JP3551801B2 - 筒内噴射式内燃機関のピストン及びその製造方法 - Google Patents

筒内噴射式内燃機関のピストン及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒内噴射式内燃機関のピストン及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼室内に燃料を直接噴射するとともに、同燃焼室内での混合気の挙動を厳密に制御することで、混合気を点火プラグ近傍に集中させて、超希薄混合気による成層燃焼を可能とした筒内噴射式内燃機関が知られている。
【0003】
こうした筒内噴射式内燃機関では、燃料噴射弁が燃焼室に直接取り付けられており、機関の運転状態に応じて同燃料噴射弁による燃料噴射時期が精密且つ最適に制御されている。また、ピストンの頂面には凹状に窪んだ凹部が形成されており、上記成層燃焼時などには、燃料噴射弁からこの凹部に向けて燃料を直接吹き付けることによって、点火プラグの近傍のみに可燃混合気が集中するようにしている。
【0004】
ただし、こうしたピストンにあって、上記燃料が吹き付けられる部位(燃料衝突部)は、熱容量の大きいピストン本体に直接形成されるとともに、燃料の蒸発に伴う潜熱によっても冷却されるため、機関始動時などの冷間運転時には、この燃料衝突部が十分に昇温されず、燃料の蒸発が阻害されてしまい、適切な混合気を形成できなくなることがある。
【0005】
そこで従来、例えば特開平5−71350号公報に記載の筒内噴射式内燃機関のピストンでは、上記凹部の燃料衝突部に断熱部材を設けることで、燃料衝突部からピストン本体への熱伝導を抑制するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、断熱部材を設けることで、燃料衝突部とピストン本体との熱伝導をある程度は抑制することができる。しかし、上記燃料の蒸発に伴う潜熱による冷却を考慮すると、上記燃料衝突部の昇温効果もそれ程期待することができなくなる。このため、やはり冷間運転時には、上記凹部に噴射された燃料の蒸発を促進して、適切な混合気を形成することが困難となる。
【0007】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、機関の冷間運転時であれ、噴射された燃料の蒸発を良好に促進することのできる筒内噴射式内燃機関のピストン及びその製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項に記載の発明は、ピストン本体の頂面に凹状の皿部を有し、該皿部に対して燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる筒内噴射式内燃機関のピストンにおいて、前記皿部の前記燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる燃料衝突部に対し、板状に形成された低熱伝導材料プレートが載置され、該低熱伝導材料プレートは、上方からの溶射凝固によって前記ピストン本体に固定されてなるとともに、同低熱伝導材料プレートは前記ピストン本体と凹凸を介して接触され、同低熱伝導材料プレートと同ピストン本体との接触面には前記凹凸により形成された隙間がそのまま残されてなることをその要旨とする。
【0017】
上記構成によれば、低熱伝導材料プレートとピストン本体との間の凹凸によって、それらの界面には適度な空気層が形成されるようになる。こうして形成された空気層によって、低熱伝導材料プレートからピストン本体への熱伝導は適度に抑制されるようになり、同低熱伝導材料プレートを適度に昇温し、燃料の蒸発を良好に促進することができるようになる。
【0018】
上記界面に形成される空気層の量は、低熱伝導材料プレート及びピストン本体の当接面の粗さを変えるといった加工精度の調整によって簡単に調整できるため、その断熱性を制御し、低熱伝導材料の過剰な高温化を防止しながらも、機関の冷間運転時であれ、燃料の蒸発を良好に促進できるようになる。
【0021】
鋳込みを行う際には、鋳込まれる材料の表面に凹凸を形成することで、溶湯との密着性を高める処理が施されることがあるが、この凹凸の形状を適宜調整することで溶湯の湯回りを逆に悪化させることができる
【0022】
上記界面に形成される空気層の量は、凹凸の形状を変更することで簡単に調整できるため、その断熱性を制御し、低熱伝導材料の過剰な高温化を防止しながらも、機関の冷間運転時であれ、燃料の蒸発を良好に促進できるようになる。
【0023】
請求項に記載の発明は、ピストン本体の頂面に凹状の皿部を有し、該皿部に対して燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる筒内噴射式内燃機関のピストンにおいて、前記皿部の前記燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる燃料衝突部に対し、前記ピストン本体との間での断熱性の制御が可能な空気層を介して低熱伝導材料が配設され、該低熱伝導材料は、前記ピストン本体との界面に湯回り制御用の凹凸を有して同ピストン本体に鋳込まれてなり、前記湯回り制御用の凹凸は断面正方形をなす複数の窪みを含み、該窪みの深さは前記正方形の一辺の長さの2分の1以上であることをその要旨とする。
【0024】
また、請求項に記載の発明は、ピストン本体の頂面に凹状の皿部を有し、該皿部に対して燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる筒内噴射式内燃機関のピストンにおいて、前記皿部の前記燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる燃料衝突部に対し、前記ピストン本体との間での断熱性の制御が可能な空気層を介して低熱伝導材料が配設され、該低熱伝導材料は、前記ピストン本体との界面に湯回り制御用の凹凸を有して同ピストン本体に鋳込まれてなり、前記湯回り制御用の凹凸はその内面が球面をなす複数の窪みを含み、該窪みの深さは前記球面の直径の2分の1以上であることをその要旨とする。
【0025】
低熱伝導材料に湯回り制御用の凹凸を設けることで、ピストン本体に鋳込む際にそれらの界面に空気層を形成できようになるが、この湯回り制御用の凹凸を上記請求項及び請求項にそれぞれ記載された形状とすることで、適度な湯回り不良が生じ、低熱伝導材料からピストン本体への熱伝導を適度に制御できるようになる。
【0035】
また、請求項に記載の発明は、ピストン本体の頂面に凹状の皿部を有し、該皿部に対して燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる筒内噴射式内燃機関のピストンを製造する方法であって、前記燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる燃料衝突部に凹部を形成する工程と、前記凹部内に、板状に形成されてその載置面に凹凸を有する低熱伝導材料プレートを載置する工程と、該低熱伝導材料プレートの載置された凹部にその上方から低熱伝導材料を溶射し、これを凝固して同低熱伝導材料プレートを前記ピストン本体に固定する工程と、を備えることをその要旨とする。
【0036】
上記方法によれば、低熱伝導材料プレートが載置された凹部にその上方から低熱伝導材料を溶射し、これを凝固して同低熱伝導材料プレートをピストン本体に固定するようにしたことで、低熱伝導材料プレート及び凹部の載置面の凹凸によって適度な空気層が形成されるようになる。載置面の凹凸の割合を表面粗さの変更といった加工精度の調整により上記空気層の量を調整することで、燃料衝突部の断熱性を簡単に制御でき、燃料衝突部の過剰な高温化を防止しながらも適度に昇温し、機関の冷間運転時であれ、燃料の蒸発を良好に促進することができるようになる。
【0038】
熱伝導材料に湯回り制御用の凹凸を形成しておき、鋳込み時の湯回りを作為的に悪化させることで、同低熱伝導材料とピストン本体との接合界面に適度な空気層を形成することができる。湯回り制御用凹凸にて低熱伝導材料の熱性を制御できるため、燃料衝突部の過剰な高温化を防止しながらも適度に昇温し、機関の冷間運転時であれ、燃料の蒸発を良好に促進することができるようになる。
【0039】
請求項に記載の発明は、ピストン本体の頂面に凹状の皿部が形成されるとともに、燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる該皿部の燃料衝突部に低熱伝導材料を鋳込み配設する筒内噴射式内燃機関のピストンの製造方法であって、前記低熱伝導材料の前記ピストン本体との接合界面に、湯回り制御用の凹凸を予め設け、前記湯回り制御用の凹凸を断面正方形をなす複数の窪みとして形成し、該窪みの深さを前記正方形の一辺の長さの2分の1以上とすることをその要旨とする。
【0040】
また、請求項に記載の発明は、ピストン本体の頂面に凹状の皿部が形成されるとともに、燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる該皿部の燃料衝突部に低熱伝導材料を鋳込み配設する筒内噴射式内燃機関のピストンの製造方法であって、前記低熱伝導材料の前記ピストン本体との接合界面に、湯回り制御用の凹凸を予め設け、前記湯回り制御用の凹凸をその内面が球面をなす複数の窪みとして形成し、該窪みの深さを前記球面の直径の2分の1以上とすることをその要旨とする。
【0041】
上記請求項及び請求項に記載の発明によれば、湯回り制御用の凹凸を各請求項にそれぞれ記載された形状とすることで、所望とする適度な湯回り不良が生じ、適量の空気層が形成されるため、低熱伝導材料からピストン本体への熱伝導を適度に制御できるようになる。
【0043】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態について、図1及び図2に基づき詳細に説明する。
【0044】
図1に、本実施の形態にかかる筒内噴射式内燃機関用ピストンが配設された内燃機関における同ピストン付近の側部断面構造を示す。
この図1に示すように、内燃機関のシリンダブロック10内にはピストン20が摺動可能に配設されている。ピストン20の頂面とシリンダヘッド15との間に形成された燃焼室11には、燃料噴射弁13及び点火プラグ14が取り付けられている。
【0045】
このピストン20はアルミニウム合金の鋳物によって形成されている。また、ピストン20の頂面には、燃料噴射弁13の先端から点火プラグ14の先端に対向する部分にかけて凹状の皿部21が形成されている。そして機関運転中、燃料噴射弁13は、ピストン20のこの皿部21に向けて燃料を噴射する。こうして噴射された燃料は、皿部21の底面から同皿部21の上記燃料噴射弁13に対向する側面にかけて吹き付けられる。
【0046】
図2に、このピストン20の側部断面構造を示す。同図2に示すように、この実施の形態にかかるピストン20にあって、その皿部21の底面から上記燃料噴射弁13に対向する側面、すなわち上記燃料が吹き付けられる部分(燃料衝突部)には、低熱伝導部材22が配設されている。この低熱伝導部材22は、熱伝導率の低いチタン系合金の焼結材によって形成されている。
【0047】
そしてこの焼結材からなる低熱伝導部材22は、粉末状のチタン系合金材料を型内で加圧成形し、それを焼結して粉末状の材料同士を溶着させることで製造されており、その内部には所定の割合で気孔が形成されている。なお、この焼結材からなる低熱伝導部材22中に含まれる気孔の割合(気孔率)は、上記加圧成形時に粉末材料を圧縮する荷重を調整することで、気孔率0〜40%程度の範囲で任意に設定することができる。
【0048】
本実施の形態のピストン20にあっては、この低熱伝導部材22の内部に形成された気孔とチタン系合金材料そのものの熱伝導率の低さとから、同低熱伝導部材22を適度な断熱材として用いるとともに、上記気孔率の設定を通じてその断熱性、すなわち低熱伝導部材22からピストン20本体部分への熱伝導を適度に制御することとしている。そのため、燃料衝突部を良好に昇温して、燃料の蒸発を促進することができ、機関始動時などの冷間運転時にも、早期に適切な燃焼を得ることができるようになる。
【0049】
なお、上記断熱性の制御に関しては、特に気孔率20〜40%の範囲で、同低熱伝導部材22としての断熱性の最適化を図ることができ、少なくとも気孔率30%程度に設定すれば、上記燃料衝突部の良好な昇温効果が得られることが、発明者らの実験によって確認されている。
【0050】
またちなみに、上記低熱伝導部材22はその断熱性が高すぎると、機関運転中に燃料衝突部が昇温し続けて高温となり過ぎてしまい、ノッキングが発生し易くなるなどの不具合が発生するが、本実施の形態のピストンでは、焼結材の加圧成形に際し、その気孔率を調整して、断熱性を制御することとすれば、該断熱性が過度に高くなることもない。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)チタン系合金の焼結材によって形成された低熱伝導部材22の内部に形成された気孔によって、同低熱伝導部材22からピストン20の本体部分への熱伝導が適度に制御されるため、燃料衝突部を良好に昇温して、燃料の蒸発を促進することができる。
【0052】
(2)また、上記気孔の割合(気孔率)は、焼結材の加圧成形時の圧縮荷重の調整によって任意に設定することができるため、上記燃料衝突部における昇温効果の調整も容易である。
【0053】
(3)低熱伝導部材22の気孔率を20〜30%の範囲とすることで、上記燃料衝突部の過剰な高温化を防止しながらも、優れた昇温効果を得ることができ、燃料の蒸発を好適に促進することができる。
【0054】
(4)低熱伝導部材22を焼結材としたことで、皿部21のリップ部等、その形状に応じた加工も容易である。
(第2の実施の形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施の形態について、図3に基づき詳細に説明する。
【0055】
図3に、本実施の形態にかかる筒内噴射式内燃機関のピストンの側部断面構造を示す。
同図3に示されるように、本実施の形態のピストン30にも、その皿部31の底面から一側面にかけて低熱伝導部材32が配設されている。この低熱伝導部材32は、先の第1の実施の形態と同様に、チタン系合金の焼結材によって形成されている。
【0056】
また、ピストン30の本体部分は、これも先の第1の実施の形態と同様、アルミニウム合金の鋳物によって形成されているが、本実施の形態においては、このピストン30の本体部分の鋳造時に、その内部に上記低熱伝導部材32を鋳込むようにしている。
【0057】
ところで、こうした鋳込みを行う際には、鋳込み材料の鋳造材料(溶湯)との接合面に、材料間の密着性を高めるための接合処理(予接合処理)が施されることがある。本実施の形態においても、低熱伝導部材32の下面にこうした接合処理を施すこととしているが、特に本実施の形態ではこの接合処理を上記接合面の一部分(33)だけに行うようにしている。なお、本実施の形態では、この接合処理として、低熱伝導部材32にアルミニウム合金の溶解液を塗布するアルフィン処理を施すこととしている。
【0058】
このように、接合処理をそれらの接合面の一部分(33)のみに行うことにより、接合処理の施されていない部分では、材料間の密着性が低下し、鋳込み材料である低熱伝導部材32とピストン30の本体部分との界面に部分的に空気層が形成される。そして、こうして接合面間に部分的に形成された空気層によって、低熱伝導部材32からピストン30の本体部分への熱伝導は適度に抑制されるようになる。したがって、この場合も、前述した燃料衝突部の良好な昇温を図り、燃料の蒸発を促進することができるようになる。なお、接合面間に形成される空気層の量は、上記接合処理を施す部分の割合を調整することで容易に設定することができ、所望とするだけの空気層を簡単に形成することができる。
【0059】
またちなみに、上記低熱伝導部材32はその断熱性が高すぎると、機関運転中に燃料衝突部が昇温し続けて高温となり過ぎてしまい、ノッキングが発生し易くなるなどの不具合が発生するが、本実施の形態のピストンでは、上記接合処理を施す部分の割合を調整し、断熱性を制御することとすれば、該断熱性が過度に高くなることもない。
【0060】
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記す効果が得られるようになる。
(1)低熱伝導部材32に接合処理を部分的に施すようにしたことで、熱伝導を抑制する適度な空気層を形成することができ、燃料衝突部を良好に昇温し、燃料の蒸発を促すことができる。
【0061】
(2)接合処理を施す部分の割合を変えるだけで、低熱伝導部材32とピストン30の本体部分との接合面間に形成される空気層を任意に調整できるため、所望とする適度な空気層を簡単に形成することができる。
【0062】
なお、本実施の形態は、以下のようにその構成あるいはその製造方法を変更して実施することもできる。
・本実施の形態では、接合処理として低熱伝導部材32の下面にアルミニウム合金を塗布するアルフィン処理を採用しているが、鋳込み材料と溶湯との密着性を向上する他の接合処理を施すように変更してもよい。
【0063】
・また、鋳込みに際して予め低熱伝導部材32に施される予接合処理として、例えば溶湯との親和性の低い材料を低熱伝導部材32に塗布するなどして、ピストン30本体部分との密着性を悪化させる処理を部分的に施すようにしてもよい。こうした場合にも、処理を施す割合により空気層の量を調整して燃料衝突部の断熱性を適宜に制御できるようになる。こうした処理は、低熱伝導材料と溶湯との密着性がそもそも高い場合などには、特に有効である。
【0064】
・本実施の形態では、低熱伝導部材32としてチタン系合金の焼結材を用いることとしたが、この低熱伝導部材32は必ずしも焼結材である必要はない。もっとも同低熱伝導部材32として焼結材を用い、その気孔率を第1の実施の形態と同様に調整することとすれば、上記部分的な接合処理によって形成される空気層と相まって、同低熱伝導部材32の断熱性の制御も更に容易で自由度の高い物となる。
【0065】
(第3の実施の形態)
次に、本発明を具体化した第3の実施の形態について、図4に基づき詳細に説明する。
【0066】
本実施の形態にかかる筒内噴射式内燃機関のピストンにも、その頂部に凹状に窪んだ皿部が形成されており、同皿部の底面部分に低熱伝導部材が配設されている。本実施の形態では、この低熱伝導部材を下記のような工程でピストンの本体部分に接合することで、その接合面間に所望とする適度な空気層を形成するようにしている。
【0067】
図4(a)〜(d)は、本実施形態にかかる筒内噴射式内燃機関のピストンにおける低熱伝導部材の接合工程を順次示したものであり、以下、これら図4(a)〜(d)を参照して、この低熱伝導部材の接合方法について説明する。。
【0068】
まず、図4(a)に示すように、アルミニウム合金の鋳物によって、ピストン40の本体部分を形成する。このピストン40の頂面には、先の第1あるいは第2の実施の形態と同様に、凹状の皿部41が形成されている。
【0069】
続いて、図4(b)に示すように、燃料噴射弁から噴射される燃料が吹き付けられることとなる皿部41の底面部分に凹部42を形成し、その凹部42の内部に、図4(c)に示すような態様で低熱伝導部材43を載置する。この低熱伝導部材43は、チタン系合金によって形成されており、板状に加工されている。また、この低熱伝導部材43の下面及び同部材43が配置される凹部42の底面にはそれぞれ、それらの表面の粗さに応じた微小な凹凸が形成されている。そのため、図4(c)に示すように低熱伝導部材43を凹部42上に載置した状態では、その接触面に微小な隙間が部分的に形成されている。
【0070】
こうして低熱伝導部材43を凹部42に載置した後、図4(d)に示すように、同低熱伝導部材43の上方からチタン系合金の溶液を吹き付け、同低熱伝導部材43をピストン40の本体部分に接合する。そしてその後、必要に応じて凝固したチタン系合金44の表面加工が施される。
【0071】
以上の工程によって、ピストン40の本体部分に低熱伝導部材43を接合している。
本実施の形態ではこのように、上方からチタン系合金を溶射することで低熱伝導部材43を接合しているため、同低熱伝導部材43と凹部42との接触面には、上記凹凸のために形成された隙間がそのまま残される。そして、この隙間が、低熱伝導部材43からピストン40の本体部分への熱伝導を適度に制御する空気層となる。そのため、この場合にも前述した燃料衝突部の良好な昇温が図られることとなり、燃料の蒸発が促されるようになる。
【0072】
なお、こうした空気層の量は、低熱伝導部材43の下面及び凹部42の底面の表面の粗さを変えるといった加工精度の調整によって、簡単に設定することができる。そのため、所望するだけの適度の空気層を、簡単に形成することができるようになる。
【0073】
またちなみに、上記低熱伝導部材43はその断熱性が高すぎると、機関運転中に燃料衝突部が昇温し続けて高温となり過ぎてしまい、ノッキングが発生し易くなるなどの不具合が発生するが、本実施の形態のピストンでは、接触面の表面粗さの調整によって、断熱性を制御することとすれば、該断熱性が過度に高くなることもない。
【0074】
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られるようになる。
(1)上方からチタン系合金を溶射して低熱伝導部材43を接合することで、同低熱伝導部材43と凹部42との接触面に残された隙間が、同低熱伝導部材43からピストン40の本体部分への熱伝導を制御する適度な空気層となる。このため、燃料衝突部を良好に昇温して、燃料の蒸発を促すことができる。
【0075】
(2)所望するだけの適度な空気層を、低熱伝導部材43及び凹部42の表面粗さを変えるだけで、簡単に形成することができる。
なお、この場合にも、上記低熱伝導部材43として焼結材を用い、その気孔率を第1の実施の形態と同様に調整することとすれば、上記表面の粗さに応じて調整される空気層と相まって、同低熱伝導部材43の断熱性の制御も更に容易で自由度の高い物となる。
【0076】
(第4の実施の形態)
次に、本発明を具体化した第4の実施の形態について、図5及び図6に基づき説明する。
【0077】
図5に、第4の実施の形態の筒内噴射式内燃機関のピストンの側部断面構造を示す。
同図5に示すように、本実施の形態にあっても、ピストン50の皿部51の底面には、先の第2の実施の形態に準じたかたちで、ピストン50の本体部分の鋳造時に、低熱伝導部材60が鋳込み配設されている。また、本実施の形態でも、ピストン50の本体部分はアルミニウム合金によって形成されており、低熱伝導部材60はチタン系合金によって形成されている。ただし、この低熱伝導部材60は、
図6(a)に、上記低熱伝導部材60をその下面側からみた平面構造を、図6(b)に図6(a)のB−B線に沿った断面構造をそれぞれ示す。
【0078】
これら図6(a)及び図6(b)に示すように、低熱伝導部材60において、ピストン50の本体部分との接合面となる下面には、断面正方形をなす複数の窪み61が等間隔ごとに形成されている。なお、本実施の形態では、窪み61の断面の一辺は、隣接した窪み61間の間隔と同じ長さとなっている。また、この窪み61の深さは、断面の一辺の長さの2分の1となっている。
【0079】
ところで、こうした鋳込みを行う際には通常、鋳込まれる材料の表面に「しぼ」と呼ばれる凹凸を形成し、鋳造材料との密着性を高める処理が行われることがある。しかしながら、この「しぼ」の凹凸の形状や大きさ、深さ、その間隔によっては、逆に鋳造材料の湯回りが悪化することが発明者らの実験によって確かめられている。そこで本実施の形態では、「しぼ」のこうした性質を利用して、作為的に溶湯の湯回り不良を発生させ、ピストン50の本体部分と低熱伝導部材60との界面に空気層が形成されるようにしている。
【0080】
ここで、溶湯の湯回りを悪化させるための凹凸の形状は、鋳込まれる材料の溶湯に対する濡れ性などの各材料の特性によって異なっているが、本実施の形態のように窪み61を断面正方形とした場合、その深さを断面の一辺の長さの2分の1以上とすることで、所望される程度の湯回り不良が生じることが発明者らの実験によって確かめられている。
【0081】
こうした湯回り不良によって、ピストン50の本体部分と低熱伝導部材60との界面には、同低熱伝導部材60からピストン50の本体部分への熱伝導を制御する適度な空気層が形成される。そしてその結果、過剰な高温化を防止しながらも、燃料衝突面の良好な昇温が図られるようになる。
【0082】
またちなみに、上記低熱伝導部材60はその断熱性が高すぎると、機関運転中に燃料衝突部が昇温し続けて高温となり過ぎてしまい、ノッキングが発生し易くなるなどの不具合が発生するが、本実施の形態のピストンでは、窪み61の形状などを適宜変更し、湯回り不良の程度を適宜調整して、断熱性を制御することとすれば、該断熱性が過度に高くなることもない。
【0083】
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られるようになる。
(1)低熱伝導部材60の下面に窪み61を形成して、溶湯の湯回りを作為的に悪化させることで、同低熱伝導部材60からピストン50の本体部分への熱伝導を制御する適度な空気層が形成される。このため、燃料衝突部の昇温を良好に促進し、燃料の蒸発を促すことができる。
【0084】
(2)窪み61の形状(大きさ、深さ、間隔など)を変更して、湯回り不良の程度を調整することによって、所望するだけの適度な空気層を形成することができる。
【0085】
なお、本実施の形態は、以下のようにその構成あるいはその製造方法を変更して実施することもできる。
・低熱伝導部材60のピストン50の本体部分との接合面に形成される窪みの形状は、上記のような断面正方形に限らず、適宜変更してもよい。例えば、図7に示すように、低熱伝導部材70にその内面が球面をなす、いわゆるディンプル形状の窪み71を形成するようにしてもよい。こうした場合、窪み71の深さを、その内面の球面の半径よりも大きくすることで、所望とする適度な空気層が得られることが発明者らの実験によって確かめられている。
【0086】
・更に、本実施の形態のように接合面に複数の窪み(凹部)を形成するだけでなく、複数の突起(凸部)を設けたり、縦横に走る溝を形成することによって、湯回り不良を作為的に発生させるようにしてもよい。
【0087】
・そして、この場合にも、上記低熱伝導部材60として焼結材を用い、その気孔率を第1の実施の形態と同様に調整することとすれば、上記湯回りを作為的に生じさせることで形成される空気層と相まって、同低熱伝導部材60の断熱性の制御も更に容易で自由度の高い物となる。
【0088】
その他、以上の各実施の形態について構成及びその作用、効果を説明したが、各実施の形態におけるピストンの本体部分や低熱伝導部材などの材料は、上記アルミニウム合金やチタン系合金などに限らず適宜に変更してもよい。
【0095】
【発明の効果】
求項に記載の発明によれば、低熱伝導材料プレートとピストン本体との間の凹凸によって、それらの界面には適度な空気層が形成されるようになる。こうして形成された空気層によって、低熱伝導材料プレートからピストン本体への熱伝導は適度に抑制されるようになり、同低熱伝導材料プレートを適度に昇温し、燃料の蒸発を良好に促進することができるようになる。
【0096】
上記界面に形成される空気層の量は、低熱伝導材料プレート及びピストン本体の当接面の粗さを変えるといった加工精度の調整によって簡単に調整できるため、その断熱性を制御し、低熱伝導材料の過剰な高温化を防止しながらも、機関の冷間運転時であれ、燃料の蒸発を良好に促進できるようになる。
【0098】
鋳込みを行う際には、鋳込まれる材料の表面に凹凸を形成することで、溶湯との密着性を高める処理が施されることがあるが、この凹凸の形状を適宜調整することで溶湯の湯回りを逆に悪化させることができる
【0099】
上記界面に形成される空気層の量は、凹凸の形状を変更することで簡単に調整できるため、その断熱性を制御し、低熱伝導材料の過剰な高温化を防止しながらも、機関の冷間運転時であれ、燃料の蒸発を良好に促進できるようになる。
【0100】
また、請求項に記載の発明及び請求項に記載の発明によれば、湯回り制御用の凹凸を各請求項にそれぞれ記載された形状とすることで、適度な湯回り不良が生じ、低熱伝導材料からピストン本体への熱伝導を適度に制御できるようになる。
【0107】
また、請求項に記載の発明によれば、低熱伝導材料プレートが載置された凹部にその上方から低熱伝導材料を溶射し、これを凝固して同低熱伝導材料プレートをピストン本体に固定するようにしたことで、低熱伝導材料プレート及び凹部の載置面の凹凸によって適度な空気層が形成されるようになる。載置面の凹凸の割合を表面粗さの変更といった加工精度の調整により変更して上記空気層の量を調整することで、燃料衝突部の断熱性を簡単に制御でき、燃料衝突部の過剰な高温化を防止しながらも適度に昇温し、機関の冷間運転時であれ、燃料の蒸発を良好に促進することができるようになる。
【0108】
熱伝導材料に湯回り制御用の凹凸を形成しておき、鋳込み時の湯回りを作為的に悪化させることで、同低熱伝導材料とピストン本体との接合界面に適度な空気層を形成することができる。湯回り制御用凹凸にて低熱伝導材料の熱性を制御できるため、燃料衝突部の過剰な高温化を防止しながらも適度に昇温し、機関の冷間運転時であれ、燃料の蒸発を良好に促進することができるようになる。
【0109】
請求項及び請求項に記載の発明によれば、湯回り制御用の凹凸を各請求項にそれぞれ記載された形状とすることで、所望とする適度な湯回り不良が生じ、適量の空気層が形成されるため、低熱伝導材料からピストン本体への熱伝導を適度に制御できるようになる。
【0111】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピストンの第1実施形態についてその周辺の断面構造を示す断面図。
【図2】同第1実施形態にかかるピストンの断面構造を示す断面図。
【図3】本発明のピストンの第2実施形態について、その断面構造を示す断面図。
【図4】本発明のピストンの第3実施形態について、その製造手順を示す断面図。
【図5】本発明のピストンの第4実施形態について、その断面構造を示す断面図。
【図6】同ピストンの低熱伝導部材の平面構造及び断面構造をそれぞれ示す平面図及び断面図。
【図7】上記低熱伝導部材の変形例を示す平面図及び断面図。
【符号の説明】
10…シリンダ、11…燃焼室、12…吸気ポート、13…燃料噴射弁、14点火プラグ、20,30,40,50…ピストン、21,31,41,51…皿部、22,32,43,60,70…低熱伝導部材、33…接合処理が施された部分、42…凹部、44…溶射チタン系合金、61,71…窪み。

Claims (6)

  1. ピストン本体の頂面に凹状の皿部を有し、該皿部に対して燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる筒内噴射式内燃機関のピストンにおいて、
    前記皿部の前記燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる燃料衝突部に対し、板状に形成された低熱伝導材料プレートが載置され、該低熱伝導材料プレートは、上方からの溶射凝固によって前記ピストン本体に固定されてなるとともに、同低熱伝導材料プレートは前記ピストン本体と凹凸を介して接触され、同低熱伝導材料プレートと同ピストン本体との接触面には前記凹凸により形成された隙間がそのまま残されてなる
    ことを特徴とする筒内噴射式内燃機関のピストン。
  2. ピストン本体の頂面に凹状の皿部を有し、該皿部に対して燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる筒内噴射式内燃機関のピストンにおいて、
    前記皿部の前記燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる燃料衝突部に対し、前記ピストン本体との間での断熱性の制御が可能な空気層を介して低熱伝導材料が配設され、該低熱伝導材料は、前記ピストン本体との界面に湯回り制御用の凹凸を有して同ピストン本体に鋳込まれてなり、前記湯回り制御用の凹凸は断面正方形をなす複数の窪みを含み、該窪みの深さは前記正方形の一辺の長さの2分の1以上である
    ことを特徴とする筒内噴射式内燃機関のピストン。
  3. ピストン本体の頂面に凹状の皿部を有し、該皿部に対して燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる筒内噴射式内燃機関のピストンにおいて、
    前記皿部の前記燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる燃料衝突部に対し、前記ピストン本体との間での断熱性の制御が可能な空気層を介して低熱伝導材料が配設され、該低熱伝導材料は、前記ピストン本体との界面に湯回り制御用の凹凸を有して同ピストン本体に鋳込まれてなり、前記湯回り制御用の凹凸はその内面が球面をなす複数の窪みを含み、該窪みの深さは前記球面の直径の2分の1以上である
    ことを特徴とする筒内噴射式内燃機関のピストン。
  4. ピストン本体の頂面に凹状の皿部を有し、該皿部に対して燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる筒内噴射式内燃機関のピストンを製造する方法であって、
    前記燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる燃料衝突部に凹部を形成する工程と、
    前記凹部内に、板状に形成されてその載置面に凹凸を有する低熱伝導材料プレートを載置する工程と、
    該低熱伝導材料プレートの載置された凹部にその上方から低熱伝導材料を溶射し、これを凝固して同低熱伝導材料プレートを前記ピストン本体に固定する工程と、
    を備えることを特徴とする筒内噴射式内燃機関のピストンの製造方法。
  5. ピストン本体の頂面に凹状の皿部が形成されるとともに、燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる該皿部の燃料衝突部に低熱伝導材料を鋳込み配設する筒内噴射式内燃機関のピストンの製造方法であって、
    前記低熱伝導材料の前記ピストン本体との接合界面に、湯回り制御用の凹凸を予め設け、前記湯回り制御用の凹凸を断面正方形をなす複数の窪みとして形成し、該窪みの深さを前記正方形の一辺の長さの2分の1以上とする
    ことを特徴とする筒内噴射式内燃機関のピストンの製造方法。
  6. ピストン本体の頂面に凹状の皿部が形成されるとともに、燃料噴射弁から燃料が直接吹き付けられる該皿部の燃料衝突部に低熱伝導材料を鋳込み配設する筒内噴射式内燃機関のピストンの製造方法であって、
    前記低熱伝導材料の前記ピストン本体との接合界面に、湯回り制御用の凹凸を予め設け、前記湯回り制御用の凹凸をその内面が球面をなす複数の窪みとして形成し、該窪みの深さを前記球面の直径の2分の1以上とする
    ことを特徴とする筒内噴射式内燃機関のピストンの製造方法。
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