JP3241298B2 - 収納庫 - Google Patents

収納庫

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JP3241298B2
JP3241298B2 JP18121097A JP18121097A JP3241298B2 JP 3241298 B2 JP3241298 B2 JP 3241298B2 JP 18121097 A JP18121097 A JP 18121097A JP 18121097 A JP18121097 A JP 18121097A JP 3241298 B2 JP3241298 B2 JP 3241298B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフィス用、倉庫
用、家庭用等の金庫、保管用書庫等の収納庫の防盗構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】金庫や保管用書庫等の収納庫は、正面が
開放された箱型の収納庫本体の内部に貴重品や書類等の
収納物を収納し、本体の開放部を開閉自在の扉で覆うこ
とにより、収納物を火災や盗難より保護している。扉
は、通常、本体開放部の囲壁の一側に支持されると共
に、囲壁と係脱自在であってハンドル等の移動手段によ
って水平方向あるいは垂直方向に移動される閂、並びに
移動手段の操作を規制するシリンダー錠、ダイヤル錠等
の施錠手段を有しており、本体の開放部を閉塞した状態
で移動手段を操作することにより、閂を囲壁に係合させ
ることで本体に対して固定され、この状態より施錠手段
を作動させることにより、移動手段の操作が規制されて
本体に対して完全にロックされる。
【0003】このような収納庫としては、以下のような
ものがある。 耐火金庫 収納物を火災より保護する耐火金庫としては、本体や扉
の内部にセメントと水との混合物等の耐火材を封入して
本体内部への熱の伝達を防ぐものが一般的に知られてお
り、このセメントと水との混合物にパーライトを混合し
たり発泡剤を混合して気泡を発生させることで耐火性を
向上させる技術が知られている。この耐火金庫では、扉
の外枠並びにこの外枠が填る本体開放部の囲壁の縁端を
断面稲妻形状あるいは断面階段形状とし、扉の外枠と前
記縁端との対向部の延べ面積を大きくすることにより本
体外部から内部への火炎、熱、煙等の到達距離を長くす
ることで収納物を保護する、煙返しを含む煙曲げ構造が
採用されている。
【0004】防盗金庫 収納物を盗難より保護する防盗金庫としては、耐火材に
金網や鋼片、高硬度の防御板等を配したものや耐火材を
覆う鉄板として厚みの大きいものを用いてハンマーによ
る打撃、トーチによる溶断、カッターによる切断、バー
ルによるこじ開け等の破壊行為に対抗する構造となって
いる。また、施錠手段には、外力によって施錠機構が破
壊された際に閂を自動的に固定する第2の施錠機構を持
ったリ・ロッキング構造(例えば実開昭59−2616
4号公報参照)が採用されている。
【0005】強力金庫、超強力金庫、保管用書庫 耐火性能と防盗性能とを兼ね備えた強力金庫や超強力金
庫は、上述した煙曲げ構造を備えると共に耐火材を覆う
鉄板を厚くしたものや、耐火金庫の内部に防盗金庫を入
れた二次庫と呼ばれるもの等がある。保管用書庫として
は、耐火金庫と同様に耐火性能を有するものと耐火性能
を有していないものとがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の耐火金庫では、
防盗金庫と同様に耐火材に金網、鋼片、防御板等を埋設
したり、これらの材質あるいは数量を変化させることに
より、破壊、溶断、切断、こじ開けに対する抵抗力を変
化させることができる。このうち、最も対策の難しいこ
じ開けに対して抵抗力を上げる場合には、閂を複数設け
ることや変形しにくい高硬度の防御板を複数用いること
等が考えられる。
【0007】しかし、通常、オフィスや家庭等で用いら
れている金庫のほとんどが耐火金庫であり、複数の閂を
設ける対策を施しても本体側の外枠が薄くバールによっ
て簡単に変形できるため、本体と閂との係合を簡単に外
すことができ、扉が短時間で開放されてしまう。また、
高硬度の防御板を複数用いる対策においても、本体側の
外枠が薄いために補強の効果があまりなく、かえってコ
ストアップしてしまういう問題点がある。
【0008】防盗金庫並びに強力金庫、超強力金庫で
は、鉄板の厚みが十分に大きいためにこじ開けに対する
抵抗力は十分であるが、鉄板の厚みが大きいために金庫
の重量が増大してしまうと共に、通常の耐火金庫に比較
して価格が大幅に増大してしまうという問題点がある。
特に重量が増大してしまう(小型金庫50kg以下程
度、耐火金庫200〜300kg程度に対して強力、超
強力金庫では800〜1000kg程度)と、壁際、梁
の上などの強度の高い場所に金庫の設置場所が限定され
てしまうために(建築基準法による建物の床の強度は、
住宅、病室では180kg/m2 、教室では230kg
/m2 、事務所、百貨店では300kg/m2 である)
レイアウト上の問題となると共に、他の場所に設置する
場合には補強材を設けなくてはならず、その分コストア
ップしてしまう。
【0009】本発明は、上述の問題点を解決し、コスト
や重量を増大させることなく、防盗性能を向上させるこ
とができる耐火金庫及び保管用書庫、並びに防盗性をさ
らに向上させることができる防盗金庫、強力金庫、超強
力金庫等の収納庫の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
正面が開放された本体と、前記本体の開放部を開閉す
る、前記開放部を構成する囲壁の一側に支持された扉
と、前記開放部を閉じた状態で前記扉を固定する前記扉
に設けられたロック部材と、前記ロック部材を前記扉が
固定されるロック位置と前記扉の固定が解除される非ロ
ック位置とに移動させる移動手段とを有する収納庫にお
いて、前記囲壁は、前記ロック部材が係合する側の幅が
前記扉を支持する側の幅よりも大きく形成されているこ
とを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の収
納庫において、さらに幅が大きく形成され前記ロック部
材が係合する前記囲壁の内部または内壁に変形防止部材
を有することを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の収
納庫において、さらに前記変形防止部材が高強度部材か
らなることを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項2または請
求項3記載の収納庫において、さらに前記変形防止部材
が繊維状部材や線状部材を含む固体、棒状部材、板状部
材からなることを特徴とする。
【0014】請求項5記載の発明は、正面が開放された
本体と、前記本体の開放部を開閉する、前記開放部を構
成する囲壁の一側に支持された扉と、前記囲壁の前記扉
を支持する側と対向する側に開閉自在に支持された子扉
と、前記開放部を閉じた状態で前記扉を固定する前記扉
に設けられたロック部材と、前記ロック部材を前記扉が
固定されるロック位置と前記扉の固定が解除される非ロ
ック位置とに移動させる移動手段とを有すること特徴と
する。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5記載の収
納庫において、さらに前記囲壁は前記子扉を支持する側
の幅が前記扉を支持する側の幅よりも大きく形成されて
いることを特徴とする。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項1、請求項
2、請求項3、請求項4または請求項6記載の収納庫に
おいて、さらに幅が大きく形成された前記囲壁の内側に
開閉自在の仕切板で区画された隠し空間を有することを
特徴とする。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項7記載の収
納庫において、さらに前記仕切板は前記隠し空間を前記
本体内部の空間より区画した状態で前記本体に対して固
定される施錠手段を有することを特徴とする。
【0018】請求項9記載の発明は、請求項1ないし請
求項4のうちの何れか1つに記載の収納庫において、さ
らに幅が大きく形成され前記ロック部材が係合する前記
囲壁とこれに連なる前記本体の側壁とが実質的にL字形
状に形成されていることを特徴とする。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例に用いられる
収納庫としての金庫1の斜視図を示している。金庫1
は、本体2と扉3とから主に構成されている。
【0027】直方体あるいは立方体形状の本体2は、図
2に示すように各壁面の両面が鉄板2aで覆われてお
り、各鉄板2a間には耐火材としてのセメントと水との
混合物2bが充填されている。本体2の正面の壁面2A
の一部には開放部2Bが形成されており、本体2の内部
には図示しない棚板が、その配設高さを調整可能に複数
設けられている。壁面2Aによって開放部2Bを有する
囲壁が構成されている。
【0028】耐火材としてはセメントと水との混合物の
他、漆喰、石膏、乾式耐火材、セメントボード、セラミ
ック、セメントにシリカゲルやゼオライト、二酸化珪
素、パーライト(商品名)、ベロコーム(商品名)、あ
るいは他の発泡剤(2種以上の組み合わせも可)等を混
合したもの、セラタイカ(商品名)、コンクリート、珪
藻土、珪酸カルシウム等が挙げられる。これらは単独で
用いても併用してもよく、併用する場合には、例えばセ
メントの内部に、紙、ウレタン樹脂あるいは木材等を
封入したりこれらを層状とした構成、あるいは耐火材の
内部に水を包んだビニール等を封入した構成、さらには
耐火材と鉄板2aとの間にチオ硫酸ナトリウムと樹脂と
硬化剤とアセトンと香料との化合物、カリ明礬と硫酸バ
ンドとラバーとの混合物等を層状に配設した構成として
もよい。また、鉄板2aに代えて、アルミニウム板、ス
テンレス板等を含む金属板を用いてもよい。
【0029】本体2の底壁2Cには貫通穴が形成されて
おり、本体2は、図4に示すように、扉3を開放した状
態で、床10に埋設されたアンカーナット11aに六角
穴付きボルト11bによって締結されて固定される。底
壁2Cと床10との間には、ボルト11bを熱から守る
ためのリング状の耐火材11cが配設されている。
【0030】扉3は、図2に示すように、その右側縁部
を蝶番4,4によって本体2に対して回動自在に支持さ
れており、開放部2Bを開閉可能に構成されている。扉
3の両面も本体2と同様に鉄板3aで覆われており、内
部には耐火材としてのセメントと水との混合物3bが充
填されている。耐火材としては本体2と同様に他の物質
を用いてもよい。扉3には、図1、図2に示すように、
開放部2Bを閉じた状態で扉3を本体2に対して固定す
るためのロック部材としての閂5、閂5を移動させるた
めのハンドル6、ハンドル6の作動を固定する施錠手段
としてのダイヤル錠7及びシリンダー錠8が設けられて
いる。
【0031】本体2と扉3との嵌合部9a,9bは、そ
れぞれ断面稲妻形状を呈すべく折り返した形に構成され
ており、所謂、煙曲げ構造を呈している。煙曲げ構造を
呈した煙曲げ部としては、図2に示すものの他、図3に
示すものをも含む。
【0032】開放部2Bは、扉3が蝶番4,4に支持さ
れている側である嵌合部9b側の開口端部から本体2の
一方の外装をなす鉄板2aまでの囲壁の幅L1、及び嵌
合部9b側の側壁の厚みL11よりも、扉3が蝶番4,
4に支持されていない側である嵌合部9a側の開口端部
から本体2の他方の外装をなす鉄板2aまでの囲壁の幅
L2が大きくなるように、壁面2Aに形成されている。
符号L02は、壁面2Aのうちの幅が大きく形成された
側の囲壁の本体外部側(外部からの見えがかり面)にお
ける幅を示す。幅L1は9〜200mmの範囲で任意に
設定可能であるが、耐火性能に応じてはこの限りではな
い。また、幅が大きく形成された側の囲壁の、本体側壁
からの延出量(L2−側壁の厚みW(通常はW=L1
1))は5〜300mm程度が望ましいが、延出量の範
囲はこれに限られることはない。
【0033】ハンドル6は、扉3の外側に回動自在に取
り付けられており、その内側には、耐火材3bの一部が
くり貫かれて空間が形成され、その空間内に、閂5を図
2に破線で示す非ロック位置と二点鎖線で示すロック位
置とに移動させるための移動手段12が配設されてい
る。ロック位置において、閂5の先端部は扉3の側部よ
り20〜120mm程度の範囲で突出する。
【0034】移動手段12は、図5、図6に示すよう
に、ハンドル6の軸部6aをその中心に取り付けられた
円板13と、円板13の外周近傍に移動可能に取り付け
られ、その先端部に閂5を固着された走り板14とから
主に構成されている。直径12〜35mm程度の丸棒か
らなる閂5は、走り板14の先端部に溶接、リベット、
ネジ止め等によって固着されており、その先端は、見栄
えを向上させるため、扉3が開放されたときに扉3の側
部の煙曲げ部と同一面を形成すべく斜めに形成されてい
る。走り板14は、閂5の非ロック位置における円板1
3に対する取り付け位置が、ハンドル6の軸部6aの軸
心より鉛直上方に伸ばした垂線に対しての角度がθとな
る位置に取り付けられ、ハンドル6を図6の時計回りに
回動させて閂5をロック位置に位置決めしたときに、ハ
ンドル6の軸部6aの軸心より鉛直上方に伸ばした垂線
に対しての角度がθとなるように構成されている。走り
板14は、図示しないガイド部材によってガイドされ、
ハンドル6の回動に伴って平行移動される。なお、閂5
の直径としてはこの限りではない。
【0035】壁面2Aの、嵌合部9a側の閂5のロック
位置と対応する位置には、扉3より突出した閂5の先端
部を嵌入するための穴部2Dが形成されている。この穴
部2Dの近傍に閂5をロックする機構を設けてもよい。
【0036】上述の構成より、扉3によって開放部2B
を閉塞した状態でハンドル6を操作し、閂5をロック位
置に位置決めした後にダイヤル錠7及びシリンダー錠8
を施錠することにより、金庫1は完全にロックされた状
態となる。この状態より、金庫1の外側から嵌合部9a
の隙間にバールの先端を挿入して扉3をこじ開けようと
しても壁面2Aの幅L2が大きいために本体2が容易に
変形せず、防盗性を向上させることができる。
【0037】なお、扉3の側部からの閂5の先端の突出
量は、閂5の先端が本体2の外側の鉄板2aを突き抜け
ない程度の位置で適宜設定可能である。
【0038】図7は本発明の第2の実施例に用いられる
収納庫としての金庫16の斜視図を示している。金庫1
6は、本体17、扉18、第1の実施例における囲壁と
して機能する子扉19とから主に構成されている。
【0039】本体2と同様に構成された本体17は、各
壁面の両面が鉄板17aで覆われており、各鉄板17a
間にはセメントと水との混合物である耐火材17bが充
填されている。本体17の正面の壁面17Aの一部には
開放部17Bが形成されており、この壁面17Aによっ
て開放部17Bを有する囲壁が構成されている。本体1
7の内部には図示しない棚板が、その配設高さを調整可
能に複数設けられており、また、本体17は、本体2と
同様に、図示しない六角穴付きボルトによってその底壁
を床面に固定されている。
【0040】扉3と同様に構成された扉18は、その外
面が鉄板18aで覆われており、内部にはセメントと水
との混合物である耐火材18bが充填されている。扉1
8は、図8に示すように、その右側縁部を蝶番20,2
0によって本体17に対して回動自在に支持されてお
り、開放部17Bを開閉可能に構成されている。扉18
には、扉3と同様のハンドル6、ハンドル6の作動を固
定する施錠手段としてのダイヤル錠7及びシリンダー錠
8が設けられている。
【0041】子扉19は、その外面が鉄板19aで覆わ
れており、内部にはセメントと水との混合物である耐火
材19bが充填されている。子扉19は、図8に示すよ
うに、その左側縁部を蝶番21,21によって本体17
に対して回動自在に支持されており、扉18と共に開放
部17Bを開閉可能に構成されている。子扉19の右側
縁部は、扉18の左側縁部と嵌合可能に構成されてい
る。
【0042】本体17と扉18との嵌合部22a、本体
17と子扉19との嵌合部22b、扉18と子扉19と
の嵌合部22cは、第1の実施例と同様に、それぞれ煙
曲げ構造となるように構成されている。
【0043】扉18の内側には、耐火材18bの一部が
くり貫かれて空間が形成され、その空間内には、第1の
実施例と同様の、閂5を図8に破線で示す非ロック位置
と二点鎖線で示すロック位置とに移動させるための移動
手段12が配設されている。ロック位置において、閂5
の先端部は扉18の側部より20〜120mm程度の範
囲で突出する。
【0044】子扉19の、嵌合部22c側の閂5のロッ
ク位置と対応する位置には、扉18より突出した閂5の
先端部を嵌入するための穴部19Aが形成されている。
また、子扉19の内部には、図9、図10に示すよう
に、上下方向に移動自在に設けられ、その周面に子扉1
9の裏面方向に突出した突起23a,24aを有する丸
棒からなる係合片23,24が配設されている。子扉1
9の裏面には、各突起23a,24aを案内するL字形
状の溝19B,19Cが形成されている。係合片23
は、突起23aが溝19Bの曲折部に係合することで図
10に実線で示す位置に固定され、係合片24は、突起
24aが溝19Cの曲折部より外れることで図10に実
線で示す位置に固定される。各係合片23,24は、子
扉19が開放部17Bを閉じる状態に置かれたときに、
図9に示す位置においてそれぞれの先端を本体17の上
壁17Cに形成された穴部17D及び底壁17Eに形成
された穴部17Fに係合させ、本体17に対して子扉1
9を固定させる。
【0045】子扉19が開放部17Bを閉じる状態に置
かれているにも拘らず、各係合片23,24の何れか一
方でも穴部17Dあるいは穴部17Fと係合していない
場合には、図10に二点鎖線で示すように係合片23,
24の何れかが穴部19Aを塞ぎ、閂5の穴部19Aへ
の進入を拒絶するように構成されている。
【0046】上述の構成より、子扉19で開放部17B
の一部を閉塞した状態で、各係合片23,24によって
子扉19を本体17に対して固定させた後、扉18によ
って開放部17Bを完全に閉塞させてハンドル6を操作
し、閂5をロック位置に位置決めした後にダイヤル錠7
及びシリンダー錠8を施錠することにより、金庫16は
完全にロックされた状態となる。この状態より、金庫1
6の外側より嵌合部22cの隙間にバールの先端を挿入
して扉18をこじ開けようとしても子扉19の幅が十分
に大きいために子扉19が容易に変形せず、防盗性を向
上させることができる。
【0047】扉18の側部からの閂5の先端部の突出量
は、閂5の先端が子扉19を貫通して本体17内に進入
するまで設定してもよく、閂5の先端が本体17の外側
の鉄板17aを突き抜けない程度の位置の間で適宜設定
可能である。
【0048】図11は、本発明の第3の実施例を示して
いる。この第3の実施例は、第1の実施例と比較する
と、本体2の内部に隠し空間15を形成する点において
のみ相違しており、他の構成は同一である。
【0049】本体2の内部であって、嵌合部9aを構成
する壁面2Aの内側角部には、壁面2Aと対向する奥側
の壁面2Eに基端を回動自在に支持された仕切板25の
自由端が当接している。仕切板25は、壁面2Aと直角
配置された側壁に対して平行となるように本体2内部の
高さ方向の全域にわたって設けられており、本体2の内
部空間を2分して隠し空間15を形成している。
【0050】仕切板25としては鉄板2aと同様の鉄板
が用いられており、扉3を開放した状態で本体2の内部
の鉄板2aと容易に区別が付かないように形成されてい
る。仕切板25は、図示しないストッパーによって図1
1の実線位置に位置決めされ、図示しない取手を掴んで
引き出したり、図示しないストッパー解除ボタン等を押
すことによって、図に二点鎖線で示すように反時計方向
に開放される。なお、仕切板25にシリンダー錠等の施
錠手段を設け、図11の実線位置において、本体に対し
て固定可能な構成としてもよい。
【0051】このような隠し空間15を本体2の内部に
形成することにより、賊が侵入して扉3をこじ開け、本
体2の内部に収納された収納物を強奪したとしても、隠
し空間15の存在には気付きにくく、大切な収納物を隠
し空間15の内部に収納することで盗難から免れること
ができる。また、仕切板25に施錠手段を設けた場合に
は、扉3を開放した後にさらに仕切板25の施錠手段を
破壊せねばならず、防盗性がさらに向上する。
【0052】なお、この実施例では仕切板25として、
回動して隠し空間15を開放するものを示したが、仕切
板25としてはこれに限られるものではなく、例えば壁
面2Aとこれと対向する壁面とに形成された図示しない
溝部に嵌合するものとしてもよいし、本体2の上方向あ
るいは手前方向にスライド自在に支持されたものとして
もよい。
【0053】図12は、本発明の第4の実施例を示して
いる。この第4の実施例は、第2の実施例と比較する
と、本体17に代えて本体26を用いる点と、仕切板2
9を用いる点においてのみ相違し、他の構成は同一であ
る。
【0054】本体17と同様に構成された本体26は、
各壁面の両面が鉄板26aで覆われており、各鉄板26
a間にはセメントと水との混合物からなる耐火材26b
が充填されている。本体26の正面の壁面26Aの一部
には開放部26Bが形成されており、この壁面26Aに
よって開放部26Bを有する囲壁が構成されている。
【0055】扉18は、第2の実施例と同じ位置(図8
参照)でその右側縁部を図示しない蝶番によって本体2
6に対して回動自在に支持されており、開放部26Bを
開閉可能に構成されている。
【0056】子扉19は、その左側縁部を蝶番21,2
1によって本体26に対して回動自在に支持されてお
り、扉18と共に開放部26Bを開閉可能に構成されて
いる。子扉19の右側縁部は、扉18の左側縁部と嵌合
可能に構成されている。
【0057】本体26と扉18との図示しない嵌合部、
本体26と子扉19との嵌合部27a、扉18と子扉1
9との嵌合部22cは、第1の実施例と同様に、それぞ
れ煙曲げ構造となるように構成されている。
【0058】開放部26Bは、扉18が図示しない蝶番
に支持されている側である、嵌合部22a(図8参照)
に相当する図示しない嵌合部側の開口端部から本体26
の一方の外装をなす鉄板26aまでの幅、及び嵌合部2
2aに相当する嵌合部側の図示しない側壁の厚みより
も、子扉19が蝶番21,21に支持されている側であ
る嵌合部27a側の開口端部から本体26の他方の外装
をなす鉄板26aまでの幅L3が十分に大きくなるよう
に壁面26Aに形成されている。符号L03は、壁面2
6Aのうちの幅が大きく形成された側の囲壁の本体外部
側における幅を示す。
【0059】本体26の内部であって、嵌合部27aを
構成する壁面26Aの内側角部には、壁面26Aと対向
する奥側の壁面26Cに基端を回動自在に支持された仕
切板29の自由端が当接している。仕切板29は、第3
の実施例と同様に設けられており、本体26の内部空間
を2分して隠し空間28を形成している。仕切板29と
しては鉄板26aと同様の鉄板が用いられており、扉1
8及び子扉19を開放した状態で本体26の内部の鉄板
26aと容易に区別が付かないように形成されている。
仕切板29は、図示しないストッパーによって図12の
実線位置に位置決めされ、図示しない取手やストッパー
解除ボタン等を押すことによって、図に二点鎖線で示す
ように反時計方向に開放される。
【0060】上述の構成により、この第4の実施例によ
れば、第2の実施例で示した効果と第3の実施例で示し
た効果とを同時に達成することができる。
【0061】第1及び第3の実施例の変形例として、図
13に示すように、壁面2Aの、嵌合部9a側の開放部
2Bの開口端部から本体2の内装をなす鉄板2aまでの
内壁に、変形防止部材30を配置した構成としてもよ
い。変形防止部材30は、壁面2Aの外側から嵌合部9
aの隙間にバールの先端を挿入して扉3をこじ開けよう
とした際に、幅L2の部位の壁面2Aの変形をその内側
から防止する。変形防止部材30としては、セラミッ
ク、厚い鋼板、ステンレス、クロム鋼、タングステン、
モリブデン鋼、タングステンと鉄との合金、モリブデン
と鉄との合金、クロム鋼と鉄との合金等の板材や棒材及
びこれらを束ねたもの、ガラス繊維や炭素繊維あるいは
ピアノ線等を混入した強化コンクリートからなるブロッ
ク等の強度の高い超硬部材が望ましい。
【0062】この変形例では変形防止部材30を壁面2
Aの内壁側に設けたが、変形防止部材30を壁面2Aの
内部に埋設させてもよい。また、変形防止部材として
は、本体2の角部に沿ったL字状のものを用いてもよ
い。この構成とすることにより、さらに壁面2Aの強度
を高めることができ、より一層、防盗性を高めることが
できる。
【0063】このような変形防止部材30を、第2及び
第4の実施例においても採用することができる。この場
合、変形防止部材30は、子扉19の本体17,26の
内部に面する面、あるいは子扉19の内部に設ければよ
い。
【0064】第1の実施例の変形例として、図24に示
すように、扉3の左側端面と嵌合する嵌合部9a側の開
口端部から本体2の一方の外装をなす鉄板2aまでの幅
L2を、側壁の厚みWと一致させた構成としてもよい。
このような構成とすることにより、バールでのこじ開け
時における抵抗力をさらに高めることができ、防盗性を
一層向上させることができる。
【0065】第1の実施例の他の変形例として、図25
に示すように、扉3に代えて、周囲を鉄板58aで覆わ
れ、内部にセメントと水との混合物からなる耐火材58
bを充填されて形成され、本体2の幅L2の部分の前面
を覆う構成の扉58を用いてもよい。この構成により、
本体2の側壁と扉58との対向部である隙間59にバー
ルの先端を挿入して扉58をこじ開けようとしても、こ
じ開ける方向に対して閂5が抵抗となり、第1の実施例
に比較してこじ開けが困難となり、防盗性が向上する。
扉58に代えて、図38に示すように、周囲を鉄板69
aで覆われ、内部に耐火材69bを充填されて形成さ
れ、囲壁の前面を覆った先端部69cが本体2の側壁に
沿って曲折された構成の扉69を用いてもよい。上述の
各変形例の構成を併せて有する、図26に示す構成を採
用してもよい。
【0066】さらに、第1の実施例の他の変形例とし
て、図39に示すように、本体2に代えて、周囲を鉄板
70aで覆われ、内部にセメントと水との混合物からな
る耐火材70bを充填されて形成され、ロック部材が係
合する側の囲壁の外面が扉3の外面よりも突出して形成
された本体70を用いてもよい。この構成により、嵌合
部9a側の本体70と扉3との隙間にバールの先端を挿
入して扉3をこじ開けようとしても、扉3の端部が本体
70よりも奥側に位置しているためにこじ開けにくく、
防盗性が向上する。この変形例のさらに他の変形例とし
て、図48に示すように、扉3の外面に先端が鈎型に曲
がった高強度の金属板91を固着し、本体70の外面に
金属板91の先端部が係合する凹部70cを形成した構
成としてもよい。この構成とすることにより、本体70
と金属板91との隙間にバールを挿入しにくく、挿入し
ても金属板91が容易に変形しないためにさらに開けに
くくなり、防盗性がより一層向上する。
【0067】第5の実施例として、図23に示すよう
に、収納庫として、金庫1に代えて保管用書庫53に本
発明を適用してもよい。保管用書庫53は、収納庫本体
としての書庫本体54、開閉体としての抽斗55,5
5,55から主に構成され、書庫本体54に対して各抽
斗55,55,55が独立して引き出し自在に設けられ
ている。抽斗55には取手56、ロック部材としての閂
57、閂57をロック位置と非ロック位置とに移動させ
る、ロック部材の移動手段と施錠手段とを兼ねた錠71
がそれぞれ設けられている。書庫本体54は、各抽斗5
5,55,55を引き出し自在に支持する空間を有して
おり、その空間の前面で開放部54A,54A,54A
を構成している。各開放部54Aと各抽斗55との嵌合
部は、第1の実施例と同様に煙曲げ構造が採用されてい
る。書庫本体54の、閂57が係合する側の開放部54
Aから書庫本体外側までの幅L4は、これと対向する幅
L5よりも十分に大きくなるように形成されている。符
号L04は、書庫本体54の、閂57が係合する側の開
放部54Aから書庫本体外側までの部位の本体外部側に
おける幅を示す。
【0068】この構成により、この保管用書庫53にお
いても、第1の実施例で示した金庫1と同様の効果を得
ることができる。なお、抽斗55としては、内部に上記
各実施例と同様の耐火材を充填したものを用いてもよ
い。
【0069】上記各実施例及び変形例では、本体2,1
7,26,70、扉3,18,58,69及び子扉19
の内部にセメントと水との混合物からなる耐火材2b,
17b,26b,70b,3b,18b,58b,69
b,19bのみを充填するものとしたが、耐火材2b,
17b,26b,70b,3b,18b,58b,69
b,19bの内部に、図14に示すように、カーボンや
ガラス繊維を混合した強化コンクリート、マンガン鋼、
ステンレス鋼、モリブデン鋼、特殊鋼、金網、エキスパ
ンドメタル等からなる高強度の防御板31を埋設した構
成としてもよい。これにより、重量は増加するものの、
防盗性は大幅に向上される。
【0070】また、上記各実施例及び変形例では、扉
3,18,58,69の内部にロック位置と非ロック位
置との間で移動自在な閂5を設け、ロック位置において
穴部2D,19Aに嵌合するように構成したが、扉3,
18,58,69の内部及び穴部2D,19Aの内部
に、図15に示すように、軸受状の補強部材32,33
を設けてもよい。この補強部材32,33を設けること
により、見栄えが向上すると共に閂5の摺動性が向上
し、また、嵌合時における強度も向上する。
【0071】また、上記各実施例及び変形例では、閂5
として直径12〜35mm程度の丸棒を用いた例を示し
たが、閂5としては、楕円形状の丸棒、正方形、長方
形、多角形状の角棒、丸パイプ、角パイプ、平板状のも
の、自動車のアンテナのような伸縮自在のもの等を用い
てもよい。閂5として、少なくともその先端がセラミッ
ク、SUS304等の、鋼材例えば軟鋼よりも熱伝導率
の低い物質で形成されたものやSUS304で爆着され
たもの、あるいは少なくともその先端がセラミック、S
US304、ロックウール、コンクリート、クロムメッ
キ、ホーロー、図16に示すように内部にパラフィン等
の低融点部材34を詰めたカバー35等の、鋼材例えば
軟鋼よりも熱伝導率の低い物質で被覆されたものを用い
ることにより耐火性を向上させることができる。カバー
35に詰める部材としてはパラフィンの他、木材(好ま
しくは桐)、チップボード、木毛部材、灰等、鋼材例え
ば軟鋼よりも熱伝導率の低い物質であれば何でもよい。
【0072】上記各実施例及び変形例では、ロック部材
として閂5を1本のみ用い、これを移動手段12によっ
てハンドル6の操作で移動させる構成としたが、ロック
部材及び移動手段はこれに限られることなく、いろいろ
なものが適用可能である。以下にロック部材と移動手段
の変形例を説明する。
【0073】図17は、3本の閂36,37,38を有
する走り板39,39,39を回動板40の外周近傍に
移動可能に取り付け、回動板40の中心にハンドル6の
軸部6aを取り付けて、ハンドル6を図の時計方向に回
動させることで、それぞれ移動方向の異なる各閂36,
37,38を二点鎖線で示すロック位置に移動させるも
のである。
【0074】図18は、複数の閂41,41,41を同
方向に同時に移動させる機構を示している。同形状の閂
41,41,41は、扉の内側に植設されたピン42,
42、及び図示しないガイド部材によって左右方向に移
動自在に支持された走り板43に固着されており、走り
板43の近傍には、扉の内側に回転自在に支持された支
軸44に固着された偏心カム45が配設されている。走
り板43は、図示しない付勢手段によって図の右方に向
けて付勢されており、偏心カム45の円周部と常時当接
するように構成されている。この構成より、モーター等
の適宜の手段によって支軸44を回動させることによ
り、各閂41,41,41が図に二点鎖線で示すロック
位置に移動される。
【0075】走り板43を移動させる手段としては、図
19に示すソレノイド46、図20に示す空圧あるいは
油圧シリンダー47、図21に示す支軸48に回動自在
に支持されたレバー49,50、図22に示すワイヤー
51とこれを巻き取るモーター52、図27に示すラッ
ク60とピニオン61とモーター62とからなるラック
アンドピニオン機構等が挙げられる。これらは単独で設
けてもよく、また併設してもよい。
【0076】本明細書中における子扉とは、扉に対する
大きさの比率は規定されず、外部正面にハンドル、握り
手、つまみ、取手、施錠手段等を有していてもよい。た
だし、本体に対して嵌合あるいは係合することで、子扉
自体を本体に対して固定する固定部材を有し、この固定
部材が上述のハンドル、握り手、つまみ、取手、施錠手
段等と連動しない構成となっていることが不可欠であ
る。固定部材は子扉の正面側からは操作することができ
ず、子扉の側面、あるいは実施例で示したように子扉の
裏面側で作動させる。この構成により、子扉はその内部
に固定部材の作動機構を持たず(持っても小さい)、ま
た、その前面に外部から内部への貫通穴(固定部材の作
動機構と直結したハンドル軸用の穴等)を持たないの
で、ハンドルと固定部材の作動部とが連動していて正面
からの固定部材の操作が可能な両扉に比較して、固定部
材の作動機構の占有体積が小さくて済み耐火材の収納量
が大きくなると共に、断面性能が向上することで防盗性
が向上するという利点を有する。
【0077】上記各実施例及び変形例では、収納庫とし
て片扉右開き金庫、子扉付き金庫、保管用書庫を示した
が、この他、片扉左開き金庫、上下あるいは左右に複数
の扉を有する金庫、壁面収納庫、金庫の内部にさらに他
の金庫を収納した二次庫等に本発明を適用してもよい。
二次庫としてはフロッピーディスク用、磁気テープ用、
光ディスク用、貴重品用、文化財用、庫外の温度が上昇
しても庫内の温度や湿度をある程度の値に止めるもの、
耐火金庫の内部に防盗金庫を収納したもの等がある。
【0078】上記各実施例及び変形例では、収納庫とし
て本体と扉、本体と子扉、扉と子扉との嵌合部に耐火構
造である煙曲げ部を有するものを示したが、本発明が適
用可能な収納庫としては必ずしも耐火構造である必要は
なく、この場合の嵌合部としては、図28に示す嵌合部
63a,63b、図29に示す嵌合部64a,64b、
図30に示す嵌合部65a,65b等が挙げられる。
【0079】本願明細書における、ロック部材が係合す
る側の囲壁と本体の側壁とが連なっている状態には、図
40ないし図47に示すように、本体と囲壁の一部を構
成する壁部材とが溶接やボルト締結等によって一体的に
構成されている場合を含む。
【0080】このとき、本体と壁部材とが実質的にL字
形状となるように接続されていればその接続位置及び接
続態様はどのような構成を採用してもよく、図40に示
すように、本体72の側部に壁部材73を接続させる構
成、図41に示すように、本体74の端部に壁部材75
を接続させる構成、図42に示すように、本体76の端
部に略L字形の壁部材77を接続させる構成、図43に
示すように、本体78の前面部78aよりも壁部材79
を奥側に配置してその前面部79aを覆う扉80を用い
る構成、図44に示すように、本体81の端部に略楔形
状の壁部材82を接続させる構成、図45に示すよう
に、本体83の側部に本体内方に向けて傾いた壁部材8
4を接続させる構成、図46に示すように、本体85の
側部に本体内方に向けて屈曲した壁部材86を接続させ
る構成、さらには図47に示すように、本体87の側壁
よりも幅の広い前面部88a、開口88b、閂を収納す
る穴部88c等を有する額縁状の壁部材88を本体87
に一体的に取り付ける構成等を採用してもよい。
【0081】図45、図46に示した構成では、図に二
点鎖線で示すように、仕切板89を本体83,85にそ
れぞれ回動自在に取り付けることにより、本体83,8
5と壁部材84,86とで囲まれた空間83A,85A
をそれぞれ隠し空間とすることができる。さらに、仕切
板90を設けることにより、空間83A,85Aを二重
の隠し空間とすることができ、各空間83A,85A内
に収納物を収納した場合の防盗性を向上させることがで
きる。図47に示した構成は、組立式金庫等に採用する
ことができる。なお、上述した本体及び壁部材は、図示
は省略しているが、上記各実施例と同様に鉄板の内部に
耐火材を有する構成である。
【0082】また、ロック部材が係合する側の囲壁と本
体の側壁とが連なっている状態とは、囲壁と側壁とが必
ずしも一体であることには限られず、囲壁が実質的に本
体と一体(介在物を介していてもよい)であればよい。
【0083】この囲壁と本体とが実質的に一体であると
いう状態には、図31、図32、図33に示すように、
係合部66a,66bを有する本体66と、各係合部6
6a,66bに係合する係合部67a,67bを有す
る、囲壁の一部を構成する壁部材67とが、各係合部6
6a,66b,67a,67bを係合させ、壁部材67
の本体内部側への移動を規制する固定部材68が本体6
6にボルト等の手段によって固定された状態、すなわち
本体と囲壁のロック部材が係合する部位とが別部材で構
成され、本体と囲壁とが着脱自在で一体的に構成された
状態、あるいは本体に対して囲壁がはめ込み式で一体化
された状態等をも含む。
【0084】上述した各実施例では、囲壁のうちのロッ
ク部材が係合する部位の本体外部側及び内部側における
幅を、この囲壁の扉を支持する側の幅及び扉を支持する
側の本体の側壁の厚みよりもそれぞれ大きく形成した
が、囲壁の幅は、少なくとも本体内部側において前記幅
及び前記厚みよりも大きく形成されていればよく、例え
ば図34、図35、図36、図37に示すように、囲壁
の本体外部側の幅L02が扉を支持する側の囲壁の幅L
1及び扉を支持する側の側壁の厚みL11よりも小さ
く、囲壁の本体内部側の幅L2が幅L1及び厚みL11
よりも大きく形成された構成を採用してもよい。この構
成を採用する場合には、各図に二点鎖線で示すように、
閂を囲壁の本体内部側の壁面に係合させる構成としても
よい。
【0085】上記各実施例では、図2、図24等に示す
ように、本体両側の側壁の厚みWとL11とを同じ厚み
とし、囲壁の幅L1を厚みW,L11よりも小さく構成
したが、図49に示すように、囲壁の幅L1を厚みW,
L11と同じとした構成としてもよい。また、上記各実
施例では、本体の高さを幅よりも大きく形成したが、高
さよりも幅が大きい本体では火災時において変形しにく
く、本発明を適用するのには幅よりも高さが大きい本体
の方が適している。
【0086】
【発明の効果】請求項1、請求項9記載の発明によれ
ば、収納庫の外側から囲壁と扉との隙間にバールの先端
を挿入して扉をこじ開けようとしても、ロック部材が係
合する側の囲壁の幅が十分に大きいために本体が容易に
変形せず、防盗性を向上させることができる。
【0087】請求項2、請求項3、請求項4記載の発明
によれば、収納庫の外側から囲壁と扉との隙間にバール
の先端を挿入して扉をこじ開けようとした際に、ロック
部材が係合する側の囲壁の変形を変形防止部材が防止す
るので、防盗性をさらに向上させることができる。
【0088】請求項5、請求項6記載の発明によれば、
収納庫の外側から囲壁と扉との隙間にバールの先端を挿
入して扉をこじ開けようとしても、子扉の幅が十分に大
きいために子扉が容易に変形せず、防盗性を向上させる
ことができる。
【0089】請求項7記載の発明によれば、賊が侵入し
て扉をこじ開け、本体の内部に収納された収納物を強奪
したとしても隠し空間の存在には気付きにくく、大切な
収納物を隠し空間の内部に収納することで盗難から免れ
ることができる。
【0090】請求項8記載の発明によれば、仕切板に施
錠手段を設けることにより、隠し空間内部の収納物を強
奪する際には扉を開放した後にさらに仕切板の施錠手段
を破壊せねばならず、防盗性がさらに向上する。
【0091】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を採用した金庫の斜視図
である。
【図2】本発明の第1の実施例を説明する金庫前端部の
部分断面図である。
【図3】他の煙曲げ部を示す部分断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例を説明する金庫底部の部
分断面図である。
【図5】本発明の第1の実施例に用いられる移動手段を
説明する金庫前端部の部分断面図である。
【図6】本発明の第1ないし第4の実施例に用いられる
移動手段を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例を採用した金庫の斜視図
である。
【図8】本発明の第1の実施例を説明する金庫前端部の
部分断面図である。
【図9】本発明の第2の実施例に用いられる子扉を説明
する図である。
【図10】本発明の第2の実施例に用いられる子扉を説
明する図である。
【図11】本発明の第3の実施例を説明する金庫左側部
の部分断面図である。
【図12】本発明の第4の実施例を説明する金庫左側部
の部分断面図である。
【図13】本発明の第1、第3の実施例の変形例に用い
られる変形防止部材を説明する図である。
【図14】本発明の第1ないし第4の実施例の変形例に
用いられる防御板を説明する図である。
【図15】本発明の第1ないし第4の実施例に適用可能
な移動手段の変形例を説明する図である。
【図16】本発明の第1ないし第4の実施例に用いられ
るロック部材の変形例を説明する図である。
【図17】本発明の第1ないし第4の実施例に用いられ
る移動手段の他の例を説明する図である。
【図18】本発明の第1ないし第4の実施例に用いられ
る移動手段の他の例を説明する図である。
【図19】本発明の第1ないし第4の実施例に用いられ
る移動手段の他の例を説明する図である。
【図20】本発明の第1ないし第4の実施例に用いられ
る移動手段の他の例を説明する図である。
【図21】本発明の第1ないし第4の実施例に用いられ
る移動手段の他の例を説明する図である。
【図22】本発明の第1ないし第4の実施例に用いられ
る移動手段の他の例を説明する図である。
【図23】本発明の第5の実施例を採用した保管用書庫
の斜視図である。
【図24】本発明の第1の実施例の変形例を示す金庫前
端部の部分断面図である。
【図25】本発明の第1の実施例の他の変形例を示す金
庫前端部の部分断面図である。
【図26】本発明の第1の実施例の他の変形例を示す金
庫前端部の部分断面図である。
【図27】本発明の第1ないし第4の実施例に用いられ
る移動手段の他の例を説明する図である。
【図28】本発明の実施例に採用可能な本体及び扉を示
す図である。
【図29】本発明の実施例に採用可能な本体及び扉を示
す図である。
【図30】本発明の実施例に採用可能な本体及び扉を示
す図である。
【図31】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
を示す図である。
【図32】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
の係合状態を説明する部分斜視図である。
【図33】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
の係合状態を説明する部分平面図である。
【図34】本発明の実施例に採用可能な本体及び扉を示
す図である。
【図35】本発明の実施例に採用可能な本体及び扉を示
す図である。
【図36】本発明の実施例に採用可能な本体及び扉を示
す図である。
【図37】本発明の実施例に採用可能な本体及び扉を示
す図である。
【図38】本発明の第1の実施例の変形例を説明する金
庫前端部の部分断面図である。
【図39】本発明の第1の実施例の他の変形例を説明す
る金庫前端部の部分断面図である。
【図40】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
の接続状態を説明する図である。
【図41】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
の接続状態を説明する図である。
【図42】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
の接続状態を説明する図である。
【図43】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
の接続状態を説明する図である。
【図44】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
の接続状態を説明する図である。
【図45】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
の接続状態を説明する図である。
【図46】本発明の実施例に採用可能な本体と壁部材と
の接続状態を説明する図である。
【図47】本発明の実施例に採用可能な壁部材を示す斜
視図である。
【図48】本発明の第1の実施例の他の変形例を説明す
る金庫前端部の部分断面図である。
【図49】本発明の各実施例の変形例に採用可能な金庫
前端部の部分断面図である。
【符号の説明】
1,16 収納庫(金庫) 2,17,26,66,70,72,74,76,7
8,81,83,85,87 本体 2A,17A,26A 囲壁(壁面) 2B,17B,26B,54A 開放部 3,18,58,69,80 扉 5,57 ロック部材(閂) 12 移動手段 15,28 隠し空間 19 子扉 25,29 仕切板 30 変形防止部材 53 収納庫(保管用書庫) 54 収納庫本体(書庫本体) 55 開閉体(抽斗) L1 扉を支持する側の囲壁の幅 L2,L4 ロック部材が係合する側の囲壁の幅 L3 子扉を支持する側の囲壁の幅 L5 他の幅 L11 扉を支持する側の本体側壁の厚み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−59282(JP,A) 実公 昭39−11008(JP,Y1) 実公 昭4−7826(JP,Y1) 実公 昭4−8400(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05G 1/024 E05G 1/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正面が開放された本体と、前記本体の開放
    部を開閉する、前記開放部を構成する囲壁の一側に支持
    された扉と、前記開放部を閉じた状態で前記扉を固定す
    る前記扉に設けられたロック部材と、前記ロック部材を
    前記扉が固定されるロック位置と前記扉の固定が解除さ
    れる非ロック位置とに移動させる移動手段とを有する収
    納庫において、 前記囲壁は、前記ロック部材が係合する側の幅が前記扉
    を支持する側の幅よりも大きく形成されていることを特
    徴とする収納庫。
  2. 【請求項2】幅が大きく形成され前記ロック部材が係合
    する前記囲壁の内部または内壁に変形防止部材を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の収納庫。
  3. 【請求項3】前記変形防止部材が高強度部材からなるこ
    とを特徴とする請求項2記載の収納庫。
  4. 【請求項4】前記変形防止部材が繊維状部材や線状部材
    を含む固体、棒状部材、板状部材からなることを特徴と
    する請求項2または請求項3記載の収納庫。
  5. 【請求項5】正面が開放された本体と、前記本体の開放
    部を開閉する、前記開放部を構成する囲壁の一側に支持
    された扉と、前記囲壁の前記扉を支持する側と対向する
    側に開閉自在に支持された子扉と、前記開放部を閉じた
    状態で前記扉を固定する前記扉に設けられたロック部材
    と、前記ロック部材を前記扉が固定されるロック位置と
    前記扉の固定が解除される非ロック位置とに移動させる
    移動手段とを有すること特徴とする収納庫。
  6. 【請求項6】前記囲壁は、前記子扉を支持する側の幅が
    前記扉を支持する側の幅よりも大きく形成されているこ
    とを特徴とする請求項5記載の収納庫。
  7. 【請求項7】幅が大きく形成された前記囲壁の内側に、
    開閉自在の仕切板で区画された隠し空間を有することを
    特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4ま
    たは請求項6記載の収納庫。
  8. 【請求項8】前記仕切板は、前記隠し空間を前記本体内
    部の空間より区画した状態で、前記本体に対して固定さ
    れる施錠手段を有することを特徴とする請求項7記載の
    収納庫。
  9. 【請求項9】幅が大きく形成され前記ロック部材が係合
    する前記囲壁と、これに連なる前記本体の側壁とが、実
    質的にL字形状に形成されていることを特徴とする請求
    項1ないし請求項4のうちの何れか1つに記載の収納
    庫。
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