JP3553039B2 - 工事用ラック式エレベーター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラックに噛み合うピニオンの回転によって移動する工事用ラック式エレベーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工事用ラック式エレベーターは建築工事等において、資材や人員の運搬に使用されており、駆動部として昇降機に電動機を装備し、上下方向に設置されているラックと噛み合うピニオンを駆動する構成を有している。従来の昇降機に搭載されている電動機数は昇降機の上下左右に各1台の計4台と最大限度に達しているので、運搬能力を向上させる要求に対しては電動機の出力を増強する他はない。
【0003】
しかしながら、それではエレベーターの大型化に伴い電動機も大型になるだけであり、ラックと噛み合うピニオンの面圧の上昇に対応するため、各部の強化が必要になることが構造上の問題にも関係する。このため大型化による装置の重量増大も無視できず差益が少ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に着目してなされたもので、その課題はエレべーターの大型化に伴う駆動部のコスト増を抑制することである。また本発明の他の課題はエレベーターの大型化に対して駆動部を相対的に小型化することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明は、1個の駆動軸に2個の出力ギヤを取り付け、ラックと噛み合うピニオンを2個配置するとともに、両ピニオンと2個の出力ギヤとをアイドルギヤによって結合し、1個の駆動軸の軸出力によって2個のピニオンを同時にほぼ同じトルクで駆動するようにしたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に係る工事用ラック式エレベーターは、ラックに噛み合うピニオンの回転によって移動する方式を有する大型のものである。このエレベーターは、工事現場のベース上に設置される左右2箇所のガイド柱体を有し、ガイド柱体の内方には上下方向に伸びるラックが設けてあり、左右のガイド柱体間に搬機として昇降機が位置し、昇降機に搭載する回転駆動源の回転駆動力によりピニオンを駆動する。
【0007】
昇降機は、一般構造用角形鋼管を主体として構成することができ、資材等を積載する際の荷台となる面及びその上方の空間を有し、床下に相当する部分と、天井裏に相当する部分の上下2箇所に左右各1台ずつ計4台の電動機を回転駆動源として設置することができる。電力が使用できない条件では内燃機を使用可能であり、さらに電力のほか火気も禁じられる条件では流体圧モーターも使用可能である。
【0008】
そのような回転駆動源の駆動軸には回転力の取り出しのために2個の出力ギヤを取り付ける。2個の出力ギヤは、1個の駆動軸に取り付けるが、その取り付け方は、軸出力が2個の出力ギヤに同じトルクで分配され、かつ2個の出力ギヤが同時に、等速で回転する条件さえ満たされればどのような方法でも良い。より好ましい動力の伝達方法としては、駆動軸と、ラックに噛み合う2個のピニオンとの間に緩衝機構が介在することである。ピニオンはラックと噛み合う位置に2個配置され、両ピニオンと2個の出力ギヤとをアイドルギヤによって結合する。
【0009】
1個の駆動軸の軸出力を2個のピニオンに分配することによって、ラックとピニオンの噛み合い部分の面圧がギヤ径及び歯数同一の条件では2分の1となり、無理のない動力伝達が実現する。2個のピニオンに伝えられるトルクは緩衝機構を設けた場合一時的には差を生じ得るが、緩衝機構により、高トルクを負担しているギヤの抵抗が増すと低トルクしか負担していないギヤが動き易くなり、常にトルクのバランスを取るように作用するので、2個のピニオンを駆動するトルクは事実上同じと考えて良い。
【0010】
2個のピニオンとラックとの噛み合いによる動力伝達がエレベーターの移動のために無駄なく使われるように、受圧ローラーが設けられる。受圧ローラーはピニオンとの間にてラックを挟む位置に配置され、ピニオンとラックとの噛み合いがはずれないように、噛み合い面圧の水平分力を受け止めるものであり、この場合エレベーター側つまり駆動部側に設けられる。しかし、それ以外の方法も可能であり、ピニオンとラックとの噛み合いを適切に保持できればそれで良い。なお本発明のエレベーターにおいて大型とは、従来のエレベーターの少なくとも50パーセント増又はそれに近い積載量の増加を示すものを言う。
【0011】
【実施例】
以下図示の実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。図1は、本発明に係る工事用ラック式エレベーターの全容を示しており、11は基礎、12はその上に設置されている左右のガイド柱体、13はラックであり、左右のガイド柱体12、12の内側に取り付けられている。14はガイドの柱体間に位置する昇降機即ち搬機である。この昇降機13による積載能力は従来型の2倍、例えば1t型に対して2t型とする。
【0012】
昇降機14は、それ自体の中に資材並びに人員等を積載するための荷台部15を有し、その下部及び上部に、駆動部16を設置するための構造部分が設けられている。駆動部16は下部の左右及び上部の計4箇所に設けられており、各駆動部16には各1個のモーターつまり電動機17が回転駆動源として設置されている。図2参照。
【0013】
駆動部16を構成する電動機17はいわゆるギヤードモーターから成る。この電動機17には従来の工事用ラック式エレベーターに使用されていたモーターの約2倍の軸出力があるものとする。電動機17の出力軸には駆動軸としてセンター軸18がカップリング19を介して接続され、出力軸を延長した状態となっている。センター軸18にはトルクバランスのためのカップリングとなる連結手段20が設けてあり、これによって緩衝機構が介在した動力伝達が行われる。21は軸受けを示す。
【0014】
連結手段20はセンター軸18に設けた円盤状の部分22と、そのフランジ部に通されたセンター軸18と平行なピン部分23とを有し、円盤状部分22はノックピン24でセンター軸18に、またピン部分23はキー25でフランジ部に固定されている。図3、図4参照。ピン部分23はセンター軸18を中心として一定円周上に等間隔で複数個設けられており、その両端部は、センター軸18に取り付けた前後2個の出力ギヤ26−1、26−2と繋合し、センター軸18の回転によって2個の出力ギヤ26−1、26−2を回転させることができる。各出力ギヤ26−1、26−2には1個のアイドルギヤ27−1、27−2が噛み合わせてあり、さらに、各アイドルギヤ27−1、27−2はラック13との噛み合うピニオン28−1、28−2に結合している。29は各ギヤを取り付けたギヤ軸30の軸受を示す。
【0015】
ラック13は片歯のものであり、歯と反対側は直線状のガイド部31となっており、受圧ローラー32−1、32−2がそこを転動可能である。受圧ローラー32−1、32−2はピニオン28−1、28−2との間でラックを挟む位置に配置され、昇降機側に軸支されている。2個のピニオン28−1、28−2が駆動軸(18)を挟んで並列配置を取り、かつ片歯のラック13に噛み合う構成を取るため、在来のラックと変わらない構造のラック13を使用可能であり、しかも動力伝達効率を2倍に向上することができる。なお、受圧ローラー32−1、32−2を偏芯させているのはラック13と2個のピニオン28−1、28−2の噛み合わせを調整するためである。
【0016】
また、昇降機14の駆動部周りには複数個のサイドローラー33が取り付けてある。サイドローラー33はガイド柱体12の前後部分をガイドレール34として昇降機14の移動によって転動し、昇降機14の昇降動作を安定に保つ。35は速度開閉器ピニオンであり、昇降機14の降下速度を検出し、動力回路をオンオフするために設けられている。
【0017】
このような構成を有する本発明では、昇降機内又は機外に装備されている運転制御盤を操作し(図示せず)、電動機17が作動を開始するとカップリング19からセンター軸18を経て連結手段20に動力が伝えられ、前後2個の出力ギヤ26−1、26−2で2分されたのちアイドルギヤ27−1、27−2を経てピニオン28−1、28−2に達し、ラック13と噛み合いながら回転するので、昇降機14は上昇を開始する。2個の出力ギヤ26−1、26−2への動力伝達は連結手段20を通して行われるので、2個のピニオン28−1、28−2は同時にほぼ同じトルクで駆動され、ピニオン28−1、28−2とラック13との噛み合い部における最適の面圧による動力伝達が実現する。
【0018】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成されかつ作用するものであるから、エレベーターが大型化し駆動部の出力増強が必要となる条件下において、1個の駆動部の軸出力によって2個のピニオンを同時にほぼ同じトルクで駆動することができるために、電動機などの大型化を最小限度にとどめのコストの増加を抑制することができ、また同積載量であればより小型の駆動部を充当可能であるためにコストが節減され、或いは昇降機をより小型なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明に係る工事用ラック式エレベーターの実施例を示す正面図。
(b)同上の側面図。
【図2】同上要部の拡大側面図。
【図3】駆動部の1例を示す平面説明図。
【図4】動力伝達末端部の説明図。
【符号の説明】
13 ラック
14 昇降機
16 駆動部
17 電動機
18 センター軸
20 連結手段
26−1、26−2 出力ギヤ
27−1、27−2 アイドルギヤ
28−1、28−2 ピニオン
32−1、32−2 受圧ローラー
Claims (3)
- ラックに噛み合うピニオンの回転によって移動する工事用ラック式エレベーターであって、1個の駆動軸に2個の出力ギヤを取り付け、ラックと噛み合うピニオンを2個配置するとともに、両ピニオンと2個の出力ギヤとをアイドルギヤによって結合し、1個の駆動軸の軸出力によって2個のピニオンを同時にほぼ同じトルクで駆動するようにしたことを特徴とする工事用ラック式エレベーター。
- 駆動軸には連結手段が設けてあり、連結手段はセンター軸に設けた円盤上の部分と、そのフランジ部に通されたセンター軸と平行なピン部分とを有している請求項1記載の工事用ラック式エレベーター。
- ラックは片歯のものであり、歯と反対側は直線状のガイド部となっており、受圧ローラーがそこを転動可能である請求項1又は2記載の工事用ラック式エレベーター。
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