JP3554648B2 - マルチメディア再生システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマルチメディア再生システムに関し、特に、各メディア源からの出力を分配制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車載用のオーディオ装置には、コンパクトディスク(CD)、FM多重放送、テレビ、ビデオ、カーナビゲーション、などの各種のメディアを再生するための機能が付加され、マルチメディア再生システムとして利用されるに至っている。
【0003】
さらに、こうしたマルチメディア再生システムでは、助手席や後部座席においてもマルチメディア再生システムの表示画像を楽しみたいという要求に応えるために、運転席用の他に助手席用や後部座席用にディスプレイや操作入力装置を別途追加することも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかるマルチメディア再生システムにおいて、運転席や助手席や後部座席などに、独立のスピーカを取り付けて、それぞれ別々のメディアの再生を行えば、それらの音が互いに干渉して車内居住性を著しく低下させる。こうした問題は、セダンなどの狭い車室を有する乗用車で異なるメディアを同時再生した場合に顕著に現れる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、同一空間内の各所で異なるメディアの再生を行う際に、各所でのメディアの再生音が互いに干渉しないようにすることのできるマルチメディア再生システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、音声情報又は画像情報の少なくとも一つの情報を出力する複数の情報出力手段と、前記情報出力手段の一つから出力される音声情報を再生するスピーカと、前記情報出力手段から出力される画像情報を再生する第一のディスプレイと、前記情報出力手段から出力される画像情報を再生する第二のディスプレイと、利用者の入力操作に従って前記情報出力手段を識別する第一の識別信号を出力する第一の操作手段と、利用者の入力操作に従って前記情報出力手段を識別する第二の識別信号を出力する第二の操作手段と、前記第一の操作手段により出力される第一の識別信号と、前記第二の操作手段により出力される第二の識別信号と、に基づいて、前記スピーカにより音声情報を再生する情報出力手段と、前記第一のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段と、前記第二のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段と、を決定する再生分配手段と、を含むマルチメディア再生システムであって、前記再生分配手段は、前記識別信号によって識別される情報出力手段が出力する情報に少なくとも音声情報が含まれることを前記識別信号に基づいて認識する出力情報認識手段と、前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、前記第一の識別信号によって識別される情報出力手段と、前記第二の識別信号によって識別される情報出力手段と、が共に、少なくとも音声情報を出力する音声情報出力手段であると判定された場合に、前記第一の識別信号によって識別される情報出力手段又は前記第二の識別信号によって識別される情報出力手段のいずれか一方の情報出力手段により出力される情報の再生を制限する再生制限手段とを含むことを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載のマルチメディア再生システムでは、第一の操作手段と第二の操作手段とが設けられていて、それぞれ利用者の入力に従って、第一の識別信号と第二の識別信号とが出力されるようになっている。そして、前記再生分配手段は、これらの識別信号に基づいて、第一のディスプレイと第二のディスプレイとにより画像情報を再生するそれぞれの情報出力手段を決定し、スピーカにより音声情報を再生する情報出力手段を決定する。こうして、いずれかの情報出力手段により出力される画像情報が第一のディスプレイにより再生表示され、第二のディスプレイにより再生表示される。さらに、いずれかの情報出力手段により出力される音声情報がスピーカにより再生出力される。
【0008】
この際、本発明では、前記再生分配手段に前記識別信号によって識別される情報出力手段が出力する情報に少なくとも音声情報が含まれることを前記識別信号に基づいて認識する出力情報認識手段と、その認識結果に基づいて再生制限を行う再生制限手段が含められていて、第一の操作手段と第二の操作手段の双方により、音声情報を出力する情報出力手段が選択されれば、いずれかの操作手段により出力される識別信号によって識別される情報出力手段からの出力情報の再生が制限される。こうすれば、情報出力手段により出力される異なる音声情報が同時に再生出力されて、それらが互いに干渉することを回避することができる。
【0009】
上記課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のマルチメディア再生システムにおいて、前記複数の情報出力手段には、一時的に音声情報を割り込み出力する割り込み音声情報出力手段が含まれ、前記再生制限手段は、前記音声情報出力手段による音声情報の再生中に前記割り込み音声情報出力手段からの識別信号を認識したときには、前記割り込み音声情報出力手段からの音声情報を一時的に割り込み再生することを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、音声情報又は画像情報の少なくとも一つの情報を出力する複数の情報出力手段と、前記情報出力手段の一つから出力される音声情報を再生するスピーカと、前記情報出力手段から出力される画像情報を再生する第一のディスプレイと、前記情報出力手段から出力される画像情報を再生する第二のディスプレイと、利用者の入力操作に従って前記情報出力手段を識別する第一の識別信号を出力する第一の操作手段と、利用者の入力操作に従って前記情報出力手段を識別する第二の識別信号を出力する第二の操作手段と、前記第一の操作手段により出力される第一の識別信号と、前記第二の操作手段により出力される第二の識別信号と、に基づいて、前記スピーカにより音声情報を再生する情報出力手段と、前記第一のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段と、前記第二のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段とを決定する再生分配手段と、を含み、前記再生分配手段によって、音声情報を伴わない映像情報を再生する第一の再生モード、音声情報を伴う映像情報を再生する第二の再生モード、音声情報のみを再生する第三の再生モード、音声情報を伴わない映像情報と当該映像情報から独立した音声情報とを同時に再生する第四の再生モード、音声情報と画像情報のいずれの再生をも行わない第五の再生モード、のうちいずれかの再生モードが選択されるマルチメディア再生システムであって、前記再生分配手段は、前記識別信号によって識別される情報出力手段が前記音声情報出力手段であることを前記識別信号に基づいて認識する出力情報認識手段と、前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、前記第一の識別信号によって識別される情報出力手段と、前記第二の識別信号によって識別される情報出力手段と、が共に、前記音声情報出力手段であると判定された場合に、前記第一の識別信号によって識別される情報出力手段又は前記第二の識別信号によって識別される情報出力手段のいずれか一方の情報出力手段により出力される情報の再生を制限する再生制限手段を含み、前記第二の再生モード、前記第三の再生モードおよび前記第四の再生モードの選択が制限されることを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のマルチメディア再生システムにおいて、前記出力情報認識手段は、前記識別信号によって識別される情報出力手段が出力する情報が、音声情報と画像情報の双方であることを前記識別信号に基づいて認識する機能をさらに含み、前記再生制限手段は、前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、前記第一の識別信号及び前記第二の識別信号の双方により、音声情報と画像情報の双方を出力する情報出力手段が識別されると判定された場合に、前記第一のディスプレイ及び前記第二のディスプレイにより前記第一又は第二の識別信号に基づいて特定される同一の画像情報を再生する画像再生制限手段を、さらに含むことを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、第一及び第二の操作手段によって、共に音声情報と画像情報のいずれをも出力する情報出力手段が選択された場合に、第一及び第二のディスプレイでは同一の画像情報が再生表示される。この結果、たとえば、第一又は第二のディスプレイで再生表示される画像情報に対応して情報出力手段により出力される音声情報をスピーカにより再生出力すれば、第一及び第二のディスプレイにおいて、同一内容の画像情報を、対応する音声付きで楽しむことができる。こうして、情報出力手段により出力される異なる音声情報が同時に再生出力されて、それらが互いに干渉することを回避することができる。
【0013】
上記課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のマルチメディア再生システムにおいて、前記再生制限手段は、前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、利用者の入力に従って前記音声情報出力手段を識別する識別信号が他方の操作手段により新たに出力されたと判定された場合、前記第一のディスプレイ又は前記第二のディスプレイに前記音声情報出力手段が出力する画像情報又はあらかじめ指定された情報出力手段から出力されるデフォルト画像情報を表示する表示変更手段を、さらに含むことを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、利用者が音声情報と画像情報との双方を出力する情報出力手段を第一又は第二の操作手段により選択している場合において、さらに、少なくとも音声情報を出力する情報出力手段が新たに選択されれば、前記第一又は第二のディスプレイに、所定のデフォルト画面や、他方のディスプレイの表示画像などの、他の画像が表示される。こうすれば、音声情報と画像情報との再生出力が利用者により要求されている場合に、他の音声情報の再生出力が新たに要求されれば、元の画像情報の再生出力を制限して、相対応しない組み合わせの音声情報と画像情報とを第一又は第二のディスプレイとスピーカで再生出力することを回避することができる。
【0015】
上記課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のマルチメディア再生システムにおいて、前記出力情報認識手段は、前記識別信号によって識別される情報出力手段が出力する情報に少なくとも画像情報が含まれることを前記識別信号に基づいて認識する機能をさらに含み、前記第一の操作手段又は第二の操作手段は、前記再生制限手段が、前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、前記第一又は第二の識別信号によって識別される情報出力手段が出力する情報に画像情報が含まれると判定している場合に、利用者の入力操作に従って画像が再生されている一方のディスプレイにより再生されている画像情報と同一内容の画像情報を、他方のディスプレイにより再生すべき旨の表示統一信号をさらに出力し、前記再生制限手段は、当該表示統一信号に基づいて、前記第一のディスプレイおよび前記第二のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段を決定することを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、前記第一又は第二の操作手段により、表示統一信号が出力される。そして、再生制限手段は、この表示統一信号に基づいて、たとえば、前記第一及び第二のディスプレイ同一の画像を表示出力するよう、前記第一のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段と、前記第二のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段と、をそれぞれ決定する。この結果、第一の操作手段に対する操作入力により、第一のディスプレイの観者に第二のディスプレイに表示されている画像を見せること、或いは、第二のディスプレイの観者に第一のディスプレイに表示されている画像を見せること、ができる。または、第二の操作手段に対する操作入力により、第一のディスプレイの観者に第二のディスプレイに表示されている画像を見せること、或いは、第二のディスプレイの観者に第一のディスプレイに表示されている画像を見せること、ができる。
【0017】
上記課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載のマルチメディア再生システムにおいて、前記第一のディスプレイと前記第二のディスプレイと前記スピーカとは、車室内に配設されることを特徴とする。
このように、本マルチメディア再生システムの第一及び第二のディスプレイとスピーカとを車室内に配置した場合には、情報出力手段により出力される異なる音声情報が同時に再生出力されて、それらが互いに干渉することを回避することができ、この結果、車室での居住性を大幅に向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
ここでは、本発明を車両に搭載されたマルチメディア再生システムに適用する例について説明する。
【0020】
[構成]
まず、本マルチメディア再生システムの構成について説明する。図1は本マルチメディア再生システムの構成を示す図である。同図に示すように、本システムには、各種画像情報を再生表示するディスプレイが二つ備えられていて、一つが前席ディスプレイ10aとして車両前部座席の前方に取り付けられている。また、一つが後席ディスプレイ10bとして車両後部座席の前方に取り付けられている。また、本システムには、音声情報を増幅するための増幅器12と、こうして増幅された各種の音声情報を再生発音するために車両の各座席横に備えられたスピーカ14と、が含められている。すなわち、本マルチメディア再生システムは、画像情報を前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bとにより二系統取り扱い、音声情報をスピーカ14により一系統取り扱うものである。そして、これらの前席ディスプレイ10a、後席ディスプレイ10b、スピーカ14は、前席用操作装置16aと後席用操作装置16bとにより、その再生内容が切り替えられる。
【0021】
また、本システムでは、オーディオ装置、マルチCD再生装置、テレビ/ビデオ装置、移動電話、カーナビゲーション装置、及び情報装置を含む情報出力装置群18の再生出力が再生分配装置20に入力されている。この再生分配装置20には音声分配部22と画像分配部24とが設けられており、音声分配部22には、オーディオ装置、マルチCD再生装置、テレビ/ビデオ装置、移動電話、及びカーナビゲーション装置からそれぞれ出力される音声情報が入力される。また、画像分配部24には、カーナビゲーション装置、情報装置、マルチCD再生装置、及びテレビ/ビデオ装置からそれぞれ出力される画像情報が入力される。
【0022】
ここで、前記オーディオ装置は、AM放送及びFM放送その他の放送信号を受信し、或いは音楽カセットテープを再生して、音声情報を出力するものである。前記マルチCD再生装置は、通常の音楽CDの他に、静止画像データの記録されたCD−Gや動画像データの記録されたビデオCDの再生が可能なCD再生装置であって、それらのCDに含まれる音声情報を出力するとともに、前記静止画像データや前記動画像データを画像情報として出力するものである。前記テレビ/ビデオ装置は、テレビ受信機とビデオ再生機とのいずれの機能も有するものであり、音声情報と画像情報とを出力するものである。前記移動電話は、車両外部との無線通信手段であって、通信内容を音声情報として出力する。前記カーナビゲーション装置は、衛星測位システムを利用した車両の現在位置情報の出力手段であって、地図情報及び現在位置情報を画像情報として出力するとともに、ガイド音声を音声情報として出力する。さらに、前記情報装置は、FM多重放送における文字情報の他、時刻情報やカレンダ情報などを画像情報として出力するものである。なお、以上の各情報出力装置の出力する画像情報は、広義であり、文字データ、静止画像データ、動画像データなどの全ての視覚認識の対象となるデータを含む意である。
【0023】
前記再生分配装置20には、さらに分配制御部26が備えられている。この分配制御部26は、前記前席用操作装置16aから入力される操作信号と前記後席用操作装置16bから入力される操作信号とに基づいて、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bにより画像情報を再生出力すべき情報出力装置をそれぞれ決定し、さらに、スピーカ14により音声情報を再生出力すべき情報出力装置を決定する。そして、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bとスピーカ14とにより所定の画像と音声が出力されるように、その決定内容に基づいて前記音声分配部22と前記画像分配部24とを制御する。
【0024】
[動作モード]
次に、本マルチメディア再生システムが取り扱う各動作モードについて説明する。
【0025】
本マルチメディア再生システムで取り扱う動作モードは、図2に示すように、音声無し映像モードM1、音声有り映像モードM2、映像無し音声モードM3、音声映像並存モードM4、出力停止モードM5、の5つのモードに分類される。
【0026】
音声無し映像モードM1は、たとえば、カーナビゲーション装置や情報装置のように、主として画像情報を出力する情報出力装置により出力される情報を再生する動作モードである。音声有り映像モードM2は、たとえば、テレビ/ビデオ装置やマルチCD再生装置のように、音声情報と画像情報との双方を出力する情報出力装置により出力される情報を再生する動作モードである。映像無し音声モードM3は、たとえば、オーディオ装置のように、主として音声情報を出力する情報出力装置により出力される情報を再生する動作モードである。音声映像並存モードM4は、前記音声無し映像モードM1と前記映像無し音声モードM3の組み合わせに対応する動作モードであり、たとえば、オーディオ装置により出力される音声情報をスピーカ14により再生し、カーナビゲーション装置により出力される画像情報を前席ディスプレイ10aや後席ディスプレイ10bにより再生する動作モードである。さらに、出力停止モードM5は、情報出力装置群18の出力するいずれの情報の再生も行わない動作モードである。
【0027】
[動作モード遷移操作]
次に、前記前席用操作装置16a又は前記後席用操作装置16bによる本マルチメディア再生システムの動作モード遷移操作について説明する。
【0028】
前席用操作装置16aと後席用操作装置16bには、カーナビゲーションボタン(現在地ボタン、目的地ボタン、メニューボタンを含む。)、情報ボタン、テレビ/ビデオボタン、マルチCDボタン、画面消しボタン、オーディオ再生ボタン、電源ボタン、などの複数のボタンがそれぞれ設けられている。そして、これらのボタンの押下による操作のうち、前記動作モードの遷移を起こす操作は、図3に示すように、音声無し映像変更操作O1、音声有り映像変更操作O2、映像無し音声変更操作O3、画面消し操作O4、音声電源操作O5、の5つの種類に分類できる。また、この他に、前席用操作装置16aには、“前席画面を見せる”ボタンと、“後席画面を見る”ボタンと、が設けられており、前席ディスプレイ10aの表示内容を後席ディスプレイ10bに強制表示させることや、後席ディスプレイ10bの表示内容を前席ディスプレイ10aで表示させることができるようになっている。同様に、後席用操作装置16bには、“後席画面を見せる”ボタンと、“前席画面を見る”ボタンと、が設けられており、後席ディスプレイ10bの表示内容を前席ディスプレイ10aに強制表示させることや、前席ディスプレイ10aの表示内容を後席ディスプレイ10bで表示させることができるようになっている。
【0029】
音声無し映像変更操作O1は、たとえば、カーナビゲーションボタンや情報ボタンなどような、主として画像情報を出力する情報出力装置を選択するためのボタンの操作を意味する。音声有り映像変更操作O2は、たとえば、テレビ/ビデオボタンや、マルチCDボタンなどのような、音声情報と画像情報との双方を出力する情報出力装置を選択するためのボタンの操作を意味する。映像無し音声変更操作O3は、たとえば、オーディオ再生ボタンなどのような、主として音声情報を出力する情報出力装置を選択するためのボタンの操作を意味する。画面消し操作O4は、画面消しボタンなどのような、前席ディスプレイ10aや後席ディスプレイ10bなどの表示を停止させるためのボタンの操作を意味する。さらに、音声電源操作O5は、電源ボタンなどのような、スピーカ14による音声出力を停止させるためのボタンの操作を意味する。
【0030】
[動作モード制御ルール]
1.自画面での動作モード制御
まず、自画面に対して上述の動作モード遷移操作がなされた場合の動作モード制御ルールについて説明する。すなわち、ここでは、前席用操作装置16aにより動作モード遷移操作(O1〜O5)がなされた場合の前席ディスプレイ10a及びスピーカ14の再生出力の制御ルール、及び後席用操作装置16bにより動作モード遷移操作(O1〜O5)がなされた場合の後席ディスプレイ10b及びスピーカ14の再生出力の制御ルールについて説明する。
【0031】
なお、以下で説明する動作モード制御ルールは、再生分配装置20の分配制御部26が、その制御の際に基準とするものである。すなわち、以下に説明する情報が分配制御部26の図示しないメモリに記憶され、分配制御部26は、その情報と前記前席用操作装置16aから入力される操作信号と前記後席用操作装置16bから入力される操作信号とに基づいて、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bにより画像情報を再生出力すべき情報出力装置をそれぞれ決定し、さらに、スピーカ14により音声情報を再生出力すべき情報出力装置を決定する。
【0032】
まず、本マルチメディア再生システムでは一系統の音声が扱われる。ただし、カーナビゲーション装置から出力される音声情報と移動電話から出力される音声情報とは、割り込み音声として、他の音声情報(たとえば、オーディオ装置から出力される音声情報)と合成され、スピーカ14により同時出力される(制御ルールR1−1)。
【0033】
また、本マルチメディア再生システムでは、ディスプレイの数と同数、すなわち、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bとの二つまでの画像情報を同時に取り扱うものとする。たとえば、前席ディスプレイ10aによりカーナビゲーション装置から出力される画像情報を再生出力し、後席ディスプレイ10bにより情報装置から出力される画像情報を再生出力することができる(制御ルールR1−2)。
【0034】
また、本マルチメディア再生システムでは、音声有り映像モードM2の動作状態で、映像無し音声変更操作O3に属する操作がなされれば、その音声と映像のうちの映像のみが変更され、音声映像並存モードM4の動作状態に移行する。一方、音声有り映像モードM2の動作状態から、その音声だけを消した動作状態へは移行できないものとする(制御ルールR1−3)。
【0035】
また、前席用操作装置16aと後席用操作装置16bとの操作入力は、それぞれ対等に取り扱い、いずれかを優先的に取り扱わないものとする。すなわち、本マルチメディア再生システムでは、前席用操作装置16aと後席用操作装置16bのいずれか一方の操作装置による最後の操作入力を優先するものとする(制御ルールR1−4)。
【0036】
さらに、本マルチメディア再生システムでは、電源OFF時おける動作モード、すなわちラストモードをメモリ記憶などにより管理し、電源ON時にはそのラストモードにより動作を再開するものとする(制御ルールR1−5)。
【0037】
図4は、以上の動作モード制御ルールを図示したものである。同図中、四角で囲まれた各領域は、本マルチメディア再生システムの動作モードに対応するものである。また、各領域間を結ぶ矢印はそれぞれ前述した本マルチメディア再生システムでの5つの種類の操作に対応するものである。そうして、同図によれば、たとえば、前席ディスプレイ10aが音声無し映像モードM1の動作状態で、前席用操作装置16aにより音声有り映像変更操作O2に属する操作がなされれば、前席ディスプレイ10a及びスピーカ14が音声有り映像モードM2に動作状態が移行することがわかる。また、たとえば、後席ディスプレイ10bが音声有り映像モードM2の動作状態で、後席用操作装置16bにより映像無し音声変更操作O3に属する操作がなされれば、後席ディスプレイ10b及びスピーカ14が音声映像並存モードM4の動作状態に移行することがわかる。
【0038】
2.他画面での動作モード制御
次に、他画面に対して動作モード遷移操作がなされた場合の自画面の動作モード制御ルールについて説明する。本マルチメディア再生システムでは、上述のように、前席用操作装置16aと後席用操作装置16bとの操作入力に優劣を設けないため(上記制御ルールR1−4参照)、一方のディスプレイに対して動作モード遷移操作がなされた場合、それに応じて他方のディスプレイ及びスピーカ14は、現状の動作モードから他の動作モードへ遷移する必要が生じる場合がある。ここでは、前席用操作装置16aにより動作モード遷移操作(O1〜O5)がなされた場合の後席ディスプレイ10b及びスピーカ14の再生出力の制御ルール、及び後席用操作装置16bにより動作モード遷移操作(O1〜O5)がなされた場合の前席ディスプレイ10a及びスピーカ14の再生出力の制御ルールについて説明する。
【0039】
(1)二つのディスプレイでの表示画面の組み合わせ
まず、本マルチメディア再生システムでは、カーナビゲーション装置からの出力情報の再生、情報装置からの出力情報の再生、マルチCD再生装置からの出力情報の再生、テレビ/ビデオ装置からの出力情報の再生、画面消し、の5つの画面表示モードが取り扱われる。そして、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bとは、それぞれ次に示す組み合わせルールに従って、いずれかの画面表示モードでの画像情報の再生表示が行われる。
【0040】
図5は、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bとの画面表示モードの組み合わせルールを説明する図であり、同図(a)は、車両停車中における画面表示モードの組み合わせを示し、同図(b)は、車両走行中における画面表示モードの組み合わせを示す。このように、車両停車中と車両走行中とで組み合わせルールを切り替えるのは、車両走行中にテレビ等の娯楽画像を前席ディスプレイ10aで表示すれば安全運転の支障となるからである。また、これらの図において、最左列は前席ディスプレイ10aの画面表示モードを示し、最上行は後席ディスプレイ10bの画面表示を示す。また、○印は、その画面表示モードの組み合わせが許可されることを表し、×印は、その画面表示モードの組み合わせが禁止されることを表す。さらに、△印は、その画面表示モードの組み合わせには制限があることを表す。
【0041】
まず、車両停車中は、同図(a)に示されるとおり、前席ディスプレイ10aでテレビ/ビデオ装置から出力される情報の再生を行うと同時に、後席ディスプレイ10bでマルチCD再生装置から出力される情報の再生を行う場合、或いはその逆の場合は、画面表示モードの組み合わせが禁止される(同図中※1、及び※2)。これは、テレビ/ビデオ装置とマルチCD再生装置とが、ともに音声情報と画像情報とのいずれの情報も出力する情報出力装置であるため、これらを同時に前席で再生出力すれば、互いの音声が干渉し、車室の居住性を悪化させるからである。なお、それ以外の画面表示モードの組み合わせは原則として許可される。
【0042】
また、車両走行中は、同図(b)に示されるとおり、前席ディスプレイ10aでテレビ/ビデオ装置から出力される情報の再生を行うことが全面的に禁止される(同図中テレビ/ビデオの行は全て×印が付されている)。また、前席ディスプレイ10aでマルチCD再生装置から出力される情報の再生を行うことには、制限が加えられる(同図中マルチCDの行は△印乃至×印が付されている)。具体的には、前席ディスプレイ10aではマルチCD再生装置の出力情報のうちの画像情報の再生表示が禁止され、音声情報のスピーカ14による再生のみが許可される。すなわち、前席ディスプレイ10aでビデオCDやCD−Gの再生は禁止される。以上の制限は、前述したように、車両走行中に運転席から見える位置に配置される前席ディスプレイ10aでテレビ/ビデオ装置やマルチCD再生装置から出力される画像情報を再生表示すれば、安全走行の支障となることを理由とするものである。また、前席ディスプレイ10aでマルチCD再生装置の出力情報を再生し、後席でテレビ/ビデオ装置の出力情報を再生することは、車両停車中と同様、禁止される。
【0043】
(2)動作モード遷移
次に、本マルチメディア再生システムにおける二つの画面の動作モード遷移について説明する。
【0044】
まず、前席用操作装置16a又は後席用操作装置16bにおいて選択された動作モードが、映像出力を伴う動作モードである場合において、他席のディスプレイで既に同一の画像情報の再生表示が行われていれば、そのディスプレイと同じ画像情報の再生表示を行う。一方、他席のディスプレイで画像が何も表示されていない場合にはトップ画面であるメニュー画面を表示する(制御ルールR2−1)。たとえば、後席用操作装置16bでテレビ/ビデオ装置の出力情報を再生させるための操作がなされた場合に、既に前席ディスプレイ10aででテレビ画像が表示されていれば、後席ディスプレイ10bでは同じ画像情報、すなわち同じチャンネルの画像を表示する。一方、前席ディスプレイ10aで特に画像が表示されていない場合、或いはカーナビゲーションなどの他の画像が表示されている場合には、後席ディスプレイ10bではテレビ/ビデオを選択した場合の初期メニュー画面を表示する。
【0045】
また、本マルチメディア再生システムでは、前席又は後席のうちのいずれか一方の席でディスプレイが音声有り映像モードM2の動作状態である場合に、他方の席の操作装置で、他の情報出力装置の音声情報の再生出力を選択する操作がなされれば、そのディスプレイの表示画面を他のディスプレイの表示画面に一致させる。また、一致させる画面が無い場合には、所定のデフォルト画面を表示する(制御ルールR2−2)。たとえば、前席ディスプレイ10aとスピーカ14とでテレビの映像と音声とが出力されている場合において、後席用操作装置16bでマルチCDが選択されれば、前席ディスプレイ10aでもマルチCDの画像情報の再生出力が行われる。また、後席用操作装置16bでラジオが選択され、且つ、その時点で後席ディスプレイ10bで特に画像情報の出力が行われていなければ、前席ディスプレで所定のデフォルト画面が表示される。ここで、所定のデフォルト画面は、前席ディスプレイ10aについてはナビゲーション装置から出力される画像情報に基づく画面とし、後席ディスプレイ10bについては情報装置から出力される画像情報に基づく画面とする。
【0046】
また、前席用操作装置16aで“前席画面を見せる”ボタン又は“後席画面を見る”ボタンが押下されたとき、及び後席用操作装置16bで“後席画面を見せる”ボタン又は“前席画面を見る”ボタンが押下されたときは、強制的に前席ディスプレイ10aとディスプレイの表示画面モードを一致させる(制御ルールR2−3)。
【0047】
さらに、後席ディスプレイ10bが音声有り映像モードM2である場合に、後席用操作装置16bで画面消し操作O4がなされれば、音声と画像の再生出力をともに停止する(制御ルールR2−4)。
【0048】
[動作説明]
以下、図6〜10に基づいて、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bとスピーカ14のモードがそれぞれ、どのように遷移するかを説明する。これらの図において、中央部の囲みは前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bとスピーカ14との現在のモードを示している。そして、矢印及びその先の各囲みは、O1〜O5に属するいずれかの操作がなされた場合(モードXを選択した場合)に移行する前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bとスピーカ14のモードを示している。また、これらの図において、画面1と画面2とは、それぞれ、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10b、または後席ディスプレイ10bと前席ディスプレイ10a、の組み合わせを意味する。さらに、画面1に対する操作による動作モードの遷移を図中の上方に表し、画面2に対する操作による動作モードの遷移を図中の下方に表す。また、画面1又は画面2に対して映像無し音声変更操作O3と音声電源操作O5に属する操作が行われた場合に起こる動作モードの遷移を図中の中央右方に示す。また、図7と図9においては、後席用操作装置16bにおいて画面消し操作O4に属する操作がなされた場合の前席ディスプレイ10a、後席ディスプレイ10b、及びスピーカ14の各動作モードの遷移を、画面1が後席ディスプレイ10bの表示であるものとして、図中の中央左方に示している。
【0049】
(1)まず、図6は、現画面が前後席ともに音声有り映像の場合、すなわち、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bとで音声有り映像Aの画像情報が再生出力され、スピーカ14でその音声情報が再生出力されている場合を示す。たとえば、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bで同一チャンネルのテレビ画像が表示され、スピーカ14でそのテレビ音声が発音されている場合が該当する。
【0050】
(2)図7は、一方の現画面が音声無し映像であり、他方の現画面が音声有り映像である場合、すなわち、一方の席のディスプレイで音声無し映像Aの画像情報が再生出力され、他方の席のディスプレイで音声無し映像Bの画像情報が再生出力され、スピーカ14で音声有り映像Aの音声情報が再生出力されている場合を示す。たとえば、前席ディスプレイ10aとスピーカ14とでテレビの画像並びに音声が出力され、後席ディスプレイ10bでカーナビゲーションの表示出力がされている場合が該当する。
【0051】
(3)図8は、現画面が前後席ともに音声無し映像である場合、すなわち、一方の席のディスプレイで音声無し映像Aの画像情報が再生出力され、他方のディスプレイで音声無し映像Bが再生出力され、スピーカ14で音声Cが再生出力されている場合を示す。たとえば、前席ディスプレイ10aでカーナビゲーション装置から出力される画像情報が再生出力され、後席ディスプレで情報装置から出力される画像情報が再生出力され、スピーカ14でオーディオ装置から出力される音声情報が再生出力されている場合が該当する。
【0052】
(4)図9は、一方の現画面が音声有り映像であり、他方の現画面が画面消しである場合、すなわち、一方の席のディスプレイとスピーカ14とで音声有り映像の画像情報と音声情報とが再生出力され、他方のディスプレイでは画面表示が停止されている場合を示す。たとえば、前席ディスプレイ10aとスピーカ14とでテレビの映像と音声とがそれぞれ出力され、後席ディスプレイ10bの画面が消されている場合が該当する。
【0053】
(5)図10は、一方の現画面が音声無し映像であり、他方の現画面が画面消しである場合、すなわち、一方の席のディスプレイで音声無し映像Aの画像情報が再生出力され、他方の席のディスプレイは画面表示が停止され、スピーカ14では音声Cの音声情報が再生出力されている場合を示す。たとえば、前席ディスプレイ10aでカーナビゲーション装置の画像情報が再生出力され、後席ディスプレイ10bの画面表示が停止され、スピーカ14でオーディオ装置から出力される音声情報が再生出力されている場合が該当する。
【0054】
図6によれば、たとえば、画面1に対して音声無し映像変更操作O1に属する操作がなされれば、画面1では音声無し映像Xの画像情報が再生出力され、画面2では音声有り映像Aの画像情報が再生出力され、スピーカ14では音声有り映像Aの音声情報が再生出力される(同図中6a欄)。この場合、画面1ではメニュー画面が表示される(上記制御ルールR2−1参照)。
【0055】
また、画面1に対して画面消し操作O4に属する操作がなされれば、画面1は画面消しの状態に移行し、画面2では音声有り映像Aの画像情報が再生出力され、スピーカ14では音声有り映像Aの音声情報が再生出力される(同図中6a欄)。
【0056】
また、画面1に対して音声有り映像変更操作O2に属する操作がなされた場合、そのモードが画面2で再生出力されている画像情報と同一であれば、すなわちXとAとが同一であれば、画面1と画面2とスピーカ14の動作モードはそれぞれ不変である(同図中6b欄)。一方、選択された動作モードが画面2で再生出力されている画像情報と同一でなければ、すなわちXとAが異なるときは、画面1と画面2とで共に音声有り映像Xの画像情報が再生出力され、スピーカ14でその音声情報が再生出力される(同図中6c欄;上記制御ルールR2−2参照)。
【0057】
一方、前席用操作装置16a又は後席用操作装置16bのいずれかでオーディオ装置の操作がなされた場合、すなわち映像無し音声映像変更操作O3に属する操作がなされた場合、画面1と画面2とではそれぞれ所定のデフォルト画像が表示される。そして、スピーカ14では映像無し音声Xの音声情報が再生出力される。同様に、音声電源操作O5に属する操作がなされた場合、前席ディスプレイ10aと後席ディスプレイ10bではそれぞれ所定のデフォルト画像が表示される。そして、スピーカ14では音声出力が停止される(同図中6d欄;上記制御ルールR2−2参照)。
【0058】
図7によれば、たとえば、画面1に対して音声無し映像変更操作O1に属する操作がなされ、且つ選択された動作モードが画面2の動作モードと同一であれば、すなわちXとBとが同一であれば、画面1と画面2とで音声無し映像Bの画像情報が再生出力され、スピーカ14で音声有り映像Aの音声情報の再生出力がされる(同図中7a欄)この場合、画面1ではメニュー表示は行われず、画面2と同一の画面表示が行われる(上記制御ルールR2−1参照)。一方、入力されたモードが画面2の動作モードと同一でなければ、すなわちXとBとが同一でなければ、画面1で音声無し映像Xの画像情報が再生出力され、画面2で音声無し映像Aの画像情報が再生出力され、スピーカ14で音声有り映像Aの音声情報が再生出力される(同図中7b欄)。また、画面1に対して画面消し操作O4に属する操作がなされれば、画面1は画面消しの状態になり、画面2では音声無し映像Bの画像情報が再生され、スピーカ14では音声有り映像Aの音声情報が再生出力される(同図中7b欄)。
【0059】
図9によれば、たとえば、画面1に対して画面消し操作O4がなされれば、画面1と画面2とで共に画面表示が停止され、さらに、スピーカ14での音声出力も停止される(同図中9a欄;上記制御ルールR2−4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るマルチメディア再生システムの構成を示す図である。
【図2】本実施の形態に係るマルチメディア再生システムの5つの動作モードを示す図である。
【図3】本実施の形態に係るマルチメディア再生システムにおいて動作モード遷移を起こす操作の5つの類型を示す図である。
【図4】本実施の形態に係るマルチメディア再生システムにおける動作モード制御ルールの模式図である。
【図5】本実施の形態に係るマルチメディア再生システムにおける前席ディスプレイと後席ディスプレイとの画面表示モードの組み合わせルールを説明する図である。
【図6】現画面が前後席ともに音声有り映像の場合における、各画面の動作モード遷移を説明する図である。
【図7】一方の現画面が音声無し映像であり、他方の現画面が音声有り映像である場合における、各画面の動作モード遷移を説明する図である。
【図8】現画面が前後席ともに音声無し映像の場合における、各画面の動作モード遷移を説明する図である。
【図9】一方の現画面が音声有り映像であり、他方の現画面が画面消しである場合における、各画面の動作モード遷移を説明する図である。
【図10】一方の原画面が音声無し映像であり、他方の原画面が画面消しである場合における、各画面の動作モード遷移を説明する図である。
【符号の説明】
10a 前席ディスプレイ、10b 後席ディスプレイ、14 スピーカ、16a 前席用操作装置、16b 後席用操作装置、18 情報出力装置群、20再生分配装置、22 音声分配部、24 画像分配部、 26 分配制御部。

Claims (7)

  1. 音声情報又は画像情報の少なくとも一つの情報を出力する複数の情報出力手段と、
    前記情報出力手段の一つから出力される音声情報を再生するスピーカと、
    前記情報出力手段から出力される画像情報を再生する第一のディスプレイと、
    前記情報出力手段から出力される画像情報を再生する第二のディスプレイと、
    利用者の入力操作に従って前記情報出力手段を識別する第一の識別信号を出力する第一の操作手段と、
    利用者の入力操作に従って前記情報出力手段を識別する第二の識別信号を出力する第二の操作手段と、
    前記第一の操作手段により出力される第一の識別信号と、前記第二の操作手段により出力される第二の識別信号と、に基づいて、前記スピーカにより音声情報を再生する情報出力手段と、前記第一のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段と、前記第二のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段と、を決定する再生分配手段と、
    を含むマルチメディア再生システムであって、
    前記再生分配手段は、
    前記識別信号によって識別される情報出力手段が出力する情報に少なくとも音声情報が含まれることを前記識別信号に基づいて認識する出力情報認識手段と、
    前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、前記第一の識別信号によって識別される情報出力手段と、前記第二の識別信号によって識別される情報出力手段と、が共に、少なくとも音声情報を出力する音声情報出力手段であると判定された場合に、前記第一の識別信号によって識別される情報出力手段又は前記第二の識別信号によって識別される情報出力手段のいずれか一方の情報出力手段により出力される情報の再生を制限する再生制限手段とを含むことを特徴とするマルチメディア再生システム。
  2. 請求項1に記載のマルチメディア再生システムにおいて、
    前記複数の情報出力手段には、一時的に音声情報を割り込み出力する割り込み音声情報出力手段が含まれ、
    前記再生制限手段は、前記音声情報出力手段による音声情報の再生中に前記割り込み音声情報出力手段からの識別信号を認識したときには、前記割り込み音声情報出力手段からの音声情報を一時的に割り込み再生することを特徴とするマルチメディア再生システム。
  3. 音声情報又は画像情報の少なくとも一つの情報を出力する複数の情報出力手段と、
    前記情報出力手段の一つから出力される音声情報を再生するスピーカと、
    前記情報出力手段から出力される画像情報を再生する第一のディスプレイと、
    前記情報出力手段から出力される画像情報を再生する第二のディスプレイと、
    利用者の入力操作に従って前記情報出力手段を識別する第一の識別信号を出力する第一の操作手段と、
    利用者の入力操作に従って前記情報出力手段を識別する第二の識別信号を出力する第二の操作手段と、
    前記第一の操作手段により出力される第一の識別信号と、前記第二の操作手段により出力される第二の識別信号と、に基づいて、前記スピーカにより音声情報を再生する情報出力手段と、前記第一のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段と、前記第二のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段とを決定する再生分配手段と、
    を含み、
    前記再生分配手段によって、音声情報を伴わない映像情報を再生する第一の再生モード、音声情報を伴う映像情報を再生する第二の再生モード、音声情報のみを再生する第三の再生モード、音声情報を伴わない映像情報と当該映像情報から独立した音声情報とを同時に再生する第四の再生モード、音声情報と画像情報のいずれの再生をも行わない第五の再生モード、のうちいずれかの再生モードが選択されるマルチメディア再生システムであって、
    前記再生分配手段は、
    前記識別信号によって識別される情報出力手段が前記音声情報出力手段であることを前記識別信号に基づいて認識する出力情報認識手段と、
    前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、前記第一の識別信号によって識別される情報出力手段と、前記第二の識別信号によって識別される情報出力手段と、が共に、前記音声情報出力手段であると判定された場合に、前記第一の識別信号によって識別される情報出力手段又は前記第二の識別信号によって識別される情報出力手段のいずれか一方の情報出力手段により出力される情報の再生を制限する再生制限手段を含み、
    前記第二の再生モード、前記第三の再生モードおよび前記第四の再生モードの選択が制限されることを特徴とするマルチメディア再生システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のマルチメディア再生システムにおいて、
    前記出力情報認識手段は、
    前記識別信号によって識別される情報出力手段が出力する情報が、音声情報と画像情報の双方であることを前記識別信号に基づいて認識する機能をさらに含み、
    前記再生制限手段は、前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、前記第一の識別信号及び前記第二の識別信号の双方により、音声情報と画像情報の双方を出力する情報出力手段が識別されると判定された場合に、前記第一のディスプレイ及び前記第二のディスプレイにより前記第一又は第二の識別信号に基づいて特定される同一の画像情報を再生する画像再生制限手段を、さらに含むことを特徴とするマルチメディア再生システム。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のマルチメディア再生システムにおいて、
    前記再生制限手段は、前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、利用者の入力に従って前記音声情報出力手段を識別する識別信号が他方の操作手段により新たに出力されたと判定された場合、前記第一のディスプレイ又は前記第二のディスプレイに前記音声情報出力手段が出力する画像情報又はあらかじめ指定された情報出力手段から出力されるデフォルト画像情報を表示する表示変更手段を、さらに含むことを特徴とするマルチメディア再生システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のマルチメディア再生システムにおいて、
    前記出力情報認識手段は、
    前記識別信号によって識別される情報出力手段が出力する情報に少なくとも画像情報が含まれることを前記識別信号に基づいて認識する機能をさらに含み、
    前記第一の操作手段又は第二の操作手段は、
    前記再生制限手段が、前記出力情報認識手段の認識結果に基づいて、前記第一又は第二の識別信号によって識別される情報出力手段が出力する情報に画像情報が含まれると判定している場合に、利用者の入力操作に従って画像が再生されている一方のディスプレイにより再生されている画像情報と同一内容の画像情報を、他方のディスプレイにより再生すべき旨の表示統一信号をさらに出力し、
    前記再生制限手段は、
    当該表示統一信号に基づいて、前記第一のディスプレイおよび前記第二のディスプレイにより画像情報を再生する情報出力手段を決定することを特徴とするマルチメディア再生システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のマルチメディア再生システムにおいて、
    前記第一のディスプレイと前記第二のディスプレイと前記スピーカとは、車室内に配設されることを特徴とするマルチメディア再生システム。
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