JP3552039B2 - 収納庫 - Google Patents

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JP3552039B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オフィス用、倉庫用、家庭用等の金庫、保管用書庫、書庫室、金庫室等の収納庫の防盗構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
金庫や保管用書庫等の収納庫は、正面が開放された箱型の本体内部に貴重品や書類等の収納物を収納し、本体の開放部を開閉自在の扉や引き出し自在の抽斗等の開閉体で覆うことにより、収納物を火災や盗難より保護している。
通常の金庫では、本体開放部の囲壁の一側に扉が開閉自在に支持されており、この扉には、囲壁と係脱自在であってハンドル等の移動手段によって水平方向あるいは垂直方向に移動される閂、移動手段の操作を規制するシリンダー錠やダイヤル錠等の施錠手段が設けられている。この構成により本体の開放部を扉で閉塞させて移動手段を操作し、閂を囲壁に係合させることで扉を本体に対して固定した後に施錠手段を作動させ、移動手段の操作を規制して本体に対して扉を完全にロックしている。このとき、閂は囲壁に対して20mm程度挿入されている。
【0003】
このような収納庫としては、以下のようなものがある。
▲1▼耐火金庫
収納物を火災より保護する耐火金庫としては、本体や扉の内部に耐火材を封入して本体内部への熱の伝達を防ぐものが一般的に知られており、この耐火材にパーライトを混合したり発泡剤を混合して気泡を発生させることで耐火性を向上させる技術が知られている。この耐火金庫では、扉の外枠並びにこの外枠が填る本体開放面の囲壁の縁端を断面稲妻形状あるいは断面階段形状とし、扉の外枠と前記縁端との対向部の延べ面積を大きくすることにより本体外部から内部への火炎、熱、煙等の到達距離を長くすることで収納物を保護する、煙返しを含む煙曲げ構造が採用されている。
▲2▼防盗金庫
収納物を盗難より保護する防盗金庫としては、耐火材に金網や鋼片、高硬度の防御板等を配したものや、耐火材を覆う鉄板として厚みの大きいものを用いてハンマーによる打撃、トーチによる溶断、カッターによる切断、バールによるこじ開け等の破壊行為に対抗する構造となっている。また、施錠手段には、外力によって施錠機構が破壊された際に閂を自動的に固定する、第2の施錠機構を持ったリ・ロッキング構造(例えば実開昭59−26164号公報参照)が採用されている。
▲3▼強力金庫、超強力金庫、保管用書庫
耐火性能と防盗性能とを兼ね備えた強力金庫や超強力金庫は、上述した煙曲げ構造を備えると共に耐火材を覆う鉄板を厚くしたものや、耐火金庫の内部に防盗金庫を入れた二次庫と呼ばれるもの等がある。保管用書庫としては、耐火金庫と同様に耐火性能を有するものと耐火性能を有していないものとがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の耐火金庫では、防盗金庫と同様に耐火材に金網、鋼片、防御板等を埋設したり、これらの材質、数量、あるいは厚みを変化させることにより、破壊、溶断、切断、こじ開けに対する抵抗力を変化させることができる。このうち、最も対策の難しいこじ開けに対して抵抗力を上げる場合には、閂を複数設けることや変形しにくい高硬度の防御板を複数用いること等が考えられる。
しかし、オフィスや家庭等で通常用いられている金庫のほとんどが耐火金庫であり、複数の閂を設ける対策を施しても閂が本体に対してせいぜい20mm程度挿入されているに過ぎないため、長尺のバールを用いて閂が嵌合している本体側壁を大幅に変形させることで本体と閂との係合を簡単に外すことができ、扉が短時間で開放されてしまう。また、高硬度の防御板を複数用いる対策では、コストアップしてしまうと共に重量が大幅に増大してしまうという問題点がある。
【0005】
強力金庫、超強力金庫では、鉄板の厚みが十分に大きいためにこじ開けに対する抵抗力は十分であるが、鉄板の厚みが大きいために金庫の重量が増大してしまうと共に、通常の耐火金庫に比較して価格が大幅に増大してしまうという問題点がある。特に重量が増大してしまう(小型金庫では50kg以下程度、耐火金庫では200〜300kg程度であるのに対し強力金庫あるいは超強力金庫では800〜1000kg程度)と、壁際や梁の上などの強度の高い場所に金庫の設置場所が限定されてしまうためにレイアウト上の問題となると共に、他の場所に設置する場合には補強材を設けなくてはならず、その分コストアップしてしまう。本発明は上述の問題点を解決し、コストや重量を増大させることなく防盗性を向上させることが可能な収納庫の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、正面が開放された本体と、前記本体の開放部を開閉する扉と、前記開放部を閉じた状態で前記扉を固定する複数の閂と、前記各閂を前記扉が固定されるロック位置と前記扉の固定が解除される非ロック位置とにそれぞれ移動させる移動手段とを有する収納庫において、前記各閂が前記本体または前記扉のうちの少なくとも一方に設けられ、前記各閂がロック位置において係合する部位のうち前記各閂のうちの少なくとも2つに対応した部位に、前記各閂がロック位置を占めたとき各閂の前記係合する部位に進入した部位に対してそれぞれ係合して各閂を固定する複数の閂固定部材を具備し、前記各閂固定部材はそれぞれ対応する前記閂に対して互いに異なる方向から係合することを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の収納庫において、さらに前記各閂固定部材は前記各閂の移動と連動して移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の収納庫において、さらに前記各閂固定部材は一対のプーリーに掛け渡されたリング状移動体により一体的に移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項2または請求項3記載の収納庫において、さらに前記各閂がロック位置を占めた後に前記各閂固定部材を移動させる時差機構を有することを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項2、請求項3または請求項4記載の収納庫において、さらに前記各閂に係合した状態から前記各閂固定部材を移動させて前記各閂との係合状態を解除させる固定解除手段を有することを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の収納庫において、さらに前記固定解除手段がシリンダー錠を有することを特徴とする。
【0012】
【実施例】
図1は、本発明の第1の実施例に用いられる収納庫としての金庫1の斜視図を示している。金庫1は、本体2と扉3とから主に構成されている。
直方体あるいは立方体形状の本体2は、図2に示すように、各壁面の両面が鉄板2aで覆われており、各鉄板2a間にはセメントと水との混合物からなる耐火材2bが充填されている。本体2の正面の壁面の一部には開放部2Aが形成されており、この開放部2Aは壁面に取り付けられた複数の蝶番4で一側部を回動自在に支持された扉3によって開閉される。本体2の内部には図示しない棚板が、その配設高さを調整可能に複数設けられている。
【0013】
耐火材2bとしてはセメントと水との混合物の他、漆喰、石膏、乾式耐火材、セメントボード、セラミック、セメントにシリカゲルやゼオライト、二酸化珪素、パーライト(商品名)、ベロコーム(商品名)、あるいは他の発泡剤(2種以上の組み合わせも可)等を混合したもの、セラタイカ(商品名)、コンクリート、珪藻土、珪酸カルシウム等が挙げられる。これらは単独で用いても併用してもよく、併用する場合には、例えばセメントの内部に蝋、紙、ウレタン樹脂あるいは木材等を封入したりこれらを層状とした構成、あるいは耐火材の内部に水を包んだビニール等を封入した構成としてもよい。また、鉄板2aに代えて、アルミニウム板、ステンレス板等を含む金属板を用いてもよい。
【0014】
扉3の両面も本体2と同様に鉄板3aで覆われており、内部には本体2と同様の耐火材3bが充填されている。耐火材3bとしては耐火材2bと同様に他の物質を用いてもよい。扉3は、図2に示すように、その右側縁部を蝶番4,4によって本体2に対して回動自在に支持されており、開放部2Aを開閉可能に構成されている。扉3には、図1、図2に示すように、開放部2Aを閉じた状態で扉3を本体2に対して固定するための閂5,6,7,8(図3参照)、各閂5,6,7,8を移動させるためのハンドル9、ハンドル9の作動を固定するダイヤル錠10及びシリンダー錠11が設けられている。本体2と扉3との嵌合部12a,12bは、それぞれ断面稲妻形状を呈すべく折り返した形に構成されており、いわゆる煙曲げ構造を呈している。
【0015】
扉3の外側にはハンドル9が回動自在に取り付けられており、扉3の内側には、ハンドル9と接続され各閂5,6,7,8を図3に示す非ロック位置と図4に示すロック位置とに移動させるための移動手段13が配設されている。各閂5,6,7,8及び移動手段13は扉3の内側に取り付けられたケース14の内部に収納されており、ケース14には、各閂5,6,7,8の先端部を外部に臨ませるための図示しない開口が形成されている。またケース14には、扉3が開放されたときに移動手段13が露呈しないようにその内部を覆い隠すカバー15がネジ止め等によって取り付けられている。
【0016】
移動手段13は、図3に示すように、ハンドル9と、その一端にハンドル9の軸部9aを取り付けられ、他端にピン16aを一体的に有する作動板16と、一端をピン16aに係合された補助板17と、一端に閂7が取り付けられた連結板18と、ケース14の内面に植設された支軸19に回動自在に支持された円板20と、支軸19の下方に位置するケース14の内面に植設された支軸21に回動自在に支持された半円板22とから主に構成されている。
円板20には、補助板17、連結板18、一端に閂5が取り付けられた走り板23が取り付けられている。補助板17はその他端をピン24によって、連結板18はその中程の部位をピン25によって、走り板23はその他端をピン26によってそれぞれ回動自在に取り付けられている。円板20の周囲の一部には切欠20aが形成されており、この切欠20aにはケース14の内面に植設されたストッパーピン27が係合している。円板20は、ストッパーピン27によって支軸19を中心とした回動角度を規制されている。
半円板22には、連結板18、一端に閂6が取り付けられた走り板28、一端に閂8が取り付けられた走り板29が取り付けられている。連結板18はその他端をピン30によって、走り板28はその他端をピン31によって、走り板29はその他端をピン32によってそれぞれ回動自在に取り付けられている。
【0017】
直径9〜75mm程度、多くは16mmあるいは20mm程度の丸棒からなる各閂5,6,7,8は、走り板23、走り板28、連結板18、走り板29の端部に溶接、リベット、ネジ止め等によって固着されている。各閂5,6,7,8の先端は、見栄えを向上させるため、扉3が開放されたときにケース14の側面と同一面を形成すべく斜めに形成されている。また、各閂5,6の先端部寄りには、それぞれ貫通孔5a,6aが形成されている。
【0018】
連結板18の中程よりも他端部寄りの部位には、十分な強度を有するL字形状の係合板33が、曲折部33aを金庫1の外部側に向けた状態で固着されている。その上方の部位には他端をケース14の内面に固着された引張ばね34の一端が取り付けられており、連結板18には図3において上方への付勢力が付与されている。連結板18の図3において左方には戻し板35が配設されている。十分な強度を有する板材からなる戻し板35はほぼ中央に長穴35aを有しており、ケース14の内面に植設されたピン36に長穴35aを係合されることで左右方向に移動自在に支持されている。戻し板35の一端には切欠35bが形成されており、他端には突出板37が位置調整可能に取り付けられている。戻し板35は、各閂5,6,7,8が非ロック位置を占めたときに、切欠35bよりも先端寄りの先端底部35cを曲折部33aの上面に当接させ、突出板37の先端をケース14の蝶番4側の側面から所定量xだけ突出させるように構成されている。戻し板35には他端をケース14の内面に固着された引張ばね38の一端が取り付けられており、戻し板35には図3において左方への付勢力が付与されている。切欠35bは先端底部35cにつながる部位がその開口を狭める向きに傾斜して形成され、各閂5,6,7,8がロック位置を占めたときに曲折部33aを収納可能となる深さに形成されている。
【0019】
円板20には、ピン26によって走り板23と共に施錠板39の先端角部が回動自在に取り付けられている。施錠板39は2箇所の長穴39aを有しており、各長穴39aにケース14内に植設されたピン40を係合されることにより、円板20の回転に伴って左右方向に移動自在に構成されている。施錠板39には、各閂5,6,7,8がロック位置を占めたときに、ダイヤル錠10の施錠片が嵌入可能な図示しない穴部が形成されている。
【0020】
連結板18のほぼ中央部には、ケース14内に植設されたピン41によってその曲折部を回動自在に支持されたL字板42の一端がピン43によって回動自在に取り付けられている。L字板42の他端には突起42aが植設されており、この突起42aには図3において連結板18の右方に配置された押し出し板44に形成された長穴44aが係合している。また突起42aには、一端をケース14の内部に固着された引張ばね48の他端が取り付けられており、L字板42には図3においてピン41を中心として反時計回りの回動付勢力が付与されている。押し出し板44はその先端44bの下部に切欠部44cを有している。
押し出し板44の下方には、ケース14内に植設されたピン45によってそのほぼ中央部を回動自在に支持された解除板46が配設されている。解除板46の一端部寄りには2個の突起46a,46bが一体的に形成されており、各突起46a,46b間に押し出し板44が挟持されている。
【0021】
解除板46の下方には接続板47が配設されている。接続板47はその一端部寄りに長穴47aを有しており、ケース14内に植設されたピン49によって支持されている。接続板47の他端部はピン50によって解除板46の他端部と回動自在に接続されている。また接続板47の一端には、他端をケース14内部に取り付けられた引張ばね54の一端が取り付けられている。
接続板47の長穴47a形成位置近傍の位置には作動板51の他端がピン52によって回動自在に取り付けられている。作動板51の一端はケース14内に植設されたピン53によって回動自在に支持されており、そのほぼ中央部には長穴51aが形成されている。長穴51aには、シリンダー錠11に設けられ施錠片11b(図6参照)と一体的に移動する突起11aが係合している。
【0022】
本体2の、各閂5,6のロック位置と対応する位置には、図2に示すように、ケース14より突出した各閂5,6の先端部を収納するための収納部2Bが形成されている。収納部2Bの各閂5,6の入口側には鉄板2aよりも十分に厚い鉄板2cが配設されており、この鉄板2cには各閂5,6よりも若干大きく形成され各閂5,6が通過可能な穴2dが穿設されている。また本体2には、収納部2Bと同様に構成された、各閂7,8の先端部を収納する図示しない収納部が形成されている。
【0023】
収納部2Bの内部には、図3に示すように、一対のプーリー55,56が配設されている。各プーリー55,56は本体2の内部に植設された支軸55a,56aにそれぞれ回転自在に支持されており、各プーリー55,56間にはリング状移動体としての無端ワイヤー57が掛け渡されている。無端ワイヤー57には移動板58、閂固定部材59,60、錘61が取り付けられている。
三角形状を呈する移動板58は、一頂部を下に一辺を上にした態様で配設されており、下に位置する頂部を本体2に植設されたピン62によって回動自在に支持され、右上に位置する頂部を取付ピン63によって無端ワイヤー57の右側部分に取り付けられている。また移動板58の左上に位置する頂部には、突起58aが一体的に形成されている。突起58aは、先端44bと対向する位置に設けられている。
【0024】
移動板58よりも上方の部位には閂固定部材59が配設されている。先端が鋭角状に形成されたL型の棒材からなる閂固定部材59は、取付ピン64によって先端が上を向く態様で無端ワイヤー57の左側部分に取り付けられており、その先端部を本体2に取り付けられたガイド部材65によってガイドされている。ガイド部材65は閂固定部材59が通過可能な穴65aを有しており、その配設位置は閂5がロック位置を占めたときに閂固定部材59が貫通穴5aに挿入可能となる位置に定められている。
移動板58よりも下方の部位には閂固定部材60が配設されている。先端が鋭角状に形成されたL型の棒材からなる閂固定部材60は、取付ピン66によって先端が下を向く態様で無端ワイヤー57の右側部分に取り付けられており、その先端部を本体2に取り付けられたガイド部材67によってガイドされている。ガイド部材67は閂固定部材60が通過可能な穴67aを有しており、その配設位置は閂6がロック位置を占めたときに閂固定部材60が貫通穴6aに挿入可能となる位置に定められている。
移動板58の配設位置と閂固定部材60の配設位置との間には錘61が配設されている。錘61は無端ワイヤー57の左側部分に固着されている。
【0025】
上述の構成により、各閂5,6,7,8が非ロック位置に置かれ、曲折部33aの上面と先端底部35cとが当接した図3に示す状態から扉3が閉じられると、突出板37の先端が本体2の内部壁面に当接して突出板37と一体的に構成された戻し板35が図3において右方向に移動し、先端底部35cと曲折部33aの上面との当接状態が解除されて連結板18が引張ばね34の付勢力により上方へと移動し、円板20及び半円板22が図3において時計回りに回動して、各閂5,6,7,8がロック位置に移動される。
また、各閂5,6,7,8のロック位置への移動に伴い、連結板18が上方に移動することでL字板42がピン41を中心に図3において時計回りに回動する。この回動により、突起42aに係合した押し出し板44が図3の右方に移動され、先端44bが突起58aに当接して移動板58を錘61の重量に抗してピン62を中心に図3の時計回りに回動させる。この回動により移動板58に連結された無端ワイヤー57が図3の矢印方向に移動されて各閂固定部材59,60が互いに離間する方向に移動され、図4に示す状態となる。
【0026】
上述の各閂固定部材59,60の移動時において、連結板18の移動に比例して回動するL字板42と押し出し板44との接続部に長穴44aが形成されており、さらに突起42aにL字板42を反時計回りに付勢する引張ばね48が取り付けられているので、連結板18が上方へと移動を開始しても押し出し板44は突起42aが長穴44aの左端から右端へと移動するまでは右方への移動を開始しない。この長穴44aの長さは、各閂5,6がほぼロック位置を占めた後に突起42aがその右端部分に接触する長さに設定されており、これにより各閂5,6がロック位置に置かれた後に各閂固定部材59,60が各閂5,6の各貫通穴5a,6aに嵌合することとなる。この構成中、突起42a、長穴44a、引張ばね48によって時差機構が構成されている。
【0027】
図4に示した状態では、各閂5,6の各貫通穴5a,6aに各閂固定部材59,60が嵌合しているので、ダイヤル錠10を施錠しなくともハンドル9を回動することができず、扉3を開放することはできない。また、この状態より本体2と扉3との間にバールを差し込んでこじ開けを行おうとしても、各閂5,6と各閂固定部材59,60とがしっかりと嵌合しているのでこじ開けに対する抵抗力が高く、高い防盗性を得ることができる。
【0028】
図4に示した状態から扉3を開放するには、先ずシリンダー錠11を操作して各閂5,6と各閂固定部材59,60との嵌合状態を解除する。
図5は、図4の部分拡大概略図である。この状態からシリンダー錠11を操作してその施錠片11b(図6参照)を突出させるべく図示しない鍵を回すと、施錠片11bが突出すると共に突起11aが右方に移動し、長穴51aにおいて突起11aと係合した作動板51がピン53を中心に反時計回りに回動する。この回動により、ピン52によって作動板51と係合した接続板47が引張ばね54の付勢力に抗して右方に移動し、この移動に伴いピン50で接続板47に係合した解除板46がピン45を中心に反時計回りに回動する。解除板46の回動により、各突起46a,46bに挟持された押し出し板44が突起42aを中心に反時計回りに回動され、この回動によって先端44bと突起58aとの当接状態が解除される。先端44bと突起58aとの当接状態が解除されると、移動板58は錘61の重力を受けることによりピン62を中心に反時計回りに回動され、これにより各閂5,6と各閂固定部材59,60との嵌合状態が解除され、図6に示す状態となる。この構成において、シリンダー錠11、押し出し板44、解除板46、接続板47、作動板51により固定解除手段が構成されている。
【0029】
図6に示す状態より、シリンダー錠11の鍵を回す力が除去されると、引張ばね54の付勢力によって接続板47が図6の左方に引き戻され、これに伴い解除板46及び作動板51が図5に示す初期位置に戻される。この状態からハンドル9を操作して作動板16及び補助板17を介して円板20を図3において反時計回りに回動させることにより、連結板18が下方に押し下げられて半円板22が図3において反時計回りに回動して各閂5,6,7,8が非ロック位置に移動されると共に、連結板18と一体的に構成された係合板33が下方に移動し、曲折部33aが切欠35bを抜けると戻し板35が引張ばね38の付勢力によって左方に移動され、図3に示す状態に復帰する。
【0030】
上記構成により、各閂5,6,7,8がロック位置を占めたときに、各閂5,6に対して各閂固定部材59,60がしっかりと嵌合するので、本体2と扉3との間にバールを挿入してこじ開けを行おうとしてもこじ開けに対する抵抗力が高く、高い防盗性を得ることができる。また、各閂固定部材59,60が各閂5,6に対してそれぞれ互いに異なる方向から係合しているので、各閂固定部材59,60を外そうとしても一方向に移動することができず、防盗性をさらに高めることができる。
また上記実施例では、一対のプーリーに掛け渡された無端ワイヤー57により一体的に移動する各閂固定部材59,60を時差機構を介して移動させているので、各閂固定部材59,60の移動をスムースに行うことができると共に各閂5,6と各閂固定部材59,60との干渉を防止することができ、操作性の向上及び干渉による破損の防止を達成することができる。さらに、各閂5,6と各閂固定部材59,60との係合状態を解除する固定解除手段としてシリンダー錠を用いているので、防盗性及び操作性を向上させることができる。
【0031】
上記実施例では、リング状移動体として無端ワイヤー57を用いた例を示したが、リング状移動体としては無端ワイヤー57の他、無端ベルトや無端チェーン等を用いてもよい。さらに、上記実施例では各閂5,6,7,8と各閂固定部材59,60とを連動可能な構成としたが、各閂固定部材59,60を移動する手段を別に設け、各閂5,6,7,8と各閂固定部材59,60とをそれぞれ別々に移動させる構成としてもよい。
また上記実施例では、各閂5,6にのみ閂固定部材59,60を設ける構成としたが、他の閂7,8に閂固定部材をそれぞれ設ける構成としてもよい。この場合、各閂固定部材としては、各閂7,8の互いに異なる方向から各閂7,8にそれぞれ係合する構成とする。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の閂がロック位置を占めたときに、各閂のうちの少なくとも2本の閂に対して閂固定部材がしっかりと嵌合するので、本体と扉との間にバールを挿入してこじ開けを行おうとしてもこじ開けに対する抵抗力が高く、高い防盗性を得ることができる。また、各閂固定部材が各閂に対してそれぞれ互いに異なる方向から係合しているので、各閂固定部材を外そうとしても一方向に移動することができず、防盗性をさらに高めることができる。
また、一対のプーリーに掛け渡されたリング状移動体により一体的に移動する各閂固定部材を時差機構を介して移動させているので、各閂固定部材の移動をスムースに行うことができると共に各閂と各閂固定部材との干渉を防止することができ、操作性の向上及び干渉による破損の防止を達成することができる。さらに、各閂と各閂固定部材との係合状態を解除する固定解除手段としてシリンダー錠を用いているので、防盗性及び操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を採用した収納庫としての金庫の斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を説明する金庫前端部の部分断面図である。
【図3】本発明の一実施例を説明する非ロック時における扉内面の概略図である。
【図4】本発明の一実施例を説明するロック時における扉内面の概略図である。
【図5】本発明の一実施例を説明する閂固定部材固定時における固定解除手段の概略図である。
【図6】本発明の一実施例を説明する閂固定部材解除時における固定解除手段の概略図である。
【符号の説明】
1 収納庫(金庫)
2 本体
2A 開放部
3 扉
5,6,7,8 閂
11 シリンダー錠
13 移動手段
55,56 プーリー
57 リング状移動体(無端ワイヤー)
59,60 閂固定部材

Claims (6)

  1. 正面が開放された本体と、前記本体の開放部を開閉する扉と、前記開放部を閉じた状態で前記扉を固定する複数の閂と、前記各閂を前記扉が固定されるロック位置と前記扉の固定が解除される非ロック位置とにそれぞれ移動させる移動手段とを有する収納庫において、
    前記各閂が前記本体または前記扉のうちの少なくとも一方に設けられ、前記各閂がロック位置において係合する部位のうち前記各閂のうちの少なくとも2つに対応した部位に、前記各閂がロック位置を占めたとき各閂の前記係合する部位に進入した部位に対してそれぞれ係合して各閂を固定する複数の閂固定部材を具備し、前記各閂固定部材はそれぞれ対応する前記閂に対して互いに異なる方向から係合することを特徴とする収納庫。
  2. 前記各閂固定部材は前記各閂の移動と連動して移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の収納庫。
  3. 前記各閂固定部材は一対のプーリーに掛け渡されたリング状移動体により一体的に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項2記載の収納庫。
  4. 前記各閂がロック位置を占めた後に前記各閂固定部材を移動させる時差機構を有することを特徴とする請求項2または請求項3記載の収納庫。
  5. 前記各閂に係合した状態から前記各閂固定部材を移動させて前記各閂との係合状態を解除させる固定解除手段を有することを特徴とする請求項2、請求項3または請求項4記載の収納庫。
  6. 前記固定解除手段がシリンダー錠を有することを特徴とする請求項5記載の収納庫。
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