JP2013087719A - 遮熱膜の形成方法及び内燃機関 - Google Patents

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章 飯島
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Abstract

【課題】短時間に且つ安価に遮熱膜を内燃機関の燃焼室内壁に形成する。
【解決手段】内燃機関10におけるシリンダボア12とシリンダヘッド15下面とピストン13頂部とで区画される燃焼室16の内壁に遮熱膜23を形成する方法であって、中空の金属製又は合金製のマイクロカプセル24を所定噴射速度で燃焼室16の内壁に噴射し、マイクロカプセル24を燃焼室16の内壁に付着させることで、マイクロカプセル24を含む遮熱膜23を燃焼室16の内壁に形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関におけるシリンダボアとシリンダヘッド下面とピストン頂部とで区画される燃焼室の内壁に遮熱膜を形成する方法、及び、シリンダボアとシリンダヘッド下面とピストン頂部とで区画される燃焼室を備える内燃機関に関する。
遮熱層を内燃機関の燃焼室内壁に形成することで、燃焼室内の燃焼ガスからの熱伝達を低減させて燃費の向上を図る技術が知られている。
例えば特許文献1等に記載されているように、アルミ製のピストン本体頂面部に、熱伝導率の低いセラミック製のピストンヘッド部分を、ピストン本体との間に空気層(隙間)を設けて取り付けるという方法が公知である。
特開平8−4585号公報
しかしながら、上述の方法では、セラミック製のピストンヘッド部分の熱容量が大きく、吸気行程中もピストンヘッド部分の温度が高い状態となり得る。そのため、充填効率が上がらず、却って燃費が悪化してしまう虞がある。
また、膜厚の薄い遮熱膜を燃焼室内壁に形成することが考えられる。しかしながら、公知の工法(例えば、溶射等)では、遮熱膜の施工に時間がかかり、また、遮熱膜を安価に大量生産することができない。
そこで、本発明の目的は、短時間に且つ安価に遮熱膜を内燃機関の燃焼室内壁に形成することにある。
上述の目的を達成するために、本発明は、内燃機関におけるシリンダボアとシリンダヘッド下面とピストン頂部とで区画される燃焼室の内壁に遮熱膜を形成する方法であって、中空の金属製又は合金製のマイクロカプセルを所定噴射速度で前記燃焼室の内壁に噴射し、前記マイクロカプセルを前記燃焼室の内壁に付着させることで、前記マイクロカプセルを含む遮熱膜を前記燃焼室の内壁に形成することを特徴とする遮熱膜の形成方法である。
前記マイクロカプセルを、前記燃焼室の内壁を構成する材料と同一材質の材料により製造しても良い。
前記所定噴射速度を、前記マイクロカプセルが前記燃焼室の内壁に衝突した際に、前記燃焼室の内壁及び前記マイクロカプセルの温度が、前記燃焼室の内壁を構成する材料及び前記マイクロカプセルを構成する材料の融点を超える噴射速度としても良い。
また、本発明は、シリンダボアとシリンダヘッド下面とピストン頂部とで区画される燃焼室を備える内燃機関において、中空の金属製又は合金製のマイクロカプセルを前記燃焼室の内壁に付着させてなる遮熱膜を備えることを特徴とする内燃機関である。
本発明によれば、短時間に且つ安価に遮熱膜を内燃機関の燃焼室内壁に形成することができるという優れた効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る遮熱膜の形成方法が適用される内燃機関を示し、(a)は内燃機関の概略図であり、(b)は(a)のA部拡大図である。 マイクロカプセルを作る方法の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る遮熱膜の形成方法を示す説明図である。 変形例に係る内燃機関の概略図である。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る内燃機関(本実施形態では、直噴式ディーゼルエンジン)10は、シリンダブロック11に形成されたシリンダボア12と、シリンダボア12内を上下に往復運動(摺動)するピストン13と、シリンダブロック11の上部にガスケット14を挟んで取り付けられたシリンダヘッド15とを備えている。シリンダボア12と、シリンダヘッド15の下面と、ピストン13の頂部とで囲まれた空間が、燃焼室16を形成する。シリンダヘッド15には、燃焼室16に連通する吸排気ポート(吸気ポート17及び排気ポート18)と、吸気ポート17を開閉する吸気弁19と、排気ポート18を開閉する排気弁20と、燃料を上方から燃焼室16内に噴射する燃料噴射弁(インジェクタ)21とが設けられている。また、ピストン13の頂面13aには、キャビティ(図例では、リエントラントタイプのキャビティ)13bが凹設されている。
図1(a)に示す内燃機関(直噴式ディーゼルエンジン)10では、例えばピストン13が圧縮上死点付近に位置するときに燃料を燃料噴射弁21から燃焼室16内に噴射することで、燃焼室16内の燃料が自着火して燃焼する。燃料噴射弁21の先端部には噴口22が複数設けられており、各噴口22は、ピストン13の圧縮上死点付近において噴口22から噴射された燃料がキャビティ13bのリップ部13cに向かうように指向されている。
本実施形態では、燃焼室16を形成するピストン13の頂部に、燃焼室16内の燃焼ガスからピストン13への伝熱を抑制するための遮熱膜(遮熱層)23が形成される。より詳細には、図1(a)及び(b)に示すように、遮熱膜23は、ピストン13の頂面13a及びキャビティ13bの一部(図例では、キャビティ13bのリップ部13c近傍)に形成され、中空の金属製又は合金製のマイクロカプセル24をピストン13の頂部に多数付着させてなる。つまり、マイクロカプセル24の内部空間、マイクロカプセル24とピストン13の頂部との間の空間、マイクロカプセル24同士の間の空間が、本実施形態の遮熱膜23を構成する。
次に、本実施形態に係る遮熱膜23の形成方法を図2及び図3を用いて説明する。
〔1〕マイクロカプセルの準備
マイクロカプセル24を作る方法は種々あるが、マイクロカプセル24を作る方法の一例を図2に示す。つまり、マイクロカプセル24を作る方法は、以下に説明する方法には限定はされない。
本実施形態では、ピストン13がアルミピストン(アルミ合金製)であると想定し、マイクロカプセル24をアルミ合金製とする。
先ず、図2(a)に示すように、アルミ合金の子粒子を、樹脂製の母粒子に、衝撃力により打ち込む。つまり、子粒子を母粒子に高速で噴射する。その後、図2(b)に示すように、母粒子と子粒子との結合体を加熱し、図2(c)に示すように、結合体(子粒子)から母粒子を溶かし出して中空のアルミ製のマイクロカプセル24とする。
マイクロカプセル24の粒径Rは、例えば0.1〜20μm程度とする。また、マイクロカプセル24の外殻となる子粒子は、ナノ粒子サイズのものとする。
〔2〕遮熱膜の形成
上述の〔1〕で準備したアルミ合金製のマイクロカプセル24を非溶融状態にて例えばショットピーニングと同様の手法で噴射し、アルミ合金製のピストン13(相手部材)に付着させる。具体的には、図3に示すように、噴射装置(例えば、スプレーガン等)25を用いてマイクロカプセル24をピストン13に吹き付ける。マイクロカプセル24の噴射の際は、マイクロカプセル24をピストン13に高速で噴射する。マイクロカプセル24とピストン13との衝突の際、マイクロカプセル24の運動エネルギーが熱エネルギーに変わり、ピストン13、マイクロカプセル24の最表面の温度が上がる。すると、ピストン13、マイクロカプセル24の最表面が溶け、ピストン13とマイクロカプセル24とが互いに強固に付着する。
マイクロカプセル24の噴射速度(所定噴射速度)は、マイクロカプセル24がピストン13に衝突した際に、ピストン13、マイクロカプセル24の最表面の温度がアルミ合金の融点(660℃)(つまり、ピストン13及びマイクロカプセル24の材料の融点)を超える噴射速度(例えば、100〜300m/sec程度)とする。また、ピストン13には、マスキングを施した状態でマイクロカプセル24を吹き付けることが好ましい。
このようにすると、図1(b)に示すような表面層(遮熱膜23)がピストン13に得られる。この表面層(遮熱膜23)はもちろん実際には若干いびつなポーラス層(多孔質の層)とはなり得るが、遮熱層(空気遮熱層)としては充分に機能する。
遮熱膜23の厚さTは、例えば50〜100μm程度とする。
〔3〕マイクロカプセルの材料
上述の〔1〕及び〔2〕では、ピストン13がアルミピストンであると想定し、マイクロカプセル24をアルミ合金製とした。しかしながら、ピストン13が鉄系の材料(例えば、鋳鉄や鋼等)からなるものであれば、マイクロカプセル24を鉄系の材料からなるものとする。ピストン13とマイクロカプセル24とが同一材質の材料からなるものである方が、ピストン13とマイクロカプセル24とが強固に付着すると考えられるためである。ただし、ピストン13の材料と合金となる成分でマイクロカプセル24を作ることは許容できる。つまり、ピストン13とマイクロカプセル24とを融点が近い(例えば、50℃程度の差)材料で作ることが可能である。
以上要するに、本実施形態によれば、中空の金属製又は合金製のマイクロカプセル24を所定の噴射速度で燃焼室16を形成するピストン13(相手部材)に噴射し、マイクロカプセル24をピストン13に付着させることで、マイクロカプセル24を含む遮熱膜23をピストン13に形成するので、短時間に且つ安価に遮熱膜23をピストン13(相手部材)に形成することが可能となる。
特に本実施形態では、マイクロカプセル24をピストン13に衝突させた際のエネルギーを利用してマイクロカプセル24の最表面を溶かすので、マイクロカプセル24を予め溶融状態としておく必要がない。そのため、遮熱膜23の施工を短時間ででき、また、遮熱膜23を安価に大量生産することができる。また、マイクロカプセル24を噴射する際に用いる設備は例えばショットピーニングのための設備を利用することもできるので、必ずしも専用の設備を用意する必要はない。つまり、本実施形態に係る遮熱膜23の形成方法は、自動車用エンジンに代表される大量生産品に容易に適用可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、上述の実施形態では、ピストン13の頂部に遮熱膜23を形成したが、これには限定はされず、図4に示すように、燃焼室16を形成するシリンダヘッド15の下面又はシリンダボア12に遮熱膜23を形成することも可能である。シリンダヘッド15の下面に遮熱膜23を形成する場合には、図4に示すように、シリンダヘッド15の下面における燃焼室16内に臨む部分のみに遮熱膜23を形成しても良く、図示はしないが、シリンダヘッド15の下面全体に遮熱膜23を形成しても良い。また、シリンダボア12に遮熱膜23を形成する場合には、遮熱膜23の表面にホーニング加工等の表面処理を施すことが考えられる。
また、上述の実施形態では、ピストン13の頂面13a及びキャビティ13bの一部に遮熱膜23を形成したが、これには限定はされず、ピストン13の頂部に遮熱膜23を形成する際には、図4に示すように、ピストン13の頂面13a及びキャビティ13bの全体に遮熱膜23を形成しても良い。
また、内燃機関10は、ディーゼルエンジンには限定はされず、ガソリンエンジン等であっても良い。さらに、内燃機関10は、直噴式のものには限定はされず、火花点火式のものであっても良い。
10 内燃機関
12 シリンダボア
13 ピストン
15 シリンダヘッド
16 燃焼室
23 遮熱膜
24 マイクロカプセル

Claims (4)

  1. 内燃機関におけるシリンダボアとシリンダヘッド下面とピストン頂部とで区画される燃焼室の内壁に遮熱膜を形成する方法であって、中空の金属製又は合金製のマイクロカプセルを所定噴射速度で前記燃焼室の内壁に噴射し、前記マイクロカプセルを前記燃焼室の内壁に付着させることで、前記マイクロカプセルを含む遮熱膜を前記燃焼室の内壁に形成することを特徴とする遮熱膜の形成方法。
  2. 前記マイクロカプセルを、前記燃焼室の内壁を構成する材料と同一材質の材料により製造する請求項1に記載の遮熱膜の形成方法。
  3. 前記所定噴射速度を、前記マイクロカプセルが前記燃焼室の内壁に衝突した際に、前記燃焼室の内壁及び前記マイクロカプセルの温度が、前記燃焼室の内壁を構成する材料及び前記マイクロカプセルを構成する材料の融点を超える噴射速度とする請求項1又は2に記載の遮熱膜の形成方法。
  4. シリンダボアとシリンダヘッド下面とピストン頂部とで区画される燃焼室を備える内燃機関において、中空の金属製又は合金製のマイクロカプセルを前記燃焼室の内壁に付着させてなる遮熱膜を備えることを特徴とする内燃機関。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102014018694A1 (de) * 2014-12-18 2016-06-23 Mahle International Gmbh Kolben für einen Verbrennungsmotor und Verfahren zu seiner Herstellung
JP2017082703A (ja) * 2015-10-29 2017-05-18 トヨタ自動車株式会社 シリンダヘッドの製造方法
JP2019060319A (ja) * 2017-09-28 2019-04-18 株式会社Subaru 遮熱膜を有するエンジン構成部材及び該エンジン構成部材の製造方法。

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