JP3552884B2 - 重ね合わせ精度測定用パターン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、重ね合わせ精度を測定するために用いられる重ね合わせ精度測定用パターンに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路は、基板上に複数の回路パターンを積層することによって製造されているが、積層後の回路パターン間の重ね合わせ精度を測定するために、あるいは、回路パターンの形成に使用する製造装置の開発、調整を行うために、重ね合わせ精度を測定するための専用パターン(以下、重ね合わせ精度測定用パターン)を基板上に形成することが行われている。
【0003】
以下、回路パターン間の重ね合わせ精度を測定する場合を例に、図5を用いて、従来の重ね合わせ精度測定用パターンの形状、使用方法を説明する。
図示したように、従来の重ね合わせ精度測定用パターンは、2つの測定パターン51、52からなる。測定パターン51は、重ね合わせ精度を測定すべき2つの回路パターンの一方と同時に形成され、測定パターン52は、他方の回路パターンと同時に形成される。すなわち、図示した重ね合わせ精度測定用パターンは、回路パターンと測定パターンとを形成できるホトマスク(例えば、レティクルマスク)を用いたパターン転写プロセスを含むパターン形成プロセスを繰り返すことによって形成される。また、各プロセスで使用されるホトマスクは、測定パターン51として、1辺の長さが30μm程度の正方形のパターンが形成され、測定パターン52として、1辺の長さが、測定パターン51よりも数μm小さい正方形のパターンが形成されるように、かつ、2つのパターン形成プロセスが理想的な状況で実行されたときに、測定パターン52の中心が測定パターン51の中心と一致するように、設計・製造される。
【0004】
重ね合わせ精度を測定する際には、重ね合わせ精度を測定するための測定機を用いて、x1、x2、y1、y2の長さが測定される。そして、XX′方向の重ね合わせ精度(設計値からのずれ量)ΔXが、△X=(x1−x2)/2により求められ、YY′方向の重ね合わせ精度(ずれ量)ΔYが、△Y=(y1−y2)/2により求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の重ね合わせ精度測定用パターンは、2つの層間の重ね合わせ精度しか測定できないものであった。このため、多層間の重ね合わせ精度を測定する場合には、基板上の互いに異なる位置に複数の重ね合わせ精度測定用パターンを形成しなければならなかった。測定機の仕様上、数十μm角の領域内に存在するパターン間の位置関係しか測定できないので、複数の重ね合わせ精度測定用パターンが異なる位置に形成されると重ね合わせ精度の測定に時間がかかることになる。また、基板上には、通常、重ね合わせ精度測定用パターン以外のパターン(例えば、回路パターン)も形成されるので、複数の重ね合わせ精度測定用パターンによって基板上の多くのスペースが消費されてしまうのは好ましくない。
【0006】
また、2層間の重ね合わせ精度ではなく、第1層と第2層からなる部分と第3層との重ね合わせ精度(第1層の基準位置と第2層の基準位置の中心に対する第3層の基準位置のずれ量)がより重要である場合などもある。このような場合、従来は、第1層と第3層間の重ね合わせ精度を測定するための重ね合わせ精度測定用パターンと、第2層と第3層間の重ね合わせ精度を測定するための重ね合わせ精度測定用パターンとを基板上の異なる位置に形成しておき、それらの重ね合わせ精度測定用パターンを用いて第1層と第3層間の重ね合わせ精度並びに第2層と第3層間の重ね合わせ精度を求め、さらに、求めた重ね合わせ精度から目的とする重ね合わせ精度を算出するという煩雑な作業をしなければならなかった。
【0007】
そこで、本発明の課題は、多層間の重ね合わせ精度を1度に測定できる重ね合わせ精度測定用パターンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、重ね合わせ精度測定用パターンとして、互いに異なるプロセスにおいて形成される基準測定パターンと複数の測定パターンとからなり、各測定パターンと基準測定パターンとの位置関係を測定することによりX軸方向あるいはX軸と直交するY軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な基準測定パターンと複数の測定パターンとからなるパターンを用いる。
【0009】
より具体的には、重ね合わせ精度測定用パターンとして、位置関係を測定することによりX軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な、それぞれ、第1プロセスと第3プロセスにおいて形成される第1測定パターンと第3測定パターンを備えるとともに、第3測定パターンとの位置関係を測定することによりX軸方向と直交するY軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な、第2プロセスにおいて形成される第2測定パターンを備えるパターンを用いる。なお、第1ないし第3プロセスの実行順はどのようなものであっても良い。
【0010】
このような構成を有する重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、第1測定パターンと第3測定パターンとの間のX軸方向の重ね合わせ精度、第2測定パターンと第3測定パターンとの間のY軸方向の重ね合わせ精度が一度に測定できることになるので、重ね合わせ精度の測定を必要とする作業を従来よりも効率的に行えることになる。
【0011】
なお、重ね合わせ精度測定用パターンをこのような構成とする場合には、第1測定パターンを、Y軸に平行な長辺を持つ長方形状を有する、X軸方向に第1所定距離離れた2つの長方形パターンからなるものとし、第2測定パターンを、X軸に平行な長辺を持つ長方形状を有する、Y軸方向に第2所定距離離れた2つの長方形パターンからなるものとし、第3測定パターンを、X軸に平行な辺を持つ長方形状を有するものとするとともに、第1測定パターンないし第3測定パターンを、理想的な状況で第1ないし第3プロセスが実行された場合、第1ないし第3測定パターンの幾何学的な重心の位置が同じ位置となる位置関係を持つものとすることが望ましい。
【0012】
また、重ね合わせ精度測定用パターンを、位置関係を測定することによりX軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な、それぞれ、第1プロセスと第3プロセスによって形成される第1測定パターンと第3測定パターンを備えるとともに、第3測定パターンとの位置関係を測定することによりX軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な、第2プロセスによって形成される第2パターン測定を備えるパターンとしても上記課題を解決することが出来る。
【0013】
すなわち、この構成とした場合、第1測定パターンと第3測定パターンとの間のX軸方向の重ね合わせ精度、第2測定パターンと第3測定パターンとの間のX軸方向の重ね合わせ精度、第1測定パターンと第2測定パターンの中心に対する第3測定パターンのX軸方向の重ね合わせ精度が一度に測定できることになる。
【0014】
また、この構成を採用する場合、第1測定パターンが、第3測定パターンとの位置関係を測定することによりX軸方向と直交するY軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な形状を有するようにしておくとともに、第2測定パターンが、第3パターン測定との位置関係を測定することによりY軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な形状を有するようにしておくことが望ましい。
【0015】
第1、第2測定パターンの形状をこのように定めておいた場合、第1測定パターンと第2測定パターンの中心に対する第3測定パターンのY軸方向の重ね合わせ精度もが測定できる重ね合わせ精度測定用パターンが得られることになる。
【0016】
なお、そのような重ね合わせ精度測定用パターンは、例えば、第3測定パターンを、X軸に平行な辺を持つ長方形状のパターンとし、第1測定パターンと第2測定パターンを、それぞれ、Y軸方向に延びた部分とX軸方向に延びた部分とを含むL字形状のパターンとすることによって実現することが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態による重ね合わせ精度測定用パターンの構成、使用法を説明する。
【0018】
第1実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは、第1層と第3層間の所定方向の重ね合わせ精度と、第2層と第3層間の当該所定方向と直交する方向の重ね合わせ精度を測定するためのパターンである。なお、以下に説明を行う各実施形態では、“第1”、“第2”といった修飾語を、修飾される対象(層、測定パターン、膜形成用プロセス)が互いに異なるものであることを示す語として用いることにする(要するに、修飾語に含まれる数値が、膜、パターンの形成順、プロセスの実行順等を表さないものとする)。
【0019】
図1に、第1実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンの形状を示す。
第1実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは、それぞれ、第1〜第3層形成用プロセスの実行により形成される第1測定パターン11と第2測定パターン12と第3測定パターン13とからなる。
【0020】
図示してあるように、第1測定パターン11は、重ね合わせ精度を測定する方向XX′に垂直な長辺を持つ2つの合同な長方形パターン11a、11bからなる。長方形パターン11aと長方形パターン11bとは、一方の長方形パターンをその短辺の長さ方向(重ね合わせ精度を測定する方向)に平行移動すると他方の長方形パターンに重なる位置関係を有している。
【0021】
第2測定パターン12も、第1測定パターン11と同様に、短辺の長さ方向に平行移動すると他方の長方形パターンに重なる位置関係を有した2つの合同な長方形パターン12a、12bからなっている。ただし、第2測定パターン12は、YY′方向の重ね合わせ精度を測定するために用いられるパターンであるため、長方形パターン12a、12bとしては、YY′方向に垂直な長辺を有する長方形状のパターンが用いられている。そして、第3測定パターン13としては、各辺がXX′あるいはYY′方向に垂直な正方形状のパターンが用いられている。
【0022】
各測定パターンのサイズおよび他の測定パターンとの位置関係は、第1ないし第3層形成用プロセスが設計通りに実行されたとき(すなわち、各プロセスが、第1層(第1測定パターン11)と第3層(第3測定パターン13)間のずれ量、第2層(第2測定パターン12)と第3層(測定パターン13)間のずれ量が、それぞれ、“0”となる状態で実行されたとき)に形成される重ね合わせ精度測定用パターンが、図示したような構成を持つように定められる(設計される)。
【0023】
すなわち、各測定パターンは、各プロセスが設計通りに実行されたときに、第1測定パターン11の幾何学的重心(長方形パターン11a、11bの幾何学的重心間の中点)と、第2測定パターン12の幾何学的重心と、第3測定パターン13の幾何学的重心とが一致するように、かつ、各パターン間の測定に用いられる部分間に適当な間隔が存在するように、そのサイズ並びに他の測定パターンとの位置関係が定められる。なお、各パターン間の測定に用いられる部分間に適当な間隔が設けられるようにするのは、測定に用いられる部分が他のパターンの影響を受けずに形成されるようにするためである。
【0024】
また、一般の重ね合わせ精度測定機では、重ね合わせ精度を測定するために、測定対象であるパターンが、測定方向に垂直な方向にある程度の長さを有する直線部分を持っていることが必要とされるので、測定パターン13の一辺の長さ、各長方形パターンの長辺の長さは、その条件を満たすように決定される。
【0025】
なお、上記のような条件を満足させるために、第1実施形態では、長方形パターン11a、11bとして、長辺の長さLy1が20μm、短辺の長さLx1が5μmのパターンを、長方形パターン12a、12bとして、長辺の長さLx2が20μm、短辺の長さLy2が5μmのパターンを、第3測定パターン13として、各辺の長さが10μmの正方形パターンを用いている。
【0026】
次に、第1実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンを用いた重ね合わせ精度の測定手順を説明する。本重ね合わせ精度測定用パターンを用いた重ね合わせ精度の測定は、例えば、次のようにして行われる。
【0027】
まず、重ね合わせ精度測定機に、重ね合わせ精度測定用パターンが形成された基板をセットし、重ね合わせ精度の測定対象となる部分が、測定パターン13の中心を通る線分であって、長方形パターン11a、11bに対向する測定パターン13の各辺と直交する線分に重なる部分と、測定パターン13の中心を通る線分であって、長方形パターン12a、12bに対向する測定パターン13の各辺と直交する線分に重なる部分とになるように測定機を調整する。すなわち、図中に、XX′、YY′と符号を付してある線分に重なっている部分が重ね合わせ精度の測定対象となるようにする。
【0028】
次いで、線分XX′と各パターンの各辺とが交わる点の位置関係を測定することによって、長方形パターン11aの中心と測定パターン13の中心との間の長さX1と、長方形パターン11bの中心と測定パターン13の中心間の長さX2を求める。そして、求めたX1、X2、式ΔX=(X1−X2)/2を用いて、測定パターン13と測定パターン11との間のXX′方向のずれ量ΔXを求める。
【0029】
なお、既に行った説明から明らかなように、測定パターン11と測定パターン13とがXX′方向のずれ量“0”の状態で形成された場合、X1とX2は同じ値Xstd(=(Lx1+Lx2)/2)を取り、測定パターン11と測定パターン13との間のXX′方向のずれ量が△Xであった場合、X1=Xstd+△X、X2=Xstd−△Xとなるため、測定パターン13と測定パターン11間のXX′方向のずれ量ΔXが、式ΔX=(X1−X2)/2によって求められることになる。
【0030】
YY′方向に対しても同様に、Y1、Y2の測定を行い、式ΔY=(Y1−Y2)/2を用いて、測定パターン13と測定パターン12との間のYY′方向のずれ量ΔYを求める。
【0031】
このように、第1実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、第1層と第3層間の所定方向の重ね合わせ精度並びに第2層と第3層の当該所定方向と直交する方向の重ね合わせ精度を一度に測定できる。このため、本重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、多層間の重ね合わせ精度の測定を必要とする作業を従来よりも効率的に行えることになる。
【0032】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態による重ね合わせ精度測定用パターンの構成、使用法を説明する。第2実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは、第1層と第2層の中心に対する第3層の重ね合わせ精度の測定に適したパターンであり、図2に示したような構成を有する。
【0033】
すなわち、第2実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは、第1〜第3層形成用プロセスの実行により形成されるパターンである第1測定パターン21と第2測定パターン22と第3測定パターン23とからなる。
【0034】
図示してあるように、第1測定パターン21としては、重ね合わせ精度を測定すべき方向XX′に垂直な3辺と、重ね合わせ精度を測定すべき方向であり方向XX′に垂直な方向YY′に垂直な3辺を有するL字形状のパターンが用いられている。第2測定パターン22としても、同様の形状を有するパターンが用いられており、第3測定パターン23としては、各辺がXX′あるいはYY′方向に垂直な正方形状のパターンが用いられている。
【0035】
各測定パターンのサイズおよび他の測定パターンとの位置関係は、第1ないし第3層形成用プロセスが設計通りに実行されたとき(すなわち、各プロセスが、第1層(第1測定パターン21)と第3層(第3測定パターン23)間のずれ量、第2層(第2測定パターン22)と第3層(測定パターン23)間のずれ量が、それぞれ、“0”となる状態で実行されたとき)に形成される重ね合わせ精度測定用パターンが、図示したような構成を持つように定められる。
【0036】
すなわち、各測定パターンは、各プロセスが設計通りに実行されたときに、第1測定パターン21と第2測定パターン22とが2頂点で接し、第1測定パターン21と第2測定パターン22とで囲まれた領域の中心に、第3測定パターン23が位置するように、かつ、各パターン間の測定に用いられる部分間に適当な間隔が存在するように、そのサイズ並びに他の測定パターンとの位置関係が定められる。
【0037】
本実施形態では、上記のような条件を満足させるために、Lx2、Ly2がそれぞれ20μmとなり、Lx1、Lx3、Ly1、Ly3がそれぞれ5μmとなるパターンを、第1、第2測定パターンとして用い、各辺の長さが10μmの正方形パターンを、第3測定パターン23として用いている。
【0038】
この重ね合わせ精度測定用パターンを用いた重ね合わせ精度の測定は、例えば、次のようにして行われる。
まず、重ね合わせ精度測定機に、重ね合わせ精度測定用パターンが形成された基板をセットし、図中に、XX′、YY′と符号を付してある線分に重なっている部分が重ね合わせ精度の測定対象となるようにする。
【0039】
次いで、線分XX′と各パターンの各辺とが交わる点の位置関係を測定することによって、測定パターン21の幅Lx3を有する部分の中心と測定パターン23の中心との間の長さX1と、測定パターン22の幅Lx1を有する部分の中心と測定パターン23の中心との間の長さX2を求める。そして、求めたX1、X2と、式ΔX=(X1−X2)/2とを用いて、測定パターン21と測定パターン22との中心に対する測定パターン23のXX′方向のずれ量ΔXを求める。
【0040】
すなわち、既に行った説明から明らかなように、測定パターン21ないし測定パターン23がXX′方向のずれ量“0”の状態で形成された場合、X1とX2は同じ値Xstd(=(Lx1+Lx2)/2 or (Lx2+Lx3)/2)を取る。また、測定パターン21と測定パターン23との間のXX′方向のずれ量が△X11であり、測定パターン22と測定パターン23との間のXX′方向のずれ量が△X12であった場合、X1=Xstd+△X11、X2=Xstd−△X12となる。従って、式ΔX=(X1−X2)/2を用いることによって、(△X11+△X12)/2、つまり、測定パターン21と測定パターン22との中心に対する測定パターン23のXX′方向のずれ量が求められることになる。
【0041】
YY′方向に対しても同様に、図示してある長さY1、Y2の測定を行い、式ΔY=(Y1−Y2)/2を用いて、測定パターン21と測定パターン22の中心に対する測定パターン23のYY′方向のずれ量ΔYを求める。
【0042】
また、この重ね合わせ精度測定用パターンを用いる場合、2層間のずれ量は、測定値と設計値との差を算出することにより求められる。例えば、測定パターン21と測定パターン23との間のXX′方向のずれ量は、測定値X1と設計値Xstdの差を算出することによって求められ、測定パターン21と測定パターン22との間のXX′方向のずれ量は、測定パターン21の幅Lx3を有する部分の中心と測定パターン22の幅Lx1を有する部分の中心との間の長さ(“X1+X2”)と設計値(“Lx2+(Lx1+Lx3)/2”)の差を算出することによって求められる。
【0043】
このように、第2実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、各2層間の重ね合わせ精度、第1層と第2層の重ね合わせ中心に対する第3層の重ね合わせ精度を測定できる。このため、本重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、多層間の重ね合わせ精度の測定を必要とする作業を従来よりも効率的に行えることになる。
【0044】
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態による重ね合わせ精度測定用パターンの構成、使用法を説明する。第3実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは、第1層と第3層の中心に対する第5層の所定方向の重ね合わせ精度と、第2層と第4層の中心に対する第5層の当該所定方向とは直交する方向の重ね合わせ精度とが必要なときなどに使用するのに適したパターンである。
【0045】
図3に、第3実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンの形状を示す。図示してあるように、第3実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは、それぞれ、第1〜第5層形成用プロセスの実行により形成されるパターンである第1ないし第5測定パターン31〜35からなる。
【0046】
第1〜第4測定パターン31〜34としては、それぞれ、XX′あるいはYY′方向に垂直な長辺を有する長方形状のパターンが用いられており、第5測定パターン35としては、各辺がXX′あるいはYY′方向に垂直な正方形状のパターンが用いられている。
【0047】
各測定パターンのサイズおよび他の測定パターンとの位置関係は、第1ないし第5層形成用プロセスが設計通りに実行されたときに形成される重ね合わせ精度測定用パターンが、図示したような構成を持つように定められている。すなわち、各測定パターンは、各プロセスが設計通りに実行されたときに、第1ないし第4測定パターン31〜34の4長辺で閉領域が形成され、当該閉領域の中心に、第5測定パターン35が位置するように、かつ、各パターン間の測定に用いられる部分間に適当な間隔が存在するように、そのサイズ並びに他の測定パターンとの位置関係が定められる。
【0048】
なお、本実施形態では、上記のような条件を満足させるために、第1〜第4測定パターン31〜34として、それぞれ、長辺の長さが20μmであり、短辺の長さが5μmのパターンを用い、第3測定パターン13として、各辺の長さが10μmの正方形パターンを用いている。
【0049】
この重ね合わせ精度測定用パターンを用いた重ね合わせ精度の測定は、第2実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンと同様の手順で行われる。
すなわち、線分XX′と各パターンの各辺とが交わる点の位置関係を測定することによって、測定パターン33の中心と測定パターン35の中心との間の長さと、測定パターン31の中心と測定パターン35の中心との間の長さを求め、求めた長さの差の1/2を、測定パターン31と測定パターン33の中心に対する測定パターン35のXX′方向のずれ量とする。また、2パターン間のずれ量が必要である場合には、測定値と設計値の差を算出し、算出結果をずれ量とする。例えば、測定パターン33と測定パターン35との間のずれ量が必要である場合には、測定パターン33の中心と測定パターン35の中心との間の長さと設計値との差を求め、求めた値をずれ量とする。
【0050】
YY′方向に関しても同様の測定を行い、測定パターン32と測定パターン34の中心に対する測定パターン35のずれ量等を求める。
【0051】
このように、第3実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、各2層間の重ね合わせ精度、第1層と第3層の重ね合わせ中心に対する第5層の所定方向の重ね合わせ精度、第2層と第4層の重ね合わせ中心に対する第5層の当該所定方向に直交する方向の重ね合わせ精度を測定できる。このため、本重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、多層間が重ね合わせ精度の測定を必要とする作業を従来よりも効率的に行えることになる。
【0052】
<第4実施形態>
図4に、本発明の第4実施形態による重ね合わせ精度測定用パターンの形状を示す。本重ね合わせ精度測定用パターンは、重ね合わせ精度測定機の測定エリアが比較的広い場合に用いられるパターンである。
【0053】
図から明らかなように、第4実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは、第3実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンに、さらに、それぞれ、第1ないし第4測定パターン41〜44あるいは第9測定パターン49とは異なるプロセスで形成される4つの長方形状の測定パターンであって、長辺がXX′あるいはYY′方向に垂直な測定パターン45〜48を加えたものとなっている。より具体的には、第4実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンの第5測定パターン45と第7測定パターン47は、各層形成用プロセスが設計どおりに実行された場合、第9測定パターン49の中心から等距離に位置するように、その形状等が定められており、第6測定パターン46と第8測定パターン48も、各層形成用プロセスが設計どおりに実行された場合、第9測定パターン49の中心から等距離に位置するように、その形状等が定められている。なお、本実施形態では、第5ないし第8測定パターン45〜48として、20μm×5μmのパターンを用いており、各プロセスが設計通りに実行された場合、第N測定パターンと第N+4測定パターン(Nは〜4)との間に、5μmの間隔が存在するようにしてある。
【0054】
このため、本重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、第3実施形態と同様の手順で、測定パターン41と測定パターン43の中心に対する測定パターン49のXX′方向のずれ量や、測定パターン45と測定パターン47の中心に対する測定パターン49のXX′方向のずれ量、2つの測定パターン間のずれ量を測定することが出来る。また、第9測定パターン49の中心と、第1測定パターン41、第3測定パターン43、第5測定パターン45、第7測定パターン47の中心間の長さをそれぞれ求め、求めた長さと対応する設計値との差を算出し、算出した4つの差の平均を求めれば、第1測定パターン41と第3測定パターン43と第5測定パターン45と第7測定パターン47の中心に対する第9測定パターン49のずれ量を求めることも出来ることになる。
【0055】
YY′方向に関しても、同様に、各2層間のずれ量や、複数の層の中心に対するある層のずれ量を求めることが出来る。
このように、第4実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、さまざまな重ね合わせ精度を一度に測定できるため、多層間の重ね合わせ精度の測定が必要な作業を従来に比して効率的に実行できることになる。
【0056】
<変形例>
各実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは各種の変形が可能である。例えば、第1実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは、4つの長方形パターンで閉領域が形成されるものであったが、各長方形パターン間に間隙が存在するように重ね合わせ精度測定用パターンを設計しても良いことは当然である。また、第2実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンは、L字形状の測定パターンを備えたものであったが、L字形状の測定パターンの代わりに、2個の長方形パターンからなる測定パターン(L字形状の角の部分を取り除いたパターン)を用いても良い。また、第4実施形態では、測定パターン49の周りに、8個の測定パターンを配置しているが、測定機の測定エリアがより広い場合には、測定パターン49の周囲に配置する測定パターンの数をさらに増やすことも出来る。
【0057】
また、各実施形態の重ね合わせ精度測定用パターンを用いて重ね合わせ精度を測定する際に、各パターンの中心間の長さを測定する必要もなく、例えば、各パターン間の隔たり(辺間の長さ)を測定し、その測定値から重ね合わせ精度(ずれ量)を求めても良い。
【0058】
【発明の効果】
本発明の重ね合わせ精度測定用パターンを用いれば、多層間の重ね合わせ精度を一度に測定できるため、多層間の重ね合わせ精度の測定が必要とされる作業を従来に比して効率的に行えることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による重ね合わせ精度測定用パターンの平面図である。
【図2】本発明の第2実施形態による重ね合わせ精度測定用パターンの平面図である。
【図3】本発明の第3実施形態による重ね合わせ精度測定用パターンの平面図である。
【図4】本発明の第4実施形態による重ね合わせ精度測定用パターンの平面図である。
【図5】従来の重ね合わせ精度測定用パターンの平面図である。
【符号の説明】
11、21、31、41 第1測定パターン
12、22、32、42 第2測定パターン
13、23、33、43 第3測定パターン
34、44 第4測定パターン
35、45 第5測定パターン
46 第6測定パターン
47 第7測定パターン
48 第8測定パターン
49 第9測定パターン
Claims (3)
- 重ね合わせ精度を測定するために基板上に形成される重ね合わせ精度測定用パターンにおいて、
位置関係を測定することによりX軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な、それぞれ、第1プロセスと第3プロセスによって形成される第1測定パターンと第3測定パターンを備えるとともに、前記第3測定パターンとの位置関係を測定することにより前記X軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な、第2プロセスによって形成される第2測定パターンを備えることを特徴とする重ね合わせ精度測定用パターン。 - 前記第1測定パターンが前記第3測定パターンとの位置関係を測定することにより前記X軸方向と直交するY軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な形状を有し、かつ、前記第2測定パターンが前記第3測定パターンとの位置関係を測定することにより前記Y軸方向の重ね合わせ精度を測定することが可能な形状を有することを特徴とする請求項1記載の重ね合わせ精度測定用パターン。
- 前記第3測定パターンは、X軸に平行な辺を持つ長方形状のパターンであり、
前記第1測定パターンと第2測定パターンは、それぞれ、前記Y軸方向に延びた部分と前記X軸方向に延びた部分とを含むL字形状のパターンであることを特徴とする請求項2記載の重ね合わせ精度測定用パターン。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP23996997A JP3552884B2 (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 重ね合わせ精度測定用パターン |
Applications Claiming Priority (1)
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JP23996997A JP3552884B2 (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 重ね合わせ精度測定用パターン |
Publications (2)
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