JP3557686B2 - 炭素繊維およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、炭素繊維およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、繊維強化複合材料に成形した際に、優れた機械特性、とくに優れた圧縮強度が得られる炭素繊維およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
強化繊維とマトリックス樹脂からなる繊維強化複合材料は、軽量で優れた機械特性を有するために、スポーツ用品用途、航空宇宙用途、一般産業用途に広く用いられている。繊維強化複合材料の強化繊維としては、炭素繊維が最も広く使用されている。
【0003】
ところで、繊維強化複合材料を構造材料として用いる場合の重要な物性の一つに圧縮強度がある。また、構造部材として用いる場合、ボルト穴を設けることが多いため、特に有孔板の圧縮強度が重要になる。
【0004】
また、一般にポリマー系の材料は、高温および/または高湿条件下で強度や弾性率が低下する。したがって、ポリマーをマトリックスとする繊維強化複合材料の強度などの物性も、高温あるいは高湿条件下で低下しやすい。しかし、複合材料を、航空機、車両、船舶などの構造材料として適用する場合は、高温および/または高湿条件下でも物性を十分保持することが要求される。
【0005】
繊維強化複合材料を構造材料として用いる場合、圧縮強度は、特に重要な物性である。なかでも高温、高湿条件での強度が重要になる。
【0006】
しかし、従来の繊維強化複合材料では、軽量という利点を有するものの、高温あるいは高湿条件化での圧縮強度が十分でないことがあり、適用可能な用途が制限されることがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、圧縮系の機械特性、特に高温高湿時の圧縮強度に優れ、構造材料として好適な繊維強化複合材料を成形可能な、炭素繊維およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的に沿う本発明の炭素繊維は、ハロゲンを含有する、エポキシポリエステルるいはポリウレタン化合物のいずれかの化合物、またはこれら化合物の混合物がサイジングされたものからなる(以下、第1発明に係る炭素繊維と言うこともある。)。このハロゲンとしては、たとえば臭素、フッ素、塩素などが挙げられる。
【0009】
また、本発明に係る炭素繊維は、縮合多環芳香環を含有する、エポキシポリエステルるいはポリウレタン化合物のいずれかの化合物、またはこれら化合物の混合物がサイジングされたものからなる(以下、第2発明に係る炭素繊維と言うこともある。)。
【0010】
さらに、本発明に係る炭素繊維は、上記のような炭素繊維において、吸水率が2.0%以下のエポキシ化合物がサイジングされたものからなる(以下、第3発明に係る炭素繊維と言うこともある。)。
【0011】
上記のような炭素繊維においては、サイジング剤付着前のX線光電子分光法により測定される表面酸素濃度O/Cが0.20以下であり、かつ、表面窒素濃度N/Cが0.02以上であることが、圧縮強度を一層向上させる観点から好ましい。ここで、O/Cは、炭素繊維表面における炭素(C)に対する酸素(O)の原子数比であり、N/Cは、炭素(C)に対する窒素(N)の原子数比である。
【0012】
また、本発明の炭素繊維の製造方法は、アンモニウム塩水溶液中で電解処理した後、ハロゲンを含有する、エポキシポリエステルるいはポリウレタン化合物のいずれかの化合物、またはこれら化合物の混合物をサイジング剤として炭素繊維の表面に付与することを特徴とする方法からなる(以下、第1発明に係る炭素繊維の製造方法と言うこともある。)。
【0013】
また、本発明に係る炭素繊維の製造方法は、アンモニウム塩水溶液中で電解処理した後、縮合多環芳香環を含有する、エポキシポリエステルるいはポリウレタン化合物のいずれかの化合物、またはこれら化合物の混合物をサイジング剤として炭素繊維の表面に付与することを特徴とする方法からなる(以下、第2発明に係る炭素繊維の製造方法と言うこともある。)。
【0014】
さらに、本発明に係る炭素繊維の製造方法は、上記のような製造方法において、アンモニウム塩水溶液中で電解処理した後、吸水率が2.0%以下のエポキシ化合物をサイジング剤として炭素繊維の表面に付与することを特徴とする方法からなる(以下、第3発明に係る炭素繊維の製造方法と言うこともある。)。
【0015】
上記第1発明におけるサイジング剤は、ハロゲンを含有する、エポキシ、ポリエステルポリウレタン化合物、またはこれらの混合物とするものである。ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素等があるが、特に実用上臭素が好ましい。本発明のサイジング剤化合物の対象となるマトリックスとしてはエポキシ、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂等のマトリックスを適用できるが、取り扱い性および親和性を高めるため、サイジング剤化合物と、繊維強化複合材料にする際のマトリックス樹脂が同種であることが好ましい。一方で、特に反応性、親和性の高いエポキシ化合物をサイジング剤とするのが好ましい。
【0016】
また、本発明におけるハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素等があるが、特に実用上臭素あるいはフッ素が好ましい。具体的には、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノールAジグリシジルエーテル樹脂、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、1,4−ビス[1−(2,3−エポキシプロパキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロメチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(2,3−エポキシプロパキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル]ベンゼン、4,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル等があるが、特にテトラブロムビスフェノールAジグリシジルエーテルが安価で実用上好ましい。ハロゲンが高温高湿時の圧縮強度の向上に有効な理由は明らかではないが、複合材料界面への水の侵入を防ぐ役割、または水侵入後も界面劣化が起こり難いためと考えられる。
【0017】
また、上記エポキシ化合物としては、エポキシ基を複数持つことが好ましい。サイジング剤化合物の有するエポキシ基が2つ未満であると、炭素繊維と、複合材料のマトリックス樹脂との橋渡しを有効に行うことができない。したがってエポキシ基の数は、炭素繊維とマトリックス樹脂との橋渡しを有効に行うために2個以上であることが必須である。一方、エポキシ基の数が多すぎると、サイジング剤化合物の分子間架橋の密度が大きくなり、脆性なサイジング層となって、結果としてコンポジット(複合材料)の引張強度が低下してしまうため、好ましくは6個以下、より好ましくは4個以下、さらに好ましくは2個が良い。
【0018】
このハロゲンを有するエポキシ化合物のエポキシ当量は、圧縮強度の向上効果を十分なものとする観点から、100〜2000、さらには200〜500が好ましい。
【0019】
さらに、前記第2発明におけるサイジング剤は、縮合多環芳香環を含有する、エポキシ、ポリエステルポリウレタン化合物、またはこれらの混合物とするものである。縮合多環芳香環としてはナフタレン、アントラセン、ピレン等があるが、特に取り扱い性の良いナフタレンが好ましい。具体的には、1,6−ナフタレンジグリシジルエーテル等が好ましい。縮合多環芳香環が高温高湿時の圧縮強度の向上に有効な理由は明らかでないが、耐熱性が高く、炭素繊維との親和性も高いために高温下での接着性が高く、水分の侵入を防いでいるものと考えられる。
【0020】
さらに、前記第3発明におけるサイジング剤は、吸水率が2.0%以下のエポキシ化合物とするものである。より好ましくは、吸水率1.5%以下とするものである。吸水率が2.0%を超えると、高温高湿状態の複合材料における炭素繊維とマトリックス樹脂界面への水分の侵入が、複合材料界面の剥離ないしは破壊を促進し、その結果、高温高湿時圧縮強度の低下が大きくなる。
【0021】
なお、本発明において、サイジング剤には油化シェルエポキシ社製エピコート828、エピコート834といった臭素を含まないビスフェノール型エポキシ化合物、芳香環を含まない直鎖状エポキシ化合物、ポリエチレングリコール、ポリウレタン、ポリエステルあるいは界面活性剤などの他の成分を、粘度調整、耐擦過性向上、耐毛羽性向上、収束性向上、高次加工性向上等の目的で加えてもよい。
【0022】
さらに、ブタジエンニトリルゴム等のゴムあるいはエラストマーのエポキシ変性化合物等の直鎖状化合物のエポキシ変性化合物を添加しても問題はない。
【0023】
上記のようなサイジング剤の付着量は、高温高湿時圧縮強度が低下するのを防ぐ観点から、一方、サイジング剤の消費が過大にならないようにする観点から、炭素繊維単位重量当たり0.2%以上10%以下が好ましく、0.3%以上5%以下がより好ましく、0.4%以上2%以下付与するのがさらに好ましい。そして、本発明においては、サイジング剤は一様に被覆、コーティングされているのが好ましい。
【0024】
本発明における炭素繊維自身の機械的物性としては、ストランド強度が350kgf/mm以上、より好ましくは400kgf/mm以上、さらに好ましくは450kgf/mm以上が望ましい。また、炭素繊維の弾性率は22tf/mm以上が好ましく、24tf/mm以上がより好ましく、28tf/mm以上がさらに好ましい。ストランド強度あるいは弾性率がそれぞれ、350kgf/mm未満あるいは22tf/mm未満の炭素繊維の場合には、コンポジットとしたときに、構造材として所望の特性が得られない場合がある。
【0025】
本発明における炭素繊維は、X線光電子分光法により測定される表面酸素濃度O/Cを0.20以下、好ましくは0.15以下、さらに好ましくは0.10以下とすることが望ましい。O/Cが0.20を超えると、樹脂の官能基と炭素繊維最表面との化学結合は強固になるものの、本来炭素繊維基質自身が有する強度よりもかなり低い酸化物層が炭素繊維表層を被うことになるため、結果として得られるコンポジットの圧縮特性は低いものとなってしまう。
【0026】
O/Cの下限としては、0.02以上、好ましくは0.04以上、さらに好ましくは0.06以上が望ましい。O/Cが0.02に満たないと、サイジング剤との反応性および反応量が不足し、その結果コンポジットの高温高湿時圧縮強度の向上が望めない場合がある。
【0027】
また、X線光電子分光法により測定される表面窒素濃度N/Cについては、0.02以上、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.04以上とすることが望ましい。N/Cが0.02未満の炭素繊維は、本発明における特定のサイジング剤との反応性を向上させることが、難しく、結果としてサイジング剤による高温高湿時の圧縮強度の向上効果を発現できないことがある。
【0028】
N/Cの上限としては、0.30以下、好ましくは0.25以下、さらに好ましくは0.20以下が望ましい。すなわちN/Cが0.3を超えると、サイジング剤との反応性および反応量が過剰になるだけで、圧縮強度のさらなる向上は望めず、かつ引張強度が低下する場合がある。
【0029】
本発明に係る炭素繊維を用いて繊維強化複合材料とする際に用いられるマトリックス樹脂には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられる。
これらマトリックス樹脂は特に限定されないが、熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンなどが用いられる。
【0030】
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、ジアリルフタレート樹脂などの樹脂が用いられる。また、ポリイミドやポリスルホンなどの熱可塑性樹脂のオリゴマーの末端に反応性の官能基を導入したものも用いられる。
【0031】
これらのうちでは、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂とシアネート樹脂を予備反応した樹脂およびこれらの混合物が特に好ましく用いられる。
【0032】
エポキシ樹脂としては、分子内に複数のエポキシ基を有する化合物が用いられる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールB型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、フェノール化合物とジシクロペンタジエンの共重合体を原料とするエポキシ樹脂、ジグリシジルレゾルシノール、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、トリス(グリシジルオキシフェニル)メタンのようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、トリグリシジルアミノクレゾール、テトラグリシジルキシレンジアミンのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂あるいはこれらの組合わせが好適に用いられる。
【0033】
硬化剤としては、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンのような芳香族アミン、脂肪族アミン、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸無水物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、ポリフェノール化合物、ノボラック樹脂、ポリメルカプタン、三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のようなルイス酸錯体などが挙げられる。
【0034】
これらの硬化剤には、硬化活性を高めるために適当な硬化助剤を組合わせることができる。好ましい例としては、ジシアンジアミドに、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(DCMU)を硬化助剤として組合わせる例、カルボン酸無水物やノボラック樹脂に第三アミンを硬化助剤として組合わせる例などが挙げられる。
【0035】
マレイミド樹脂は分子内に複数のマレイミド基を有する化合物で、メチレンビス−p−フェニレンジマレイミドなどが挙げられる。マレイミド樹脂は共反応物や硬化触媒と組合わせて使用することができる。共反応物には、アルケニル基、エポキシ基、アミノ基、フェノール性水酸基、シアナト基などの官能基を有する化合物が用いられる。硬化触媒としては、イミダゾール誘導体やジアザビシクロオクタンなどの強塩基性化合物を用いることができる。
【0036】
シアネート樹脂はビスフェノールA、ビスフェノールFやノボラックなどの多価フェノールのシアン酸エステルである。シアネート樹脂は硬化触媒として、コバルト、銅、亜鉛、マンガンなどの遷移金属の錯体を加えて用いることができる。硬化触媒は硬化温度を低下させるのに有用である。
【0037】
シアネート樹脂とマレイミド樹脂とを予備反応した樹脂、特にメチレンビス−p−フェニレンジマレイミドとビスフェノールAジシアネートを予備反応した樹脂が好ましい。この場合、硬化触媒として、遷移金属錯体や有機過酸化物を用いることができる。
【0038】
これらはまた、適宜組合わせて用いることができる。たとえば、シアネート樹脂とマレイミド樹脂とを予備反応した樹脂とエポキシ樹脂を配合した樹脂は、エポキシ樹脂を配合しないものと比べて硬化温度が低下するため好ましい。
【0039】
熱硬化性マトリックス樹脂には、モノエポキシ化合物などの反応性希釈剤、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリビニルブチラールなどの熱可塑性樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体などのエラストマーなどを添加して改質することができる。
【0040】
次に本発明の炭素繊維を得るための方法について説明する。炭素繊維の表面処理およびサイジング処理については次に記載するとおりであるが、炭素繊維の重合、製糸、焼成条件については拘束されるものではない。
【0041】
本発明の方法に供せられる原料炭素繊維としては、アクリル系、ピッチ系、レーヨン系等の公知の炭素繊維を適用できる。好ましくは高強度の炭素長繊維が得られやすいアクリル系炭素繊維がよい。アクリル系炭素繊維の場合を例にとって以下詳細に説明する。
【0042】
紡糸方法としては湿式、乾式、乾湿式等を採用できるが高強度糸が得られ易い湿式あるいは乾湿式が好ましい。紡糸原液にはポリアクリロニトリルのホモポリマーあるいは共重合成分の溶液あるいは懸濁液等を用いることができるが、ろ過を強化して不純物をポリマーから除去することが、高性能炭素繊維を得るために重要である。
【0043】
該紡糸原液を凝固、水洗、延伸、油剤付与して前駆体原糸とし、さらに耐炎化、炭化、さらに必要に応じて黒鉛化処理を行って炭素繊維とする。製糸、焼成工程を通して、用役あるいは雰囲気から塵埃、異物といった不純物を最小限に抑え、繊維への欠陥導入を防ぐこと、張力をかけて配向を高くすることが高性能炭素繊維を得るために重要である。炭化あるいは黒鉛化条件として、本発明炭素繊維を得るには最高熱処理温度は1100℃以上、好ましくは1400℃以上がよい。
【0044】
強度および弾性率の高い炭素繊維を得るためには細繊度の炭素繊維が好ましく、炭素繊維の単糸径で7.5μm以下、好ましくは6μm以下、さらに好ましくは5.5μm以下がよい。得られた炭素繊維はさらに表面処理および所定のサイジング処理がなされて炭素繊維となる。
【0045】
X線光電子分光法により測定される表面酸素濃度O/Cおよび表面窒素濃度N/Cを前記した特定の範囲とする炭素繊維は、アンモニウム塩水溶液中で電解処理することにより得ることができる。
【0046】
この場合の電解液としては、アンモニウムイオンを含む水溶液であれば良く、具体的には、電解質として、例えば硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、過硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、燐酸2水素アンモニウム、燐酸水素2アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム等あるいはそれらの混合物などを用いることができるが、なかでも硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウムおよび炭酸水素アンモニウムが好ましく、特に炭酸アンモニウムおよび炭酸水素アンモニウムは、水洗後および乾燥後の炭素繊維表面に残査が少なく好ましい。
【0047】
電解液の濃度としては、0.01〜5モル/l、好ましくは0.1〜1モル/lがよい。すなわち、濃度が濃いほど電解処理電圧が下がるが、臭気が強くなり環境が悪化するのでそれらから最適化することが好ましい。
【0048】
電解液温度としては0〜100℃、好ましくは10〜40℃がよい。すなわち温度が高いと臭気が強くなり環境が悪化するため低温が好ましいので、運転コストとの兼ね合いで最適化することが好ましい。
【0049】
電気量は被処理炭素繊維の炭化度に合わせて最適化することが好ましく、高弾性率糸はより大きな電気量が必要である。表層の結晶性の低下を進ませ、生産性を向上させる一方、炭素繊維基質の強度低下を防ぐ観点から、電解処理は小さい電気量で複数回処理を繰り返し行うのが好ましい。具体的には、電解槽1槽当たりの通電電気量は5クーロン/g・槽(炭素繊維1g,1槽当たりのクーロン数)以上、100クーロン/g・槽以下が好ましく、より好ましくは10クーロン/g・槽以上、80クーロン/g・槽以下、さらに好ましくは20クーロン/g・槽以上、60クーロン/g・槽以下がよい。また、表層の結晶性の低下を適度な範囲とする観点からは通電処理の総電気量は5〜1000クーロン/g、さらには10〜500クーロン/gの範囲とするのが好ましい。
【0050】
槽数としては2以上が好ましく、4以上がより好ましい。設備コストの面から10槽以下が好ましく、電気量、電圧、電流密度等から最適化することが好ましい。
【0051】
電流密度としては、炭素繊維表面を有効に酸化し、かつ安全性を損なわない観点から、電解処理液中の炭素繊維の表面積1m当たり1.5アンペア/m以上1000アンペア/m以下、好ましくは3アンペア/m以上500アンペア/mがよい。処理時間は、数秒から十数分が好ましく、さらには10秒から2分程度が好ましい。
【0052】
電解電圧は安全性の観点から25V以下、さらには0.5〜20Vが好ましい。電解処理時間は電気量、電解質濃度により最適化すべきであるが、生産性の面から数秒〜10分、好ましくは10秒〜2分程度がよい。電解処理方式としてはバッチ式、連続式いずれでもよいが、生産性がよくバラツキが小さくできる連続式が好ましい。通電方法としては、炭素繊維を電極ローラに直接接触させて通電させる直接通電、あるいは炭素繊維と電極の間に電解液等を介して通電させる間接通電のいずれも採用することができるが、電解処理時の毛羽立ち、電気スパーク等が抑えられる間接通電が好ましい。
【0053】
また、電解処理方法は、電解槽を必要槽数並べて1度通糸しても、1槽の電解槽に必要回数通糸してもよい。電解槽の陽極長は5〜100mmが好ましく、陰極長300〜1000mm、さらには350〜900mmが好ましい。
【0054】
電解処理または洗浄処理を行った後、水洗および乾燥することが好ましい。この場合、乾燥温度が高すぎると炭素繊維の最表面に存在する官能基は熱分解により消失し易いため、できる限り低い温度で乾燥することが望ましく、具体的には乾燥温度が250℃以下、さらに好ましくは210℃以下で乾燥することが望ましい。
【0055】
サイジング剤の付与手段としては特に限定されるものではないが、例えばローラを介してサイジング液に浸漬する方法、サイジング液の付着したローラに接する方法、サイジング液を霧状にして吹き付ける方法などがある。また、バッチ式、連続式いずれでもよいが、生産性がよくバラツキが小さくできる連続式が好ましい。この際、炭素繊維に対するサイジング剤有効成分の付着量が適正範囲内で均一に付着するように、サイジング液濃度、温度、糸条張力などをコントロールすることが好ましい。また、サイジング剤付与時に炭素繊維を超音波で加振させることはより好ましい。
【0056】
乾燥温度と乾燥時間は化合物の付着量によって調整すべきであるが、サイジング剤の付与に用いる溶媒の完全な除去、乾燥に要する時間を短くし、一方、サイジング剤の熱劣化を防止し、炭素繊維束が固くなって束の拡がり性が悪化するのを防止する観点から、乾燥温度は、150℃以上350℃以下であることが好ましく、180℃以上250℃以下であることがより好ましい。
【0057】
[特性の測定方法]
(1)吸水率
本発明で用いた特性および物性の測定方法は以下の通りである。
吸水率は以下の方法により求めた。サイジング剤に用いるエポキシ化合物のエポキシ価(仕込み部数をエポキシ当量で除する値)と硬化剤に用いる4,4′−ジアミノジフェニルスルホン(住友化学(株)社製スミキュアS(アミン当量62))のアミン価(仕込み部数をアミン当量で除する値)が等しくなるように混錬して調整する。引き続き、樹脂組成物を真空脱泡した後、熱風オーブン中で130℃、2時間、引き続き180℃、2時間反応させて硬化板を調整した。得られた樹脂板(60×10×2mm)を熱風オーブン中で120℃、2時間乾燥させた吸水前の重量と、100℃の水中で20時間煮沸した吸水後の重量より吸水率を求めた。
【0058】
(2)炭素繊維の表面酸素濃度(O/C)
表面酸素濃度O/C(炭素Cに対する酸素Oの原子数比)は、次の手順に従ってX線光電子分光法により求めた。先ず、溶媒でサイジング剤などを除去した炭素繊維束をカットしてステンレス製の試料支持台上に拡げて並べた後、光電子脱出角度を90゜とし、X線源としてMgKα1,2を用い、試料チャンバー内を1×10−8Torrの真空度に保つ。測定時の帯電に伴うピークの補正として、まずC1Sの主ピークの結合エネルギー値を284.6eVに合わせる。C1Sピーク面積は、282〜296eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求め、O1Sピーク面積は、528〜540eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求めた。表面酸素濃度O/Cは、上記O1Sピーク面積とC1Sピーク面積の比を、装置固有の感度補正値で割ることにより算出した原子数比で表した。なお、本実施例では島津製作所(株)製、ESCA−750を用い、上記装置固有の感度補正値は2.85であった。
【0059】
(3)炭素繊維の表面窒素濃度(N/C)
表面窒素濃度N/C(炭素Cに対する窒素Nの原子数比)は、次の手順に従ってX線光電子分光法により求めた。先ず、溶媒でサイジング剤などを除去した炭素繊維束をカットしてステンレス製の試料支持台上に拡げて並べた後、光電子脱出角度を90゜とし、X線源としてMgKα1,2を用い、試料チャンバー内を1×10−8Torrの真空度に保つ。測定時の帯電に伴うピークの補正として、まずC1Sの主ピークの結合エネルギー値を284.6eVに合わせる。C1Sピーク面積は、282〜296eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求め、N1Sピーク面積は、398〜410eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求めた。表面窒素濃度N/Cは、上記N1Sピーク面積とC1Sピーク面積の比を、装置固有の感度補正値で割ることにより算出した原子数比で表した。なお、本実施例では島津製作所(株)製、ESCA−750を用い、上記装置固有の感度補正値は1.7であった。
【0060】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
なお、以下の実施例中、炭素繊維の性能(強度、弾性率)はJIS R−7601に準じて測定したエポキシ樹脂を含浸したストランド物性であり、測定回数n=10の平均から求めた値である。
【0061】
実施例1
アクリロニトリル(AN)99.5モル%とイタコン酸0.5モル%からなる固有粘度[η]が1.80の共重合体にアンモニアを吹き込み、共重合体のカルボキシル基末端水素をアンモニウム基で置換して変性ポリマを作成し、この変性ポリマの濃度が20重量%のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を作成した。この溶液を温度60℃に調整し、温度60℃、濃度50%のDMSO水溶液に吐出した。凝固糸条を水洗し、熱水中で4倍に延伸した後、シリコーン系油剤処理を行った。この糸条を130〜160℃に加熱されたローラ表面に接触させて乾燥緻密化後、4.0kg/cmの加圧スチーム中で3倍に延伸して単糸繊度0.7d(デニール)、トータルデニール12000Dの繊維束を得た。
【0062】
上記アクリル系繊維束を230〜260℃の空気中で、延伸率1.00で加熱して耐炎化度が水分率で4.2%の耐炎化繊維に転換した。次いで、最高温度が1500℃の窒素雰囲気中で300〜700℃の温度域における昇温速度を約400℃/分、1000〜1200℃の温度域における昇温速度を約400℃/分の条件下で炭素化して原料炭素繊維を得た。
【0063】
上記原料炭素繊維を通常の電解処理装置により、先ず2.0モル%の炭酸アンモニウム水溶液を電解液として炭素繊維1g当たり20クーロンの電気量で電解表面処理し、水洗、乾燥し、続けて、臭素原子を含有するブロム化フェノールノボラック型エポキシ(日本化薬(株)製BREN301;臭素含有率41%)のジメチルアセトアミド溶液(濃度1.2重量%)に浸漬した後、180℃で乾燥した。付着量は0.8重量%で、得られた炭素繊維の強度、弾性率はそれぞれ、542kgf/mm、29.8tf/mmであった。また、サイジング剤付着前の炭素繊維のO/Cは0.18、N/Cは0.07であった。
【0064】
(A)樹脂組成物の調製
下記原料を混練し、樹脂組成物を得た。
(1)テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(エポキシ当量120)
(ELM434、住友化学工業(株)製) : 90.0部
(2)ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量172)
(エピクロン830、大日本インキ(株)製) : 10.0部
(3)ポリエーテルスルホン
(PES5003P、三井東圧化学(株)製) : 12.7部
(4)4,4′−ジアミノジフェニルスルホン
(スミキュアS、住友化学(株)製) : 35.0部
この組成においては、4,4′−ジアミノジフェニルスルホンのモル数はエポキシ基のモル数の0.175倍である。
【0065】
(B)プリプレグの作製
(A)で調製した樹脂をリバースロールコーターを用いて離型紙上に塗布量が51.7g/mになるよう塗布して樹脂フィルムを作製した。
一方向に引き揃えた前記炭素繊維を両側から、前記の樹脂フィルムではさみ、加熱加圧して樹脂を含浸させたプリプレグを積層し、ASTM−D695に規定する試験片および試験方法に従って測定した。
成形は、オートクレーブ中で、温度180℃、圧力6kgf/cmの条件で2時間行った。
【0066】
(C)圧縮強度の測定
室温圧縮強度(24℃)、および高温高湿時圧縮強度(24時間煮沸後、82℃で測定)をインストロン1128型試験機を用いて測定した。結果は以下の通りである。
室温圧縮強度 : 170kgf/mm
高温高湿時圧縮強度 : 166kgf/mm
【0067】
実施例2
フッ素原子を含有する4,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニルを付与した以外は実施例1と同様に処理して炭素繊維を得た。付着量は0.7重量%であった。圧縮強度の測定結果は以下の通りである。
室温圧縮強度 : 172kgf/mm
高温高湿時圧縮強度 : 168kgf/mm
【0068】
比較例1
サイジング剤を付与しなかった以外は実施例1と同様に処理して炭素繊維を得た。圧縮強度の測定結果は以下の通りである。
室温圧縮強度 : 168kgf/mm
高温高湿時圧縮強度 : 158kgf/mm
【0069】
比較例2
サイジング剤に臭素原子を含有しないフェノールノボラック型エポキシ(油化シェルエポキシ社製エピコート154)を用いた以外は実施例1と同様に処理して炭素繊維を得た。圧縮強度の測定結果は以下の通りである。
室温圧縮強度 : 171kgf/mm
高温高湿時圧縮強度 : 156kgf/mm
【0070】
実施例3
1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレンを付与した以外は実施例1と同様に処理して炭素繊維を得た。付着量は0.7重量%であった。圧縮強度の測定結果は以下の通りである。
室温圧縮強度 : 171kgf/mm
高温高湿時圧縮強度 : 169kgf/mm
【0071】
比較例3
1,6−ジヒドロキシナフタレンを付与した以外は実施例1と同様に処理して炭素繊維を得た。付着量は0.5重量%であった。圧縮強度の測定結果は以下の通りである。
室温圧縮強度 : 168kgf/mm
高温高湿時圧縮強度 : 158kgf/mm
【0072】
実施例4
低吸水率のエポキシである大日本インキ(株)製エピクロン152を付与した以外は実施例1と同様に処理して炭素繊維を得た。付着量は0.8重量%で、得られた炭素繊維の強度、弾性率はそれぞれ、558kgf/mm、29.9tf/mmであった。圧縮強度の測定結果は以下の通りである。
室温圧縮強度 : 174kgf/mm
高温高湿時圧縮強度 : 172kgf/mm
【0073】
(A)サイジング剤の樹脂物性
なお、本実施例においては、サイジング剤として大日本インキ(株)製エピクロン152(エポキシ当量360)85.3部、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン(アミン当量62)14.7部を混練して硬化板を調製し、得られた吸水率は1.2%であった。
【0074】
比較例4
サイジング剤にビスフェノールAジグリシジルエーテル(油化シェルエポキシ社製エピコート828)を用いた以外は実施例1と同様に処理して炭素繊維を得た。圧縮強度の測定結果は以下の通りである。また、サイジング剤の樹脂物性は、エピコート828(エポキシ当量189)75部、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン(アミン当量62)25部を混練して硬化板を調製し、得られた吸水率は3.1%であった。
室温圧縮強度 : 172kgf/mm
高温高湿時圧縮強度 : 156kgf/mm
【0075】
実施例5
電解液として0.1モル%の硫酸水溶液、電気量として炭素繊維1g当り10クーロンで処理した以外は実施例4と同様に処理して炭素繊維を得た。付着量は0.7重量%で、強度、弾性率はそれぞれ545kgf/mm、29.8tf/mmであった。また、サイジング剤付着前の炭素繊維のO/Cは0.17、N/Cは0.01であった。得られた圧縮強度の測定結果は以下の通りである。
室温圧縮強度 : 168kgf/mm
高温高湿時圧縮強度 : 164kgf/mm
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の炭素繊維およびその製造方法によるときは、炭素繊維に特定の化合物からなるサイジング剤を付与するようにしたので、圧縮系の機械特性、特に高温高湿時の圧縮強度に優れた繊維強化複合材料を実現することができる。

Claims (12)

  1. ハロゲンを含有する、エポキシポリエステルるいはポリウレタン化合物のいずれかの化合物、またはこれら化合物の混合物がサイジングされてなる炭素繊維。
  2. ハロゲンが臭素あるいはフッ素である、請求項1の炭素繊維。
  3. 縮合多環芳香環を含有する、エポキシポリエステルるいはポリウレタン化合物のいずれかの化合物、またはこれら化合物の混合物がサイジングされてなる炭素繊維。
  4. 吸水率が2.0%以下のエポキシ化合物がサイジングされてなる、請求項1ないし3のいずれかに記載の炭素繊維。
  5. サイジング剤付着量が炭素繊維単位重量当たり0.2%以上10%以下である、請求項1ないし4のいずれかに記載の炭素繊維。
  6. サイジング剤付着前のX線光電子分光法により測定される表面酸素濃度O/Cが0.20以下であり、かつ、表面窒素濃度N/Cが0.02以上である請求項1ないし5のいずれかに記載の炭素繊維。
  7. アンモニウム塩水溶液中で電解処理した後、ハロゲンを含有する、エポキシポリエステルるいはポリウレタン化合物のいずれかの化合物、またはこれら化合物の混合物をサイジング剤として炭素繊維の表面に付与することを特徴とする、炭素繊維の製造方法。
  8. ハロゲンが臭素あるいはフッ素である、請求項7の炭素繊維の製造方法。
  9. アンモニウム塩水溶液中で電解処理した後、縮合多環芳香環を含有する、エポキシポリエステルるいはポリウレタン化合物のいずれかの化合物、またはこれら化合物の混合物をサイジング剤として炭素繊維の表面に付与することを特徴とする、炭素繊維の製造方法。
  10. アンモニウム塩水溶液中で電解処理した後、吸水率が2.0%以下のエポキシ化合物をサイジング剤として炭素繊維の表面に付与することを特徴とする、請求項7ないし9のいずれかに記載の炭素繊維の製造方法。
  11. 請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維と、熱硬化性樹脂組成物とからなるプリプレグ。
  12. 請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維と、樹脂硬化物とからなる繊維強化複合材料。
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