JP3556978B2 - 銅系金属の研磨方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、銅系金属の研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
J.Electrochem.Soc.,VoL.138.No11,3460(1991)、VMIC Conference,ISMIC−101/92/0156(1992)またはVMIC Conference,ISMIC−102/93/0205(1993)には、アミン系コロイダルシリカのスラリーまたはK Fe(CN) 、K (CN) 、Co(NO が添加されたスラリーからなるCu膜またはCu合金膜の研磨液が開示されている。
【0003】
しかしながら、前記研磨液は浸漬時と研磨時との間でCu膜の溶解速度に差がないため、次のような問題がある。
半導体装置の製造工程の一つである配線層形成においては、表面の段差を解消する目的でエッチバック技術が採用されている。このエッチバック技術は、半導体基板上の絶縁膜に溝を形成し、前記溝を含む前記絶縁膜上にCu膜を堆積し、前記Cu膜を研磨液を用いて研磨処理し、前記溝内のみにCu膜を残存させて埋め込み配線層を形成する方法である。このようなエッチバック工程後において、前記溝内のCu配線層は研磨液に接触されるため、浸漬時と研磨時との間でCu膜のエッチング速度に差がない前述した組成の研磨液を使用すると、前記Cu配線層はさらに前記研磨液によりエッチングされる。その結果、前記溝内のCu配線層の表面位置が前記絶縁膜の表面より低くなるため、前記絶縁膜の表面と面一の配線層の形成が困難になり、平坦性が損なわれる。また、形成された埋め込みCu配線層は、絶縁膜の表面と面一に埋め込まれたCu配線層に比べて抵抗値が高くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、銅(Cu)または銅合金(Cu合金)の浸漬時において前記Cu等を殆どエッチングせず、かつ研磨処理時に前記CuまたはCu合金を溶解して浸漬時と研磨処理時との間で数倍ないし数十倍のエッチング速度差を示す銅系金属の研磨方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係わる銅系金属の研磨方法は、銅膜または銅合金膜が成膜された基板を基板ホルダに保持し、この基板の銅膜または銅合金膜をターンテーブルに設けられた研磨パッドに押圧し、前記ターンテーブルおよび前記基板ホルダを回転するとともに、前記研磨パッドと前記基板の銅膜または銅合金膜との間に研磨液を供給する銅系金属の研磨方法であって、
前記研磨液は、前記銅膜または銅合金膜と反応して前記銅膜または銅合金膜の表面に銅の水和物を生成する酸化剤とこの銅の水和物と反応して前記銅膜または銅合金膜の表面に錯体を形成するアミノ酢酸と水を含み、かつ前記アミノ酢酸と酸化剤の含有比率が重量割合で前記アミノ酢酸1に対して前記酸化剤を20以上であること特徴とするものである。
このような研磨方法によれば、前記基板に成膜されたCu膜またはCu合金膜の浸漬時において前記酸化剤の酸化作用により前記Cu膜またはCu合金膜の表面にエッチングバリアとして機能する酸化層を形成し、また前記ターンテーブルの研磨パッドに前記基板ホルダにより前記基板の銅膜または銅合金膜を押圧し、前記ターンテーブルおよび前記基板ホルダを回転させるCu膜またはCu合金膜の研磨時おいて前記酸化層を機械的に除去して露出したCu膜またはCu合金膜を前記アミノ酢酸でエッチングする。このため、Cu膜またはCu合金膜は研磨液に浸漬されている時は前記酸化層によりエッチングが抑制ないし防止され、研磨時に露出したCu膜またはCu合金膜が物理的な研磨と研磨液中のアミノ酢酸によるエッチングが進行する。その結果、浸漬時と研磨時との間のCu膜またはCu合金膜のエッチング速度差を十分大きく取ることが可能になる。
【0008】
前記酸化剤としては、例えば過酸化水素(H )、次亜塩素酸ソーダ(NaClO)等を用いることができる。
前記研磨液は、前記有機酸が0.01〜10重量%含有し、かつ重量割合で前記有機酸1に対して前記酸化剤を20以上にすることが好ましい。このように研磨液中の有機酸の含有量および有機酸と酸化剤の含有比率を規定したのは、次のような理由によるものである。
【0009】
前記有機酸の含有量を0.01重量%未満にすると、研磨時のCuまたはCu合金のポリシング速度(主に化学的溶解速度)が低下する恐れがある。一方、前記有機酸の含有量が10重量%を越えると研磨液中に浸漬した時にCuまたはCu合金のエッチングが過度に進行して浸漬時と研磨時との間のエッチング速度差が近似する恐れがある。より好ましい前記有機酸の含有量は、0.01〜1重量%である。
【0010】
重量割合で有機酸1に対して酸化剤を20未満にすると、CuまたはCu合金の浸漬時と研磨時との間で十分なエッチング速度差を取れなくなる恐がある。前記研磨液中の有機酸と酸化剤の含有比率は、重量割合で有機酸1に対して酸化剤を40以上、さらに好ましくは100以上にすることが望ましい。
【0011】
前記有機酸に対する前記酸化剤の上限比率は、酸化剤の含有量から規定することが望ましく、例えば前記酸化剤の含有量を30重量%にすることが好ましい。前記酸化剤の含有量が30重量%を越えると、CuまたはCu合金の研磨時において露出した面に酸化層が直ぐに生成されてポリシング速度の低下を招く恐れがある。
【0012】
なお、前記有機酸の含有量を前記範囲内の下限値(0.01重量%)側にする場合には、前記有機酸と酸化剤の含有比率を重量割合で有機酸1に対して酸化剤を40以上にすることが好ましい。
【0013】
本発明に係わる研磨液は、前記有機酸および酸化剤の他にpHを9〜14に調節するアルカリ剤を含有することを許容する。このようなアルカリ剤としては、例えば水酸化カリウム、キノリンが好適である。
【0014】
本発明に係わる研磨液は、前記有機酸および酸化剤の他にシリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、ジルコニア粒子等の研磨砥粒を添加することを許容する。これらの研磨砥粒は、2種以上の混合物の形態で用いてもよい。
【0015】
前記研磨砥粒は、0.02〜0.1μmの平均粒径を有することが好ましい。前記研磨砥粒は、1〜14重量%添加されることが好ましい。前記研磨砥粒の添加量を1重量%未満にすると、その効果を十分に達成することが困難になる。一方、前記研磨砥粒の添加量が14重量%を越えると、研磨液の粘度等が高くなって取扱い難くなる。より好ましい研磨砥粒の添加量は、3〜10重量%の範囲である。
【0016】
本発明に係わる銅系金属用研磨液により例えば基板上に成膜されたCu膜またはCu合金膜を研磨するには、図1に示すポリシング装置が用いられる。すなわち、ターンテーブル1上には例えば布から作られた研磨パッド2が被覆されている。研磨液を供給するための供給管3は、前記研磨パッド2の上方に配置されている。上面に支持軸4を有する基板ホルダ5は、研磨パッド2の上方に上下動自在でかつ回転自在に配置されている。このようなポリシング装置において、前記ホルダ5により基板6をその研磨面(例えばCu膜)が前記パッド2に対向するように保持し、前記供給管3から前述した組成の研摩液7を供給しながら、前記支持軸4により前記基板6を前記研磨パッド2に向けて所望の加重を与え、さらに前記ホルド5および前記ターンテーブル1を互いに反対方向に回転させることにより前記基板上のCu膜が研磨される。
【0017】
以上説明した本発明に係わる銅系金属の研磨方法は、CuまたはCu合金の浸漬時において前記Cu等を殆どエッチングせず(好ましくは100nm/min以下のエッチング速度)、かつ浸漬時と研磨時との間で数倍ないし数十倍のエッチング速度差を示す。
【0018】
すなわち、前記研磨液の一成分である有機酸(例えばアミノ酢酸)は、下記反応式に示すようにCuの水和物と反応して錯体を生成する性質を有する。
Cu(H O) 2++2H NCH COOH→Cu(H NCH COOH) +4H O+2H
Cuは、前記アミノ酢酸と水との混合液とは反応しない。このような反応系において、酸化剤(例えば過酸化水素)を添加することにより前記反応式の矢印に示す方向に反応が進み、Cuのエッチングなされる。
【0019】
図2は、アミノ酢酸、過酸化水素および水からなる研磨液においてアミノ酢酸の含有量を0.1重量%と一定とし、過酸化水素の含有量を変化させた時の基板上に成膜されたCu膜の浸漬時のエッチング速度および研磨処理時のポリシング速度をプロットしたものである。なお、研磨処理は前述した図1に示すポリシング装置を用いて行われる。即ち、基板ホルダ5にCu膜が成膜された基板をそのCu膜が例えばローデル・ニッタ社製商品名;SUBA800からなる研磨パッド2側に対向するように逆さにして保持し、支持軸4により前記基板を研磨パッド2に400g/cm の加重を与え、さらにターンテーブル1および前記ホルダ5をそれぞれ100rpmの速度で互いに反対方向に回転させながら、研磨液を供給管3から12.5ml/分の速度で前記研磨パッド2に供給することによって研磨処理を行った。
【0020】
図2から明らかなようにCu膜の浸漬時において、過酸化水素を添加しない研磨液を用いた場合にはCu膜のエッチングは全く起きないが、過酸化水素を少量含有させるとCu膜が急激にエッチングされることがわかる。これは、研磨液中の過酸化水素によりCuの水和物が生成し、これにアミノ酢酸が反応して錯体を生成してCuがエッチングされるためである。また、前記過酸化水素の含有量をさらに多くするとCu膜のエッチング速度が遅くなり、過酸化水素の含有量が5重量%になるとエッチング速度が零になることがわかる。これは、過酸化水素の含有量を多くするとCu膜の表面に前記研磨液によるエッチングを妨げる酸化層が生成するためであると考えられる。
【0021】
事実、図3の(A)に示すように基板11上に凹凸を有するCu膜12を形成し、この基板11を図2に示すエッチング速度が遅くなった組成の研磨液(アミノ酢酸0.1重量%、過酸化水素13重量%含有)に3分間浸漬すると、図3の(B)に示すようにCu膜12表面に酸化層13が生成される。また、前記研磨液に前記基板を浸漬した後、Cu膜表面をXPS(X−ray photoelectron spectroscopy)で分析すると、図4の実線に示すスペクトルが現れることからも、酸化層が生成されていることが確認された。なお、図4の点線はCu膜を基板に成膜した直後の加工前のスペクトルを示す。
【0022】
図1に示すポリシング装置およびアミノ酢酸0.1重量%、過酸化水素13重量%を含有する研磨液を用いて前述した研磨処理を行うと、図2に示すようにCu膜のポリシング速度は浸漬時に比べて約10nm/分の差が生じることが確認された。このような研磨処理によるCu膜のポリシング速度の上昇は、図3の(B)に示す酸化層13が表面に形成されたCu膜12を前記研磨液が存在する研磨パッドで研磨すると、図3の(C)に示すようにCu膜12の凸部に対応する酸化層13が前記パッドにより機械的な研磨されて純Cuが表面に露出し、研磨液中のアミノ酢酸および過酸化水素の作用により化学的研磨が急激になされてためである。つまり、研磨処理工程ではCu膜の研磨面に常に純Cuが露出して研磨液中のアミノ酢酸および過酸化水素による化学的エッチングがなされるためである。事実、研磨処理直後のCu膜表面をXPSで分析すると、図4の一点鎖線に示すスペクトルが現れ、Cuが露出していることが確認された。
【0023】
また、図5はアミノ酢酸、過酸化水素および水からなる研磨液においてアミノ酢酸の含有量を0.9重量%と一定とし、過酸化水素の含有量を変化させた時の基板上に成膜されたCu膜の浸漬時のエッチング速度および研磨処理時のポリシング速度をプロットしたものである。なお、研磨処理は図1に示すポリシング装置を用いて前述したのと同様な手順により行った。図5から明らかなようにCu膜の浸漬時において、過酸化水素を添加しない研磨液を用いた場合にはCu膜のエッチングは全く起きないが、過酸化水素を少量含有させるとCu膜が急激にエッチングされることがわかる。また、前記過酸化水素の含有量をさらに多くするとCu膜のエッチング速度が遅くなり、過酸化水素の含有量が約18重量%になるとエッチング速度が零になることがわかる。これは、過酸化水素の含有量を多くするとCu膜の表面に前記研磨液によるエッチングを妨げる酸化層が生成するためであると考えられる。このような研磨液において、過酸化水素が15重量%含有するものを用いて前述したのと同様な方法によりCu膜を研磨処理すると、約85nm/分の速度でCu膜がポリシングされ、浸漬時と研磨処理時との間に十分なエッチング速度差が生じる。ただし、浸漬時にCu膜が確実にエッチングされない条件である過酸化水素が20重量%含有する研磨液、つまりアミノ酢酸と過酸化水素の含有比率が重量割合でアミノ酢酸1に対して過酸化水素を約20とした研磨液においてもCu膜の研磨処理時のポリシング速度は約60nm/分となる。したがって、このように過酸化水素の含有量を多くした研磨液を用いた場合でも浸漬時と研磨処理時との間で十分なエッチング速度差をとることができる。
【0024】
さらに、図6は有機酸であるアミド硫酸、過酸化水素および水からなる研磨液においてアミド硫酸の含有量を0.86重量%と一定とし、過酸化水素の含有量を変化させた時の基板上に成膜されたCu膜の浸漬時のエッチング速度および研磨処理時のポリシング速度をプロットしたものである。なお、研磨処理は図1に示すポリシング装置を用いて前述したのと同様な手順により行った。図6から明らかなように過酸化水素を添加しない研磨液を用いた場合にはCu膜のエッチングは全く起きないが、過酸化水素を少量含有させるとCu膜が急激にエッチングされることがわかる。また、前記過酸化水素の含有量をさらに多くするとCu膜のエッチング速度が遅くなり、過酸化水素の含有量が約22重量%以上になるとエッチング速度が50nm/分になることがわかる。これは、過酸化水素の含有量を多くするとCu膜の表面に前記研磨液によるエッチングを妨げる酸化層が生成するためであると考えられる。このような研磨液において、過酸化水素が30重量%含有するもの、つまりアミド硫酸と過酸化水素の含有比率が重量割合でアミノ酢酸1に対して過酸化水素を約35とした研磨液を用いて前述したのと同様な方法でCu膜を研磨処理すると、約950nm/分の速度でCu膜がポリシングされ、浸漬時と研磨処理時とのエッチング速度差が約19倍と十分に大きくとれる。
【0025】
したがって、本発明に係わる研磨液はCuまたはCu合金の浸漬時においてCuまたはCu合金を殆どエッチングせず、かつ浸漬時と研磨時との間で数倍ないし数十倍のエッチング速度差を示す。このため、研磨処理工程において研磨液の供給タイミング等によりCuのエッチング量が変動する等の問題を回避でき、その操作を簡便に行うことができる。また、前記ポリシング装置による前記基板上のCu膜の研磨の終了後において、前記Cu膜は研磨液に接触されると前述したように過酸化水素によりCu膜に酸化層が形成されるため、研磨処理後においてもCu膜がさらにエッチングされる、いわゆるオーバーエッチングを阻止することができる。さらに、図3の(C)に示すように凹凸を有するCu膜12は研磨工程において側面からのエッチングがなされず、前記研磨パッドと当接する凸部表面から順次エッチングすることができるため、後述するエッチバック技術に極めて好適である。
【0026】
本発明に係わる研磨液において、水酸化カリウムのようなアルカリ剤を加えてpHを9〜14に調節することにより前記研磨液にCuまたはCu合金を浸漬した際、CuまたはCu合金の表面に前記研磨液に対してエッチングバリア性の優れた酸化層を生成できる。また、CuまたはCu合金の表面に生成される酸化層の厚さを制御することができる。図7は、例えばアミノ酢酸0.9重量%、過酸化水素12重量%を含み、水酸化カリウムを添加してpHを8.5〜11に調節した研磨液に基板上に成膜されたCu膜を浸漬した時の前記Cu膜表面に生成された酸化層の厚さ変化を示す特性図である。この図7に示すようにpHが高くなるに伴ってCu膜表面に生成される酸化層の厚さが厚くなる。
【0027】
このようなpHを9〜14に調節された研磨液は、CuまたはCu合金の浸漬時にエッチングバリア性の高い酸化層を前記CuまたはCu合金の表面に生成させることができる。このため、前記研磨液中のアミノ酢酸のような有機酸の含有量を大きくしてもCuまたはCu合金の浸漬時においてCu等を殆どエッチングせず、一方、研磨時においては前記有機酸の含有量の増加によりCuまたはCu合金のポリシング速度を高めることができる。したがって、アルカリ剤を添加しない場合に比べて浸漬時と研磨時との間でエッチング速度差を大きくすることができ、結果的にはCuまたはCu合金の研磨処理時間を短縮することができる。
【0028】
本発明に係わる研磨液において、シリカ粒子のような研磨砥粒を添加することによって前記研磨砥粒が未添加の研磨液に比べてCuまたはCu合金の研磨時のポリシング速度を向上できる。例えば、アミノ酢酸0.1重量%、過酸化水素13重量%を含有する水溶液に平均粒径30nmのシリカ粒子、平均粒径740nmのアルミナ粒子、平均粒径1300nmの酸化セリウム粒子および平均粒径1100nmのジルコニア粒子をそれぞれ約9重量%添加して研磨液を調製した。これらの研磨液を図1に示すポリシング装置を用いて前述したのと同様な手順により基板に成膜された凹凸を有するCu膜の研磨処理を行った。各研磨液によるCu膜ポリシング速度を下記表1に示す。なお、下記表1には研磨砥粒が添加されないアミノ酢酸0.1重量%、過酸化水素13重量%を含有する研磨液を用いた場合のCu膜のポリシング速度を併記した。
【0029】
【表1】
Figure 0003556978
【0030】
前記表1から明らかなように研磨砥粒が添加された研磨液では、研磨砥粒が添加されない研磨液に比べてCu膜の研磨速度を向上できることがわかる。また、研磨砥粒の種類を変えることによってCu膜のポリシング速度を制御できることがわかる。
【0031】
また、前記シリカ粒子およびアルミナ粒子をそれぞれ砥粒として添加された研磨液を図1に示すポリシング装置を用いて前述したのと同様な手順により基板に成膜されたSiO 膜、Si 膜およびボロン添加ガラス膜(BPSG膜)の研磨処理をそれぞれ行った。各研磨液による各種絶縁膜のポリシング速度を下記表2に示す。なお、表2中の括弧内の値は(同種の研磨液でのCu膜のポリシング速度/各絶縁膜のポリシング速度)から求めた速度比である。後述する半導体装置の製造時において絶縁膜の溝等に埋め込みCu配線層を研磨処理により形成する際、前記速度比が大きい程、Cuの選択ポリシング性を向上することが可能になる。つまり、下地の絶縁膜の膜減りを抑制できる。
【0032】
【表2】
Figure 0003556978
【0033】
さらに、シリカ粒子のような研磨砥粒が添加された研磨液はCu膜またはCu合金膜の割れや微細な傷を生じることなく良好にポリシングすることができる。これは、図1に示すポリシング装置を用いた研磨工程においてCu膜の研磨面と前記研磨パッドとの間の摩擦力を前記砥粒により緩和でき、Cu膜への衝撃力を低減して割れ等を防止することができるためである。
【0034】
したがって、シリカ粒子のような研磨砥粒が添加された研磨液は研磨砥粒が添加されない研磨液に比べてCuまたはCu合金のポリシング速度を向上できると共に研磨処理時におけるCuまたはCu合金表面への損傷を抑制できる。
【0035】
なお、有機酸がアミド硫酸で、シリカ粒子のような研磨砥粒を含む研磨液においても前記研磨砥粒が添加されない研磨液に比べてCuまたはCu合金のポリシング速度を向上できると共に研磨処理時におけるCuまたはCu合金表面への損傷を抑制できる。
【0036】
本発明に係わる半導体装置の製造方法は、半導体基板上の絶縁膜に配線層の形状に相当する溝および開口部から選ばれる少なくとも1つの部材を形成する工程と、
前記部材を含む前記絶縁膜上に銅または銅合金からなる配線材料膜を形成する工程と、
銅と反応して錯体を形成する少なくとも1種の有機酸と酸化剤と水とを含有する研磨液を用いて前記配線材料膜を前記絶縁膜の表面が露出するまで研磨処理することにより前記絶縁膜に埋め込み配線層を形成する工程と
を具備したことを特徴とするものである。
本発明に係わる別の半導体装置の製造方法は、半導体基板上の絶縁膜に配線層の形状に相当する溝および開口部から選ばれる少なくとも1つの部材を形成する工程と、
前記部材を含む前記絶縁膜上に銅または銅合金からなる配線材料膜を形成する工程と、
アミド硫酸と酸化剤と研磨砥粒と水とを含有する研磨液を用いて前記配線材料膜を研磨処理することにより前記絶縁膜に埋め込み配線層を形成する工程と
を具備したことを特徴とするものである。
【0037】
前記絶縁膜としては、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜とこの上に積層されたシリコン窒化膜の2層膜、ボロン添加ガラス膜(BPSG膜)、リン添加ガラス膜(PSG膜)等を用いることができる。
【0038】
前記Cu合金としては、例えばCu−Si合金、Cu−Al合金、Cu−Si−Al合金、Cu−Ag合金等を用いることができる。
前記CuまたはCu合金からなる配線材料膜は、スパッタ蒸着、真空蒸着等により堆積される。
【0039】
前記研磨液中の有機酸の含有量、およびそれら有機酸および酸化剤の含有比率は、前述した銅系金属用研磨液と同様な範囲にすることが好ましい。
前記研磨液は、前記有機酸および酸化剤の他にpHを9〜14に調節するアルカリ剤を含有することを許容する。このようなアルカリ剤としては、例えば水酸化カリウム、キノリンが好適である。
【0040】
前記研磨液は、前記有機酸および酸化剤の他にシリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、ジルコニア粒子等の研磨砥粒を含有することを許容する。これらの研磨砥粒の平均粒径および添加量は前述した銅系金属用研磨液で説明したのと同様な範囲にすることが好ましい。
【0041】
前記研磨液による研磨処理は、例えば前述した図1に示すポリシング装置が用いて行われる。
図1に示すポリシング装置を用いる研磨処理において、基板ホルダで保持された基板を前記研磨パッドに与える加重は研磨液の組成により適宜選定される。例えば、有機酸、酸化剤および水からなる組成の研磨液では前記加重を200〜2000g/cm にすることが好ましい。さらにシリカ粒子のような研磨砥粒を含む組成の研磨液では、前記加重を150〜1000g/cm にすることが好ましい。
【0042】
本発明に係わる半導体装置の製造において、前記半導体基板上の前記溝および/または開口部を含む前記絶縁膜には前記配線材料膜を堆積する前にバリア層を形成することを許容する。このようなバリア層を前記溝および/または開口部を含む前記絶縁膜に形成することによって、Cuのような配線材料膜の堆積、エッチバックにより前記バリア層で囲まれた埋め込み配線層を形成することが可能になる。その結果、配線材料であるCuの拡散による半導体基板の汚染を防止できる。
【0043】
前記バリア層は、例えばTiN、Ti、Nb、WまたはCuTa合金からなる。このようなバリア層は、15〜50nmの厚さを有することが好ましい。
本発明に係わる半導体装置の製造において、前述した図1に示すポリシング装置の前記テーブルの回転トルクの変化、研磨パッドの温度変化、または研磨パッドに供給される前記研磨液のpH変化、に基づいて前記研磨処理の終点を検出することを許容する。また、前述した図1に示すポリシング装置のホルダの回転トルクの変化に基づいて前記研磨処理の終点を検出することを許容する。このような方法によれば、研磨処理の終点を簡単に検出できる。その結果、この終点検出を利用することにより前記絶縁膜にその表面と面一の埋め込み配線層を確実に形成することができる。
【0044】
以上説明した本発明に係わる半導体装置の製造方法は、半導体基板上の絶縁膜に配線層に相当する溝および/または開口部を形成し、前記溝および/または開口部を含む前記絶縁膜上にCuまたはCu合金からなる配線材料膜を堆積し、さらにアミノ酢酸およびアミド硫酸から選ばれる少なくとも1種の有機酸と酸化剤と水とを含有する研磨液および例えば前述した図1に示すポリシング装置を用いて前記配線材料膜を前記絶縁膜の表面が露出するまで研磨する。前記研磨液は、既述したようにCu膜またはCu合金膜の浸漬時において前記Cu膜またはCu合金膜を殆どエッチングせず、かつ浸漬時と研磨時との間で数倍ないし数十倍のエッチング速度差を示す。その結果、前記研磨工程において前記配線材料膜はその表面から順次ポリシングされる、いわゆるエッチバックがなされるため、前記絶縁膜の溝および/または開口部にCuまたはCu合金からなる埋め込み配線層を前記絶縁膜表面と面一に形成できる。また、エッチバック工程後の前記配線層は前記研磨液と接触されるが、前記配線層の露出表面には酸化層が形成されるため前記酸化層により前記配線層がエッチングされるのを回避できる。したがって、高精度の埋め込み配線層を有すると共に、表面が平坦な構造を有する半導体装置を製造することができる。
【0045】
また、水酸化カリウムのようなアルカリ剤により研磨液のpHを9〜14に調節することによって、前記研磨液に含有されるアミノ酢酸のような有機酸の量を多くしてもエッチバック工程後の前記配線層のエッチングをその表面に形成されたエッチングバリア性の高い酸化膜により防止できる。しかも、研磨液中の有機酸の含有量を高めることによって、前記配線材料膜のポリシング速度を高めることができ、結果的にはエッチバック時間を短縮できる。
【0046】
さらに、シリカ粒子のような研磨砥粒が添加された研磨液を用いることによって前記配線材料層のポリシング速度を向上できるため、エッチバック時間を短縮できる。しかも、前記エッチバック工程において配線材料膜の割れや傷の発生を抑制できるため、信頼性の高い埋め込み配線層を前記絶縁膜の溝および/または開口部に形成することができる。
【0047】
本発明に係わるさらに別の半導体装置の製造方法は、半導体基板上の絶縁膜に配線層の形状に相当する溝および開口部から選ばれる少なくとも1つの部材を形成する工程と、
前記部材を含む前記絶縁膜上に銅または銅合金からなる配線材料膜を形成する工程と、
銅と反応して錯体を形成する少なくとも1種の有機酸と酸化剤と水とを含有する研磨液を用いて前記配線材料膜を前記絶縁膜の表面が露出するまで研磨処理することにより前記絶縁膜に埋め込み配線層を形成する工程と、
前記配線層を含む前記絶縁膜表面を溶存オゾン水溶液で処理し、さらに希フッ酸水溶液で処理する工程と
を具備したことを特徴とするものである。
本発明に係わるさらに別の半導体装置の製造方法は、半導体基板上の絶縁膜に配線層の形状に相当する溝および開口部から選ばれる少なくとも1つの部材を形成する工程と、
前記部材を含む前記絶縁膜上に銅または銅合金からなる配線材料膜を形成する工程と、
アミド硫酸と酸化剤と研磨砥粒と水とを含有する研磨液を用いて前記配線材料膜を研磨処理することにより前記絶縁膜に埋め込み配線層を形成する工程と、
前記配線層を含む前記絶縁膜表面を溶存オゾン水溶液で処理し、さらに希フッ酸水溶液で処理する工程と
を具備したことを特徴とするものである。
本発明に係わるさらに別の半導体装置の製造方法は、半導体基板上の絶縁膜に配線層の形状に相当する溝および開口部から選ばれる少なくとも1つの部材を形成する工程と、
前記部材を含む前記絶縁膜上にバリア層を形成する工程と、
前記部材を含む前記バリア層上に銅または銅合金からなる配線材料膜を形成する工程と、
銅と反応して錯体を形成する少なくとも1種の有機酸と酸化剤と水とを含有す る研磨液を用いて前記配線材料膜を前記絶縁膜上の前記バリア層表面が露出するまで研磨処理する工程と
を具備したことを特徴とするものである。
【0048】
前記絶縁膜としては、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜とこの上に積層されたシリコン窒化膜の2層膜、ボロン添加ガラス膜(BPSG膜)、リン添加ガラス膜(PSG膜)等を用いることができる。
【0049】
前記Cu合金としては、例えばCu−Si合金、Cu−Al合金、Cu−Si−Al合金、Cu−Ag合金等を用いることができる。
前記CuまたはCu合金からなる配線材料膜は、スパッタ蒸着、真空蒸着等により堆積される。
【0050】
前記研磨液中の有機酸の含有量およびそれら有機酸および酸化剤の含有比率は、前述した銅系金属用研磨液と同様な範囲にすることが好ましい。
前記研磨液は、前記有機酸および酸化剤の他にpHを9〜14に調節するアルカリ剤を含有することを許容する。このようなアルカリ剤としては、例えば水酸化カリウム、キノリンが好適である。
【0051】
前記研磨液は、前記有機酸および酸化剤の他にシリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、ジルコニア粒子等の研磨砥粒を含有することを許容する。これらの研磨砥粒の平均粒径および添加量は前述した銅系金属用研磨液で説明したのと同様な範囲にすることが好ましい。
【0052】
前記研磨液による研磨処理は、前述した図1に示すポリシング装置を用いて行われる。
図1に示すポリシング装置を用いた研磨処理において、基板ホルダで保持された基板を前記研磨パッドに与える加重は研磨液の組成により適宜選定される。例えば、有機酸、酸化剤および水からなる組成の研磨液では前記加重を200〜2000g/cm にすることが好ましい。さらにシリカ粒子のような研磨砥粒を含む組成の研磨液では、前記加重を150〜1000g/cm にすることが好ましい。
【0053】
本発明に係わる別の半導体装置の製造において、前記半導体基板上の前記溝および/または開口部を含む前記絶縁膜には前記配線材料膜を堆積する前にバリア層を形成することを許容する。このようなバリア層を前記溝および/または開口部を含む前記絶縁膜に形成することによって、Cuのような配線材料膜の堆積、エッチバックにより前記バリア層で囲まれた埋め込み配線層を形成することが可能になる。その結果、配線材料であるCuの拡散による半導体基板の汚染を防止できる。
【0054】
前記バリア層は、例えばTiN、Ti、Nb、WまたはCuTa合金からなる。このようなバリア層は、15〜50nmの厚さを有することが好ましい。
本発明に係わる別の半導体装置の製造において、前述した図1に示すポリシング装置の前記テーブルの回転トルクの変化、研磨パッドの温度変化、または研磨パッドに供給される前記研磨液のpH変化、に基づいて前記研磨処理の終点を検出することを許容する。また、前述した図1に示すポリシング装置のホルダの回転トルクの変化に基づいて前記研磨処理の終点を検出することを許容する。このような方法によれば、研磨処理の終点を簡単に検出できる。その結果、前記終点検出を利用することにより前記絶縁膜にその表面と面一の埋め込み配線層を確実に形成することができる。
【0055】
前記溶存オゾン水溶液は、オゾン濃度が0.1〜25ppmであることが好ましい。前記溶存オゾン水溶液のオゾン濃度を0.1ppm未満にすると前記絶縁膜上に残留した配線材料であるCuまたはCu合金を酸化物に変換したり、有機物等の汚染物を酸化分解したりすることが困難になる。より好ましい前記溶存オゾン水溶液のオゾン濃度は、5〜25ppmである。
【0056】
前記希フッ酸水溶液は、フッ酸濃度が0.05〜20%であることが好ましい。前記希フッ酸水溶液のフッ酸濃度を0.05%未満にすると、前記溶存オゾン水溶液での処理により変換されたCuまたはCu合金を酸化物を効果的に溶解除去することが困難になる。一方、前記希フッ酸水溶液のフッ酸濃度が20%を越えると絶縁膜としてシリコン酸化膜を用いた場合にはその酸化膜をも溶解除去された膜減りを生じる恐れがある。より好ましい前記希フッ酸水溶液のフッ酸濃度は0.1〜5%である。
【0057】
以上説明した本発明に係わる別の半導体装置の製造方法は、半導体基板上の絶縁膜に配線層に相当する溝および/または開口部を形成し、前記溝および/または開口部を含む前記絶縁膜上にCuまたはCu合金からなる配線材料膜を堆積し、さらにアミノ酢酸およびアミド硫酸から選ばれる少なくとも1種の有機酸と酸化剤と水とを含有する研磨液および例えば前述した図1に示すポリシング装置を用いて前記配線材料膜を前記絶縁膜の表面が露出するまで研磨する。前記研磨液は、既述したようにCu膜またはCu合金膜の浸漬時において前記Cu膜またはCu合金膜を殆どエッチングせず、かつ浸漬時と研磨時との間で数倍ないし数十倍のエッチング速度差を示す。その結果、前記研磨工程において前記配線材料膜はその表面から順次ポリシングされる、いわゆるエッチバックがなされるため、前記絶縁膜の溝および/または開口部にCuまたはCu合金からなる埋め込み配線層を前記絶縁膜表面と面一に形成できる。また、エッチバック工程後の前記配線層は前記研磨液と接触されるが、前記配線層の露出表面には酸化層が形成されるため前記酸化層により前記配線層がエッチングされるのを回避できる。
【0058】
さらに、前記エッチバック工程後に前記配線層を含む前記絶縁膜表面を溶存オゾン水溶液で処理することにより前記絶縁膜上に残留した微細な配線材料、つまりCuまたはCu合金を酸化物に変換したり、有機物等の汚染物質を酸化分解することができる。このような溶存オゾン水溶液での処理後に希フッ酸水溶液で処理することによって、前記絶縁膜上にCuまたはCu合金の酸化物や前記汚染物質の酸化分解物を容易に溶解除去することができる。
【0059】
したがって、高精度の埋め込み配線層を有すると共に、表面が平坦な構造を有し、さらに絶縁膜表面の有機物や残留配線材料が除去された清浄な表面を有する半導体装置を製造することができる。
【0060】
また、水酸化カリウムのようなアルカリ剤により研磨液のpHを9〜14に調節することによって、前記研磨液に含有されるアミノ酢酸のような有機酸の量を多くしてもエッチバック工程後の前記配線層のエッチングをその表面に形成されたエッチングバリア性の高い酸化膜により防止できる。しかも、研磨液中の有機酸の含有量を高めることによって、前記配線材料膜のポリシング速度を高めることができ、結果的にはエッチバック時間を短縮できる。
【0061】
さらに、シリカ粒子のような研磨砥粒が添加された研磨液を用いることによって前記配線材料層のポリシング速度を向上できるため、エッチバック時間を短縮できる。しかも、前記エッチバック工程において配線材料膜の割れや傷の発生を抑制できるため、信頼性の高い埋め込み配線層を前記絶縁膜の溝および/または開口部に形成することができる。
【0062】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
実施例1
まず、図8の(A)に示すように表面に図示しないソース、ドレイン等の拡散層が形成されたシリコン基板21上にCVD法により層間絶縁膜としての例えば厚さ1000nmのSiO 膜22を堆積した後、前記SiO 膜22にフォトエッチング技術により配線層に相当する形状を有する深さ500nmの複数の溝23を形成した。つづいて、図8の(B)に示すように前記溝23を含む前記SiO 膜22上にスパッタ蒸着により厚さ15nmのTiNからなるバリア層24および厚さ600nmのCu膜25をこの順序で堆積した。
【0063】
次いで、前述した図1に示すポリシング装置の基板ホルダ5に図8の(B)に示す基板21を逆さにして保持し、前記ホルダ5の支持軸4により前記基板をターンテーブル1上のローデル・ニッタ社製商品名;SUBA800からなる研磨パッド2に300g/cm の加重を与え、前記ターンテーブル1およびホルダ5をそれぞれ100ppmの速度で互いに反対方向に回転させながら、研磨液を供給管3から20ml/分の速度で前記研磨パッド2に供給して前記基板21に堆積したCu膜25およびバリア層24を前記SiO 膜22の表面が露出するまで研磨した。ここで、前記研磨液としてアミノ酢酸0.1重量%、過酸化水素13.0重量%および平均粒径0.04μmのシリカ粉末8重量%を含む純水からなり、重量割合でアミノ酢酸1に対して過酸化水素が130であるものを用いた。前記研磨工程において、前記研磨液はCu膜との接触時のエッチング速度が零であり、前記研磨パッドによる研磨時のポリシング速度が約77nm/分で浸漬時に比べて十分に大きなエッチング速度差を示した。このため、研磨工程において図8の(B)に示す凸状のCu膜25は前記研磨パッドと機械的に接触する表面から優先的にポリシングされ、さらに露出したバリア層24がポリシングされる、いわゆるエッチバックがなされた。その結果、図8の(C)に示すように前記溝23内のみにバリア層24が残存すると共に、前記バリア層24で覆われた前記溝23に前記SiO 膜22表面と面一な埋め込みCu配線層26が形成された。また、前記ポリシング装置のホルダ5による前記研磨パッド2への加重を解除し、かつターンテーブル1およびホルダ5の回転の停止した後において、前記Cu配線層26が前記研磨液に接触されてもエッチングが進行することがなかった。
【0064】
また、前述した図1のポリシング装置によるポリシング工程(エッチバック工程)において研磨パッドから研磨液を逐次採取してpH測定計によりpHの変化を測定した。研磨時間に対する研磨液のpH変化を図9に示す。図9から明らかなように、pHはホルダによる基板の加重後に一度下がり、再度上昇する。このpHが上昇する時、例えば加重開始後8分間経過した時、をエッチング終点とした。このような終点検出によりエッチバック時間を設定することによって、前記SiO 膜22の溝23に前記SiO 膜22表面と面一な埋め込みCu配線層26を再現性よく形成することができた。
【0065】
なお、前述した図1のポリシング装置によるポリシング工程(エッチバック工程)において温度センサにより前記研磨パッドの温度変化の測定、およびターンテーブルの駆動モータの電圧変化、をそれぞれ測定した。研磨時間に対する前記研磨パッドの温度変化を図10に、研磨時間に対する前記駆動モータの電圧変化を図11に、それぞれ示す。温度変化を示す図10において、加重開始直後に研磨パッドの温度が上昇して一定の温度になり、再度温度が上昇する。この温度上昇が起こる時をエッチング終点とした。電圧変化を示す図11において、加重開始直後にターンテーブルの駆動モータの電圧が上昇して一定の電圧になり、再度、電圧が上昇する。この電圧が上昇する時をエッチング終点とした。このような終点検出によりエッチバック時間を設定することによって、前述した研磨液のpH測定の場合と同様に前記SiO 膜22の溝23に前記SiO 膜22表面と面一な埋め込みCu配線層26を再現性よく形成することができた。
【0066】
さらに、前記埋め込み配線層の形成後の基板をオゾン濃度0.001%の溶存オゾン水溶液に3分間浸漬して処理した後、フッ酸濃度10%の希フッ酸水溶液に90秒間浸漬して処理した。図12は、XPSで分析したスペクトル図であり、実線はCu配線層形成直後の表面のスペクトル、点線は溶存オゾン水溶液で処理した後のCu配線層表面のスペクトル、一点鎖線は希フッ酸処理後のCu配線層表面のスペクトル、である。図12から明らかなように配線形成後の基板を溶存オゾン水溶液に浸漬して処理すると、点線に示すスペクトルのように配線形成直後で見られた金属Cuの信号はなくなり、Cu配線層表面が酸化物に変化したことがわかる。この後、希フッ酸水溶液で処理すると一点鎖線に示すスペクトルのように前記溶存オゾン水溶液の処理で見られたCuOの信号がなくなり、純CuがCu配線層表面に露出したことがわかる。このように溶存オゾン水溶液で処理することによって、SiO 膜22等の表面に残留したアミノ酢酸のような有機物を分解できると共に、前記SiO 膜22に残留したCuを酸化物に変換できる。溶存オゾン水溶液の処理で生成された有機物の分解物およびCuの酸化物は、この後の希フッ酸水溶液の処理により除去できると共に、前記研磨液との接触によりCu配線層26表面に生成されたCu酸化物層も除去することができる。その結果、SiO 膜22の表面を清浄化でき、さらにCu配線層26表面に純Cuを露出することができる。
【0067】
したがって、実施例1によれば前記SiO 膜22の溝23内にその深さと同様な厚さを有する埋め込みCu配線層26を前記SiO 膜22表面と面一に形成することができ、配線層26の形成後の基板21表面を平坦化することがてきた。また、Cu配線層26の形成後に溶存オゾン水溶液の処理、希フッ酸水溶液の処理を行うことによって、SiO 膜22表面の清浄化、研磨液の酸化により生成された抵抗成分となる酸化層の除去がなされるため、Cu本来の低抵抗性を持つ埋め込みCu配線層を有し、かつ信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
【0068】
なお、前記実施例1において研磨液としてアミド硫酸0.86重量%、過酸化水素水30重量%、平均粒径0.09μmのシリカ粉末8重量%を含む純水からなるものを用いたところ、実施例1と同様、層間絶縁SiO 膜の溝内に埋め込み配線層を前記絶縁SiO 膜表面と面一に形成することができた。
【0069】
実施例2
まず、図13の(A)に示すように表面に図示しないソース、ドレイン等の拡散層が形成されたシリコン基板21上にCVD法により例えば厚さ800nmのSiO 膜22および厚さ200nmのSi 膜27をこの順序で堆積して層間絶縁膜を形成した後、前記Si 膜27および前記SiO 膜22にフォトエッチング技術により配線層に相当する形状を有する深さ500nmの複数の溝23を形成した。つづいて、図13の(B)に示すように前記溝23を含む前記Si 膜27上にスパッタ蒸着により厚さ15nmのTiNからなるバリア層24および厚さ600nmのCu膜25をこの順序で堆積した。
【0070】
次いで、前述した図1に示すポリシング装置の基板ホルダ5に図13の(B)に示す基板21を逆さにして保持し、前記ホルダ5の支持軸4により前記基板をローデル・ニッタ社製商品名;SUBA800からなる研磨パッド2に300g/cm の加重を与え、前記ターンテーブル1およびホルダ5をそれぞれ100ppmの速度で互いに反対方向に回転させながら、研磨液を供給管3から20ml/分の速度で前記研磨パッド2に供給して前記基板21に堆積したCu膜25およびバリア層24を前記Si 膜27の表面が露出するまで研磨した。ここで、前記研磨液としてアミノ酢酸0.1重量%、過酸化水素13.0重量%および平均粒径0.04μmのシリカ粉末8重量%を含む純水からなり、重量割合でアミノ酢酸1に対して過酸化水素が130であるものを用いた。前記研磨工程において、前記研磨液はCu膜との接触時のエッチング速度が零であり、前記研磨パッドによる研磨時のポリシング速度が約77nm/分で浸漬時に比べて十分に大きなエッチング速度差を示した。このため、図13の(B)に示す凸状のCu膜25は前記研磨パッドと機械的に接触する表面から優先的にポリシングされ、さらに露出したバリア層24がポリシングされる、いわゆるエッチバックがなされた。
【0071】
その結果、図13の(C)に示すように前記溝23内のみにバリア層24が残存すると共に、前記バリア層24で覆われた前記溝23に前記Si 膜27表面と面一な埋め込みCu配線層26が形成された。また、前記ポリシング装置のホルダ5による前記研磨パッド2への加重を解除し、かつターンテーブル1およびホルダ5の回転の停止した後において、前記Cu配線層26が前記研磨液に接触されてもエッチングが進行することがなかった。
【0072】
さらに、前記シリカ粒子を研磨砥粒として含む研磨液を用いたポリシング工程において前記層間絶縁膜は表面側が優れた耐ポリシング性を有するSi 膜27で形成されているため、前記エッチバック工程での膜減りを抑制することができた。このため、良好な絶縁耐圧を有する層間絶縁膜を備えた半導体装置を製造することができた。
【0073】
実施例3
まず、図14の(A)に示すように表面に図示しないソース、ドレイン等の拡散層が形成されたシリコン基板21上にCVD法により層間絶縁膜としての例えば厚さ1000nmのSi 膜27を堆積した後、前記Si 膜27にフォトエッチング技術により配線層に相当する形状を有する深さ500nmの複数の溝23を形成した。つづいて、図14の(B)に示すように前記溝23を含む前記Si 膜27上にスパッタ蒸着により厚さ600nmのCu膜25を堆積した。
【0074】
次いで、前述した図1に示すポリシング装置の基板ホルダ5に図14の(B)に示す基板21を逆さにして保持し、前記ホルダ5の支持軸4により前記基板をローデル・ニッタ社製商品名;SUBA800からなる研磨パッド2に400g/cm の加重を与え、前記ターンテーブル1およびホルダ5をそれぞれ100ppmの速度で互いに反対方向に回転させながら、研磨液を供給管3から20ml/分の速度で前記研磨パッド2に供給して前記基板21に堆積したCu膜25を前記Si 膜27の表面が露出するまで研磨した。ここで、前記研磨液としてアミノ酢酸0.9重量%、過酸化水素22.0重量%および水酸化カリウム3.7重量%を含む純水からなり、重量割合でアミノ酢酸1に対して過酸化水素が約24であるpH10.5のものを用いた。前記研磨工程において、前記研磨液はCu膜との接触時のエッチング速度が零であり、前記研磨パッドによる研磨時のポリシング速度が約220nm/分で浸漬時に比べて十分に大きなエッチング速度差を示した。このため、図14の(B)に示す凸状のCu膜25は前記研磨パッドと機械的に接触する表面から優先的にポリシングされる、いわゆるエッチバックがなされた。
【0075】
その結果、図14の(C)に示すように前記溝23内に前記Si 膜27表面と面一な埋め込みCu配線層26が形成された。また、前記ポリシング装置のホルダ5による前記研磨パッド2への加重を解除し、かつターンテーブル1およびホルダ5の回転の停止した後において、前記Cu配線層26が前記研磨液に接触されてもエッチングが進行することがなかった。
【0076】
さらに、前記埋め込みCu配線層26が形成される溝23を有する層間絶縁膜27は、Cuの拡散バリア性の優れたSi からなる。その結果、Cu配線層26からCuが前記層間絶縁膜を通して前記シリコン基板21に拡散することがないため、前記溝23内面のTiNのようなバリア層を形成しなくとも、前記シリコン基板21の汚染を回避することができた。
【0077】
実施例4
まず、図15の(A)に示すように表面にn 型拡散層31が形成されたp型シリコン基板32上にCVD法により第1層間絶縁膜としての例えば厚さ1000nmのSiO 膜33を堆積した後、前記拡散層31に対応する前記SiO 膜33にフォトエッチング技術によりビアホール34を形成した。つづいて、図15の(B)に示すように前記ビアホール34を含む前記SiO 膜33上にスパッタ蒸着により厚さ20nmのTiNからなるバリア層35を堆積した後、スパッタ蒸着により厚さ1100nmのCu膜36を堆積した。
【0078】
次いで、前述した図1に示すポリシング装置のホルダ5に図15の(B)に示す基板32を逆さにして保持し、前記ホルダ5の支持軸4により前記基板をローデル・ニッタ社製商品名;SUBA800からなる研磨パッド2に300g/cm の加重を与え、前記ターンテーブル1およびホルダ5をそれぞれ100ppmの速度で互いに反対方向に回転させながら、研磨液を供給管3から20ml/分の速度で前記研磨パッド2に供給して前記基板32に堆積したCu膜36およびバリア層35を前記SiO 膜33の表面が露出するまで研磨した。ここで、前記研磨液としてアミノ酢酸0.2重量%、過酸化水素20.0重量%および平均粒径0.04μmのシリカ粉末10重量%を含む純水からなり、重量割合でアミノ酢酸1に対して過酸化水素が100であるものを用いた。前記研磨工程において、前記研磨液はCu膜との接触時のエッチング速度が零であり、前記研磨パッドによる研磨時のポリシング速度が約70nm/分で浸漬時に比べて十分に大きなエッチング速度差を示した。このため、図15の(B)に示す凸状のCu膜36は前記研磨パッドと機械的に接触する表面から優先的にポリシングされ、さらに露出したバリア層35がポリシングされる、いわゆるエッチバックがなされた。その結果、図15の(C)に示すように前記ビアホール34内のみにバリア層35が残存すると共に、前記バリア層35で覆われた前記ビアホール34に前記SiO 膜33表面と面一なCuからなるビアフィル37が形成された。また、前記ポリシング装置のホルダ5による前記研磨パッド2への加重を解除し、かつターンテーブル1およびホルダ5の回転の停止した後において、前記ビアフィル37が前記研磨液に接触されてもエッチングが進行することがなかった。つづいて、前記ビアフィル37の形成後の基板をオゾン濃度0.002%の溶存オゾン水溶液に3分間浸漬して処理した後、フッ酸濃度5%の希フッ酸水溶液に9秒間浸漬して処理することによりSiO 膜33表面を清浄化した。
【0079】
次いで、図16の(D)に示すように前記ビアフィル37を含む前記SiO 膜33上にCVD法により第2層間絶縁膜としての例えば厚さ800nmのSi 膜38を堆積した後、前記Si 膜38にフォトエッチング技術により配線層に相当する形状を有する深さ400nmの複数の溝39を形成した。さらに、前記ビアフィル37上にに位置する前記溝39にフォトエッチング技術によりスルーホール40を形成した。つづいて、図16の(E)に示すように前記溝39およびスルーホール40を含む前記Si 膜38上にスパッタ蒸着により厚さ900nmのCu膜41を堆積した。
【0080】
次いで、前述した図1に示すポリシング装置の基板ホルダ5に図16の(E)に示す基板32を逆さにして保持し、前記ホルダ5の支持軸4により前記基板をローデル・ニッタ社製商品名;SUBA800からなる研磨パッド2に300g/cm の加重を与え、前記ターンテーブル1およびホルダ5をそれぞれ100ppmの速度で互いに反対方向に回転させながら、前述したエッチバック工程で用いたのと同様な組成を有する研磨液を供給管3から20ml/分の速度で前記研磨パッド2に供給して前記基板32に堆積したCu膜41を前記Si 膜38の表面が露出するまで研磨した。その結果、図16の(E)に示す凸状のCu膜41は前記研磨パッドと機械的に接触する表面から優先的にポリシングされる、いわゆるエッチバックがなされた。このようなエッチバックにより図16の(F)に示すように前記溝39内に前記Si 膜38表面と面一な埋め込みCu配線層42が形成された。同時に、前記スルーホール40を通して前記ビアフィル37と接続される埋め込みCu配線層42が形成された。また、前記ポリシング装置のホルダ5による前記研磨パッド2への加重を解除し、かつターンテーブル1およびホルダ5の回転の停止した後において、前記Cu配線層42が前記研磨液に接触されてもエッチングが進行することがなかった。
【0081】
したがって、実施例4によれば第1、第2の層間絶縁膜33、39を有し、前記第1層間絶縁膜33にその表面と面一なビアフィル37が形成され、第2層間絶縁膜39にその表面と面一なCu配線層42が形成された多層配線構造を有し、かつ表面が平坦化された半導体装置を製造することができた。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればCuまたはCu合金の浸漬時においてCu、Cu合金を殆どエッチングせず、かつ浸漬時と研磨時との間で数倍ないし数十倍のエッチング速度差を示す銅系金属用研磨液を提供できる。
【0083】
また、本発明によれば半導体基板上の絶縁膜に溝および/または開口部を形成し、前記絶縁膜上に堆積されたCuまたはCu合金からなる配線材料膜を短時間でエッチバックでき、ひいては前記絶縁膜にCuまたはCu合金からなる埋め込み配線層を前記絶縁膜表面と面一となるように形成した表面が平坦な半導体装置の製造方法を提供できる。
【0084】
さらに、本発明によれば半導体基板上の絶縁膜に溝および/または開口部を形成し、前記絶縁膜上に堆積されたCuまたはCu合金からなる配線材料膜を短時間でエッチバックして絶縁膜表面と面一の埋め込み配線層を形成することができ、さらにエッチバック後の絶縁膜表面の有機物や残留配線材料が除去された清浄で平坦な表面を有する半導体装置の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨工程に使用されるポリシング装置を示す概略図。
【図2】0.1重量%のアミノ酢酸、過酸化水素および水からなる組成の研磨液における過酸化水素の量とその研磨液に浸漬した時のCu膜のエッチング速度、研磨処理時のCu膜のポリシング速度との関係を示す特性図。
【図3】凹凸を有するCu膜をアミノ酢酸、過酸化水素および水からなる組成の研磨液に浸漬した時、ポリシング装置を用いて研磨処理した時の状態を示す断面図。
【図4】加工前、本発明の研磨液の浸漬後および研磨処理後のCu膜表面のXPSによるスペクトル図。
【図5】0.9重量%のアミノ酢酸、過酸化水素および水からなる組成の研磨液における過酸化水素の量とその研磨液に浸漬した時のCu膜のエッチング速度、研磨処理時のCu膜のポリシング速度との関係を示す特性図。
【図6】アミド硫酸、過酸化水素および水からなる組成の研磨液における過酸化水素の量とその研磨液に浸漬した時のCu膜のエッチング速度、研磨処理時のCu膜のポリシング速度との関係を示す特性図。
【図7】本発明の研磨液のpHとCu膜表面に生成される酸化層の厚さ変化を示す特性図。
【図8】本発明の実施例1における半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図9】実施例1の研磨処理(エッチバック工程)での研磨液のpH変化を示す特性図。
【図10】実施例1の研磨処理(エッチバック工程)での研磨布の温度変化を示す特性図。
【図11】実施例1の研磨処理(エッチバック工程)でのターンテーブルの駆動モータの電圧変化を示す特性図。
【図12】本発明の実施例1におけるCu配線層形成直後の表面、オゾン処理後のCu配線層表面、および希フッ酸処理後のCu配線層表面のXPS分析により得られたスペクトル図。
【図13】本発明の実施例2おける半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図14】本発明の実施例3おける半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図15】本発明の実施例4おける半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図16】本発明の実施例4おける半導体装置の製造工程を示す断面図。
【符号の説明】
1…ターンテーブル、2…研磨パッド、3…供給管、5…ホルダ、11、21、32…シリコン基板、12、25、36、41…Cu膜、13…酸化層、22、33…SiO 膜、23、39…溝、24、35…バリア層、26、42…Cu配線層、37…ビアフィル。

Claims (7)

  1. 銅膜または銅合金膜が成膜された基板を基板ホルダに保持し、この基板の銅膜または銅合金膜をターンテーブルに設けられた研磨パッドに押圧し、前記ターンテーブルおよび前記基板ホルダを回転するとともに、前記研磨パッドと前記基板の銅膜または銅合金膜との間に研磨液を供給する銅系金属の研磨方法であって、
    前記研磨液は、前記銅膜または銅合金膜と反応して前記銅膜または銅合金膜の表面に銅の水和物を生成する酸化剤とこの銅の水和物と反応して前記銅膜または銅合金膜の表面に錯体を形成するアミノ酢酸と水を含み、かつ前記アミノ酢酸と前記酸化剤の含有比率が重量割合で前記アミノ酢酸1に対して前記酸化剤が20以上であること特徴とする銅系金属の研磨方法。
  2. 前記酸化剤は、過酸化水素であることを特徴とする請求項1記載の銅系金属の研磨方法。
  3. 前記アミノ酢酸は、前記研磨液中に0.01〜10重量%の量で含有されていることを特徴とする請求項1ないし2いずれか記載の銅系金属の研磨方法。
  4. 前記研磨液は、さらに研磨砥粒が含有されることを特徴とする請求項1ないしいずれか記載の銅系金属の研磨方法。
  5. 前記研磨砥粒は、シリカ、ジルコニア、酸化セリウムおよびアルミナから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項記載の銅系金属の研磨方法。
  6. 前記研磨砥粒は、前記研磨液中に1〜14重量%の量で含有されることを特徴とする請求項記載の銅系金属の研磨方法。
  7. 前記研磨液は、さらにpHを9〜14に調節するためのアルカリ剤が含有されることを特徴とする請求項1ないしいずれか記載の銅系金属の研磨方法。
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