JP3557549B2 - 弾性人形用頭体の成形金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は弾性人形用頭体をブロー成形するための金型に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、人形の頭体は塩化ビニルでスラッシュ成形されていたが、近年、環境に対する問題意識の高まりから、より安全な合成樹脂を使用した頭体が望まれていた。そこで、本願出願人は特願平11ー298882号に示した技術によって上記課題を解決する一手段を提示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記手段においては、人形頭体を1個ずつ成形するものであったから、生産効率がよくなかった。同じ成形金型を複数個用意すれば、1度の成形作業でその成形金型分だけの成形品を得ることができるが、同時に成形金型を動かす成形機も複数台必要となり、コストがアップする。
【0004】
また、人形頭体を成形するときは、偏形ダイスを使用し、パリソンを偏肉にする場合がある。このため、パリソンは成形機から排出された後、冷却されて硬化しようとするが、薄肉部か厚肉部の方に引っ張られるので、パリソンが曲がることがあった。
【0005】
本発明は上記問題点を解消し、一度に複数の人形頭体の成形を可能とする弾性人形用頭体の成形金型を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る人形頭体用金型は、熱可塑性樹脂からなる人形頭体をブロー成形する金型であって、以下の要件を備えたことを特徴とする弾性人形用頭体の成形金型。
(イ)上記金型を構成する分割金型には人形頭体を形成する成形空間が成形用パリソンと平行して上下に複数個形成されていること
(ロ)上記上下の各分割金型の一方の成形空間には上記人形頭体のうち首穴部を含む顔面部が、他方の成形空間には後頭部が形成されていること
(ハ)上記各分割金型の上記他方の成形空間には、成形空間に臨み、かつ上記パリソンの壁を刺してその内部に先端を入れて空気を注入する注入ノズルが配置されていること
【0007】
なお、上記成形金型は、さらに次の要件を備えるように構成してもよい。
(イ)前記分割金型を閉じる前にパリソンを固定する固定具を備えること
(ロ)上記固定具は、少なくとも上記下部の成形空間の下部を押えるように設けられていること
また、前記注入ノズルは摺動自在とするのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る弾性人形用頭体の成形金型の断面図である。この金型は2つの分割金型1、2から成り、図2は上記金型の一方の分割金型1の正面図である。
【0009】
図1及び図2に示されるように、各分割金型の合わせ面1a、2aには上下に2個の人形頭体の成形空間3、4が形成されている。一方の分割金型1には人形頭体の顔部の成形空間3が形成され、他方の分割金型には頭部の成形空間4が形成されている。そして、成形品のパーティングラインPは額から耳を経て後頭部にかけて形成されるように設定されている。
【0010】
一方の分割金型1には空気の注入ノズル5が配置されている。空気注入ノズル5は首穴形成手段6に一体に取り付けられ、首穴形成手段6は上記分割金型1に対して摺動自在に取り付けられている。空気注入ノズル5は外部の空気供給源(図示せず)に接続している。首穴形成手段6はシリンダ装置7によって駆動され、首穴形成手段6を摺動させることにより首穴形成手段6の先端と空気注入ノズル5が上記金型の成形空間3内に出没するように配置されている。
【0011】
次に、上記各分割金型の合わせ面1a、2aには、成形空間3、4の下部に横方向に凹溝8が形成され、凹溝8にはパリソンの固定具9が合わせ面1a、2aから出没可能に設けられている。各固定具9は細長板状に形成され、バネ10によって常時合わせ面から突出する方向に付勢されている。両固定具9は同じ高さ位置に配置されている。
【0012】
人形頭体を成形するにあたっては、図1のように開いた分割金型1、2の間に成形材料の熱可塑性エラストマーを筒状にした成形用パリソン11を下降させる。成形材料はオレフィン系エラストマーを使用するのが好ましいが、ウレタン系エラストマーでもよい。パリソン11は人形頭体の前後によく回り込むようにするため、図5に示されるように、前後が左右に比べて厚肉の偏肉パリソン11とする。その後、図3、図4のように金型を閉じ作動させるとともに、首穴形成手段6を摺動前進させ、首穴部を成形するための成形空間を形成すると同時に空気注入ノズル5を成形空間内に進入させ、最終的には空気注入ノズル5の先端をパリソン11の壁を刺してその内部に入れる。そして、空気注入ノズル5により空気を注入する。成形材料は膨張して金型の成形空間3、4の内壁に張り付く。そして、成形材料が冷却するのを待って分割金型1、2を分離して開き、内部の成形品(頭体)12を取り出せばよい。なお、金型が開く直前に首穴形成手段6を後退方向に摺動させて空気注入ノズル5を成形された首穴部から退避させる。空気注入ノズル5を抜いたときの穴はこの首穴部に形成される。
【0013】
ところで、パリソン11を偏肉にする場合、パリソンは成形機から排出された後、冷却されて硬化しようとするが、薄肉部が厚肉部の方に引っ張られるので、パリソンが変形してしまうので、良好な成形品ができにくいが、成形時に上述のように金型を閉じる前には固定具9はバネ10により合わせ面1a、2aから突出しているので、図3のように金型を閉じるとき分割金型1、2の合わせ面1a、2aが当接する前に、固定具9の方が先に当接するため、偏肉パリソン11は変形する前に固定具9に保持される。その後さらに金型が閉じるから、偏肉パリソン11は良好な形状が固定された状態で空気を注入されることになる。したがって、上下の各成形空間から形の整った人形頭体が得られる。固定具9は少なくとも最下部の成形空間の下部を押えるようにすればよい。
【0014】
なお、成形後に金型を開くとき、両分割金型1、2の合わせ面1a、2aは直ちに分離するが、固定具9はストローク端までバネ10による押圧力で互いに押し合っているので(図3と同様に)、固定具9に挟まれた部分は金型が開く前の状態に保持される。このため、成形空間3、4内で成形された人形頭体12も、金型が開き移動するにも拘らず、閉じ時の状態に保持されるから、成形された人形頭体12の取り出しを容易に行なうことができる。
【0015】
したがって、上記頭体は熱可塑性エラストマーから成るので、幼児が人形をなめても安全性に問題はなく、また人形が古くなって廃棄処理や焼却処分をしても有害物質が発生するおそれがなく、安全である。さらに、パーティングラインは成形後に植毛処理するときに髪の毛によって隠されてしまい、外部には現われないので、パーティングラインを後で除去処理しなくても商品価値が損なわれることがなく、後の植毛処理のガイドラインとすることができる。
【0016】
なお、上述の例は2個取り用金型について説明したが、3個以上を取るようにしてもよい。
【0017】
また、上記固定具はプリブローピンチに代えてもよい。
【0018】
さらに、上下の各分割金型1、2の一方の成形空間3には上記人形頭体の顔面部が、他方の成形空間4には後頭部が形成されていることについては上述したが、顔面部と後頭部は図6に示すような分割態様であってもよい。13はパーティングラインである。
【0019】
さらにまた、空気注入ノズルは必ずしも上記図示のとおりに配置する必要はない。成形空間の頭部から摺動させるようにしてもよい。この場合、頭部に空気注入ノズルを後退させた場合の穴が痕跡として残るが、頭部には頭髪が植毛されるので、外観が損なわれることはない。このとき首穴は別加工すればよい。
【0020】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、分割金型には人形頭体を形成する成形空間が成形用パリソンと平行して上下に複数個形成されているので、一度に複数個の人形頭体を成形することができる。
【0021】
また、パーティングラインは顔面上には出ないので、成形品の外観を損なうことがない。
【0022】
請求項2に係る発明によれば、金型を閉じる際に事前に各成形空間の下部で固定具によってパリソンを固定するようにしたから、パリソンが良好な形状に固定された状態で空気を注入されることになる。したがって、上下の各成形空間から形の整った人形頭体が得られ、一度に複数の人形頭体の成形が可能となり、生産効率を大幅に向上することができるとともに、生産コストを低減することができる。
【0023】
請求項3に係る発明によれば、空気注入ノズルは摺動自在となっているから、空気注入ノズルによって成形時に形成された穴は人形頭体の首穴部に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾性人形用頭体の成形金型の開き時の断面図
【図2】一方の分割金型の正面図
【図3】上記金型を閉じる途中の状態の断面図
【図4】上記金型を閉じた状態の断面図
【図5】パリソンの断面図
【図6】人形用頭体の他の分割態様の説明図
【符号の説明】
1、2 分割金型
3、4 成形空間
5 空気注入ノズル
9 固定具
11 パリソン
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂からなる人形頭体をブロー成形する金型であって、以下の要件を備えたことを特徴とする弾性人形用頭体の成形金型。
(イ)上記金型を構成する分割金型には人形頭体を形成する成形空間が成形用パリソンと平行して上下に複数個形成されていること
(ロ)上記上下の各分割金型の一方の成形空間には上記人形頭体のうち首穴部を含む顔面部が、他方の成形空間には後頭部が形成されていること
(ハ)上記一方の成形空間のうち上記首穴部には、成形空間に臨み、かつ上記パリソンの壁を刺してその内部に先端を入れて空気を注入する注入ノズルが配置されていること - 以下の要件を備えたことを特徴とする請求項1記載の弾性人形用頭体の成形金型。
(イ)分割金型を閉じる前にパリソンを固定する固定具を備えること
(ロ)上記固定具は、少なくとも上記下部の成形空間の下部を押えるように設けられていること - 前記注入ノズルを摺動自在とした請求項1又は2に記載の弾性人形用頭体の成形金型。
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