JPH0986971A - 光ファイバ用被覆装置 - Google Patents

光ファイバ用被覆装置

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JPH0986971A
JPH0986971A JP7247396A JP24739695A JPH0986971A JP H0986971 A JPH0986971 A JP H0986971A JP 7247396 A JP7247396 A JP 7247396A JP 24739695 A JP24739695 A JP 24739695A JP H0986971 A JPH0986971 A JP H0986971A
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JP
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coating
die
optical fiber
hole
resin
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JP7247396A
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Inventor
Kazumasa Oishi
和正 大石
Hiroaki Ota
博昭 太田
Ichiro Tsuchiya
一郎 土屋
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/12General methods of coating; Devices therefor

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  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバに樹脂を塗布して被覆する際、フ
ァイバの塗布性を向上させることができる光ファイバ用
被覆装置を提供する。 【解決手段】 ニップル2、第1の被覆ダイ3、第2の
被覆ダイ4の3つの部材が組み合わされて光ファイバ1
に2層被覆を一括して施す光ファイバ被覆装置である。
これらを組み合わせるために、内上スリーブ5、内下ス
リーブ6、外スリーブ7が用いられる。光ファイバ1
は、ニップル穴2aを出て第1の被覆ダイ3のダイ穴3
aへ通されるときに、第1の被覆樹脂11に接触する。
ダイ穴22aを出て第2の被覆ダイ4のダイ穴4aに通
されるときに、第1の被覆樹脂11に覆われた光ファイ
バ1は、さらに第2の被覆樹脂15に接触し、ダイ穴4
aから下に引き出されて光ファイバ1に2重被覆が形成
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバに樹脂
を塗布して被覆する光ファイバ用被覆装置に関するもの
であり、特に、高線速域にて被覆樹脂を安定に塗布する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバの製造においては、プ
リフォームを加熱して溶かしながら引っ張ることにより
光ファイバを線引きし、その表面に樹脂等の被覆を施し
これを硬化装置により硬化させ、キャプスタン,プーリ
ー等を経て巻き取り機に巻き取っている。光ファイバに
被覆を施す装置は、例えば、実開平2−38437号公
報,実開平2−38438号公報,特公平5−4347
号公報等で知られている。
【0003】図2は、従来の光ファイバ被覆装置の断面
図である。図中、1は光ファイバ、11は第1の被覆樹
脂、15は第2の被覆樹脂、21はニップル、21aは
ニップル穴、21bは第1の被覆樹脂導入穴、22は第
1の被覆ダイ、22aはダイ穴、22bは第2の被覆樹
脂導入穴、23は第2の被覆ダイ、23aはダイ穴、2
4は第1の溜め室、25は第1の絞り部、26は第1の
直交流路、27は第2の溜め室、28は第2の絞り部、
29は第2の直交流路である。この従来技術は、上述し
た実開平2−38437号公報で知られたものであり、
ポイントとも呼ばれるニップル21、第1の被覆ダイ2
2、第2の被覆ダイ23を組み合わせた光ファイバ被覆
装置である。
【0004】光ファイバ1は、ニップル穴21aを出て
第1の被覆ダイ22のダイ穴22aへ通されるときに、
第1の被覆樹脂11と接触する。ダイ穴22aを出て第
2の被覆ダイ23のダイ穴23aへ通されるときに、第
1の被覆樹脂11に覆われた光ファイバ1は、さらに第
2の被覆樹脂15と接触し、ダイ穴23aを出て外部に
引き出されて光ファイバ1に2重被覆が形成される。
【0005】第1の被覆樹脂11は、ニップル21の外
周に設けられた第1の被覆樹脂導入穴21bから、ニッ
プル21と第1の被覆ダイ22との内部境界に沿って設
けられた、第1の溜め室24,第1の絞り部25,第1
の被覆樹脂直交流路25を経て、ニップル穴21aの出
口とダイ穴22aの入口の間の部分に供給される。第2
の被覆樹脂15は、第1の被覆ダイ22の外周に設けら
れた第2の被覆樹脂導入穴22bから、第1の被覆ダイ
22と第2の被覆ダイ23の内部境界に沿って設けられ
た、第2の溜め室27,第2の絞り部28,第2の被覆
樹脂直交流路29を経て、ダイ穴22aの出口とダイ穴
23aの入口の間の部分に供給される。
【0006】このように、第1の被覆樹脂11は、第1
の溜め室24で一旦溜められた後、第1の絞り部25に
より十分に絞られ、その結果、全周方向にわたって均一
な流れに調整され、光ファイバ1に均一な厚さの被覆を
施すことができるようにしている。また、第1の被覆樹
脂直交流路25が、ニップル穴21aの出口端面とダイ
穴22aの入口端面の間に形成され、光ファイバ1に対
して直角に交差している。したがって、第1の被覆樹脂
11は、光ファイバ1に対して直交して流れるため、第
1の被覆樹脂11の再循環を抑制し、これに起因する振
動による光ファイバ1の偏心を防止している。第2の被
覆樹脂15についても同様であり、均一な厚さの被覆を
施すとともに光ファイバ1の偏心を防止している。
【0007】しかし、第1の被覆ダイ22は、第1の被
覆樹脂導入穴21bからの第1の被覆樹脂11の流路
と、第2の被覆樹脂導入穴22bからの第2の被覆樹脂
15の流路を形成するため、複雑な形状をとらざるを得
ない。そのため、ダイ穴22aの加工精度が低下し、光
ファイバ1の高線速域での塗布性を悪化させ、被覆の偏
肉を誘発するという問題がある。
【0008】また、上述した従来例では、ダイ穴22
a,23aの穴形状について特に言及されていないが、
図示を省略する実開平2−38438号公報に記載の従
来例では、ダイ穴22a,23aの各出口側において
は、これらの出口に向かって小さくなるテーパ面を形成
している。そして、このテーパ面の調心作用によって光
ファイバ1の偏心を防止している。しかし、ダイ穴23
aに長いテーパが形成されている場合、穴内で被覆樹脂
の流体圧力が過剰に高くなるため、第2の被覆樹脂15
の内側に存在する第1の被覆樹脂11を押しつぶし、こ
れを変形させてしまうという問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、光ファイバに樹脂を塗布し
て被覆する際、ファイバの塗布性を向上させ、特に光フ
ァイバの高線速域において、被覆の偏肉を誘発すること
なく被覆樹脂を安定に塗布し、さらに、内側の被覆の変
形を防止することができる光ファイバ用被覆装置を提供
することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
おいては、ニップル、第1の被覆ダイ、第2の被覆ダイ
が組み合わされて光ファイバに2層被覆を施す光ファイ
バ被覆装置において、前記第1の被覆ダイは、中心にダ
イ穴を有し該ダイ穴に直交する平坦な上端面および下端
面を有する円盤であり、前記ニップルと前記上端面の間
には第1の直交流路を有し、前記下端面と前記第2の被
覆ダイの間には第2の直交流路を有し、前記ニップルの
周囲には第1の被覆樹脂を周方向に均一な流れに整流し
前記第1の直交流路へ導く第1の整流部を有し、前記第
2の被覆ダイの周囲には第2の被覆樹脂を周方向に均一
な流れに整流し前記第2の直交流路へ導く第2の整流部
を有することを特徴とするものである。
【0011】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の光ファイバ用被覆装置において、前記第1の
被覆ダイの上端面および下端面が、前記ダイの穴径の1
0倍以上の範囲において平坦であることを特徴とするも
のである。
【0012】請求項3に記載の発明においては、請求項
1または2に記載の光ファイバ用被覆装置において、前
記第1の被覆ダイの前記ダイ穴には、出口に向かって小
さくなるテーパと、該テーパに引き続き平行なランドが
形成されており、前記第2の被覆ダイのダイ穴には、平
行なランドのみが形成されていることを特徴とするもの
である。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の光
ファイバ被覆装置の断面図である。図中、図2と同様な
部分には同じ符号を用いて説明を省略する。2はニップ
ル、2aはニップル穴、3は第1の被覆ダイ、3aはダ
イ穴、4は第2の被覆ダイ、4aはダイ穴、5は内上ス
リーブ、5aは外周溝、5bは穴、6は内下スリーブ、
6aは外周溝、6bは穴、7は外スリーブ、7aは第1
の被覆樹脂導入穴、7bは第2の被覆樹脂導入穴、8は
第1の溜め室、9は第1の絞り部、10は第1の直交流
路、12は第2の溜め室、13は第2の絞り部、14は
第2の直交流路である。
【0014】この実施の形態は、ニップル2、第1の被
覆ダイ3、第2の被覆ダイ4の3つの部材が組み合わさ
れて光ファイバ1にプライマリ樹脂,セカンダリ樹脂の
2層被覆を一括して施す光ファイバ被覆装置である。こ
れら3つの部材を組み合わせるために、内上スリーブ
5、内下スリーブ6、外スリーブ7が用いられる。光フ
ァイバ1は、ニップル穴2aを出て第1の被覆ダイ3の
ダイ穴3aへ通されるときに、第1の被覆樹脂11に接
触する。ダイ穴3aを出て第2の被覆ダイ4のダイ穴4
aに通されるときに、第1の被覆樹脂11に覆われた光
ファイバ1は、さらに第2の被覆樹脂15に接触し、ダ
イ穴4aから下に引き出されて光ファイバ1に2重被覆
が形成される。
【0015】各部材の形状について説明する。ニップル
2は、中心にニップル穴3aを有する厚肉の略円筒形状
である。上端部近傍において、外径を若干突出させて段
差部を形成する。中間部において、円周方向に溝を有
し、この溝は上側において深く下方向にテーパ状に浅く
され、第1の溜め室8を形成する。この第1の溜め室8
の下側隣接部においては、外径を後述する内上スリーブ
5の内径よりも若干小さくし、内上スリーブ5の内周面
との境界に沿って第1の絞り部9を形成する。下端面は
ニップル穴2aと直交する円形平面である。ニップル穴
2aは、上から順に内径の大きな円柱状開口部、テーパ
状開口部、内径が小さく短区間の円柱状開口部となって
いる。
【0016】第1の被覆ダイ3は、中心にダイ穴3aを
有し、ニップル穴2aおよびダイ穴3aに直交する平面
状の上端面および下端面を有する円盤である。この上端
面とニップル2の下端面の隙間は第1の直交流路を形成
し、光ファイバ1と直角に交差する。また、この下端面
と後述する第2の被覆ダイ4の上端面の隙間は第2の直
交流路を形成し、同じく光ファイバ1と直角に交差す
る。ダイ穴3aは、上から順にテーパ部、内径の小さな
ランド部となっており、上側の開口の内径は、ニップル
穴3aの下側の開口の内径よりも大きい。このように、
第1の被覆ダイ3が円盤状であるため、ダイ穴3aの加
工精度が向上し、光ファイバ1の高線速域での塗布性を
悪化させることがない。
【0017】第2の被覆ダイ4は、中心にダイ穴4aを
有する厚肉の略円筒形状である。上端面はダイ穴3aお
よびダイ穴4aと直交する円形平面である。上端側にお
いては、外径を後述する内下スリーブ6の内径よりも若
干小さくして、内下スリーブ6の内周面との境界に沿っ
て第2の絞り部13を形成している。第2の絞り部13
の下側に隣接する中間部においては、円周方向に溝を有
し、この溝は上側において浅く下方向にテーパ状に深く
して第2の溜め室12を形成する。下端においては、外
径を若干突出させて段差部を形成する。
【0018】ダイ穴4aは、短区間の平行なランド部の
みが形成されており、その下方は内径の大きな円柱状開
口部につながっている。ランド部の開口の内径は、ダイ
穴3aの下側の開口の内径よりも大きい。このように、
ダイ穴4aにはテーパ部がないため、穴内で第2の被覆
樹脂15の流体圧力が過剰に高くならず、第2の被覆樹
脂15の内側に存在する第1の被覆樹脂11を押しつぶ
すことがない。また、ダイ穴4aの平行なランドの加工
精度が向上し、第2の被覆についても光ファイバ1の高
線速域での塗布性を悪化させることがない。
【0019】内上スリーブ5は、薄肉の略円筒形状であ
り、上下の端部近傍において内径および外径を若干大き
くして段差を形成する。幅広の外周溝5aを周方向に有
し、外周溝5aの1または複数箇所に穴5bを有する。
この穴5bは、組み立てられた状態においては、ニップ
ル2の第1の溜め室8につながる。
【0020】内下スリーブ6は、内上スリーブ5と上下
対称になりうる薄肉の略円筒形状であり、上下の端部近
傍において内径および外径を若干大きくして段差を形成
し、幅広の外周溝6aを周方向に有し、外周溝6aの1
または複数箇所に穴6bを有する。この穴6bは、組み
立てられた状態においては、第2の被覆ダイ4の第2の
溜め室12につながる。
【0021】外スリーブ7は、薄肉の円筒形状であり、
上端部近傍に第1の被覆樹脂導入穴7a、下端部近傍に
第2の被覆樹脂導入穴7bを有し、組み立てられた状態
においては、それぞれ外周溝5a,6aにつながる。
【0022】次に、各構成部材の結合関係を説明する。
ニップル2は、内上スリーブ5に上側からはめ込み、上
端部近傍の両者の段差部により位置決めして取り付け
る。第1の被覆ダイ3は、内上スリーブ5の下端部近傍
の段差部に下側からはめ込み位置決めして取り付ける。
内下スリーブ6は、その上端部近傍の段差部を第1の被
覆ダイ3にはめ込み位置決めして取り付ける。内上スリ
ーブ5の下端部と内下スリーブ6の上端部とは第1の被
覆ダイ3の外周上で突き合わせる。第2の被覆ダイ4
は、内下スリーブ6に下側からはめ込み、下端部近傍に
設けられた両者の段差部により位置決めして取り付け
る。内上スリーブ5および内下スリーブ6は、薄肉の略
円筒形状の外スリーブ7にはめ込んで取り付ける。
【0023】第1,第2の被覆樹脂11,15の流路に
ついて説明する。プライマリ樹脂である第1の被覆樹脂
11は、第1の被覆樹脂導入穴7aから加圧供給され、
内上スリーブ5の外周溝5aおよび穴5bを介し、ニッ
プル2の第1の溜め室8に供給される。この第1の溜め
室8から第1の絞り部9、第1の直交流路10を中心方
向に供給され、ニップル穴2aの出口とダイ穴3aの入
口の間の部分に到達する。
【0024】一方、セカンダリ樹脂である第2の被覆樹
脂15は、第2の被覆樹脂導入穴7bから加圧供給さ
れ、内下スリーブ6の外周溝6aおよび穴6bを介し、
第2の被覆ダイ4の第2の溜め室12に供給される。こ
の第2の溜め室12から第2の絞り部13、第2の直交
流路14を中心方向に供給され、ダイ穴3aの出口とダ
イ穴4aの入口の間の部分に到達する。
【0025】この実施の形態では、各構成部材の結合に
より1個の光ファイバ用被覆装置を構成しているため、
第1,第2の被覆樹脂11,15の流路を形成するため
の各構成部材の加工を容易にすることができる。第1の
被覆ダイ3については既に述べたが、ニップル2および
第2の被覆ダイ4については、内部に流路を形成する必
要がない。
【0026】光ファイバ1は、ニップル穴2aから第1
の被覆ダイ3のダイ穴3aを通過した後、第1の被覆樹
脂11中を通過し、ダイ穴3aのテーパ部、平行なラン
ド部を通過し、第1の被覆樹脂11が被覆された状態と
なって第2の被覆樹脂15中を通過し、第2の被覆ダイ
4のダイ穴4aを通過し、第2の被覆樹脂15が被覆さ
れた状態となって外部に引き出され、光ファイバ1に2
重被覆が形成される。
【0027】ここで、第1の被覆樹脂11は、第1の溜
め室8および第1の絞り部9により、全周方向にわたっ
て均一な流れに整流され、第1の直交流路10へ導か
れ、第1の被覆樹脂11は、光ファイバ1に対して直交
して流れるようになる。その結果、光ファイバ1に均一
な厚さの被覆を施すことができるとともに、第1の被覆
樹脂11の再循環を抑制することができ、これに起因す
る振動による光ファイバ1の偏心を防止することができ
る。なお、第1の被覆樹脂11を全周方向にわたって均
一な流れに整流するためには、第1の溜め室8または第
1の絞り部9のいずれか一方のみを用いてもよく、これ
ら以外の手段を用いてもよい。
【0028】また、第2の被覆樹脂15は、第2の溜め
室12および第2の絞り部13により、全周方向にわた
って均一な流れに整流され、第2の直交流路14へ導か
れ、第2の被覆樹脂15は、光ファイバ1に対して直交
して流れるようになる。その結果、第1の被覆樹脂11
の場合と同様に、均一な厚さの被覆を施すことができる
とともに、光ファイバ1の偏心を防止することができ
る。同様に、第2の溜め室12または第2の絞り部13
のいずれか一方のみを用いてもよく、これら以外の手段
を用いてもよい。
【0029】第1,第2の直交流路10,14がダイ穴
3aの穴径に対して十分広い範囲において凹凸がなく平
坦であるとき、第1,第2の被覆樹脂11,15の再循
環を抑制することができる。平坦である範囲の径は、ダ
イ穴3aの穴径の10倍以上とすることが望ましい。こ
の実施の形態の構造例では、ニップル2の下端面の径が
ほぼ第1の直交流路10の平坦である範囲の径となり、
第2の被覆ダイ4の上端面の径がほぼ第2の直交流路1
4の平坦である範囲の径となるため、光ファイバ用被覆
装置全体の所定の大きさに対し、平坦な範囲の径を大き
くとることができる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、第1の被覆ダイが、中心にダ
イ穴を有しダイ穴に直交する平坦な上端面および下端面
を有する円盤であり、ニップルと上端面の間に第1の直
交流路を有し、下端面と第2の被覆ダイの間に第2の直
交流路を有し、ニップルの周囲に第1の被覆樹脂を周方
向に均一な流れに整流し第1の直交流路へ導く第1の整
流部を有し、第2の被覆ダイの周囲に第2の被覆樹脂を
周方向に均一な流れに整流し第2の直交流路へ導く第2
の整流部を有する。
【0031】したがって、均一な厚さの被覆を施すこと
ができるとともに、第1,第2の被覆樹脂の再循環に起
因する振動による光ファイバの偏心を防止することがで
きる。さらに、第1の被覆ダイの側面および内部に第
1,第2の被覆樹脂の流路が存在せず、上端面と下端面
がダイ穴に直交し、かつ平坦であるため、ダイ穴の加工
が容易になる。その結果、ダイ穴の加工精度が向上し、
光ファイバの高線速域での塗布性を悪化させることがな
いから、第1の被覆の偏肉を誘発することがないという
効果がある。
【0032】請求項2に記載の発明においては、第1の
被覆ダイの上端面および下端面は、ダイの穴径の10倍
以上の範囲において平坦であるから、第1,第2の被覆
樹脂の再循環の抑制作用が大きいという効果がある。
【0033】請求項3に記載の発明においては、第1の
被覆ダイのダイ穴に、出口に向かって小さくなるテーパ
と、このテーパに引き続き平行なランドが形成されてお
り、第2の被覆ダイのダイ穴に、平行なランドのみが形
成されている。したがって、穴内で第2の被覆樹脂の流
体圧力が過剰に高くならず、第2の被覆樹脂の内側に存
在する第1の被覆樹脂を押しつぶすことがないため、第
1の被覆樹脂の変形を防止することができるという効果
がある。また、ダイ穴の穴形状が単純化され、加工が容
易であるため、ダイ穴の加工精度が向上し、第2の被覆
についても偏肉を誘発することがないという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の光ファイバ被覆装置の断
面図である。
【図2】従来の光ファイバ被覆装置の断面図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ、2,21…ニップル、3,22…第1
の被覆ダイ、4,23…第2の被覆ダイ、5…内上スリ
ーブ、6…内下スリーブ、7…外スリーブ、8,24…
第1の溜め室、9,25…第1の絞り部、10,26…
第1の直交流路、11…第1の被覆樹脂、12,27…
第2の溜め室、13,28…第2の絞り部、14,29
…第2の直交流路、15…第2の被覆樹脂。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニップル、第1の被覆ダイ、第2の被覆
    ダイが組み合わされて光ファイバに2層被覆を施す光フ
    ァイバ被覆装置において、前記第1の被覆ダイは、中心
    にダイ穴を有し該ダイ穴に直交する平坦な上端面および
    下端面を有する円盤であり、前記ニップルと前記上端面
    の間には第1の直交流路を有し、前記下端面と前記第2
    の被覆ダイの間には第2の直交流路を有し、前記ニップ
    ルの周囲には第1の被覆樹脂を周方向に均一な流れに整
    流し前記第1の直交流路へ導く第1の整流部を有し、前
    記第2の被覆ダイの周囲には第2の被覆樹脂を周方向に
    均一な流れに整流し前記第2の直交流路へ導く第2の整
    流部を有することを特徴とする光ファイバ用被覆装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の被覆ダイの上端面および下端
    面は、前記ダイの穴径の10倍以上の範囲において平坦
    であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ用
    被覆装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の被覆ダイの前記ダイ穴には、
    出口に向かって小さくなるテーパと、該テーパに引き続
    き平行なランドが形成されており、前記第2の被覆ダイ
    のダイ穴には、平行なランドのみが形成されていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ用被
    覆装置。
JP7247396A 1995-09-26 1995-09-26 光ファイバ用被覆装置 Pending JPH0986971A (ja)

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JP7247396A JPH0986971A (ja) 1995-09-26 1995-09-26 光ファイバ用被覆装置

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JP7247396A JPH0986971A (ja) 1995-09-26 1995-09-26 光ファイバ用被覆装置

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