JP3554072B2 - 3方向フェンスの円柱連結装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,円柱に対して3方向のフェンスを連結するに用いる3方向フェンスの円柱連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種円柱へのフェンスの連結は,円柱に対して直列又は所定角度の折曲面をなすように,フェンスを円柱から2方向に向けて連結したものとされ,その連結装置は,例えば円柱と,該円柱から2方向に向けて配置したフェンスと,該フェンスの胴縁にそれぞれ配設して該胴縁から円柱方向に突設した湾曲バンドを透孔を介したボルトナットによって円柱に締着固定してこれら2方向のフェンスを円柱に連結するものとし,湾曲バンドは,円柱円弧の1/3乃至1/2の長さと,円柱外径と同一径とを有する,円柱の外周面に摺接自在としたものとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この場合,上記のとおり円柱に対して直列又は所定角度の折曲面をなして,所定敷地の外周を囲繞するようにフェンスを連結することが可能であるが,これを用いて,例えば敷地内を更に区分する区分用のフェンスを追加して,平面T字状又はY字状に3方向のフェンスを連結することは,各フェンスの胴縁位置が同高位置となるために,一般に円柱外周面に第3のフェンスの連結金具における湾曲バンドを配置するスペースを得ることができないことによって著しく困難である。
【0004】
一方,フェンス高さを変えたり,第3の連結金具における湾曲バンド位置を偏位すれば3方向のフェンスの連結それ自体は可能となるも,湾曲バンドが上下2段に位置し,締着固定の金具も上下複数に現われたりして円柱廻りの外観を損うことになり,実用性を欠く。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とする処は,平面T字状又はY字状に3方向のフェンスを,単一の円柱の同高位置において外観よく,簡易確実に連結することができる3方向フェンスの円柱連結装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は請求項1を,円柱と,該円柱から3方向に向けて配置したフェンスと,該フェンスの胴縁にそれぞれ配設して該胴縁から円柱方向に突出した湾曲バンドを円柱に締着固定して上記3方向のフェンスを円柱に連結する連結金具とを備えたフェンスの連結装置であって,上記各連結金具の湾曲バンドを,その湾曲方向中間位置において円弧半径を異径化し,先端側に径小の径小湾曲部を,後端側に径大の径大湾曲部を配置した異径湾曲状とするとともに各径小湾曲部を円柱の外周面に摺接自在とし且つ径大湾曲部と円柱の外周面間の上記異径化による空隙に径小湾曲部を挿入可能として該径小湾曲部と径大湾曲部を各連結金具間において相互に挿入重合自在としてなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし,請求項2を,請求項1の湾曲バンドにおける円弧半径の異径化を,湾曲バンドの肉厚相当分について行ってなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし,請求項3を,請求項1又は2の湾曲バンドの径小湾曲部と径大湾曲部の合計長さを円柱外周面の略1/2とした半円状とし,円弧半径の異径化をその略中央位置において行ってなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし,請求項4を,請求項1,2又は3の湾曲バンドの円柱への締着固定を,湾曲バンドの長溝を介したボルトナットによって行い且つ該長溝を径小湾曲部先端において開口し湾曲バンドの略全長に亘る開口長溝としてなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし,請求項5を,請求項3又は4の湾曲バンドを有する連結金具を,3方向のフェンスのそれぞれについて同一に共通化してなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし且つこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【0007】
【実施例】
以下実施例を示す図面に従って本発明を更に具体的に説明すれば,1は円柱,3は該円柱1から3方向に向けて配置したフェンス,5は該3方向のフェンス3を円柱1に連結する連結金具をそれぞれ示す。
【0008】
円柱1は,金属製丸パイプによるものとし,フェンス3の連結位置に,本例において上下方向の長孔とした貫通の透孔2を穿設したものを用い,またフェンス3は,本例においてそれぞれ上下に円筒状の胴縁4を備え,金属太線材を縦横格子状に配置溶着したグリッドフェンスを用いてある。
【0009】
連結金具5によるフェンス3の円柱1への連結は,該連結金具5を3方向のフェンス3における胴縁4にそれぞれ配設して該胴縁4から円柱1方向に突出した湾曲バンド10を円柱1に締着固定して行うものとしてある。
【0010】
このとき湾曲バンド10は,その湾曲方向中間位置において円弧半径を異径化し,先端側に径小の径小湾曲部13を,後端側に径大の径大湾曲部14を配置した異径湾曲状とするとともに各径小湾曲部13を円柱1の外周面に摺接自在とし且つ径大湾曲部14と円柱1の外周面間の上記異径化による空隙に径小湾曲部13を挿入可能として該径小湾曲部13と径大湾曲部14を各連結金具5間において相互に挿入重合自在としてなるものとしてあり,本例において該湾曲バンド10は,その円弧半径の異径化を,湾曲バンド10の肉厚相当分について行ってなるものとし,径小湾曲部13と径大湾曲部14の合計長さを円柱1外周面の略1/2とした半円状とし,円弧半径の異径化をその略中央位置において行ってなるものとし,また上記湾曲バンド10の円柱1への締着固定を,湾曲バンド10の長溝を介したボルトナット16,17によって行うとともに該長溝を径小湾曲部13先端において開口し湾曲バンド10の略全長に亘る開口長溝11としてなるものとし,更に本例にあってはこの湾曲バンド10を有する連結金具5を,3方向のフェンス3のそれぞれについて同一に共通化してなるものとしてある。
【0011】
即ち本例の連結金具5は,フェンス3の胴縁4にその端部から差込み挿入する正面コ字状とした挿入部6と,該挿入部6の端壁8の一端からブリッジ9を介して上記円柱1方向に突出した湾曲バンド10とを備えて金属板を折曲加工したものとしてあり,湾曲バンド10は,上記ブリッジ9から,円柱1の外径をなす外周面の略1/2の半円状を呈してその上下中間位置に先端からブリッジ9近傍に至る略全長に亘る開口長溝11を備えたものとし,またその湾曲方向の略中央位置に段部12を配し,湾曲方向中間位置の該段部12において円弧半径を,径小の25.8mmと径大の28.3mmにして,連結金具5,即ち湾曲バンド10の2.5mmの肉厚相当分について異径化したものとし,先端側に上記25.8mmの径小の径小湾曲部13を,後端側に上記28.3mmの径大の径大湾曲部14を配置することにより上記異径湾曲状としたものとしてあり,上記開口長溝11は,これを径小湾曲部13の先端において開口するものとしてある。このとき径小湾曲部13の円弧半径を,上記円柱1の外径(半径)に一致するものとしてあることにより,該径小湾曲部13はそれぞれ円柱1の外周面に面接自在とするとともに外周面に添って摺接自在となるようにする一方,共通化した各連結金具5における湾曲バンド10の径大湾曲部14と円柱1の外周面間のこの異径化による2.5mm幅にして開放後端から段部に一連に至る空隙15にそれぞれ他の連結金具5の径小湾曲部13を挿入可能として,該径小湾曲部13と径大湾曲部14を相互に挿入重合自在となるようにしてある。
【0012】
この連結金具5による円柱1への3方向のフェンス3の連結は,円柱1の外周面に各連結金具5における湾曲バンド10の径小湾曲部13を面接し,また必要に応じてこれを摺接することにより,径小湾曲部13の円柱1外周面への面接と,径小湾曲部13の径大湾曲部14への挿入重合の状態で,湾曲バンド10の開口長溝11と円柱1の透孔2に通した貫通ボルト16にナット17を締着することにより,必要に応じて円柱1の透孔の長孔範囲内で位置調整を施すようにして行ったものとしてある。
【0013】
このとき本例にあっては,図1に示される如くに,3方向のフェンス3を平面T字状とする場合,3個の連結金具5の湾曲バンド10は,その2ケ所において径小湾曲部13が径大湾曲部14に完全に挿入重合し,残余の各1ケ所の径小湾曲部13と径大湾曲部14はそれぞれ単独に位置する関係となるに至り,また一方図3に示す如くに,3方向のフェンス3を120°の平面Y字状とする場合,各径小湾曲部13が径大湾曲部14に部分的に挿入重合する関係となるに至るので,平面T字状とY字状との間で,湾曲バンド10の略全長に亘る開口長溝11の範囲で,必要に応じて3方向のフェンス3の角度を自在に設定することが可能であり,また本例にあっては湾曲バンド10の径小湾曲部10先端において開口した開口長溝11を用いたことにより,上下の位置合せのみで貫通ボルト16を該開口長溝11に受入れ自在となるから,円柱1に貫通ボルト16を通し,必要に応じてナット17を仮締着した状態で,各連結金具5を,その開口長溝11に貫通ボルト16を受入れるように円柱1に添った回動作業によって仮付けし,位置出し後にナット17の締着を行う作業手順によることができ,従って連結金具5を設置した後に貫通ボルト16を透孔,長孔,長溝等に後通しする煩雑さを解消し,貫通ボルト16を先通しした上,各連結金具5を設置する先付けの貫通ボルト16を基準とした3方向のフェンス3の極めて容易な連結作業を行うことができる。
【0014】
図中7は連結金具5の挿入部6に設けたフェンス3における縦方向の金属線材除け用の開口溝,18は,フェンス3の胴縁4において挿入部6を該胴縁4に固定する,本例において連結金具5と別構成した固定部材,19はその締着用ボルトナットである。
【0015】
図示した例は以上のとおりとしたが,本発明の実施に当っては,例えば径小湾曲部に補強リブを設けて,該径小湾曲部を挿入重合自在とするように,必要に応じて湾曲バンドの円弧半径の異径化を径大湾曲部において湾曲バンドの肉厚相当分以上として行うようにすること,湾曲バンドの径小湾曲部と径大湾曲部の合計長さを,円柱外周面の略1/2以下のものとすること,円弧半径の異径化位置を湾曲方向中間位置として径小湾曲部又は径大湾曲部側に偏位するように設定すること,3方向のフェンスについて湾曲バンドの長さ,異径化位置を変える等したフェンス毎の連結金具を用いるようにすること,連結金具の湾曲バンドの締着固定のために上記開口長溝に代えて,3方向のフェンスを所定の固定角度とするときに丸孔による透孔を用い,一方,該固定角度とするときに位置出しを行い得るように又は角度を可変とするときに調整の範囲を定めるために長孔を用いること,同じく締着固定のために円柱の透孔を丸孔とすること,これらの場合を含めて上記作業手順によらず,円柱に各連結金具を突当て状にし,径小湾曲部の円柱外周面の面接を行った後,貫通ボルトを通してナットで締着する作業手順によるものとすること,連結金具とフェンスの胴縁との関係を,上記挿入部に代えて,挿入プレート,添設プレート,被嵌部等を用いてフェンスに配設し,単独又は固定部材や固定金具を用いてこれを固定するようにすること等が可能であり,これらを含めて円柱,フェンス,その胴縁,連結金具,その湾曲バンド,その径小湾曲部,径大湾曲部の各具体的形状,材質,構造,寸法,数,これらの関係,これらに対する付加等は,上記発明の要旨に反しない限り様々に変更することができ,以上に説明したものに限らない。
【0016】
【発明の効果】
以上のとおり本発明請求項1は,円柱と,該円柱から3方向に向けて配置したフェンスと,該フェンスの胴縁にそれぞれ配設して該胴縁から円柱方向に突出した湾曲バンドを円柱に締着固定して上記3方向のフェンスを円柱に連結する連結金具とを備えたフェンスの連結装置であって,上記各連結金具の湾曲バンドを,その湾曲方向中間位置において円弧半径を異径化し,先端側に径小の径小湾曲部を,後端側に径大の径大湾曲部を配置した異径湾曲状とするとともに各径小湾曲部を円柱の外周面に摺接自在とし且つ径大湾曲部と円柱の外周面間の上記異径化による空隙に径小湾曲部を挿入可能として該径小湾曲部と径大湾曲部を各連結金具間において相互に挿入重合自在としてなることを特徴とするから,平面T字状又はY字状に3方向のフェンスを,単一の円柱の同高位置において各連結金具の湾曲べース相互を重合した位置とその締着を可能として外観よく連結するとともに構造が簡易にしてその連結を確実に行うことができ,更に必要に応じて3方向のフェンスの角度を可変とした3方向フェンスの円柱連結装置を提供することができる。
【0017】
請求項2は,請求項1の湾曲バンドにおける円弧半径の異径化を,湾曲バンドの肉厚相当分について行ってなることを特徴とするから,上記に加えて湾曲バンドの径小湾曲部の径大湾曲部への挿入重合を密接に行い,締着固定の確実性を向上し,円柱との一体化を高めて外観をより向上したものとすることができる。
【0018】
請求項3は,請求項1又は2の湾曲バンドの径小湾曲部と径大湾曲部の合計長さを円柱外周面の略1/2とした半円状とし,円弧半径の異径化をその略中央位置において行ってなることを特徴とするから,同じく上記に加えて円柱と湾曲バンドの締着固定を安定化し,長期に亘り確実に3方向のフェンスの連結を確保することができる。
【0019】
請求項4は,請求項1,2又は3の湾曲バンドの円柱への締着固定を,湾曲バンドの長溝を介したボルトナットによって行うとともに該長孔を径小湾曲部先端において開口した湾曲バンドの略全長に亘る開口長溝としてなることを特徴とするから,同じく上記に加えて連結金具を設置した後に貫通ボルトを透孔,長孔,長溝等に後通しする煩雑さを解消し,貫通ボルトを先通しした上,各連結金具を設置する先付けの貫通ボルトを基準とした3方向フェンスの極めて容易な連結作業を行うものとすることができる。
【0020】
請求項5は,請求項3又は4の湾曲バンドを有する連結金具を,3方向のフェンスのそれぞれについて同一に共通化してなることを特徴とするから,同じく上記に加えて単一種の連結金具を共通部品として用いて,作業性を向上し且つコストを低減したものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円柱とフェンスとの連結状態を示す平面図
【図2】円柱とフェンスとの連結状態を示す一方のフェンスにおける縦断面図
【図3】円柱とフェンスとの他の連結状態を示す平面図
【図4】円柱と連結金具との関係を示す分解斜視図
【図5】連結金具の斜視図
【図6】連結金具の平面図
【図7】連結金具の正面図
【符号の説明】
1 円柱
3 フェンス
4 胴縁
5 連結金具
10 湾曲バンド
11 開口長溝
13 径小湾曲部
14 径大湾曲部
15 空隙
16 ボルト
17 ナット
【産業上の利用分野】
本発明は,円柱に対して3方向のフェンスを連結するに用いる3方向フェンスの円柱連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種円柱へのフェンスの連結は,円柱に対して直列又は所定角度の折曲面をなすように,フェンスを円柱から2方向に向けて連結したものとされ,その連結装置は,例えば円柱と,該円柱から2方向に向けて配置したフェンスと,該フェンスの胴縁にそれぞれ配設して該胴縁から円柱方向に突設した湾曲バンドを透孔を介したボルトナットによって円柱に締着固定してこれら2方向のフェンスを円柱に連結するものとし,湾曲バンドは,円柱円弧の1/3乃至1/2の長さと,円柱外径と同一径とを有する,円柱の外周面に摺接自在としたものとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この場合,上記のとおり円柱に対して直列又は所定角度の折曲面をなして,所定敷地の外周を囲繞するようにフェンスを連結することが可能であるが,これを用いて,例えば敷地内を更に区分する区分用のフェンスを追加して,平面T字状又はY字状に3方向のフェンスを連結することは,各フェンスの胴縁位置が同高位置となるために,一般に円柱外周面に第3のフェンスの連結金具における湾曲バンドを配置するスペースを得ることができないことによって著しく困難である。
【0004】
一方,フェンス高さを変えたり,第3の連結金具における湾曲バンド位置を偏位すれば3方向のフェンスの連結それ自体は可能となるも,湾曲バンドが上下2段に位置し,締着固定の金具も上下複数に現われたりして円柱廻りの外観を損うことになり,実用性を欠く。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とする処は,平面T字状又はY字状に3方向のフェンスを,単一の円柱の同高位置において外観よく,簡易確実に連結することができる3方向フェンスの円柱連結装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は請求項1を,円柱と,該円柱から3方向に向けて配置したフェンスと,該フェンスの胴縁にそれぞれ配設して該胴縁から円柱方向に突出した湾曲バンドを円柱に締着固定して上記3方向のフェンスを円柱に連結する連結金具とを備えたフェンスの連結装置であって,上記各連結金具の湾曲バンドを,その湾曲方向中間位置において円弧半径を異径化し,先端側に径小の径小湾曲部を,後端側に径大の径大湾曲部を配置した異径湾曲状とするとともに各径小湾曲部を円柱の外周面に摺接自在とし且つ径大湾曲部と円柱の外周面間の上記異径化による空隙に径小湾曲部を挿入可能として該径小湾曲部と径大湾曲部を各連結金具間において相互に挿入重合自在としてなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし,請求項2を,請求項1の湾曲バンドにおける円弧半径の異径化を,湾曲バンドの肉厚相当分について行ってなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし,請求項3を,請求項1又は2の湾曲バンドの径小湾曲部と径大湾曲部の合計長さを円柱外周面の略1/2とした半円状とし,円弧半径の異径化をその略中央位置において行ってなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし,請求項4を,請求項1,2又は3の湾曲バンドの円柱への締着固定を,湾曲バンドの長溝を介したボルトナットによって行い且つ該長溝を径小湾曲部先端において開口し湾曲バンドの略全長に亘る開口長溝としてなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし,請求項5を,請求項3又は4の湾曲バンドを有する連結金具を,3方向のフェンスのそれぞれについて同一に共通化してなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置とし且つこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【0007】
【実施例】
以下実施例を示す図面に従って本発明を更に具体的に説明すれば,1は円柱,3は該円柱1から3方向に向けて配置したフェンス,5は該3方向のフェンス3を円柱1に連結する連結金具をそれぞれ示す。
【0008】
円柱1は,金属製丸パイプによるものとし,フェンス3の連結位置に,本例において上下方向の長孔とした貫通の透孔2を穿設したものを用い,またフェンス3は,本例においてそれぞれ上下に円筒状の胴縁4を備え,金属太線材を縦横格子状に配置溶着したグリッドフェンスを用いてある。
【0009】
連結金具5によるフェンス3の円柱1への連結は,該連結金具5を3方向のフェンス3における胴縁4にそれぞれ配設して該胴縁4から円柱1方向に突出した湾曲バンド10を円柱1に締着固定して行うものとしてある。
【0010】
このとき湾曲バンド10は,その湾曲方向中間位置において円弧半径を異径化し,先端側に径小の径小湾曲部13を,後端側に径大の径大湾曲部14を配置した異径湾曲状とするとともに各径小湾曲部13を円柱1の外周面に摺接自在とし且つ径大湾曲部14と円柱1の外周面間の上記異径化による空隙に径小湾曲部13を挿入可能として該径小湾曲部13と径大湾曲部14を各連結金具5間において相互に挿入重合自在としてなるものとしてあり,本例において該湾曲バンド10は,その円弧半径の異径化を,湾曲バンド10の肉厚相当分について行ってなるものとし,径小湾曲部13と径大湾曲部14の合計長さを円柱1外周面の略1/2とした半円状とし,円弧半径の異径化をその略中央位置において行ってなるものとし,また上記湾曲バンド10の円柱1への締着固定を,湾曲バンド10の長溝を介したボルトナット16,17によって行うとともに該長溝を径小湾曲部13先端において開口し湾曲バンド10の略全長に亘る開口長溝11としてなるものとし,更に本例にあってはこの湾曲バンド10を有する連結金具5を,3方向のフェンス3のそれぞれについて同一に共通化してなるものとしてある。
【0011】
即ち本例の連結金具5は,フェンス3の胴縁4にその端部から差込み挿入する正面コ字状とした挿入部6と,該挿入部6の端壁8の一端からブリッジ9を介して上記円柱1方向に突出した湾曲バンド10とを備えて金属板を折曲加工したものとしてあり,湾曲バンド10は,上記ブリッジ9から,円柱1の外径をなす外周面の略1/2の半円状を呈してその上下中間位置に先端からブリッジ9近傍に至る略全長に亘る開口長溝11を備えたものとし,またその湾曲方向の略中央位置に段部12を配し,湾曲方向中間位置の該段部12において円弧半径を,径小の25.8mmと径大の28.3mmにして,連結金具5,即ち湾曲バンド10の2.5mmの肉厚相当分について異径化したものとし,先端側に上記25.8mmの径小の径小湾曲部13を,後端側に上記28.3mmの径大の径大湾曲部14を配置することにより上記異径湾曲状としたものとしてあり,上記開口長溝11は,これを径小湾曲部13の先端において開口するものとしてある。このとき径小湾曲部13の円弧半径を,上記円柱1の外径(半径)に一致するものとしてあることにより,該径小湾曲部13はそれぞれ円柱1の外周面に面接自在とするとともに外周面に添って摺接自在となるようにする一方,共通化した各連結金具5における湾曲バンド10の径大湾曲部14と円柱1の外周面間のこの異径化による2.5mm幅にして開放後端から段部に一連に至る空隙15にそれぞれ他の連結金具5の径小湾曲部13を挿入可能として,該径小湾曲部13と径大湾曲部14を相互に挿入重合自在となるようにしてある。
【0012】
この連結金具5による円柱1への3方向のフェンス3の連結は,円柱1の外周面に各連結金具5における湾曲バンド10の径小湾曲部13を面接し,また必要に応じてこれを摺接することにより,径小湾曲部13の円柱1外周面への面接と,径小湾曲部13の径大湾曲部14への挿入重合の状態で,湾曲バンド10の開口長溝11と円柱1の透孔2に通した貫通ボルト16にナット17を締着することにより,必要に応じて円柱1の透孔の長孔範囲内で位置調整を施すようにして行ったものとしてある。
【0013】
このとき本例にあっては,図1に示される如くに,3方向のフェンス3を平面T字状とする場合,3個の連結金具5の湾曲バンド10は,その2ケ所において径小湾曲部13が径大湾曲部14に完全に挿入重合し,残余の各1ケ所の径小湾曲部13と径大湾曲部14はそれぞれ単独に位置する関係となるに至り,また一方図3に示す如くに,3方向のフェンス3を120°の平面Y字状とする場合,各径小湾曲部13が径大湾曲部14に部分的に挿入重合する関係となるに至るので,平面T字状とY字状との間で,湾曲バンド10の略全長に亘る開口長溝11の範囲で,必要に応じて3方向のフェンス3の角度を自在に設定することが可能であり,また本例にあっては湾曲バンド10の径小湾曲部10先端において開口した開口長溝11を用いたことにより,上下の位置合せのみで貫通ボルト16を該開口長溝11に受入れ自在となるから,円柱1に貫通ボルト16を通し,必要に応じてナット17を仮締着した状態で,各連結金具5を,その開口長溝11に貫通ボルト16を受入れるように円柱1に添った回動作業によって仮付けし,位置出し後にナット17の締着を行う作業手順によることができ,従って連結金具5を設置した後に貫通ボルト16を透孔,長孔,長溝等に後通しする煩雑さを解消し,貫通ボルト16を先通しした上,各連結金具5を設置する先付けの貫通ボルト16を基準とした3方向のフェンス3の極めて容易な連結作業を行うことができる。
【0014】
図中7は連結金具5の挿入部6に設けたフェンス3における縦方向の金属線材除け用の開口溝,18は,フェンス3の胴縁4において挿入部6を該胴縁4に固定する,本例において連結金具5と別構成した固定部材,19はその締着用ボルトナットである。
【0015】
図示した例は以上のとおりとしたが,本発明の実施に当っては,例えば径小湾曲部に補強リブを設けて,該径小湾曲部を挿入重合自在とするように,必要に応じて湾曲バンドの円弧半径の異径化を径大湾曲部において湾曲バンドの肉厚相当分以上として行うようにすること,湾曲バンドの径小湾曲部と径大湾曲部の合計長さを,円柱外周面の略1/2以下のものとすること,円弧半径の異径化位置を湾曲方向中間位置として径小湾曲部又は径大湾曲部側に偏位するように設定すること,3方向のフェンスについて湾曲バンドの長さ,異径化位置を変える等したフェンス毎の連結金具を用いるようにすること,連結金具の湾曲バンドの締着固定のために上記開口長溝に代えて,3方向のフェンスを所定の固定角度とするときに丸孔による透孔を用い,一方,該固定角度とするときに位置出しを行い得るように又は角度を可変とするときに調整の範囲を定めるために長孔を用いること,同じく締着固定のために円柱の透孔を丸孔とすること,これらの場合を含めて上記作業手順によらず,円柱に各連結金具を突当て状にし,径小湾曲部の円柱外周面の面接を行った後,貫通ボルトを通してナットで締着する作業手順によるものとすること,連結金具とフェンスの胴縁との関係を,上記挿入部に代えて,挿入プレート,添設プレート,被嵌部等を用いてフェンスに配設し,単独又は固定部材や固定金具を用いてこれを固定するようにすること等が可能であり,これらを含めて円柱,フェンス,その胴縁,連結金具,その湾曲バンド,その径小湾曲部,径大湾曲部の各具体的形状,材質,構造,寸法,数,これらの関係,これらに対する付加等は,上記発明の要旨に反しない限り様々に変更することができ,以上に説明したものに限らない。
【0016】
【発明の効果】
以上のとおり本発明請求項1は,円柱と,該円柱から3方向に向けて配置したフェンスと,該フェンスの胴縁にそれぞれ配設して該胴縁から円柱方向に突出した湾曲バンドを円柱に締着固定して上記3方向のフェンスを円柱に連結する連結金具とを備えたフェンスの連結装置であって,上記各連結金具の湾曲バンドを,その湾曲方向中間位置において円弧半径を異径化し,先端側に径小の径小湾曲部を,後端側に径大の径大湾曲部を配置した異径湾曲状とするとともに各径小湾曲部を円柱の外周面に摺接自在とし且つ径大湾曲部と円柱の外周面間の上記異径化による空隙に径小湾曲部を挿入可能として該径小湾曲部と径大湾曲部を各連結金具間において相互に挿入重合自在としてなることを特徴とするから,平面T字状又はY字状に3方向のフェンスを,単一の円柱の同高位置において各連結金具の湾曲べース相互を重合した位置とその締着を可能として外観よく連結するとともに構造が簡易にしてその連結を確実に行うことができ,更に必要に応じて3方向のフェンスの角度を可変とした3方向フェンスの円柱連結装置を提供することができる。
【0017】
請求項2は,請求項1の湾曲バンドにおける円弧半径の異径化を,湾曲バンドの肉厚相当分について行ってなることを特徴とするから,上記に加えて湾曲バンドの径小湾曲部の径大湾曲部への挿入重合を密接に行い,締着固定の確実性を向上し,円柱との一体化を高めて外観をより向上したものとすることができる。
【0018】
請求項3は,請求項1又は2の湾曲バンドの径小湾曲部と径大湾曲部の合計長さを円柱外周面の略1/2とした半円状とし,円弧半径の異径化をその略中央位置において行ってなることを特徴とするから,同じく上記に加えて円柱と湾曲バンドの締着固定を安定化し,長期に亘り確実に3方向のフェンスの連結を確保することができる。
【0019】
請求項4は,請求項1,2又は3の湾曲バンドの円柱への締着固定を,湾曲バンドの長溝を介したボルトナットによって行うとともに該長孔を径小湾曲部先端において開口した湾曲バンドの略全長に亘る開口長溝としてなることを特徴とするから,同じく上記に加えて連結金具を設置した後に貫通ボルトを透孔,長孔,長溝等に後通しする煩雑さを解消し,貫通ボルトを先通しした上,各連結金具を設置する先付けの貫通ボルトを基準とした3方向フェンスの極めて容易な連結作業を行うものとすることができる。
【0020】
請求項5は,請求項3又は4の湾曲バンドを有する連結金具を,3方向のフェンスのそれぞれについて同一に共通化してなることを特徴とするから,同じく上記に加えて単一種の連結金具を共通部品として用いて,作業性を向上し且つコストを低減したものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円柱とフェンスとの連結状態を示す平面図
【図2】円柱とフェンスとの連結状態を示す一方のフェンスにおける縦断面図
【図3】円柱とフェンスとの他の連結状態を示す平面図
【図4】円柱と連結金具との関係を示す分解斜視図
【図5】連結金具の斜視図
【図6】連結金具の平面図
【図7】連結金具の正面図
【符号の説明】
1 円柱
3 フェンス
4 胴縁
5 連結金具
10 湾曲バンド
11 開口長溝
13 径小湾曲部
14 径大湾曲部
15 空隙
16 ボルト
17 ナット
Claims (5)
- 円柱と,該円柱から3方向に向けて配置したフェンスと,該フェンスの胴縁にそれぞれ配設して該胴縁から円柱方向に突出した湾曲バンドを円柱に締着固定して上記3方向のフェンスを円柱に連結する連結金具とを備えたフェンスの連結装置であって,上記各連結金具の湾曲バンドを,その湾曲方向中間位置において円弧半径を異径化し,先端側に径小の径小湾曲部を,後端側に径大の径大湾曲部を配置した異径湾曲状とするとともに各径小湾曲部を円柱の外周面に摺接自在とし且つ径大湾曲部と円柱の外周面間の上記異径化による空隙に径小湾曲部を挿入可能として該径小湾曲部と径大湾曲部を各連結金具間において相互に挿入重合自在としてなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置。
- 請求項1の湾曲バンドにおける円弧半径の異径化を,湾曲バンドの肉厚相当分について行ってなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置。
- 請求項1又は2の湾曲バンドの径小湾曲部と径大湾曲部の合計長さを円柱外周面の略1/2とした半円状とし,円弧半径の異径化をその略中央位置において行ってなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置。
- 請求項1,2又は3の湾曲バンドの円柱への締着固定を,湾曲バンドの長溝を介したボルトナットによって行うとともに該長溝を径小湾曲部先端において開口し湾曲バンドの略全長に亘る開口長溝としてなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置。
- 請求項3又は4の湾曲バンドを有する連結金具を,3方向のフェンスのそれぞれについて同一に共通化してなることを特徴とする3方向フェンスの円柱連結装置。
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