JP3552404B2 - 食物洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は野菜や果物などの食物に付着している農薬、細菌、害虫などの有害な汚染物質を除去する洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の洗浄装置としては、食器の洗浄を目的とした実開平5−26051号公報に開示されているアルカリ水と酸性水を生成する装置を備えた食器洗浄機があった。この食器洗浄機は図6に示されているように、食器洗浄機の本体1の内部に洗浄槽2と、洗浄槽2の内底部に位置し洗浄用ポンプ3に回転自在に取り付けられた洗浄液を噴射する噴射体4と、アルカリ水と酸性水を生成する創水装置5が吸水管6の下流側に配設されるように構成されており、アルカリ水と酸性水は創水装置5によって生成され、前記アルカリ水が噴射体4から噴射され、洗浄槽2に収納されている食器が洗浄される。前記アルカリ水は食器に付着している汚れ物質との反応が活発であるため、こげや口紅などの洗い落とし難い汚れであっても、効果的に洗浄除去することができるとともに、アルカリ水による洗浄後酸性水を洗浄槽2に供給することによって食器を殺菌することができるようになっていた。
【0003】
また、この種の洗浄に用いられる洗浄液を得る装置としては、特開平7−132284号公報に開示されている浄化活性作用を有する水の製造方法及び製造装置があった。この装置は図7に示されているように、イオン交換樹脂7が収納された軟水生成器8と、トルマリンと酸化アルミニウムからなるトルマリン混合体9が収納されたイオン生成器10と、マイナスイオンを有する岩石11が収納された岩石収納器12が配管13によって直列に連結されるように構成されており、水道水、あるいは井戸水を軟水生成器8、イオン生成器10、岩石収納器12の順に通過させることにより、洗浄力に優れた水を製造することができるものであった。すなわち、水道水あるいは井戸水は軟水生成器8に収納されたイオン交換樹脂7によって軟水化され、次にイオン生成器10に収納されたトルマリン混合体9によって水分子に界面活性が付与され、さらに岩石収納器12に収納されたマイナスイオンを有する岩石11を通過することによって還元(マイナス電位)され、洗浄力に優れた水が製造されるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアルカリ水、酸性水の創水装置を備えた食器洗浄機で食物を洗浄する場合、食器のように微細な凹凸が少ない表面に付着している農薬や細菌などの汚染物質はアルカリ水、酸性水による分解除去が可能であるが、食物の微細な凹部に付着している前記汚染物質はアルカリ水、酸性水の洗浄水を噴射体から噴射させるだけの構成では前述の洗浄液が食物の微細な凹部に浸透しないので、完全に分解、除去できないという問題があった。
【0005】
さらに洗浄水としてアルカリ水、酸性水を用いるので、洗浄機を耐薬品性に優れた材料、部品で構成する必要があるという問題があった。
【0006】
また従来の浄化活性作用を有する水の製造装置では、軟水生成器とイオン生成器と岩石収納器で構成され、さらに野菜や果物などの食物を洗浄する場合、前述に加えて洗浄槽を備えた洗浄装置を付加する必要があり、装置自身が大きくなるという問題を有していた。
【0007】
さらに前述の軟水生成器に収納されるイオン交換樹脂、イオン生成器に収納されるトルマリン混合体、岩石収納器に収納されるマイナスイオンを有する岩石は汚れや磨耗により、性能が劣化する。したがってある期間使用すると交換する必要がありその費用も高くなるという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の食物洗浄装置は上記課題を解決するために、食物を洗浄する洗浄液を収納する洗浄槽と、前記洗浄液の酸化還元電位を低い側に制御する電位制御手段と、前記洗浄液を洗浄槽内で旋回させる旋回流発生手段と、食物を洗浄する洗浄液にシクロケイ酸塩化合物を主成分とする鉱物を含有する液体改質手段で構成したものである。
【0009】
上記発明によれば、洗浄液を酸化還元電位の制御によって還元処理し、食物への浸透性を向上させているため、食物に付着している汚染物質の溶出を促進することができるとともに、洗浄液に洗浄槽内で旋回流を発生させているため、旋回流の物理的作用により汚染物質を食物表面から容易に脱離させることができ、優れた洗浄力を得ることができる。また、液体改質手段に用いているシクロケイ酸塩化合物を主成分とする鉱物によって洗浄液に界面活性を付与することができるので食物への浸透性が一層向上し、食物表面の凹部に付着している汚染物質を容易に溶出させることができ、より短時間で優れた洗浄力を実現することができる。また、洗浄液に洗浄槽内で旋回流を発生させているため、旋回流の物理的作用により汚染物質を食物表面から容易に脱離させることができ、優れた洗浄力を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
第1の発明は、食物を洗浄する洗浄液を収納する洗浄槽と、前記洗浄液の酸化還元電位を低い側に制御する電位制御手段と、前記洗浄液を洗浄槽内で旋回させる旋回流発生手段と、食物を洗浄する洗浄液にシクロケイ酸塩化合物を主成分とする鉱物を含有する液体改質手段を有するものである。
【0011】
そして、洗浄液の酸化還元電位を低い側に制御することによって洗浄液が還元され、洗浄液の粘性が低下するため、食物への浸透性を向上させることができるとともに、液体改質手段に用いているシクロケイ酸塩化合物を主成分とする鉱物によって洗浄液に界面活性を付与することができる。したがって、上記二つの手段の相乗作用により、食物への浸透性が一層向上し、食物表面の凹部に付着している汚染物質を容易に溶出させることができ、より短時間で優れた洗浄力を実現することができる。さらに、洗浄液に洗浄槽内で旋回流を発生させているため、旋回流の物理的作用により汚染物質を食物表面から容易に脱離させることができ、優れた洗浄力を得ることができる。また、電位制御手段による洗浄液の還元処理を洗浄槽で行うことができるので、還元処理の槽を必要とせず、コンパクトな洗浄装置を実現することができる。
【0012】
第2の発明は、食物を洗浄する洗浄液を収納する洗浄槽と、前記洗浄液の酸化還元電位を低い側に制御する電位制御手段と、前記洗浄液を洗浄槽内に収納された食物に噴射する液体噴射手段と、食物を洗浄する洗浄液にシクロケイ酸塩化合物を主成分とする鉱物を含 有する液体改質手段を有するものである。
【0013】
そして、洗浄液に浸漬状態にある部分は洗浄液が電位制御手段によって還元処理され、さらに液体改質手段によって界面活性が付与されているので、洗浄液が食物に浸透し汚染物質の溶出が促進され、噴射体の噴射圧力による洗浄液の攪拌作用により、食物から汚染物質を容易に除去することができ、優れた洗浄性能を得ることができる。また、洗浄槽に設けている蓋によって洗浄液の食物洗浄装置外への飛散を防止することができるとともに、蓋が飛散した洗浄液を食物に向かって跳ね返すことができるため食物の露出部分全体の洗浄が可能となる。
【0014】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0015】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の食物洗浄装置の構成図である。また図2は食物洗浄装置における旋回流発生手段を構成する噴射体の配設位置と旋回流を示す平面図である。
【0016】
図において、14は食物を洗浄する洗浄液が収納される洗浄槽であり、洗浄槽14の側壁には食物を洗浄する洗浄液15(通常は水道水や井戸水)を供給する供給管16、洗浄槽14の底部には洗浄液15を排出する排出管17が接続されている。また供給管16と排出管17には洗浄液15の供給と排出を制御する電磁弁18、19が設けられている。20は電気エネルギーにより洗浄液15の酸化還元電位を低い側に制御する電位制御手段であり、電位制御手段20は対抗する一対の電極21を有する電圧印加装置から構成され、制御部22によって制御される。23は洗浄槽14内で洗浄液15に旋回流を発生させる旋回流発生手段であり、旋回流発生手段23は洗浄液15を噴射させる噴射体24と洗浄液15を搬送する流体ポンプ25と洗浄槽14の底部から流体ポンプ25を介して噴射体24に洗浄液15を搬送する搬送管26から構成され、噴射体24は洗浄液15の液面よりも下方に位置するように洗浄槽14の内壁に設けられている。噴射体24は図2に示すように洗浄槽14の対抗する壁面にお互いの噴射方向が直線上とならない位置に2個設けられている。27は洗浄液15に界面活性を付与する液体改質手段であり、シクロケイ酸塩化合物を主成分とする鉱物が容器に収納されている。液体改質手段27は流体ポンプ25と噴射体24を連結する搬送管26の途中に配設されており、流体ポンプ25は洗浄液15を液体改質手段27に搬送する機能を兼ねている。
【0017】
次に動作、作用について説明する。制御部22から洗浄を開始する信号が発せられると電磁弁18が作動(開)し、食物を洗浄する水道水などの洗浄液15が供給管16から洗浄槽14に供給される。洗浄液15が所定量供給されると電磁弁18が作動(閉)し、供給が停止される。次に制御部22からの信号により、電位制御手段20を構成する電極21に直流電圧が印加され、洗浄液15に電気エネルギーが加えられ還元処理される。所定時間還元処理されると制御部22の信号により旋回流発生手段23を構成する流体ポンプ25が作動し、還元処理された洗浄液15は搬送管26を流れ、液体改質手段27に搬送され、液体改質手段27を構成するシクロケイ酸塩化合物と接触し界面活性が付与される。還元処理及び界面活性が付与された洗浄液15は搬送管26を搬送され、流体ポンプ25の吐出圧力によって噴射体24から洗浄槽14内へ噴射される。洗浄槽14内では噴射体24が図2に示す位置に配設されているので、同図矢印で示すように洗浄槽14の垂直方向を軸とした旋回流が発生する。そして、あらかじめ洗浄槽14に入れられた野菜や果物などの食物の洗浄が開始される。任意に設定された洗浄時間が経過すると制御部22からの洗浄終了の信号が発せられ、流体ポンプ25が停止され、次いで排出管17に設けられた電磁弁19が作動(開)し、洗浄液15が排出管17より排出される。
【0018】
野菜や果物などの食物の表面は微細な凹凸から構成され、複雑な形状を有している。農薬や細菌などの汚染物質はそのほとんどが食物表面に付着しており、付着形態として、物理的付着(吸着)と化学的付着(吸着)の2種類に分類される。食物表面の凹部に付着している汚染物質や食物表面に化学的に付着している汚染物質を水流による物理的手段だけで洗浄除去することは難しい。
【0019】
本発明は、電位制御手段20によって食物を洗浄する洗浄液15に電気エネルギーを加えて還元処理している。具体的には洗浄槽14の壁面に設けた対抗する電極21に制御部22に設けられている直流電源から電圧を印加する。電極21の陽極側では洗浄液15に含まれる酸素や塩素などの酸化剤が反応し洗浄液15から除去されるため、洗浄液15の酸化還元電位はマイナス側にシフトする。実際に2000CCの水道水をチタン金属に白金メッキを施した電極間に15Vの直流電圧を印加し、還元処理を行ったところ、処理前の酸化還元電位が約+530mVであったのに対し、1時間の還元処理で約−200mVに低下した。なお、酸化還元電位の測定は堀場製作所製ガラス電極式水素イオン濃度計を用いた。酸化還元電位が低くなると洗浄液15の粘性が低くなり食物への浸透性が高くなるが、これは洗浄液15の表面張力が低くなることが原因と考えられる。したがって、食物表面の凹部へ洗浄液15が浸透し、そこに付着している農薬などの汚染物質を溶出し易い状態や脱離し易い状態にすることができ、通常の水道水よりも優れた洗浄性能を得ることができる。なお、洗浄液15の還元処理に使用される電極21は化学的に安定している前述のチタン金属に白金メッキを施した材料が適しているが、これに限定されるものではなく、洗浄液15に溶出しても無害な材料で構成してもよい。また電位制御手段20による洗浄液15の還元処理は消耗材料ではなく、電気エネルギーを利用しているので、長期の使用において常に安定した処理能力を実現することができる。
【0020】
また本発明は、洗浄液15を液体改質手段27を構成しているシクロケイ酸塩化合物に接触させることにより、界面活性を付与している。このシクロケイ酸塩化合物(化学組成一般式:WX33(AlSiO93(O、OH、F)4 W=Na、Ca、 X=Al、Fe3+、Li、Mg、Mn2+)は電気石と呼ばれ、この微結晶は外部からの電場を加えなくても電気分極した状態にある。これに水を接触させると電気分極作用により微弱電流が流れて水が電気分解され、エネルギー的に不安定な活性化したヒドロキシルイオン(H32-)が生成し、このヒドロキシルイオンが疎水基と親水基を有し界面活性を示すといわれている。この液体改質手段27を通過させ界面活性を付与した洗浄液15によって前述の還元処理と同様に有機物である食物表面に対し洗浄液15の濡れ性が向上するため、洗浄液15が食物表面の凹部へ浸透し、そこに付着している汚染物質を溶出し易い状態や脱離し易い状態にすることができ、優れた洗浄性能を得ることができる。また、シクロケイ酸塩化合物は化学的に安定であり、洗浄液中に化合物成分が溶解することがないので、安全性の高い食物の洗浄液を得ることができる。また、前述の電位制御手段との併用により、食物への浸透性を一層向上させることができるので、短時間で優れた洗浄性能を実現することができる。
【0021】
また本発明は、旋回流発生手段23を構成する噴射体24と流体ポンプ25の吐出圧力によって洗浄液15に洗浄槽14の垂直方向を軸とした旋回流を発生させており、この旋回流の物理的エネルギーによって食物表面に付着している汚染物質を機械的に脱離させ除去することができる。また旋回流の発生により、前述の電位制御手段20、液体改質手段27の作用を促進させることができるので、短時間で優れた洗浄性能を実現することができる。また洗浄液15に浮遊した食物は、洗浄槽14の垂直方向を軸とした旋回流の流れに乗って移動または回転するため、洗浄槽14の壁面への衝突が抑制され、食物自身の破損や傷の発生を防止することができる。本発明で適用される噴射体24は洗浄液15を勢いよく噴射させる必要性から噴射口を絞った構造が適しており、実用的には噴射ノズルが用いられる。また実施形態では噴射体24を2個使用しているが、その個数は限定されるものでなく、洗浄槽14の大きさ、形状や流体ポンプ25の能力などによって適宜選択されるものである。
【0022】
以上のように、本発明の食物洗浄装置は電位制御手段20と液体改質手段27の相乗作用によって食物に付着している汚染物質の溶出や脱離が容易な状態を実現しているとともに、旋回流発生手段23によって強固に付着している汚染物質を機械的に脱離させ除去することができ、さらに旋回流発生手段23によって発生させている旋回流が電位制御手段20と液体改質手段27の作用を促進することができるので、短時間で優れた洗浄性が得られ、衛生的で安全な食物を提供することができる。また、本発明は電位制御手段20による洗浄液15の還元処理を洗浄槽14で行うことができるので、還元処理の槽を必要とせず、コンパクトな洗浄装置を実現することができる。また、電位制御手段20及び液体改質手段27で処理された洗浄液15のpH(ペーハー)は処理前とほとんど変わらず、さらに前述の処理は洗浄液自身の性質を変化させたものであるので、洗浄槽14などの腐食の問題が軽減され、使用する材質や部品の選択幅が広くなるとともに、安全性の高い食物の洗浄液15を得ることができる。
【0023】
なお、この実施形態では電位制御手段20と液体改質手段27と旋回流発生手段23を併用した構成であるが、電位制御手段20単独、あるいは電位制御手段20と旋回流発生手段23の構成においても水道水での洗浄に比べて優れた洗浄性能を得ることができる。特に、液体改質手段27を用いない構成では消耗する部材がないため、メンテナンスを必要としない利点を有する。
【0024】
また、本発明の実施形態では電位制御手段20で洗浄液15を還元処理した後、さらに食物を洗浄しながら液体改質手段27で処理する構成としているが、電位制御手段20による還元処理時に流体ポンプ25を作動させて洗浄液15を循環させ、液体改質手段27での処理を同時に行ってもよい。
【0025】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2の食物洗浄装置の構成図である。実施例1と異なる点は電位制御手段28を流体ポンプ25と液体改質手段27を接続する搬送管26の途中に設けたことである。電位制御手段28を構成する電極29は、実施例1で述べた材料が適用される。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0026】
次に動作について説明する。制御部22から洗浄を開始する信号が発せられると電磁弁18が作動(開)し、食物を洗浄する水道水などの洗浄液15が供給管16から洗浄槽14に供給される。洗浄液15が所定量供給されると電磁弁18が作動(閉)し、供給が停止される。次に制御部22からの信号により、流体ポンプ25が作動し、洗浄液15が電位制御手段28に搬送される。同時に電位制御手段28を構成する電極29に直流電圧が印加され、洗浄液15に電気エネルギーが加えられ還元処理される。次いで洗浄液15は搬送管26を流れ、液体改質手段27に搬送され、液体改質手段27を構成するシクロケイ酸塩化合物と接触し、界面活性が付与されて洗浄槽14へ戻される。この洗浄液15の循環が所定時間経過すると制御部22の食物供給の信号が発せられ、食物が洗浄槽14に入れられる。洗浄槽14内では噴射体24が図2に示す位置に配設されているので、同図矢印で示すように洗浄槽14の垂直方向を軸とした旋回流が発生する。そして、洗浄槽14に入れられた食物の洗浄が開始される。任意に設定された洗浄時間が経過すると制御部22からの洗浄終了の信号が発せられ、流体ポンプ25が停止され、次いで排出管17に設けられた電磁弁19が作動(開)し、洗浄液15が排出管17より排出される。
【0027】
この実施形態では洗浄液15の還元処理と界面活性処理を同時に行うことができるので、実施例1よりも短時間での処理で優れた洗浄性能あるいは同じ洗浄時間では高い洗浄性能を得ることができる。また電位制御手段28を構成する電極29が還元処理槽内に密閉されているので、感電等の危険は防止され、安全性が確保される。
【0028】
なお、電位制御手段28による洗浄液15の還元処理を効率的に行うため、還元処理の間は流体ポンプ25を低流量で運転し、洗浄開始と同時に所定の圧力で運転する方が好ましい。また、この実施形態は洗浄液15の還元処理と液体改質手段27による界面活性処理を同時に実施しているが、電位制御手段28と液体改質手段27の間に三方弁を設け、別々に処理してもよい。
【0029】
(実施例3)
図4は本発明の実施例3の食物洗浄装置の構成図である。実施例1と異なる点は旋回流発生手段23を構成する噴射体24と流体ポンプ25の代わりに、駆動装置30と攪拌体31から構成される旋回流発生手段32を設けたことであり、旋回流発生手段32は洗浄槽14の底部に設けられており、駆動装置30と攪拌体31が機械的及び電気的に接続されている。また、液体改質手段27に洗浄液15を搬送するための流体ポンプ33を設けている。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0030】
次に動作、作用について説明する。制御部22から洗浄を開始する信号が発せられると電磁弁18が作動(開)し、食物を洗浄する水道水などの洗浄液15が供給管16から洗浄槽14に供給される。洗浄液15が所定量供給されると電磁弁18が作動(閉)し、供給が停止される。次に制御部22からの信号により、電位制御手段20を構成する電極21に直流電圧が印加され、洗浄液15に電気エネルギーが加えられ還元処理される。所定時間還元処理されると制御部22の信号により流体ポンプ33が作動し、還元処理された洗浄液15は搬送管26を流れ、液体改質手段27に搬送され、液体改質手段27を構成するシクロケイ酸塩化合物と接触し、界面活性が付与される。還元処理及び界面活性が付与された洗浄液15は搬送管26を搬送され、洗浄槽14に戻される。一方、流体ポンプ33の作動と同時に旋回流発生手段32を構成する駆動装置30が作動し、攪拌体31が回転することにより、洗浄槽14の垂直方向を軸とした旋回流が発生する。そして、あらかじめ洗浄槽14に入れられた食物の洗浄が開始される。任意に設定された洗浄時間が経過すると制御部22からの洗浄終了の信号が発せられ、流体ポンプ25が停止され、次いで排出管17に設けられた電磁弁19が作動(開)し、洗浄液15が排出管17より排出される。
【0031】
この実施形態では旋回流発生手段32を洗浄槽14の底部に設けることによって洗浄槽14の垂直方向を軸に回転する旋回流を実現している。この構成により、実施例1及び実施例2と同様な作用、効果を得ることができる。特に駆動装置30は電気的制御によって攪拌体31の回転速度を容易に変化させることができるので、食物の種類や大きさに対応した洗浄条件を自由に設定できる。
【0032】
(実施例4)
図5は本発明の実施例4の食物洗浄装置の構成図である。実施例1と異なる点は旋回流発生手段23の代わりに液体噴射手段34を設けていることであり、液体噴射手段23構成する洗浄液15を噴射する噴射体35が洗浄液15の液面より上部の洗浄槽14の壁面に設けられている。洗浄槽14の上部には噴射体35から噴射される洗浄液15が食物洗浄装置の外に飛散しないように蓋36が設けられている。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0033】
次に動作、作用について説明する。制御部22から洗浄を開始する信号が発せられると電磁弁18が作動(開)し、食物を洗浄する水道水などの洗浄液15が供給管16から洗浄槽14に供給される。洗浄液15が所定量供給されると電磁弁18が作動(閉)し、供給が停止される。次に制御部22からの信号により、電位制御手段20を構成する電極21に直流電圧が印加され、洗浄液15に電気エネルギーが加えられ還元処理される。所定時間還元処理されると制御部22の信号により流体噴射生手段34を構成する流体ポンプ25が作動し、還元処理された洗浄液15は搬送管26を流れ、液体改質手段27に搬送され、液体改質手段27を構成するシクロケイ酸塩化合物と接触し界面活性が付与される。還元処理及び界面活性が付与された洗浄液15は搬送管26を搬送され、流体ポンプ25の吐出圧力によって噴射体35から洗浄槽14の洗浄液15の液面に向かって噴射される。そして、あらかじめ洗浄槽14に入れられた食物の洗浄が開始される。任意に設定された洗浄時間が経過すると制御部22からの洗浄終了の信号が発せられ、流体ポンプ25が停止され、次いで排出管17に設けられた電磁弁19が作動(開)し、洗浄液15が排出管17より排出される。
【0034】
一般に野菜や果物などの食物は洗浄液15に浮遊した状態にあるので、常に食物表面の一部が露出しており、露出部分に付着している汚染物質は除去されがたい。この実施形態では洗浄液15が噴射体35から食物の露出部分に噴射される構成としているので、噴射体35から噴射される物理エネルギーによって汚染物質を機械的に除去することができる。一方、洗浄液15に浸漬状態にある部分は洗浄液15が電位制御手段20によって還元処理され、さらに液体改質手段27によって界面活性が付与されているので、洗浄液15が食物に浸透し汚染物質の溶出が促進され、噴射体35の噴射圧力による洗浄液15の攪拌作用により、食物から汚染物質を容易に除去することができ、優れた洗浄性能を得ることができる。また、洗浄槽14に設けている蓋36によって洗浄液15の食物洗浄装置外への飛散を防止することができるとともに、蓋36が飛散した洗浄液15を食物に向かって跳ね返すことができるため、食物の露出部分全体の洗浄が可能となる。
【0035】
なお、この実施形態では噴射体35を2個用いているが、噴射体35の個数は限定されるものでなく、洗浄槽14の大きさ、形状などによって適宜選択されるものである。また実施例1または実施例3で述べた旋回流発生手段を付加することにより、さらに優れた洗浄性能を得ることができる。
【0036】
なお本発明の食物洗浄装置は、食物に付着している汚染物質の除去について説明したが食物だけに限定されものでなく、食器や調理器具などの洗浄にも適用できるものである。
【0037】
【発明の効果】
以上のように第1の発明によれば、食物を洗浄する洗浄液を電位制御手段によって還元処理(酸化還元電位を低い側に制御する)し、洗浄液の粘性を低下させることができるとともに、シクロケイ酸塩化合物によって界面活性を付与することにより、有機物である食物表面に対し洗浄液の濡れ性を向上させることができるので、両者の相乗作用により、食物への洗浄液の浸透性が一層向上し、食物表面の凹部に付着している汚染物質を溶出除去及び脱離し易い状態にすることができ、短時間で優れた洗浄性能を実現することができる。これによって衛生的で安全な食物を提供することができる。また、電位制御手段による洗浄液の還元処理を洗浄槽で行うことができるので、還元処理の槽を必要とせず、コンパクトな洗浄装置を実現することができる。また、電位制御手段及び液体改質手段で処理された洗浄液のpHは処理前とほとんど変わらず、また前述の処理は洗浄液自身の性質を変化させたものであるので、洗浄槽などの腐食の問題が軽減され、使用する材質や部品の選択幅が広くなるとともに、安全性の高い食物の洗浄液を得ることができる。
【0038】
また、食物を洗浄する洗浄液に旋回流発生手段によって洗浄槽の垂直方向を軸とした旋回流を発生させているので、この旋回流の物理的エネルギーによって食物表面に付着している汚染物質を機械的に脱離させ除去することができる。また旋回流の発生により、前述の電位制御手段や液体改質手段の作用を促進させることができるので、短時間で優れた洗浄性能を実現することができる。また洗浄液に浮遊した食物は、洗浄槽の垂直方向を軸とした旋回流の流れに乗って移動または回転するため、食物の洗浄槽の壁面への衝突が抑制され、食物自身の破損や傷の発生を防止することができる。
【0039】
また、第2の発明によれば、液体噴射手段によって洗浄液が食物の露出部分に噴射される構成としているので、液体噴射手段から噴射される物理エネルギーによって汚染物質を機械的に除去することができる。一方、洗浄液に浸漬状態にある部分は洗浄液が電位制御手段によって還元処理され、さらに液体改質手段によって界面活性が付与されているので、洗浄液が食物に浸透し汚染物質の溶出が促進され、噴射体の噴射圧力による洗浄液の攪拌作用により、食物から汚染物質を容易に除去することができ、優れた洗浄性能を得ることができる。また、洗浄槽に設けている蓋によって洗浄液の食物洗浄装置外への飛散を防止することができるとともに、蓋が飛散した洗浄液を食物に向かって跳ね返すことができるため食物の露出部分全体の洗浄が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の食物洗浄装置の構成図
【図2】同食物洗浄装置の旋回流発生手段を構成する噴射体の配設位置と旋回流を示す平面図
【図3】本発明の実施例2の食物洗浄装置の構成図
【図4】本発明の実施例3の食物洗浄装置の構成図
【図5】本発明の実施例4の食物洗浄装置の構成図
【図6】従来の食器洗浄機の構成図
【図7】従来の浄化活性作用を有する水の製造装置の構成図
【符号の説明】
14 洗浄槽
20、28 電位制御手段
23、32 旋回流発生手段
27 液体改質手段
34 液体噴射手段

Claims (2)

  1. 食物を洗浄する洗浄液を収納する洗浄槽と、前記洗浄液の酸化還元電位を低い側に制御する電位制御手段と、前記洗浄液を洗浄槽内で旋回させる旋回流発生手段と、食物を洗浄する洗浄液にシクロケイ酸塩化合物を主成分とする鉱物を含有する液体改質手段で構成した食物洗浄装置。
  2. 食物を洗浄する洗浄液を収納する洗浄槽と、前記洗浄液の酸化還元電位を低い側に制御する電位制御手段と、前記洗浄液を洗浄槽内に収納された食物に噴射する液体噴射手段と、食物を洗浄する洗浄液にシクロケイ酸塩化合物を主成分とする鉱物を含有する液体改質手段で構成した食物洗浄装置。
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