JP3567538B2 - 改修融雪屋根構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、家屋における改修融雪屋根構造に係るものである。さらに詳しくは、改修を行った際に、新規屋根上の雪を一様に融雪する機能の設置と既存屋根の補強とを同時に行えることができる屋根改修構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、降雪地方における雪降ろし作業は、肉体的に大変な作業であり、また危険を伴う作業であった。また、屋根上に積雪を有する家屋、特に老朽化した家屋はその積雪の重み故に震災による被害が危惧されるものであった。そこで、屋根融雪の種々の方法が考え出されてきており、屋根上に温水または水を放水する方法や、屋根の外装部内に配したパイプ内を温水、不凍液、温風等を循環させる方法、電熱線を配する方法、太陽熱にて加熱された温水を利用する方法、もしくは特開平6−2399号のようにシート状の発熱体を敷設する方法、等があった。また、屋根の改修を行う際に同時に融雪機能を備える方法としては、特開平5−230940号があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、放水装置やパイプをもちいて屋根改修と同時に融雪機能を施すには重量がかさむ点、施工に多くの時間と労力を要する点、震動や老朽化による装置の損傷によって液体が漏れだし家屋の腐食につながる点等において改修と同時に融雪機能を施すには不利が多く、電熱線は切断による機能の低下が危惧されるものである。また、上記方法はもとより、特開平6−2399号のようなシート状の発熱体を配したに方法においても、改修に伴い融雪機能を施す方法が考案されていなかった。なお、特開平5−230940号においては、改修を行う対象が瓦棒葺屋根に限られ、また中空パイプをモルタルによって埋設するため、重量がかさみ家屋に負担をかけるものであり、さらに工期が長くなり費用もかさむという不利があった。さらに、上記方法では、改修と同時に屋根の融雪機能、および補強を施す方法が無く、強度を向上させることができなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するために、既存建物の軒桁と棟木を流れ方向に対して斜めに連結するように長尺状の鋼板から形成された補強材を配し、補強材上から外形が長方形で断熱性を有する多数枚の裏打材を、水平方向では端面を当接し、軒から棟方向では既存屋根材との間に縦断面が三角形状の空隙を形成するように長尺側面を階段状に重合、固定してバックアップ兼断熱層を設け、バックアップ兼断熱層上に多数枚の段葺用の屋根材で形成した外装部を設け、また、バックアップ兼断熱層と外装部の間にシート状の発熱体を介在させたことにより、各種屋根上に美しい新規屋根と屋根融雪機能を備えることができ、さらに耐震性に優れた新規屋根を形成するものである。
【0005】
さらに、バックアップ兼断熱層同士の重なりにより形成される空隙は、新鮮な空気等の流通路として機能させることができ、裏打材が有する断熱材、防音材、調湿材等の機能をさらに助長させると共に、結露を防止して屋根下地、屋根材等の腐食防止に寄与することができ、また、バックアップ兼断熱層と外装部の間にシート状発熱体を介在したので、シート状発熱体からもたらされる熱は、断熱層により、家内部方向へは全て遮断され、殆どを融雪のための熱源として使用することができ効率が良い構造を提案するものである。
【0006】
【実施例】
以下に図面を用いて本発明に係る改修融雪屋根構造について詳細に説明する。図1および図2は上記改修融雪屋根構造の代表的一例を示す説明図であり、図中1は補強材、2は桟木、3は裏打材、4はシート状発熱体、5は新規屋根材、Aは屋根下地、Eは既存屋根を示している。
【0007】
既存屋根Aは、垂木B、野地板C、アスファルトルーフィングD、および既存屋根材Eとから構成されるものであり、垂木B上に野地板Cを敷設し、野地板C上にアスファルトルーフィングDを配設した一般的な構造である。
【0008】
既存屋根Eは屋根下地A上に敷設された一般的な屋根材であり、図1、2においては金属の横葺屋根を示してあるが、その他にも既存屋根Eとしては平葺き屋根、段葺き屋根、瓦棒葺き屋根、瓦屋根、新生瓦屋根等でもよい。
【0009】
補強材1は図3に示すように、例えば幅狭の長尺薄板状の鋼材からなるものであり、改修対象の屋根一面当たりに対して2本以上を、交差するように配設するものである。また、補強材1は図1に示すように、既存屋根材E上からアスファルトルーフィングD、野地板Cを介して図示しないが垂木Bが、躯体を構成する母屋、棟木、軒桁等と交差する箇所にて釘、スクリュービス、テクス、アンカー、アンカーボルト等の固定具αを用いて固定し、軒方向に対して斜めに取り付けることにより古くなった既存屋根Aの強度を向上するものである。なお、1本の補強材1はその両端が少なくとも母屋、棟木、軒桁のうち2つ以上に固定されるものである。補強材1同士の交差は垂木B、あるいは母屋上で行い、重合下部分にて1つの固定具αで固定することにより、さらに強力な結合とすることができる。
【0010】
垂木2は図1(a)に示すように、既存屋根材E上に流れ方向に対して平行に所定間隔をもって配するもので、後記する裏打材3の下地となり、裏打材3と新規屋根材5を固定する際に打設する固定具αの打設部として機能すると共に、必要に応じて各桟木2同士の間に断熱材を充填する際の空間を確保するものである。
【0011】
また、図4(a)、(b)は外装部を構成する一例の、段葺き状の新規屋根材5を示す斜視図であり、新規屋根材5は金属板(カラー鋼板、銅板、アルミニウム板、チタン板、ステンレス板、サンドイッチ鋼板、クラッド鋼板等)等をロール成形、プレス成形、押出成形等によって形成したものである。
【0012】
さらに説明すると、新規屋根材5は長尺板状であり、その幅方向一端部を化粧面6の下側、すなわち、裏面7側に略コ字状に屈曲して段差化粧面8と差込縁9とを形成した雄型連結部11としたもので、化粧面6と段差化粧面8と差込縁9とから略コ字状の引っかけ溝10を形成したものである。
【0013】
また、化粧面6の他端には化粧面6の上側に屈曲して断面略U字状に形成した前記差込縁9と嵌合する嵌合溝12と、嵌合溝12の先端をコ字状に折り返した嵌合縁13と、嵌合縁13の先端を下方に屈曲すると共に化粧面6と略平行で外方にL字状に屈曲して延長した固定片14を形成した雌型連結部15を形成したものである。
【0014】
さらに、化粧面6の長手方向の両側端縁をそれぞれ裏面7側にハゼ状に屈曲した連結片16を形成したものである。なお、図4(a)では長手方向の強度の強化と、外部からの雨水等が毛細管現象により内部に浸入することを防止する意味で嵌合溝12と差込縁9に凹条17、凹状18を形成している。
【0015】
また、バックアップ兼断熱層(以下、単に断熱層という)を形成する裏打材3は図5に示すように長尺板状であり、垂木2上に多数枚敷設することによって形成するものである。さらに、裏打材3は外装部を構成する新規屋根材5をバックアップし、屋根上の作業、積雪のように荷重が加えられても新規屋根材5の変形を防止すると共に、後記するシート状発熱体4からの熱のうち、殆ど全てが融雪に寄与するように断熱し、家屋内(小屋裏等)に熱が逃げるのを防止するものである。勿論、夏季においては太陽によって屋根が加熱されても家屋内に熱が伝わるのを遮断し家屋内の温度の上昇を防止することにも役立つと共に、防音にも役立つものである。
【0016】
また、裏打材3の素材としてはシージングボード、シージングインシュレーションボート、プラスチックフォーム(ウレタンフォーム、ヌレートフォーム、フェノールフォーム等)、パーチクルボード、木質複合板、木毛セメント板、コンポージットパネル(コンパネ)、石膏ボード、ALC板等であり、断熱性を有するものである。
【0017】
さらに説明すると、裏打材3は水平方向では端面を当接すると共に、図1、図2のように軒から棟方向では下段の裏打材3aに長尺側面を重ね合わせ、階段状とすると共に屋根下地Aとの間に三角形状の空隙βを形成するように固定するものである。この空隙βは新鮮な空気等の流通路として機能させることができ裏打材3が有する断熱材、防音材、調湿材等の機能をさらに助長させると共に、結露を防止して既存屋根A、後記する新規屋根材5等の腐食防止に寄与するものである。
【0018】
シート状発熱体4は図5に示すように長方形状のシート状であり、図1、図2に示すように裏打材3と新規屋根材5の間に介在し、外装部に融雪に必要な熱を供給するためのものである。また、図5に示すようにシート状発熱体4は裏打材3の表面に接着剤(図示せず)、接着テープ19、ステープラ20等の諸手段により、固定、取り付けるものである。
【0019】
さらに、このシート状発熱体4は図6(a)および、図6(a)のイ−イ線断面図に該当する図6(b)に示すように、帯状で発熱部分となるシート21と、シート21の長手方向両端に形成した導電線22、23と、幅方向一端に形成し、導電線22、23と連結されたリード線24、25と、これらを被覆する上下の絶縁体シート26、27とから形成したものである。
【0020】
シート21は、適度な電気抵抗を有し、通電すると発熱現象を起こす組成であれば特に指定されるものではないが、その組成としては、例えば炭素繊維を合成樹脂等でバインダしたものや混入したもの、パルプ繊維とカーボンファイバー、カーボン粒子、もしくは金属粉末等を粘材により合成したものを使用するもので、カーボンファイバー同士は互いに重なり合うように混入されるので、シート状発熱体4の一部分が万一破壊、切断しても、他の部分の発熱には全く影響がでないものである。シート21はリード線24、25を介して導電線22、23に電気が導かれると発熱するものである。
【0021】
絶縁体シート26、絶縁体シート27は塩ビフィルム、フッ素樹脂フィルム、アクリルフィルム等からなり、ラミネート加工を行うことによって、表面保護と防水、電気的絶縁等の効果を発揮するものである。また、リード線24、25は電源(図示せず)に接続され、導電性である組成物の抵抗によりシート状発熱体4全体が発熱し、熱が外装部の新規屋根材5に伝達され、広範囲で融雪が行われることになる。
【0022】
図7(a)は新規屋根材5同士の長手方向を接続する継手材28であり、新規屋根材5と同様な種類の素材を同等な成形法により形成したものであり、敷目板29と嵌合板30の2部材から形成したものである。
【0023】
すなわち、敷目板29は図7(b)に示すように、新規屋根材5の裏面7と当接すると共に、嵌合板30を装着する敷目部31と、敷目部31の下辺を裏面側に屈曲した馳部32と、必要に応じて敷目部31の上辺を表面側に屈曲して形成した雨返部33とから形成したものであり、かつ、図7(a)のロ−ロ線端面図である図7(d)に示すように、幅方向において、両側縁を表面側に折り返し、その先端を再び折り返して壺状とした係止部34と、係止部34の両側縁を延長した延長部35と、延長部35の先端を表面側に折り返して形成した延長舌片36とから構成されたものである。
【0024】
なお、この端面形状は敷目部31のみならず、馳部32から雨返部33にかけてほぼ同一とすることが可能である。すなわち敷目板29はロールフォーミング等により連続的に成形することが可能である。また図7では、上下方向の連結の強化のために、馳部32の略中央部分を延長して馳舌片32aを形成している。
【0025】
嵌合板30は図7(c)に示すように、底面37の左右側辺を折り返して係止舌片38を形成して出合い袋状とした断面形状のものであり、図7(d)に示すように新規屋根材5の化粧面6の両側縁に設けた連結片16を嵌合、係止するものである。なお、図7(d)では新規屋根材5を点線で示している。さらに説明すると嵌合板30は敷目板29の敷目部31において、図7(d)に示すように、両端を係止部34によって係止されることによって一体化するものである。
【0026】
次に、本発明に係る融雪屋根構造についての施工例を簡単に説明する。すなわち、図1、図2に示すように、垂木B、野地板C、アスファルトルーフィングD等よりなる既存屋根A上に、下段の裏打材3aを敷設する。次に、下段に位置する裏打材3a上に下段の新規屋根材5aを載置し、新規屋根材5aの固定片14上から釘等の固定具αで裏打材3aを介して既存屋根Aに固定する。
【0027】
次に上段の裏打材3bの一端部を下段の新規屋根材5aの固定片14上に載置すると共に、下段の新規屋根材5aの嵌合溝12内に上段の新規屋根材5bの差込縁9を嵌合、係止し、上段の裏打材3b上に上段の新規屋根材5bが載置される。
【0028】
このように、軒方向から棟方向へ一段毎葺成することにより、図1、図2に示すように既存屋根Aの既存屋根材Eと裏打材3間に縦断面略三角形状の空隙βが形成される。この空隙βは新鮮な空気等の流通路として機能させることができ裏打材3が有する断熱材、防音材、調湿材等の機能をさらに助長させると共に、結露を防止して既存屋根A、新規屋根材5等の腐食防止に寄与するものである。また、図2において△Tは裏打材3同士の重なりしろであり、浸入した雨水の逆流を防止し、十分な防水効果を発揮させるさめには△Tは長ければ長い程良く、好ましくは△T=50〜60mm程度である。
【0029】
以上説明したのは本発明に係る改修融雪屋根構造の一実施例であり、図8〜図17に示す部材を用いた構造とすることもできる。すなわち、図8(a)〜(f)は新規屋根材5の変形例を示す断面図であり、特に(e)、(f)図は新規屋根材5の固定に吊り子39(点線で示す)を使用した例である。
【0030】
さらに、図9、図10は裏打材3およびシート状発熱体4の変形例であり、図9(a)、(b)は重なりのガイドとなる切り欠き40、凸部41を形成して、施工を容易にした例、(c)は内部に中空孔42を設けて調湿機能を助長できる例、(d)図は裏打材3の裏面側にシート状発熱体4を装着した例である。
【0031】
また、図10(a)は裏打材3の表面全面にシート状発熱体4を装着した例であり、新規屋根材5の全面に熱がより伝わり易く、融雪の際の空洞化現象を防止できる例である。さらに、図10(b)は裏打材3の表面にシート状発熱体4を短冊状に複数装着した例でる。
【0032】
図11(a)はシート状発熱体4の長手方向一端部分を裏打材3より突出させて装着した例であり、図11(b)に示すように、シート状発熱体4の端部を新規屋根材5の雄型連結部11と雌型連結部15内に介在せさた構造となるので、矢印Xに示すように、万一雨水が裏打材3上に浸入し、裏打材3上を伝わって新規屋根材5の嵌合部分にきたとしても、屋根下地A側に伝わることなく、矢印Yに示すように、新規屋根材5の嵌合部分から新規屋根材5の外面へ排出することができ、防水性が強化されるものとなる。
【0033】
図12は継手材28のその他の例を示す説明図であり、(b)図に示すような敷目板29、(c)図に示すような嵌合板30、(d)図に示すパッキング体43とからなるものであり、特に敷目板29を合成樹脂から形成しコストダウンを図った継手材28の例である。
【0034】
図13は本発明の構造において、各桟木2間に断熱材層44を配した例である。すなわち、断熱材層44はポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリアフォーム等の合成樹脂発泡体よりなるボード、あるいはこれら合成樹脂発泡体をシート材でサンドイッチした複合板、もしくは石膏ボード、セメント板、炭酸カルシウム板、珪酸カルシウム板、セラミック板、木片セメント板、炭酸マグネシウム板、シージングボード、シージングインシュレーションボード、合板等よりなるもの、さらにはこれらの複合板よりなるもの、もしくは難燃2級、難燃3級(JIS−A−1321)合格品のフェノールポリオール+イソシアネート+難燃材(以下、単にフェノールウレタンという)等もある。勿論、ノンフロン(フロンを全く使用しないもの)の合成樹脂、フェノール樹脂を使用して難燃化を図ったもの、等も有る。断熱材層44により、家屋の断熱性の向上と共に、既存屋根材Eへの結露を防止し、既存屋根Aの腐食を防止し、家屋の耐久性の向上に有効なものである。さらに、現場発泡型の合成樹脂発泡体を用いた際は、既存屋根材Eが断熱材層44と固着するため、既存屋根材Eの強度を向上させるのに有効なものである。
【0035】
なお、断熱材層44はその表面を略フラットとすることにより、その後の工程の足場を安定化し、後の工程で取り付けられる裏打材3の取付に障害を生じないものである。
【0036】
また、図14、図15は、既存屋根Aが瓦棒葺屋根の場合に、本発明の方法による改修を施した例で、図14、図15はそれぞれ、瓦棒同士の間に断熱材層44を施さない場合と施した場合を示すものである。既存屋根Aが瓦棒葺屋根の場合には、補強材1は各瓦棒の上に敷設し、釘等の固定具αで瓦棒に固定するものである。
【0037】
図16、図17は補強材1を形成して強度の向上を図った例である。すなわち、図16(a)、(b)は長手方向の両端を折り返した舌片45を設けた補強材1、(c)は鋼板を二重にし、片端に舌片45を設けた補強材1である。
【0038】
さらに、図17(a)は長手方向に平行なリブ46を2本設けた補強材1、(b)は全体にエンボス加工を施した補強材1、(c)は長手方向に平行なリブ46を設け、さらに両端に合致する形状の鋼板片を重ね合わせて打設部47を形成した補強材1、(d)は耐火被覆材を全面に施した補強材1である。
【0039】
以上の説明は既存屋根Aが横葺の金属屋根の場合について行ってきたが、既存屋根Aが平葺き屋根、段葺き屋根、瓦棒葺き屋根、瓦屋根、新生瓦屋根等の場合でも、同様の工法で改修および融雪機能の設置を行うことができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る改修融雪屋根構造によれば、▲1▼全工程、もしくは殆どの工程を乾式の材料を用いて行うので、施工性がよい。▲2▼断熱層を施した場合は、外装部のバックアップ機能を果たし、屋根上の作業でも新規屋根材の変形を防止することができる。▲3▼断熱層同士の重なりにより形成される空隙は、新鮮な空気等の流通路として機能させることができ、裏打材が有する断熱材、防音材、調湿材等の機能をさらに助長させると共に、結露を防止して屋根下地、屋根材等の腐食防止に寄与することができる。▲4▼断熱層と外装部の間にシート状発熱体を介在したので、シート状発熱体からもたらされる熱が断熱層の形成により家内部方向へ放散することがなく、殆どを融雪のための熱源として使用することができ効率が良い。▲5▼シート状発熱体にカーボンファイバーを混入して形成す れば、シート状発熱体の一部分が破壊、切断されても、他の部分の発熱には全く影響がでず、またカーボンは電波を反射する性質をもつので、屋根全体で電波シールドを形成することができる。▲6▼断熱層を施す場合でも断熱層に軽い材料を使用するため、家屋に負担がかからない。▲7▼補強材の作用により、平常時はもとより、屋根上に積雪を有するときも耐震性に優れ、また万が一、雪の重みにより屋根が崩壊しても、被害を最小限に抑えることができる。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る融雪屋根構造の代表的一例を示す説明図である。
【図2】本発明に係る融雪屋根構造の代表的一例を示す説明図である。
【図3】補強材の例を示す説明図である。
【図4】外装部を形成する屋根材の例を示す説明図である。
【図5】バックアップ兼断熱層を形成する裏打材の例を示す斜視図である。
【図6】シート状発熱体の例を示す説明図である。
【図7】継手材の一例を示す説明図である。
【図8】屋根材のその他の例を示す説明図である。
【図9】裏打材とシート状発熱体のその他の例を示す説明図である。
【図10】裏打材とシート状発熱体のその他の例を示す説明図である。
【図11】裏打材とシート状発熱体のその他の例を示す説明図である。
【図12】継手材のその他の例を示す説明図である。
【図13】本発明に係る融雪屋根構造に断熱材層を施した例である。
【図14】既存屋根が瓦棒葺屋根の場合に本発明に係る融雪屋根構造を用いた例である。
【図15】既存屋根が瓦棒葺屋根の場合に断熱材層を施して本発明に係る融雪屋根構造を用いた例である。
【図16】補強材の変形例を示す説明図である。
【図17】補強材の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
α 固定具
β 空隙
A 既存屋根
B 垂木
C 野地板
D アスファルトルーフィング
E 既存屋根材
1 補強材
2 桟木
3 裏打材
シート状発熱体
5 新規屋根材
6 化粧面
7 裏面
8 段差化粧面
9 差込縁
10 引っかけ溝
11 雄型連結部
12 嵌合溝
13 嵌合縁
14 固定片
15 雌型連結部
16 連結片
17 凹条
18 凹条
19 接着テープ
20 ステープラ
21 合成樹脂シート
22 導電線
23 導電線
24 リード線
25 リード線
26 絶縁体シート
27 絶縁体シート
28 継手材
29 敷目板
30 嵌合板
31 敷目部
32 馳部
32a馳舌片
33 雨返部
34 係止部
35 延長部
36 延長舌片
37 底面
38 係止舌片
39 吊り子
40 切り欠き
41 凸部
42 中空孔
43 パッキング体
44 断熱材層
45 舌片
46 リブ
47 打設部
48 耐火被覆材

Claims (1)

  1. 既存の各種屋根を改修する構造において、少なくとも既存建物の軒桁と棟木を流れ方向に対して斜めに連結するように長尺状の鋼板から形成された補強材を配し、該補強材上から外形が長方形で断熱性を有する多数枚の裏打材を、水平方向では端面を当接し、軒から棟方向では既存屋根材との間に縦断面が三角形状の空隙を形成するように長尺側面を階段状に重合、固定してバックアップ兼断熱層を設け、該バックアップ兼断熱層上に多数枚の段葺用の屋根材で形成した外装部を設け、また、前記バックアップ兼断熱層と外装部の間にシート状の発熱体を介在させたことを特徴とする改修融雪屋根構造。
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