JP3556167B2 - 抗グリケーション剤としての3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンの使用 - Google Patents
抗グリケーション剤としての3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンの使用 Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組成物における又は組成物の調製のための、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンの用途であって、該ヒドロキシスチルベン又は組成物が、タンパク質のグリケーション、特に皮膚及び/又はその付随する構造のタンパク質のグリケーションを低減させ又は阻害さえするための用途に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
グリケーションは、アミノ酸残基(例えばリジン)、特にタンパク質のアミノ酸残基のアミノ基とメイラード反応に従って反応して、シッフ塩基を形成する糖類(グルコース又はリボース)に関連した非酵素的プロセスである。このシッフ塩基は、アマドリ分子転位を受けた後に、一連の反応により、例えばペントシジン(pentosidine)型の架橋、特に分子内架橋に至る。
【0003】
この現象は、加齢に伴い一様に増加する。これは、その量が年齢の関数として均一に増大するグリケーション生成物の出現により特徴付けられる。グリケーション生成物は、例えばピラリン(pyrraline)、カルボキシメチルリジン、ペントシジン、クロスライン(crossline)、Nε−(2−カルボキシエチル)リジン(CEL)、グリオキサールリジン二量体(GOLD)、メチルグリオキサールリジン二量体(MOLD)、3DG−ARGイミダゾロン(imidazolone)、バースパーリジン(versperlysines)A、B、C、スレオシジン(threosidine)又は高度の糖鎖形成最終産物(advanced glycosylation end products)すなわちAGE類である。
【0004】
タンパク質のグリケーションはよって、皮膚、特にその真皮成分において良く知られているが、爪又は毛髪のようなそれに付随する構造体、特にケラチンにおいて、またより一般的にはグリケーションに対して必要とされる条件が満たされる場合には任意のタンパク質系において生じる普遍的な現象である。
【0005】
ヒトの皮膚は二つの区画、すなわち、表層の区画である表皮と、深層の区画である真皮とからなる。
天然のヒトの表皮は、主に三種の細胞、すなわち、大部分を構成するケラチノサイトと、メラノサイト及びランゲルハンス細胞から構成されている。これらの細胞型の各々は、その本来的な機能により、身体において皮膚が果たす本質的な役割に寄与している。
【0006】
真皮は表皮に堅牢な支持部を付与している。真皮はまた表皮の栄養因子でもある。真皮は、主として線維芽細胞と細胞外マトリックスとからなり、細胞外マトリックス自体は種々の細胞外タンパク質からなり、そのなかには特にコラーゲン線維とエラスチンと様々な糖タンパク質がある。これら全ての細胞外成分は線維芽細胞によって合成される。白血球、肥満細胞又は組織マクロファージもまた真皮内に見出される。最後に、真皮は血管と神経線維を含んでいる。
【0007】
細胞外マトリックスタンパク質(プロテオグリカン、コラーゲン線維及び他の構造糖タンパク質)の合成におけるその活性のために、線維芽細胞は真皮の構造的発達に関与する主要因子である。
【0008】
コラーゲン線維は真皮に堅牢性を与えている。コラーゲン線維は非常に強いがコラゲナーゼとして一般に知られている或る種の酵素に感受性である。真皮において、コラーゲン線維は、互いに堅く付着した原線維からなり、よって10を越える異なったタイプの構造を形成している。真皮の構造は主として詰め込まれたコラーゲン線維の絡み合いによる。コラーゲン線維は皮膚の緊張度(tonicity)に寄与する。
【0009】
コラーゲン線維は規則的に再生されるが、この再生は年齢と共に減少し、特に真皮の薄化(thinning)に至る。また、紫外線、たばこ又はある種の処理(例えば、レチノイン酸と誘導体、グルココルチコイド、ビタミンDと誘導体)のような外的因子もまた皮膚とそのコラーゲン量に影響を及ぼす。
皮膚の真皮成分において、上述したプロセスに従って、コラーゲン線維について主に真皮中でグリケーションが介在する。コラーゲンのグリケーションが年齢と共に一様に増加し、皮膚中のグリケーション生成物の一様な増大が起こる。
【0010】
皮膚の加齢に関して何らかの理論を持ち込むことを望むわけではないが、グリケーションの結果でもあるかもしれないコラーゲンの他の変性、例えば熱変性の減少、耐酵素消化性の増加及び分子間架橋の増加が、皮膚の加齢の過程で実証されていることに留意されたい(Tanaka S.等, 1988, J. Mol. Biol., 203, 495−505;Takahashi M.等, 1995, Analytical Biochemistry, 232, 158−162)。更に、基底膜のある種の構成成分、例えばコラーゲンIV、ラミニン及びフィブロネクチンのグリケーションによる改変が実証されている(Tarsio JF.等, 1985, Diabetes, 34, 477−484;Tarsio JF.等, 1988, Diabetes, 37, 532−539;Sternberg M.等, 1995, C.R. Soc. Biol., 189, 967−985)。
【0011】
よって、何故に皮膚の加齢の過程で、コラーゲンの物理化学的性質が変化し、コラーゲンの溶解がより困難になり、分解がより難しくなるかが理解される。
しかして、加齢した皮膚の成分の一つは実際はグリケーション化(glycated)コラーゲンであると思われる。
【0012】
皮膚は、それが構成される少なくとも2つの区画、すなわち表皮と真皮とが密接に関連してなることは非常によく知られている。真皮と表皮の相互作用は、一方の改変が他方にも結果を及ぼすと考えるのが合理的であるようなものである。真皮の加齢、特にそのグリケーション現象を伴うものは、それが結合している表皮に不可避的に影響をもたらすものであると推量される。皮膚の加齢の過程において、コラーゲンのグリケーションは、必ず表皮の加齢に関与する表皮の改変に至るに違いない。
【0013】
しかして、真皮のタンパク質、特にコラーゲンのグリケーションが、皮膚に有害な影響以外をもたらすことに他ならない場合、例えば爪及び/又は毛髪のような皮膚に付随する構造中のタンパク質、そして実際には任意のタンパク質系のグリケーションに同様な結果がもたらされることが予想される。
従って、タンパク質のグリケーション現象を低減しあるいは阻害さえする生成物が有する重要性が理解される。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
この点に関して、本出願人は、驚くべきことに、また予期しないことに、一般的にヒドロキシスチルベン類、特に3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体が、タンパク質のグリケーション現象を低減しあるいは阻害さえする性質を有していることを発見した。
【0015】
本発明の3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンは次の一般式I:
【化1】
に相当する化合物である。この化合物は、シス又はトランス形をとることができる。
【0016】
ヒドロキシスチルベン類は、種子植物科の植物、特にブドウの木に天然の状態で見出される化合物である。このような化合物、例えばリスベラトロールはブドウ及びワイン中に見出される。
【0017】
従来の技術においては、ヒドロキシスチルベンは、とりわけ色素脱失剤(JP87−192040)として、血管拡張剤(EP96−830517)として、抗血栓症剤(JP05016413)として、種々の心臓疾患の治療(CA2187990)において、突然変異誘発及び発癌阻害剤(JP06024967)として使用されるか、又は酸化防止剤として開示されている。
【0018】
この点において、ヒドロキシスチルベン類に関する知識の現状を完璧に要約したSoleas等のレビュー(Clinical Biochemistry、第30巻、第2号、91−113頁、1997)を参考にすることができる。
しかし、グリケーション現象を低減し又は阻害さえするという3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の能力はこれまでに全く開示されていない。
【0019】
従って、本発明の主題は、組成物における又は組成物の調製における、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の有効量の使用にあり、このヒドロキシスチルベン又は組成物は、タンパク質のグリケーション、特に皮膚及び/又はその付随する構造のタンパク質のグリケーションを、低減し又は阻害さえするためのものである。
【0020】
「3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体」という表現は、本発明では、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン自体及びそのO−アルキル化又はO−アシル化誘導体の一つを意味すると解される。
【0021】
O−アルキル化誘導体という表現は、本発明では、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンのフェノール官能基の少なくとも一つがアルキル基で置換されたものを意味すると解される。アルキル基とは、本発明では、炭化水素分子の一つの水素原子の除去から得られる非環式の基を意味すると解され、それは直鎖状又は分岐状であり、場合によっては置換されていてもよく、1〜10の炭素原子、好ましくは1〜4の炭素原子を持ち、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル又はtert−ブチル基、中でもメチル基である。場合によっては置換されていてもよいという表現は、本発明では、場合によってはアミノ又はヒドロキシル基で置換されるアルキル基を意味すると解される。
【0022】
O−アシル化誘導体という表現は、本発明では、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンのフェノール官能基の少なくとも一つが、1〜10、好ましくは1〜4の炭素原子を持つアシル基、特にアセチル、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイル、イソブタノイル、tert−ブタノイル基で置換されたものを意味すると解される。アシル基は、場合によってはアミノ又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。
【0023】
非常に特定的には、本発明の主題は、組成物における又は組成物の調製における、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の有効量の使用にあり、このヒドロキシスチルベン又は組成物は、真皮のタンパク質、例えばコラーゲンのグリケーション、及び/又は爪、及び/又は毛髪のタンパク質、例えばケラチンのグリケーションを低減し又は阻害さえするためのものである。
【0024】
さらに本発明の主題は、組成物における又は組成物の調製における、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の有効量の使用にあり、このヒドロキシスチルベン又は組成物は、グリケーションに関連する、皮膚又はその付随する構造の老化の徴候を予防的及び/又は治療的に処置するためのものにある。
【0025】
化学合成経路を用いて、公知の化合物である3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンは、Journal of Medical Chemistry, 1993, 第36巻, 第20号, 2950頁に記載された方法に従って調製できる。
【0026】
本発明によると、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体は単独で、又はこれらのヒドロキシアルキル化誘導体と又はヒドロキシスチルベン及び/又はそれらのヒドロキシアルキル化誘導体との任意の種類の混合物の形態で使用することができる。
【0027】
特に、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の一種又はそれを含む組成物は、本発明では、皮膚及び/又は爪及び/又は毛髪に局所適用するために使用される。
【0028】
本発明において使用することができるテトラヒドロキシスチルベンの量は明らかに所望する効果に依存し、グリケーションを低減又は阻害さえするのに有効な量でなければならない。
【0029】
例示すると、本発明で使用可能な3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の量は、組成物の全重量に対して0.001%〜10%、好ましくは0.005%〜5%の範囲とされる。
【0030】
また、本発明の組成物は、本発明に係る期待される効果を得るのに十分な期間の間使用される。目安を与えると、この期間は最小3週間とできるが、4週間を越えても、あるいは8週間を越えても構わない。
組成物は好ましくは化粧品又は皮膚科学的用途のためのものであり、好適には化粧品用途のものである。
【0031】
局所適用のための本発明の組成物は、生理学的に許容可能な媒体、すなわち頭皮を含む皮膚、その付随する構造、粘膜及び/又は目と適合性がある媒体を含み、特に化粧品又は皮膚科学的組成物を構成しうる。
【0032】
この組成物は、化粧品及び皮膚科学において通常使用される任意の製薬形態をとることができ、特にゲル化されていてもよい水溶液、場合によっては二相のローション型の分散液、水相に脂肪相を分散させて得た(O/W)又は逆の(W/O)エマルション、又は3相エマルション(W/O/W又はO/W/O)又はイオン性及び/又は非イオン性の脂質小胞体分散液の形態とすることができる。これらの組成物は常法に従って調製される。
【0033】
本発明の組成物は、例えばローション、ゲル、クリーム又はミルク、そして例えばメークアップ除去又はクレンジングローション又はミルク、シャンプー又はシャワーゲルを構成することができる。
【0034】
本発明の主題はまた、特に皮膚及び/又は爪及び/又は毛髪の、タンパク質のグリケーションに伴う老化の徴候を処置するための美容処理方法において、有効量の3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体を含有する化粧品組成物を皮膚及び/又は爪及び/又は毛髪に適用することを含み、該ヒドロキシスチルベン又は該組成物がグリケーションを阻害するためのものである方法にもある。
【0035】
本発明の他の特徴及び利点は、非限定的な例証のために与える以下の実施例から更に明らかになるであろう。これまでの記載と以下の記載において、特に明記しない限り、割合は重量パーセント基準である。
【0036】
【実施例】
実施例1:レスベラトロールによって生ずる効果と比較した3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンのグリケーションに対する効果の実験
リン酸緩衝食塩水(PBS)に溶解したウシ血清アルブミンの1mg/ml溶液を、10mMの濃度のD−リボース、各々1μM及び10μMの濃度の3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はレスベラトロールの存在下又は不存在下で14日間37℃でインキュベートした。
【0037】
グリケーションを、λex.=370nmでの励起後に各試料によって放射されるλem.=440nmでのAGEsの蛍光を測定することにより評価した。グリケーションの阻害は、糖類のみで処理された試料と比較した蛍光の減少により可視化される。
結果は次の通りである。
【表1】
A:3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン
B:レスベラトロール
【0038】
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンは、1μMの濃度から有利な抗グリケーション効果を有する。
この効果は、低濃度ではレスベラトロールと同等であり、10μMの濃度では2倍高いことが明らかとなった。
【0039】
実施例2:本発明、特に本発明の組成物を例示する製剤の例。これらの組成物は種々の成分を単純に混合することにより得られた。
【0040】
組成物1:顔用のメークアップ除去ローション
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 0.05%
酸化防止剤 0.05%
イソプロパノール 40.00%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0041】
組成物2:シャンプー
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 1.00%
ヒドロキシプロピルセルロース 1.00%
(Hercules社から市販のKlucel HR)
ラウリル硫酸ナトリウム 12.00%
香料 0.50%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0042】
組成物3:顔用のケアクリーム(水中油型エマルション)
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 0.005%
グリセリルステアラート 2.000%
ポリソルベート60 1.000%
(ICI社から市販のTween60R)
ステアリン酸 1.400%
トリエタノールアミン 0.700%
カーボマー(Carbomer) 0.400%
シェアバターの液体フラクション 12.000%
ペルヒドロスクアレン 12.000%
酸化防止剤 0.050%
香料 0.500%
防腐剤 0.300%
水 全体を100.00%とする量
【0043】
組成物4:スキンゲル
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 2.00%
全トランス−レチノイン酸 0.05%
ヒドロキシプロピルセルロース 1.00%
(Hercules社から市販のKlucel HR)
酸化防止剤 0.05%
イソプロパノール 40.00%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0044】
組成物5:顔用のケアゲル
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 0.01%
ヒドロキシプロピルセルロース 1.00%
(Hercules社から市販のKlucel HR)
酸化防止剤 0.05%
イソプロパノール 40.00%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0045】
組成物6:ゲル
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 0.10%
ヒドロキシプロピルセルロース 1.00%
(Hercules社から市販のKlucel HR)
酸化防止剤 0.05%
塩酸リドカイン 2.00%
イソプロパノール 40.00%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0046】
組成物7:ケアクリーム(水中油型エマルション)
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 5.00%
グリセリルステアラート 2.00%
ポリソルベート60 1.00%
(ICI社から市販のTween60R)
ステアリン酸 1.40%
グリチルレチン酸 2.00%
トリエタノールアミン 0.70%
カーボマー(Carbomer) 0.40%
シェアバターの液体フラクション 12.00%
ヒマワリ油 10.00%
酸化防止剤 0.05%
香料 0.50%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【発明の属する技術分野】
本発明は、組成物における又は組成物の調製のための、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンの用途であって、該ヒドロキシスチルベン又は組成物が、タンパク質のグリケーション、特に皮膚及び/又はその付随する構造のタンパク質のグリケーションを低減させ又は阻害さえするための用途に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
グリケーションは、アミノ酸残基(例えばリジン)、特にタンパク質のアミノ酸残基のアミノ基とメイラード反応に従って反応して、シッフ塩基を形成する糖類(グルコース又はリボース)に関連した非酵素的プロセスである。このシッフ塩基は、アマドリ分子転位を受けた後に、一連の反応により、例えばペントシジン(pentosidine)型の架橋、特に分子内架橋に至る。
【0003】
この現象は、加齢に伴い一様に増加する。これは、その量が年齢の関数として均一に増大するグリケーション生成物の出現により特徴付けられる。グリケーション生成物は、例えばピラリン(pyrraline)、カルボキシメチルリジン、ペントシジン、クロスライン(crossline)、Nε−(2−カルボキシエチル)リジン(CEL)、グリオキサールリジン二量体(GOLD)、メチルグリオキサールリジン二量体(MOLD)、3DG−ARGイミダゾロン(imidazolone)、バースパーリジン(versperlysines)A、B、C、スレオシジン(threosidine)又は高度の糖鎖形成最終産物(advanced glycosylation end products)すなわちAGE類である。
【0004】
タンパク質のグリケーションはよって、皮膚、特にその真皮成分において良く知られているが、爪又は毛髪のようなそれに付随する構造体、特にケラチンにおいて、またより一般的にはグリケーションに対して必要とされる条件が満たされる場合には任意のタンパク質系において生じる普遍的な現象である。
【0005】
ヒトの皮膚は二つの区画、すなわち、表層の区画である表皮と、深層の区画である真皮とからなる。
天然のヒトの表皮は、主に三種の細胞、すなわち、大部分を構成するケラチノサイトと、メラノサイト及びランゲルハンス細胞から構成されている。これらの細胞型の各々は、その本来的な機能により、身体において皮膚が果たす本質的な役割に寄与している。
【0006】
真皮は表皮に堅牢な支持部を付与している。真皮はまた表皮の栄養因子でもある。真皮は、主として線維芽細胞と細胞外マトリックスとからなり、細胞外マトリックス自体は種々の細胞外タンパク質からなり、そのなかには特にコラーゲン線維とエラスチンと様々な糖タンパク質がある。これら全ての細胞外成分は線維芽細胞によって合成される。白血球、肥満細胞又は組織マクロファージもまた真皮内に見出される。最後に、真皮は血管と神経線維を含んでいる。
【0007】
細胞外マトリックスタンパク質(プロテオグリカン、コラーゲン線維及び他の構造糖タンパク質)の合成におけるその活性のために、線維芽細胞は真皮の構造的発達に関与する主要因子である。
【0008】
コラーゲン線維は真皮に堅牢性を与えている。コラーゲン線維は非常に強いがコラゲナーゼとして一般に知られている或る種の酵素に感受性である。真皮において、コラーゲン線維は、互いに堅く付着した原線維からなり、よって10を越える異なったタイプの構造を形成している。真皮の構造は主として詰め込まれたコラーゲン線維の絡み合いによる。コラーゲン線維は皮膚の緊張度(tonicity)に寄与する。
【0009】
コラーゲン線維は規則的に再生されるが、この再生は年齢と共に減少し、特に真皮の薄化(thinning)に至る。また、紫外線、たばこ又はある種の処理(例えば、レチノイン酸と誘導体、グルココルチコイド、ビタミンDと誘導体)のような外的因子もまた皮膚とそのコラーゲン量に影響を及ぼす。
皮膚の真皮成分において、上述したプロセスに従って、コラーゲン線維について主に真皮中でグリケーションが介在する。コラーゲンのグリケーションが年齢と共に一様に増加し、皮膚中のグリケーション生成物の一様な増大が起こる。
【0010】
皮膚の加齢に関して何らかの理論を持ち込むことを望むわけではないが、グリケーションの結果でもあるかもしれないコラーゲンの他の変性、例えば熱変性の減少、耐酵素消化性の増加及び分子間架橋の増加が、皮膚の加齢の過程で実証されていることに留意されたい(Tanaka S.等, 1988, J. Mol. Biol., 203, 495−505;Takahashi M.等, 1995, Analytical Biochemistry, 232, 158−162)。更に、基底膜のある種の構成成分、例えばコラーゲンIV、ラミニン及びフィブロネクチンのグリケーションによる改変が実証されている(Tarsio JF.等, 1985, Diabetes, 34, 477−484;Tarsio JF.等, 1988, Diabetes, 37, 532−539;Sternberg M.等, 1995, C.R. Soc. Biol., 189, 967−985)。
【0011】
よって、何故に皮膚の加齢の過程で、コラーゲンの物理化学的性質が変化し、コラーゲンの溶解がより困難になり、分解がより難しくなるかが理解される。
しかして、加齢した皮膚の成分の一つは実際はグリケーション化(glycated)コラーゲンであると思われる。
【0012】
皮膚は、それが構成される少なくとも2つの区画、すなわち表皮と真皮とが密接に関連してなることは非常によく知られている。真皮と表皮の相互作用は、一方の改変が他方にも結果を及ぼすと考えるのが合理的であるようなものである。真皮の加齢、特にそのグリケーション現象を伴うものは、それが結合している表皮に不可避的に影響をもたらすものであると推量される。皮膚の加齢の過程において、コラーゲンのグリケーションは、必ず表皮の加齢に関与する表皮の改変に至るに違いない。
【0013】
しかして、真皮のタンパク質、特にコラーゲンのグリケーションが、皮膚に有害な影響以外をもたらすことに他ならない場合、例えば爪及び/又は毛髪のような皮膚に付随する構造中のタンパク質、そして実際には任意のタンパク質系のグリケーションに同様な結果がもたらされることが予想される。
従って、タンパク質のグリケーション現象を低減しあるいは阻害さえする生成物が有する重要性が理解される。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
この点に関して、本出願人は、驚くべきことに、また予期しないことに、一般的にヒドロキシスチルベン類、特に3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体が、タンパク質のグリケーション現象を低減しあるいは阻害さえする性質を有していることを発見した。
【0015】
本発明の3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンは次の一般式I:
【化1】
に相当する化合物である。この化合物は、シス又はトランス形をとることができる。
【0016】
ヒドロキシスチルベン類は、種子植物科の植物、特にブドウの木に天然の状態で見出される化合物である。このような化合物、例えばリスベラトロールはブドウ及びワイン中に見出される。
【0017】
従来の技術においては、ヒドロキシスチルベンは、とりわけ色素脱失剤(JP87−192040)として、血管拡張剤(EP96−830517)として、抗血栓症剤(JP05016413)として、種々の心臓疾患の治療(CA2187990)において、突然変異誘発及び発癌阻害剤(JP06024967)として使用されるか、又は酸化防止剤として開示されている。
【0018】
この点において、ヒドロキシスチルベン類に関する知識の現状を完璧に要約したSoleas等のレビュー(Clinical Biochemistry、第30巻、第2号、91−113頁、1997)を参考にすることができる。
しかし、グリケーション現象を低減し又は阻害さえするという3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の能力はこれまでに全く開示されていない。
【0019】
従って、本発明の主題は、組成物における又は組成物の調製における、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の有効量の使用にあり、このヒドロキシスチルベン又は組成物は、タンパク質のグリケーション、特に皮膚及び/又はその付随する構造のタンパク質のグリケーションを、低減し又は阻害さえするためのものである。
【0020】
「3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体」という表現は、本発明では、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン自体及びそのO−アルキル化又はO−アシル化誘導体の一つを意味すると解される。
【0021】
O−アルキル化誘導体という表現は、本発明では、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンのフェノール官能基の少なくとも一つがアルキル基で置換されたものを意味すると解される。アルキル基とは、本発明では、炭化水素分子の一つの水素原子の除去から得られる非環式の基を意味すると解され、それは直鎖状又は分岐状であり、場合によっては置換されていてもよく、1〜10の炭素原子、好ましくは1〜4の炭素原子を持ち、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル又はtert−ブチル基、中でもメチル基である。場合によっては置換されていてもよいという表現は、本発明では、場合によってはアミノ又はヒドロキシル基で置換されるアルキル基を意味すると解される。
【0022】
O−アシル化誘導体という表現は、本発明では、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンのフェノール官能基の少なくとも一つが、1〜10、好ましくは1〜4の炭素原子を持つアシル基、特にアセチル、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイル、イソブタノイル、tert−ブタノイル基で置換されたものを意味すると解される。アシル基は、場合によってはアミノ又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。
【0023】
非常に特定的には、本発明の主題は、組成物における又は組成物の調製における、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の有効量の使用にあり、このヒドロキシスチルベン又は組成物は、真皮のタンパク質、例えばコラーゲンのグリケーション、及び/又は爪、及び/又は毛髪のタンパク質、例えばケラチンのグリケーションを低減し又は阻害さえするためのものである。
【0024】
さらに本発明の主題は、組成物における又は組成物の調製における、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の有効量の使用にあり、このヒドロキシスチルベン又は組成物は、グリケーションに関連する、皮膚又はその付随する構造の老化の徴候を予防的及び/又は治療的に処置するためのものにある。
【0025】
化学合成経路を用いて、公知の化合物である3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンは、Journal of Medical Chemistry, 1993, 第36巻, 第20号, 2950頁に記載された方法に従って調製できる。
【0026】
本発明によると、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体は単独で、又はこれらのヒドロキシアルキル化誘導体と又はヒドロキシスチルベン及び/又はそれらのヒドロキシアルキル化誘導体との任意の種類の混合物の形態で使用することができる。
【0027】
特に、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の一種又はそれを含む組成物は、本発明では、皮膚及び/又は爪及び/又は毛髪に局所適用するために使用される。
【0028】
本発明において使用することができるテトラヒドロキシスチルベンの量は明らかに所望する効果に依存し、グリケーションを低減又は阻害さえするのに有効な量でなければならない。
【0029】
例示すると、本発明で使用可能な3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の量は、組成物の全重量に対して0.001%〜10%、好ましくは0.005%〜5%の範囲とされる。
【0030】
また、本発明の組成物は、本発明に係る期待される効果を得るのに十分な期間の間使用される。目安を与えると、この期間は最小3週間とできるが、4週間を越えても、あるいは8週間を越えても構わない。
組成物は好ましくは化粧品又は皮膚科学的用途のためのものであり、好適には化粧品用途のものである。
【0031】
局所適用のための本発明の組成物は、生理学的に許容可能な媒体、すなわち頭皮を含む皮膚、その付随する構造、粘膜及び/又は目と適合性がある媒体を含み、特に化粧品又は皮膚科学的組成物を構成しうる。
【0032】
この組成物は、化粧品及び皮膚科学において通常使用される任意の製薬形態をとることができ、特にゲル化されていてもよい水溶液、場合によっては二相のローション型の分散液、水相に脂肪相を分散させて得た(O/W)又は逆の(W/O)エマルション、又は3相エマルション(W/O/W又はO/W/O)又はイオン性及び/又は非イオン性の脂質小胞体分散液の形態とすることができる。これらの組成物は常法に従って調製される。
【0033】
本発明の組成物は、例えばローション、ゲル、クリーム又はミルク、そして例えばメークアップ除去又はクレンジングローション又はミルク、シャンプー又はシャワーゲルを構成することができる。
【0034】
本発明の主題はまた、特に皮膚及び/又は爪及び/又は毛髪の、タンパク質のグリケーションに伴う老化の徴候を処置するための美容処理方法において、有効量の3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体を含有する化粧品組成物を皮膚及び/又は爪及び/又は毛髪に適用することを含み、該ヒドロキシスチルベン又は該組成物がグリケーションを阻害するためのものである方法にもある。
【0035】
本発明の他の特徴及び利点は、非限定的な例証のために与える以下の実施例から更に明らかになるであろう。これまでの記載と以下の記載において、特に明記しない限り、割合は重量パーセント基準である。
【0036】
【実施例】
実施例1:レスベラトロールによって生ずる効果と比較した3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンのグリケーションに対する効果の実験
リン酸緩衝食塩水(PBS)に溶解したウシ血清アルブミンの1mg/ml溶液を、10mMの濃度のD−リボース、各々1μM及び10μMの濃度の3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン又はレスベラトロールの存在下又は不存在下で14日間37℃でインキュベートした。
【0037】
グリケーションを、λex.=370nmでの励起後に各試料によって放射されるλem.=440nmでのAGEsの蛍光を測定することにより評価した。グリケーションの阻害は、糖類のみで処理された試料と比較した蛍光の減少により可視化される。
結果は次の通りである。
【表1】
A:3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン
B:レスベラトロール
【0038】
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンは、1μMの濃度から有利な抗グリケーション効果を有する。
この効果は、低濃度ではレスベラトロールと同等であり、10μMの濃度では2倍高いことが明らかとなった。
【0039】
実施例2:本発明、特に本発明の組成物を例示する製剤の例。これらの組成物は種々の成分を単純に混合することにより得られた。
【0040】
組成物1:顔用のメークアップ除去ローション
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 0.05%
酸化防止剤 0.05%
イソプロパノール 40.00%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0041】
組成物2:シャンプー
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 1.00%
ヒドロキシプロピルセルロース 1.00%
(Hercules社から市販のKlucel HR)
ラウリル硫酸ナトリウム 12.00%
香料 0.50%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0042】
組成物3:顔用のケアクリーム(水中油型エマルション)
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 0.005%
グリセリルステアラート 2.000%
ポリソルベート60 1.000%
(ICI社から市販のTween60R)
ステアリン酸 1.400%
トリエタノールアミン 0.700%
カーボマー(Carbomer) 0.400%
シェアバターの液体フラクション 12.000%
ペルヒドロスクアレン 12.000%
酸化防止剤 0.050%
香料 0.500%
防腐剤 0.300%
水 全体を100.00%とする量
【0043】
組成物4:スキンゲル
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 2.00%
全トランス−レチノイン酸 0.05%
ヒドロキシプロピルセルロース 1.00%
(Hercules社から市販のKlucel HR)
酸化防止剤 0.05%
イソプロパノール 40.00%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0044】
組成物5:顔用のケアゲル
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 0.01%
ヒドロキシプロピルセルロース 1.00%
(Hercules社から市販のKlucel HR)
酸化防止剤 0.05%
イソプロパノール 40.00%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0045】
組成物6:ゲル
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 0.10%
ヒドロキシプロピルセルロース 1.00%
(Hercules社から市販のKlucel HR)
酸化防止剤 0.05%
塩酸リドカイン 2.00%
イソプロパノール 40.00%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
【0046】
組成物7:ケアクリーム(水中油型エマルション)
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン 5.00%
グリセリルステアラート 2.00%
ポリソルベート60 1.00%
(ICI社から市販のTween60R)
ステアリン酸 1.40%
グリチルレチン酸 2.00%
トリエタノールアミン 0.70%
カーボマー(Carbomer) 0.40%
シェアバターの液体フラクション 12.00%
ヒマワリ油 10.00%
酸化防止剤 0.05%
香料 0.50%
防腐剤 0.30%
水 全体を100.00%とする量
Claims (8)
- 有効量の3,3’,5,5’-テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の1種からなる、グリケーションを低減するための薬剤。
- グリケーションがタンパク質のグリケーションであることを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
- タンパク質が、皮膚及び/又は爪及び/又は毛髪のタンパク質であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤。
- 皮膚のタンパク質が真皮のタンパク質であることを特徴とする請求項3に記載の薬剤。
- コラーゲンのグリケーションを低減するための請求項4に記載の薬剤。
- 爪及び/又は毛髪のタンパク質がケラチンであることを特徴とする請求項3に記載の薬剤。
- 3,3’,5,5’-テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の一種が組成物に組成物総重量の0.001〜10重量%の量で含有せしめられることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の薬剤。
- 3,3’,5,5’-テトラヒドロキシスチルベン又はその誘導体の1種が組成物に組成物総重量の0.005〜5重量%の量で含有せしめられることを特徴とする請求項7に記載の薬剤。
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