JP3557613B2 - 光ファイバの被覆方法および被覆装置 - Google Patents

光ファイバの被覆方法および被覆装置 Download PDF

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和正 大石
薫 奥野
一郎 土屋
政浩 高城
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバの被覆方法および被覆装置に関するものであり、特に、高線速域において被覆樹脂を安定に塗布できるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ファイバの製造においては、光ファイバ母材を加熱・溶融しながら引っ張ることにより光ファイバを線引きし、その表面に2層同時被覆ダイによって樹脂を塗布しこれを硬化装置により硬化させ、キャプスタン、プーリー等を経て巻取機に巻取る方法が採られてきた。2層同時被覆ダイによって樹脂を高速に塗布する装置については、実開平2−38437号公報あるいは特開平9−86971号公報等に記載されている。
【0003】
図11は、特開平9−86971号公報に記載されている従来の光ファイバ用被覆装置の断面図である。光ファイバ1は、ニップル穴21aを出て第1被覆ダイ22のダイ穴22aへ通されるとき、第1被覆樹脂11と接触する。ダイ穴22aを出て第2被覆ダイ23のダイ穴23aへ通されるときに、第1被覆樹脂11に覆われた光ファイバ1は、さらに第2被覆樹脂15と接触し、ダイ穴23aを出て外部に引き出されて光ファイバ1に2重被覆が形成される。
【0004】
第1被覆樹脂11は、外スリーブ32の上部に設けられた第1被覆樹脂導入穴21bから、内上スリーブ30の外周溝30a、穴30bを介してニップル21の外周に設けられた第1溜め室24、第1絞り部25、さらにニップル21の先端面と第1被覆ダイ22の上面とで形成される第1被覆樹脂直交流路26を経て、ニップル穴21aの出口とダイ穴22aの入口の間の部分に供給される。第2被覆樹脂15は、外スリーブ32の下部に設けられた第2被覆樹脂導入穴22bから、内下スリーブ31の外周溝31a、穴31bを介して第2被覆ダイ23の外周に設けられた第2溜め室27、第2絞り部28、さらに第1被覆ダイ22の下面と第2被覆ダイ23の上面とで形成される第2被覆樹脂直交流路29を経て、ダイ穴22aの出口とダイ穴23aの入口との間の部分に供給される。
【0005】
このように第1被覆樹脂11は、第1溜め室24で一旦溜められた後、第1絞り部25により十分に絞られるので、全周方向にわたって均一な流れに調整され、光ファイバ1に均一な厚さの被覆が施されると記載されている。また、第1被覆樹脂直交流路26が、ニップル穴21aの出口端面とダイ穴22aの入口端面の間に形成され、光ファイバ1に対して直角に交差している。したがって、第1被覆樹脂11は、光ファイバ1に対して直交して流れるため、第1被覆樹脂11の再循環を抑制し安定に塗布することができるとも記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の被覆装置では、線引速度が速くなると、被覆外径が変動してしまうという欠点があった。
【0007】
本発明者らは、この外径変動が発生する要因についてシミュレーション及び実験により詳細な検討を行なった。その結果、第1被覆ダイ22下面のダイ穴22a出口部分が平坦であると、この出口近傍に不安定な環状低圧領域が形成されて、光ファイバ1の外周に被覆される第1被覆樹脂11が環状低圧領域に引っ張られる結果、不規則に外側へ膨出して被覆外径変動が生ずることがわかった。
【0008】
そして、この被覆外径変動を解消するためには、出口付近の流れを整える突出部を設けることが有効であることを見出した。本発明はこの知見に基づいたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
ここで、このシミュレーション結果について簡単に説明する。
【0010】
シミュレーションは、AEA Technology社製の流動解析プログラムCFX 4.1 (Flow Solver)を用いたもので、主として出口部分の形状の影響を調べた。解析条件を下記の表に示す。
【表1】
Figure 0003557613
この解析条件で、1層目ダイ穴出口が平坦なケース1(従来の被覆装置に相当)と、1層目ダイ穴出口に高さ0.1mm、裾幅0.1mmの嘴状の突起を設けたケース2(本発明の被覆装置に相当)の2種類のケースについて解析を行なった。それぞれのケースの1層目ダイ穴出口近傍の圧力分布を図1、図3に、流線ベクトルの分布を図2、図4にそれぞれ示す。
【0011】
従来の被覆装置に相当するケース1では、図1に示されるように1層目ダイ穴出口近傍に環状の低圧領域が大きく広がっていることが分かる。このため、1層目ダイ穴から出た樹脂は図2に示されるように出口近くで外側へ向かって引っ張られる。この結果、被覆の外径に膨らみが生じる。
【0012】
一方、本発明の被覆装置に相当するケース2では、図3に示されるようにこの環状低圧領域が小さくなっていることが分かる。このため、樹脂の流れも図4に示されるようにファイバの引き抜き方向にほぼ平行に揃っており、この結果、被覆の外径はケース1に比べて安定する。
【0013】
本発明者らは、出口付近に設ける突出部の形状の影響についてもシミュレーションにより調べた。図5A〜Dは、その結果を示すものであり、第1ダイ穴3aの出口近傍に生じる低圧領域とそのために起こる外径変動を模式的に示した図である。突起部材を設けない図5Aに示すケースでは、光ファイバ1近傍の第2被覆樹脂15の低圧領域15Aが広範囲に広がり、第1被覆樹脂11の膨らみ11Aが顕著になる。これに対して図5Bに示すように突起部材が円錐台形の場合は、光ファイバ1近傍の低圧領域15Aが抑制され第1被覆樹脂11の膨らみ11Aが殆ど解消されることが分かった。また、図5C、Dに示すように突起部材が殆ど円錐形となったり、あるいは頭部、底部が長くて平坦な円錐台形の場合には、低圧領域15Aの大きさを低減する効果が少なくなるという傾向が分かった。
【0014】
また、本発明者らはこれらのシミュレーション結果について、実験結果と比較を行い、突起部を頭部の短い円錐台形にすることで外径変動を抑える効果を確認した。
【0015】
本発明はこれらの知見に基づいたものであり、光ファイバに樹脂を塗布して被覆する際に、ファイバへの樹脂塗布性を向上させ、特に光ファイバの高線速域で、被覆樹脂を外径変動なく安定して塗布することができる光ファイバの被覆方法および被覆装置を提供することを目的としている。
【0016】
本発明に係る光ファイバの被覆方法は、光ファイバを、第1被覆ダイに設けられた光ファイバ外径より内径の大きな第1ダイ穴挿通させつつ、第1ダイ穴と光ファイバとの隙間に第1被覆樹脂を注入して光ファイバの外周に第1被覆樹脂を塗布する工程と、光ファイバを第2被覆ダイに設けられた第1ダイ穴より内径の大きな第2ダイ穴挿通させつつ、第2ダイ穴と光ファイバに塗布された第1被覆樹脂表面との隙間に第2被覆樹脂を注入して第1被覆樹脂上にさらに第2被覆樹脂を塗布する工程と、を備える光ファイバの被覆方法において、第1被覆ダイは、基本的に下端面が略平面状の円板形状であって、その下端面の第1ダイ穴周囲に光ファイバの通過方向に向かって第1ダイ穴出口を突出させる突起部が形成されており、この下端面と第2被覆ダイの円板状の上端面とを対向させて、第1ダイ穴と第2ダイ穴とが同軸となるよう配置し、第2被覆樹脂を第1被覆ダイの下端面と第2被覆ダイの上端面の間に形成される間隙を介して第2ダイ穴に注入する際に、下端面の平面に沿って光ファイバに向かって流れる第2被覆樹脂の流動方向をこの突起部によって光ファイバに沿う方向へと整えることにより、間隙内の第2被覆樹脂流中において光ファイバの周囲に形成される環状低圧領域を縮小することを特徴とする。
【0017】
一方、本発明の光ファイバの被覆装置は、光ファイバの外周に、第1被覆樹脂と第2被覆樹脂とを積層して塗布する光ファイバの被覆装置において、光ファイバが挿通される第1ダイ穴が形成され、基本的に下端面が略平面状の円板状で、その下端面の前記第1ダイ穴周囲に前記光ファイバの通過方向に向かって前記第1ダイ穴出口を突出させる突起部が形成されており、第1ダイ穴内の該光ファイバ外周との間に形成された空間に第1被覆樹脂が注入される第1被覆ダイと、第1ダイ穴を通過した光ファイバが挿通される第1ダイ穴と同軸の第2ダイ穴が形成され、第1被覆ダイの下端面と対向して間隙を形成する円形平板からなる上端面を有し、この間隙を介して、第2ダイ穴内の該光ファイバ外周との間に形成された空間に第2被覆樹脂が注入される第2被覆ダイとを備え、突起部は、間隙を介して第2被覆樹脂を第2ダイ穴に注入する際に、第1被覆ダイの下端面の平面に沿って光ファイバに向かって流れる前記第2被覆樹脂の流動方向を突起部によって前記光ファイバに沿う方向へと整えることにより、間隙内の第2被覆樹脂流中において光ファイバの周囲に形成される環状低圧領域を縮小するよう形成されていることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、第1被覆樹脂は第1被覆ダイの第1ダイ穴によって光ファイバの外周に塗布される。また、第2被覆樹脂は第1被覆ダイと第2被覆ダイとによって形成される間隙の周辺から中心部の第2ダイ穴へと供給され、第1被覆樹脂上に塗布される。このとき、第1ダイ穴出口には、出口方向すなわち第2ダイ穴に向かって突出し、前述したように流動してくる第2被覆樹脂内の環状低圧領域を縮小するよう形成されている突起部が設けられているので、第2被覆樹脂の流れは光ファイバ流動方向に沿う様に整えられる。このため、挿通されている光ファイバの振動も抑制され、第1ダイ穴、第2ダイ穴において第1および第2被覆樹脂を均一に塗布することができる。また、突起部先端が第2ダイ穴の入口に接近することによる振動防止の効果もある。
【0019】
本発明者らは前述の検討の結果、この突起部は、円錐台形状であることが好ましく、特に、突起部の円錐台形の高さをH、該円錐台形の底部外周と第1ダイ穴の内周面との距離をW、該円錐台形の頭部外周と第1ダイ穴の内周面との距離をL、第1ダイ穴の光ファイバ出口側の内周面直径をD1、第2ダイ穴の光ファイバ入口側の内周面直径をD2、第1被覆ダイと第2被覆ダイの間隙の距離をGとしたときに、
0.05 mm< H < 0.25mm
0.10mm < W < 0.30mm
0.05mm ≦ L < 0.1mm
0.8mm ≦ G ≦ 1.2mm
を満たし、特に、
0.05G<H<0.5G
(D2-D1)/2<W<G
を満たすことが好ましいことを見出した。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、理解を容易にするため、各図面において同一の要素には可能な限り同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。各図面の寸法は、説明のために誇張している部分があり、必ずしも実際のものと各構成要素の寸法比率は一致していない。
【0021】
本発明の被覆方法及び装置について説明する前に、被覆光ファイバの製造方法及び製造ライン全体について図6を参照して簡単に説明する。
【0022】
母材51を線引炉52で加熱して軟化させながら引張力を付加することにより細く引き伸ばして細線状の光ファイバ1に加工する。加工された光ファイバ1は強制冷却装置53に導かれて冷却され、硬化する。この光ファイバ1は、被覆装置54に導かれ、被覆樹脂タンク55、56から供給される第1及び第2の被覆樹脂11、15が外周上に塗布されて二重に被覆され、被覆ファイバ1aが製作される。この被覆ファイバ1aを紫外線照射型硬化装置57に導いて、塗布された被覆樹脂に紫外線を照射して硬化させる。被覆硬化後の被覆ファイバ1aは、キャプスタン駆動部58を介して巻き取り機59に送られ、用意されたロールに巻き取られる。
【0023】
本発明に係る被覆方法及び被覆装置は、この被覆樹脂を塗布する被覆装置54に関するものである。図7は本発明に係る被覆装置の基本構成を示す断面図である。光ファイバ1の外周に第1被覆樹脂11と第2被覆樹脂15を積層して塗布し、二重被覆ファイバ1aを製作するものである。
【0024】
この装置は、光ファイバ1が挿通される第1ダイ穴3aを有する第1被覆ダイ3と、この第1ダイ穴3aと同軸で光ファイバ1の通過方向の下流側に配置された第2ダイ穴4aを有する第2被覆ダイ4を備える。そして、光ファイバ1の外径より第1ダイ穴3aの内径が大きく、第2ダイ穴4aの内径はさらにそれより大きく設定されている。第1ダイ穴3aの光ファイバ1出口側には、第2ダイ穴4aに向かって突出する突起部5が設けられており、第1被覆ダイ3と第2被覆ダイ4の間には、第2被覆樹脂15を第2ダイ穴4aに注入するための間隙10が形成されている。また、第1ダイ穴3aは、テーパ部とこれに連続して形成された内径の小さい円筒形のランド部から構成されている。
【0025】
次に、本装置の動作、すなわち、本発明に係る被覆方法の基本動作を説明する。
【0026】
光ファイバ1は、装置内を矢印B方向に線引される。すなわち、光ファイバ1はまず第1ダイ穴3aに挿通される。このとき、第1ダイ穴3aの内周と光ファイバ1外周との間には第1被覆樹脂11が加温等により低粘度(例えば1000cps)に調整されて注入されている。この第1被覆樹脂11は、第1ダイ穴3aを高速で通過する光ファイバ1の外周面との摩擦により光ファイバ1に引っ張られ、樹脂内の圧力が上昇して光ファイバ1の外周面にほぼ均一に塗布される。
【0027】
こうして外周面に第1被覆樹脂11が塗布された光ファイバ1は突起部5の先端にある第1ダイ穴3aの出口を通過して、第2ダイ穴4aに挿通される。ここで、第2ダイ穴4aの内周と光ファイバ1上に塗布された第1被覆樹脂11表面との間には、第2被覆樹脂15が、間隙10を介して矢印A方向より注入されている。このとき、第2被覆樹脂15の粘度は、加温等により第1被覆樹脂11と同程度の低粘度(例えば1000cps)に調整されていることが好ましい。なぜなら、第1被覆樹脂11と第2被覆樹脂15の粘度が大きく異なると、第1被覆樹脂11と第2被覆樹脂15の界面での流れが乱れやすくなり、塗布された両樹脂の界面が乱れてしまうおそれがあるからである。第2ダイ穴4aに供給された第2被覆樹脂15は、第2ダイ穴4aを高速で通過する光ファイバ1外周面上に塗布されている第1被覆樹脂11の外表面との摩擦により第1被覆樹脂11に引っ張られ、樹脂内の圧力が上昇してこの第1被覆樹脂11の外表面上にほぼ均一に塗布される。このときに、第1ダイ穴3aの出口に突出部5が設けられているので、前述したように間隙10内の第2被覆樹脂15が整えられるので、光ファイバ1を囲む領域における環状低圧領域の発生が抑制される。この結果、第1ダイ穴3aを出た直後の光ファイバ1に塗布されている第1被覆樹脂11と第2被覆樹脂15の界面の変動が抑えられるので、第1被覆樹脂11の外径変動を抑えることができる。
【0028】
本発明者らは、図7に示される装置を用いて、この突起部5による第2被覆樹脂の整流効果を確認する実験を行なったので、以下にその結果について述べる。
【0029】
図8は、図7の装置における突起部5を示す縦断面図である。以下、突起部5の円錐台形の高さをH、円錐台中心の第1ダイ穴3aの内面と円錐台の底部(第1被覆ダイ3側)外周との距離をW、第1ダイ穴3aの内面と円錐台の頭部(第2被覆ダイ4側)外周との距離をL、第1被覆ダイ3の下端面と第2被覆ダイ4の上端面との間に形成された間隙10の距離をGとする。
【0030】
外径125μmの石英系光ファイバ1の外周へウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂である第1および第2被覆樹脂を積層塗布して、外径200μmの第1被覆層と外径240μmの第2被覆層を有する被覆ファイバ1aを作製した。それぞれの被覆樹脂の粘度は25℃で3000cpsであり、塗布時には加熱して粘度を1000cpsに調整した。第1ダイ穴の出力側の直径D1は0.26mm、第2ダイ穴の入力側の直径Dは0.37mmとした。比較実験に用いた突起部5の寸法及び光ファイバ1の線引速度を代えて実験を行なって得られた被覆ファイバ1aの外径安定性を調べた結果をまとめて次表に示す。
【表2】
Figure 0003557613
突起部を設けていない場合(比較例1)は、線速が500m/分以下では長さ方向に被覆外径の変動は生じないが、さらに線速を上げると少なくとも±1μmの外径変動が発生する。穴の内面と円錐台の頭部外周までの距離Lを零とした円錐形の突起部を設けた場合(比較例2)は、比較例1に比べて外径変動は減少して改善されるが、線速が800m/分になると被覆外径変動が生じるようになる。突起部を円錐台形にした場合、円錐台の底部、つまり第1被覆ダイ3側の長さWが短い場合(実施例)は、線速を1200m/分まで上げても被覆外径変動はほとんど現われなかった。しかし、円錐台の底部、つまり第1被覆ダイ3側の長さWを長くしすぎる(比較例3)と、再び被覆外径変動が生じるようになることが分かった。つまり、図1に示されるように第1ダイ穴3aの出口に円錐台形の突起部5を設けることで、第2被覆樹脂の流れを整え、被覆外径変動を抑制する効果があることが実験によっても確認された。
【0031】
そこで、さらに詳細に検討したところ、外径変動をほぼ抑制することができる突起部の寸法範囲(mm)は、
0.05 ≦ H ≦ 0.25
0.10 ≦ W ≦ 0.30
0.05 ≦ L ≦ 0.1
0.8 ≦ G ≦ 1.2
であり、さらに好ましい範囲は、
0.05G < H < 0.5G
(D2-D1)/2 < W < G
0.01mm ≦ L < W
であることが分かった。
【0032】
以下に本発明に係る光ファイバ被覆装置の好適な実施形態のいくつかについて詳細に説明する。これらの基本構成は図7に示す装置に示されたものである。
【0033】
図9は、本発明に係る光ファイバ被覆装置の第1の実施形態の断面図である。この装置は、ニップル2、第1被覆ダイ3、第2被覆ダイ4が組み合わされて構成されている。これら3つの部材を組み合わせるために、内スリーブ6、外スリーブ7が用いられている。光ファイバ1は、ニップル穴2aを出て第1被覆ダイ3の第1ダイ穴3aを通過する際に、この第1ダイ穴3a内に充填されている第1被覆樹脂11と接触することにより、第1被覆樹脂11が光ファイバ1の外周に塗布される。こうして第1被覆樹脂11に覆われた光ファイバ1は、第1ダイ穴3aを出て第2被覆ダイ4の第2ダイ穴4aを通過する際に、さらに第2被覆樹脂15に接触してその外周に第2被覆樹脂が塗布される。このようにして、第2ダイ穴4aから下に引き出された光ファイバ1には2重被覆が形成される。
【0034】
各部材の形状について説明する。ニップル2は、中心にニップル穴2aを有する厚肉の略円筒形状である。このニップル2の外周面の中間部には、円周方向に溝を有し、この溝は上側において深く下方向にテーパ状に浅くされ、第1溜め室8が形成されている。この第1溜め室8の下側に当たる位置のニップル2の外径を後述する内スリーブ6の内径より若干小さくすることで、内スリーブ6の内周面との境界に沿って第1絞り部9が形成されている。ニップル2の下端面はニップル穴2aと直交する円形平面であり、その周辺部にはこの下端面の下側に形成される後述の第1直交流路10の間隙を確保するために3箇所以上の凸部2bが設けられる。ニップル穴2aは、上から順に内径の大きい円柱状開口部、テーパ状開口部、内径が小さく短区間の円柱状開口部から形成されている。
【0035】
第1被覆ダイ3は、中心に第1ダイ穴3aを有し、ニップル穴2aおよび第1ダイ穴3aに直交する平面状の上端面および下端面を有する円板である。この上端面とニップル2の下端面との間隙が第1直交流路10を形成しており、装置に挿通される光ファイバ1とは直角に交差する。また、この下端面と後述する第2被覆ダイ4の上端面との間隙は第2直交流路14を形成しており、同じく挿通される光ファイバ1と直角に交差する。さらに、この下端面の第1ダイ穴3a出口には、突起部5が設けられている。第1ダイ穴3aは、上から順にテーパ部、内径の小さなランド部により構成されており、テーパ部の上部開口の内径は、ニップル穴2aの最下部の開口の内径よりも大きい。
【0036】
第2被覆ダイ4は、中心に第2ダイ穴4aを有する肉厚の略円筒形状である。その上端面は第1ダイ穴3aおよび第2ダイ穴4aと直交する円形平面である。そして、上端側で、第2被覆ダイ4の外径を後述する内スリーブ6の内径よりも若干小さくすることで内スリーブ6の内周面との境界に沿って第2絞り部13が形成されている。また、第2被覆ダイ4の中間部は、第2絞り部13の下側に隣接する円周方向に溝を有しており、この溝は上側において浅く下方向にテーパ状に深くすることで第2溜め室12が形成されている。さらに、第2被覆ダイ4下側には、外径が若干突出する段差部が形成されている。
【0037】
第2ダイ穴4aは、短区間の内径が平行なランド部のみからなり、その下端は内径の大きな円柱状開口部へと接続されている。第1ダイ穴3aの下側開口の内径よりも大きい。このように、第2ダイ穴4aにはテーパ部がないため、穴内で第2被覆樹脂15の流体圧力が過剰に高くならず、第2被覆樹脂15の内側に存在する第1被覆樹脂11を押しつぶすことがない。また、第2ダイ穴4aのランド部の加工精度を向上させることができ、第2被覆についても光ファイバ1の高線速域での塗布性を悪化させることがない。
【0038】
内スリーブ6は、薄肉の略円筒形状であり、軸方向の位置によって内径を変えることで内周面に段差が形成されている。この段差を利用してニップル2、第1被覆ダイ3、第2被覆ダイ4は内スリーブ6の所定の位置に固定される。
【0039】
外スリーブ7は、薄肉の略円筒形状であり、上端部近傍に第1被覆樹脂導入穴7aと第2被覆樹脂導入穴7bとを有し、これらは組み立てられた状態において、それぞれ第1溜め室8、第1溜め室12に接続される。
【0040】
次に、この装置の組立方法を説明する。まず、第1被覆ダイ3を内スリーブ6に上側からはめ込み、中間部近傍に形成されている段差部を利用して位置決めする。次いで、ニップル2を内スリーブ6に上側からはめ込み、第1被覆ダイ3の上面に配置する。第1被覆ダイ3の上面とニップル2の下面との間隔はニップル2の下面に設けられた凸部2bの高さによって定まる。最後に、第2被覆ダイ4を内スリーブ6に下側からはめ込み、第2被覆ダイ4の下端に形成された段差部を利用して位置決めする。最後に、組み立てた全体を外スリーブ7に、上側から蓋16を取り付けて各部材を固定する。
【0041】
こうして組み立てられた装置における第1、第2被覆樹脂11、15を導入する流路について以下に説明する。第1被覆樹脂11は、第1被覆樹脂導入穴7aから加圧供給され、内スリーブ6の外周溝6aおよび穴6bを介し、ニップル2の第1溜め室8に供給される。この第1溜め室8内の第1被覆樹脂はさらに、第1絞り部9を介して第1直交流路10を装置の軸中心方向へと供給され、ニップル穴2aの出口と第1ダイ穴3aの入口の間の部分に到達する。
【0042】
一方、第2被覆樹脂15は、第2被覆樹脂導入穴7bから加圧供給され、内スリーブ6の外周溝6cおよび穴6dを介し、第2被覆ダイ4の第2溜め室12に供給される。この第2溜め室12内の第2被覆樹脂は、第2絞り部13を介して第2直交流路14を装置の軸中心方向へと供給され、第1ダイ穴3aの出口と第2ダイ穴4aの入口の間の部分に到達する。
【0043】
光ファイバ1は、ニップル穴2aから差し込まれ、第1被覆ダイ3の第1ダイ穴3aを通過する際に、注入されている第1被覆樹脂11中を通過する。そして光ファイバ1には、第1被覆樹脂11が被覆された状態で第2被覆ダイ4の第2ダイ穴4aを通過する際に、注入されている第2被覆樹脂15中を通過し、第2被覆樹脂15が被覆された状態で外部に引き出され、光ファイバ1の外周に2重被覆が形成される。
【0044】
ここで、第1被覆樹脂11は、第1溜め室8および第1絞り部9により、全周方向にわたって均一な流れに整流されてから第1直交流路10へと導かれるので、第1直交流路10内の第1被覆樹脂11は、光ファイバ1に対して直交して流れるようになる。その結果、光ファイバ1に均一な厚さの第1被覆を施すことができると共に、第1被覆樹脂11の再循環を抑制することができる。
【0045】
また、第2被覆樹脂15は、第2溜め室12および第2絞り部13により、全周方向にわたって均一な流れに整流されてから第2直交流路14へと導かれるので、第2直交流路14内の第2被覆樹脂15は、第1被覆樹脂11が外周面上に塗布された光ファイバ1に対して直交して流れるようになる。その結果、第1被覆樹脂11の場合と同様に、均一な厚さの第2被覆を施すことができる。
【0046】
図10は、本発明に係る被覆装置の別の実施形態を示す図である。この装置は、第1被覆ダイ3、第2被覆ダイ4を内スリーブ6により組み合わせて構成されている。基本的な構成は、図7に示される装置と同一である。
【0047】
光ファイバ1は、第1被覆ダイ3の第1ダイ穴3aを通過する際に、注入されている第1被覆樹脂11に接触し、この第1被覆樹脂が塗布される。そして、第1ダイ穴3aを出て第2被覆ダイ4の第2ダイ穴4aを通過する際に、第1被覆樹脂11に覆われた光ファイバ1は、さらに第2被覆樹脂15に接触し、第2被覆樹脂が塗布されることにより、第2ダイ穴4aから下に引き出された光ファイバ1には2重被覆が形成される。
【0048】
次に、各部材の形状について説明する。第1被覆ダイ3は、上部に樹脂導入穴3b、中心部に第1ダイ穴3aを有し、第1ダイ穴3aに直交する平面状の下端面を有する略円筒形状である。この下端面と後述する第2被覆ダイ4の上端面との間隙は第2直交流路10を形成している。さらに、この下端面には第1ダイ穴3a出口に突起部5が設けられている。第1ダイ穴3aは、上から順にテーパ部、内径の小さな平行なランド部により構成されている。
【0049】
第2被覆ダイ4は、中心に第2ダイ穴4aを有する肉厚の略円筒形状である。その上端面は第1ダイ穴3aおよび第2ダイ穴4aと直交する円形平面である。そして、第2被覆ダイ4は、上端側においては、外径を後述する内スリーブ6の内径よりも若干小さくすることにより、内スリーブ6の内周面との境界に沿って絞り部13が形成されている。さらに、絞り部13の下側にあたる第2被覆第4の中間部には、円周方向に溝が形成されており、この溝はその深さを上側を浅く下方向をテーパ状に深くすることにより溜め室12として機能する。
【0050】
第2ダイ穴4aは、短区間の平行なランド部のみが形成されており、その下方で内径の大きな円柱状開口部に接続されている。このランド部開口の内径は、第1ダイ穴3aの下側の開口の内径よりも大きい。このように、第2ダイ穴4aにはテーパ部がないため、穴内で第2被覆樹脂15の流体圧力が過剰に高くならず、第2被覆樹脂15の内側に存在する第1被覆樹脂11を押しつぶすことがない。また、第2ダイ穴4aの平行なランドの加工精度を向上させることができ、第2被覆についても光ファイバ1の高線速域での塗布性を悪化させることがない。
【0051】
内スリーブ6は、略円筒形状であり、上端部近傍に第1被覆樹脂導入穴6a、下端部近傍に第2被覆樹脂導入穴6bを有する。また、第1被覆ダイ3、第2被覆ダイ4を所定の位置に固定するために、軸方向の位置によって内径を変えることで内周面に段差が形成されている。
【0052】
次に、この装置の組立方法を説明する。まず、第2被覆ダイ3を内スリーブ6に下側からはめ込み、それぞれの底部に設けられた段差により位置決めする。次いで、第1被覆ダイ3を内スリーブ6に上側からはめ込み、中間部に設けられた段差によって位置決めする。この結果、第1被覆ダイ3の下端面と第2被覆ダイ4の上端面の間に後述する間隙が設けられる。最後に、内スリーブ6を図示してない外スリーブに挿入し、上から図示していない蓋を取り付けることで各部材を固定する。
【0053】
続いて、第1、第2被覆樹脂11、15のそれぞれの流路について説明する。第1被覆樹脂11は、第1被覆樹脂導入穴6aから供給され、樹脂導入穴3bを介して第1被覆樹脂ダイ3の第1ダイ穴3aに供給される。一方、第2被覆樹脂15は、第2被覆樹脂導入穴6bから加圧供給され、第2被覆ダイ4の溜め室12に供給される。この第2溜め室12の第2被覆樹脂は、さらに絞り部13を介して、直交流路10内を外周から中心に向かって径方向に流れ、第1ダイ穴3aの出口と第2ダイ穴4aの入口の間の部分に到達する。この実施形態では、各構成部材の結合により1個の光ファイバ用被覆装置を構成しているため、第1、第2被覆樹脂11、15の流路を形成するための各構成部材の加工を容易にすることができる。
【0054】
この装置においても、突起部5が第2被覆樹脂の流れを整える効果により第1被覆樹脂と第2被覆樹脂の界面の流れの乱れを抑えることが可能であり、結果として高速線域でも外径変動のない二重被覆ファイバを得ることができる。
【0055】
【産業上の利用可能性】
本発明は、二重被覆ファイバの効果的な製作に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】被覆装置の被覆外径変動についてのシミュレーション結果を示す図であり、従来の被覆装置についての被覆樹脂の圧力分布を示す。
【図2】被覆装置の被覆外径変動についてのシミュレーション結果を示す図であり、従来の被覆装置についての被覆樹脂の流線ベクトル分布を示す。
【図3】被覆装置の被覆外径変動についてのシミュレーション結果を示す図であり、本発明の被覆装置についての被覆樹脂の圧力分布を示す。
【図4】被覆装置の被覆外径変動についてのシミュレーション結果を示す図であり、本発明の被覆装置についての被覆樹脂の流線ベクトル分布を示す。
【図5】第1ダイ穴の出口付近に設けられる突起部の形状の影響を示した模式図である。
【図6】本発明に係る被覆装置を含めた被覆光ファイバ製造ラインの全体構成図である。
【図7】本発明に係る被覆装置の基本構成を示す断面図である。
【図8】図7の基本構成における突起部の構成を示す断面図である。
【図9】本発明に係る被覆装置の一実施形態の構成を示す断面図である。
【図10】本発明に係る被覆装置の別の実施形態の構成を示す断面図である。
【図11】従来の被覆装置の構成を示す断面図である。

Claims (5)

  1. 光ファイバを、第1被覆ダイに設けられた前記光ファイバ外径より内径の大きな第1ダイ穴挿通させつつ、前記第1ダイ穴と前記光ファイバとの隙間に第1被覆樹脂を注入して前記光ファイバの外周に前記第1被覆樹脂を塗布する工程と、前記光ファイバを第2被覆ダイに設けられた前記第1ダイ穴より内径の大きな第2ダイ穴挿通させつつ、前記第2ダイ穴と前記光ファイバに塗布された前記第1被覆樹脂表面との隙間に第2被覆樹脂を注入して前記第1被覆樹脂上にさらに前記第2被覆樹脂を塗布する工程と、を備える光ファイバの被覆方法において、
    前記第1被覆ダイは、基本的に下端面が略平面状の円板形状であって、その下端面の前記第1ダイ穴周囲に前記光ファイバの通過方向に向かって前記第1ダイ穴出口を突出させる突起部が形成されており、該下端面と前記第2被覆ダイの円板状の上端面とを対向させて、前記第1ダイ穴と前記第2ダイ穴とが同軸となるよう配置し、前記第2被覆樹脂を前記第1被覆ダイの下端面と前記第2被覆ダイの上端面の間に形成される間隙を介して前記第2ダイ穴に注入する際に、下端面の平面に沿って光ファイバに向かって流れる前記第2被覆樹脂の流動方向を前記突起部によって前記光ファイバに沿う方向へと整えることにより、前記間隙内の前記第2被覆樹脂流中において前記光ファイバの周囲に形成される環状低圧領域を縮小することを特徴とする光ファイバの被覆方法。
  2. 光ファイバの外周に、第1被覆樹脂と第2被覆樹脂とを積層して塗布する光ファイバの被覆装置において、
    前記光ファイバが挿通される第1ダイ穴が形成され、基本的に下端面が略平面状の円板状で、その下端面の前記第1ダイ穴周囲に前記光ファイバの通過方向に向かって前記第1ダイ穴出口を突出させる突起部が形成されており、前記第1ダイ穴内の該光ファイバ外周との間に形成された空間に前記第1被覆樹脂が注入される第1被覆ダイと、
    前記第1ダイ穴を通過した前記光ファイバが挿通される前記第1ダイ穴と同軸の第2ダイ穴が形成され、前記第1被覆ダイの下端面と対向して間隙を形成する円形平板からなる上端面を有し、前記間隙を介して、前記第2ダイ穴内の該光ファイバ外周との間に形成された空間に前記第2被覆樹脂が注入される第2被覆ダイとを備え、
    前記突起部は、前記間隙を介して前記第2被覆樹脂を前記第2ダイ穴に注入する際に、前記第1被覆ダイの下端面の平面に沿って光ファイバに向かって流れる前記第2被覆樹脂の流動方向を前記突起部によって前記光ファイバに沿う方向へと整えることにより、前記間隙内の前記第2被覆樹脂流中において前記光ファイバの周囲に形成される環状低圧領域を縮小するよう形成されていることを特徴とする光ファイバの被覆装置。
  3. 前記突起部は、円錐台形状であることを特徴とする請求項2記載の光ファイバの被覆装置。
  4. 前記突起部の円錐台形の高さをH、該円錐台形の底部外周と前記第1ダイ穴の内周面との距離をW、該円錐台形の頭部外周と前記第1ダイ穴の内周面との距離をL、前記第1ダイ穴の前記光ファイバ出口側の内周面直径をD1、前記第2ダイ穴の前記光ファイバ入口側の内周面直径をD2、前記第1被覆ダイと前記第2被覆ダイの間隙の距離をGとしたときに、
    0.05G<H<0.5G
    (D−D)/2<W<G
    0.01mm≦L<W
    を満たすことを特徴とする請求項3記載の光ファイバの被覆装置。
  5. 前記突起部の円錐台形の高さをH、該円錐台形の底部外周と前記第1ダイ穴の内周面との距離をW、該円錐台形の頭部外周と前記第1ダイ穴の内周面との距離をL、前記第1被覆ダイと前記第2被覆ダイの間隙の距離をGとしたときに、
    0.05mm<H<0.25mm
    0.10mm<W<0.30mm
    0.05mm≦L<0.1mm
    0.8mm≦G≦1.2mm
    を満たすことを特徴とする請求項3記載の光ファイバの被覆装置。
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