JP3553675B2 - 板状ワークの切断方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は板状ワークを切断する技術に関し、特に、半導体ウエハ(以下、単にウエハという)を小片状のチップつまりペレットに分割して半導体装置を製造する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、半導体装置の製造においては、たとえば、シリコンなどの半導体からなる基板、すなわちウエハにフォトリソグラフィ技術等によって所定の半導体素子を規則的な配列で複数個同時に形成した後、ダイシングによってウエハを格子状に切断することにより、個々の半導体素子からなるペレットに分割することが行われている。
【0003】
このような切断装置は、ダイシング装置あるいはダイサなどとも言われており、20〜30μm程度の厚みの切刃を有するダイシングブレードが先端に取り付けられたスピンドルを有している。スピンドルの先端に取り付けられる円板状のブレードは、ウエハに垂直な平面内において回転し、このブレードをウエハに接触させながら水平方向に進行移動させることによって、ウエハは格子状に切断されて複数のペレットが形成される。このようなダイシングの技術については、たとえば、株式会社サイエンスフォーラム発行「最新半導体向上自動化システム」昭和59年7月25日発行、P134〜P137に記載されている。
【0004】
ウエハを切断して個々に切断されたペレットは底面が粘着シートに粘着されて固定されているため、ダイシング後もウエハの状態のときにおける相互の位置関係が維持され、ダイシング後の採取作業などがウエハの状態における個々のペレットの位置情報に基づいて正確に行われる。
【0005】
ダイシングが行われるウエハは、粘着シートからなるワークシートが貼り付けられウエハフレームとも言われる枠体を用いて保持される支持台に真空吸着により固定されるようになっており、ウエハは枠体との間に所定のスペースを形成するように粘着シートの中央部分に貼り付けられて固定される。したがって、枠体の内周面とウエハの外周面との間には、環状のスペースが形成されることになり、ブレードはこのスペース内に入り込んだ後に、反対側のスペースの位置となるまで移動して、1ラインの切断操作が終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一方、ウエハの切断効率を向上させるべく、2つのブレードを用いたデュアルスピンドル型のダイシング装置について、発明者によって検討された。その検討の結果、2つのスピンドルを同期して進行移動させるようにした場合には、ブレードが入り込むスペースは、ブレード1つ分の寸法しか確保されていないので、ブレードは枠体と干渉してしまうことになる。したがって、2つのブレードを用いる場合には、これらのブレードにより同時に切断作業を行うことができず、スループットが低下することになる。
【0007】
そこで、ワークシートとして伸縮性の高い素材により形成されたエクスパンドシートを用い、枠体のみを支持台の表面よりも引き下げて粘着シートを引き伸ばすようにすることが試みられた。この方式によれば、2つのブレードにより同時に切断作業を行うことは可能であるが、ワークシートによってペレットにはこれを水平方向にずらすような作用力が付勢されてしまい、後の採取作業においてペレットをダイレクトピックアップする際に、位置ずれのために正確にペレットをつかむことができない場合があった。
【0008】
本発明の目的は、複数のブレードを用いて効率良くウエハなどのワークを小片に切断し得るようにすることにある。
【0009】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0011】
すなわち、本発明の板状ワークの切断方法は、ワークシートを有する枠体にこの枠体に対して環状のスペースを介して前記ワークシートに保持された板状ワークを小片に切断する板状ワークの切断方法であって、先行側ブレードと追従側ブレードから成る一対のブレードを用い、前記先行側ブレードを前記板状ワークの切断開始側のスペースに接近移動し、前記先行側ブレードが前記ワークの切断終了側のスペースに向かって前記板状ワークを切断進行し、前記板状ワーク切断途中において、前記先行側ブレードに同期して進行移動する前記追従側ブレードが前記切断開始側のスペースの位置となったら前記先行側ブレードの切断進行を停止して前記追従側ブレードを前記切断開始側のスペースに接近移動し、前記先行側と追従側のそれぞれのブレードの間隔を一定に保ちながらこれらにより前記板状ワークを同時に切断進行し、前記先行側ブレードが前記切断終了側のスペース位置まで切断進行したときに前記追従側ブレードの切断進行を停止させて前記先行側ブレードを前記切断終了側のスペースから離反移動し、次いで、前記追従側ブレードを前記切断終了側のスペースまで切断進行させて前記板状ワークを切断することを特徴とする。また、本発明の板状ワークの切断方法は、前記先行側ブレードは前記板状ワークを所定の深さで切断し、前記追従側ブレードは残りの部分を切断し、前記先行側ブレードはダウンカットを行い、前記追従側ブレードはアップカットを行うようにしたことを特徴とする。
【0012】
本発明の半導体装置の製造方法は、先行側ブレードと追従側ブレードとから成る一対のブレードにより、枠体を有するワークシートにスペースを介して保持された半導体ウエハを切断することにより前記ウエハを小片状のペレットに分割する半導体装置の製造方法であって、前記一対のブレードが互いに一定の間隔を保ちながら前記ウエハの切断開始側のスペースから前記ウエハの切断終了側のスペースまで進行して前記ウエハの切断進行が行なわれるように前記ウエハに対する前記一対のブレードのX方向の位置を変化させることにより行なわれるものであり、前記先行側ブレードをZ方向に移動することにより前記ウエハの切断開始側のスペースに接近移動させ、前記先行側ブレードで前記ウエハを切断進行し、前記先行側ブレードによる切断進行の途中において前記追従側ブレードが前記切断開始側のスペースの位置となったら前記先行側ブレードの切断進行を停止して前記追従側ブレードを前記切断開始側のスペースに接近移動させ、前記先行側と追従側のそれぞれのブレードにより前記ウエハの切断進行を行い、前記先行側ブレードが前記切断終了側のスペースにまで進行したときに前記追従側ブレードの切断進行を停止させて前記先行側ブレードをZ方向に移動させて前記切断終了側のスペースから離反移動させ、次いで、前記追従側ブレードを前記切断終了側のスペースまで切断進行させて前記ウエハを切断し、その後前記一対のブレードは前記ウエハの切断開始側のスペースまで戻り1ピッチずらして前記と同様な切断操作を繰り返すことにより前記半導体ウエハを分割することを特徴とする。また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記ウエハに対して並行に複数の切断操作が完了した後に、前記ワークシートを支持する支持台を90度旋回して前記と同様な切断操作を行なうことを特徴とする。さらに本発明の半導体装置の製造方法は、前記先行側ブレードの幅は前記追従側ブレードの幅よりも大きく、前記先行側ブレードによる前記ウエハの切断深さは前記追従側ブレードによる切断深さよりも浅いことを特徴とする。
【0013】
【作用】
本発明にあっては、先行側と追従側のそれぞれのブレードをスペースに向けて接近ないし離反移動させる際には、切断進行を行わないので、枠体と板状ワークないしウエハとの間のスペースの間隔を広げることなく、ブレードと枠体、あるいはブレードとワークないしウエハとの不用意な接触が回避され、製品歩留りを高めつつワークないしウエハを小片ないし半導体装置に効率良く切断することができる。また、複数のブレードを用いることにより、二段階に分けたワークないしウエハの切断や相互に別々の部位を同時に切断することが可能となり、効率良くワークの切断、半導体装置の製造を行うことができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の板状ワークの切断装置であるダイシング装置を示す平面図であり、図2は図1の正面側の断面図である。
【0016】
板状のワークであるウエハWは、粘着性のワークシート1を有する枠体2にワークシート1に貼り付けられて保持される。ワークシート1に貼り付けられたウエハWの外周面と枠体2の内周面との間には、環状のスペースSが形成される。枠体2は支持台3に真空吸着などにより支持されるようになっており、この支持台3は枠体2を90度で割り出し回転する。なお、ワークシートとしては、伸縮性が高くない、比較的硬質のものが使用される。
【0017】
この支持台3に隣接してXYテーブル4が配置されており、このXYテーブル4はウエハWの表面に平行をなし、相互に直角をなすXYの2方向に移動自在となっている。このXYテーブル4には、2つの摺動ブロック5,6がそれぞれ上下方向つまりZ方向に摺動自在に設けられており、一方の摺動ブロック5には第1スピンドル11が回転自在に設けられ、他方の摺動ブロック6には第2スピンドル12が設けられている。第1スピンドル11は先行側スピンドルとなっており、第2スピンドル12は追従側スピンドルとなっている。これらのスピンドル11,12は相互にX方向にずれて位置している。
【0018】
それぞれのスピンドル11,12の先端には、ダイシング用のブレード13,14が装着されており、第1ブレード13は先行側ブレードとなり、第2ブレード14は追従側ブレードとなっている。それぞれの摺動ブロック5,6はXYテーブル4に設けられていることから、同期してX方向とY方向とに移動することになる。それぞれの摺動ブロック5,6は、XYテーブル4に対してウエハWの表面に垂直な方向、つまり図2において上下方向に独立して移動自在となっており、両方のスピンドル11,12も独立して上下方向に移動自在となっている。
【0019】
図示するダイシング装置では、図1および図2において、左側から右側にXYテーブル4を移動させる際にウエハWを切断しているので、第1ブレード13が先行側ブレードとなり、第2ブレードが追従側ブレードとなっているが、XYテーブル4を右側から左側に移動させる際にウエハWを切断する場合には、第2ブレード14が先行側ブレードとなり、第1ブレードが追従側ブレードとなる。
【0020】
図3はダイシング装置の制御回路を示す図であり、支持台3を回転駆動するモータ21、XYテーブル4をX方向に駆動するモータ22、Y方向に駆動するモータ23、摺動ブロック5をZ方向に駆動するモータ24、摺動ブロック6をZ方向に駆動するモータ25、およびそれぞれのブレード13,14を回転駆動するためのモータ26には、駆動制御部27から制御信号が送られて所定のタイミングでそれぞれが駆動される。
【0021】
次に、図4を参照しつつダイシング装置によりウエハWを切断する操作について説明する。
【0022】
まず、XYテーブル4を図2において右方向に進行移動させて、図4(a)に示すように、第1ブレード13を切断開始側のスペースSの真上に位置させて、XYテーブル4の進行移動を停止させる。次いで、摺動ブロック5を下降移動させて、図4(a)において二点鎖線で示すように、第1スピンドル11つまり第1ブレード13をスペースSに接近移動させる。このように、XYテーブル4の進行移動を停止させた状態で第1ブレード13を下降移動させるので、第1ブレード13はスペースSの幅を最小限としても枠体2やウエハWに接触することなく、切削開始位置に下降移動することになる。
【0023】
この状態のもとでXYテーブル4を図2において右側に進行移動させて第1ブレード13によってウエハWを切断する。この第1ブレード13は、図5(a)に示すように、幅L1 となっており、これに対応した幅で深さDだけウエハWを切断する。この切断の進行に伴って、図4(b)に示すように、第2ブレード14が切断開始側のスペースSの位置となったら、XYテーブル4の進行移動を停止して、図4(c)に示すように第2ブレード14をこのスペースSに向けて接近移動させる。進行移動の停止時間は、接近移動に要する時間であり、図示する場合には、0.1〜0.15秒程度に設定されている。
【0024】
次いで、XYテーブル4を切断進行方向に移動させて、両方のブレード13,14によってウエハWの切断を行う。したがって、図5(b)に示すように、第2ブレード14は第1ブレード13が所定の深さDだけ切断した後を、第1ブレード13よりも狭い幅L2 で完全に切断する。これにより、2つのブレード13,14による二段階の切断操作によって、図5(c)に示すように、階段状の切断面となってウエハWは切断される。
【0025】
XYテーブル4を移動させることにより、両方のブレード13,14が切断進行方向に移動するに伴って、図4(d)に示すように、第1ブレード13が切断終了側のスペースSにまで進行移動したときには、XYテーブル4を停止して両方のブレード13,14の進行を停止させる。この状態のもとで、図4(e)に示すように、摺動ブロック5を上昇移動させることにより第1ブレード13を切断終了側のスペースSから離反移動させる。
【0026】
離反移動が終了したならば、再度XYテーブル4を切断進行方向に移動させて、第1ブレード13による切断が終了した部分を第2ブレード14によって切断する。このようにして、第2ブレード14による切断作業が終了し、第2ブレード14が切断終了側のスペースSの位置まで到達したら、1ラインの切断作業が終了する。
【0027】
その後、XYテーブル4は切断開始側に戻されるとともに、XYテーブル4をY方向に1ピッチ分だけずらして、前記した切断操作が繰り返される。ウエハWに対して平行に所定の本数の切断操作が完了した後には、支持台3が90度旋回して、同様の切断操作が所定のピッチ毎に行われる。このようにして、ウエハWは格子状に切断されて、複数のペレットが形成される。
【0028】
前記ダイシング装置にあっては、第1ブレード13と第2ブレード14のいずれかをスペースSに対して接近移動させたり、離反移動させる際には、両方のブレードの進行移動を停止させるようにしたことから、その移動の際にブレード13,14は進行方向に移動しないので、スペースSの隙間寸法を可及的に狭くしても、ブレードと枠体2ないしウエハWとの不用意な接触が回避されて、高品質のペレットを効率良く切断することができる。
【0029】
図6はそれぞれのブレード13,14の回転方向を示す図であり、図示する場合には、第1ブレード13はダウンカット方向に回転させ、第2ブレード14はアップカット方向に回転させるようにしている。ダウンカットは図6(a)に示すように、ウエハWの送り方向と同一の方向にブレード13を回転させる方式であり、アップカットは、図6(b)に示すように、ウエハWの送り方向と逆の方向にブレード14を回転させる方式である。
【0030】
このように、第1ブレード13をダウンカット方向に回転させると、ウエハWの表面側はシャープな切断面となるが、切断溝の底面側はチッピングCが発生したり、割れ易くクラックが発生し易くなる。逆に第2ブレード14をアップカット方向に回転させると、ウエハWの底面側はシャープな切断面となるが、ウエハWの表面側はチッピングが発生し易くなる。しかし、第2ブレード14によるウエハWの表面側は第1ブレード13によって所定の深さDで溝が切断されているので、この溝の底面ではチッピングが発生することが防止される。
【0031】
したがって、第1ブレード13をダウンカット方向とし、第2ブレード14をアップカットとして回転させることによって、切断面の全体にはクラックの発生やチッピングの発生がなくなり、高品質の切断がなされ、製品の歩留りが向上することになる。
【0032】
図示実施例では、第1ブレード13によって所定の深さに切断した後に、残りの部分を第2ブレード14によって切断するようにしているが、それぞれを図1のY方向に所定のピッチだけずらすことにより、同時に2か所つまり2ライン分の切断を行うようにしても良い。また、両方のブレード13,14を同一の方向に回転させて、ダウンカットあるいはアップカットとしても良い。さらに、図示する場合では、1ラインの切断操作が終了した後に、XYテーブル4を開始点位置に戻して別の部分の切断を行うようにしているが、XYテーブル4を戻す際にも切断を行うようにしても良い。つまり、XYテーブル4の往復動の両方で切断を行うようにしても良く、その場合には、それぞれのブレード13,14の回転方向を往動時と復動時とで逆転させるようにしても良い。XYテーブル4を戻す場合にもウエハWの切断を行う場合には、戻し時にはブレード14が第1ブレードつまり先行側ブレードとなり、ブレード13が第2ブレードつまり追従側ブレードとなる。
【0033】
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0034】
たとえば、図示実施例にあっては、一台のダイシング装置に2つのスピンドル11,12を装着して、2つのブレード13,14によって切断を行うようにしているが、3つのスピンドルを装着するようにしても良い。その場合には、3つのブレードをX方向にずらして設けることにより、二番目のブレードは一番目のブレードに対して追従側ブレードとなるとともに、三番目のブレードに対しては先行側ブレードとなる。先行側ブレードと追従側ブレードとの関係は前記した場合と同様のタイミングで作動する。そして、ブレードの数つまりスピンドルの数は3つ以上としても良い。
【0035】
図7は比較例として、前記したようにワークシート1として伸縮性の高いエクスパンションシートを用いた場合を示す図であり、この場合には本発明の技術を適用することなく、ウエハWの切断は可能であるが、前記したようにワークシートによってウエハWの各部位にこれを水平方向にずらすような作用力が付勢されてしまい、切断後のペレットがずれることがある。
【0036】
これに対して、本発明の技術では、このような現象が発生せず、作業性が大幅に向上する。
【0037】
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその利用分野である半導体ウエハのダイシング技術に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、たとえば、板状のワークを小片に切断する場合であれば、どのようなワークに対しても適用できる。
【0038】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0039】
(1).ワークに対して同一ラインを複数回に分けて切断するような複雑な断面形状をした切断を高スループットで効率良く行うことができる。
【0040】
(2).一度の切断を複数のブレードにより効率良く行うことができ、それぞれ同一幅のブレードを用いて同時に複数の切断ラインを切断することができる。
【0041】
(3).複数のブレードを相互に異なった回転方向として、ダウンカットとアップカットとを行うことができる。
【0042】
(4).ワークを切断後に切断された小片はワークシートによってずれることがなくなり、作業性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である板状ワークの切断装置を具体化したダイシング装置を示す平面図である。
【図2】図1の正面側の断面図である。
【図3】制御回路を示すブロック図である。
【図4】(a)〜(e)はダイシング装置を用いたウエハの切断方法を示す工程図である。
【図5】(a)〜(c)は切断された後のウエハの断面形状を示す断面図である。
【図6】(a)はダウンカットによる第1ブレードの切断作業を示す断面図であり、(b)はアップカットによる第2ブレードの切断作業を示す断面図である。
【図7】比較例であるダイシング装置を示す正面側断面図である。
【符号の説明】
1 ワークシート
2 枠体
3 支持台
4 XYテーブル
5,6 摺動ブロック
11 第1スピンドル(先行側スピンドル)
12 第2スピンドル(追従側スピンドル)
13 第1ブレード(先行側ブレード)
14 第2ブレード(追従側ブレード)
21〜26 モータ
27 駆動制御部(駆動制御手段)
W ウエハ(板状ワーク)
Claims (5)
- ワークシートを有する枠体にこの枠体に対して環状のスペースを介して前記ワークシートに保持された板状ワークを小片に切断する板状ワークの切断方法であって、先行側ブレードと追従側ブレードから成る一対のブレードを用い、前記先行側ブレードを前記板状ワークの切断開始側のスペースに接近移動し、前記先行側ブレードが前記ワークの切断終了側のスペースに向かって前記板状ワークを切断進行し、前記板状ワーク切断途中において、前記先行側ブレードに同期して進行移動する前記追従側ブレードが前記切断開始側のスペースの位置となったら前記先行側ブレードの切断進行を停止して前記追従側ブレードを前記切断開始側のスペースに接近移動し、前記先行側と追従側のそれぞれのブレードの間隔を一定に保ちながらこれらにより前記板状ワークを同時に切断進行し、前記先行側ブレードが前記切断終了側のスペース位置まで切断進行したときに前記追従側ブレードの切断進行を停止させて前記先行側ブレードを前記切断終了側のスペースから離反移動し、次いで、前記追従側ブレードを前記切断終了側のスペースまで切断進行させて前記板状ワークを切断することを特徴とする板状ワークの切断方法。
- 請求項1記載の板状ワークの切断方法であって、前記先行側ブレードは前記板状ワークを所定の深さで切断し、前記追従側ブレードは残りの部分を切断し、前記先行側ブレードはダウンカットを行い、前記追従側ブレードはアップカットを行うようにしたことを特徴とする板状ワークの切断方法。
- 先行側ブレードと追従側ブレードとから成る一対のブレードにより、枠体を有するワークシートにスペースを介して保持された半導体ウエハを切断することにより前記ウエハを小片状のペレットに分割する半導体装置の製造方法であって、
前記一対のブレードが互いに一定の間隔を保ちながら前記ウエハの切断開始側のスペースから前記ウエハの切断終了側のスペースまで進行して前記ウエハの切断進行が行なわれるように前記ウエハに対する前記一対のブレードのX方向の位置を変化させることにより行なわれるものであり、
前記先行側ブレードをZ方向に移動することにより前記ウエハの切断開始側のスペースに接近移動させ、前記先行側ブレードで前記ウエハを切断進行し、前記先行側ブレードによる切断進行の途中において前記追従側ブレードが前記切断開始側のスペースの位置となったら前記先行側ブレードの切断進行を停止して前記追従側ブレードを前記切断開始側のスペースに接近移動させ、前記先行側と追従側のそれぞれのブレードにより前記ウエハの切断進行を行い、前記先行側ブレードが前記切断終了側のスペースにまで進行したときに前記追従側ブレードの切断進行を停止させて前記先行側ブレードをZ方向に移動させて前記切断終了側のスペースから離反移動させ、次いで、前記追従側ブレードを前記切断終了側のスペースまで切断進行させて前記ウエハを切断し、その後前記一対のブレードは前記ウエハの切断開始側のスペースまで戻り1ピッチずらして前記と同様な切断操作を繰り返すことにより前記半導体ウエハを分割することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項3記載の半導体装置の製造方法であって、前記ウエハに対して並行に複数の切断操作が完了した後に、前記ワークシートを支持する支持台を90度旋回して前記と同様な切断操作を行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項3または4記載の半導体装置の製造方法であって、前記先行側ブレードの幅は前記追従側ブレードの幅よりも大きく、前記先行側ブレードによる前記ウエハの切断深さは前記追従側ブレードによる切断深さよりも浅いことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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