JP3557435B2 - 屋根改修構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は既存屋根を補強して新規屋根を形成する屋根改修構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の屋根改修構造としては、古くなった既存屋根をすべて撤去して、既存の垂木や野地板等の屋根下地に新規屋根を形成する構造や、既存屋根材上に直に、もしくは、新規垂木等の屋根下地やルーフィング等の防水シートを介して新規屋根材を取り付ける構造が一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような改修構造では古くなった既存屋根材と新規屋根材を交換することや、傷んだ既存屋根材上に新規屋根材を形成して、既存屋根を隠蔽することの技術思想のみであり、古くなった建物の既存の屋根下地、躯体、あるいは既存屋根材を補強し、強度を向上させる技術思想は全く考慮に入れられていなかった。このため、改修後の建物の屋根下地や躯体には負担が係り、強度的に弱く、特に耐震性に極端に劣り、地震等の発生で新規屋根材が脱落したり、屋根下地、躯体の破損、建物の崩壊等の被害が発生することもあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような欠点を除去するため、既存の屋根を新規屋根材で改修する前に、既存の各種屋根材上から、もしくは既存の屋根材を撤去した後に、既存建物の躯体を構成する水平方向の部材と水平方向の部材と直交する部材が交差する箇所に金属板からなるプレートを配し、流れ方向に対して斜めに配置される補強材を既存屋根上にて交差するように配してプレート同士を連結し、補強材上に新規屋根を形成する屋根改修構造を提案するものである。
【0005】
【実施例】
以下に図面を用いて本発明に係る屋根改修構造の一実施例について詳細に説明する。図1は既存屋根材上からの上記改修構造の一例を示す斜視図、図2は同断面図であり、Aは既存屋根、Bは屋根下地、Gは新規屋根である。
【0006】
既存屋根Aは図に示すように、例えば野地板a、ルーフィングb、既存屋根材c等からなるものであり、屋根下地Bは軒桁C、母屋D、棟木E(図1、図2には図示せず)および垂木Fとから構成されているものである。
【0007】
既存屋根材cは図に示すように、屋根下地Bの外側面に施工された一般的屋根材からなるものであり、例えば図に示すような新生瓦の他に、平葺き屋根材、段葺き屋根材、アルファルトシングル等の板状の屋根材を重ね張りしたものや、瓦葺き屋根材、瓦棒葺き屋根材等からなるものである。
【0008】
プレートHは金属平板を任意形状に切断したものからなり、既存建物の躯体を構成する軒桁C、母屋D、棟木E等の水平方向の部材と、垂木F等の水平方向の部材と直交する部材が交差する箇所において両部材に固定、配設され、後記する補強材Iと固定されるものである。板厚は任意であるが、0.25〜5mm厚位であり、補強部分の強度に合わせて使用するものであり、特に弱い部分には厚物を使用するものである。勿論、複数枚を重ね合わせて使用して強度を向上しても良いものである。
【0009】
プレートHは図3に示すように、軒桁C、母屋D、棟木E等の水平方向の部材と、垂木F等の水平方向の部材と直交する部材上に釘等の固定具αによって打設、固定される打設部1と、補強材Iと連結される固定部2とから構成されるものである。プレートHは、部材の直交性を維持するとともに、固定部2で受ける補強材Iからの力を打設部1で固定された範囲に分散させることにより、震動等による変形に対する抵抗力を著しく向上させるものである。また、必要に応じて打設部1、固定部2に孔1a、孔2aを予め設けておき、施工を容易にすることができる。
【0010】
補強材Iは図4に示すように、例えば幅狭の長尺薄板状の鋼材からなるものであり、改修対象の屋根一面当たりに対して2本以上を、交差するように配設するものである。
【0011】
補強材Iは、図1に示すように両端を少なくともプレートHの固定部2に、釘、スクリュービス、テクス、アンカー、アンカーボルト等の固定具αを用いて固定され、流れ方向に対して斜めに取り付けることにより古くなった既存屋根Aおよび屋根下地Bの強度を向上するものである。なお、補強材Iが図1に示すような長尺状の金属薄板である場合、垂木F上を通過する箇所にて、固定具αで固定することもできる。金属薄板からなる補強材I同士の交差は垂木F、あるいは母屋D上で行い、重合下部分にて1つの固定具αで固定することにより、さらに強力な結合とすることができる。
【0012】
Lは新規屋根材であり、例えば図5(a)、(b)に示すような段葺き状の屋根材を使用することができる。ここで使用する新規屋根材Lは、金属板(カラー鋼板、銅板、アルミニウム板、チタン板、ステンレス板、サンドイッチ鋼板、クラッド鋼板等)等をロール成形、プレス成形、押出成形等によって形成したものである。
【0013】
さらに説明すると、新規屋根材Lは長尺板状であり、その幅方向一端部を化粧面3の下側、すなわち、裏面4側に略コ字状に屈曲して段差化粧面5と差込縁6とを形成した雄型連結部8としたもので、化粧面3と段差化粧面5と差込縁6とから略コ字状の引っかけ溝7を形成したものである。
【0014】
また、化粧面3の他端には化粧面3の上側に屈曲して断面略U字状に形成した差込縁6と嵌合する嵌合溝9と、嵌合溝9の先端をコ字状に折り返した嵌合縁10と、嵌合縁10の先端を下方に屈曲すると共に化粧面3と略平行で外方にL字状に屈曲して延長した固定片11を形成した雌型連結部12を形成したものである。
【0015】
さらに、化粧面3の長手方向の両側端縁をそれぞれ裏面4側にハゼ状に屈曲した連結片13を形成したものである。なお、図5(a)では長手方向の強度の強化と、外部からの雨水等が毛細管現象により内部に浸入することを防止する意味で嵌合溝9と差込縁6にそれぞれ凹条14を形成している。
【0016】
なお、化粧面3、段差化粧面5等にリシンを施して、落雪防止や滑り止め、意匠性の向上を図ることもできる。
【0017】
また、Kは裏打材であり、図6に示すように長尺板状からなるものである。また、裏打材Kは既存屋根材c上に多数枚重合して敷設することによって、新規屋根材Lをバックアップし、屋根上の作業、積雪のように荷重が加えられても新規屋根材Lの変形を防止すると共に、断熱層、調湿層、防火層、防音層として機能するものである。
【0018】
裏打材Kの素材としてはシージングボード、シージングインシュレーションボート、プラスチックフォーム(ウレタンフォーム、ヌレートフォーム、フェノールフォーム等)パーチクルボード、木質複合板、木毛セメント板、コンポージットパネル(コンパネ)、石膏ボード、ALC板、等からなるものである。
【0019】
さらに説明すると、裏打材Kは水平方向では端面を当接すると共に、図2に示すように、軒から棟方向では下段の裏打材K1 に長尺側面を重ね合わせ、階段状とすると共に既存屋根材cとの間に三角形状の空隙βを形成するように固定するものである。この空隙βは新鮮な空気等の流通路として機能させることができ裏打材Kが有する断熱材、防音材、調湿材等の機能をさらに助長させると共に、結露を防止して屋根下地B、既存屋根材c、新規屋根材Lの腐食防止に寄与するものである。
【0020】
Jはアルファルトルーフィング等からなる防水シートであり、必要に応じて既存屋根材c上に敷設し、構造の防水性を強化するものである。
【0021】
図7は新規屋根材L同士の長手方向を接続する継手材Mの一例であり、新規屋根材Lと同様な種類の素材を同等な成形法により形成したものであり、敷目板Nと嵌合板Oの2部材から形成したものである。
【0022】
すなわち、敷目板Nは図7(b)に示すように、新規屋根材Lの裏面4と当接すると共に、嵌合板Oを装着する敷目部15と、敷目部15の下辺を裏面側に屈曲した馳部16と、必要に応じて敷目部15の上辺を表面側に屈曲して形成した雨返部17とから形成したものであり、かつ、図7(a)のイ−イ線端面図である図7(d)に示すように、幅方向において、両側縁を表面側に折り返し、その先端を再び折り返して壺状とした係止部18と、係止部18の両側縁を延長した延長部19と、延長部19の先端を表面側に折り返して形成した延長舌片20とから構成されたものである。
【0023】
なお、この端面形状は敷目部15のみならず、馳部16から雨返部17にかけてほぼ同一とすることが可能である。すなわち敷目板Nはロールフォーミング等により連続的に成形することも可能であり、コストを下げた生産ができるものである。また図7では、上下方向の連結の強化のために、馳部16の略中央部分を延長して馳舌片16aを形成している。
【0024】
嵌合板Oは図7(c)に示すように、底面21の左右側辺を折り返して係止舌片22を形成して出合い袋状とした断面形状のものであり、図7(d)に示すように新規屋根材Lの化粧面3の両側縁に設けた連結片13を嵌合、係止するものである。(なお、図7(d)では新規屋根材Lを点線で示した。)さらに説明すると嵌合板Oは敷目板Nの敷目部15において、図7(d)に示すように、両端を係止部18によって係止されることによって一体化するものである。
【0025】
また、継手材Mとして図8に示すような構成のものを使用することもできる。すなわち、(b)図に示すような敷目板N、(c)図に示すような嵌合板O、(d)図に示すパッキング体Pとからなるものであり、特に敷目板Nを合成樹脂材から形成しコストダウンを図った継手材Mの例である。
【0026】
ここで、本発明に係る屋根改修構造の施工方法の一実施例について簡単に説明する。ここでは、新生瓦葺きの既存屋根A上に対し、段葺きの新規屋根Gの施工を行うものとする。先ず、図9に示すように、新生瓦からなる既存屋根材c上からプレートHの打設部1にて(孔1aを有する際は孔1aを介して)釘、スクリュービス、テクス、アンカー、アンカーボルト等の固定具αを用い、既存屋根材c、ルーフィングb、野地板aを介して軒桁C、母屋D、棟木Eのいずれかと垂木Fが交差する箇所において、屋根下地Bに固定する。この際、プレートHは軒桁C、母屋D、棟木E等の水平方向の部材と、垂木Fからなる水平方向の部材の両方に固定具αで固定される。
【0027】
次に、図10に示すように補強材Iを流れ方向に対して斜めに、両端をプレートHの固定部2に釘、スクリュービス、テクス、アンカー、アンカーボルト等の固定具αを用いて固定して弛みを生じないように取り付ける。この際、固定具αは、プレートH、既存屋根材c、ルーフィングbを介して野地板aに打設することもできる。なお、図10に示すように補強材Iが垂木F上を通過する箇所において、固定具αで既存屋根材c、ルーフィングb、野地板aを介して垂木Fに固定することもできる。
【0028】
なお、補強材Iによって補強される既存屋根Aの範囲において、縦方向と横方向の長さの比が1:0.25〜4の範囲内で配設するのが強度的に好ましく、この値にすることで補強の効果を最も発揮するものである。
【0029】
次に、図11に示すように、必要に応じて補強材I上に既存屋根材cの全範囲を覆うように防水シートJを敷設し、そして図2に示す下段の裏打材K1 を防水シートJ上に敷設すると共に、下段に位置する裏打材K1 上に下段の新規屋根材L1 を載置し、新規屋根材L1 の固定片11上から釘等の固定具αで裏打材K1 を介して既存屋根Aに固定する。
【0030】
次に上段の裏打材K2 の一端部を下段の新規屋根材L1 の固定片11上に載置すると共に、下段の新規屋根材L1 の嵌合溝9内に上段の新規屋根材L2 の差込縁6を嵌合、係止し、上段の裏打材K2 上に上段の新規屋根材L2 が載置される。これらの作業を順次軒方向から棟方向まで行うことにより、図1に示すように既存屋根A上に新規屋根Gを形成するものである。
【0031】
次に、図12の斜視図、図13の断面図に示されるような既存屋根材cを撤去した後に新規屋根Gを形成する場合について説明する。ここでは、段葺きの新規屋根Gの施工を行うものとする。まず、図14に示すように必要に応じてルーフィングbを残して既存屋根材cを撤去し、プレートHを打設部1にて(孔1aを有する際は孔1aを介して)軒桁C、母屋D、棟木E等の水平方向の部材と、垂木Fからなる水平方向の部材の両方に固定具αで固定する。
【0032】
次に、図15に示すように補強材Iを流れ方向に対して斜めに、両端をプレートHの固定部2に固定具αを用いて、弛みを生じないように取り付る。補強材Iの既存屋根材cを残したまま改修を行う際と同様、補強材Iが垂木F上を通過する箇所において、固定具αでルーフィングb、野地板aを介して垂木Fに固定することもできる。
【0033】
次に、図16に示すように必要に応じて補強材I上から既存屋根Aの全範囲に亘って図16に示すように防水シートJを敷設した後、上述した新生瓦葺きの既存屋根A上に対する段葺きの新規屋根Gの施工と同様に、新規屋根Gを形成するものである。
【0034】
以上説明したのは本発明に係る屋根改修構造の一実施例であり、図17〜図31に示すような改修構造としたり、改修のための部材を用いることもできる。
【0035】
図17は、補強材Iが複数交差する箇所におけるプレートHと補強材Iの接続の例を示すものである。プレートHの固定部2を2箇所に設け、1枚のプレートHによって2本の補強材Iを接続できるものである。勿論、形状を変化させて固定部2の数を増やすことにより、複数の補強材Iを1枚のプレートで接続できるものである。
【0036】
また、図18は補強材Iの端部の固定を、プレートHの固定部2のみでなく、打設部1まで延長して固定した例である。この際、打設部1における補強材Iの固定は、野地板a、ルーフィングb、既存屋根材c等の既存屋根材を介して、軒桁C、母屋D、棟木E、垂木F等に固定具αで行うことにより、より強固な結合とすることができる。
【0037】
図19、図20は既存屋根A上に補強材Iを配設した上から既存屋根Aの全範囲に亘って断熱材を施した断熱材層Qを設けた例である。
【0038】
この場合、断熱材層Qは少なくとも既存屋根Aを全て隠ぺいするように補強材I上から施すものであり、ポリウレタン、ポリイソシアヌレート、フェノール、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン等からなり、補強材Iおよび既存屋根材cにほぼ合致するように切り欠いた断熱ボード、もしくは現場発泡型の合成樹脂発泡体を、原液を現場で吹き付けるように形成した合成樹脂発泡体を用いるものである。
【0039】
断熱材層Qとして、現場発泡型の合成樹脂発泡体を用いる際の素材としては、硬質のウレタンフォームが主流であるが、難燃2級、難燃3級(JIS−A−1321)合格品のフェノールポリオール+イソシアネート+難燃材(以下、単にフェノールウレタンという)等もある。勿論、ノンフロン(フロンを全く使用しないもの)の合成樹脂、フェノール樹脂を使用して難燃化を図ったもの、等も有る。断熱材層Qにより、家屋の断熱性の向上と共に、補強材Iへの結露を防止し、屋根下地B、補強材I、新規屋根材L等の腐食を防止し、家屋の耐久性の向上に有効なものである。さらに、現場発泡型の合成樹脂発泡体を用いた際は、既存屋根材cが断熱材層Qと固着するため、既存屋根Aの強度を向上させるのに有効なものである。
【0040】
なお、断熱材層Qはその表面を略フラットに仕上げることにより、その後の工程の足場を安定化し、防水シートJ、裏打材K、新規屋根材L等の取付けも容易になるものである。
【0041】
図21は補強材Iとしてターンバックルを使用した例であり、例えば図22に示すような部材を使用するものである。補強材Iとしてターンバックルを使用することは、より強力な補強となるとともに、屋根下地Bの位相変化の補正の際、また、あらかじめ歪が生じている屋根下地Bに取り付け、矯正を行う際に有効なものである。歪の矯正は、調節部25を回転させることにより、屋根下地Bに加わる力を調節して行うものである。なお、断熱材層Qは、補強材Iへの結露防止にも有効なものである。また、図示しないがターンバックルを補強材Iとして使用する改修構造は、既存屋根材cを除去した際にも可能なものである。
【0042】
上記の他にも、ターンバックルからなる補強材Iは、図23(a)〜(i)に示すようなターンバックルからなる補強材Iと図24(a)〜(p)からなる固定具γを任意に組み合わせて、既存屋根Aと屋根下地Bの補強とすることができる。
【0043】
なお、図25(a)、(b)は、ターンバックルからなる補強材IとプレートHの接続の例を示すものである。(a)はプレートHの打設部1と固定部2間に段差を設け、固定部2の裏面にて固定具γを係止するナット等が納まる空間を、固定部2の裏面と既存屋根Aの表面間に設けたことにより、ターンバックルとの接続を容易としたものである。(b)図は(a)図と同様の段差を2箇所に設けた例である。
【0044】
図26〜図29は、プレートHの形状のその他の例を示す図である。特に図27(d)は打設部1と固定部2間に段差を設け、ターンバックルからなる補強材Iの取付を容易にしたプレートH、図28(a)は表面に凹凸を有し、強度を向上させたプレートH、図28(b)は電線等を跨げるような凹凸を有したプレートH、図28(c)、(d)はそれぞれ、両端がフック状となっているターンバックルを補強材Iとして使用する際の取り付けに有効な取付孔26、取付具27を固定部2に設けたプレートHである。
【0045】
また、図29(a)〜(c)は固定部2を2箇所に設けたプレートHの例を示すものであり、(a)図は打設部1と段差を有する固定部2を2箇所に設け、ターンバックルからなる補強材Iとの接続を容易にしたプレートH、(b)、(c)図は、それぞれ取付孔26、取付具27を2箇所の固定部2に設けた例である。
【0046】
図30、図31は補強材Iのその他の例を示す図である。すなわち、図30(a)は両側部に舌片28を設け、施工の安全性と強度を向上させた補強材I、図30(b)は強度の向上と同時に固定具αを用いる際のガイドとしての機能を有する凸部29を表面側に設けた補強材I、図30(c)は波状に成形して強度と意匠性を向上させた補強材Iである。
【0047】
また、図31(a)はエンボス加工を施して強度と意匠性を向上させた補強材I、図31(b)は金属薄板を複数回折り返して強度を向上させた補強材I、図31(c)、(d)は合成樹脂、アルミ合金等を押出成形して補強材Iとした例を示すものである。
【0048】
なお、図32〜図34は補強材Iの配置のその他の例を示す説明図である。図32、図33および図34(c)は図18に示すように、補強材IをプレートHの固定部2の他に打設部1においても固定した場合においての配置を示すものである。勿論、ターンバックルを補強材Iとして用いた際も、同様な配置とすることができる。また、図32(a)、(b)は補強材Iの端部を折り返して補強材の重合した箇所で固定することにより、補強材Iと既存屋根Aとの結合をより強固なものとした構造である。なお、図示しないが、補強材I上にリシンを施し、高級感を持たせると同時に表面側にて当接する裏打材K、新規屋根材Lに対する滑り防止機能を備えることもできる。
【0049】
なお、図示しないが、同様の工法にて既存屋根Aとしての平葺き屋根、段葺き屋根に段葺き屋根、瓦棒葺き屋根、瓦屋根、新生瓦屋根等を新規屋根Gとして改修することができる。また、図示しないが、既存屋根材cを撤去した後に形成する新規屋根Gとしても種類を問わず、段葺き屋根、瓦棒葺き屋根、瓦屋根、新生瓦屋根等を施工することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る屋根改修構造によれば、▲1▼既存の躯体、既存の屋根下地、既存の屋根材の強度を補強する補強材を配設するので、建物全体の強度を向上させ、地震に強い構造となる。▲2▼新規屋根材は既存の屋根下地に直接固定されるので、容易には脱落しない。▲3▼既存屋根材を除去しないで新規屋根を形成する際は、施工中も何ら支障無く家屋に居住できる。▲4▼プレートを屋根下地の部材が交差する箇所に配するので、部材間の結合が強力になる。▲5▼プレートを固定した範囲の躯体に補強材から加わる力が分散するので、強力な補強となる。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る既存屋根を撤去しない屋根改修構造の一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る既存屋根を撤去しない屋根改修構造の一実施例を示す断面図である。
【図3】プレートの代表例を示す説明図である。
【図4】補強材の代表例を示す説明図である。
【図5】新規屋根として使用する新規屋根材の一例を示す説明図である。
【図6】新規屋根として使用する裏打材の例を示す説明図である。
【図7】継手材の一例を示す説明図である。
【図8】継手材の一例を示す説明図である。
【図9】本発明に係る既存屋根を撤去しない屋根改修構造の施工方法の説明図である。
【図10】本発明に係る既存屋根を撤去しない屋根改修構造の施工方法の説明図である。
【図11】本発明に係る既存屋根を撤去しない屋根改修構造の施工方法の説明図である。
【図12】本発明に係る既存屋根を撤去する屋根改修構造の一実施例を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る既存屋根を撤去する屋根改修構造の一実施例を示す断面図である。
【図14】本発明に係る既存屋根を撤去する屋根改修構造の施工方法の説明図である。
【図15】本発明に係る既存屋根を撤去する屋根改修構造の施工方法の説明図である。
【図16】本発明に係る既存屋根を撤去する屋根改修構造の施工方法の説明図である。
【図17】プレートと補強材の接続の例を示す説明図である。
【図18】プレートと補強材の接続の例を示す説明図である。
【図19】断熱材層を有する本発明の屋根改修構造の一実施例を示す斜視図である。
【図20】断熱材層を有する本発明の屋根改修構造の一実施例を示す断面図である。
【図21】補強材にターンバックルを使用した屋根改修構造の一実施例を示す斜視図である。
【図22】補強材にターンバックルを使用した際に使用する部材の説明図である。
【図23】補強材に使用するターンバックルのその他の例である。
【図24】補強材にターンバックルを使用した際に併用する固定具のその他の例である。
【図25】ターンバックルとプレートの連結の例である。
【図26】プレートのその他の例である。
【図27】プレートのその他の例である。
【図28】プレートのその他の例である。
【図29】プレートのその他の例である。
【図30】補強材のその他の例である。
【図31】補強材のその他の例である。
【図32】補強材の配置のその他の例である。
【図33】補強材の配置のその他の例である。
【図34】補強材の配置のその他の例である。
【符号の説明】
α 固定具
β 空隙
γ 固定具
A 既存屋根
B 屋根下地
C 軒桁
D 母屋
E 棟木
F 垂木
G 新規屋根
H プレート
I 補強材
J 防水シート
K 裏打材
L 新規屋根材
M 継手材
N 敷目板
O 嵌合板
P パッキング体
Q 断熱材層
a 野地板
b ルーフィング
c 既存屋根材
1 打設部
1a 孔
2a 孔
2 固定部
3 化粧面
4 裏面
5 段差化粧面
6 差込縁
7 引っかけ溝
8 雄型連結部
9 嵌合溝
10 嵌合縁
11 固定片
12 雌型連結部
13 連結片
14 凹条
15 敷目部
16 馳部
16a 馳舌片
17 雨返部
18 係止部
19 延長部
20 延長舌片
21 底面
22 係止舌片
23 舌片
24 凸部
25 調節部
26 取付孔
27 取付具
28 舌片
29 凸部

Claims (1)

  1. 既存の各種屋根材上、もしくは既存の屋根材を撤去した下地上に、既存建物の躯体を構成する水平方向の部材と水平方向の部材と直交する部材が交差する箇所に金属板からなるプレートを配し、流れ方向に対して斜めに配置される補強材を既存屋根上にて交差するように配して、該補強材にて前記プレート同士を連結し、該補強材上に新規屋根を形成したことを特徴とする屋根改修構造。
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