JP3557383B2 - 信号伝送回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強いインピーダンス変動と干渉を受ける一般の電力供給本線のような伝送媒体を介して電気信号を伝送するための伝送回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気および電子装置および機器の監視と制御における電子信号の伝送のため、電話、電子メールおよびインターネットの接続を提供するため、そして他のデータネットワークのために、通常それぞれ専用の回線が設けられる。対応する費用のため、種々の機会に一般の電力供給本線の既設線をデータ伝送に使用することが試みられてきた。電力供給本線の低電圧部(中部ヨーロッパでは、230V、50Hz)に対して、ヨーロッパ規格CENELEC EN50065は、情報伝送に対して9kHzから95kHzの周波数帯域A、95kHzから125kHzの周波数帯域B、125kHzから140kHzの周波数帯域C、140kHzから148.5kHzの周波数帯域Dを規定している。米国または日本では、500kHzまでの周波数範囲が利用できる。将来は、30MHzまでの周波数の利用可能性が予想されている。
【0003】
電力供給本線を介したデータ伝送のための従来のシステムは、SGSトムソン(SGS−Thomson)社、http://www.st.com.のアプリケーションノートAN655に開示されている。このシステムは、約131kHzおよび133kHzの周波数での周波数変調により送信される信号を発生し、受信するためのモデムを有する。モデムの本線との結合は、伝送回路によって行われる。この伝送回路では、変成器が本線からの流電気分離を行う。
【0004】
このようなシステムの変成器は、通常、使用周波数に対する帯域幅の小さなフィルタを形成するようにコンデンサに接続される。したがって、一方では、モデムが発生する信号の高調波、他方では50Hzまたは60Hzの本線周波数と本線の種々の干渉がフィルタで除去される。
【0005】
電力供給本線を介したデータ伝送のためのもう1つの伝送回路がWO98/40980に開示されている。この伝送回路は、空気変成器を含み、この空気変成器は、特定の本線インピーダンスとできる限り良好な整合が得られるように接続される。
【0006】
電力供給本線を介した通信のための基本的な回路図は、DE−C−4003653にも示されている。
【0007】
しかし、公知のシステムでは、限定された伝送レートしか達成できない。その原因は、電力供給本線のかなりの干渉電圧と相互減衰である。したがって、SGSトムソンのシステムでは、1200ビット/秒の伝送レートしか得られない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、電力供給本線を介した高伝送速度の信号伝送を可能とし、干渉を受けにくい回路を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的は、請求項1に開示された伝送回路によって満たされる。従属請求項は、本発明の好適実施例に関連している。
【0010】
電力供給本線は、通常、国によるが、150から500kHz、将来は30MHzまでの関心のある周波数範囲で1Ωから100Ωのオームインピーダンスを備えている。誘導インピーダンスは、非常に高くなることがあり、電流と電圧との間の位相角が45度、場合によっては、ほぼ90度になる。本発明は、電力供給本線に接続された伝送回路により、信号レベルが本線インピーダンスの通常の変動にあまり影響されない高速度データ伝送を達成する。
【0011】
使用周波数範囲の各周波数範囲で実際に予想される本線インピーダンスの範囲内の本線インピーダンスの変化で伝達される信号のレベル変化は、3dB以下、より好ましくは2dBまたは1.5dB以下であることが好ましい。
【0012】
請求項2によれば、電力供給本線から流電気的分離を行う伝送回路は、広帯域伝送回路として設計される。ここで、広帯域伝送回路とは、3dB帯域幅が好ましくは、10%以上であることを意味する。広帯域特性であれば、信号周波数が変化したときに伝達される信号のレベルが平らとなるので、信号レベルが信号周波数によってあまり変わらない。これにより、より広い周波数範囲の中で、たとえばCENELEC規格の周波数帯域AからDの1つまたは数個の中で多数の周波数を同時に使用することができる。そうすることにより、1つまたは数個の搬送波周波数で両側帯波変調により信号を伝送することができる。したがって、帯域幅の小さい伝送回路の場合に比べて、ずっと多くの情報を同時により伝送することができる。このようにして、ISDNと同等のデータ伝送を達成することができる。
【0013】
帯域幅が大きいためにより多くの干渉信号を受信し、その結果、伝送エラーを生じる危険性は、微微たるものであることがわかっている。電力供給本線上の多数の干渉信号は、非常に短いものしかなく、狭い周波数範囲に限定されるからである。したがって、それらの干渉信号は、受信器で容易に訂正することができる。そのとき、本発明により可能となる高伝送レートは、必要な場合、エラー訂正コードの伝達にも使用される。
【0014】
伝送回路6の広帯域の特徴により、生産時に所望の周波数範囲とのマッチングを不要にすることもできる。
広帯域の特徴は、実際に生じるどの本線インピーダンスでも維持されるべきである。個々の本線インピーダンスに対して、それぞれの伝達関数の減少は、使用周波数範囲にわたって3dB以下、好ましくは2dBまたは1.5dB以下であるべきである。
【0015】
本発明の実施例は、電力供給本線からの流電気的(galvanic)分離のために特に有用である。誘導性のトランスジューサ(変成器)の代わりとして、ほとんど容量性の結合の本線接続回路も考えられる。
【0016】
第1の巻線と第2の巻線との間が疎結合された請求項の実施例には、巻数が2、3の巻線、したがって、オーム抵抗が小さい巻線でも、ある浮遊インダクタンスが生じるという利点がある。浮遊インダクタンスは、第2の巻線の短絡があるときに生じる、第1の巻線で測定されるトランスジューサのインダクタンスにほぼ等しい。後で更に詳しく説明するように、浮遊インダクタンスは、周波数応答に好ましい影響を及ぼす。本接続では、結合レートが0.98以下の疎結合がある。しかし、結合レートが0.8より小さくなると、伝送される信号の強い結合が生じ得る。したがって、好ましい結合レートは、0.8と0.98との間、より好ましくは0.88と0.96との間である。上記領域の疎結合は、請求項に開示されたようなギャップ付きコアをそなえたトランスジューサによって簡単に達成することができる。ギャップは、コアの磁気特性が温度変動、サンプル変動にあまり左右されないようにもする。巻線の側の所望の浮遊インダクタンスは、より強い結合で、それぞれの巻線に直列の対応して定数決定された付加的なインダクタンスによって達成することもできる。
【0017】
請求項の第1のキャパシタンスは、第1の巻線のインダクタンスとともに、受信信号の周波数から50Hzまたは60Hzという、より低い本線周波数を分離するための高域フィルタを形成する。
【0018】
請求項からの特徴は、更に、非常に低い本線インピーダンスで送信される信号の強い減衰を避けることにも寄与する。これは、請求項のキャパシタンスは、約1Ωの低い本線インピーダンスで浮遊インダクタンスと共振回路を形成し、この共振回路は、本線で充分な信号レベルを与えるが、充分に広帯域であるので、周波数応答を劣化させないという事実による。受動部品のコストは、体積にほぼ比例するので、トランスジューサとキャパシタンスが請求項に開示されたのとほぼ同じ構造的体積をそなえるときに最も安価な実施例が得られる。請求項の特徴によれば、トランスジューサの第1の巻線は、より低い内部オーム抵抗をそなえ、その結果、低い本線インピーダンスで信号レベルも高くなる。
【0019】
請求項の実施例では、結果として受信信号の信号レベルが増幅される。請求項は、デジタルデータの伝送のためのシステムでの伝送回路の使用に関するものである。
【0020】
図面を参照して比較例とともに、本発明の好適実施例を説明する。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に示されたシステムは、一般の電力供給本線を介したデジタルデータの送信と受信を行うことができる。電力供給本線1は、230Vで50Hzの低電圧本線である。本線1の中性線2と相線3に、伝送回路6の本線側端子4、5がそれぞれ接続される。伝送回路6は、流電気的にシステムの他の部分を本線1から分離する。また一方で伝送回路6は、デジタルデータで変調された信号を本線1から第1のアプリケーション側端子7に伝達し、また逆方向に第2のアプリケーション側端子8から本線1に伝達する。第1のアプリケーション側端子7は、受信増幅器をそなえる受信回路9によりモデム10に接続される。モデム10は、送信増幅器11を介して伝送回路6の第2のアプリケーション側端子8とも結合される。デジタルデータの入力と出力とに対して、モデム10は、データ線12をそなえる。
【0022】
伝送回路6、受信回路9、送信増幅器11およびモデム10は、図示されない基準電位(アース)に結合される。
【0023】
モデム10は、送信すべきデータをデータ線12から受信し、CENELEC規格の周波数範囲、たとえば、110kHz±15kHzまたは122kHz±28kHzの周波数範囲の対応して変調された信号を発生する。変調された信号は、送信増幅器11を介して伝送回路6に与えられる。伝送回路6は、変調された信号を本線1の電圧に重畳する。モデム10は、1つまたは数個の搬送波周波数の両側帯波変調を適用する。モデム10は、データの伝送のためにできる限り完全に表示された周波数範囲を使用する。
【0024】
同等のシステムにより、やはり本線1を介して伝送される表示された周波数範囲の信号は、伝送回路6で50Hzの本線周波数から分離され、受信回路9を介してモデム10に伝達される。モデム10は、復調により、その信号の中に含まれているデータを取得し、データ線12に出力する。
【0025】
図2は、伝送回路6の回路図を示す。伝送回路6は、一方の側の本線側端子4、5を他方の側のアプリケーション側端子7、8から流電気的に分離するための誘導トランスジューサ13(変成器)を含む。トランスジューサ13は、本線に送る信号を送信増幅器から受け、本線から受けた信号を受信回路に送る役目も果たす。
【0026】
トランスジューサ13は、本線側端子4、5の間に第1のコンデンサC1と直列に配置された第1の巻線L1をそなえている。トランスジューサ13は、グラウンド端子14と受信回路9に接続された第1のアプリケーション側端子7との間にあって、第1の巻線L1から流電気的に分離された、第2の巻線L2と第3の巻線L3との直列回路をもそなえている。第2の巻線と第3の巻線との間の接続点は第2のアプリケーション側端子8に接続され、第2のアプリケーション側端子8は、送信増幅器11に至る。第2のコンデンサC2が第2の巻線L2と第3の巻線L3との直列回路に並列に配置されている。
【0027】
第1のコンデンサC1と第1の巻線L1は、50Hzの本線周波数から110kHz±15kHzまたは122kHz±28kHzの信号周波数を分離するための高域フィルタを形成する。第2のコンデンサC2は、第2の巻線L2と第3の巻線L3との直列回路と一緒に信号周波数に対する広帯域共振回路を形成する。
【0028】
図2の回路の定数決定は、信号を本線1に送信するために、以下の側面のもとで行われる。
【0029】
従来の送信増幅器は、出力インピーダンスが数オームであるのに対して、本線インピーダンスは、しばしば、より低くなり、1以下に下がることもあり得る。本線1と送信増幅器11との間のインピーダンス整合のため、第1の巻線L1は、第2の巻線L2より巻数を少なくして、n1<n2とすべきである。本実施例では、約1:6のインピーダンス変換が達成される。
【0030】
CENELEC規格のような規格は、本線1上の信号伝送に対する最大電力と最大電圧を規定する。低い本線インピーダンスでも伝送される信号の最大許容電圧を得るために、トランスジューサ13の巻線の内部抵抗、特に第1の巻線L1の内部抵抗は、1Ωよりずっと小さくすべきであり、より好ましくは0.1Ωより小さくすべきである。したがって、第1の巻線L1については、オーム抵抗が約0.03Ωの銅線のわずかn1=5の巻線が選択される。
【0031】
更に、巻線L1とL2は、0.98より小さい結合率で比較的疎結合されるだけである。これにより、トランスジューサ13は、巻線L1で測定できる、ある漂遊インダクタンスを取得する。この漂遊インダクタンスは、コンデンサC1とともに、平衡周波数応答を与えることができる。すなわち、信号減衰が信号周波数と本線インピーダンスにあまり依存しないようにすることができる。
【0032】
漂遊インダクタンスLstrとコンデンサC1の値は、本線のインピーダンスとともに信号伝送に使用される周波数帯域の中で、本線インピーダンスに対する伝達関数の依存ができる限り小さくなるように選択される。本線インピーダンスが高い(約100Ω)場合には、C1とLstrの直列共振回路は、強く減衰され、共振は、伝送特性にほとんど影響しない。しかし、本線インピーダンスが低い(約1Ω)場合には、共振は、本線1に伝送される信号の電圧の減衰を防止する。オーム抵抗がまだ残っているため、共振回路の共振特性は、常に広帯域のままになる。
【0033】
C1とL1の値の選択のもう1つの基準は、これらの部品のコストは、それらの体積にほぼ比例し、本線電圧に対する絶縁能力に対する要求のもとで、体積は、キャパシタンスC1とトランスジューサ13のインダクタンスに比例するという事実から生じる。C1とLstrとの積によって決まる共振周波数を固定すると、コンデンサC1とトランスジューサ13との全体のコストは、両者がほぼ同じ構造体積となるときに最小にすることができる。
【0034】
商用部品では、これらの必要条件は、図2に示されるインダクタンスと巻数、第1の巻線L1と第2の巻線L2との間の結合度k=0.935、結果として得られる漂遊インダクタンス1.6μHおよびコンデンサC1のキャパシタンス2μFで満たされる。
【0035】
図3は、図2の伝送回路の送信動作の際の周波数応答を示す。横軸は、アプリケーション側端子8で非常に低抵抗の送信増幅器に接続される65kHzから155kHzの信号の周波数を目盛り当たり15kHzでプロットされる。縦軸は、トランスジューサ13から伝達され、本線側端子4、5で測定される信号のレベル(振幅)を任意の基準電圧に対してdBでプロットされる。曲線群は、異なる本線インピーダンスに対する周波数応答を表す。本線インピーダンスは、指数1から8で示される。すなわち、純粋にオーム性の1Ωのインピーダンスと、純粋にオーム性の100Ωのインピーダンスと、1Ωのオーム抵抗および1μHから8μHのインダクタンスとが示されている。
【0036】
この場合には、110kHzである平均信号周波数に対して約±14%である±15kHzの範囲内の各周波数で、実際に予想される本線インピーダンスの範囲内の本線インピーダンスの変化による伝送される信号のレベル変化は、1.5dBであることが好ましい。個々の本線インピーダンスに対して、使用周波数(これは全体で30kHz、すなわち平均周波数の28%を超える)にわたって、それぞれの伝達関数の減少は、わずか1.5dB以下であるべきである。伝送回路の3dB帯域幅は、最小減衰の中心周波数の±10%以上であるべきである。この中心周波数は、送出される信号のレベルの本線側インピーダンスに対する依存をできる限り小さくするために使用される周波数の範囲の外側にある。
【0037】
図3は、これらの値が本実施例によって非常に良好に満たされていることを示している。本線インダクタンスが8μHより更に高くなっても、周波数応答の劣化は、予想されない。本線インダクタンスが大きくなっても曲線群が広がらないということを曲線が示しており、エンベロープは、むしろ純粋にオーム性の本線インピーダンス(曲線1と8)および3μHまでの本線インダクタンス(曲線2から4)によって決まるからである。
【0038】
図4は、伝送回路を変形してコンデンサC1の値を2μFから1μFに減らしたときの伝達関数を図3に対応して示す。ここで、本線インピーダンスの変化による信号レベルの変化は、約7.5dB以下であり、伝達関数の最大減少は、既に示した周波数範囲で約4dBである。
【0039】
図5は、もう1つの変形の周波数応答を示す。この変形では、コンデンサC1の値は、2μFに保持されるのに対して、第1の巻線L1と第2の巻線L2との間の結合度kを0.99に大きくする。その結果、関心のある周波数範囲で最大レベル変化は、5.5dBとなり、伝達関数の最大減少が約2.4dBとなる。図4および5の値は、ある用途には、なお許容できる。使用される両側帯波変調は、一定の本線インピーダンスで周波数帯域の両側の減衰の差に対する感度よりも、本線のインピーダンス変動によって生じ、周波数帯域全体に均等に影響する減衰の変化に対する感度の方が低いからである。
【0040】
図6は、コンデンサC1が1μFで結合度kが0.99である変形の周波数応答を示す。関心のある周波数範囲で示された本線インピーダンスの可能な変化で伝送される信号の最大レベル変化は、ほとんど12dBであり、伝達関数の最大減少は、ほとんど4dBである。したがって、このように変形された回路は、関心のある周波数範囲において高伝送速度と低エラーレートで信号を送出するのには、ほとんど適していない。
【0041】
図2の伝送回路の定数決定については、本線1からの信号の受信の感度をできる限り高くする点について、以下の事項が成り立つ。
【0042】
第3の巻線L3の巻数n3が比較的多いので、第1の巻線L1は、第2の巻線L2と第3の巻線L3の直列回路に電圧変換され、したがって、アプリケーション側端子7への信号電圧が高くなる。
【0043】
コンデンサC2の値(ここでは3.3nF)は、トランスジューサ13の並列接続されたインダクタンスとともに、信号周波数範囲内の共振周波数での共振回路が得られる。したがって、伝送回路は、受信動作の際、本線側端子4および5で比較的高インピーダンスとなる。送信増幅器は、受信動作でも高抵抗に接続されることが好ましい。
【0044】
受信回路が端子7で非常に抵抗性が高ければ、コンデンサC2とトランスジューサ13とで構成される共振を広帯域にするためにコンデンサC2と並列に、もう1つの抵抗を接続することができる。1dBの帯域幅は、信号伝送に使用される周波数帯域以上にすることが好ましい。
【0045】
トランスジューサ13は、継鉄とエアギャップをそなえたE字形のコアをそなえることが都合がよい。エアギャップは、トランスジューサ13の特性がサンプルの変動と、コア材料(たとえば、フェライト)の透磁率の温度変動によってあまり影響されないようにする。更に、所望の結合度が得られる。
【0046】
しかし、ギャップは、漂遊磁界が放出されたり、干渉磁界が受信されたり、結合度が約0.88または更に0.8より小さくなったりするほど大きくすべきではない。このような疎結合では、トランスジューサは、信号を過剰に減衰するからである。
【0047】
更に、本伝送回路6の定数決定は、本伝送回路が本線1で送信時に低インピーダンス、受信時に高インピーダンスとなるように、本伝送回路がアプリケーション側端子7に高レベルの受信信号を与えるように、そして本伝送回路が広い周波数範囲内で本線インピーダンスの変動にあまり影響されない広帯域の周波数応答をそなえるように、行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による伝送回路を使用して一般の電力供給本線を介したデジタルデータの伝送を行うためのシステムのブロック回路図である。
【図2】伝送回路の回路図である。
【図3】本発明による伝送回路の周波数応答を示す。
【図4】比較例による伝送回路の周波数応答を示す。
【図5】比較例による伝送回路の周波数応答を示す。
【図6】比較例による伝送回路の周波数応答を示す。
【符号の説明】
1 電力供給本線
4 本線側端子
5 本線側端子
6 伝送回路
7 アプリケーション側端子
8 アプリケーション側端子
9 受信回路
10 モデム
11 送信増幅器
13 トランスジューサ
C1 第1のコンデンサ
C2 第2のコンデンサ
L1 第1の巻線
L2 第2の巻線
L3 第3の巻線
str 漂遊インダクタンス

Claims (9)

  1. 電力供給本線を介して所定の周波数範囲内のアプリケーション回路の信号を伝送する伝送回路であって、
    アプリケーション回路に接続されるアプリケーション側端子と、
    電力供給本線に接続される本線側端子と、
    本線側端子とアプリケーション側端子が流電気的に分離され本線側端子とアプリケーション側端子との間で前記信号を伝送する誘導性トランスジューサと、
    を含み、誘導性トランスジューサは、本線側端子に接続された第1の巻線およびアプリケーション側端子に接続された第2の巻線を有し、第1の巻線および第2の巻線は、0.8と0.98の間の結合度で疎結合され、本線側端子に接続された電力供給本線の側に浮遊インダクタンスを有し、前記周波数範囲内の電力供給本線への信号出力レベルは、1から100Ωおよび0から10μHの範囲内の本線インピーダンスの変動と実質的に独立となることを特徴とする伝送回路。
  2. 請求項1記載の伝送回路であって、前記周波数範囲内で前記トランスジューサにより伝達される信号に対して平衡した周波数応答が得られるように広帯域に設計される伝送回路。
  3. 請求項1記載の伝送回路であって、前記結合度は、0.88と0.96との間である伝送回路。
  4. 請求項1記載の伝送回路であって、前記トランスジューサは、ギャップ付きコアを含む伝送回路。
  5. 請求項1記載の伝送回路であって、前記トランスジューサと前記本線側端子との間に前記第1の巻線と直列に第1のキャパシタンスが接続され、関連のあるすべての本線インピーダンスに対して事実上、一定の伝達特性が得られるように、前記第1の巻線で測定された前記浮遊インダクタンスと前記第1のキャパシタンスの定数決定が行われる伝送回路。
  6. 請求項5記載の伝送回路であって、前記第1のキャパシタンスの構造体積は、前記トランスジューサの構造体積にほぼ等しい伝送回路。
  7. 請求項1記載の伝送回路であって、前記第1の巻線の内部抵抗は、1Ωより小さく、好ましくは0.1Ωより小さい伝送回路。
  8. 請求項1記載の伝送回路であって、前記第2の巻線は、前記アプリケーション回路の送信増幅器のための第1のアプリケーション側端子に接続され、第3の巻線は、前記第2の巻線と直列に接続され、前記第3の巻線は、前記アプリケーション回路の受信回路のための第2のアプリケーション側端子に接続され、前記第2の巻線と前記第3の巻線の直列回路は、この直列回路と並列に接続された第2のキャパシタンスとともに共振回路を形成し、前記共振回路は、共振特性が広帯域となるように減衰される伝送回路。
  9. 請求項1記載の伝送回路と、送信/受信増幅器と、モデムで電力供給本線を介したデジタルデータの伝送を行うシステム。
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