JP2007075390A - 食器洗浄機 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定材料の洗浄水への混入量を維持し、所定材料が混入した洗浄水を洗浄槽内に飛散させて洗浄効果を高める。
【解決手段】洗浄水を霧化する超音波振動子13を有した霧化装置10と、溶出部材14を備え、前記霧化装置10は、前記超音波振動子13により発生する洗浄水の液柱を前記溶出部材14に照射し、前記溶出部材14の成分を洗浄水へ混入するようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、食器等の被洗浄物を洗剤水の噴射等によって洗浄する食器洗浄機に関するものである。
所定材料を洗浄水へ溶解や分散などで混入させる従来の手段として、所定材料と適当なバインダー成分とを混練して造粒した微粒子に、洗浄水を通過、暴露させて所定材料を洗浄水へ混入させる手段が知られている。例えば、洗濯機の洗浄水に用いる水道水を、セルロースをバインダー成分とする亜硫酸カルシウムの造粒した微粒子に暴露させることにより、水道水中へ亜硫酸カルシウムを溶解させて水道水中の遊離塩素を除去する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、所定材料を洗浄水へ混入させる別の手段として、殺菌成分である銀を洗浄水に銀イオンの状態で溶解させるために、銀を陽極とした電気分解装置を設け、銀に正電圧を印加することで水道水へ銀イオンを溶解させる技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−28978号公報 特開2001−276484号公報
しかしながら前記従来の技術では、所定材料をバインダー成分と混練して造粒した微粒子を用いる方法は、洗浄水への混入が経時的に安定して行えず、使用時初期には大量に混入し使用と共に混入量が著しく低下するという課題を有していた。
また、電気分解によりイオンの状態で所定材料を溶解させる方法は、電気分解のための対極となる陰極電極板や電源を設ける必要があるために高コスト化を招来し、また安定した電気分解を経時的に連続させて行うためには、周期的に電極の特性を逆転させる等の煩雑な電気的制御が必要であるといった課題を有していた。
前記従来技術の課題を解決するために、本発明の食器洗浄機は、洗浄水を霧化する超音波振動子を有した霧化装置と、溶出部材とを備え、前記霧化装置は、前記超音波振動子により発生する洗浄水の液柱を前記溶出部材に照射し、前記溶出部材の成分を洗浄水へ混入するようにしたものである。
これにより、超音波の発振エネルギーを保持する液柱で、溶出部材の成分を洗浄水へ混入することができるものであり、洗浄水の液柱が徐々に溶出部材の表面を削り出すので、使用と共に溶出部材の成分の洗浄水への混入量が減少することのないものである。
本発明の食器洗浄機は、使用と共に溶出部材の成分の洗浄水への混入量が減少することがなく維持することができるとともに、溶出部材の成分が混入した洗浄水を洗浄槽内に飛散させることができる。
第1の発明は、食器等の被洗浄物を収容する洗浄槽と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプで加圧された洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、洗浄水を霧化する超音波振動子を有した霧化装置と、溶出部材とを備え、前記霧化装置は、前記超音波振動子により発生する洗浄水の液柱を前記溶出部材に照射し、前記溶出部材の成分を洗浄水へ混入することにより、強い超音波の発振エネルギーを保持する液柱が溶出部材の表面を削りながら洗い流すと同時に、溶出部材に含まれる成分が洗浄水へ混入することとなる。従って、洗浄水の液柱が溶出部材の表面を徐々に削り出していくので、使用と共に成分の洗浄水への混入量が減少することがない。また、超音波振動子は、溶出部材が含有する成分の洗浄水への混入の手段としてのみならず、洗浄水の霧化装置として洗浄水を食器や食器洗浄機庫内へ均一に飛散させ洗浄能力などを高めるという効果も有しているので、効果に対しては低コストな食器洗浄機が実現することとなる。また、溶出部材からの成分の洗浄水への混入量を調整するためには、超音波振動子の振動時間のみを調整すればよく、それ以外の煩雑な電気的制御を必要としない。
第2の発明は、食器等の被洗浄物を収容する洗浄槽と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプで加圧された洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、洗浄水を霧化する超音波振動子を有した霧化装置と、所定材料を含有させた溶出部材を備え、前記霧化装置は、前記超音波振動子により発生する洗浄水の液柱を前記溶出部材に照射し、前記溶出部材に含有させた所定材料を洗浄水へ混入することにより、強い超音波の発振エネルギーを保持する液柱が溶出部材の表面を削りながら洗い流すと同時に、溶出部材に含まれる所定材料は洗浄水へ混入することとなる。従って、洗浄水の液柱が溶出部材の表面を徐々に削り出していくので、使用と共に所定材料の洗浄水への混入量が減少することがない。また、超音波振動子は、溶出部材が含有する所定材料の洗浄水への混入の手段としてのみならず、洗浄水の霧化装置として洗浄水を食器や食器洗浄機庫内へ均一に飛散させ洗浄能力などを高めるという効果も有しているので、効果に対しては低コストな食器洗浄機が実現することとなる。また、溶出部材からの所定材料の洗浄水への混入量を調整するためには、超音波振動子の振動時間のみを調整すればよく、それ以外の煩雑な電気的制御を必要としない。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の霧化装置は、溶出部材へ照射された洗浄水が、再び循環によって超音波振動子の振動により液柱になる構成としたことにより、溶出部材に含有させた所定材料が難溶解性である場合や、また溶出部材のバインダー成分が機械的に硬く液柱によって削り出され難い場合であっても、同一の洗浄水が繰り返し液柱として溶出部材に照射されるので、所定材料を所望量だけ洗浄水に混入させることができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明に洗浄水を加熱する加熱手段を設け、前記加熱手段により加熱された洗浄水を溶出部材に照射するようにしたことにより、洗浄水を加熱しつつ液柱として溶出部材へ照射するので、ほとんどの材料は温度上昇に対して正の膨張係数を有する(温度が上昇すると膨張する)ために、溶出部材に含有させた所定材料の洗浄水への単位時間当たりの混入量は多くなり、その結果、液柱の溶出部材への照射時間は短時間で済むこととなる。また、溶出部材に含有させた所定材料が難溶解性である場合や、また溶出部材のバインダー成分が機械的に硬く液柱によって削り出され難い場合であっても、液柱を加熱することにより溶出部材に含有させた所定材料を洗浄水に混入させることができる。
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明の溶出部材が殺菌作用を示す成分を含有することにより、例えば、殺菌作用を示す成分として銀などの金属を用いる場合、銀などの金属を含有する部材(純銀などの金属板でもよい)に洗浄水の液柱を照射するだけでよいので高コスト化や装置の大型化を招来することがない。また、銀などの金属に限らず殺菌成分を示す有機材料(例えば、ヒノキチオール)などを含有する溶出部材へ洗浄水の液柱を照射すれば、洗浄水に殺菌成分が含有されることとなるので、液柱から発生するミストとして殺菌成分が食器洗浄機の庫内に均一に行き渡り、また洗浄水の噴射により被洗浄物である食器などが殺菌されることとなる。
第6の発明は、特に、第5の発明の溶出部材は、銀または亜鉛またはこれらの少なくとも1つを有することにより、これらの部材に洗浄水の液柱を照射するだけでよいので高コスト化や装置の大型化を招来することがなく、洗浄水の噴射により被洗浄物である食器などが殺菌されることとなる。
第7の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明の洗浄水が過炭酸ナトリウムまたは過酸化水素を含有することにより、過炭酸ナトリウム(常温常湿環境下で粉末状態)は水へ溶解すると炭酸ナトリウムと過酸化水素に分離した状態になる。そして過酸化水素はその周辺に存在する物質を強力に酸化しながら酸素ガスと水に変化する。従って、溶出部材の主成分が金属である場合などには、溶出部材へ液柱として照射する洗浄水が過炭酸ナトリウムまたは過酸化水素を含有すると、過酸化水素の強力な酸化作用により金属は溶解し、溶出部材を効果的に削り出すことが可能となり、その結果、安定した所定材料の洗浄水への混入が実現する。
第8の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明の洗浄水が次亜塩素酸を含有することにより、次亜塩素酸は水中で陰イオンとして存在し、その周辺に存在する物質を強力に酸化しながら塩素イオンと酸素ガスに変化する。従って、溶出部材の主成分が金属である場合などには、溶出部材へ液柱として照射する洗浄水が次亜塩素酸を含有すると、次亜塩素酸の強力な酸化作用により金属は溶解し、溶出部材を効果的に削り出すことが可能となり、その結果、安定した所定材料の洗浄水への混入が実現する。
第9の発明は、特に、第1〜第8のいずれか1つの発明において、超音波振動子の振動により発生する液柱を溶出部材へ所定時間照射し、前記溶出部材に含有させた所定材料が混入する洗浄水を洗浄ノズルより噴射することにより、先ず、超音波振動子の振動により発生する液柱を溶出部材へ繰り返し照射するので、洗浄水には充分な量の所定材料が混入していることとなり、その後に洗浄水の噴射あるいは循環によって被洗浄物を洗浄するので、所定材料が期待する効果(殺菌・除菌、消臭、汚れの剥離、食器への撥水性付与等)は充分に発揮されることとなる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の食器洗浄機の断面図、図2は霧化装置10の断面図である。図1および図2において、予め所定量の洗剤が投入された洗浄槽1内に一定量の水が供給されると、霧化装置10内にも洗剤を含んだ一定量の水が同時に供給される。11は霧化装置10のケースで、このケース11内に洗浄槽1内の洗剤を含んだ水が供給されるよう切込み12が施されている。ケース11の内部底面には図示しない発振回路と電源によって作動する超音波振動子13が設けられ、ケース11内部に供給された水を液柱にして溶出部材14へ照射すると同時に液柱からは供給された洗剤液のミストが発生する。
超音波振動子13から発生する液柱が、所定時間溶出部材14を照射した後に、洗浄ポンプ6が始動し、洗浄水はフィルター5を通して洗浄ポンプ6に吸入され、加圧されてノズル8から噴射される。そして、ノズル8から噴射された洗浄水は、食器かご3上に載せられた食器2を洗浄した後に洗浄槽1の底部に溜まり、再び洗浄ポンプ6に吸入され洗浄槽1内を循環する。この時、ヒーター4により洗浄水を加熱昇温している。また、食器2に付着していた残菜は洗い落とされて、洗浄水と共に洗浄ポンプ6に吸入される際にフィルター5に捕獲される。洗浄終了後、排水ポンプ(図示せず)により洗浄水が機外へ排出される。
その後、再び、一定量の水が洗浄槽1内に供給されて洗浄時と同様にすすぎが行われ、すすぎ終了後再び排水が行われる。そしてヒーター4と乾燥用の送風ファン7により洗浄槽1内の食器を2を乾燥させて全工程が終了する。
本実施の形態では、食器2と洗浄槽1内部の殺菌効果を評価するために、溶出部材14として殺菌効果を有する純亜鉛の板を用いた。以下に、溶出部材14に純亜鉛の板を用いた場合の評価手順について詳細に記すが、本発明は以下に記す条件にのみ限定されるものではない。
培地にて培養した大腸菌を生理食塩水で洗い出し、菌濃度が約1000CFU/mLとなるよう調整して、それを菌液として用いた。菌液1mLを食器2と洗浄槽1の内面上部にそれぞれ塗布して初期状態の菌とした。
純亜鉛の溶出部材14の大きさは、洗浄槽1内の他の部材の動きを妨害することなく設置できるように厚み2mmで幅と長さが40mmのものを使用した。霧化装置10のケース11は合成樹脂で作成し、ケース11の内容量が約50mLとなるよう外寸が略立方体の形状とした。超音波振動子13には市販の圧電素子で厚み0.5mm、直径20mm、共振周波数が1.3MHz、消費電力が20Wのものを用いた。この圧電素子を図示しない発振回路と電源によって作動させた。
先ず、食器洗浄機専用の市販の洗剤5gを洗浄槽1内に投入し、洗浄槽1内に約3Lの水道水を供給した。なおその時、霧化装置10内にも洗剤を含んだ水道水が供給されている。
次に、図示しない電源と発振回路を用いて超音波振動子13を約20分間作動させた。その時、超音波振動子13からは液柱が発生し、純亜鉛の溶出部材14は洗剤を含んだ液柱に曝されることとなる。また、液柱の発生と同時に霧化装置からミストが発生し洗浄槽1内に広がるが、そのミストは水道水に洗剤と亜鉛が溶解したものである。
約20分間の超音波振動子13の動作の後に、ケース11内の洗浄水を約5mL採取してそれに含まれる亜鉛濃度を測定したところ約20ppmであった。一般に、亜鉛濃度が数ppm以上であれば殺菌作用を示すと言われているので、本洗浄水は充分な殺菌作用を示すと予測される。
次に、初期に食器2と洗浄槽1に塗布した菌の増減を調べるために、菌を塗布した部位を生理食塩水を含ませた綿棒で拭き取り、綿棒に付着した菌数を計測したところ約100CFUであることが分かった。初期に塗布した菌数が約1000CFUであったことから、殺菌率は約90%であることが分かった。
以上のように本実施の形態によれば、難溶解性である純亜鉛の板に超音波振動子から発生する洗浄水の液柱を照射することにより、洗浄水に殺菌性能を示すに充分な亜鉛濃度を溶解させることができ、また霧化装置からは亜鉛を含んだミストが発生して洗浄槽内に広がるので、食器や洗浄槽の広範囲にわたる均一な殺菌が実現することとなる。
図3は、本発明の他の例の霧化装置を示したものである。この霧化装置10は、溶出部材14へ照射された水柱Aがケース11内に戻されるように、溶出部材14を内側に保持したカバー15を設けたものである。溶出部材14へ照射された水は、カバー15に沿って矢印のようにケース11内に流れ、再び循環によって超音波振動子13の振動により水柱になる構成としたもので、継続してケース11内の水を溶出部材14へ照射することができるとともに、所定材料を含有した液体を霧化して洗浄槽1内へ飛散させることができる。
なお、上記の実施の形態で述べた純亜鉛の板からなる溶出部材14は、銀の板でもよい。また、他の例として、溶出部材14を構成する基体に亜鉛、銀等の所定材料を含有させたものを用いてもよい。この場合も、超音波振動子13により発生する洗浄水の液柱を前記溶出部材14に照射し、前記溶出部材14に含有させた所定材料を洗浄水へ混入することができる。
(実施の形態2)
以下に本発明の第2の実施の形態について述べる。上述の第1の実施の形態において洗浄槽1に市販の食器洗浄機専用洗剤5gを投入する代わりに、過炭酸ナトリウム(常温常湿環境下で粉末状態)3gを投入したこと以外は、第1の実施の形態と同じ部材を用いて同様の評価を行った。
過炭酸ナトリウム(投入時は粉末状態)は水に溶解すると炭酸ナトリウムと過酸化水素に分解し、更に時間が経てば過酸化水素は周囲環境の物質を酸化しながら水と酸素に分解していく。この過酸化水素の分解過程で強力な酸化作用を発現するので、溶出部材14に用いた亜鉛の様な金属を酸化作用により分解し溶解する。従って本実施の形態では、過炭酸ナトリウムが溶解した水が、超音波振動子13から液柱として純亜鉛板の溶出部材14を照射することにより、多量の亜鉛を水に溶解させることが期待される。
実際に、約20分間の超音波振動子13の動作の後に、ケース11内の洗浄水を約5mL採取してそれに含まれる亜鉛濃度を測定したところ約150ppmであり、第1の実施の形態と比較して約7〜8倍の亜鉛濃度が確認できた。
また、約20分間の超音波振動子13の動作の後に、初期に食器2と洗浄槽1に塗布した菌の増減を調べるために、菌を塗布した部位を生理食塩水を含ませた綿棒で拭き取り、綿棒に付着した菌数を計測したところ約10CFU未満であることが分かった。初期に塗布した菌数が約1000CFUであったことから、殺菌率は約99%であることが分かった。
以上のように本実施の形態の食器洗浄機によれば、難溶解性である純亜鉛板に超音波振動子から発生する過炭酸ナトリウム含有水の液柱を照射することにより、水に殺菌性能を示すに充分な亜鉛濃度を溶解させることができ、また霧化装置からは亜鉛を高濃度で含んだミストが発生して洗浄槽内に広がるので、食器や洗浄槽の広範囲にわたる均一な殺菌が実現することとなる。
(実施の形態3)
以下に本発明の第3の実施の形態について述べる。上述の第1の実施の形態において、洗浄槽1に市販の食器洗浄機専用洗剤5gを投入する代わりに、次亜塩素酸ナトリウム25wt%溶液10gを投入したこと以外は、第2の実施の形態と同じ部材を用いて同様の評価を行った。
次亜塩素酸ナトリウム溶液は純水中で次亜塩素酸(陰イオン)とナトリウムイオン(陽イオン)に電離して溶解しており、純水に不純物が混入した場合、次亜塩素酸は不純物を酸化しながら塩素イオンと酸素ガスに分解していく。この次亜塩素酸の分解過程で強力な酸化作用を発現するので、溶出部材14に用いた亜鉛の様な金属を酸化作用により分解し溶解する。従って本実施の形態では、次亜塩素酸ナトリウムが溶解した水が、超音波振動子13から液柱として純亜鉛板の溶出部材14を照射することにより、多量の亜鉛を水に溶解させることが期待される。
実際に、約20分間の超音波振動子13の動作の後に、ケース11内の洗浄水を約5mL採取してそれに含まれる亜鉛濃度を測定したところ約300ppmであり、第1の実施の形態と比較して約15倍の亜鉛濃度が確認できた。
また、約20分間の超音波振動子13の動作の後に、初期に食器2と洗浄槽1に塗布した菌の増減を調べるために、菌を塗布した部位を生理食塩水を含ませた綿棒で拭き取り、綿棒に付着した菌数を計測したところ5CFUであることが分かった。初期に塗布した菌数が約1000CFUであったことから、殺菌率は約99.5%であることが分かった。
以上のように本実施の形態の食器洗浄機によれば、難溶解性である純亜鉛の板に超音波振動子から発生する次亜塩素酸ナトリウム含有水の液柱を照射することにより、水に殺菌性能を示すに充分な亜鉛濃度を溶解させることができ、また霧化装置からは亜鉛を高濃度で含んだミストが発生して洗浄槽内に広がるので、食器や洗浄槽の広範囲にわたる均一な殺菌が実現することとなる。
(実施の形態4)
以下に本発明の第4の実施の形態について述べる。溶出部材14には第1の実施の形態と同一部材を用いて評価した。
あらかじめ市販の食器洗浄機専用洗剤を5g洗浄槽1内に投入し、その後、約3Lの水道水を洗浄槽1内に供給した。水が供給されると、霧化装置10内にも洗剤を含んだ一定量の水が同時に供給される。
次に、図示しない外部電源によって約1000Wの電力をヒーター4に投入しながら、約20分間、超音波振動子13から発生する液柱で溶出部材14を照射した。この時の水温変化をケース11内に設置した熱伝対によって測定したところ、初期水温は22℃であったが約20分間の超音波振動子の動作後はヒーター4の加熱により70℃にまで上昇していた。
培地にて培養した大腸菌を生理食塩水で洗い出し、菌濃度が約1000CFU/mLとなるよう希釈により調整して、それを菌液として用いた。菌液1mLを食器2と洗浄槽1の内面上部にそれぞれ塗布して初期状態の菌とした。
約20分間の超音波振動子13の動作の後に、ケース11内の洗浄水を約5mL採取してそれに含まれる亜鉛濃度を測定したところ約40ppmであり、洗浄水をヒーター加熱していない第1の実施の形態の場合と比較して約2倍の濃度であった。
また、初期に食器2と洗浄槽1に塗布した菌の増減を調べるために、菌を塗布した部位を生理食塩水を含ませた綿棒で拭き取り、綿棒に付着した菌数を計測したところ約50CFUであることが分かった。初期に塗布した菌数が約1000CFUであったことから、殺菌率は約95%であることが分かった。
以上のように本実施の形態によれば、難溶解性である純亜鉛の板に超音波振動子から発生する加熱した洗浄水の液柱を照射することにより、洗浄水に殺菌性能を示すに充分な亜鉛濃度を溶解させることができ、また霧化装置からは亜鉛を含んだミストが発生して洗浄槽内に広がるので、食器や洗浄槽の広範囲にわたる均一な殺菌が実現することとなる。
以上のように本発明にかかる食器洗浄機は、超音波振動子から発生する水道水等の液柱を溶出部材に照射することによって、溶出部材に含有させた所定材料を水へ混入させることができるので、殺菌に関わる用途一般また洗濯機など洗浄に関わる技術分野一般に適用できる可能性がある。
本発明の第1の実施の形態における食器洗浄機の断面図 同食器洗浄機の霧化装置の断面図 同食器洗浄機の他の霧化装置の断面図
符号の説明
1 洗浄槽
2 食器
3 食器かご
4 ヒーター
5 フィルター
6 洗浄ポンプ
7 送風ファン
8 ノズル
10 霧化装置
11 ケース
12 切込み
13 超音波振動子
14 溶出部材
15 カバー

Claims (9)

  1. 食器等の被洗浄物を収容する洗浄槽と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプで加圧された洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、洗浄水を霧化する超音波振動子を有した霧化装置と、溶出部材とを備え、前記霧化装置は、前記超音波振動子により発生する洗浄水の液柱を前記溶出部材に照射し、前記溶出部材の成分を洗浄水へ混入することを特徴とする食器洗浄機。
  2. 食器等の被洗浄物を収容する洗浄槽と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプで加圧された洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、洗浄水を霧化する超音波振動子を有した霧化装置と、所定材料を含有させた溶出部材を備え、前記霧化装置は、前記超音波振動子により発生する洗浄水の液柱を前記溶出部材に照射し、前記溶出部材に含有させた所定材料を洗浄水へ混入することを特徴とする食器洗浄機。
  3. 霧化装置は、溶出部材へ照射された洗浄水が、再び循環によって超音波振動子の振動により液柱になる構成とした請求項1または2記載の食器洗浄機。
  4. 洗浄水を加熱する加熱手段を設け、前記加熱手段により加熱された洗浄水を溶出部材に照射するようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  5. 溶出部材が殺菌作用を示す成分を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  6. 溶出部材は、銀または亜鉛またはこれらの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項5記載の食器洗浄機。
  7. 洗浄水が過炭酸ナトリウムまたは過酸化水素を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  8. 洗浄水が次亜塩素酸を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
  9. 超音波振動子の振動により発生する液柱を溶出部材へ所定時間照射し、前記溶出部材に含有させた所定材料が混入する洗浄水を洗浄ノズルより噴射することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の食器洗浄機。
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