JP3558558B2 - 半導体製造装置及びその半導体基板搬送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造装置及びその半導体基板搬送方法に関し、特に半導体製造装置の複数スロット(棚段)式の半導体基板(以下ウエハという)カセットを備えたウエハ搬送機構及びそのウエハ搬送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体製造装置の複数スロット式のウエハカセットを備えたウエハ搬送機構およびそのウエハ搬送方法(従来例1)は、図5のウエハ搬送機構の構成図および図6のウエハ搬送機構の動作説明図で説明される。図5に示すように、ウエハ搬送機構は、ウエハ1を収納する複数のスロット(棚段)12を有しスロット12のピッチ(間隔)が一定に固定された一体型のウエハカセット11が、カセット支持ガイド10により装置本体のカセット駆動固定部6に支持されている。そしてこの状態で、ウエハカセット11は、カセット上下駆動モータ7によりカセット上下駆動ボールネジ5が回転することにより、上下方向に移動するとともに、予め設定された任意の位置で停止できる構造になっている(この構造部をカセット上下駆動部13aという)。そして、ウエハカセット11内に挿入され、ウエハ1を搬送するためのウエハ搬送アーム4が設けられている。
【0003】
次にそのウエハ搬送動作を図6で説明すると、ウエハカセット11に収納されているウエハ1を取り出す場合、図6(a)に示すように、ウエハ搬送アーム4が取り出すスロット12(例えばスロットNo24)のウエハ1cとその真下のスロット12(例えばスロットNo23)のウエハ1a間のほぼ中間の位置になるように、カセット上下駆動モータ7によりウエハカセット11を上下方向に移動させて停止させる。そして、ウエハ搬送アーム4をウエハカセット11内に挿入させる。
【0004】
そして、図6(b)に示すように、カセット上下駆動モータ7によりウエハカセット11を下降させて、ウエハ1cをウエハ搬送アーム4に移す(載せる)。そして、ウエハ1cを載せたウエハ搬送アーム4をウエハカセット11内から引き抜くことにより、ウエハ1cの取り出し動作が完了する。
【0005】
また、ウエハカセット11にウエハ1を収納する場合はその逆で、図6(b)に示す状態で、ウエハ1cを載せたウエハ搬送アーム4をウエハカセット11内に挿入する。そして、図6(a)に示すように、カセット上下駆動モータ7によりウエハカセット11を上昇させて、ウエハ1cを収納するスロット12(例えばスロットNo24)に載せ収納する。そして、ウエハ搬送アーム4をウエハカセット11内から引き抜くことにより、ウエハ1cの収納動作が完了する。この搬送方法で、他のスロット12のウエハ1の搬送も同様に行なう。
【0006】
この他の従来技術(従来例2)として、図7の断面図に示す半導体製造装置がある。これは従来例1に対し、ウエハ1を収納するキャリア型のウエハカセット11aが用いられ、ウエハカセット11aがカセットステージ14に載置され、ウエハカセット11aを上下方向に移動させるカセット上下駆動モータ7aとしてステッピングモータが用いられ(この構造部をカセット上下駆動部13bという)、またウエハ1を搬送するためのウエハ搬送アーム4の先端にウエハ検知のための光センサ15が設けられた構造のものである。
【0007】
そしてこれは、ウエハ搬送アーム4の先端に設けられたウエハ検知のための光センサ15と、カセット上下駆動モータ7aであるステッピングモータとによって、ウエハ1の位置を前記ステッピングモータのステップ数で記憶する。そして、2枚のウエハ1の中間のステップ数(位置)を計算し、その位置にウエハ搬送アーム4を挿入する動作を行うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来(従来例1、従来例2共)の半導体製造装置のウエハ搬送機構及びそのウエハ搬送方法は、特に例えば真空チャンバを使用するロードロック室(真空予備室)内に設置された半導体製造装置のウエハ搬送機構など、ウエハカセット(11または11a)収納スペースやカセット上下駆動部(13aまたは13b)収納スペースの制約により、ウエハカセット11または11aのスロット12の間隔(ピッチ)を大きくできなく一定に固定されている場合に、ウエハ搬送アーム4またはカセット上下駆動部13aまたは13bのわずかな位置ずれや傾きにより、ウエハカセット11または11a内に収納されたウエハ1と挿入されたウエハ搬送アーム4とが接触し、ウエハ1表面を傷付けたり発塵したりするという問題が生じる。
【0009】
なお従来例2では、ウエハ搬送アーム4の先端に設けられた光センサ15によりウエハ1の位置を検知してはいるが、この問題を同様に生じる。
【0010】
従って、本発明の目的は、ウエハカセット内でウエハとウエハ搬送アームとが接触し、ウエハ表面を傷付けたり発塵したりするという問題が生じることのない半導体製造装置及びその半導体基板搬送方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体製造装置は、半導体基板を収納する半導体基板カセットと、前記半導体基板カセットに前記半導体基板の収納取り出しを行なう半導体基板収納取り出し手段と、前記半導体基板カセットの所定の位置に前記半導体基板の収納取り出しを行なうため前記半導体基板カセットを上下方向に移動させる半導体基板カセット上下移動手段とで構成された半導体基板搬送機構を有する半導体製造装置において、前記半導体基板カセットが前記半導体基板を収納する複数の棚段であるスロットを一段置きに各々有する奇数段スロットカセットと偶数段スロットカセットから構成され、前記半導体基板カセット上下移動手段は、前記奇数段スロットカセットおよび前記偶数段スロットカセット各々に設けられていることを特徴とする半導体製造装置。
【0013】
また、前記奇数段スロットカセットまたは前記偶数段スロットカセットは、その一方のスロットカセットに設けられた前記半導体基板カセット上下移動手段を介して他方のスロットカセットに接続されている。
【0014】
また、本発明の半導体製造装置は、半導体基板を収納する半導体基板カセットと、前記半導体基板カセットに前記半導体基板の収納取り出しを行なう半導体基板収納取り出し手段と、前記半導体基板カセットの所定の位置に前記半導体基板の収納取り出しを行なうため前記半導体基板カセットを上下方向に移動させる半導体基板カセット上下移動手段とで構成された半導体基板搬送機構を有する半導体製造装置において、前記半導体基板カセットが前記半導体基板を収納する複数の棚段であるスロットを一段置きに各々有する奇数段スロットカセットと偶数段スロットカセットから構成され、前記半導体基板カセット上下移動手段は、前記奇数段スロットカセットまたは前記偶数段スロットカセットどちらかに設けられている。
【0016】
本発明の半導体基板搬送方法は、半導体製造装置の半導体基板搬送機構による、半導体基板を収納する半導体基板カセットを、半導体基板カセット上下移動手段により上下方向に所定の位置に移動させ、半導体基板収納取り出し手段により前記半導体基板カセットに前記半導体基板の収納取り出しを行なう半導体基板搬送方法において、前記半導体基板カセットが前記半導体基板を収納する複数の棚段であるスロットを一段置きに各々有する奇数段スロットカセットと偶数段スロットカセットから構成され、前記半導体基板の搬送時に前記奇数段スロットカセットと前記偶数段スロットカセットを個別に上下方向に移動させて前記スロットのピッチ間隔を一時的に拡大し、半導体基板搬送アームにより前記半導体基板カセットに前記半導体基板の収納取り出しを行なうことを特徴とする半導体基板搬送方法。
【0018】
この様な本発明によれば、半導体基板の搬送時に、半導体基板カセットの半導体基板を収納する複数の棚段であるスロットのピッチつまり間隔を一時的に拡大して、半導体基板搬送アームにより半導体基板カセットに半導体基板の収納取り出しを行なっている。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示す構成図、図2および図3は図1の第1の実施形態の動作を示す動作説明図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態の半導体製造装置のウエハ搬送機構は、ウエハカセットがウエハ1を収納する複数のスロット(棚段)12を一段置きに各々有する奇数段スロットカセット2と偶数段スロットカセット3から構成されている。そして、奇数段スロットカセット2および偶数段スロットカセット3の各スロット12のピッチ(間隔)は一定に固定されている。
【0021】
奇数段スロットカセット2は、カセット支持ガイド10により装置本体のカセット駆動固定部6に支持されている。そしてこの状態で、奇数段スロットカセット2は、カセット上下駆動モータ7によりカセット上下駆動ボールネジ5が回転することにより、上下方向に移動するとともに、予め設定された任意の位置で停止できる構造になっている。
【0022】
ここでカセット上下駆動モータ7として、位置決め精度よりDCサーボモータを用い、DCサーボモータの回転数により奇数段スロットカセット2の位置決めを行っている。なお、カセット上下駆動モータ7としてパルスモータを用い、パルスモータのパルス数で奇数段スロットカセット2の位置決めを行っても良い。
【0023】
また、偶数段スロットカセット3は、偶数段スロットカセット支持ガイド9で奇数段スロットカセット2の一端に接続されており、偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8により奇数段スロットカセット2に対して相対的に上下方向に移動される構造となっている。
【0024】
ここで、偶数スロットカセット3の上下駆動に圧縮空気等で駆動される(偶数段スロットカセット上下駆動)シリンダ8を用いたが、カセット上下駆動モータ7とカセット上下駆動ボールネジ5と同様にモータとボールネジを使用すればより高精度の位置決め動作が可能である。
【0025】
そして、奇数段スロットカセット2内および偶数段スロットカセット3内に挿入され、ウエハ1の収納、取り出しを行い搬送するためのウエハ搬送アーム4が設けられている。
【0026】
ここで、ウエハ搬送アーム4はシリンダ(図示せず)により駆動される。
【0027】
次に、本実施形態の半導体製造装置のウエハ搬送機構のウエハ搬送動作を図2を参照して説明する。まず、図2は奇数段スロットカセット2のスロット12に収納されたウエハ1を搬送する場合を示したもので、例えばスロットNo23のウエハ1aを搬送する場合の図である。奇数段スロットカセット2に収納されているスロットNo23のウエハ1aを取り出す場合は、図2(a)に示すように、偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を下降させて(縮めて)偶数段スロットカセット3を下降させ、取り出すスロットNo23のウエハ1aと真下のスロットNo22のウエハ1bの間隔を広げる。そしてこの状態で、ウエハ搬送アーム4がその隙間のほぼ中間の位置になるように、カセット上下駆動モータ7により偶数段スロットカセット3が一端に接続されている状態のまま奇数段スロットカセット2を上下方向に移動させて停止させる。そして、ウエハ搬送アーム4を奇数段スロットカセット2(および偶数段スロットカセット3)内に挿入させる。
【0028】
そして、図2(b)に示すように、カセット上下駆動モータ7により奇数段スロットカセット2を下降させて、ウエハ1aをウエハ搬送アーム4に移す(載せる)。そしてこの時同時に、奇数段スロットカセット2の下降量分偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を上昇させる(伸ばす)(つまりスロットNo22に収納されているウエハ1bの位置―高さは変化しない)。
【0029】
そして、ウエハ1aを載せたウエハ搬送アーム4を奇数段スロットカセット2(および偶数段スロットカセット3)内から引き抜くことにより、ウエハ1aの取り出し動作が完了する。
【0030】
また、奇数段スロットカセット2のスロット12にウエハ1を収納する場合はその逆で、図2(b)に示す状態で、ウエハ1aを載せたウエハ搬送アーム4を奇数段スロットカセット2(および偶数段スロットカセット3)内に挿入する。そして、図2(a)に示すように、カセット上下駆動モータ7により奇数段スロットカセット2を上昇させて、ウエハ1aを収納するスロット12(スロットNo23)に載せ収納する。そしてこの時同時に、奇数段スロットカセット2の上昇量分偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を下降させる(縮める)(つまりスロットNo22に収納されているウエハ1bの位置―高さは変化しない)。
【0031】
そして、ウエハ搬送アーム4を奇数段スロットカセット2(および偶数段スロットカセット3)内から引き抜くことにより、ウエハ1aの収納動作が完了する。この搬送方法で、他の奇数段スロットカセット2のスロット12のウエハ1の搬送も同様に行う。
【0032】
次に、図3は偶数段スロットカセット3のスロット12に収納されたウエハ1を搬送する場合を示したもので、例えばスロットNo24のウエハ1cを搬送する場合の図である。偶数段スロットカセット3に収納されているスロットNo24のウエハ1cを取り出す場合は、図3(a)に示すように、偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を上昇させて(伸ばして)偶数段スロットカセット3を上昇させ、取り出すスロットNo24のウエハ1cと真下のスロットNo23のウエハ1aの間隔を広げる。そしてこの状態で、ウエハ搬送アーム4がその隙間のほぼ中間の位置になるように、カセット上下駆動モータ7により偶数段スロットカセット3が一端に接続されている状態のまま奇数段スロットカセット2を上下方向に移動させて停止させる。そして、ウエハ搬送アーム4を偶数段スロットカセット3(および奇数段スロットカセット2)内に挿入させる。
【0033】
そして、図3(b)に示すように、偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を下降させ(縮ませ)、ウエハ1cをウエハ搬送アーム4に移す(載せる)。(そしてこの時、奇数段スロットカセット2のスロットNo23に収納されているウエハ1aの位置―高さは変化していない)。
【0034】
そして、ウエハ1cを載せたウエハ搬送アーム4を偶数段スロットカセット3(および奇数段スロットカセット2)内から引き抜くことにより、ウエハ1cの取り出し動作が完了する。
【0035】
また、偶数段スロットカセット3のスロット12にウエハ1を収納する場合はその逆で、図3(b)に示す状態で、ウエハ1cを載せたウエハ搬送アーム4を偶数段スロットカセット3(および奇数段スロットカセット2)内に挿入する。そして、図3(a)に示すように、偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を上昇させて(伸ばして)、ウエハ1cを収納するスロット12(スロットNo24)に載せ収納する。(そしてこの時、奇数段スロットカセット2のスロットNo23に収納されているウエハ1aの位置―高さは変化していない)。
【0036】
そして、ウエハ搬送アーム4を偶数段スロットカセット3(および奇数段スロットカセット2)内から引き抜くことにより、ウエハ1cの収納動作が完了する。この搬送方法で、他の偶数段スロットカセット3のスロット12のウエハ1の搬送も同様に行う。
【0037】
図4は本発明の第2の実施形態を示す構成図である。図4に示すように、本実施形態の半導体製造装置のウエハ搬送機構は、図1に示す第1の実施形態に対し、奇数段スロットカセット2は装置本体のカセット駆動固定部6に固定されている。偶数段スロットカセット3は、偶数段スロットカセット支持ガイド9で装置本体のカセット駆動固定部6に支持されており、偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8により単独に上下方向に移動される構造になっている。そして、ウエハ搬送アーム4aはウエハカセット内に挿入または引き抜き動作すると共に上下方向にも移動動作する構造になっている。
【0038】
ここで、ウエハ搬送アーム4aの上下方向への移動動作は、その位置決め精度よりDCサーボモータ(図示せず)により駆動される。
【0039】
次に、本実施形態の半導体製造装置のウエハ搬送機構のウエハ搬送動作を図4を参照して説明する。図4は奇数段スロットカセット2のスロット12に収納されたウエハ1を搬送する場合を示したもので、例えばスロットNo23のウエハ1aを搬送する場合の図である。奇数段スロットカセット2に収納されているスロットNo23のウエハ1aを取り出す場合は、図4(a)に示すように、偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を下降させて(縮ませて)偶数段スロットカセット3を下降させ、取り出すスロットNo23のウエハ1aと真下のスロットNo22のウエハ1bの間隔を広げる。そしてこの状態で、ウエハ搬送アーム4aがその隙間のほぼ中間の位置になるように、上下方向に移動させて停止させる。そして、ウエハ搬送アーム4aを奇数段スロットカセット2(および偶数段スロットカセット3)内に挿入させる。
【0040】
そして、ウエハ搬送アーム4aを上昇させ、ウエハ1aをウエハ搬送アーム4aに移す(載せる)。そしてこの時同時に、ウエハ搬送アーム4aの上昇量分偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を上昇させ(伸ばし)偶数段スロットカセット3を上昇させる(つまりスロットNo22に収納されているウエハ1bとウエハ搬送アーム4aとの間隔は変化しない)。
【0041】
そして、ウエハ1aを載せたウエハ搬送アーム4aを奇数段スロットカセット2(および偶数段スロットカセット3)内から引き抜くことにより、ウエハ1aの取り出し動作が完了する。
【0042】
また、奇数段スロットカセット2のスロット12にウエハ1を収納する場合はその逆で、偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を上昇させ(伸ばし)偶数段スロットカセット3を上昇させ、収納するスロットNo23と真上のスロットNo24のウエハ1cの間隔を広げる。そしてこの状態で、ウエハ1aを載せたウエハ搬送アーム4aがその隙間のほぼ中間の位置になるように、上下方向に移動させて停止させる。そして、ウエハ1aを載せたウエハ搬送アーム4aを奇数段スロットカセット2(および偶数段スロットカセット3)内に挿入させる。
【0043】
そして、図4に示すように、ウエハ1aを載せたウエハ搬送アーム4aを下降させて、ウエハ1aを収納するスロット12(スロットNo23)に載せ収納する。そしてこの時同時に、ウエハ搬送アーム4aの下降量分偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8を下降させ(縮め)偶数段スロットカセット3を下降させる(つまりスロットNo24に収納されているウエハ1cとウエハ搬送アーム4aとの間隔は変化しない)。
【0044】
そして、ウエハ搬送アーム4aを奇数段スロットカセット2(および偶数段スロットカセット3)内から引き抜くことにより、ウエハ1aの収納動作が完了する。この搬送方法で、他の奇数段スロットカセット2のスロット12のウエハ1の搬送も同様に行う。
【0045】
そしてまた、偶数段スロットカセット3のスロット12に収納されたウエハ1を搬送する場合も同様に行なう。つまり、偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ8の上下動作とウエハ搬送アーム4aの上下方向の移動動作との組み合わせにより、ウエハ搬送アーム4aを挿入または引き抜く時、取り出しまたは収納するウエハ1(スロット12)とその真上またはその真下のウエハ1(スロット12)との間隔を大きくし、ウエハ搬送アーム4aの位置がその隙間(間隔)のほぼ中間の位置になるようにする。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ウエハの搬送時にウエハカセットの対象スロットのピッチ(間隔)を一時的に拡大する機構を有し、ウエハカセットの大きさをほとんど大きくすることなく、またウエハカセットおよびウエハ搬送アームの上下移動ストロークをほとんど大きくすることなく、ウエハカセット内のウエハ搬送アームとウエハ(スロット)間の隙間(間隔)を拡大したので、ウエハ搬送アームまたはカセット上下駆動部の位置ずれや傾きを吸収でき、ウエハカセット内でのウエハとウエハ搬送アームとの接触を防止できるという効果が得られる。これにより、ウエハ表面の傷の発生および発塵を防止できるという効果が得られる。特に例えば真空チャンバを使用するロードロック室内に設置された半導体製造装置のウエハ搬送機構など、ウエハカセット収納スペースやカセット上下駆動部収納スペースの制約により、ウエハカセットのスロットのピッチ(間隔)を大きくできない場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体製造装置及びその半導体基板搬送方法の第1の実施形態を示す構成図である。
【図2】図1の第1の実施形態の動作を示す動作説明図である。
【図3】図1の第1の実施形態の他の動作を示す動作説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す構成図である。
【図5】従来技術を説明する構成図である。
【図6】図5の従来技術の動作を説明する動作説明図である。
【図7】他の従来技術を説明する断面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c ウエハ
2 奇数段スロットカセット
3 偶数段スロットカセット
4,4a ウエハ搬送アーム
5 カセット上下駆動ボールネジ
6 カセット駆動固定部
7 カセット上下駆動モータ
7a カセット上下駆動モータ(ステッピングモータ)
8 偶数段スロットカセット上下駆動シリンダ
9 偶数段スロットカセット支持ガイド
10 カセット支持ガイド
11 ウエハカセット(一体型)
11a ウエハカセット(キャリア型)
12 スロット(棚段)
13a,13b カセット上下駆動部
14 カセットステージ
15 光センサ
Claims (4)
- 半導体基板を収納する半導体基板カセットと、前記半導体基板カセットに前記半導体基板の収納取り出しを行なう半導体基板収納取り出し手段と、前記半導体基板カセットの所定の位置に前記半導体基板の収納取り出しを行なうため前記半導体基板カセットを上下方向に移動させる半導体基板カセット上下移動手段とで構成された半導体基板搬送機構を有する半導体製造装置において、前記半導体基板カセットが前記半導体基板を収納する複数の棚段であるスロットを一段置きに各々有する奇数段スロットカセットと偶数段スロットカセットから構成され、前記半導体基板カセット上下移動手段は、前記奇数段スロットカセットおよび前記偶数段スロットカセット各々に設けられていることを特徴とする半導体製造装置。
- 前記奇数段スロットカセットまたは前記偶数段スロットカセットは、その一方のスロットカセットに設けられた前記半導体基板カセット上下移動手段を介して他方のスロットカセットに接続されている請求項1記載の半導体製造装置。
- 半導体基板を収納する半導体基板カセットと、前記半導体基板カセットに前記半導体基板の収納取り出しを行なう半導体基板収納取り出し手段と、前記半導体基板カセットの所定の位置に前記半導体基板の収納取り出しを行なうため前記半導体基板カセットを上下方向に移動させる半導体基板カセット上下移動手段とで構成された半導体基板搬送機構を有する半導体製造装置において、前記半導体基板カセットが前記半導体基板を収納する複数の棚段であるスロットを一段置きに各々有する奇数段スロットカセットと偶数段スロットカセットから構成され、前記半導体基板カセット上下移動手段は、前記奇数段スロットカセットまたは前記偶数段スロットカセットどちらかに設けられていることを特徴とする半導体製造装置。
- 半導体製造装置の半導体基板搬送機構による、半導体基板を収納する半導体基板カセットを、半導体基板カセット上下移動手段により上下方向に所定の位置に移動させ、半導体基板収納取り出し手段により前記半導体基板カセットに前記半導体基板の収納取り出しを行なう半導体基板搬送方法において、前記半導体基板カセットが前記半導体基板を収納する複数の棚段であるスロットを一段置きに各々有する奇数段スロットカセットと偶数段スロットカセットから構成され、前記半導体基板の搬送時に前記奇数段スロットカセットと前記偶数段スロットカセットを個別に上下方向に移動させて前記スロットのピッチ間隔を一時的に拡大し、半導体基板搬送アームにより前記半導体基板カセットに前記半導体基板の収納取り出しを行なうことを特徴とする半導体基板搬送方法。
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1999
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