JP3556051B2 - 四塩基性硫酸鉛及びその製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動的熱安定性及び耐発泡性に優れ、塩素含有重合体用安定剤として有用な四塩基性硫酸鉛及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩素含有重合体、例えば塩化ビニル樹脂は熱及び光に曝されるとその分子鎖内で脱塩酸を生じ、分解、変色等が生じる。この熱分解に対して塩化ビニル樹脂を安定化するために、従来種々の安定剤或いは安定剤組成物が提案され、広く使用されている。
【0003】
塩素含有重合体の熱安定化剤としては、三塩基性硫酸鉛が一般的なものであり、熱安定性にも優れていることから、工業的な塩素含有重合体成形品の熱安定化に広く使用されている。
【0004】
三塩基性硫酸鉛は、一酸化鉛と硫酸とを、酢酸等の酸触媒の存在下に、水性媒体中で反応させることにより製造されている。
【0005】
塩素含有重合体に対する鉛系の安定剤として、四塩基性硫酸鉛も知られているが、未だ広く使用されるには至っていない。
【0006】
特表昭61−502813号公報には、過剰の金属鉛を50乃至200℃の温度で1乃至10絶対気圧の酸素雰囲気下において5乃至30重量%の酢酸アンモニウムと反応させて酢酸鉛をつくる工程、生成した酢酸鉛を1乃至5絶対気圧下15乃至100℃の温度でアンモニアと反応させて一酸化鉛を沈殿させる工程、沈殿した一酸化鉛に化学量論量の硫酸を加えて四塩基性硫酸鉛をつくる工程、生成した四塩基性硫酸鉛を分離し、乾燥する工程からなる四塩基性硫酸鉛の製造方法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
四塩基性硫酸鉛が、塩素含有重合体用の熱安定剤として広く使用されていない理由は、その安定化作用が三塩基性硫酸鉛のそれに比して優れたものではないことも挙げられるが、その製造が容易なものではなかったことにも一因がある。
【0008】
即ち、一酸化鉛と硫酸とを酸触媒の存在下に反応させると、硫酸を四塩基性硫酸鉛が生成するような化学量論量で使用する場合にも、三塩基性硫酸鉛が生成しやすく、四塩基性硫酸鉛を高選択率で、純度よく製造することは困難であった。
【0009】
本発明者らは、一酸化鉛と硫酸とを、以下に述べる特定の条件下で反応させると、高選択率で且つ収率よく、高純度の四塩基性硫酸鉛が生成すること、及びこの四塩基性硫酸鉛は、特異なX線回折像を示し、三塩基性硫酸鉛に比して動的熱安定性及び耐発泡性に顕著に優れていることを見いだした。
【0010】
本発明の目的は、高選択率で且つ収率よく、高純度の四塩基性硫酸鉛が生成させることが可能な方法を提供するにある。
【0011】
本発明の他の目的は、特異なX線回折像を示し、三塩基性硫酸鉛に比して動的熱安定性及び耐発泡性に顕著に優れている四塩基性硫酸鉛並びにこの四塩基性硫酸鉛から成る塩素含有重合体用安定剤を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、一酸化鉛の水性スラリーに、PbO 1モル当たりのモル数が0.1モル以下の酸触媒の存在下に、化学量論量の硫酸を徐々に注下し、反応生成物を熟成し、熟成後の生成物を固液分離することから成り、反応開始から固液分離までの反応系の温度を80℃以上、特に好ましくは90℃以上の温度に維持することを特徴とする四塩基性硫酸鉛の製造法が提供される。
【0013】
本発明によればまた、下記式(1)
R=I202 /I230 ×100 ‥(1)
式中、I202 は面指数(202)のX線回折ピークであり、I230 は面指数(230)のX線回折ピークである、
で定義されるピーク強度比が20%以下、特に10%以下であり且つ300℃迄の加熱減量が0.3%以下であることを特徴とする四塩基性硫酸鉛が提供される。
【0014】
本発明によれば更に、上記四塩基性硫酸鉛から成る塩素含有重合体用安定剤或いは上記四塩基性硫酸鉛とこれを被覆する脂肪酸乃至その誘導体から成る塩素含有重合体用安定剤が提供される。
【0015】
本発明の別の態様によれば、下記式(1)
R=I202 /I230 ×100 ‥(1)
式中、I202 は面指数(202)のX線回折ピークであり、I230 は面指数(230)のX線回折ピークである、
で定義されるピーク強度比が10%以下であり且つ300℃迄の加熱減量が0.3%以下である四塩基性硫酸鉛或いはその脂肪酸乃至その誘導体被覆物100重量部と、2乃至100重量部の金属石鹸、ワックス類、或いはその組み合わせから成る有機結着分散媒質とを造粒して成ることを特徴とする塩素含有重合体用安定剤組成物が提供される。
【0016】
【発明の実施形態】
本発明の四塩基性硫酸鉛の製造法は、一酸化鉛及び硫酸を原料とする点では、三塩基性硫酸鉛の製造法と共通しているが、下記式(2)
4PbO・PbSO (2)
の化学量論量で両者を反応させる点で三塩基性硫酸鉛の製造法と相違するだけではなく、反応に際して以下の注意が必要となる。
【0017】
一酸化鉛と硫酸との反応には、酸触媒を使用することが必要であるが、この酸触媒の使用量を、PbO 1モル当たりのモル数で0.1モル以下、特に0.001乃至0.05モルの範囲とする必要がある。酸触媒の使用量が上記範囲を上回ると、生成する四塩基性硫酸鉛が三塩基性硫酸鉛に転化する傾向がある。一方、酸触媒の使用量が余りにも少ないと、反応速度が低下するので、0.001モル以上存在させるのが好ましい。
【0018】
一酸化鉛の水性スラリーに、化学量論量の硫酸を徐々に注下することも重要である。即ち、形成される硫酸鉛に対して四塩基に相当するPbOが存在することが、四塩基性硫酸鉛の生成にとって必須不可欠であるが、硫酸の注加速度が大きいと、局部的に上記塩基度が不足し、三塩基性硫酸鉛が生成するようになる。
【0019】
四塩基性硫酸鉛を合成するには、結晶を揃えるために、反応生成物を熟成すること、これを回収するために、熟成後の生成物を固液分離することが必要となるが、反応開始から固液分離までの反応系の温度を80℃以上、特に90℃以上の温度に維持することも重要である。反応系の温度は勿論であるが、熟成時の温度や固液分離時の温度が上記範囲を下回ると、せっかく生成した四塩基性硫酸鉛が三塩基性硫酸鉛に転化するようになる。
【0020】
本発明によれば、以上のように、容易に且つ安価に入手しうる一酸化鉛と硫酸とを原料として、四塩基性硫酸鉛を高選択率で収率よく、純粋な形で合成できるという利点がもたらされるものである。
【0021】
本発明で得られる四塩基性硫酸鉛は、前記式(1)で定義されるピーク強度比(R)が20%以下、特に10%以下であるX線回折像を示す。下記表1は、本発明による四塩基性硫酸鉛のX線回折(Cu−α)の回折角、面指数、相対強度を、ASTMカード記載の値と対比して示す。また、図1に本発明による四塩基性硫酸鉛のX線回折像を示す。
【0022】
【表1】
Figure 0003556051
【0023】
表1によると、公知の四塩基性硫酸鉛では、前記式(1)のピーク強度比(R)が45%であるのに対して、本発明による四塩基性硫酸鉛では、この値が20%以下、特に10%以下であるという特徴が明らかとなる。また、X線回折ピークの3強線について比較しても、公知の四塩基性硫酸鉛では、
面間隔(オングストローム) 面指数
3.23 230
3.11 −202
3.06 202
であるのに対して、本発明による四塩基性硫酸鉛では、
面間隔(オングストローム) 面指数
3.23 230
2.88 400
8.23 110
であって、X線回折像を異にしていることが分かる。
【0024】
四塩基性硫酸鉛の内、塩化水素の捕捉に有効に作用するのは、硫酸根の結合していない4個のPbOであり、三塩基性硫酸鉛に比べればPbSO当たりのPbOが1個多い分だけ、塩化水素の捕捉性に優れていることが期待される。本発明の四塩基性硫酸鉛が、塩化水素の捕捉性、特に塩素含有重合体に対する動的耐熱性に優れているのは、現象として見いだされたものであり、その正確な理由は未だ明らかではないが、本発明の四塩基性硫酸鉛では、上記PbOがより活性な状態で存在するものと思われる。
【0025】
本発明による四塩基性硫酸鉛は、300℃迄の加熱減量が0.3%以下、特に0.1%以下であるという特徴をも有している。この特徴により、本発明の四塩基性硫酸鉛は塩素含有重合体に配合し、混練等の加工を行った場合の発泡の問題がなく、成形品の種々の特性の点で顕著に優れている。
【0026】
公知の三塩基性硫酸鉛は、1分子当たり1個の結晶水を有しており、これは1.8%の加熱減量に相当し、発泡の問題を避けることができなかった。これは、四塩基性硫酸鉛中に三塩基性硫酸鉛が混入する場合も同様である。これに対して、本発明の四塩基性硫酸鉛では、三塩基性硫酸鉛の混入が殆どなく、加熱減量を上述した低い値に抑制できるのである。
【0027】
[四塩基性硫酸鉛及びその製造法]
本発明による四塩基性硫酸鉛は、一般に針状の結晶として得られる。図2は、針状結晶の典型的に発達したものの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。大寸法として測定される粒径は一般に5乃至30μmであり、アスペクト比は3乃至20の範囲である。勿論、この四塩基性硫酸鉛を粉砕処理することにより、アスペクト比が1に近く、粒径が0.2乃至3μmの微細粒子とすることもできる。図3は、本発明の四塩基性硫酸鉛の粉砕品の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【0028】
本発明の四塩基性硫酸鉛は、既に述べたとおり、一酸化鉛の水性スラリーに、PbO 1モル当たりのモル数が0.1モル以下の酸触媒の存在下に、化学量論量の硫酸を徐々に注加し、反応生成物を熟成し、熟成後の生成物を固液分離することから成り、反応開始から固液分離までの反応系の温度を80℃以上、特に好ましくは90℃以上の温度に維持することにより製造される。
【0029】
一酸化鉛の水性スラリーは、PbOとしての濃度が、5乃至60W/V%、特に20乃至40W/V%の範囲にあるのが望ましく、一方硫酸濃度は0.5乃至18M/L、特に1乃至15M/Lの範囲にあるのが望ましい。
【0030】
酸触媒としては、酢酸等の有機酸、硝酸等の無機酸が使用でき、一般に一塩基酸が好適である。遊離の酸を反応系に添加する代わりに、これらの酸の鉛塩を用いることもできる。
【0031】
硫酸の注加は、徐々に行うべきことは既に指摘したが、反応系のpHが8乃至10の範囲に維持されるように注加を行うのがよい。一般に1時間以上、特に2時間以上かけて硫酸を注加するのが好ましい。一方、熟成は、0.5乃至5時間、特に1乃至3時間程度行うのがよい。当然のことながら、硫酸の注加及び熟成は、反応系を撹拌しながら行うのがよい。尚、硫酸の注加を比較的短い時間で行うときには、熟成時間を長くすることが好ましい。
反応は常圧で十分で進行するが、加圧下に反応を行ってもよい。
【0032】
熟成段階の終期で、反応系に脂肪酸或いはその誘導体を添加して、四塩基性硫酸鉛の被覆処理を行うことができる。脂肪酸は、水に可溶な状態で反応系に添加するのがよく、この目的のために、例えばアンモニア石鹸の形で用いることができる。また、脂肪酸誘導体としては、脂肪酸とグリセリン等の多価アルコールのモノエステル等を用いることができる。脂肪酸及びその誘導体の量は、四塩基性硫酸鉛当たり0.2乃至5重量%が適当である。
【0033】
[安定剤及び安定剤組成物]
本発明による四塩基性硫酸鉛或いは四塩基性硫酸鉛とこれを被覆する脂肪酸乃至その誘導体塩とから成る被覆粒子は、塩素含有重合体用安定剤として有用である。
【0034】
また、本発明では、前記式(1)で定義されるピーク強度比(R)が10%以下であり且つ300℃迄の加熱減量が0.3%以下である四塩基性硫酸鉛或いはその脂肪酸塩被覆物100重量部と、2乃至100重量部、好ましくは5乃至80重量部の金属石鹸、ワックス類、或いはその組み合わせから成る有機結着分散媒質とを造粒して成るものを、塩素含有重合体用安定剤組成物として使用する。
【0035】
塩素含有重合体としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−塩化プロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、内部可塑化ポリ塩化ビニル等の重合体、及びこれれらの塩素含有重合体とポリエチレン、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリスチレン、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合体等のブレンド物等を挙げることができる。
【0036】
上記塩素含有重合体100重量部当たり、四塩基性硫酸鉛を0.2乃至10重量部、特に2乃至7重量部で用いるのがよい。
【0037】
本発明の粒状安定剤に用いる有機媒体の適当な例は、これに限定されないが、次の通りである
1.脂肪族炭化水素系
流動パラフィン
工業用白色鉱油
合成パラフィン
石油系ワックス
ペトロラタム
無臭軽質炭化水素
2.シリコーン
オルガノポリシロキサン
3.脂肪酸、脂肪族アルコール
高級脂肪酸
動物または植物油脂から得られた脂肪酸及びそれらの脂肪酸を水素添加したもので、炭素数が8〜22のもの
ヒドロキシステアリン酸
直鎖脂肪族一価アルコール
動物または植物油脂またはそれらの脂肪酸エステルを還元または天然ロウを分解蒸留して得られる炭素数4以上のもの
トリデシルアルコール
4.ポリグリコール
ポリエチレングリコール
分子量200〜9500のもの
ポリプロピレングリコール
分子量1000以上のもの
ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレン−ブロック重合体
分子量1900〜9000のもの
5.アマイド、アミン
高級脂肪酸アマイド
オレイルパルミトアマイド
ステアリルエルカミド
2ステアロミドエチルステアレート
エチレンビス脂肪酸アマイド
NN’オレオイルステアリルエチレンジアミン
NN’ビス(2ヒドロキシエチル)アルキル(C12〜C18)アマイド
NN’ビス(ヒドロキシエチル)ラウロアマイド
Nアルキル(C16〜C18)トリメチレンジアミンと反応したオレイン酸
脂肪酸ジエタノールアミン
ジ(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミンモノアセテートのジステアリン酸エステル
6.一価、多価アルコールの脂肪酸エステル
ステアリン酸n−ブチル
水添ロジンメチルエステル
セバチン酸ジブチル<n−ブチル>
セバチン酸ジオクチル
<2エチルヘキシル、n−オクチル共>
グリセリン脂肪酸エステル
グリセリンラクトステアリル
ペンタエリスリトールのステアリン酸エステル
ペンタエリスリトールテトラステアレートソルビタン脂肪酸エステル
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル
ポリエチレングリコールモノステアレート
ポリエチレングリコールジラウレート
ポリエチレングリコールモノオレエート
ポリエチレングリコールジオレエート
ポリエチレングリコールヤシ脂肪酸エステル
ポリエチレングリコールトール油脂肪酸エステル
エタンジオールモンタン酸エステル
1,3ブタンジオールモンタン酸エステル
ジエチレングリコールステアリン酸エステル
プロピレングリコール脂肪酸エステル
7.トリグリセライド、ワックス
水添食用油脂
綿実油及びその他の食用油
アマニ油
パーム油
12−ヒドロオキシステアリン酸のグリセリンエステル
水添魚油
牛 脂
スパームアセチワックス
モンタンワックス
カルナバワックス
密 蝋
木 蝋
一価脂肪族アルコールと脂肪族飽和酸エステル
<例:硬化鯨油ラウリルステアレート、ステアリルステアレート>
ラノリン
8.高級脂肪酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛及びアルミニウムの塩(金属石鹸)
9.低分子量オレフィン樹脂
低分子量ポリエチレン
低分子量ポリプロピレン
酸化ポリエチレン
10.フッ素系樹脂
ポリ4フッ化エチレン
4フッ化エチレン/6フッ化プロピレン共重合体
ポリ塩化3フッ化エチレン
ポリフッ化ビニル
11.その他
プロピレングリコールアルギネート
ジアルキルケトンアクリルコポリマー
(例えばモンサント社製モダフロー等)
特に好適な有機媒体は、パーム油、パラフィン系ワックス等である。
【0038】
本発明の塩素含有重合体組成物には、それ自体公知の各種添加剤、例えば非金属系安定剤、塩基性無機酸塩等の他の安定剤乃至は安定助剤、可塑剤、多価アルコール類、酸化防止剤、光安定剤、造核剤、充填剤、エポキシ安定剤、有機キレーター、顔料、帯電防止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、難燃剤等を、その安定性が損なわれない範囲内において添加配合することが可能である。また、無機系の安定剤、例えばゼオライト、亜鉛等でイオン交換されるゼオライト、含水もしくは無水の非晶質ケイ酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ハイドロタルサイト類化合物、亜鉛型ハイドロタルサイト類化合物、過塩素酸型ハイドロタルサイト類化合物、リチウムアルミニウム複合水酸化物及び過塩素酸型のリチウムアルミニウム複合酸化物等を配合することができる。これらの配合剤は、0.01乃至30重量部の範囲から、目的に応じて適宜配合できる。
【0039】
可塑剤としては、フタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤等のエステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、燐酸エステル系可塑剤、塩素系可塑剤などがあげられる。
【0040】
多価アルコールとしては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトールのステアリン酸部分エステル、ビス(ジペンタエリスリトール)アジペート、グリセリン、ジグリセリン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどがあげられる。
【0041】
酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤・硫黄系酸化防止剤・ホスファイト系酸化防止剤が挙げられ、上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}〕エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕などがあげられる。
【0042】
上記硫黄系酸化防止剤としては例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル、ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類があげられる。
【0043】
上記ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノ(ジノニルフェニル)ビス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(C12−15 混合アルキル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)(オクチル)ホスファイトなどがあげられる。
【0044】
光系安定剤としてはヒンダードアミン系光安定剤があげられ、例えば2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕−2,2,6,6−テトラメチル−4ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルー4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチルー4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトカルボキシレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2,−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,8,12−テトラキス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物などがあげられる。
【0045】
造核剤としては、アルミニウム−p−第三ブチルベンゾエート、ジベンジリデンソルビト−ル、ビス(4−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(4−第三ブチルフェニル)ホスフェートナトリウム塩、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェートナトリウム塩などがあげられる。
【0046】
エポキシ化合物としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化魚油、エポシ化トール油脂肪酸エステル、エポキシ化牛脂油、エポキシ化ヒマシ油、エポキシ化サフラワー油、エポキシ化アマニ油脂肪酸ブチル、(エポキシステアリン酸メチル,−ブチル,−2−エチルヘキシルまたは−ステアリル)、トリス(エポキシプロピル)イソシアヌレート、3−(2−キセノキシ)−1、2−エポキシプロパン、エポキシ化ポリブタジエン、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシル−6−メチルエポキシシクロヘキサンカルボキシレートなどがあげられる。
【0047】
β−ジケトン化合物としては、デヒドロ酢酸、1,3−シクロへキサジオン、メチレンビス−1,3−シクロヘキサジオン、2−ベンジル−1,3−シクロヘキサジオン、アセチルテトラロン、パルミトイルテトラロン、ステアロイルテトラロン、ベンゾイルテトラロン、2−アセチルシクロヘキサノン、2−ベンゾイルシクロヘキサノン、2−アセチル−1,3−シクロヘキサジオン、ベンゾイル−p−クロルベンゾイルメタン、ビス(4−メチルベンゾイル)メタン、ビス(2−ヒドロキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセトン、トリベンゾイルメタン、ジアセチルベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメタン、ラウロイルベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタン、ビス(4−クロルベンゾイル)メタン、ビス(メチレン−3,4−ジオキシベンゾイル)メタン、ビス(メチレン−3,4−ジオキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセチルフェニルメタン、ステアロイル(4−メトキシベンゾイル)メタン、ブタノイルアセトン、ジステアロイルメタン、ビス(4−クロルベンゾイル)メタン、ビス(メチレン−3,4−ジオキシベンゾイル)メタン、ビス(メチレン−3,4−ジオキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセチルフェニルメタン、ステアロイル(4−メトキシベンゾイル)メタン、ブタノイルアセトン、ジステアロイルメタン、アセチルアセトン、ステアロイルアセトン、ビス(シクロヘキサノイル)メタン、ジビバロイルメタンなどあげられ、これらの金属塩も同様に有用である。
【0048】
また、β−ケト酸エステルとしては、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピル等のアセト酢酸エスチル、プロピオニル酢酸メチル、プロピオニル酢酸エチル等のプロピオニル酢酸エステル、ベンゾイル酢酸メチル、ベンゾイル酢酸ブチル等のベンゾイル酢酸エステル等を例示することができ、最も好適なものとしてはアセト酢酸エステルを挙げることができる。
【0049】
【実施例】
以下の実施例における、測定は以下の方法で行った。
(1)X線回折
理学電気(株)製ガイガーフレックスRAD−1Bシステムを用いて、Cu−Kαにて測定した。
ターゲット Cu
フィルター 湾曲結晶グラファイトモノクロメータ
検出器 シンチレーションカウンター
電圧 40KV
電流 20mA
カウントフルスケール 15K cps
スムージングポイント 9
走査速度 4°/min
ステップサンプリング 0.02°
スリット DS1°RS0.15mm SS1°
照射角 6°
(2)示差熱分析
セイコー電子工業製SSC−5200TG−DTAシステムを用いて測定した。
(3)化学分析
PbOはJIS K1456 4.2、SO3はJIS K0102 41.2に準拠して行った。
(4)プラスト耐熱
東洋精機製作所製ラボプラストミルで、下記に示した配合で分解までのプラスト耐熱時間を測定した。
<試験条件>
ラボプラストミル型式 20R200
ローラーミキサ型式 R−60H
容量 約60cc
ブレード形状 ローラー型
ブレード回転比 2:3(L:R)
温度 190℃
回転数 40rpm
PVC充填量 63g
<配合>
塩化ビニル樹脂(重合度800) 100 重量部
ステアリン酸カルシウム 0.3重量部
ステアリン酸鉛 0.5重量部
グリセリンモノ・ジステアレート 0.3重量部
試料 3.0重量部
(5)射出成型
東芝機械(株)射出成形機により、下記の配合で成形品外観を調べた。
<試験条件>
射出成形機型式 IS100F−5A
金型 75mm(肉厚)ソケット1個取り
温度 NH.H3 185℃,H1.H2 195℃
計量値 160mmサックバック2.0mm
スクリュー 100rpm
背圧 10Kg/cm
<配合>
塩化ビニル樹脂(重合度800) 100 重量部
ステアリン酸カルシウム 0.3重量部
ステアリン酸鉛 0.5重量部
グリセリンモノ・ジステアレート 0.3重量部
試料 2.0〜3.0重量部
【0050】
(実施例1)
リサージ178.6g(0.8モル)を水600mlに懸濁させ、この懸濁液に酢酸0.36g(0.006モル)を添加し、これに濃度4.0M/Lの硫酸40.0mlを徐々に注加して85℃の温度で反応した。その後、2時間熟成後、濾過、水洗し、110℃で4時間乾燥後、粉砕して四塩基性硫酸鉛を得た。
得られた、四塩基性硫酸鉛の物性値、示差熱分析による300℃での重量減少値を表2、X線回折図を図1に示す。
【0051】
(実施例2)
実施例1の反応温度を90℃、酢酸を1.8g(0.03モル)に変えた以外は実施例1と同様に行った。
その結果を表2に示す。
【0052】
(実施例3)
リサージ178.6g、水600gと酢酸0.36g(0.006モル)と濃度4.0M/Lの硫酸40.0mlをオートクレーブの容器に入れ、2kg/cm(ゲージ圧)120℃で2時間撹拌、反応したのち、濾過、水洗、110℃で4時間乾燥後、粉砕して四塩基性硫酸鉛を得た。
その結果を表2に示す。
【0053】
(実施例4)
実施例2の酢酸を6.0M/lの硝酸5ml(0.03モル)に変えた以外は実施例2と同様に行った。
その結果を表2に示す。
【0054】
(比較例1)
実施例1の反応温度を75℃に変えた以外は実施例1と同様に行った。
その結果を表2に示す。
【0055】
(比較例2)
実施例1の酢酸の量を7.2g(0.12モル)に変えた以外は実施例1と同様に行った。
その結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
Figure 0003556051
【0057】
(実施例5)
実施例1で得られた四塩基性硫酸鉛100重量部を脂肪酸3重量部で表面処理したもの(試料1)を、下記に示す配合で射出成形による外観と動的プラスト耐熱試験を行った。
その結果を表3に示した。
<配合>
塩化ビニル樹脂(重合度800) 100 重量部
ステアリン酸カルシウム 0.3重量部
ステアリン酸鉛 0.5重量部
グリセリンモノ・ジステアレート 0.3重量部
試料 3.0重量部
【0058】
(実施例6)
実施例1で得られた四塩基性硫酸鉛3重量部に対してステアリン酸カルシウム0.3重量部、ステアリン酸鉛0.5重量部、グリセリンモノ・ジステアレート0.3重量部を混合した後、60〜70℃で混合造粒したもの(試料2)を塩化ビニル樹脂100重量部に対して4.1重量部配合し、実施例5と同様に試験を行った。
その結果を表3に示した。
【0059】
(比較例3)
三塩基性硫酸鉛100重量部を脂肪酸3重量部の割合で表面処理したもの(試料3)を、実施例4と同様に試験を行った。
その結果を表3に示した。
【0060】
【表3】
Figure 0003556051
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、一酸化鉛と硫酸とを、特定の条件下で反応させると、高選択率で且つ収率よく、高純度の四塩基性硫酸鉛を製造でき、この四塩基性硫酸鉛は、特異なX線回折像を示し、塩素含有重合体に配合したとき、三塩基性硫酸鉛に比して動的熱安定性及び耐発泡性に顕著に優れているという利点を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1による四塩基性硫酸鉛のX線回折像である。
【図2】針状結晶の典型的に発達した四塩基性硫酸鉛の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】本発明の四塩基性硫酸鉛の粉砕品の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である

Claims (5)

  1. 一酸化鉛の水性スラリーに、PbO 1モル当たりのモル数が0.1モル以下の酸触媒の存在下に、化学量論量の硫酸を徐々に注下し、反応生成物を熟成し、熟成後の生成物を固液分離することから成り、反応開始から固液分離までの反応系の温度を80℃以上の温度に維持することを特徴とする四塩基性硫酸鉛の製造法。
  2. 下記式(1)
    R=I202 /I230 ×100 ‥(1)
    式中、I202 は面指数(202)のX線回折ピークであり、I230 は面指数(230)のX線回折ピークである、
    で定義されるピーク強度比が20%以下であり且つ300℃迄の加熱減量が0.3%以下であることを特徴とする四塩基性硫酸鉛。
  3. 請求項2記載の四塩基性硫酸鉛から成る塩素含有重合体用安定剤。
  4. 請求項2記載の四塩基性硫酸鉛とこれを被覆する脂肪酸乃至その誘導体から成る塩素含有重合体用安定剤。
  5. 下記式(1)
    R=I202 /I230 ×100 ‥(1)
    式中、I202 は面指数(202)のX線回折ピークであり、I230 は面指数(230)のX線回折ピークである、
    で定義されるピーク強度比が10%以下であり且つ300℃迄の加熱減量が0.3%以下である四塩基性硫酸鉛或いはその脂肪酸乃至誘導体被覆物100重量部と、2乃至100重量部の金属石鹸、ワックス類、或いはその組み合わせから成る有機結着分散媒質とを造粒して成ることを特徴とする塩素含有重合体用安定剤組成物。
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