JP3557929B2 - 燃焼式ヒータを有する内燃機関 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼式ヒータを有する内燃機関に関し、詳しくは内燃機関の機関関連要素の昇温を図るため内燃機関の吸気系に燃焼ガスを導入する燃焼式ヒータを有する内燃機関に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジン等の内燃機関では、一般に、機関から排出される排気ガス中のPM(Particulate Matter)、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、NOx等を浄化するために、酸化触媒やNOx触媒等の触媒を排気通路内に配置することが多い。
【0003】
ところで、一般に、内燃機関の燃料には硫黄分が含まれており、内燃機関で燃料を燃焼すると、燃料中の硫黄分が燃焼してSOやSOなどの硫黄酸化物(SOx)が発生する。このようにSOxを含む排気ガスを前記触媒に流すと、SOxが触媒の排気浄化機能に悪影響を及ぼす場合がある。
【0004】
例えば、吸蔵還元型NOx触媒は、流入排気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下したときに吸収したNOxを放出しNに還元する触媒であり、この吸蔵還元型NOx触媒を排気通路に配置することにより排気ガス中のNOxを浄化することができるのであるが、吸蔵還元型NOx触媒は、NOxの吸収作用を行うのと同じメカニズムで排気ガス中のSOxも吸収する。
【0005】
ところが、吸蔵還元型NOx触媒に吸収されたSOxは時間経過とともに安定な硫酸塩を形成するため、分解、放出されにくく触媒内に蓄積され易い傾向がある。吸蔵還元型NOx触媒内のSOx吸収量が増大すると、吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸収容量が減少して排気中のNOxの除去を十分に行うことができなくなりNOx浄化効率が低下する、いわゆるSOx被毒が生じる。
【0006】
そこで、吸蔵還元型NOx触媒のNOx浄化能を長期に亘って高く維持するために、吸蔵還元型NOx触媒よりも上流に、排気ガス中のSOxを専ら吸収するSトラップと称される装置を配置し、吸蔵還元型NOx触媒にSOxが流れ込まないようにしてSOx被毒を防止することが考えられる。
【0007】
現在、Sトラップとしては、流入ガスの空燃比がリーンのときにSOxを吸収し、流入ガスの空燃比がストイキまたはリッチのときに吸収したSOxをSOとして放出するものが考えられている。このようにSOxの吸収と放出が可能なSトラップであれば、流入ガスの空燃比を制御することにより、SトラップのSOx吸収能力を回復する(以下、これをSトラップを再生するという)ことができて都合がよいからである。また、このSトラップの再生には、約300゜C以上の温度が必要とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、現状のディーゼルエンジンの場合、Sトラップの再生のために、エンジンの気筒内の燃焼状態を制御することによって、エンジンから排出される排気ガスの空燃比をストイキまたはリッチにしようとすると、大量のPM、HC、COが発生するため、この方法は現実的でない。そこで、この方法に代わるSトラップの再生条件を満足する排気ガスの生成方法の開発が望まれている。
【0009】
一方、車両においては、動力源としての内燃機関とは別に車室暖房用の燃焼式ヒータを備えたものがあり、特開昭60−78819号公報には、室内暖房用の燃焼式ヒータの燃焼ガスを内燃機関の排気系の触媒上流に流入させ、燃焼式ヒータの燃焼ガスを内燃機関の排気ガスと共に触媒で浄化して排出する技術が開示されている。
【0010】
この公報に開示の技術では、燃焼用ヒータの燃焼ガスを排気系の触媒上流に導入しているが、これはあくまでも燃焼式ヒータの燃焼ガスを触媒で浄化することを目的としたものであり、Sトラップに関しては何ら記載されていない。
【0011】
本発明はこのような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、内燃機関の排気系に設けたSトラップを再生する時に燃焼式ヒータの燃焼ガスをSトラップの上流に導入して、Sトラップの再生条件を満足する再生用ガスの生成を図ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関は、前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関は、内燃機関の排気系に設けられ該内燃機関の排気ガス中のSOxを吸収するSトラップと、前記内燃機関の機関関連要素を昇温すべく設けられた燃焼式ヒータの燃焼ガスを前記内燃機関の吸気系に導入する燃焼ガス排出路と、前記Sトラップの再生時に前記燃焼式ヒータから排出される還元剤を含んだ燃焼ガスを前記内燃機関の排気系の前記Sトラップの上流に導入する導入手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
前記Sトラップに内燃機関の排気ガスを流していると、Sトラップが排気ガス中のSOxを吸収する。Sトラップに所定量のSOxが吸収されたときにはSトラップを再生してSOx吸収能力を回復させる必要がある。本発明の内燃機関では、Sトラップの再生時には前記導入手段によって燃焼式ヒータの燃焼ガスをSトラップ再生用ガスとしてSトラップに導入し、Sトラップの再生処理を実行する。燃焼式ヒータの燃焼を制御することによって、燃焼ガスの温度や、還元剤としての炭化水素(HC)の濃度を制御することができるので、Sトラップの再生に必要な条件を満足する燃焼ガスを生成し、Sトラップに導入することができる。。
【0014】
内燃機関は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを例示でき、筒内直接噴射式のリーンバーンガソリンエンジンやディーゼルエンジンを例示することができる。
【0015】
Sトラップは流入排気ガスの空燃比がリーンのときは専らSOxを吸収し、流入排気ガスの空燃比をストイキまたはリッチにするとリーン時に吸収したSOxをSOにして放出するものが好ましい。Sトラップは、例えば、モルデナイト(ゼオライト)に白金(Pt)を担持して構成したり、あるいは、アルミナの担体にアルカリ金属またはアルカリ土類金属と白金(Pt)を坦持して構成することができる。
【0016】
本発明において、燃焼式ヒータにより昇温される内燃機関の機関関連要素とは、機関冷却水や、あるいは内燃機関そのものである。この燃焼式ヒータは、内燃機関本体の気筒内での燃焼に何ら影響されることなく独自に燃料を燃焼して燃焼ガスを排出するものである。
【0017】
本発明において、前記導入手段は、燃焼式ヒータの燃焼ガスをSトラップの上流に導入したり、あるいはその導入を阻止したりするものであり、弁装置により構成することが可能である。この導入手段は、ECU(エンジン制御用コントロールユニット)によりその作動を制御することができる。
【0018】
この導入手段は、燃焼式ヒータの燃焼ガスを内燃機関の気筒を迂回して該内燃機関の排気系の前記Sトラップの上流に導入する燃焼ガスバイパス通路を備え、Sトラップの再生時に前記燃焼ガスバイパス通路を介して燃焼式ヒータの燃焼ガスを内燃機関の排気系のSトラップの上流に導入するように構成することができる。ここで、内燃機関が排気ガス再循環装置(EGR装置)を備えている場合であれば、EGR通路を前記燃焼ガスバイパス通路として利用することも可能である。その場合には、Sトラップの再生処理は内燃機関の停止時に実行する。
【0019】
本発明においては、前記内燃機関の排気系の前記Sトラップよりも下流に設けられた触媒と、前記Sトラップの再生時に前記Sトラップの再生排気を前記触媒を迂回させて流すSトラップ再生排気バイパス通路と、を備えることが可能である。前記触媒はSトラップの非再生処理時には排気ガスを浄化して排気する。そして、Sトラップの再生処理時にはSトラップ再生排気はSトラップ再生排気バイパス通路を流れ、前記触媒には流れないので、Sトラップ再生排気による前記触媒のSOx被毒を防止することができる。
【0020】
前記触媒としては、酸化触媒、三元触媒、リーンNOx触媒を例示することができる。リーンNOx触媒には、選択還元型NOx触媒や吸蔵還元型NOx触媒が含まれる。
【0021】
選択還元型NOx触媒とは、酸素過剰の雰囲気で炭化水素の存在下でNOxを還元または分解する触媒をいい、例えば、ゼオライトにCu等の遷移金属をイオン交換して担持した触媒や、ゼオライトまたはアルミナに貴金属を担持した触媒、等が含まれる。
【0022】
吸蔵還元型NOx触媒は、機関吸気通路及び吸蔵還元型NOx触媒上流での排気通路内に供給された空気及び燃料(炭化水素)の比を吸蔵還元型NOx触媒への流入排気ガスの空燃比と称したときに、流入排気ガスの空燃比がリーンのときはNOxを吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出し、Nに還元する触媒である。この吸蔵還元型NOx触媒は、例えばアルミナを担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つと、白金Ptのような貴金属とが担持されてなる。
【0023】
本発明においては、前記Sトラップの再生時に前記内燃機関の排気ガスを前記Sトラップを迂回して前記触媒に流す排気ガスバイパス通路を備えることが可能である。このようにすると、Sトラップ再生処理時に排気ガスと燃焼ガス(Sトラップ再生用ガス)をそれぞれ別ルートで流すことができるので、内燃機関を停止させることなく内燃機関の運転中にSトラップを再生することができる。
【0024】
本発明においては、前記Sトラップの再生時に前記燃焼式ヒータの空燃比をストイキまたはリッチに制御することも可能である。再生条件として流入ガスの空燃比がストイキあるいはリッチを要求するSトラップがあるからである。なお、燃焼式ヒータの空燃比制御は、燃焼式ヒータの燃焼用燃料の供給量を制御したり、燃焼式ヒータの燃焼用空気の供給量を制御したり、あるいはその両方を制御することにより実行することができる。この空燃比制御は、ECUにより実行する。
【0025】
本発明においては、内燃機関の燃料消費量積算値に基づいて前記Sトラップが再生時期か否かを判定する再生判定手段を備えるのが好ましい。排気ガス中に含まれるSOxは、燃料中の硫黄(S)分が燃焼して生じたものであり、また、Sトラップに吸収されているSOx量は、内燃機関の各気筒での燃焼で消費された燃料量に相関があるので、燃料消費量積算値からSトラップの再生時期を判定することができる。このように再生判定手段を備えていると、Sトラップの再生処理を適正な時期に実行することが可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関の実施の形態を図1から図9の図面に基いて説明する。
【0027】
〔第1の実施の形態〕
まず、第1の実施の形態における燃焼式ヒータを有する内燃機関の構成について図1を参照して説明する。内燃機関としての車両駆動用のエンジン1は水冷式のディーゼルエンジンであって、機関冷却水を含むウォータジャケットを有するエンジン本体3と、エンジン本体3の図示しない複数の気筒内に燃焼に必要な空気を送り込む吸気装置5と、混合気が燃焼した後の排気ガスを大気中に放出する排気装置7と、エンジン1を搭載する車両の室内を暖める車室用ヒータ9とを有する。
【0028】
吸気装置5は、気筒内に新鮮な空気を取り入れるエアクリーナ13を始端とし、エンジン本体3の図示しない吸気ポートを終端する。そして、その間に、過給機であるターボチャージャ15のコンプレッサ15a,インタークーラ19,およびインタークーラ19を経由して来た空気を前記各気筒に振り分けるインテークマニホールド21を備えている。
【0029】
そして、吸気装置5の構成部材同士の間は、吸気管23に属する次に述べる複数の連結管で連結してある。
複数の連結管からなる吸気管23は、コンプレッサ15aを境に、エアクリーナ13から吸気装置5に入って来る吸気が強制的に押し込まれることで加圧状態になる下流側連結管27とそうでない上流側連結管25とに大別できる。
【0030】
上流側連結管25は、エアクリーナ13とコンプレッサ15aとを結ぶ図1において左右方向に直線的に延びる本流管29と、本流管29に対してバイパス状に接続してある支流管としてのヒータ用枝管31とからなる。
【0031】
下流側連結管27は、コンプレッサ15aとインテークマニホールド21とを結ぶ図1において上下方向に延びるL字形をした連結管である。
ヒータ用枝管31は、その途中に燃焼式ヒータ17を含み、この燃焼式ヒータ17の上流側端と本流管29とを結びかつ燃焼式ヒータ17に空気を供給する空気供給路33と、燃焼式ヒータ17の下流側端と本流管29とを結びかつ燃焼式ヒータ17の燃焼ガスを本流管29に排出する燃焼ガス排出路35とからなる。また、空気供給路33及び燃焼ガス排出路35と本流管29との各接続箇所C1,C2は、接続箇所C1の方が接続箇所C2よりも本流管29の上流側に位置する。
【0032】
燃焼式ヒータ17の上流側端と本流管29とを結ぶ空気供給路33には、燃焼式ヒータ17寄りに弁装置44を設けてある。弁装置44は、図3に示すように、空気供給路33を開閉する弁体44aと、この弁体44aを開閉駆動する駆動モータ44bと、駆動モータ44bと弁体44aとの間に設置した開閉機構部44cとからなり、駆動モータ44bは、エンジン制御用コントロールユニット(ECU)46(図1参照)の図示しないCPUによってその作動が制御される。また、弁装置44は、エンジン1の駆動を積極的に停止するために、後述の吸気絞り弁70により下流側連結管27を絞る場合にも作動して弁体44aを閉じるようになっている。
【0033】
燃焼ガス排出路35の途中には、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスを冷却する燃焼ガスクーラ84を設けてある。
燃焼ガス排出路35のうち燃焼式ヒータ17の下流側端と燃焼ガスクーラ84とを接続する部分と、下流側連結管27とは、分岐管95によって接続されている。燃焼ガス排出路35と分岐管95とを接続する部位には、3つのポートを備えた三方弁97を設けてある。三方弁97は図2に示すような構成になっている。
【0034】
三方弁97は、3つのポートのうちの1つである第1ポート97aを燃焼式ヒータ17の下流側端(後述する排気出口17d)と接続し、残る2つのポートのうちの1つである第2ポート97bを燃焼ガス排出路35の燃焼ガスクーラ84側と接続し、残る1つのポートであるの第3ポート97cを分岐管95と接続する。三方弁97のケース体97dの中にはケース体97dの長手方向に図示しないダイアフラムの作動によって移動する弁体98を設けてある。この弁体98は、弁体98のケース体97d内における移動場所に応じて、前記3つのポートのうちの2つのポートを、すなわち第1ポート97aと第2ポート97bとを、または第1ポート97aと第3ポート97cとを連通する。そして、その場合、第1ポート97aと第2ポート97bとが連通しているときは、第3ポート97cは閉じ、第1ポート97aと第3ポート97cとが連通しているときは、第2ポート97bが閉じる。この三方弁97の前記ダイヤフラムは、ECU46のCPUによってその作動が制御され、すなわち、三方弁97の各ポートの接続状態はECU46によって制御される。
【0035】
本流管29を通る吸気は、接続箇所C1で空気供給路33に分岐する吸気と、分岐せずに本流管29をそのまま下流に向かう吸気とに分かれる。そして、三方弁97が第1ポート97aと第2ポート97bとを連通するように制御されている時には、空気供給路33に分岐して入る吸気は、空気供給路33→燃焼式ヒータ17→燃焼ガス排出路35を経由して、接続箇所C2で本流管29に戻り、分岐しなかった吸気と合流する。この結果、エンジン本体3に入る吸気の温度を高める。また、三方弁97が第1ポート97aと第3ポート97cとを連通するように制御されている時には、空気供給路33に分岐して入る吸気は、空気供給路33→燃焼式ヒータ17→分岐管95と流れ、本流管29には戻らない。
【0036】
一方、下流側連結管27の途中には、分岐管95との接続点よりも上流側に、インタークーラ19と吸気絞り弁70を設けてある。インタークーラ19は吸気絞り弁70よりも上流側に位置する。
【0037】
インタークーラ19は、エンジン1の暖機促進や始動性向上用に吸気を暖める燃焼式ヒータ17やコンプレッサ15aによって受熱した、コンプレッサ15aの設置個所よりも下流側の空気を冷却する。
【0038】
吸気絞り弁70は、ECU46のCPUによってその作動が制御される。また、吸気絞り弁70は、エンジン1が所定の停止状態にあって燃焼式ヒータ17を作動する必要のあるときに下流側連結管27を絞るが、エンジン1の始動後に開くこともできる。ここで、「エンジン1が所定の停止状態にあるとき」とは、エンジン1が作動状態から停止した後所定期間内の停止状態のことであり、詳しくは、エンジン1のクランクシャフトの回転は停止しているが電気系統のスイッチはON状態になっていて、燃焼式ヒータの作動が可能な状態にあるときをいう。なお、「エンジン1が所定の停止状態にあるとき」を以下特に限定しない限り、単に「エンジン1が停止状態にある」という。
【0039】
そして、吸気絞り弁70は、エンジン1の運転中に絞ることで、エンジン1の出力制御を行ったりすることもできる。また、エンジン1の運転中に吸気絞り弁70の絞り制御を行うことで、エンジン1を積極的に停止したりするのにも用いる。
【0040】
排気装置7は、エンジン本体3の図示しない排気ポートを始端として、そこから終端のNOx触媒コンバータ39までの間に、エキゾーストマニホールド37,ターボチャージャ15のタービン15b、Sトラップ50を排気管42上に備えている。
【0041】
NOx触媒コンバータ39には吸蔵還元型NOx触媒を収容してある。吸蔵還元型NOx触媒は、流入排気ガスの空燃比がリーンのときはNOxを吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出し、Nに還元する触媒である。この吸蔵還元型NOx触媒は、例えばアルミナを担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つと、白金Ptのような貴金属とが担持されてなる。
【0042】
Sトラップ50にはSOx吸収材を収容してある。SOx吸収材は、流入排気ガスの空燃比がリーンのときは専らSOxを吸収し、流入排気ガスの空燃比をストイキまたはリッチにするとリーン時に吸収したSOxをSOにして放出するものである。SOx吸収材は、例えば、モルデナイト(ゼオライト)に白金(Pt)を担持して構成したり、あるいは、アルミナの担体にアルカリ金属またはアルカリ土類金属と白金(Pt)を坦持して構成することができる。
【0043】
なお、NOx触媒コンバータ39の吸蔵還元型NOx触媒からNOxを放出・還元するためには所定温度以上の高温(以下、このNOx放出可能な温度範囲をNOx放出温度と称す)が必要であり、Sトラップ50のSOx吸収材からSOxを放出するためには所定温度以上の高温(以下、このSOx放出可能な温度範囲をSOx放出温度と称す)が必要である。NOx放出温度及びSOx放出温度は吸蔵還元型NOx触媒あるいはSOx吸収材を構成する材質によって異なり、エンジン1に対する排気浄化システムの構成に応じて、適宜に設定する必要がある。
【0044】
排気管42には、NOx触媒コンバータ39の入口近傍と出口近傍に、NOx触媒入ガス温度センサ40とNOx触媒出ガス温度センサ41を備える。NOx触媒入ガス温度センサ40はNOx触媒コンバータ39に流入するガス温度に比例した電気信号をECU46に出力し、NOx触媒出ガス温度センサ41はNOx触媒コンバータ39から流出するガス温度に比例した電気信号をECU46に出力する。
【0045】
さらに、排気管42には、Sトラップ50の入口近傍に、Sトラップ入ガス温度センサ51とOセンサ52を備える。Sトラップ入ガス温度センサ51はSトラップ50に流入するガス温度に比例した電気信号をECU46に出力する。Oセンサ52は、流入するガスの酸素濃度に応じた電気信号をECU46に出力するセンサであり、流入するガスの空燃比がリーンのときとリッチのときではその出力値が大きく相違するので、ECU46は、Oセンサ52の出力値から空燃比がリーンかリッチかを判断することができる。
【0046】
エンジン本体3には、排気ガスの一部を吸気系に戻す排気ガス再循環装置としてのEGR装置88を設けてある。EGR装置88は、排気管42のエキゾーストマニホールド37と吸気管23のインテークマニホールド21とをエンジン本体3の図示しない気筒をバイパスして接続するEGR通路90を備えている。
【0047】
EGR通路90には、ここを通るEGRガス量を制御するEGR弁92を備えている。EGR弁92は、ECU46のCPUと電気的に接続してあり、EGR装置88が本来の排気再循環装置としての機能を発揮する、エンジン1の暖機が十分になったときに基本的に開くが、エンジン1が停止状態にあって燃焼式ヒータ17を作動する必要のあるときにも開く可変制御可能な弁である。また、EGR弁92は、これを負圧制御する例えばデューティVSV等の図示しない圧力制御弁と連結してある。この圧力制御弁は、EGR弁92の全開時間と全閉時間の比率、換言すればEGR弁92の開き率に相当するデューティ比を有する駆動パルス信号が前記CPUから入力されると、そのパルス信号に従ってEGR弁92を駆動する。
【0048】
前記のようにEGR弁92が、エンジン1が停止状態にあって燃焼式ヒータ17を作動する必要のあるときに開くと、燃焼式ヒータ17から出る燃焼ガスはEGR通路90に流れる。
【0049】
燃焼式ヒータ17は、エンジン本体3とは別体に設けられてエンジン1に付属する燃焼装置であって、エンジン本体3の図示しない気筒内での燃焼に何ら影響されることなく独自に燃焼して燃焼ガスを出す。
【0050】
燃焼式ヒータ17はエンジン1が所定の運転状態にあるときに作動するようにECU46のCPUによって作動制御される。「エンジン1が所定の運転状態にあるとき」とは、−10℃〜15℃位の温度である寒冷時や−10℃以下の温度である極寒冷時における、エンジン1の運転中あるいはエンジン1を始動させた後やエンジン1自身の発熱量が少ないとき(例えば燃料消費が少ないとき)およびエンジン1自身の発熱量が少ないことにより冷却水の受熱量が少ないとき、さらには15℃よりも高い常温の始動直後で冷却水温度が低いときであり、このような条件下にエンジン1があるときが「燃焼式ヒータ17を作動する必要のあるとき」でもある。燃焼式ヒータ17を作動する必要のあるときと判断するのはECU46のCPUであり、燃焼式ヒータ17を作動する必要のあるときとCPUが判断した場合には、燃焼式ヒータ17が作動してそこから燃焼ガスが出て、その燃焼ガスが機関暖機に供される。
【0051】
また、燃焼式ヒータ17は、元々は車室内暖房や機関暖機を図るべく機関冷却水などの機関関連要素の温度を上げる装置であるが、本発明ではSトラップ50の再生処理時に再生条件を満たす再生用ガスを生成する装置としても機能する。そのため、ECU46のCPUがSトラップ50を再生するために燃焼式ヒータ17を作動する必要があると判断したときにも燃焼式ヒータ17が作動するように、燃焼式ヒータ17はECU46のCPUによって作動制御される。これについては後で詳述する。
【0052】
次に燃焼式ヒータ17の構造を図3を参照して説明する。燃焼式ヒータ17は、エンジン1が所定の運転状態にある時に作動して機関冷却水の温度を上げるためのものであり、よって機関冷却水が入っている前記ウォータジャケットとつながっている。それ故、燃焼式ヒータ17は、その内部に機関冷却水が通る冷却水通路17aを備えている。この冷却水通路17aは、熱源である燃焼室17dを流通する燃焼ガスによって暖められる。
【0053】
燃焼室17dは、そこに燃焼筒17bが配置され、また燃焼筒17bを円筒状をした隔壁17cで覆ってなる。隔壁17cで燃焼筒17bを覆うことで、燃焼室17dを燃焼室本体43のケース体43a内に画するとともに、ケース体43aの内面と隔壁17cの外面との間に前記冷却水通路17aを形成する。
【0054】
燃焼室17dはヒータ内空気通路としても機能しており、このため燃焼室17dは、燃焼式ヒータ17の空気供給路33および燃焼ガス排出路35とそれぞれ空気供給口17dおよび排気排出口17dでつながっている。そして、既述のように吸気が本流管29から分岐して空気供給路33を通ると、図3に実線矢印で示すように、空気供給路33→燃焼室17d→燃焼ガス排出路35を経由して、燃焼ガスを含んだ状態の吸気が本流管29に戻る。そして、この吸気は燃焼ガスの燃焼熱によって暖められているので、この暖められた吸気が前記実線矢印で示す経路を経て燃焼室本体43から排出されるまでの間に、前記暖められた吸気を熱媒体として前記冷却水通路17aを流れる冷却水を暖める。よって、燃焼室17dは熱交換通路ともいえる。
【0055】
燃焼筒17bには、燃料供給路としての燃料供給管17eを介して、燃料ポンプ47を連結してあり、燃料ポンプ47のポンプ圧によって燃焼用燃料を燃焼筒17bに供給するようになっている。燃料ポンプ47はECU46のCPUによって作動制御されてポンプ圧を可変し、燃焼用燃料の供給量を制御する。燃焼室17dに燃焼用燃料を供給すると、この燃料は燃焼筒17b内で気化する。そして、この気化燃料に図示しない点火装置で点火し、気化燃料が燃焼する。
【0056】
また、燃焼室本体43には、空気供給路33から入って来る吸気を燃焼筒17b内に送り込むための送風ファン45を設けてあり、燃焼筒17bに空気を供給することによって火炎Fができる。この送風ファン45は、ECU46のCPUによって作動制御されて出力を可変し、この出力調整によって、燃焼室17d内を流れる空気量が変わる。よって、送風ファン45の出力調整によって燃焼室17d内を流れる空気量を制御できることとなる。
【0057】
そして、燃焼式ヒータ17は、ECU46のCPUが燃料ポンプ47と送風ファン45を制御して燃焼用燃料の供給量と空気量を制御することにより、空燃比(A/F)を制御して燃焼状態を制御し、また燃焼式ヒータ17の出力を制御するようになっている。したがって、この実施の形態においては、送風ファン45と燃料ポンプ47とECU46は、燃焼式ヒータ空燃比制御手段を構成する。
【0058】
一方、冷却水通路17aは、冷却水導入口17aと冷却水排出口17aとを有し、冷却水導入口17aは、図1に示すように、水管路W1を介してエンジン本体3の図示しないウォータジャケットの冷却水排出口と連結している。
【0059】
また、冷却水排出口17aは、車室用ヒータ9と水管路W2を介して連結している。そして、車室用ヒータ9は、水管路W3を介してエンジン本体3の前記ウォータジャケットの冷却水導入口と連結している。
【0060】
したがって、ウォータジャケットの冷却水は、水管路W1を介して燃焼式ヒータ17に至るとそこで暖められ、その後、燃焼式ヒータ17から水管路W2を介して車室用ヒータ9に至り、車室用ヒータ9の熱媒体として熱交換されて車室内に温風を出す。熱交換によって温度が下がった冷却水は水管路W3を介してウォータジャケットに戻る。このように、水管路W1〜水管路W3を介して冷却水がエンジン本体3と、燃焼式ヒータ17と、車室用ヒータ9との間を循環する。
【0061】
また、前記空気供給路33および燃焼ガス排出路35は、吸気管23に属する本流管29の支流管であるが、燃焼式ヒータ17にのみ適用されるものであることから考えて、これらの管を燃焼式ヒータ17の構成要素としてとらえることもできる。
【0062】
次に、この第1の実施の形態における作用について説明する。ディーゼルエンジン1の各気筒から排出される排気ガス中のSOxはSトラップ50に吸収されて除去され、NOxはNOx触媒コンバータ39に吸収されて除去される。初めに、そのときの空気の流れについて説明する。
【0063】
空気の流れは、機関暖機が必要なときと必要でないときで若干異なる。前述した「エンジン1が所定の運転状態にあるとき」は機関暖機が必要なときであり、このときに、ECU46は、燃焼式ヒータ17を作動し、該燃焼式ヒータ17を所定のリーン空燃比で運転し、吸気絞り弁70を全開、EGR弁92を全閉、弁装置44の弁体44aを全開、三方弁97の第1ポート97aと第2ポート97bとを連通し第3ポート97cを閉ざす。各弁類の開閉状態がこのようになっていると、次の経路をたどってエアクリーナ13から吸気装置5に入った空気が排気装置7に至る。
【0064】
▲1▼エアクリーナ13から吸気管23の本流管29に入った空気は、ヒータ用枝管31の空気供給路33に流れる空気と、本流管29をそのまま下流へと流れる空気に分岐する。
【0065】
▲2▼空気供給路33に入った空気は、弁装置44を経由して、その後、燃焼式ヒータ17の燃焼室本体43に送り込まれる。
▲3▼燃焼室本体43に入った空気は、燃焼室本体43の燃焼室17dにおいて燃料供給管17eから送られる燃焼用燃料の燃焼用空気として供され、燃焼後、燃焼ガスとなって燃焼ガス排出路35に出る。
【0066】
▲4▼燃焼ガス排出路35に出た高温の燃焼ガスは、三方弁97、排気ガスクーラ84を経由して本流管29の接続箇所C2から本流管29に入り、分岐せずに本流管29を流れる空気と合流して、吸気の温度を高める。
【0067】
▲5▼温度を高めた吸気は、ターボチャージャ15のコンプレッサ15aおよびインタークーラ19を経由し、吸気絞り弁70を通過してインテークマニホールド21に入り、エンジン本体3の各気筒に入って気筒内での燃焼用空気として供される。
【0068】
▲6▼各気筒内での燃料の燃焼後、排気ガスとなってエキゾーストマニホールド37に至り、さらに排気管42、ターボチャージャ15のタービン15b、Sトラップ50、NOx触媒コンバータ39を通って排気される。なお、ディーゼルエンジン1の通常の運転状態では極めてリーンな空燃比で運転しているので、排気ガスの空燃比もリーンになる。このリーン空燃比の排気ガスがSトラップ50およびNOx触媒コンバータ39に流れるので、Sトラップ50を通過する際に排気ガス中のSOxがSトラップ50に吸収され、NOx触媒コンバータ39を通過する際に排気ガス中のNOxがNOx触媒コンバータ39に吸収される。そして、Sトラップ50によってSOxを除去された排気ガスがNOx触媒コンバータ39に流れるようになるので、NOx触媒コンバータ39がSOx被毒するのを防止することができる。また、排気ガス中のHCやCOもSトラップ50あるいはNOx触媒コンバータ39を通過する際に酸化されてH0やCOになる。
【0069】
このように、燃焼式ヒータ17の高熱な燃焼ガスがエンジン本体3の気筒内に入るため、エンジン1の暖機が進む。
なお、三方弁97の第3ポート97cが閉じているので、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスが三方弁97から分岐管95へ流れ出ることはない。
【0070】
そして、エンジン1の暖機が十分になった場合は、EGR弁92を開き、弁装置44の弁体44aを閉じて、燃焼ガスを本流管29に流さないようにする。これはエンジン1の暖機が十分であるからEGR装置88の排気再循環を実行するためと、エンジン1の暖機が十分であるのにも拘わらず弁体44aを開いて燃焼式ヒータ17の出す高熱な燃焼ガスをエンジン本体3に送る必要がないからである。
【0071】
このように、エンジン1に暖機が必要なときと必要でないときでは吸気の経路が若干異なるが、いずれの場合も、エンジン本体3の各気筒から排出される排気ガスはSトラップ50とNOx触媒コンバータ39を通り、その際に、排気ガス中のSOxおよびNOxが除去され、HC、COが浄化されて、クリーンな排気ガスとなって排気されることになる。
【0072】
尚、本流管29における空気供給路33との接続箇所C1および燃焼ガス排出路35との接続箇所C2の間の部分にコンプレッサ15aがなく、当該部分でコンプレッサ15aが作動することがないので、接続箇所C2側が接続箇所C1よりも圧力が高くなることはなく、しかも燃焼式ヒータ17の送風ファン45により空気供給路33を介して空気を吸引するようにしているので、空気供給路33と燃焼ガス排出路35とを介して本流管29とつながっている燃焼式ヒータ17の燃焼室17d内に逆流を生じない。よって、燃焼式ヒータ17の火炎の向きが空気供給路33側を向く逆火現象を生じることもない。
【0073】
ところで、このようにエンジン1を運転し、排気ガス中のSOxをSトラップ50で吸収除去していると、Sトラップ50のSOx吸収能力にも限界があるため、徐々に飽和に近づいていく。飽和状態のSトラップ50に排気ガスを流すと、排気ガス中のSOxはそのままSトラップ50を通過してNOx触媒コンバータ39に流入し、NOx触媒コンバータ39をSOx被毒させてしまう。したがって、Sトラップ50が飽和する前の所定の時期に、Sトラップ50を再生する必要がある。
【0074】
そこで、この第1の実施の形態では、Sトラップ50に所定量のSOxが吸収されたときに、エンジン1の停止時に合わせて、エンジン1の停止後に燃焼式ヒータ17を作動し、Sトラップ50の再生条件を満足する燃焼ガスが出るように燃焼式ヒータ17の燃焼を制御し、その燃焼ガスをEGR装置88を介してSトラップ50に流し、Sトラップ50の再生処理を実行している。
【0075】
次に、図4を参照して、Sトラップ50の再生処理実行ルーチンを説明する。このルーチンを構成する各ステップからなるフローチャートはECU46のROMに記憶してあり、フローチャートの各ステップにおける処理は全てECU46のCPUにより実行される。
【0076】
<ステップ101>
まず、ECU46は、ステップ101において、エンジン1を運転中、常に燃料消費量を積算し、この燃料消費量積算値に基づいてSトラップ50に吸収されているSOx量を算出する。エンジン本体3の各気筒から排出される排気ガス中に含まれるSOxは、燃料中の硫黄(S)分が燃焼して生じたものであり、また、Sトラップ50に吸収されているSOx量は、エンジン本体3の各気筒での燃焼で消費された燃料量に相関関係がある。したがって、燃料消費量の積算値に基づいてSトラップ50に吸収されているSOx量を算出することができるのである。
【0077】
<ステップ102>
次に、ECU46は、ステップ102において、エンジン停止か否かを判定する。Sトラップ50の再生処理は、エンジン1の停止時に実行するからである。ここでいうエンジン1の停止とは、前述した「エンジン1が所定の停止状態にある」ことであり、したがって、エンジン1のクランクシャフトの回転は停止しているが、電気系統のスイッチはON状態になっていて、燃焼式ヒータ17の作動は可能な状態である。ステップ102で肯定判定した場合にはステップ103に進み、否定判定した場合にはリターンする。
【0078】
<ステップ103>
次に、ECU46は、ステップ103において、Sトラップ50の再生処理を実行する時期か否かを判定する。すなわち、ステップ101で積算した燃料消費量積算値が予め設定しておいた所定値を越えたら再生処理を実行すべき時(再生処理実行時期)と判定し、前記所定値を越えない場合には再生処理実行時期でないと判定する。よって、ECU46による一連の信号処理のうちステップ103を実行する部分は、Sトラップ50が再生時期か否かを判定する再生判定手段ということができる。ステップ103で肯定判定した場合にはステップ104に進み、否定判定した場合にはリターンする。
【0079】
<ステップ104>
ECU46は、ステップ104において、Sトラップ50に対して再生処理の実行を開始する。Sトラップ50を再生するためは次の再生条件を満足させる必要がある。
(a) SOx吸収材をSOx放出温度にするために、SOx放出温度を有する再生用ガスをSトラップ50に流す。
(b) 再生用ガスの空燃比をストイキあるいはリッチにする。
そこで、この第1の実施の形態では、燃焼式ヒータ17の燃焼室17dにおける燃焼を制御することによって前記再生条件を満足する燃焼ガスを燃焼式ヒータ17で生成し、この燃焼式ヒータ17の燃焼ガスを再生用ガスとしてEGR通路90を利用してSトラップ50に導入する。
【0080】
詳述すると、弁装置44の弁体44aとEGR弁92を全開にし、吸気絞り弁70を全閉にし、三方弁97は第1ポート97aと第3ポート97cとを連通し、第2ポート97bを閉ざす。三方弁97のポート接続状態がこのようになっていると、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスは分岐管95に流れ出ることは可能であるが、燃焼ガス排出路35を通って本流管29に流れることは不可能となる。また、三方弁97のポート接続状態がこのようになっていて、吸気絞り弁70が全閉であるので、エアクリーナ13から本流管29に入った空気は、その全てが空気供給路33を通って燃焼式ヒータ17の燃焼室本体43に送り込まれるようになり、ターボチャージャ15のコンプレッサ15aやインタークーラ19を流れることがない。
【0081】
この状態で燃焼式ヒータ17を作動(ON)する。すると、エアクリーナ13から吸気装置5に入った空気は次の経路をたどって排気装置7に至る。
▲1▼エアクリーナ13から本流管29に入った空気は、ヒータ用枝管31の空気供給路33から、弁装置44を経由して、燃焼式ヒータ17の燃焼室本体43に送り込まれる。
【0082】
▲2▼燃焼室本体43に入った空気は、燃焼室本体43の燃焼室17dにおいて燃料供給管17eから送られる燃焼用燃料の燃焼用空気として供され、燃焼後、燃焼ガスとなって三方弁97を経由し、分岐管95に出る。
【0083】
▲3▼分岐管95に出た燃焼ガスは、インテークマニホールド21に入った後、EGR通路90を経由し、EGR弁92を通って、エキゾーストマニホールド37に流れ、さらに、排気管42を経由し、ターボチャージャ15のタービン15b、Sトラップ50、触媒コンバータ39を通って、排気される。よって、分岐管95とEGR通路90は、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスを、エンジン本体3の気筒を迂回して排気系におけるSトラップ50の上流に導入する「燃焼ガスバイパス通路」ということができる。また、三方弁97、分岐管95、EGR通路90、EGR弁92は、Sトラップ50の再生時に燃焼式ヒータ17の燃焼ガスを、エンジン本体3の気筒を迂回して排気系におけるSトラップ50の上流に導入する「導入手段」ということができる。
【0084】
なお、停止中のエンジン本体3の気筒内を通ってインテークマニホールド21からエキゾーストマニホールド37に至る燃焼ガス経路も存在するが、この経路には図示していないが吸気弁や排気弁があり、この経路は、EGR弁92を全開にしたEGR装置88に比べて極めて抵抗が大きい。そのため、燃焼ガスはその殆どがEGR装置88を通ることとなる。
【0085】
Sトラップ50の再生処理を実行している間は、三方弁97の第2ポート97bが全閉であるので、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスが三方弁97を通って燃焼ガスクーラ84側に流れ出ることはなく、吸気絞り弁70が全閉であるので、燃焼ガスが分岐管95からインタークーラ19側に流れ出ることはない。
【0086】
また、ステップ104において、ECU46は、燃焼式ヒータ17の燃焼室17dにおいてストイキあるいはリッチ空燃比で燃焼が行われるように、燃料ポンプ47と送風ファン45の運転制御を行う。このように、燃焼式ヒータ17での燃焼がストイキあるいはリッチ空燃比で行われるように燃料ポンプ47と送風ファン45の運転を制御をすることを「燃焼式ヒータのA/Fリッチ制御」という。また、燃焼式ヒータ17での燃焼がストイキあるいはリッチ空燃比で行われているときに燃焼式ヒータ17から出る燃焼ガスを、ストイキあるいはリッチ空燃比の燃焼ガスという。
【0087】
また、ステップ104において、ECU46は、燃焼式ヒータ17から出る燃焼ガスの温度制御を実行する。すなわち、燃焼式ヒータ17における空燃比と燃焼ガス流量を制御することにより、燃焼ガスの温度をSOx放出温度にする。なお、第1の実施の形態においては、Sトラップ50のSOx吸収材のSOx放出温度は400〜500゜C以上である。
【0088】
ステップ104のA/Fリッチ制御における目標空燃比をSトラップ再生空燃比と称したとき、このSトラップ再生空燃比については、予め、Sトラップ50について実験を行い、その実験結果からSトラップ50の再生に最適な空燃比(リッチ度合)を求め、これをSトラップ再生空燃比として設定する。
【0089】
また、ECU46は、Sトラップ50のすぐ上流に設けたOセンサ52の検出値から、Sトラップ50に流入する燃焼ガスの空燃比がリーンかリッチかを判定することができるので、この判定がリッチ判定となるように、燃焼式ヒータ17のA/Fリッチ制御を行うようにしてもよい。
【0090】
このようにして、Sトラップ再生条件を満たす燃焼ガスが、すなわち、ストイキあるいはリッチ空燃比で、かつ、400〜500゜C以上の温度の燃焼ガスが、Sトラップ再生用ガスとしてSトラップ50に流れると、Sトラップ50に吸収されていたSOxがSOとして放出され、排気管42を通って排気される。なお、このときに高濃度のSOを含むSトラップ50の再生排気(以下、これをSトラップ再生排気という)がNOx触媒コンバータ39を通過し、そのうちの極微量のSOはNOx触媒コンバータ39に収容してある吸蔵還元型NOx触媒に吸収されるが、殆どのSOは吸蔵還元型NOx触媒に吸収されることなくNOx触媒コンバータ39を通過して排気される。
【0091】
そして、Sトラップ50の再生処理が所定時間実行されると、ECU46は、ステップ105に進む。なお、Sトラップ50の再生時間は、所定の再生条件(再生用ガス温度と空燃比)での必要再生時間を予め実験により求めておき、これを採用する。Sトラップ50の再生処理完了により、Sトラップ50のSOx吸収能力が回復する。
【0092】
<ステップ105>
ステップ105において、ECU46は、燃焼式ヒータ17を停止(OFF)し、弁装置44の弁体44aを閉じ、EGR弁92を全閉にし、三方弁97の第1ポート97aと第2ポート97bを連通し、第3ポート97cを閉じて、再生処理を終了する。
【0093】
この第1の実施の形態では、Sトラップ50の再生処理をエンジン1の停止中に実行しており、燃焼式ヒータ17から出る燃焼ガスの全量をSトラップ再生用ガスとしてSトラップ50に流し、この燃焼ガスは他のガス(例えば、エンジン1の吸気など)と混合することがないので、燃焼ガスの温度が低下したり、空燃比が大きくなったり(すなわち、リーンになったり)することがなく、Sトラップ50を効率よく再生することができる。
【0094】
なお、NOx触媒コンバータ39に収容されている吸蔵還元型NOx触媒からNOxを放出するNOx放出処理については、エンジン1の運転中に適宜のタイミングで実行する。NOx触媒コンバータ39からNOxを放出するためには次の放出条件を満足させる必要がある。
(a) NOx触媒コンバータ39に収容されている吸蔵還元型NOx触媒をNOx放出温度にするために、NOx放出温度を有する排気ガスをNOx触媒コンバータ39に流す。なお、第1の実施の形態における吸蔵還元型NOx触媒のNOx放出温度は250゜C以上である。
(b) 排気ガスの空燃比をストイキあるいはリッチにする。
【0095】
したがって、NOx触媒コンバータ39のNOx放出処理は、排気ガス温度が前記NOx放出温度となるエンジン1の運転状態の時に実行する。
また、NOx触媒コンバータ39のNOx放出処理において排気ガスの空燃比をストイキあるいはリッチにする手段は、次のいずれかの方法で構成することができる。
(1)エンジン1では機関出力を得るためにエンジン本体3の各気筒内に圧縮上死点近傍で燃料を主噴射する燃料噴射手段(図示せず)を備えているが、この燃料噴射手段を用いて、膨張行程あるいは排気行程で気筒内に燃料を副噴射することにより、排気ガスの空燃比をストイキあるいはリッチにする。
(2)NOx触媒コンバータ39よりも上流の排気管42内にHC等の還元剤を添加する還元剤添加手段を設け、この還元剤添加手段を用いて排気管42内に還元剤を添加することにより、排気ガスの空燃比をストイキあるいはリッチにする。
【0096】
この第1の実施の形態では、NOx触媒コンバータ39のNOx放出処理の実行において、排気ガスはSトラップ50を通過してからNOx触媒コンバータ39に流入するようになっているが、この排気ガスはNOx放出処理の温度条件(250゜C以上)は満足しているがSOx放出処理の温度条件(400〜500゜C以上)は満足していないので、排気ガス中の還元剤(HC)はSトラップ50において消費されることはなく、NOx触媒コンバータ39のNOx放出処理に有効に利用される。また、Sトラップ50で還元剤が消費されないということは、Sトラップ50からSOxが放出されることがないということであり、したがって、NOx放出処理実行中もNOx触媒コンバータ39のSOx被毒は回避される。
【0097】
〔第2の実施の形態〕
図5は本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関の第2の実施の形態における構成図である。
【0098】
この第2の実施の形態は、以下の点で第1の実施の形態と相違する。まず、Sトラップ50とNOx触媒コンバータ39との間に位置する排気管42からSトラップ再生排気管(Sトラップ再生排気バイパス通路)60を分岐して設けてあり、排気管42とSトラップ再生排気管60との接続部位C3に、再生排気の流れを制御する弁装置61を設けている。
【0099】
弁装置61は、シャッタ61aと、このシャッタ61aによる流路閉止位置を変更する駆動部61bを備え、弁装置61の駆動部61bはECU46のCPUによってその作動を制御される。そして、弁装置61は、シャッタ61aが、図5において実線で示すようにSトラップ再生排気管60との接続部位よりも下流側の排気管42を閉塞するように位置するか(以下、このときのシャッタ61aの流路閉止位置を排気管閉止位置と称す)、図5において破線で示すようにSトラップ再生排気管60を閉塞するように位置するか(以下、このときのシャッタ61aの流路閉止位置を再生排気管閉止位置と称す)で、ガスの流れを変える。
【0100】
その他の構成については、第1の実施の形態と同じであるので、図中同一態様部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
次に、第2の実施の形態の作用を説明する。第2の実施の形態におけるSトラップ50の再生処理実行ルーチンは基本的には図4に示す第1の実施の形態の場合と同じである。したがって、第2の実施の形態においても、Sトラップ50の再生は「エンジン1が所定の停止状態にある」ときに実行する。Sトラップ50の再生処理実行において第1の実施の形態の場合と相違する点は、第2の実施の形態では、図4におけるステップ104、及びステップ105において次の処理を追加する点にある。
【0101】
ECU46は、ステップ104において、弁装置61の駆動部61bを作動させてシャッタ61aを排気管閉止位置に位置させる。これにより、NOx触媒コンバータ39に繋がる排気管42が閉塞し、Sトラップ50とSトラップ再生排気管60が連通するので、Sトラップ再生排気は、NOx触媒コンバータ39を通ることなく、Sトラップ再生排気管60を通って排気される。
【0102】
第1の実施の形態において説明したようにSトラップ再生排気にはSトラップ50から放出されたSOが高濃度で存在するが、本実施の形態のようにSトラップ再生排気をSトラップ再生排気管60に通して排気すると、Sトラップ再生排気がNOx触媒コンバータ39に流入することがないので、Sトラップ再生処理時にNOx触媒コンバータ39がSOにより被毒するのを確実に防止することができる。
【0103】
なお、このSトラップ再生処理実行中、ECU46は、燃焼式ヒータ17のA/Fリッチ制御を実行するとともに、燃焼ガスの温度制御を実行する点については、第1の実施の形態の場合と同じである。
【0104】
そして、Sトラップ50の再生処理が終了すると、ECU46は、ステップ105において、弁装置61の駆動部61bを作動させてシャッタ61aを再生排気管閉止位置に位置させる。これにより、Sトラップ再生排気管60は閉塞し、Sトラップ50とNOx触媒コンバータ39が接続するので、エンジン本体1の各気筒から排出される排気ガスを、Sトラップ50からNOx触媒コンバータ39に流すことが可能になる。そして、この状態では排気ガスはSトラップ再生排気管60に流れなくなり、排気ガス中に含まれるNOxはNOx触媒コンバータ39によって浄化されて排気されることとなる。
【0105】
〔第3の実施の形態〕
図6は本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関の第3の実施の形態における構成図である。
【0106】
この第3の実施の形態は、以下の点で第2の実施の形態と相違する。まず、吸気装置5における分岐管95と、排気管42におけるSトラップ50のすぐ上流部分とは、エンジン本体3を迂回する燃焼ガスバイパス管48によって接続されている。なお、排気管42と燃焼ガスバイパス管48との接続箇所C4は、Sトラップ入ガス温度センサ51およびOセンサ52よりも排気管42の上流側で且つターボチャージャ15のタービン15bよりも下流側に位置している。
【0107】
分岐管95と燃焼ガスバイパス管48とを接続する部位には、3つのポートを備えた三方弁97′を設けてある。三方弁97′の構成は第1の実施の形態における三方弁97の構成と同じであり、異なるのは3つのポートの接続先だけである。よって、三方弁97′の構成の説明は省略し、3つのポートの接続先と、弁体98の位置によるポートの連通状態についてだけ、図7を参照して以下に説明する。
【0108】
三方弁97′は、3つのポートのうちの1つである第1ポート97aを分岐管95の三方弁97側と接続し、残る2つのポートのうちの1つである第2ポート97bを分岐管95の下流側連結管27側と接続し、残る1つのポートであるの第3ポート97cを燃焼ガスバイパス管48と接続する。三方弁97′の弁体98が第1ポート97aと第2ポート97bを連通し第3ポート97cを閉じたとき、三方弁97を通って分岐管95に導入された燃焼式ヒータ17の燃焼ガスは下流側連結管27を通ってインテークマニホールド21へ流れ、燃焼ガスバイパス管48には流れない。一方、三方弁97′の弁体98が第1ポート97aと第3ポート97cを連通し第2ポート97bを閉じたとき、三方弁97を通って分岐管95に導入された燃焼式ヒータ17の燃焼ガスは燃焼ガスバイパス管48へ流れ、下流側連結管27には流れない。この三方弁97′の作動もECU46のCPUによって制御される。
その他の構成については、前述第2の実施の形態と同じであるので、図中同一態様部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
【0109】
次に、第3の実施の形態の作用を説明する。Sトラップ50の非再生処理時における排気ガスの流れは第1の実施の形態の場合と同じである。これについて簡単に説明すると、Sトラップ非再生処理時には、ECU46は、三方弁97の第1ポート97aと第2ポート97bとを連通し第3ポート97cを閉ざし、三方弁97′の第1ポート97aと第3ポート97cとを連通し第2ポート97bを閉ざす。これにより、燃焼式ヒータ17から燃焼ガス排出路35に流れ出た燃焼ガス、あるいは、下流側連結管27からインテークマニホールド21へと流れる空気が、三方弁97′を通って燃焼ガスバイパス管48に流れ出ることはない。また、ECU46は、弁装置61の駆動部61bを作動させてシャッタ61aを再生排気管閉止位置に位置させる。これにより、Sトラップ50を通過した排気ガスはNOx触媒コンバータ39へと導かれ、Sトラップ再生排気管60に流れ出ることはない。
【0110】
なお、Sトラップ非再生処理時における弁装置44、吸気絞り弁70、EGR弁92の開閉状態については、第1の実施の形態の場合のSトラップ非再生時と同じであるので説明を省略する。
【0111】
次に、Sトラップ50の再生処理時について説明する。この第3の実施の形態においても、Sトラップ50の再生処理は、「エンジン1が所定の停止状態にある」ときに実行する。
【0112】
第3の実施の形態におけるSトラップ50の再生処理実行ルーチンは基本的には図4に示す第1の実施の形態の場合と同じである。以下、図4を援用してエンジン停止中のSトラップ50の再生処理実行ルーチンを説明する。
【0113】
図4におけるステップ101〜103については第1の実施の形態と全く同じであるので、説明を省略する。
ステップ103で、Sトラップ50が再生処理実行時期であると判定した場合には、ECU46は、ステップ104に進み、Sトラップ50に対して再生処理の実行を開始する。
【0114】
この実施の形態の場合にも、燃焼式ヒータ17の燃焼室17dにおける燃焼を制御することによって前記Sトラップ再生条件を満足する燃焼ガスを燃焼式ヒータ17で生成する点については、第1の実施の形態の場合と同じである。ただし、第1の実施の形態の場合には、再生用ガスをSトラップ50に導入するのにEGR通路90を利用したが、この第3の実施の形態の場合には、EGR通路90を使わず、燃焼ガスバイパス通路48を介して再生用ガスをSトラップ50に導入する。そのため、ECU46は、ステップ104において、次のように各弁の開閉状態の切替処理を実行する。
【0115】
ECU46は、弁装置44の弁体44aを全開にし、三方弁97の第1ポート97aと第3ポート97cを連通し第2ポート97cを閉じ、三方弁97′の第1ポート97aと第3ポート97cを連通し第2ポート97bを閉じ、EGR弁92と吸気絞り弁70を全閉にし、弁装置61の駆動部61bを駆動してシャッタ61aを排気管閉止位置に位置させる。これによって、エアクリーナ13から上流側連結管25の本流管29に入った空気が、次の経路をたどって排気装置7に至る。
【0116】
▲1▼エアクリーナ13から本流管29に入った空気は、その全量がヒータ用枝管31の空気供給路33に流れる。吸気絞り弁70が全閉であるので、本流管29に入った空気が下流側連結管27を通ってインテークマニホールド21に流れることはないからである。
【0117】
▲2▼ヒータ用枝管31の空気供給路33に入った空気は、弁装置44を経由して、その後、燃焼式ヒータ17の燃焼室本体43に送り込まれる。
▲3▼燃焼室本体43に入った空気は、燃焼室本体43の燃焼室17dにおいて燃料供給管17eから送られる燃焼用燃料の燃焼用空気として供され、燃焼後、燃焼ガスとなって燃焼ガス排出路35に出る。
【0118】
▲4▼燃焼ガス排出路35に出た燃焼ガスは、三方弁97を経由して分岐管95に入り、さらに分岐管95から三方弁97′を経由して燃焼ガスバイパス管48に出る。
▲5▼燃焼ガスバイパス管48に入った燃焼ガスは、接続箇所C4から排気管42に入り、Sトラップ50に導入される。
【0119】
▲6▼燃焼ガスはSトラップ50を通過する際にSトラップ50を再生し、そのSトラップ再生排気はSトラップ再生排気管60を通って排気される。したがって、NOx触媒コンバータ39にはSトラップ再生排気が流入しないので、Sトラップ再生処理時にNOx触媒コンバータ39がSOにより被毒するのを確実に防止することができる。
【0120】
なお、三方弁97の第2ポート97bが閉じているので、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスが三方弁97を通り燃焼ガスクーラ84へ向かって流れることがなく、したがって、燃焼ガスが分岐管35から本流管29に流れ出ることはない。また、もう一つの三方弁97′の第2ポート97bが閉じているので、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスが下流側連結管27に流れ出ることもない。これにより、燃焼式ヒータ17から出る燃焼ガスの全量を、Sトラップ50のすぐ上流に導くことができ、燃焼ガスをSトラップ50の再生用ガスとして有効に利用することができる。
【0121】
また、このSトラップ再生処理実行中、ECU46は、燃焼式ヒータ17のA/Fリッチ制御を実行するとともに、燃焼ガスの温度制御を実行する点については、第1の実施の形態の場合と同じである。
【0122】
そして、Sトラップ50の再生処理が所定時間実行されると、ECU46は、ステップ105に進み、ステップ105において、ECU46は、燃焼式ヒータ17を停止(OFF)し、弁装置44の弁体44aを閉じ、三方弁97の第1ポート97aと第2ポート97bを連通し第3ポート97cを閉じ、弁装置61の弁体61aを再生排気管閉止位置に位置させて、再生処理を終了する。
【0123】
なお、この第3の実施の形態では、分岐管95と燃焼ガスバイパス管48は、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスを、エンジン本体3の気筒を迂回して排気系におけるSトラップ50の上流に導入する「燃焼ガスバイパス通路」ということができる。また、三方弁97,97′、分岐管95、燃焼ガスバイパス管48は、Sトラップ50の再生時に燃焼式ヒータ17の燃焼ガスを、エンジン本体3の気筒を迂回して排気系におけるSトラップ50の上流に導入する「導入手段」ということができる。
【0124】
また、この第3の実施の形態では、エンジン1の停止時に燃焼式ヒータ17を作動させ、各弁の開閉状態を以下の如く切り替えることによって、EGR装置88に付着・堆積したSOF(Soluble Organic Fraction)や煤を、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスによって除去することができる。
【0125】
このSOFや煤の除去処理において、ECU46は、弁装置44の弁体44aを全開にし、三方弁97の第1ポート97aと第3ポート97cを連通し第2ポート97cを閉じ、三方弁97′の第1ポート97aと第2ポート97bを連通し第3ポート97cを閉じ、吸気絞り弁70を全閉にし、EGR弁92を全開にし、弁装置61のシャッタ61aを再生排気管閉止位置に位置させる。これと同時に、ECU46は、燃焼式ヒータ17を作動(ON)して、燃焼ガスの温度がSOFを燃焼させるのに必要な温度になるように燃焼式ヒータ17を温度制御する。
【0126】
このようにすると、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスが、燃焼式ヒータ17→三方弁97→三方弁97′→下流側連結管27→インテークマニホールド21→EGR管90→EGR弁92→エキゾーストマニホールド37→排気管42→Sトラップ50→NOx触媒コンバータ39の経路を通って排気される。そして、燃焼ガスがEGR管90とEGR弁92を通過する際に、これらの内部に付着しているSOFが燃焼し、その結果、煤が離脱する。なお、吸気絞り弁70が閉じているので、燃焼ガスは下流側連結管27を本流管29に向かって流れるのを阻止される。また、エンジン本体3内はEGR装置88に比べて抵抗が非常に大きいので、燃焼ガスの殆どはEGR装置88を通過する。
【0127】
〔第4の実施の形態〕
図8は本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関の第4の実施の形態における構成図である。
【0128】
この第4の実施の形態は、以下の点で第3の実施の形態と相違する。まず、排気管42において、ターボチャージャ15のタービン15bよりも下流であって接続個所C4よりも上流に位置する個所(以下、この個所を接続個所C5という)と、Sトラップ50とNOx触媒コンバータ39との間の個所(以下、この個所を接続個所C6という)とは、排気ガスバイパス管(排気ガスバイパス通路)62によって接続されている。排気管42と排気ガスバイパス管62との接続個所C6は、排気管42と燃焼ガスバイパス管60との接続個所C3よりも下流側(NOx触媒コンバータ39に近い側)に位置している。
【0129】
排気ガスバイパス管62と、接続個所C4と接続個所C5の間の排気管42には、排気ガス流路切替弁64が設けられている。排気ガス流路切替弁64は、排気ガスバイパス管62を開閉する第1弁体64aと、排気管42を開閉する第2弁体64bとを備えている。第1弁体64aと第2弁体64bは駆動部64cによって連動して駆動されるようになっていて、第1弁体64aを閉弁位置にすると第2弁体64bは開弁位置になり、第1弁体64aを開弁位置にすると第2弁体64bは閉弁位置になる。排気ガス流路切替弁64の駆動部64cは、ECU46のCPUによってその作動が制御される。これについては後で詳述する。
【0130】
排気管42において接続個所C3と接続個所C6との間には弁装置65が設けられている、弁装置65は、接続個所C3と接続個所C6との間において排気管42を開閉する弁体65aと、この弁体65aを駆動する駆動部(図示せず)を備えている。弁装置65の駆動部はECU46のCPUによって作動を制御される。
【0131】
Sトラップ再生排気管60には、弁装置66が設けられている。弁装置66は、Sトラップ再生排気管60を開閉する弁体66aと、この弁体66aを駆動する駆動部(図示せず)を備えている。弁装置66の駆動部はECU46のCPUによって作動を制御される。なお、この第4の実施の形態では、第3の実施の形態における弁装置61がない。
その他の構成については、前述第3の実施の形態と同じであるので、図中同一態様部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
【0132】
次に、第4の実施の形態の作用を説明する。Sトラップ50の非再生処理時における排気ガスの流れは第1の実施の形態の場合と同じである。これについて簡単に説明すると、Sトラップ非再生処理時には、ECU46は、三方弁97の第1ポート97aと第2ポート97bとを連通し第3ポート97cを閉ざし、三方弁97′の第1ポート97aと第3ポート97cとを連通し第2ポート97bを閉ざす。これにより、燃焼式ヒータ17から燃焼ガス排出路35に流れ出た燃焼ガス、あるいは、下流側連結管27からインテークマニホールド21へと流れる空気が、三方弁97′を通って燃焼ガスバイパス管48に流れ出ることはない。
【0133】
また、ECU46は、排気ガス流路切替弁64の駆動部64cを作動して第1弁体64aを閉弁位置にして排気ガスバイパス管62を閉ざし、第2弁体64bを開弁位置にして排気管42を連通し、弁装置65の弁体65aを開弁位置にして排気管42を連通し、弁装置66の弁体66aを閉弁位置にしてSトラップ再生排気管60を閉ざす。すると、エンジン本体3から出た排気ガスは、排気ガスバイパス管62及びSトラップ再生排気管60には流れず、排気管42→Sトラップ50→NOx触媒コンバータ39を経由して排気される。
【0134】
なお、Sトラップ非再生処理時における弁装置44、吸気絞り弁70、EGR弁92の開閉状態については、第1の実施の形態の場合のSトラップ非再生時と同じであるので説明を省略する。
【0135】
また、NOx触媒コンバータ39のNOx放出処理時には、ECU46は、排気ガス流路切替弁64の駆動部64cを作動して第1弁体64aを開弁位置にして排気ガスバイパス管62を連通し、第2弁体64bを閉弁位置にして排気管42を閉ざし、弁装置65の弁体65aを閉弁位置にして排気管42を閉ざす。この状態でストイキあるいはリッチ空燃比の排気ガスを流すと、この排気ガスは、接続個所C5から排気ガスバイパス管62を通って接続個所C6に至り、さらにNOx触媒コンバータ39に導かれる。すなわち、排気ガスはSトラップ50を迂回してNOx触媒コンバータ39に流れる。これにより、排気ガス中の還元剤(HS)はSトラップ50において消費されることはなく、NOx触媒コンバータ39のNOx放出処理に有効に利用される。
【0136】
また、NOx触媒コンバータ39のNOx放出処理時には、排気ガスをSトラップ50に通さないようにしているので、NOx放出温度とSOx放出温度を比較的に近い温度に設定しても何ら問題を生じない。したがって、例えば、吸蔵還元型NOx触媒としてNOx放出温度が250゜C以上300゜C未満のものを採用し、SOx吸収材としてSOx放出温度が300゜C以上のものを採用することができる。
【0137】
次に、Sトラップ50の再生処理時について説明する。この第4の実施の形態においては、Sトラップ50の再生処理はエンジン1の運転中に実行することができる。以下、図9を参照して、第4の実施の形態におけるSトラップ50の再生処理実行ルーチンを説明する。
【0138】
<ステップ201>
まず、ECU46は、ステップ201において、エンジン1を運転中、常に燃料消費量を積算し、この燃料消費量積算値に基づいてSトラップ50に吸収されているSOx量を算出する。このステップ201は図4のステップ101と同じである。
【0139】
<ステップ202>
次に、ECU46は、ステップ202において、Sトラップ50の再生処理を実行する時期か否かを判定する。すなわち、ステップ201で積算した燃料消費量積算値が予め設定しておいた所定値を越えたら再生処理を実行すべき時(再生処理実行時期)と判定し、前記所定値を越えない場合には再生処理実行時期でないと判定する。このステップ202は図4におけるステップ103と同じである。ステップ202で肯定判定した場合にはステップ203に進み、否定判定した場合にはリターンする。
【0140】
<ステップ203>
ECU46は、ステップ203において、Sトラップ50に対して再生処理の実行を開始する。この第4の実施の形態の場合にも、燃焼式ヒータ17の燃焼室17dにおける燃焼を制御することによってSトラップ再生条件を満足する燃焼ガスを燃焼式ヒータ17で生成する点については、第1の実施の形態の場合と同じである。ただし、第4の実施の形態では、エンジン運転中にSトラップ50の再生処理を実行するために、燃焼式ヒータから出る燃焼ガスの流路と、エンジン3から出る排気ガスの流路をそれぞれ別に形成するようにしている。この流路を形成するために、ECU46は、ステップ203において、次のように各弁の開閉状態の切替処理を実行する。
【0141】
ECU46は、弁装置44の弁体44aを全開にし、三方弁97の第1ポート97aと第3ポート97cを連通し第2ポート97cを閉じ、三方弁97′の第1ポート97aと第3ポート97cを連通し第2ポート97bを閉じ、排気ガス流路切替弁64の第1弁体64aを開弁位置にして排気ガスバイパス管62を連通し、第2弁体64bを閉弁位置にして排気管42を閉ざし、弁装置65の弁体65aを閉弁位置にして排気管42を閉ざし、弁装置66の弁体66aを開弁位置にしてSトラップ再生排気管60を連通する。図8はこの状態を示している。なお、EGR弁92と吸気絞り弁70については、ECU46がエンジン1の運転状態に応じてその作動を制御する。これによって、エアクリーナ13から上流側連結管25の本流管29に入った空気が、次の経路をたどって排気装置7に至る。
【0142】
▲1▼エアクリーナ13から本流管29に入った空気は、ヒータ用枝管31の空気供給路33に流れる空気と、本流管29をそのまま下流へと流れる空気に分岐する。
【0143】
▲2▼本流管29をそのまま下流へと流れる空気は、図8において破線矢印で示すように、本流管29→ターボチャージャ15のコンプレッサ15a→下流側連結管27→インタークーラ19→吸気絞り弁70→インテークマニホールド21→エンジン本体3の各気筒→エキゾーストマニホールド37→排気管42→ターボチャージャ15のタービン15b→(接続個所C5)→排気ガスバイパス管62→(接続個所C6)→NOx触媒コンバータ39を通って排気される。すなわち、本流管29をそのまま下流へと流れる空気はエンジン本体3の各気筒内での燃焼に供され、燃焼後にエンジン本体3から排気ガスとして排出され、その排気ガスはSトラップ50を迂回してNOx触媒コンバータ39に導入され、NOx触媒コンバータ39によって浄化されて排気される。なお、排気ガスがSトラップ50を迂回して流れるのは、排気ガス流路切替弁64の第1弁体64aが開弁位置にあり、第2弁体64bが閉弁位置にあり、弁装置65の弁体65aが閉弁位置にあることによる。
【0144】
また、三方弁97′の第2ポート97bが閉じているので、下流側連結管27を流れる吸気が三方弁97′を通ってバイパス管48や三方弁97側に流れ出ることはない。
【0145】
▲3▼一方、ヒータ用枝管31の空気供給路33に入った空気は、図8において実線矢印で示すように、弁装置44→燃焼式ヒータ17→燃焼ガス排出路35→三方弁97→分岐管95→三方弁97′→燃焼ガスバイパス管48→(接続個所C4)→Sトラップ50→(接続個所C3)→Sトラップ再生排気管60を通って排気される。すなわち、空気供給路33に入った空気は燃焼式ヒータ17内での燃焼に供され、燃焼後の燃焼ガスはSトラップ再生用ガスとして燃焼式ヒータ17から出てSトラップ50に導入され、Sトラップ50の再生に供された後、Sトラップ再生排気となってSトラップ再生排気管60を通って排気される。したがって、NOx触媒コンバータ39にはSトラップ再生排気が流入しないので、Sトラップ再生処理時にNOx触媒コンバータ39がSOにより被毒するのを確実に防止することができる。
【0146】
なお、三方弁97の第2ポート97bが閉じているので、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスが三方弁97を通り燃焼ガスクーラ84へ向かって流れることがなく、したがって、燃焼ガスが分岐管35から本流管29に流れ出ることはない。また、もう一つの三方弁97′の第2ポート97bが閉じているので、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスが下流側連結管27に流れ出ることもない。これにより、燃焼式ヒータ17から出る燃焼ガスの全量を、Sトラップ50のすぐ上流に導くことができ、燃焼ガスをSトラップ50の再生用ガスとして有効に利用することができる。
【0147】
また、このSトラップ再生処理実行中、ECU46は、燃焼式ヒータ17のA/Fリッチ制御を実行するとともに、燃焼ガスの温度制御を実行する点については、第1の実施の形態の場合と同じである。
【0148】
そして、Sトラップ50の再生処理が所定時間実行されると、ECU46は、ステップ204に進み、ステップ204において、ECU46は、燃焼式ヒータ17を停止(OFF)し、弁装置44の弁体44aを閉じ、三方弁97の第1ポート97aと第2ポート97bを連通し第3ポート97cを閉じ、排気ガス流路切替弁64の第1弁体64aを閉弁位置にし第2弁体64bを開弁位置にし、弁装置65の弁体65aを開弁位置にし、弁装置66の弁体66aを閉弁位置にして、再生処理を終了する。
【0149】
なお、この第4の実施の形態では、分岐管95と燃焼ガスバイパス管48は、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスを、エンジン本体3の気筒を迂回して排気系におけるSトラップ50の上流に導入する「燃焼ガスバイパス通路」ということができる。また、三方弁97,97′、分岐管95、燃焼ガスバイパス管48は、Sトラップ50の再生時に燃焼式ヒータ17の燃焼ガスを、エンジン本体3の気筒を迂回して排気系におけるSトラップ50の上流に導入する「導入手段」ということができる。
【0150】
また、この第4の実施の形態では、前述第3の実施の形態と同様の燃焼ガス流路を形成することにより、EGR装置88に付着・堆積したSOF(Soluble Organic Fraction)や煤を、燃焼式ヒータ17の燃焼ガスによって除去することができる。
【0151】
【発明の効果】本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関によれば、内燃機関の排気系に設けられ該内燃機関の排気ガス中のSOxを吸収するSトラップと、前記内燃機関の機関関連要素を昇温すべく設けられた燃焼式ヒータの燃焼ガスを前記内燃機関の吸気系に導入する燃焼ガス排出路と、前記Sトラップの再生時に前記燃焼式ヒータから排出される還元剤を含んだ燃焼ガスを前記内燃機関の排気系の前記Sトラップの上流に導入する導入手段と、を備えることにより、Sトラップを燃焼式ヒータの燃焼ガスによって再生することができるという優れた効果が奏される。
【0152】
前記内燃機関の排気系の前記Sトラップよりも下流に設けられた触媒と、前記Sトラップの再生時に前記Sトラップの再生排気を前記触媒を迂回させて流すSトラップ再生排気バイパス通路と、を備えた場合には、Sトラップ再生処理時にSトラップの再生排気によって前記触媒がSOx被毒するのを防止することができる。
【0153】
前記Sトラップの再生時に前記内燃機関の排気ガスを前記Sトラップを迂回して前記触媒に流す排気ガスバイパス通路を備えた場合には、内燃機関の運転中にSトラップを再生することができる。
【0154】
Sトラップの再生時に前記燃焼式ヒータの空燃比をストイキまたはリッチに制御した場合には、Sトラップの再生を容易に実行することができる。
内燃機関の燃料消費量積算値に基づいて前記Sトラップが再生時期か否かを判定する再生判定手段を備えた場合には、Sトラップの再生処理を適正な時期に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関の第1の実施の形態の概略構成図である。
【図2】前記第1の実施の形態において導入手段の一部を構成する三方弁の概略断面図である。
【図3】前記第1の実施の形態における燃焼式ヒータの概略断面図である。
【図4】前記第1の実施の形態のSトラップ再生処理実行ルーチンである。
【図5】本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関の第2の実施の形態の概略構成図である。
【図6】本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関の第3の実施の形態の概略構成図である。
【図7】前記第3の実施の形態において導入手段の一部を構成する別の三方弁の概略断面図である。
【図8】本発明に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関の第4の実施の形態の概略構成図である。
【図9】前記第4の実施の形態のSトラップ再生処理実行ルーチンである。
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関)
3…エンジン本体
5…吸気装置
7…排気装置
9…車室用ヒータ
13…エアクリーナ
15…ターボチャージャ
15a…ターボチャージャのコンプレッサ
15b…ターボチャージャのタービン
17…燃焼式ヒータ
17a…燃焼式ヒータの冷却水通路
17a…冷却水導入口
17a…冷却水排出口
17b…燃焼筒
17c…円筒状隔壁
17d…燃焼室
17d…空気供給口
17d…排気排出口
17e…燃料供給管
19…インタークーラ
21…インテークマニホールド
23…吸気管
25…上流側連結管
27…下流側連結管
29…本流管
31…ヒータ用枝管
33…空気供給路
35…燃焼ガス排出路
37…エキゾーストマニホールド
39…NOx触媒コンバータ
40…NOx触媒入ガス温度センサ
41…NOx触媒出ガス温度センサ
42…排気管
43…燃焼室本体
43a…ケース体
44…弁装置
44a…弁体
44b…駆動モータ
44c…開閉機構部
45…送風ファン
46…ECU
47…燃料ポンプ
48…燃焼ガスバイパス管
50…Sトラップ
51…Sトラップ入ガス温度センサ
52…Oセンサ
60…Sトラップ再生排気管
61…弁装置
61a…弁体
61b…駆動部
62…排気ガスバイパス管
64…排気ガス流路切替弁
64a…第1弁体
64b…第2弁体
64c…駆動部
65…弁装置
65a…弁体
66…弁装置
66a…弁体
70…吸気絞り弁
84…燃焼ガスクーラ
88…EGR装置
90…EGR通路
92…EGR弁
95…分岐管
97…三方弁
97′…三方弁
W1…水管路
W2…〃
W3…〃

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気系に設けられ該内燃機関の排気ガス中のSOxを吸収するSトラップと、前記内燃機関の機関関連要素を昇温すべく設けられた燃焼式ヒータの燃焼ガスを前記内燃機関の吸気系に導入する燃焼ガス排出路と、前記Sトラップの再生時に前記燃焼式ヒータから排出される還元剤を含んだ燃焼ガスを前記内燃機関の排気系の前記Sトラップの上流に導入する導入手段と、を備えることを特徴とする燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  2. 前記導入手段は、前記燃焼式ヒータの燃焼ガスを前記内燃機関の気筒を迂回して該内燃機関の排気系の前記Sトラップの上流に導入する燃焼ガスバイパス通路を備え、前記Sトラップの再生時に前記燃焼ガスバイパス通路を介して前記燃焼式ヒータの燃焼ガスを前記内燃機関の排気系の前記Sトラップの上流に導入することを特徴とする請求項1に記載の燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  3. 前記内燃機関の排気系の前記Sトラップよりも下流に設けられた触媒と、前記Sトラップの再生時に前記Sトラップの再生排気を前記触媒を迂回させて流すSトラップ再生排気バイパス通路と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  4. 前記Sトラップの再生時に前記内燃機関の排気ガスを前記Sトラップを迂回して前記触媒に流す排気ガスバイパス通路を備えることを特徴とする請求項3に記載の燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  5. 前記Sトラップの再生時に前記燃焼式ヒータの空燃比をストイキまたはリッチに制御することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  6. 内燃機関の燃料消費量積算値に基づいて前記Sトラップが再生時期か否かを判定する再生判定手段を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の燃焼式ヒータを有する内燃機関。
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