JP3554130B2 - 画像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理方法に関し、例えば、入力画像データに含まれる、ごみの画像を検出する画像処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
フィルムや印刷物などの原稿に記録された画像をスキャナで読取ったアナログの画像信号をコンピュータにディジタル画像として入力する際、原稿にごみが付着したまま画像を読取ると、当然、ごみの画像(以下「ごみ画像」という)が混入したディジタル画像になる。例えば原稿がネガフィルムの場合、フィルムに付着したごみは、多くの場合、ディジタル画像中で白い点状あるいは白い糸状など形をした「ごみ画像」となって現れる。
【0003】
「ごみ画像」は、本来、原稿に情報として含まれていない画像であって、上述のようなフィルムに付着したごみのほか、フィルムの傷や原稿読取時に信号に混入するノイズなどによっても生じ得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題を解決するためのもので、画像データからごみ画像を精度よく、かつ、隣接するごみ画像を考慮して検出することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0008】
本発明にかかる画像処理方法は、検出対象のごみ画像が糸状かまたは点状かの特性に応じた閾値、および、前記ごみ画像の色を設定し、入力画像データの画素値の二次微分値を算出し、前記二次微分値と前記閾値とを比較し、前記比較結果に基づき、前記入力画像データに含まれるごみ画像候補を検出する各ステップを有し、前記ごみ画像の色として白色が設定された場合、前記検出において、前記二次微分値が前記閾値のうちの負の閾値より小さい画素を前記ごみ画像候補の内側輪郭を構成する画素と判定し、前記内側輪郭の外側において、前記内側輪郭を構成する画素に隣接する画素を前記ごみ画像候補の外側輪郭を構成する画素と判定することを特徴とする。
【0009】
また、検出対象のごみ画像が糸状かまたは点状かの特性に応じた閾値、および、前記ごみ画像の色を設定し、入力画像データの画素値の二次微分値を算出し、前記二次微分値と前記閾値とを比較し、前記比較結果に基づき、前記入力画像データに含まれるごみ画像候補を検出する各ステップを有し、前記ごみ画像の色として黒色が設定された場合、前記検出において、前記二次微分値が前記閾値のうちの正の閾値より大きい画素を前記ごみ画像候補の内側輪郭を構成する画素と判定し、前記内側輪郭の外側において、前記内側輪郭を構成する画素に隣接する画素を前記ごみ画像候補の外側輪郭を構成する画素と判定することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる一実施形態の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
[構成]
図1は本発明にかかるディジタル画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【0020】
同図において、コンピュータ装置108は、内部バス106により相互に接続されるCPU101、ROM102、RAM103およびハードディスクなどの記憶装置104を備えている。CPU101は、ROM103に格納されたBIOSなどに従い、記憶装置104に格納されたプログラムをRAM103にコピーし、RAM103にコピーされたプログラムに従って画像処理などの処理を実行する。また、CPU101は、インタフェイス105を介して、外部バス109に接続された機器との間で通信を行う。
【0021】
キーボードやポインティングデバイスなどの操作部115には、本装置のオペレータから画像処理を指示する命令をはじめとする各種の指示や、データが入力され、それらの指示やデータは外部バス109および内部バス106を介してCPU101へ送られる。例えば、操作部115から入力された指示が原稿画像の読取りを指示するものであった場合、CPU101は、フィルムスキャナやイメージリーダなどの読取装置114を制御して原稿画像を読取らせ、得られた画像データおよびその原稿の種類を記憶装置104またはRAM103に記憶させる。また、画像の印刷を指示された場合、CPU101は、RAM103や記憶装置104に記憶されている画像データを印刷装置117へ送り、その画像データに基づく画像を記録紙に記録させる。
【0022】
CPU101は、処理の結果や処理の進行状況を、CRTやLCDなどからなる表示装置116に表示してオペレータに示す。表示装置116に表示される情報としては、入力された指示やデータ、読取った画像などの画像処理の結果などであり、勿論、オペレータからの指示に従い、未処理画像および処理画像を表示することもできる。
【0023】
[画像処理]
コンピュータ上で、ディジタル画像中のごみ画像を取り除く画像処理方法としては、オペレータにより指定された画像領域の全画素を一様に平滑化処理することで、ごみ画像を含む画像領域全体をぼかす方法(以下「平滑化法」と呼ぶ)、あるいは、ごみ画像を検出し、ごみ画像を形成する画素の値を周辺画素の平均値で置換える方法(以下「置換法」と呼ぶ)がある。
【0024】
上記の平滑化法を適用する場合、ごみ画像ではない画像領域も平滑化することになり、その領域の画像を劣化させる場合がある。また、置換法を適用する場合、ごみの種類や原稿の種類に依存しない一律のごみ画像検出基準を作成することが困難であるため、あらゆる種類のごみ画像を検出することは不可能であり、その結果、すべての種類のごみ画像は取り除けないという問題が残る。
【0025】
さらに、上記の置換法において、周辺画素の平均値に置換する場合、画素値が置換された領域内の画素においては、それらの周辺領域がもつ自然な画素値のばらつきが失われ、周辺の画像に比べて平坦な画像になり、周辺の画像との差異が目立ったものになってしまうことがある。
【0026】
以下では、上記の問題を解決するごみ画像の除去処理について詳細に説明する。
【0027】
[ごみ画像の検出]
図2は本発明にかかるごみ画像を検出する処理の一例を示すフローチャートで、操作部115からごみ画像の除去が指示された場合に、CPU101によって実行される処理である。
【0028】
ステップS201で、処理対象の画像に関する原稿の種類(例えば、ネガフィルムやポジフィルムなど)に応じてごみの種類を初期設定する。例えば、ごみ画像の色をネガフィルムの場合は「白」、ポジフィルムの場合は「黒」に初期設定する。
【0029】
次に、ステップS202で、表示装置116上に処理対象の画像を表示して、除去したいごみ画像を含む大まかな矩形の画像範囲を操作部115によりオペレータに指定させ、ごみ画像を検出する画像データの範囲を決定する。次に、ステップS203で、初期設定したごみの種類およびその他の種類を表示し、表示された複数のごみの種類の中から除去しようとするごみ画像に該当するごみの種類を、オペレータに選択させる。オペレータは、初期設定のままでよければそのままにする。なお、ごみの種類として、例えば、ごみの色(例えば白か黒か)、ごみの形状(例えば糸状か点状か、あるいは、傷などの直線状のものか)などを選択させることにより、検出するごみ画像の種類を限定して検出を容易にしようとするものである。勿論、矩形の画像範囲は複数指定することができ、画像範囲それぞれについてごみの種類を指定することができる。
【0030】
また、画像範囲の指定方法としては、表示装置116に表示された画像上でごみ画像内部の一点を指定し、その指定点を中心とする充分な周辺領域を画像範囲としてもよい。さらに、画像範囲は矩形に限らず、円や楕円などであってもよい。
【0031】
次にステップS204で、ごみ画像を除去するゴミ領域修正処理を行う。詳細は後述するが、ステップS205で、指定された矩形範囲からごみ画像を検出し、ステップS206で、ごみ画像を構成する画素として検出された画素の値を、その画素の周辺領域の画素値を使って置き換えるものである。
【0032】
次に、ステップS207で、修正結果、つまりゴミ領域修正処理を施した画像を表示し、望ましい修正結果が得られたか否かをオペレータに判断させ、ステップS208で、オペレータから可を示す指示が入力された場合は処理を終了し、不可を示す指示が入力された場合は、ステップS206で置換処理を施した画素(ごみ画像を構成するとして検出された画素)の値を元に戻してステップS202に戻る。なお、置換処理を施した画素の数が多い場合などは、ステップS209で画像データ全体を記憶装置104などに格納してある元の画像データに復帰させてもよい。
【0033】
図3Aおよび3BはステップS205におけるゴミ画像検出処理の詳細な手順例を示すフローチャートである。
【0034】
まず、ごみの輪郭検出に用いる閾値を適切に設定するために、ステップS301からS303で選択されたごみの種類に応じて処理を分岐する。つまり、選択されたごみの種類が「白い糸状」の場合はステップS305に進み、カラーディジタル画像の明度成分(例えば、L*a*b*データのL*成分)の二次微分値と比較する正の閾値Lpおよび負の閾値LmにLwtpおよびLwtmを設定し、条件を満たす画素の数の割合の閾値RにRwtを設定する。また、選択されたごみの種類が「白い点状」の場合はステップS306に進み、閾値Lpおよび閾値LmにLwdpおよびLwdmを設定し、条件を満たす画素の数の割合の閾値RにRwdを設定する。
【0035】
続いて、ステップS307において、ディジタル画像の明度成分に二次微分演算であるラプラシアン演算▽^2を作用させた値▽^2fが負の閾値Lmより小さくなる画素を、指定された矩形の画像範囲から検出し、ごみ画像候補の内側輪郭集合とする。次に、ステップS308で、得られたごみ画像候補の内側輪郭の外側に隣接する画素を外側輪郭集合とし、図5に示すように、互いに隣接する外側輪郭集合同士を結合して、ごみ画像候補の新たな外側輪郭集合とする。
【0036】
次に、ステップS309で、得られたごみ画像候補の外側輪郭集合の中の一つの外側輪郭において、明度成分の二次微分値▽^2fが正の閾値Lpより大きい値をもつ画素の割合Rf求め、ステップS310で、割合Rfと閾値Rと比較して、RfがRより大きくない場合、つまり、明度成分の二次微分値▽^2fが正の閾値Lpより大きい値をもつ画素の割合がある一定値(RwtまたはRwd)に達しない場合はステップS315に進んで、ごみ画像ではないと判定する。それ以外の場合、つまり、明度成分の二次微分画素値▽^2fが正の閾値Lpより大きい値をもつ画素の割合がある一定値(RwtまたはRwd)以上の場合は、ステップS311に進む。
【0037】
Rf>Rの場合、ステップS311で、選択されたごみの形状を判定し、点状ならばステップS314に進んでごみ画像と判定する。また、糸状ならばステップS312で、得られたごみ画像候補について、その外側輪郭の周囲長と、その外側輪郭で囲まれた面積を算出し、得られた周囲長の二乗を得られた面積で割った値をSfに代入し、ステップS313で、予め設定されている糸状ごみの形状であることを判定する閾値Sと、周囲長の二乗と面積との比Sfとを比較して、Sf>SであればステップS314でごみ画像と判定し、そうでなければステップS315でごみ画像ではないと判定する。
【0038】
次に、ステップS316で、ステップS308で検出したごみ画像候補の中で、ステップS309からステップS315までのごみ画像判定を行っていないごみ画像候補があるか否かを調べ、あればステップS309に戻り、それらごみ画像候補の判定を行う。
【0039】
次に、ステップS317で、ステップS308で検出したごみ画像候補の中で、少なくとも一つごみ画像と判定されたものがあったか否かを判定し、あった場合は処理を終了するが、一つもなかった場合はステップS318へ進み、ステップS305またはステップS306で設定した閾値を、ごみ画像の検出条件が緩まるように変更した後、ステップS307に戻る。
【0040】
一方、選択されたごみの種類が「黒い点状」の場合はステップS321に進み、閾値Lpおよび閾値LmにLbdpおよびLbdmを設定し、条件を満たす画素の数の割合の閾値RにRbdを設定する。また、選択されたごみの種類が「黒い糸状」の場合はステップS320に進み、閾値Lpおよび閾値LmにLbtpおよびLbtmを設定し、条件を満たす画素の数の割合の閾値RにRbtを設定する。
【0041】
続いて、ステップS322において、明度成分に二次微分値▽^2fが正の閾値Lpより大きくなる画素を、指定された矩形の画像範囲から検出し、ごみ画像候補の内側輪郭集合とする。次に、ステップS323で、得られたごみ画像候補の内側輪郭の外側に隣接する画素を外側輪郭集合とし、図5に示すように、互いに隣接する外側輪郭集合同士を結合して、ごみ画像候補の新たな外側輪郭集合とする。
【0042】
次に、ステップS324で、得られたごみ画像候補の外側輪郭集合の中の一つの外側輪郭において、明度成分の二次微分値▽^2fが負の閾値Lmより小さい値をもつ画素の割合Rf求め、ステップS325で、割合Rfと閾値Rと比較して、RfがRより大きい場合、つまり、明度成分の二次微分値▽^2fが負の閾値Lmより小さい値をもつ画素の割合がある一定値(RwtまたはRwd)に達しない場合はステップS330に進んで、ごみ画像ではないと判定する。それ以外の場合、つまり、明度成分の二次微分画素値▽^2fが負の閾値Lmより小さい値をもつ画素の割合がある一定値(RwtまたはRwd)以上の場合は、ステップS326に進む。
【0043】
Rf>Rの場合、ステップS326で、選択されたごみの形状を判定し、点状ならばステップS329に進んでごみ画像と判定する。また、糸状ならばステップS327で、得られたごみ画像候補について、その外側輪郭の周囲長と、その外側輪郭で囲まれた面積を算出し、得られた周囲長の二乗を得られた面積で割った値をSfに代入し、ステップS328で、予め設定されている糸状ごみの形状であることを判定する閾値Sと、周囲長の二乗と面積との比Sfとを比較して、Sf>SであればステップS329でごみ画像と判定し、そうでなければステップS330でごみ画像ではないと判定する。
【0044】
次に、ステップS331で、ステップS323で検出したごみ画像候補の中で、ステップS324からステップS330までのごみ画像判定を行っていないごみ画像候補があるか否かを調べ、あればステップS324に戻り、それらごみ画像候補の判定を行う。
【0045】
次に、ステップS332で、ステップS323で検出したごみ画像候補の中で、少なくとも一つごみ画像と判定されたものがあったか否かを判定し、あった場合は処理を終了するが、一つもなかった場合はステップS333へ進み、ステップS321またはステップS320で設定した閾値を、ごみ画像の検出条件が緩まるように変更した後、ステップS322に戻る。
【0046】
なお、図3Aおよび3Bには示さないが、ステップS318およびS333におけるごみ画像の検出条件を緩和する限界が予め設定されていて、ごみ画像が一つも検出されないうちに、その限界に達した場合は、その旨を表示するとともに処理を終了する。また、
【0047】
上述の例で「白い」とは明度値が高いこと、「黒い」とは明度値が低いことを言う。
【0048】
図4はステップS201のごみの種類の初期設定における詳細な処理例を示すフローチャートである。
【0049】
まず、ステップS401で、記憶装置104に記憶されている画像データとともに、読取装置114により識別され、記憶装置104に記憶されている入力原稿の種類を読込む。ステップS402において入力原稿の種類を判定し、ネガ原稿であればステップS403に進んでごみの種類の初期値を白いごみに設定し、また、ポジ原稿であればステップS404に進んでごみの種類の初期値を黒いごみに設定し、初期設定を終了する。なお、原稿がポジかネガかの識別は、例えば、APS(Advanced Photo System)のフィルムを読取る場合には、フィルムが収納されたカートリッジの表面に記録された情報から知ることができる。また、フラットベッドなどのイメージスキャナであれば、プリスキャンにより得られる輝度のヒストグラムから識別することもできる。
【0050】
図5はごみ画像候補の外側輪郭を結合する処理例を示す図である。ごみ画像候補の内側輪郭が501のように検出されると、注目画素に隣接する八画素の範囲で、502に示すように内側輪郭画素に隣接する外側の画素を外側輪郭とする。外側輪郭を作成すると、501に示すように内側輪郭同士は離れていても、502に示すようにその外側輪郭が二つのごみ画像候補で隣接する場合が発生するが、これら二つのごみ候補画像をそのまま別のごみ画像として処理した場合、二つのごみ画像候補の境界部にある画素は互いに関連していない画素値をもつことになるので、ごみ画像候補を結合する処理が必要になる。そこで、503に示すように隣接する外側輪郭をつなげて一つの外側輪郭とする。
【0051】
[ごみ画像の除去]
図6はごみ画像を除去する処理例を示すフローチャートで、図3Aおよび3Bに示したごみ画像検出処理により検出されたごみ画像を削除する処理である。
【0052】
ステップS601において、一つのごみ画像の面積Aがある範囲にあるか否かを判定する。例えば、印刷装置117により印刷された画像を観察した場合に、人間の視覚によって感知できる最小の面積をAmin、画像を修正しても画像が不自然にならない最大の面積をAmaxとし、一つのごみ画像の面積がAmin<A<Amaxを満足するか否かを判定する。Amin<A<Amaxを満足しない場合は、そのごみ画像を削除せずステップS606へジャンプする。これは、A≦Aminの場合は感知されないサイズのごみ画像であるから削除するまでもないし、また、A≧Amaxの場合はごみ画像を削除すると画像が不自然になってしまうからである。
【0053】
Amin<A<Amaxを満足する場合はステップS602で、ごみ画像Dを構成する各画素Pの値を置換するための周辺画素数Nを求め、ステップS603で、最大の周辺画素数Nをもつ画素Pmaxの修正画素値を周辺画素から求め、画素Pmaxの値を得られた値に置き換える。次に、ステップS604で画素値を置換した画素Pmaxも周辺画素とし、ステップS605でごみ画像D内に未処理画素があるか否か判定し、未処理画素があればステップS602へ戻り、すべての画素が処理済みであればステップS606に進む。そして、ステップS606で、未処理のごみ画像があるか否かを判定し、ない場合は処理を終了し、ある場合はステップS601に戻る。
【0054】
図7はごみ画像を構成する画素と、その周辺画素とを説明する図で、注目画素をP、周辺画素をBとすると、注目画素に隣接する八画素の範囲のうち、修正に使用できる周辺画素はB1,B2,B3,B4およびB5の五画素になる。カラー画像信号を色相(H)、彩度(S)、明度(L)の各成分に分解した後、周辺画素B1からB5の彩度および明度の平均値を算出して、注目画素Pの彩度および明度を置換する値にする。色相については、周辺画素B1からB5の平均値と分散を算出し、その平均値と分散をもつ正規分布に従う乱数を発生させて、注目画素Pの色相を置換する値にする。
【0055】
なお、上記の補間に用いる色空間はHLSに限らず、L*a*b*、RGBなど、他の色空間であってもよい。
【0056】
図8は二次微分演算を作用させるのに用いる行列を示す図で、二次微分になるラプラシアン演算子であり、広く用いられている形である。
【0057】
以上説明したように、本実施形態によれば、ごみ画像を検出する際に、ごみ画像を含むディジタル画像中の画素値の変化の仕方が異なる多種類の輪郭を検出することにより、色や形状などが異なる複数種類のごみ画像を高い精度で検出することができる。
【0058】
また、オペレータがごみの種類、例えば白色、黒色、糸状および点状などを判断し、その判断に基づきごみ画像を検出することにより、ごみ画像の検出精度を高めることができる。
【0059】
また、ごみ画像の形状の評価要素を加えたことにより、点状のごみ画像のほかに、糸状のごみ画像を正しく検出することができる。
【0060】
また、ごみが付着した原稿の画像を入力する場合、ネガフィルム原稿のときは、多くの場合、ごみは白いごみ画像として現れ、ポジフィルム原稿のときは、多くの場合、ごみは黒画像として現れる。従って、検出対象のごみ画像の色を、例えば、ネガ原稿の場合は白、ポジ画像の場合は黒に初期設定することにより、入力原稿に高い頻度で発生するごみ画像についてはオペレータによる種類の入力の手間が省け、操作を容易にすることができる。
【0061】
また、隣接する複数のごみ画像を個別に周辺画素から修正すると、ごみ画像間の境界において、画素値の急激な変化が発生して不自然な画像になるが、隣接するごみ画像を結合することにより、自然な画像に修正することができる。
【0062】
また、修正しようとする画像の種類に応じて補間方法を適切に選択することができる。
【0063】
また、ごみ画像を構成する画素の値を、その周辺画素の値から算出した値で修正する際に、例えば、ごみ画像を構成する画素の明度および彩度は周辺画素の値の平均値で、色相は周辺画素の平均値と分散をもつ正規分布に従う乱数により修正するなど、色空間上のパラメータの種類によって修正の方法を変えたので、自然な画像に修正することができる。
【0064】
さらに、画像データの出力先に応じて、出力画像上に現れるごみ画像の大きさを予測し、人間の視覚により感知できない大きさ以下のごみ画像、および、修正すると不自然になる大きさ以上のごみ画像については修正を行わないので、修正時間の削減するとともに、不自然な画像になることを防ぐことができる。
【0065】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0066】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0067】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0068】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0069】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードを格納することになるが、簡単に説明すると、図9のメモリマップ例に示す各モジュールを記憶媒体に格納することになる。すなわち、例えば「閾値設定」「二次微分値算出」「比較」および「検出」の各モジュールのプログラムコードを記憶媒体に格納すればよい。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像データからごみ画像を精度よく、かつ、隣接するごみ画像を考慮して検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるディジタル画像処理装置の概略構成を示すブロック図、
【図2】本発明にかかるごみ画像を検出する処理の一例を示すフローチャート、
【図3A】図2に示すステップS205におけるゴミ画像検出処理の詳細な手順例を示すフローチャート、
【図3B】図2に示すステップS205におけるゴミ画像検出処理の詳細な手順例を示すフローチャート、
【図4】図2に示すステップS201のごみの種類の初期設定における詳細な処理例を示すフローチャート、
【図5】ごみ画像候補の外側輪郭を結合する処理例を示す図、
【図6】ごみ画像を除去する処理例を示すフローチャート、
【図7】ごみ画像を構成する画素と、その周辺画素とを説明する図、
【図8】二次微分演算を作用させるのに用いる行列を示す図、
【図9】本発明にかかるプログラムコードを格納した記憶媒体のメモリマップ例を示す図である。
Claims (6)
- 検出対象のごみ画像が糸状かまたは点状かの特性に応じた閾値、および、前記ごみ画像の色を設定し、
入力画像データの画素値の二次微分値を算出し、
前記二次微分値と前記閾値とを比較し、
前記比較結果に基づき、前記入力画像データに含まれるごみ画像候補を検出する各ステップを有し、
前記ごみ画像の色として白色が設定された場合、前記検出において、前記二次微分値が前記閾値のうちの負の閾値より小さい画素を前記ごみ画像候補の内側輪郭を構成する画素と判定し、前記内側輪郭の外側において、前記内側輪郭を構成する画素に隣接する画素を前記ごみ画像候補の外側輪郭を構成する画素と判定することを特徴とする画像処理方法。 - 前記閾値の設定において、前記白色のごみ画像の特性に応じて所定の割合を設定し、前記検出において、前記外側輪郭を構成する画素について、その二次微分値が前記閾値のうちの正の閾値より大きい画素の割合が前記所定の割合より小さい場合、前記外側輪郭によって表される画像はごみ画像ではないと判定することを特徴とする請求項1に記載された画像処理方法。
- 検出対象のごみ画像が糸状かまたは点状かの特性に応じた閾値、および、前記ごみ画像の色を設定し、
入力画像データの画素値の二次微分値を算出し、
前記二次微分値と前記閾値とを比較し、
前記比較結果に基づき、前記入力画像データに含まれるごみ画像候補を検出する各ステップを有し、
前記ごみ画像の色として黒色が設定された場合、前記検出において、前記二次微分値が前記閾値のうちの正の閾値より大きい画素を前記ごみ画像候補の内側輪郭を構成する画素と判定し、前記内側輪郭の外側において、前記内側輪郭を構成する画素に隣接する画素を前記ごみ画像候補の外側輪郭を構成する画素と判定することを特徴とする画像処理方法。 - 前記閾値の設定において、前記黒色のごみ画像の特性に応じて所定の割合を設定し、前記検出において、前記外側輪郭を構成する画素について、その二次微分値が前記閾値のうちの負の閾値より小さい画素の割合が前記所定の割合より小さい場合、前記外側輪郭によって表される画像はごみ画像ではないと判定することを特徴とする請求項3に記載された画像処理方法。
- さらに、互いに隣接する前記外側輪郭同士を結合して新たな外側輪郭とすることを特徴とする請求項 1 から請求項4の何れかに記載された画像処理方法。
- さらに、前記検出対象のごみ画像として前記糸状のごみ画像が設定された場合、前記外側輪郭の長さと前記外側輪郭が囲む面積から、前記糸状のごみ画像か否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載された画像処理方法。
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