コネクタに対して結合し、実装するのに際して、極めて広い周波数領域にわたって、良好なRF反射特性および伝送特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の導波路型光デバイス1を示す平面図である。
【図2】高周波コネクタの先端部の構造を示す斜視図である。
【図3】本発明の導波路型光デバイスと高周波コネクタとの接続部分を示す斜視図である。
【図4】本発明の導波路型光デバイス21A、21B、21Cを示す平面図である。
【図5】(a)、(b)、(c)は、各導波路型光デバイス21A、21B、21Cを示す、図4のV−V線断面図である。
【図6】本発明の他の導波路型光デバイスと高周波コネクタとの接続部分を示す斜視図である。
【図7】本発明の導波路型光デバイス31Aを示す平面図である。
【図8】(a)は、導波路型光デバイス31Aを示す、図7のVIIIa−VIIIa線断面図であり、(b)は、デバイス31Aを示す、図7のVIIIb−VIIIb線断面図である。
【図9】(a)−(c)は、図5(a)の導波路型光デバイスの製造プロセスの好適例を示す断面図である。
【図10】(a)−(c)は、図5(b)の導波路型光デバイスの製造プロセスの好適例を示す断面図である。
【図11】本発明の実施例1における伝送特性およびRF反射特性を示すグラフである。
【図12】本発明の実施例2における伝送特性およびRF反射特性を示すグラフである。
【図13】比較例における伝送特性およびRF反射特性を示すグラフである。
【符号の説明】2 基板 3 光導波路 4、6 接地電極
7 高周波発生器 8 同軸ケーブル 9 終端抵抗 13 中心導体 15 基板接続用導体 21A、21B、21C、31A 導波路型光デバイス 23 絶縁バッファー層 24 導波路型光デバイスの入力部分 25、35 信号電極 25a、35a 制御部 25c、35c 浮上部分(低インピーダンス部分) 26 空隙 27、28 低誘電率層 34 導波路型光デバイスの出力部分 35d 接合部分 43 信号電極の入力結合部 53 信号電極の出力結合部

Claims (2)

  1. 光波を伝搬させるための光導波路が形成されている基板と、光波を制御するために基板上に設けられている進行波型の信号電極と、接地電極とを備えている導波路型光デバイスであって、
    導波路型光デバイスが、高周波信号の入力部分と出力部分とを備えており、前記入力部分には、高周波信号が印加される前記信号電極の入力結合部が設けられており、前記出力部分には、終端抵抗に接続される信号電極の出力結合部が設けられており、
    前記入力結合部及び前記出力結合部の少なくとも一方は、前記基板に対して接合されている接合部分と、前記基板から離隔して前記基板との間に空隙を挟むようにして設けられた浮上部分とを有し、
    前記空隙は、前記入力部分及び前記出力部分の少なくとも一方のインピーダンスを調整する調整手段として機能することを特徴とする、導波路型光デバイス。
  2. 光波を伝搬させるための光導波路が形成されている基板と、光波を制御するために基板上に設けられている進行波型の信号電極と、接地電極とを備えている導波路型光デバイスであって、
    導波路型光デバイスが、高周波信号の入力部分と出力部分とを備えており、前記入力部分には、高周波信号が印加される前記信号電極の入力結合部が設けられており、前記出力部分には、終端抵抗に接続される信号電極の出力結合部が設けられており、
    前記基板上において前記基板の誘電率よりも低い誘電率の低誘電率層が設けられており、前記入力結合部及び前記出力結合部の少なくとも一方が、前記基板に対して接合されている接合部分と、前記低誘電率層上に設けられている低インピーダンス部分とを具えており、
    前記低誘電率層は、前記入力部分及び前記出力部分の少なくとも一方のインピーダンスを調整する調整手段として機能することを特徴とする、導波路型光デバイス。
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