JP3559028B2 - ゲーム装置及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はゲーム装置、ゲーム制御方法、及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
スポーツゲーム等の中には、プレイヤが選手を直接操作せずに、いわば監督の立場に立って選手構成等を操作するというものがある。このようなゲームでは選手ごとに設定されたゲームパラメータに応じて、コンピュータがシミュレーションを行い、試合の結果を決定する。例えばサッカーシミュレーションゲームでは、シーズンの開始前の場面で、チームに取り入れることのできる選手の一覧がコンピュータによって提示され、プレイヤはこの一覧から選手を選択してチームを構成する。
【0003】
コンピュータは、この一覧を生成するために、例えば次のような処理をしている。すなわち、予め候補となる選手の情報を複数記憶しておき、シーズンの開始前の場面に到達したときに、この候補のうちから一覧に含める選手の情報を乱数に基づいて決定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このためプレイヤは、提示された選手に満足できなければ、コンピュータをリセットするなどしてシーズンの開始前のゲーム場面からゲームを再開させ、一覧を再生成させるという、いわば不正な行為によって好みの選手を選択できることとなり、選択できる選手の一覧を絞ることによるゲームの娯楽性が損なわれる場合があった。
【0005】
これと同様のことが、プレイ中に順次現れるゲーム場面ごとに対応する出力対象を乱数に基づいて生成しているゲーム一般に当てはまる。すなわち、あるゲーム場面での出力対象に満足できないプレイヤが、リセットなどを行って、前回保存したゲーム状況からゲームを再開させて、上記ゲーム場面より前に戻ることがある。この場合も同様にゲームの娯楽性が損なわれる場合があった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、上記不正行為を効果的に抑制し、ゲームの娯楽性を向上できるゲーム装置、ゲーム制御方法、及びプログラムを提供することをその目的の一つとしている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、ゲーム装置において、プレイ中に順次現れるゲーム場面ごとに対応する出力対象情報を乱数に基づいて生成する生成手段と、将来のいずれかのゲーム場面に対応する出力対象情報を現在のゲーム状態に含めて保存する保存手段と、を含み、前記保存手段により保存された前記現在のゲーム状態に基づいてゲームを再開させる場合に、その後のいずれかのゲーム場面において、前記保存手段により保存された前記将来のゲーム場面に対応する出力対象情報に基づく出力対象が出力されることを特徴としている。
【0008】
また、このゲーム装置において、前記生成手段は、予め記憶された出力対象候補から乱数に基づいて選抜することによって出力対象情報を生成することとしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様に係るゲーム制御方法は、プレイ中に順次現れるゲーム場面ごとに対応する出力対象情報を乱数に基づいて生成する工程と、将来のいずれかのゲーム場面に対応する出力対象情報を現在のゲーム状態に含めて保存する保存工程と、を含み、前記保存工程により保存された前記現在のゲーム状態に基づいてゲームを再開させる場合に、その後のいずれかのゲーム場面において、前記保存工程により保存された前記将来のゲーム場面に対応する出力対象情報に基づく出力対象が出力されることとした。
【0010】
さらに本発明の別の態様に係るゲーム制御のプログラムは、コンピュータに、プレイ中に順次現れるゲーム場面ごとに対応する出力対象情報を乱数に基づいて生成する手順と、将来のいずれかのゲーム場面に対応する出力対象情報を現在のゲーム状態に含めて保存する保存手順と、を実行させ、前記保存手順により保存された前記現在のゲーム状態に基づいてゲームを再開させる場合に、その後のいずれかのゲーム場面において、前記保存手順により保存された前記将来のゲーム場面に対応する出力対象情報に基づく出力対象が出力されることとした。
【0011】
このように本発明によると、ゲーム状態を保存した時点で、それより将来のいずれかのゲーム場面に対応する出力対象情報が保存され、リセットや電源の再投入などによってゲームが再開されたときに、現在より後のいずれかのゲーム場面において、保存された出力対象情報に基づく出力対象が出力されるので、出力対象に満足できないプレイヤがリセットなどによって異なる出力対象を得るといった不正が効果的に抑制される。なお、出力対象には複数の要素を含んでもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係るゲーム装置10は、図1に示すように、モニタ18及びスピーカ22に接続された家庭用ゲーム機46に、情報記憶媒体たるDVD(商標)−ROM25及びメモリカード42が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって実現されている。モニタ18には家庭用テレビ受像器が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。また、ここではプログラムを家庭用ゲーム機46に供給するためにDVD−ROM25を用いるが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、後述するように、インターネット等のデータ通信網を介して遠隔地からプログラムを家庭用ゲーム機46に供給するようにしてもよい。
【0013】
家庭用ゲーム機46は、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26、入出力処理部30、音声処理部20、リセットスイッチ28、コントローラ32及びDVD−ROM再生部24を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続されており、入出力処理部30には、コントローラ32、音声処理部20、DVD−ROM再生部24及びメモリカード42が接続されている。コントローラ32以外の家庭用ゲーム機46の各構成要素は筐体内に収容されている。ここでモニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22はその内蔵スピーカが用いられてもよい。
【0014】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25から読み出されるプログラム、及びメモリカード42から読み出されるセーブデータに基づいて、家庭用ゲーム機46の各部を制御し、プレイヤにゲームを提供する。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機46の各部でやり取りするためのものである。また、このマイクロプロセッサ14は、リセットスイッチ28が押下されると、その時点までに行っていた処理を中断して、初期化処理を開始する。
【0015】
また、主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25から読み出されたプログラムやメモリカード42から読み出されたセーブデータが必要に応じて書き込まれる。また、主記憶26は、マイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データを受け取ってVRAM上にゲーム画面を描画するとともに、その内容をビデオ信号に変換してモニタ18に出力する。この主記憶26は、リセットスイッチ28が押下されると、その内容が初期化される。
【0016】
入出力処理部30は、マイクロプロセッサ14が、コントローラ32、音声処理部20、DVD−ROM再生部24及びメモリカード42にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。DVD−ROM再生部24は、マイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたプログラムを読み取る。コントローラ32は、プレイヤが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。また、メモリカード42は、不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んでおり、家庭用ゲーム機46に対して脱着可能に構成されている。このメモリカード42には、各種ゲームのセーブデータ等が記憶される。このメモリカード42に記憶された内容は、リセットスイッチ28が押下されてもそのまま維持される。
【0017】
図2は、コントローラ32の一例を示す図である。同図に示すコントローラ32は汎用ゲームコントローラであり、同図に示すように、方向キー34、スタートボタン36、ボタン38X,38Y,38A,38Bを備えている。方向キー34は十字形状を有しており、通常はキャラクタやカーソルの移動方向を指定するために用いられる。スタートボタン36は三角形状を有する小型の押しボタンであり、通常はゲームのスタートやゲームの強制終了などに用いられる。ボタン38X,38Y,38A,38Bは、その他のゲーム操作に用いられる。なお、以下に説明するゲーム(サッカーのシミュレーションゲーム)では、方向キー34がメニュー選択のために用いられ、ボタン38Bが選択肢決定に用いられる。
【0018】
以下、かかるハードウェア構成によるゲームの処理について、サッカーシミュレーションを実現する場合を例としてさらに具体的に説明する。
【0019】
なお、このサッカーシミュレーションゲームは、通常のサッカーゲームとは異なり、プレイヤは選手ではなく監督の立場でゲームをプレイする。すなわち、このゲームでは、プレイヤは所定チームの監督に就任し、該チームと他チームとの対戦シミュレーションをそれぞれ含む、いくつかの大会を経て、最終的に日本一又は世界一を目指す。プレイヤは各大会の開始前の場面ごとに選手をスカウトしてチームを構成し、その大会(リーグ形式やトーナメント形式等)に参戦する。その後、チーム成績に応じてチーム構成を変えたり、チームを変わったりしながら、日本一又は世界一を目指す。
【0020】
本実施の形態のゲーム装置10は、機能的には、図3に示すように、選手データベース52と、スカウト処理部54と、ゲームデータベース56と、ゲーム状態保存部58と、進行管理部60と、シミュレート部62と、操作部64とを含んで構成される。図3は、本実施の形態のゲーム装置の機能ブロック図である。これらの機能ブロック及び、それを制御する図示しない制御部は、DVD−ROM25に格納されているプログラムをマイクロプロセッサ14が実行することにより実現されるものである。
【0021】
選手データベース52は、概念的には、スカウトされる選手の候補(ID)をいわゆるリングバッファ状に配列したもので、図4に示すように、各選手の候補a1,a2,…anをリング状に配列して保持している。スカウト処理部54は、選手データベース52上の読み出し開始点を示すポインタを保持しており、指示に応じて、このポインタを進めながら、ポインタの位置から選手の候補を順次読み出して、スカウト可能な選手の一覧を生成する。またこのスカウト処理部54は、ゲームの娯楽性を高めるため、選手データベース52上の選手の候補の位置を乱数に基づいて入れ替える処理を行っている。具体的にスカウト処理部54は、互いに異なる乱数値からなる乱数ペアを生成し、この乱数ペアにより示される選手データベース52上の選手の候補を入れ替えるという処理を少なくとも1度、所定のタイミングで行う。
【0022】
このためスカウト可能な選手の一覧(ID群(出力対象情報))は、乱数に基づいて入れ替えられた配列から順次読み出されることによって生成されることとなる。このスカウト処理部54が行うスカウト可能な選手の一覧の生成が本発明の出力対象情報の生成に相当する。
【0023】
なお、選手データベース52はリングバッファでなくともよく、種々の構成を採用できる。例えば、スカウト処理部54が乱数を発生させて、この乱数に基づいて選手データベース52からスカウト可能な選手を選抜して一覧として提供すればよい。また、一覧を生成する際には、選手データベース52から各シーズン前の場面で提示される出力対象が重複しないよう、最新の生成済みのスカウト可能な選手の一覧に含まれている選手(のID)とは異なる選手(のID)からなる一覧を生成することとしてもよい。
【0024】
ゲームデータベース56は、ゲーム空間に用意されているサッカーチームやサッカー場に関する現在のゲーム状態を記憶するものであり、例えば主記憶26に構築される。また、このゲームデータベース56は、最新の生成済みのスカウト可能な選手の一覧を所定数、保持している。
【0025】
ゲーム状態保存部58は、メモリカード42を含んでなり、操作部64から入力される指示に従い、ゲームデータベース56に格納された現在のゲーム状態と、生成済みのスカウト可能な選手の一覧とをメモリカード42に格納する。また、このゲーム状態保存部58は、ゲームを再開する指示を受けると、メモリカード42に格納されたゲーム状態と、スカウト可能な選手の一覧とをゲームデータベース56に書き戻す。ここでゲーム状態には、ゲーム上の仮想的な日程の情報といった、ゲームの進行度合いに関する情報(ゲーム進度情報)を含む。
【0026】
ゲーム進行管理部60は、ゲーム進度情報としてのゲーム上の仮想的な日程を管理しており、シーズン前の所定の期日が到来すると、数回後(例えば3回後)のシーズン前の場面でプレイヤに提示すべきスカウト可能な選手の一覧をスカウト処理部54に生成させ、それをゲームデータベース56に格納するとともに、今回プレイヤに提示すべきスカウト可能な選手の一覧をゲームデータベース56から読み出して、プレイヤに提示し、仮想的なドラフトを行うよう、シミュレート部62に指示する。また、このゲーム進行管理部60は、シーズン中においては仮想的に決定した対戦日程に合わせて対戦シミュレートを行うよう、シミュレート部62に指示する。
【0027】
シミュレート部62は、仮想的なドラフトを行うべき指示の入力を受けると、指定された、スカウト可能な選手の一覧をプレイヤに提示して、プレイヤにその中から新たにサッカーチームに加える選手(いわば新人選手)を選択させる。またこのシミュレート部62は、対戦シミュレートの指示を受けると、ゲームデータベース56に記憶されるサッカーチーム情報(選手情報を含む)に基づき対戦の内容をシミュレートする。このシミュレートの内容は、両チームの各プレイヤをAI(人工知能)により実際に仮想空間において動作させる詳細なものであってもよいし、例えば両チームの守備力や攻撃力等のパラメータを用いて対戦結果等の必要な情報だけを算出する簡易なものであってもよい。なお、これらシミュレーションによりゲームデータベース56の内容は必要に応じて更新される。
【0028】
操作部64は、コントローラ32を含み、プレイヤがサッカーチームの監督として行った、戦術・フォーメーション・選手交代・ドラフト時の選手選択等を指示する操作を受け入れる。
【0029】
次に、本実施の形態のゲーム装置10の動作について説明する。
【0030】
ゲーム装置10のゲーム進行管理部60は、ゲーム上の日程を進行させながら、次の処理を基本的に実行する。すなわち、図5に示すように、まず現在のゲーム上の日程に関する情報を参照してそれがシーズン前の日程であるか否かを判断し(S1)、シーズン前の日程であれば(Yesならば)、シミュレート部62にドラフトの処理を行わせて(S2)、このシーズン前の場面に対応するものとしてゲームデータベース56に格納されている、スカウト可能な選手の一覧を提示させて新人選手の選択をプレイヤに促す。この際、シミュレート部62は新人選手として選択された情報を含めて、ゲームデータベース56上のサッカーチーム情報を更新する。
【0031】
またゲーム進行管理部60は、所定回数後(例えば3回後)のシーズン前の場面(ドラフト場面)でプレイヤに提示すべきスカウト可能な選手の一覧をスカウト処理部54に生成させ、それをゲームデータベース56に格納し(S3)、ゲーム上の日程をシーズン中の日程に進めて(S4)、処理S1へ戻る。
【0032】
一方、処理S2において、シーズン中の日程であれば(Noならば)、シミュレート部62に対して対戦シミュレートの指示を出力し(S5)、対戦のシミュレートを実行させる。シーズン分のシミュレートが終了すると、ゲーム上の日程を次のシーズン前の日程に進め(S6)、処理S1に戻って処理を続ける。
【0033】
さらに、これらの処理の間にプレイヤからゲーム状態を保存する旨の指示を受けると、ゲーム状態保存部58により、ゲームデータベース56に格納されたゲーム状態の情報と、その指示のあった時点で生成されている、将来のゲーム場面で提示されるべき、スカウト可能な選手の一覧とがメモリカード42に格納される。そしてソフトウエア又はハードウェア的なリセットや電源の再投入等(場合により、必要な再開操作を経てもよい)によりゲームが再開される場合、メモリカード42から読み出されたゲーム状態の情報と、スカウト可能な選手の一覧の情報とがゲームデータベース56に書き戻されて、ゲーム進行管理部60が処理S1から動作を行う。
【0034】
また、シミュレート部62における対戦のシミュレートは、次のようにして行われる。図6は、対戦のシミュレートの概要を表すフロー図である。同図に示すように、この処理では、まず操作部64による作戦指示等を受け付ける(S11)。そして、ゲームデータベース56に記憶される両チームのサッカーチーム情報に基づき、対戦状況を更新し、更新後の対戦状況に基づいて対戦画面をモニタ18に表示させる(S12)。このとき、対戦音声もスピーカ22から出力させる。また、対戦状況には、ゲーム空間における現在日時も含まれる。そして、操作部64から対戦途中の作戦指示入力がされているか否かを判断し(S13)、されていればその指示をゲームデータベース56に反映させる(S14)。一方、作戦指示入力がされていなければ、S14の処理をスキップする。これらの処理を対戦が終了するまで(試合結果が出るまで)、繰り返す(S15)。
【0035】
従って、本実施の形態のゲーム装置10においては、プレイ中にドラフト場面が繰り返し現れ、このときにスカウト可能な選手の一覧が提示されて新人選手の選択が可能となる。ここで特徴的なことは、所定回数後のドラフト場面において提示されるべきスカウト可能な選手の一覧が予め生成され、メモリカード42に書き込まれるため、ゲームの再開の指示があったときに、その後の所定回数分に亘ってスカウト可能な選手の一覧がゲームの再開前と同じ状態に維持されることである。
【0036】
つまり、本実施の形態のゲーム装置10では、図7に示すように、ドラフト場面C1,C2,…Cnと、シーズン中の場面P1,P2,…Pnとが交互に現れる。この際、ドラフト場面C1のときに、将来のドラフト場面C2及びC3において提示されるスカウト可能な選手の一覧L2,L3が生成される。そしてドラフト場面C1からシーズン中の場面P1までの日程の間にゲーム状態を保存する指示があると、メモリカード42に上記一覧L2,L3が格納される。その後、ドラフト場面C2のときに、提示された一覧L2にプレイヤが満足できずに、リセットスイッチ28を押下する等してゲームを再開させると、ゲームがメモリカード42に格納されたゲーム状態、並びに保存の時点までに生成された一覧L2,L3がゲームデータベース58に書き戻され、その後ドラフト場面C2になったときに再び一覧L2が提示される。
【0037】
この態様においては、プレイヤが提示された一覧に満足できないときに、リセットスイッチ28の押下によって別の一覧を入手するためには、保存の時点で一覧が生成されていない、ドラフト場面C4までプレイする必要がある。要するに、不正な行為を行おうとすれば、長時間プレイし続けて新たな一覧を取得し、さらに満足できなければ再度この長時間に亘るプレイを繰り返すこととなって、実質的に不正な行為が抑止される。
【0038】
従って、スカウト可能な選手の一覧を生成するドラフト場面を何回後まで予め生成しておくかは、平均的なプレイ時間との関係において定めることが好ましい。例えば、ドラフト場面が現れる間隔が平均的に2〜3時間程度であれば、2回分だけ予め生成しておく。この場合、プレイヤがスカウト可能な選手の一覧を再生成させようとするたびに4〜6時間のプレイ時間を要することとなるので、実質的に不正な行為が抑止される。
【0039】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0040】
例えば、以上の説明ではプログラムを情報記憶媒体たるDVD−ROM25から家庭用ゲーム機46に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムを家庭等に配信するようにしてもよい。図8は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。同図に示すように、このプログラム配信システム100は、ゲームデータベース102、サーバ104、通信ネットワーク106、パソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA(携帯情報端末)112を含んでいる。このうち、ゲームデータベース102(情報記憶媒体)とサーバ104とによりプログラム配信装置114が構成される。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含んで構成されている。このシステムでは、ゲームデータベース102に、DVD−ROM25の記憶内容と同様のプログラムが記憶されている。そして、パソコン108、家庭用ゲーム機110又はPDA112等を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてゲームデータベース102からプログラムを読み出し、それをパソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA112等、ゲーム配信要求元に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信(ダウンロード型配信))する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信(ストリーム型配信))するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【0041】
また、上記説明では、サッカーゲームを例として説明したが、乱数に基づいて所定のゲーム場面での出力対象情報を定めるものであれば、他の種類のゲームにおいても適用できる。また、ここでは出力対象情報としてスカウト可能な選手の一覧そのもの、すなわち出力対象そのものを保存時にメモリカード42などに格納することとしているが、出力対象を生成する元となる乱数や、リングバッファのポインタ等をメモリカード42などに格納するようにしても、出力対象情報が保存される。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、プレイヤが出力対象に満足できない場合に、リセットなどによって異なる出力対象を得るといった不正行為が効果的に禁止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】コントローラの一例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーム装置の機能ブロックを示す図である。
【図4】リングバッファ状に構成した選手データベースの概要を表す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るゲーム装置の動作の概要を表すフロー図である。
【図6】対戦シミュレーションの内容を示すフロー図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るゲーム装置における出力対象の状況を表す説明図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
10 ゲーム装置、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 リセットスイッチ、30入出力処理部、32 コントローラ、34 方向キー、36 スタートボタン、38A,38B,38X,38Y ボタン、42 メモリカード、46,110 家庭用ゲーム機、52 選手データベース、54 スカウト処理部、56 ゲームデータベース、58 ゲーム状態保存部、60 ゲーム進行管理部、62シミュレート部、64 操作部、100 プログラム配信システム、102 ゲームデータベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 パソコン、112 携帯情報端末(PDA)、114 プログラム配信装置。
Claims (3)
- 複数選手のうち1又は複数を選択するゲーム装置において、
プレイ中に順次現れる選手選択場面のうち、次回より後に現れる選手選択場面ごとに対応する選手一覧情報を乱数に基づいて生成する生成手段と、
前記生成手段により既に生成されている各選手一覧情報に基づく選手一覧の出力を、当該各選手一覧情報に対応する選手選択場面が到来するまで留保しつつ、プレイ中に順次現れる選手選択場面において、前記生成手段により既に生成されている選手一覧情報のうち、当該選手選択場面に対応する選手一覧情報に基づく選手一覧を出力する出力手段と、
前記出力手段により出力される選手一覧情報に基づく選手一覧に含まれる1又は複数の選手の選択指示をプレイヤから受け付ける選択指示受付手段と、
現在のゲーム状態の保存指示を受け付ける保存指示受付手段と、
前記保存受付手段から受け入れられたプレイヤによる保存の指示に応じて、前記生成手段により既に生成されている選手一覧情報を現在のゲーム状態に含めて不揮発性メモリに保存する保存手段と、
を含み、
前記出力手段は、前記保存手段により不揮発性メモリに保存された前記現在のゲーム状態に基づいてゲームを再開させる場合に、再開後に現れる選手選択場面において、前記保存手段により予め不揮発性メモリに保存された当該選手選択場面に対応する選手一覧情報に基づく選手一覧を出力する、
ことを特徴とするゲーム装置。 - 請求項1に記載のゲーム装置において、
前記生成手段は、予め記憶された選手候補から乱数に基づいて選抜することによって選手一覧情報を生成することを特徴とするゲーム装置。 - 複数選手のうち1又は複数を選択するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
当該コンピュータを、
プレイ中に順次現れる選手選択場面のうち、次回より後に現れる選手選択場面ごとに対応する選手一覧情報を乱数に基づいて生成する生成手段と、
前記生成手段により既に生成されている各選手一覧情報に基づく選手一覧の出力を、当該各選手一覧情報に対応する選手選択場面が到来するまで留保しつつ、プレイ中に順次現れる選手選択場面において、前記生成手段により既に生成されている選手一覧情報のうち、当該選手選択場面に対応する選手一覧情報に基づく選手一覧を出力する出力手段と、
前記出力手段により出力される選手一覧情報に基づく選手一覧に含まれる1又は複数の選手の選択指示をプレイヤから受け付ける選択指示受付手段と、
現在のゲーム状態の保存指示を受け付ける保存指示受付手段と、
前記保存受付手段から受け入れられたプレイヤによる保存の指示に応じて、前記生成手段により既に生成されている選手一覧情報を現在のゲーム状態に含めて不揮発性メモリに保存する保存手段と、
して機能させ、
前記出力手段は、前記保存手段により不揮発性メモリに保存された前記現在のゲーム状態に基づいてゲームを再開させる場合に、再開後に現れる選手選択場面において、前記保存手段により予め不揮発性メモリに保存された当該選手選択場面に対応する選手一覧情報に基づく選手一覧を出力するよう機能する、
ことを特徴とするプログラム。
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