JPH0941589A - 改修融雪屋根構造 - Google Patents

改修融雪屋根構造

Info

Publication number
JPH0941589A
JPH0941589A JP18963095A JP18963095A JPH0941589A JP H0941589 A JPH0941589 A JP H0941589A JP 18963095 A JP18963095 A JP 18963095A JP 18963095 A JP18963095 A JP 18963095A JP H0941589 A JPH0941589 A JP H0941589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof
sheet
heat insulating
new
snow melting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18963095A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ishikawa
堯 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IG Technical Research Inc
Original Assignee
IG Technical Research Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IG Technical Research Inc filed Critical IG Technical Research Inc
Priority to JP18963095A priority Critical patent/JPH0941589A/ja
Publication of JPH0941589A publication Critical patent/JPH0941589A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)
  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 家屋の屋根の改修を行った際に、新規屋根上
の雪を一様に融雪する機能を備える屋根改修構造。 【解決手段】 既存屋根Eの流れ方向に平行に桟木1を
所定間隔をもって配し、桟木1上に外形が長方形で断熱
性を有する多数枚の裏打材2を、水平方向では端面を当
接し、軒から棟方向では桟木1との間に縦断面が三角形
状の空隙を形成し、裏打材2上に多数枚の段葺用の新規
屋根材4で形成した外装部を設け、また、裏打材2と新
規屋根材4との間にシート状発熱体3を介在させたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家屋における改修融雪
屋根構造に係るものである。さらに詳しくは、改修を行
った際に、新規屋根上の雪を一様に融雪する機能を備え
ることができる屋根改修構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、降雪地方における雪降ろし作業
は、肉体的に大変な作業であり、また危険を伴う作業で
あった。そこで、屋根の融雪の種々の方法が考え出され
てきているが、屋根の改修を行う際に同時に融雪機能を
備える方法としては、特開平5−230940号があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では改修を行う対象が瓦棒葺屋根に限られるもので、
また中空パイプをモルタルによって埋設するため、重量
がかさみ家屋に負担をかけるものであり、さらに工期が
長くなり費用もかさむものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するために、既存の各種屋根材上において、流れ
方向に平行に桟木を所定間隔をもって配し、桟木上に外
形が長方形で断熱性を有する多数枚の裏打材を、水平方
向では端面を当接し、軒から棟方向では桟木との間に縦
断面が三角形状の空隙を形成するように長尺側面を階段
状に重合、固定してバックアップ兼断熱層を設け、バッ
クアップ兼断熱層上に多数枚の段葺用の屋根材で形成し
た外装部を設け、また、前記バックアップ兼断熱層と外
装部の間に少なくとも合成樹脂に炭素繊維を混入して形
成したシート状の面発熱シートを介在させた改修融雪屋
根構造としたので、構造をすべて乾式の材料で形成でき
るので施工性がよく軽量で、しかも低コストで各種屋根
上に美しい新規屋根と屋根融雪機能を提供できるもので
ある。
【0005】さらに、バックアップ兼断熱層同士の重な
りにより形成される空隙は、新鮮な空気等の流通路とし
て機能させることができ、裏打材が有する断熱材、防音
材、調湿材等の機能をさらに助長させると共に、結露を
防止して屋根下地、屋根材等の腐食防止に寄与すること
ができ、また、バックアップ兼断熱層と外装部の間に面
発熱シートを介在したので、面発熱シートからもたらさ
れる熱は、断熱層により、家内部方向へはすべて遮断さ
れ、殆どを融雪のための熱源として使用することができ
効率が良く、面発熱シートを合成樹脂に炭素繊維を混入
して形成したので、面発熱シートの一部分が破壊、切断
されても、他の部分の発熱には全く影響がなく、副次的
に炭素繊維は電波を反射する性質を持つので、新規屋根
全体で電波シールドを形成することができる構造を提案
するものである。
【0006】
【実施例】以下に図面を用いて本発明に係る改修融雪屋
根構造について詳細に説明する。図1および図2は上記
改修融雪屋根構造の代表的一例を示す説明図であり、図
中1は桟木、2は裏打材、3は面発熱シート、4は新規
屋根材、Aは屋根下地、Eは既存屋根を示している。
【0007】屋根下地Aは、垂木B、野地板C、アスフ
ァルトルーフィングDとから構成されるものであり、垂
木B上に野地板Cを敷設し、野地板C上にアスファルト
ルーフィングDを配設した一般的な構造の屋根下地Aで
ある。
【0008】既存屋根Eは屋根下地A上に敷設された一
般的な屋根材であり、図1、図2においては金属の横葺
屋根を示してあるが、その他にも既存屋根Eとしては平
葺き屋根、段葺き屋根、瓦棒葺き屋根、瓦屋根、新生瓦
屋根等でもよい。
【0009】垂木1は図1(a)に示すように、既存屋
根E上に流れ方向に対して平行に所定間隔をもって配す
るもので、後記する裏打材2の下地となり、裏打材2と
新規屋根材4を固定する際に打設する固定具αの打設部
として機能すると共に、必要に応じて各桟木1同士の間
に断熱材を充填する際の空間を確保するものである。
【0010】また、図3(a)、(b)は外装部を構成
する段葺き状の新規屋根材4の一例を示す斜視図であ
り、新規屋根材4は金属板(カラー鋼板、銅板、アルミ
ニウム板、チタン板、ステンレス板、サンドイッチ鋼
板、クラッド鋼板等)等をロール成形、プレス成形、押
出成形等によって形成したものである。勿論、金属系の
平葺き屋根、段葺き屋根、瓦棒葺き屋根、あるいは瓦屋
根、もしくは新生瓦屋根、等でもよい。
【0011】さらに説明すると、新規屋根材4は長尺板
状であり、略水平面状の化粧面5と、その幅方向一端部
を化粧面5の下側、すなわち、裏面6側に略コ字状に屈
曲して段差化粧面7と差込縁8とを形成した雄型連結部
10としたもので、化粧面5と段差化粧面7と差込縁8
とから略コ字状の引っかけ溝9を形成したものである。
【0012】また、化粧面5の他端には化粧面5の上側
に屈曲して断面略U字状に形成した前記差込縁8と嵌合
する嵌合溝11と、嵌合溝11の先端をコ字状に折り返
した嵌合縁12と、嵌合縁12の先端を下方に屈曲する
と共に化粧面5と略平行で外方にL字状に屈曲して延長
した固定片13を形成した雌型連結部14を形成したも
のである。
【0013】さらに、化粧面5の長手方向の両側端縁を
それぞれ裏面6側にハゼ状に屈曲した連結片15を形成
したものである。なお、図3(a)では長手方向の強度
の強化と、外部からの雨水等が毛細管現象により内部に
浸入することを防止する意味で嵌合溝11と差込縁8に
凹条16、凹条17を形成している。
【0014】また、バックアップ兼断熱層(以下、単に
断熱層という)を形成する裏打材2は図4に示すように
長尺板状であり、垂木1上に多数枚敷設することによっ
て形成するものである。さらに、裏打材2は外装部を構
成する新規屋根材4をバックアップし、屋根上の作業、
積雪のように荷重が加えられても新規屋根材4の変形を
防止すると共に、後記する面発熱シート3からの熱のう
ち、殆どすべてが融雪に寄与するように断熱し、家屋内
(小屋裏等)に熱が逃げるのを防止するものである。勿
論、夏季においては太陽によって屋根が加熱されても家
屋内に熱が伝わるのを遮断し家屋内の温度の上昇を防止
することにも役立つと共に、防音にも役立つものであ
る。
【0015】また、裏打材2の素材としてはシージング
ボード、シージングインシュレーションボート、プラス
チックフォーム(ウレタンフォーム、ヌレートフォー
ム、フェノールフォーム、等)、パーチクルボード、木
質複合板、木毛セメント板、コンポージットパネル(コ
ンパネ)、石膏ボード、ALC板、等であり、断熱性を
有するものである。
【0016】さらに説明すると、裏打材2は水平方向で
は端面を当接すると共に、図1、図2のように軒から棟
方向では下段の裏打材2aに長尺側面を重ね合わせ、階
段状とすると共に屋根下地Aとの間に三角形状の空隙β
を形成するように固定するものである。この空隙βは新
鮮な空気等の流通路として機能させることができ裏打材
2が有する断熱材、防音材、調湿材等の機能をさらに助
長させると共に、結露を防止して屋根下地A、後記する
新規屋根材4等の腐食防止に寄与するものである。
【0017】面発熱シート3は図4に示すように長方形
状のシート状であり、図1、図2に示すように裏打材2
と新規屋根材4の間に介在し、外装部に融雪に必要な熱
を供給するためのものである。また、図4に示すように
面発熱シート3は裏打材2の表面に接着剤(図示せ
ず)、接着テープ18、ステープラ19等の諸手段によ
り、固定、取り付けるものである。
【0018】さらに、この面発熱シート3は図5(a)
および、図5(a)のイ−イ線断面図に該当する図5
(b)に示すように、帯状で中心部分を構成する炭素繊
維を混入した合成樹脂シート20と、合成樹脂シート2
0の長手方向両端に形成した導電線21、22と、幅方
向一端に形成し、導電線21、22と連結されたリード
線23、24と、これらを被覆する上下の絶縁体シート
25、26とから形成したものである。
【0019】すなわち、合成樹脂シート20には、塩ビ
樹脂等の各種プラスチック樹脂をベースとして、内部に
炭素繊維が混入されているものであり、リード線23、
24を介して導電線21、22に電気が導かれると、炭
素繊維の抵抗により、発熱するものである。また、炭素
繊維同士は互いに重なり合うように混入されるので、面
発熱シート3の一部分が万一破壊、切断しても、他の部
分の発熱には全く影響がでないものである
【0020】絶縁体シート25、絶縁体シート26は塩
ビフィルム、フッ素樹脂フィルム、アクリルフィルム等
からなり、ラミネート加工を行うことによって、表面保
護と防水、電気的絶縁等の効果を発揮するものである。
また、リード線23、24は電源(図示せず)に接続さ
れ、導電性である炭素繊維の抵抗により面発熱シート3
全体が発熱し、熱が外装部の新規屋根材4に伝達され、
広範囲で融雪が行われることになる。
【0021】図6(a)は新規屋根材4同士の長手方向
を接続する継手材27であり、新規屋根材4と同様な種
類の素材を同等な成形法により形成したものであり、敷
目板28と嵌合板29の2部材から形成したものであ
る。
【0022】すなわち、敷目板28は図6(b)に示す
ように、新規屋根材4の裏面6と当接すると共に、嵌合
板29を装着する敷目部30と、敷目部30の下辺を裏
面側に屈曲した馳部31と、必要に応じて敷目部30の
上辺を表面側に屈曲して形成した雨返部32とから形成
したものであり、かつ、図6(a)のロ−ロ線端面図で
ある図6(d)に示すように、幅方向において、両側縁
を表面側に折り返し、その先端を再び折り返して壺状と
した係止部33と、係止部33の両側縁を延長した延長
部34と、延長部34の先端を表面側に折り返して形成
した延長舌片35とから構成されたものである。
【0023】なお、この端面形状は敷目部30のみなら
ず、馳部31から雨返部32にかけてほぼ同一とするこ
とが可能である。すなわち敷目板28はロールフォーミ
ング等により連続的に成形することが可能である。また
図6では、上下方向の連結の強化のために、馳部31の
略中央部分を延長して馳舌片31aを形成している。
【0024】嵌合板29は図6(c)に示すように、底
面36の左右側辺を折り返して係止舌片37を形成して
出合い袋状とした断面形状のものであり、図6(d)に
示すように新規屋根材4の化粧面5の両側縁に設けた連
結片15を嵌合、係止するものである。なお、図6
(d)では新規屋根材4を点線で示している。さらに説
明すると嵌合板29は敷目板28の敷目部30におい
て、図6(d)に示すように、両端を係止部33によっ
て係止されることによって一体化するものである。
【0025】次に、本発明に係る改修融雪屋根構造につ
いての施工例を簡単に説明する。すなわち、図1、図2
に示すように、垂木B、野地板C、アスファルトルーフ
ィングD等よりなる屋根下地A上に、下段の裏打材2a
を敷設する。次に、下段に位置する裏打材2a上に下段
の新規屋根材4aを載置し、新規屋根材4aの固定片1
3上から釘等の固定具αで裏打材2aを介して屋根下地
Aに固定する。
【0026】次に上段の裏打材2bの一端部を下段の新
規屋根材4aの固定片13上に載置すると共に、下段の
新規屋根材4aの嵌合溝11内に上段の新規屋根材4b
の差込縁8を嵌合、係止し、上段の裏打材2b上に上段
の新規屋根材4bが載置される。
【0027】このように、軒方向から棟方向へ一段毎葺
成することにより、図1、図2に示すように屋根下地A
と裏打材2間に縦断面略三角形状の空隙βが形成され
る。この空隙βは新鮮な空気等の流通路として機能させ
ることができ裏打材2が有する断熱材、防音材、調湿材
等の機能をさらに助長させると共に、結露を防止して屋
根下地A、新規屋根材4等の腐食防止に寄与するもので
ある。また、図2において△Tは裏打材2同士の重なり
しろであり、浸入した雨水の逆流を防止し、十分な防水
効果を発揮させるさめには△Tは長ければ長い程良く、
好ましくは△T=50〜60mm程度である。
【0028】以上説明したのは本発明に係る改修融雪屋
根構造の一実施例であり、図7〜図11に示す部材を用
いた構造とすることもできる。すなわち、図7(a)〜
(f)は新規屋根材4の変形例を示す断面図であり、特
に(e)、(f)図は新規屋根材4の固定に吊り子38
(点線で示す)を使用した例である。
【0029】さらに、図8、図9は裏打材2および面発
熱シート3の変形例であり、図8(a)、(b)は重な
りのガイドとなる切り欠き39、凸部40を形成して、
施工を容易にした例、(c)は内部に中空孔41を設け
て調湿機能を助長できる例、(d)図は裏打材2の裏面
側に面発熱シート3を装着した例である。
【0030】また、図9(a)は裏打材2の表面全面に
面発熱シート3を装着した例であり、新規屋根材4の全
面に熱がより伝わり易く、融雪の際の空洞化現象を防止
できる例である。さらに、図9(b)は裏打材2の表面
に面発熱シート3を短冊状に複数装着した例でる。
【0031】図10(a)は面発熱シート3の長手方向
一端部分を裏打材2より突出させて装着した例であり、
図10(b)に示すように、面発熱シート3の端部を新
規屋根材4の雄型連結部10と雌型連結部14内に介在
せさた構造となるので、矢印Xに示すように、万一雨水
が裏打材2上に浸入し、裏打材2上を伝わって新規屋根
材4の嵌合部分にきたとしても、屋根下地A側に伝わる
ことなく、矢印Yに示すように、新規屋根材4の嵌合部
分から新規屋根材4の外面へ排出することができ、防水
性が強化されるものとなる。
【0032】図11は継手材27のその他の例を示す説
明図であり、(b)図に示すような敷目板28、(c)
図に示すような嵌合板29、(d)図に示すパッキング
体42とからなるものであり、特に敷目板28を合成樹
脂から形成しコストダウンを図った継手材27の例であ
る。
【0033】図12は本発明の構造において、各桟木1
間に断熱材層43を配した例である。すなわち、断熱材
層43はポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレート
フォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、
ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリア
フォーム等の合成樹脂発泡体よりなるボード、あるいは
これら合成樹脂発泡体をシート材でサンドイッチした複
合板、もしくは石膏ボード、セメント板、炭酸カルシウ
ム板、珪酸カルシウム板、セラミック板、木片セメント
板、炭酸マグネシウム板、シージングボード、シージン
グインシュレーションボード、合板等よりなるもの、さ
らにはこれらの複合板よりなるもの、もしくは難燃2
級、難燃3級(JIS−A−1321)合格品のフェノ
ールポリオール+イソシアネート+難燃材、等もある。
勿論、ノンフロン(フロンを全く使用しないもの)の合
成樹脂、フェノール樹脂を使用して難燃化を図ったも
の、等も有る。断熱材層43により、家屋の断熱性の向
上と共に、既存屋根Eへの結露を防止し、屋根下地Aの
腐食を防止し、家屋の耐久性の向上に有効なものであ
る。さらに、現場発泡型の合成樹脂発泡体を用いた際
は、既存屋根Eが断熱材層43と固着するため、既存屋
根Eの強度を向上させるのに有効なものである。
【0034】なお、断熱材層43はその表面を略フラッ
トとすることにより、その後の工程の足場を安定化し、
後の工程で取り付けられる裏打材2の取付に障害を生じ
ないものである。
【0035】以上の説明は既存屋根Eが横葺の金属屋根
の場合について行ってきたが、既存屋根Eが瓦屋根、新
生瓦屋根等の場合でも、同様の工法で改修および融雪機
能の設置を行うことができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る改修
融雪屋根構造によれば、全工程、もしくは殆どの工程
を乾式の材料を用いて行うので、施工性がよい。断熱
層は外装部のバックアップ機能を果たし、屋根上の作業
でも新規屋根材の変形を防止することができる。断熱
層同士の重なりにより形成される空隙は、新鮮な空気等
の流通路として機能させることができ、裏打材が有する
断熱材、防音材、調湿材等の機能をさらに助長させると
共に、結露を防止して屋根下地、屋根材等の腐食防止に
寄与することができる。断熱層と外装部の間に面発熱
シートを介在したので、面発熱シートからもたらされる
熱が断熱層の形成により家内部方向へ放散することがな
く、殆どを融雪のための熱源として使用することができ
効率が良い。面発熱シートを合成樹脂に炭素繊維を混
入して形成したので、面発熱シートの一部分が破壊、切
断されても、他の部分の発熱には全く影響がでない。
副次的に炭素繊維は電波を反射する性質を持つので、屋
根全体で電波シールドを形成することができる。断熱
層を施す場合でも断熱層に軽い材料を使用するため、家
屋に負担がかからない。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る改修融雪屋根構造の代表的一例を
示す説明図である。
【図2】本発明に係る改修融雪屋根構造の代表的一例を
示す断面図である。
【図3】外装部を形成する屋根材の例を示す説明図であ
る。
【図4】バックアップ兼断熱層を形成する裏打材の例を
示す斜視図である。
【図5】面発熱シートの例を示す説明図である。
【図6】継手材の一例を示す説明図である。
【図7】屋根材のその他の例を示す説明図である。
【図8】裏打材と面発熱シートのその他の例を示す説明
図である。
【図9】裏打材と面発熱シートのその他の例を示す説明
図である。
【図10】裏打材と面発熱シートのその他の例を示す説
明図である。
【図11】継手材のその他の例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る改修融雪屋根構造に断熱材層を
施した例である。
【符号の説明】
α 固定具 β 空隙 A 屋根下地 B 垂木 C 野地板 D アスファルトルーフィング E 既存屋根 1 桟木 2 裏打材 3 面発熱シート 4 新規屋根材 5 化粧面 6 裏面 7 段差化粧面 8 差込縁 9 引っかけ溝 10 雄型連結部 11 嵌合溝 12 嵌合縁 13 固定片 14 雌型連結部 15 連結片 16 凹条 17 凹条 18 接着テープ 19 ステープラ 20 合成樹脂シート 21 導電線 22 導電線 23 リード線 24 リード線 25 絶縁体シート 26 絶縁体シート 27 継手材 28 敷目板 29 嵌合板 30 敷目部 31 馳部 31a 馳舌片 32 雨返部 33 係止部 34 延長部 35 延長舌片 36 底面 37 係止舌片 38 吊り子 39 切り欠き 40 凸部 41 中空孔 42 パッキング体 43 断熱材層
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 改修融雪屋根構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家屋における改修融雪
屋根構造に係るものである。さらに詳しくは、改修を行
った際に、新規屋根上の雪を一様に融雪する機能を備え
ることができる屋根改修構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、降雪地方における雪下ろしの作業
は、肉体的に大変な作業であり、また危険を伴う作業で
あった。そこで、屋根の融雪の種々の方法が考え出され
てきており、屋根上に温水または水を放水する方法や、
屋根の外装部内に配したパイプ内を温水、不凍液、温風
等を循環させる方法、電熱線を配する方法、太陽熱にて
加熱された温水を利用する方法、もしくは特開平6−2
399号のようにシート状の発熱体を敷設する方法、等
があった。また、屋根の改修を行う際に同時に融雪機能
を備える方法としては、特開平5−230940号があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、放水装
置やパイプをもちいて屋根改修と同時に融雪機能を施す
には重量がかさむ点、施工に多くの時間と労力を要する
点、震動や老朽化による装置の損傷によって液体が漏れ
だし家屋の腐食につながる点等において改修と同時に融
雪機能を施すには不利が多く、電熱線は切断による機能
の低下が危惧されるものである。また、上記方法はもと
より、特開平6−2399号のようなシート状の発熱体
を配したに方法においても、改修に伴い融雪機能を施す
方法が考案されていなかった。なお、特開平5−230
940号においては、改修を行う対象が瓦棒葺屋根に限
られ、また中空パイプをモルタルによって埋設するた
め、重量がかさみ家屋に負担をかけるものであり、さら
に工期が長くなり費用もかさむという不利があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するために、既存の各種屋根材上において、流れ
方向に平行に桟木を所定間隔をもって配し、桟木上に外
形が長方形で断熱性を有する多数枚の裏打材を、水平方
向では端面を当接し、軒から棟方向では桟木との間に縦
断面が三角形状の空隙を形成するように長尺側面を階段
状に重合、固定してバックアップ兼断熱層を設け、バッ
クアップ兼断熱層上に多数枚の段葺用の屋根材で形成し
た外装部を設け、また、前記バックアップ兼断熱層と外
装部の間にシート状の発熱体を介在させた改修融雪屋根
構造としたので、構造を全て乾式の材料で形成できるの
で施工性がよく軽量で、しかも低コストで各種屋根上に
美しい新規屋根と屋根融雪機能を提供できるものであ
る。
【0005】さらに、バックアップ兼断熱層同士の重な
りにより形成される空隙は、新鮮な空気等の流通路とし
て機能させることができ、裏打材が有する断熱材、防音
材、調湿材等の機能をさらに助長させると共に、結露を
防止して屋根下地、屋根材等の腐食防止に寄与すること
ができ、また、バックアップ兼断熱層と外装部の間に
ート状発熱体を介在したので、シート状発熱体からもた
らされる熱は、断熱層により、家内部方向へは全て遮断
され、殆どを融雪のための熱源として使用することがで
効率が良い構造を提案するものである。
【0006】
【実施例】以下に図面を用いて本発明に係る改修融雪屋
根構造について詳細に説明する。図1および図2は上記
改修融雪屋根構造の代表的一例を示す説明図であり、図
中1は桟木、2は裏打材、3はシート状発熱体、4は新
規屋根材、Aは屋根下地、Eは既存屋根を示している。
【0007】屋根下地Aは、垂木B、野地板C、アスフ
ァルトルーフィングDとから構成されるものであり、垂
木B上に野地板Cを敷設し、野地板C上にアスファルト
ルーフィングDを配設した一般的な構造の屋根下地Aで
ある。
【0008】既存屋根Eは屋根下地A上に敷設された一
般的な屋根材であり、図1、図2においては金属の横葺
屋根を示してあるが、その他にも既存屋根Eとしては平
葺き屋根、段葺き屋根、瓦棒葺き屋根、瓦屋根、新生瓦
屋根等でもよい。
【0009】垂木1は図1(a)に示すように、既存屋
根E上に流れ方向に対して平行に所定間隔をもって配す
るもので、後記する裏打材2の下地となり、裏打材2と
新規屋根材4を固定する際に打設する固定具αの打設部
として機能すると共に、必要に応じて各桟木1同士の間
に断熱材を充填する際の空間を確保するものである。
【0010】また、図3(a)、(b)は外装部を構成
する段葺き状の新規屋根材4の一例を示す斜視図であ
り、新規屋根材4は金属板(カラー鋼板、銅板、アルミ
ニウム板、チタン板、ステンレス板、サンドイッチ鋼
板、クラッド鋼板等)等をロール成形、プレス成形、押
出成形等によって形成したものである。勿論、金属系の
平葺き屋根、段葺き屋根、瓦棒葺き屋根、あるいは瓦屋
根、もしくは新生瓦屋根、等でもよい。
【0011】さらに説明すると、新規屋根材4は長尺板
状であり、略水平面状の化粧面5と、その幅方向一端部
を化粧面5の下側、すなわち、裏面6側に略コ字状に屈
曲して段差化粧面7と差込縁8とを形成した雄型連結部
10としたもので、化粧面5と段差化粧面7と差込縁8
とから略コ字状の引っかけ溝9を形成したものである。
【0012】また、化粧面5の他端には化粧面5の上側
に屈曲して断面略U字状に形成した前記差込縁8と嵌合
する嵌合溝11と、嵌合溝11の先端をコ字状に折り返
した嵌合縁12と、嵌合縁12の先端を下方に屈曲する
と共に化粧面5と略平行で外方にL字状に屈曲して延長
した固定片13を形成した雌型連結部14を形成したも
のである。
【0013】さらに、化粧面5の長手方向の両側端縁を
それぞれ裏面6側にハゼ状に屈曲した連結片15を形成
したものである。なお、図3(a)では長手方向の強度
の強化と、外部からの雨水等が毛細管現象により内部に
浸入することを防止する意味で嵌合溝11と差込縁8に
凹条16、凹条17を形成している。
【0014】また、バックアップ兼断熱層(以下、単に
断熱層という)を形成する裏打材2は図4に示すように
長尺板状であり、垂木1上に多数枚敷設することによっ
て形成するものである。さらに、裏打材2は外装部を構
成する新規屋根材4をバックアップし、屋根上の作業、
積雪のように荷重が加えられても新規屋根材4の変形を
防止すると共に、後記するシート状発熱体3からの熱の
うち、殆ど全てが融雪に寄与するように断熱し、家屋内
(小屋裏等)に熱が逃げるのを防止するものである。勿
論、夏季においては太陽によって屋根が加熱されても家
屋内に熱が伝わるのを遮断し家屋内の温度の上昇を防止
することにも役立つと共に、防音にも役立つものであ
る。
【0015】また、裏打材2の素材としてはシージング
ボード、シージングインシュレーションボート、プラス
チックフォーム(ウレタンフォーム、ヌレートフォー
ム、フェノールフォーム、等)、パーチクルボード、木
質複合板、木毛セメント板、コンポージットパネル(コ
ンパネ)、石膏ボード、ALC板、等であり、断熱性を
有するものである。
【0016】さらに説明すると、裏打材2は水平方向で
は端面を当接すると共に、図1、図2のように軒から棟
方向では下段の裏打材2aに長尺側面を重ね合わせ、階
段状とすると共に屋根下地Aとの間に三角形状の空隙β
を形成するように固定するものである。この空隙βは新
鮮な空気等の流通路として機能させることができ裏打材
2が有する断熱材、防音材、調湿材等の機能をさらに助
長させると共に、結露を防止して屋根下地A、後記する
新規屋根材4等の腐食防止に寄与するものである。
【0017】シート状発熱体3は図4に示すように長方
形状のシート状であり、図1、図2に示すように裏打材
2と新規屋根材4の間に介在し、外装部に融雪に必要な
熱を供給するためのものである。また、図4に示すよう
シート状発熱体3は裏打材2の表面に接着剤(図示せ
ず)、接着テープ18、ステープラ19等の諸手段によ
り、固定、取り付けるものである。
【0018】さらに、このシート状発熱体3は図5
(a)および、図5(a)のイ−イ線断面図に該当する
図5(b)に示すように、帯状で発熱部分となるシート
20と、シート20の長手方向両端に形成した導電線2
1、22と、幅方向一端に形成し、導電線21、22と
連結されたリード線23、24と、これらを被覆する上
下の絶縁体シート25、26とから形成したものであ
る。
【0019】シート20は、適度な電気抵抗を有し、通
電すると発熱現象を起こす組成であれば特に指定される
ものではないが、その組成としては、例えば炭素繊維を
合成樹脂等でバインダしたものや混入したもの、パルプ
繊維とカーボンファイバー、カーボン粒子、もしくは金
属粉末等を粘材により合成したものを使用するもので、
カーボンファイバー同士は互いに重なり合うように混入
されるので、シート状発熱体3の一部分が万一破壊、切
断しても、他の部分の発熱には全く影響がでないもので
ある。シート20はリード線23、24を介して導電線
21、22に電気が導かれると発熱するものである。
【0020】絶縁体シート25、絶縁体シート26は塩
ビフィルム、フッ素樹脂フィルム、アクリルフィルム等
からなり、ラミネート加工を行うことによって、表面保
護と防水、電気的絶縁等の効果を発揮するものである。
また、リード線23、24は電源(図示せず)に接続さ
れ、導電性である組成物の抵抗によりシート状発熱体
全体が発熱し、熱が外装部の新規屋根材4に伝達され、
広範囲で融雪が行われることになる。
【0021】図6(a)は新規屋根材4同士の長手方向
を接続する継手材27であり、新規屋根材4と同様な種
類の素材を同等な成形法により形成したものであり、敷
目板28と嵌合板29の2部材から形成したものであ
る。
【0022】すなわち、敷目板28は図6(b)に示す
ように、新規屋根材4の裏面6と当接すると共に、嵌合
板29を装着する敷目部30と、敷目部30の下辺を裏
面側に屈曲した馳部31と、必要に応じて敷目部30の
上辺を表面側に屈曲して形成した雨返部32とから形成
したものであり、かつ、図6(a)のロ−ロ線端面図で
ある図6(d)に示すように、幅方向において、両側縁
を表面側に折り返し、その先端を再び折り返して壺状と
した係止部33と、係止部33の両側縁を延長した延長
部34と、延長部34の先端を表面側に折り返して形成
した延長舌片35とから構成されたものである。
【0023】なお、この端面形状は敷目部30のみなら
ず、馳部31から雨返部32にかけてほぼ同一とするこ
とが可能である。すなわち敷目板28はロールフォーミ
ング等により連続的に成形することが可能である。また
図6では、上下方向の連結の強化のために、馳部31の
略中央部分を延長して馳舌片31aを形成している。
【0024】嵌合板29は図6(c)に示すように、底
面36の左右側辺を折り返して係止舌片37を形成して
出合い袋状とした断面形状のものであり、図6(d)に
示すように新規屋根材4の化粧面5の両側縁に設けた連
結片15を嵌合、係止するものである。なお、図6
(d)では新規屋根材4を点線で示している。さらに説
明すると嵌合板29は敷目板28の敷目部30におい
て、図6(d)に示すように、両端を係止部33によっ
て係止されることによって一体化するものである。
【0025】次に、本発明に係る改修融雪屋根構造につ
いての施工例を簡単に説明する。すなわち、図1、図2
に示すように、垂木B、野地板C、アスファルトルーフ
ィングD等よりなる屋根下地A上に、下段の裏打材2a
を敷設する。次に、下段に位置する裏打材2a上に下段
の新規屋根材4aを載置し、新規屋根材4aの固定片1
3上から釘等の固定具αで裏打材2aを介して屋根下地
Aに固定する。
【0026】次に上段の裏打材2bの一端部を下段の新
規屋根材4aの固定片13上に載置すると共に、下段の
新規屋根材4aの嵌合溝11内に上段の新規屋根材4b
の差込縁8を嵌合、係止し、上段の裏打材2b上に上段
の新規屋根材4bが載置される。
【0027】このように、軒方向から棟方向へ一段毎葺
成することにより、図1、図2に示すように屋根下地A
と裏打材2間に縦断面略三角形状の空隙βが形成され
る。この空隙βは新鮮な空気等の流通路として機能させ
ることができ裏打材2が有する断熱材、防音材、調湿材
等の機能をさらに助長させると共に、結露を防止して屋
根下地A、新規屋根材4等の腐食防止に寄与するもので
ある。また、図2において△Tは裏打材2同士の重なり
しろであり、浸入した雨水の逆流を防止し、十分な防水
効果を発揮させるさめには△Tは長ければ長い程良く、
好ましくは△T=50〜60mm程度である。
【0028】以上説明したのは本発明に係る改修融雪屋
根構造の一実施例であり、図7〜図11に示す部材を用
いた構造とすることもできる。すなわち、図7(a)〜
(f)は新規屋根材4の変形例を示す断面図であり、特
に(e)、(f)図は新規屋根材4の固定に吊り子38
(点線で示す)を使用した例である。
【0029】さらに、図8、図9は裏打材2およびシー
ト状発熱体3の変形例であり、図8(a)、(b)は重
なりのガイドとなる切り欠き39、凸部40を形成し
て、施工を容易にした例、(c)は内部に中空孔41を
設けて調湿機能を助長できる例、(d)図は裏打材2の
裏面側にシート状発熱体3を装着した例である。
【0030】また、図9(a)は裏打材2の表面全面に
シート状発熱体3を装着した例であり、新規屋根材4の
全面に熱がより伝わり易く、融雪の際の空洞化現象を防
止できる例である。さらに、図9(b)は裏打材2の表
面にシート状発熱体3を短冊状に複数装着した例であ
る。
【0031】図10(a)はシート状発熱体3の長手方
向一端部分を裏打材2より突出させて装着した例であ
り、図10(b)に示すように、シート状発熱体3の端
部を新規屋根材4の雄型連結部10と雌型連結部14内
に介在せさた構造となるので、矢印Xに示すように、万
一雨水が裏打材2上に浸入し、裏打材2上を伝わって新
規屋根材4の嵌合部分にきたとしても、屋根下地A側に
伝わることなく、矢印Yに示すように、新規屋根材4の
嵌合部分から新規屋根材4の外面へ排出することがで
き、防水性が強化されるものとなる。
【0032】図11は継手材27のその他の例を示す説
明図であり、(b)図に示すような敷目板28、(c)
図に示すような嵌合板29、(d)図に示すパッキング
体42とからなるものであり、特に敷目板28を合成樹
脂から形成しコストダウンを図った継手材27の例であ
る。
【0033】図12は本発明の構造において、各桟木1
間に断熱材層43を配した例である。すなわち、断熱材
層43はポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレート
フォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、
ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリア
フォーム等の合成樹脂発泡体よりなるボード、あるいは
これら合成樹脂発泡体をシート材でサンドイッチした複
合板、もしくは石膏ボード、セメント板、炭酸カルシウ
ム板、珪酸カルシウム板、セラミック板、木片セメント
板、炭酸マグネシウム板、シージングボード、シージン
グインシュレーションボード、合板等よりなるもの、さ
らにはこれらの複合板よりなるもの、もしくは難燃2
級、難燃3級(JIS−A−1321)合格品のフェノ
ールポリオール+イソシアネート+難燃材、等もある。
勿論、ノンフロン(フロンを全く使用しないもの)の合
成樹脂、フェノール樹脂を使用して難燃化を図ったも
の、等も有る。断熱材層43により、家屋の断熱性の向
上と共に、既存屋根Eへの結露を防止し、屋根下地Aの
腐食を防止し、家屋の耐久性の向上に有効なものであ
る。さらに、現場発泡型の合成樹脂発泡体を用いた際
は、既存屋根Eが断熱材層43と固着するため、既存屋
根Eの強度を向上させるのに有効なものである。
【0034】なお、断熱材層43はその表面を略フラッ
トとすることにより、その後の工程の足場を安定化し、
後の工程で取り付けられる裏打材2の取付に障害を生じ
ないものである。
【0035】以上の説明は既存屋根Eが横葺の金属屋根
の場合について行ってきたが、既存屋根Eが瓦屋根、新
生瓦屋根等の場合でも、同様の工法で改修および融雪機
能の設置を行うことができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る改修
融雪屋根構造によれば、全工程、もしくは殆どの工程
を乾式の材料を用いて行うので、施工性がよい。断熱
層は外装部のバックアップ機能を果たし、屋根上の作業
でも新規屋根材の変形を防止することができる。断熱
層同士の重なりにより形成される空隙は、新鮮な空気等
の流通路として機能させることができ、裏打材が有する
断熱材、防音材、調湿材等の機能をさらに助長させると
共に、結露を防止して屋根下地、屋根材等の腐食防止に
寄与することができる。断熱層と外装部の間にシート
状発熱体を介在したので、シート状発熱体からもたらさ
れる熱が断熱層の形成により家内部方向へ放散すること
がなく、殆どを融雪のための熱源として使用することが
でき効率が良い。シート状発熱体をカーボンファイバ
ーを混入して形成した場合、シート状発熱体の一部分が
破壊、切断されても、他の部分の発熱には全く影響がで
ない。また、カーボンは電波を反射する性質をもつの
で、屋根全体で電波シールドを形成することができる。
断熱層を施す場合でも断熱層に軽い材料を使用するた
め、家屋に負担がかからない。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る改修融雪屋根構造の代表的一例を
示す説明図である。
【図2】本発明に係る改修融雪屋根構造の代表的一例を
示す断面図である。
【図3】外装部を形成する屋根材の例を示す説明図であ
る。
【図4】バックアップ兼断熱層を形成する裏打材の例を
示す斜視図である。
【図5】シート状発熱体の例を示す説明図である。
【図6】継手材の一例を示す説明図である。
【図7】屋根材のその他の例を示す説明図である。
【図8】裏打材とシート状発熱体のその他の例を示す説
明図である。
【図9】裏打材とシート状発熱体のその他の例を示す説
明図である。
【図10】裏打材とシート状発熱体のその他の例を示す
説明図である。
【図11】継手材のその他の例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る改修融雪屋根構造に断熱材層を
施した例である。
【符号の説明】 α 固定具 β 空隙 A 屋根下地 B 垂木 C 野地板 D アスファルトルーフィング E 既存屋根 1 桟木 2 裏打材 3 シート状発熱体 4 新規屋根材 5 化粧面 6 裏面 7 段差化粧面 8 差込縁 9 引っかけ溝 10 雄型連結部 11 嵌合溝 12 嵌合縁 13 固定片 14 雌型連結部 15 連結片 16 凹条 17 凹条 18 接着テープ 19 ステープラ 20 シート 21 導電線 22 導電線 23 リード線 24 リード線 25 絶縁体シート 26 絶縁体シート 27 継手材 28 敷目板 29 嵌合板 30 敷目部 31 馳部 31a 馳舌片 32 雨返部 33 係止部 34 延長部 35 延長舌片 36 底面 37 係止舌片 38 吊り子 39 切り欠き 40 凸部 41 中空孔 42 パッキング体 43 断熱材層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 3/14 0380−3K H05B 3/14 E 3/20 316 3/20 316

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存の各種屋根材上において、流れ方向
    に平行に桟木を所定間隔をもって配し、該桟木上に外形
    が長方形で断熱性を有する多数枚の裏打材を、水平方向
    では端面を当接し、軒から棟方向では前記桟木との間に
    縦断面が三角形状の空隙を形成するように長尺側面を階
    段状に重合、固定してバックアップ兼断熱層を設け、該
    バックアップ兼断熱層上に多数枚の段葺用の屋根材で形
    成した外装部を設け、また、前記バックアップ兼断熱層
    と外装部の間に少なくとも合成樹脂に炭素繊維を混入し
    て形成したシート状の面発熱シートを介在させたことを
    特徴とする改修融雪屋根構造。
JP18963095A 1995-07-26 1995-07-26 改修融雪屋根構造 Pending JPH0941589A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18963095A JPH0941589A (ja) 1995-07-26 1995-07-26 改修融雪屋根構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18963095A JPH0941589A (ja) 1995-07-26 1995-07-26 改修融雪屋根構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0941589A true JPH0941589A (ja) 1997-02-10

Family

ID=16244517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18963095A Pending JPH0941589A (ja) 1995-07-26 1995-07-26 改修融雪屋根構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0941589A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7607271B2 (en) Prefabricated multi-layer roofing panel and system
JP4730687B2 (ja) 屋根
JPH09158412A (ja) 改修融雪屋根構造
JPH0941589A (ja) 改修融雪屋根構造
JP3567538B2 (ja) 改修融雪屋根構造
JP3567541B2 (ja) 改修融雪屋根構造
JP2805135B2 (ja) 金属板葺き屋根のシート防水装置
JP3567546B2 (ja) 改修融雪屋根のケラバ部構造
JPH09158410A (ja) 改修融雪屋根構造
JPH09158411A (ja) 改修融雪屋根構造
JPH08218562A (ja) 融雪屋根構造
JP6944681B1 (ja) 屋根構造
JP2002213051A (ja) 屋根の改修構造
JP4259699B2 (ja) 雪止め兼用防水継手材
JPH08270155A (ja) 融雪屋根構造
JP2000001949A (ja) 新生瓦屋根の改修構造
JPH08218570A (ja) 融雪屋根構造
JPH08239964A (ja) 融雪屋根構造
JP3567547B2 (ja) 改修融雪屋根のケラバ部構造
JP4291475B2 (ja) 雪止め兼用防水継手材
JP3569790B2 (ja) 屋根改修構造
JP2002070244A (ja) 成型瓦屋根構造
JPH062400A (ja) 融雪屋根構造
JP2002206315A (ja) 屋根の改修構造
JP2001207603A (ja) 屋根構造

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040601

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041026